JP2007095143A - カートリッジ組立体 - Google Patents
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Abstract
【課題】カートリッジ組立体に用いられるプラスチック部材に帯電防止処理を行って、スパークによる感光性記録媒体の感光を防止することができるカートリッジ組立体を提供する。
【解決手段】カートリッジ組立体20の摺接部には、帯電防止処理されたプラスチック部材が用いられる。帯電防止処理は、例えば、フッ素系界面活性剤がプラスチック部材の表面にコーティングされる処理、プラスチック部材の表面に施されたエンボス加工、或いは、プラスチック部材の成形時に導電性材料が錬入される処理である。導電性材料としては、カーボンブラック、金属粉、ガラスビーズパウダー、炭素繊維、黄銅繊維、アルミニウム繊維などが用いられる。
【選択図】図1
【解決手段】カートリッジ組立体20の摺接部には、帯電防止処理されたプラスチック部材が用いられる。帯電防止処理は、例えば、フッ素系界面活性剤がプラスチック部材の表面にコーティングされる処理、プラスチック部材の表面に施されたエンボス加工、或いは、プラスチック部材の成形時に導電性材料が錬入される処理である。導電性材料としては、カーボンブラック、金属粉、ガラスビーズパウダー、炭素繊維、黄銅繊維、アルミニウム繊維などが用いられる。
【選択図】図1
Description
本発明は、感光性記録媒体を回転自在に収容するカートリッジ組立体の改良に関する。
データをホログラムによって記録するホログラム記録媒体が発明されている。(例えば、特許文献1参照)このホログラム記録媒体は、円板形状の支持体上に感光性材料からなるホログラム記録層が層設された感光性記録媒体であり、データをレーザ光の干渉縞として多層記録することにより、従来普及している記録媒体であるDVDよりも大きなデータ記録容量を得ることができる。このホログラム記録媒体は、ホログラム記録層が曝光され、または塵芥が付着することによりその性能に悪影響が及ぶため、遮光機能及び防塵機能を有するカートリッジに収容されて取り扱われている。(例えば特許文献2参照)
また、少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有する写真感光材料の非感光性層に、帯電防止効果を有する化合物を含有させて、写真感光材料の帯電を防止するようにしたハロゲン化銀写真感光材料が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−029476号公報
特開2003−317422号公報
特開昭54−159222号公報
ところで、上記のようなカートリッジ組立体は、形状が複雑な多数の部材が組み付けられて構成されている。このような形状が複雑な部材には、その優れた成形性からプラスチック部材が多用されている。プラスチック部材には、カーボンブラックなどの遮光物質が含有されて遮光されており、これによりホログラム記録媒体などの感光性記録媒体の感光が防止されている。一方、通常のプラスチックは、比較的表面電気抵抗値が高く、摩擦するとその表面に帯電する傾向がある。
このような帯電し易いプラスチックによりカートリッジ組立体が形成されている場合、例えば、カートリッジ本体とシャッタカバーの間でシャッタが移動して開口を開閉したり、カートリッジ組立体内で感光性記録媒体が回転すると、プラスチック部材同士の摺接によりプラスチック部材が帯電してスパークが生じることがある。このようなスパークが発生すると、感光性記録媒体が遮光されているにも拘らず、スパークの光によって感光性記録媒体が感光し、感光性記録媒体の性能に悪影響を与える虞があった。
しかし、特許文献1および特許文献2記載のカートリッジは、帯電によるスパークに対して考慮されていない。また、特許文献3は、ハロゲン化銀写真感光材料の帯電防止に関するものであり、本発明とは直接関係しない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、その目的は、カートリッジ組立体に用いられるプラスチック部材に帯電防止処理を行って、スパークによる感光性記録媒体の感光を防止することができるカートリッジ組立体を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記カートリッジ組立体により達成される。
(1)ディスク収容部に収容された感光性記録媒体の中心と記録面とを外部に露呈させる開口を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体の外側に取り付けられて前記開口を閉じる閉じ位置と前記開口を開放する開き位置との間で移動自在に配設されたシャッタと、を備え、前記感光性記録媒体を前記ディスク収容部に回転自在に収容するカートリッジ組立体であって、前記カートリッジ組立体の部材同士が摺接する摺接部に用いられるプラスチック部材は、帯電防止処理されていることを特徴とするカートリッジ組立体。
(1)ディスク収容部に収容された感光性記録媒体の中心と記録面とを外部に露呈させる開口を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体の外側に取り付けられて前記開口を閉じる閉じ位置と前記開口を開放する開き位置との間で移動自在に配設されたシャッタと、を備え、前記感光性記録媒体を前記ディスク収容部に回転自在に収容するカートリッジ組立体であって、前記カートリッジ組立体の部材同士が摺接する摺接部に用いられるプラスチック部材は、帯電防止処理されていることを特徴とするカートリッジ組立体。
上記構成のカートリッジ組立体によれば、カートリッジ組立体の部材同士が摺接する摺接部に用いられるプラスチック部材は、帯電防止処理されているので、例えシャッタとカートリッジ本体、或いは、シャッタとシャッタカバーなどのプラスチック部材同士が摺接しても、これらが帯電することはない。従って、スパークに伴う発光により感光性記録媒体が感光することが防止される。
(2)前記帯電防止処理は、フッ素系界面活性剤を前記プラスチック部材の表面にコーティングした処理であることを特徴とする上記(1)記載のカートリッジ組立体。上記構成のカートリッジ組立体によれば、プラスチック部材の表面にフッ素系界面活性剤がコーティングされているので、帯電が防止される。
(3)前記帯電防止処理は、前記プラスチック部材の表面に施されたエンボス加工であることを特徴とする上記(1)記載のカートリッジ組立体。上記構成のカートリッジ組立体によれば、プラスチック部材の表面にエンボス加工が施されているので、摺接する表面積が大幅に低減されて、帯電が抑制される。
(4)前記帯電防止処理は、プラスチック部材の成形時に導電性材料を錬入する処理であることを特徴とする上記(1)記載のカートリッジ組立体。上記構成のカートリッジ組立体によれば、プラスチック部材の成形時に導電性材料が錬入されているので、プラスチック部材同士が摺接しても静電気を効率的に逃がすことができ、帯電によりスパークが発生することはない。従って、スパークによる感光性記録媒体の感光が防止される。
(5)前記導電性材料は、カーボンブラック、金属粉、ガラスビーズパウダー、炭素繊維、黄銅繊維、アルミニウム繊維の少なくともいずれかを含むことを特徴とする上記(4)記載のカートリッジ組立体。上記構成のカートリッジ組立体によれば、カーボンブラック、金属粉、ガラスビーズパウダー、炭素繊維、黄銅繊維、アルミニウム繊維の少なくともいずれかがプラスチック部材の成形時に錬入されているので、効果的に帯電を防止することができる。
尚、上記カートリッジ組立体に収容される感光性記録媒体は、ホログラム記録媒体であることが好ましい。つまり、カートリッジ組立体は、帯電防止処理されているので、帯電によりスパークの発生がなく、ホログラム記録媒体からなる感光性記録媒体に用いるのに好適である。
本発明によれば、カートリッジ組立体に用いられるプラスチック部材に帯電防止処理を行って、スパークによる感光性記録媒体の感光を防止することができるカートリッジ組立体を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。図1〜図3は、本発明の実施形態であるホログラム記録媒体用カートリッジ(以下、カートリッジと省略する)の外観形状を示す斜視図である。図1は、カートリッジの一方の面を上方にした状態を示す斜視図、図2は反対側の面を上方にした状態を示す斜視図、図3はシャッタが開き位置にあり、ディスク収容部に円板形状のホログラム記録媒体(以下、記録ディスクと称する)が回転自在に収容された状態を示す斜視図である。
図1に示すように、カートリッジ2は、後述するプラスチック部材、金属部材などが組み付けられたカートリッジ組立体20の内部に記録ディスク4が回転自在に収容されて構成されている。カートリッジ2は、このカートリッジを取り扱うホログラム記録装置等に対し、矢印A方向から装填される。カートリッジ2の装填方向先端の両側面には、カートリッジ2がホログラム記録装置等の各種機器に装填された際に、各機器に設けられた位置決め部材が挿入される位置決め溝7,8が設けられている。
記録ディスク4は、中心部に穴をあけてディスク状にしたホログラム記録ディスクであり、両面にホログラム記録層が設けられている。このホログラム記録層には、例えば、緑色532nm〜青色405nmの波長域のレーザ光により、データがレーザ光の干渉縞として多層記録される。なお、記録ディスク4の穴部に補強材を付加してもよい。図2に示すように、カートリッジ2は、記録ディスク4の両面の記録面に記録を行なうために、A面2aまたはB面2bのいずれかを上にしてホログラム記録装置にセットされる。
カートリッジ2は、ディスク収容部3が設けられたカートリッジ本体11と、このカートリッジ本体11の外側を挟み込むようにして取り付けられる遮光板12と、カートリッジ本体11と遮光板12との間に組み込まれるシャッタ13とを備えている。遮光板12の上下面には、第2の開口である略長方形の外部開口14、15が形成されている。これらの外部開口14,15は、シャッタ13が閉じ位置にあるときに、第1シャッタ板55a,第2シャッタ板55bによって閉じられている。
図3に示すように、シャッタ13が矢印B方向の開き位置に向けて移動すると、外部開口14,15とともに、外部開口14,15に対面するようにカートリッジ本体11に設けられている同形状の内部開口18,19が開放される。これにより、ディスク収容部3内に収容されている記録ディスク4の中心部4aと、記録面4bとが外部に露呈される。
シャッタ13は、内蔵するシャッタバネによって閉じ位置に付勢され、かつロック機構によって閉じ位置でロックされている。ロック機構の解除は、位置決め溝7内に突出されている第2のロック部材64をカートリッジ2内に押し込み、その状態でカートリッジ2のA面2a及びB面2bの開口73,72から露呈されている第1のロック部材63をカートリッジ装填方向の後端側にスライドさせる。このように、シャッタ13は、2段階の操作を行なわなければ解除されないロック機構によって閉じ位置でロックされているため、シャッタ13が不用意に開放されることはない。
図4は、カートリッジ2の構成を示す分解斜視図、図5(A)はカートリッジの装填方向の断面図、(B)は(A)の部分拡大図、(C)は(A)の他の部分拡大図である。
図4に示すように、カートリッジ本体11は、略板状の第1シェル25と、この第1シェル25に接合される第2シェル26と、第1シェル25と第2シェル26との間に組み込まれてシャッタ13のロックを行なうロック機構27とから構成されている。
第1シェル25と第2シェル26は、例えば、遮光性物質と滑剤とが添加された同一または類似の熱可塑性プラスチックを用いて、射出成形により形成されている。カートリッジ2の端縁部の拡大した断面図である図5(C)に示すように、第1シェル25の内面には、記録ディスク4の外径よりも大きな径で形成された突条である第1の遮光壁30と、この第1の遮光壁30の外側に設けられた第2の遮光壁31と、端縁全周に設けられた突条32とが設けられている。第1の遮光壁30の内側には、記録ディスク4の中心部4aと記録面4bとを外部に露呈させる内部開口18が設けられている。
第2シェル26の内面には、記録ディスク4の外径よりも大きな径で形成された突条であり、第1シェル25の第1の遮光壁30と第2の遮光壁31との間に挿入される第3の遮光壁35と、端縁全周に設けられた突条36とが設けられている。第3の遮光壁35の内側には、記録ディスク4の中心部4aと記録面4bとを外部に露呈させる内部開口19が設けられている。
第2シェル26の第3の遮光壁35の内側に記録ディスク4を乗せ、第1シェル25を第2シェル26の上面に重ね合わせると、第3の遮光壁35が第1の遮光壁30と第2の遮光壁31との間に挿入され、第3の遮光壁35の先端が第1シェル25の内面25dに当接する。ディスク収容部3は、これらの遮光壁30、31、35と、第1シェル25及び第2シェル26の内面とによって形成される。ディスク収容部3の側壁は、3枚の遮光壁30,31,35が入り組んで形成されたラビリンス状の遮光構造となる。そのため、第1シェル25及び第2シェル26の合せ目から光や塵芥が入り込んでも、これらがディスク収容部3内にまで進入することはない。
また、第2シェル26の第3の遮光壁35の先端は、超音波溶着によって第1シェル25の内面25dに固着される。これにより、第1シェル25と第2シェル26とが強固に接合されるため、両者の合せ目に隙間が開くようなことはない。
図5(A)にも示すように、第1シェル25及び第2シェル26の外面には、遮光板12の形状より僅かに大きく内側にオフセットさせた遮光板取付面25a,26aが形成されている。
遮光板12の材質には、遮光性、耐食性、装飾性、加工性を得ることができ、かつ軽量で強度のあるものとして、例えばアルミニウム合金が用いられている。なお、遮光板12はプラスチックで形成してもよいが、遮光性と、シャッタ13の滑り性とを確保するために、遮光性物質と滑剤とが添加されたプラスチックを用いるとよい。図4に示すように、遮光板12は、アルミニウム合金の薄板に外部開口14,15と、シャッタ13の移動範囲を得るための切欠40とを形成し、断面が略コ字形状となるように屈曲させたものである。これにより、遮光板12には、外部開口14,15をそれぞれ有する第1の板部12a及び第2の板部12bと、切欠40を有し第1の板部12aと第2の板部12bとを連設させる第3の板部12cとが設けられている。
遮光板12は、第1の板部12a及び第2の板部12bでカートリッジ本体11のB面2b及びA面2aとを挟み込み、かつ第3の板部12cでカートリッジ本体11の装填方向Cの先端を覆うようにして、カートリッジ本体11の遮光板取付面25a,26aに取り付けられる。遮光板取付面25a,26aは、遮光板12の厚み以上の深さで内側にオフセットされているので、カートリッジ本体11に取り付けられた遮光板12の外面は、カートリッジ2の表面から突出することはない。
図4に示すように、遮光板12の第1の板部12a及び第2の板部12bの外周には、略等間隔で小さな穴49が形成されている。また、第1シェル25及び第2シェル26の遮光板取付面25a,26aには、遮光板12の穴49に対応する位置に、遮光板12の厚みよりも僅かに長いピン50が一体に形成されている。
遮光板12がカートリッジ本体11の外側(遮光板取付面25a,26a)に取り付けられると、第1シェル25及び第2シェル26のピン50が穴49に挿入され、遮光板12の表面から突出される。
なお、遮光板12のカートリッジ本体11への固着方法としては、これ以外に、接着剤や両面テープ、ねじ止め等を用いることができる。また、遮光板12をプラスチックで形成した場合には、各種溶着を用いることもできる。
図4に示すように、シャッタ13は、遮光性を有する薄板を略コ字形状となるように屈曲させたシャッタ部材55と、このシャッタ部材55に取り付けられる細長い板状のスライド部材56とからなる。シャッタ部材55は、遮光板12と同様の理由により、例えば、アルミニウム合金で形成されている。なお、シャッタ部材55もプラスチックで形成してよいが、やはり、遮光性と滑り性とを確保するために、遮光性物質と滑剤とが添加されたプラスチックを用いるとよい。スライド部材56は、遮光性物質と滑剤とが添加されたプラスチックで形成されている。
シャッタ部材55は、第1シェル25の外面と遮光板12の第1の板部12aとの間に挿入される第1シャッタ板55aと、第2シェル26の外面と遮光板12の第2の板部12bとの間に挿入される第2シャッタ板55bと、これら第1シャッタ板55aと第2シャッタ板55bとを連設するとともに、スライド部材56が取り付けられる連設部55cとを備えている。
第1シェル25と第2シェル26との外面には、遮光板取付面25a,26aの内側に、シャッタ部材55の厚み以上の深さで内側にオフセットさせたシャッタ摺動面25b,26bが形成されている。これにより、シャッタ13はカートリッジ本体11と遮光板12との間をスムーズに移動することができるため、移動による切屑等の発生を抑えることができる。なお、シャッタ摺動面25b,26bは、入射した光を拡散するために、粗面にしてもよい。同様に遮光板12の内面、及びシャッタ13の内面及び外面も粗面にしてもよい。
スライド部材56は、上面がカートリッジ本体11の装填方向先端面から露出されるように、第1シェル25と第2シェル26との間にスライド自在に組み込まれる。スライド部材56の上面端部には、シャッタ部材55の連設部55cの内面に取り付けられる取付面56aが設けられている。この取付面56aには、例えば2本のピン56bが一体に形成されており、連設部55cに設けられた二つの穴55dに挿入されて熱で先端が潰されることにより、シャッタ部材55とスライド部材56とを固着する。なお、この固着にも接着剤や両面テープ等を用いてもよいし、シャッタ部材55をプラスチックで形成する場合には、各種溶着を使用してもよい。また、ねじ止めを用いてもよい。
図5(B)に示すように、スライド部材56の側面には、長手方向に沿って溝56cが形成されている。この溝56cには、第1シェル25及び第2シェル26の装填方向先端側の内面に設けられた突条25c,26cが挿入される。この溝56cと突条25c,26cとにより、スライド部材56はカートリッジ本体11から外れることなく、スライド移動することができるようになる。
スライド部材56の他方の上面端部には、シャッタ13を開く際に操作される被操作部56dが一体に形成されている。この被操作部56dは、シャッタ部材55に対し、スライド部材56をシャッタの閉じ方向に伸ばすように設けたことにより、遮光板12の第3の板部12cに隠れることなく外部に露出されている。遮光板12の第3の板部12cの切欠40は、シャッタ13が開き位置に移動した際に、被操作部56dとの干渉を避けるために設けられている(図3参照)。
シャッタ13は、シャッタバネ59により閉じ方向に付勢されている。シャッタバネ59は、例えば、捩じりコイルバネからなり、その両端は、スライド部材56と、第1シェル25の内面とに係止されている。
次にロック機構について、図6から図8に基づいて説明する。図6はロック機構の構成を示す分解斜視図、図7は図6に示すロック機構の動作説明図、図8はシャッタを開放するための記録装置の各種機構の一例を示す説明図である。
図6に示すように、スライド部材56には、被操作部56dに隣接して矩形孔形状の被ロック溝56eが形成されている。図7(A)に示すように、スライド部材56の長手方向における被ロック溝56eの外側の側面は、カートリッジ2の装填方向C前方に向かうに従って次第にスライド部材56の他端側(被操作部56d方向)に傾斜する係合傾斜面56fが形成されている。また、スライド部材56の図中右端面と下面との角部は、係合傾斜面56fと略平行に面取りされて案内傾斜面56gが形成されている。
図6に示すように、ロック機構27は、シャッタ13を閉じ位置でロックする第1のロック部材63と、この第1のロック部材63の移動をロックする第2のロック部材64と、第2のロック部材64を図中反時針方向、及び上方に向けて付勢するロックバネ65とから構成されている。
第1のロック部材63は、スライド部材56に形成された被ロック溝56eに係合してシャッタ13を閉じ位置でロックするロック爪63aと、このロック爪63aと一体に設けられた矩形の摺動部63bと、この摺動部63bの第2シェル26に対する面に形成された円柱形状のボス63cと、このボス63cと摺動部63bとに貫通して形成された操作穴63dとからなる。
ロック爪63aには、シャッタ13が開き位置から閉じ位置に移動する際に、被ロック溝56eとの係合を誘うための斜面63eが、スライド部材56の係合傾斜面56fと略平行に形成されている。また、ロック爪63aの図中右側には、被ロック溝56eの係合傾斜面56fと略平行な傾斜面であるフック部63fが形成されており、スライド部材56がシャッタ13の開く矢印B方向に移動すると、フック部63fが係合傾斜面56fと係合して該移動を確実に阻止するようになっている。
第2のロック部材64は、第1のロック部材63のボス63cの外周に回動自在に挿入される穴64aを備えたリンク部64bと、このリンク部64bと一体に設けられ、ボス63cを中心に回動する回動部64cと、この回動部64cの側面から垂直に立設された被押圧片64dと、ロックバネ65の一端が係止されるバネ係止部64eとからなる。
第1のロック部材63は、図7(A)に示すように、スライド部材56の被ロック溝56eの係合傾斜面56fにロック爪63aのフック部63fが係合する第1のロック位置と、同図(C)に示すように、下方にスライドして被ロック溝56eとの係合を解除する第1の解除位置との間で移動される。
尚、図7(A)に示す第1のロック位置においては、ロック爪63aのフック部63fの右端部と、被ロック溝56eの係合傾斜面56fの左端部とは、同一垂直線上、または水平方向に僅かな隙間をもって配置されている。換言すれば、この状態においては、フック部63fと係合傾斜面56fとは係合しておらず、第1のロック部材63は下方に移動可能である。
しかし、スライド部材56が僅かにカートリッジ本体11の中心方向に移動すると、係合傾斜面56fがフック部63fと確実に係合してスライド部材56の移動を阻止する。尚、スライド部材56がカートリッジ本体11の中心方向に移動すると、シャッタ13も開く方向に移動するが、係合傾斜面56fがフック部63fと係合するまでの移動距離は、内部開口18,19周辺におけるカートリッジ本体11とシャッタ13とのオーバーラップ量に比較して遥かに少なく、内部開口18,19が開放されることはない。
第2のロック部材64は、同図(A)に示すように、ロックバネ65に付勢されて垂直状態となり、被押圧片64dを位置決め溝7内の切欠67から突出させる第2のロック位置と、同図(B)に示すように、図中に時計方向に回動する第2の解除位置との間で移動される。
第1シェル25の内面には、第1のロック部材63の摺動部63bが上下方向で摺動自在に挿入される矩形の摺動枠69と、第2のロック部材64の回動部64cの一方の側面と底面とを受け止めて図中反時計方向への回動と下方へのスライドとを阻止する規制片70と、ロックバネ65の他端が係止されるボス71とが形成されている。摺動枠69には、第1のロック部材63の操作穴63dを第1シェル25の外面から外部に露呈させる開口72が形成されている。また、第2シェル26にも同様に操作穴63dを外部に露呈させる開口73が、開口72に対面する位置に形成されている。
図7(A)は、不使用時のカートリッジ2のロック機構27の状態を示している。第2のロック部材64は、ロックバネ65により上方に付勢されているため、第1のロック部材63のロック爪63aは、スライド部材56の被ロック溝56e中に入り込んでいる。これにより、シャッタ13を閉じ位置から開き位置にスライドさせようとすると、被ロック溝56eの係合傾斜面56fとロック爪63aのフック部63fとが係合してシャッタ13がスライドすることはない。係合傾斜面56fとフック部63fとの傾斜方向は、スライド部材56がシャッタ13を開く方向に移動すると更に食い込む形状となっているので、スライド部材56の移動は確実に阻止される。
また、第1シェル25及び第2シェル26に設けられた開口72,73から、第1のロック部材63の操作穴63dに棒などを挿入してスライドさせようとしても、第2のロック部材64の底面が規制片70に当接するため、やはりロックは解除されない。
図8に示すように、カートリッジ2を装填して使用されるホログラム記録装置内には、例えば、一対の位置決め部材77a,77bと、第1のロック部材63を操作するロック解除機構78と、シャッタ13を開き位置と閉じ位置との間でスライドさせるシャッタスライド機構80とが組み込まれている。一対の位置決め部材77a,77bは、装填されたカートリッジ2の両側面の位置決め溝7,8に係合して、カートリッジ2の挿入方向、及びこの挿入方向に直交する方向でカートリッジ2を位置決めする。
ロック解除機構78は、カートリッジ2の開口73から第1のロック部材63の操作穴63dに挿入される係合ピン79aと、この係合ピン79aを第1のロック部材63のロック解除方向にスライドさせるスライド機構とを備えている。なお、記録ディスク4は両面への記録が可能であるため、カートリッジ2は、A面2aまたはB面2bのいずれもが上方に向けられて装置にセットされるが、装填面が異なると、ロック機構27の位置が左右で反転する。そのため、ロック解除機構78は、カートリッジ2が反転して装填された場合でも操作穴63dに係合できるように、反転装填時用の係合ピン79bを備えている。係合ピン79a,79bは、同時に矢印方向に移動される。なお、一方の係合ピンが操作穴63dに係合している際に、他方の係合ピンが邪魔になるため、係合ピン79a,79bは、カートリッジ2に当接した時に引っ込むような構造にするとよい。
シャッタスライド機構80は、スライド部材56の被操作部56dの外側に当接する操作片80aと、この操作片80aをシャッタ13のスライド方向にスライドさせるスライド機構とを備えている。このシャッタスライド機構80も、カートリッジ2の反転挿入に対応するためにもう一つの操作片80bを備えており、操作片80a,80bは同時に矢印方向に移動される。
カートリッジ2が上記ホログラム記録装置に装填されると、図7(B)に示すように、位置決め部材77aが位置決め溝7に挿入される。また、装置内に設けられたロック解除機構78の係合ピン79aが第1のロック部材63の操作穴63dに挿入され、シャッタスライド機構80の操作片80aが、スライド部材56の被操作部56dの外側に配置される。位置決め部材77aは、第2のロック部材64の被押圧片64dをロックバネ65の付勢に抗して押庄する。第2のロック部材64は、リンク部64bを中心に時計方向に回動して、回動部64cの底面が規制片70から離れるため、第1のロック部材63の下方へのスライドが可能となる。
同図(C)に示すように、ロック解除機構78は、係合ピン79aを解除方向にスライドさせて、ロック爪63aを被ロック溝56eから抜き去り、係合を解除する。その後、シャッタスライド機構80が操作片80aを図中左方の開き方向に向けてスライドさせることで、シャッタ13が開放される。このように、ロック機構27は、第2のロック部材64を回動させ、更に第1のロック部材63をスライドさせなければ解除されないため、シャッタ13が不用意に開放されるのを効果的に防止することができる。
カートリッジ組立体20を構成する第1シェル25、第2シェル26、遮光板12、シャッタ13の構成部材であるシャッタ部材55およびスライド部材56、ロック機構27の各部材、などがプラスチックにより成形されている場合、これらのプラスチック部材は、少なくとも、他の部材と摺接する摺接部が帯電防止処理されている。
具体的な帯電防止処理は、例えば、プラスチック部材の表面にフッ素系界面活性剤がコーティングされた処理である。これによりプラスチック部材同士の摺接による帯電が防止される。或いは、図10に示すように、該当するプラスチック部材90(例えば、シャッタ摺動面25b,26b、遮光板12の内面、シャッタ部材55の内面及び外面など)の表面にエンボス加工を施して、プラスチック部材90同士が摺接する際、凸面90aだけが摺接するようにする。これにより、接触面積が大幅に低減して帯電が抑制される。また、プラスチック部材の成形時に樹脂組成物中に導電性材料を錬入し、摺接により発生する静電気を効率的に逃がして帯電を防止するようにしてもよい。導電性材料に好適な材料としては、カーボンブラック、金属粉、ガラスビーズパウダー、炭素繊維、黄銅繊維、アルミニウム繊維などが例示される。
なお、プラスチック部材には、遮光性を確保し、且つ物理強度を向上させるカーボンブラックなどの遮光性物質、摩擦低抗を低減させるシリコーン系滑剤などの滑剤を添加することができる。
次に、本実施形態に係る記録装置について説明する。図9は本実施形態に係る記録装置の構造を説明する概略断面図である。
図9に示すように、記録装置81は、装填口82から装填されて位置決めされたカートリッジ2内の記録ディスク4の中心部4aをスピンドルモータ83のターンテーブル84が支持する構造とされている。そして、この記録装置81は、スピンドルモータ83によって記録ディスク4を回転させ、記録ディスク4の下面側にて、その径方向に移動するピックアップ85によって記録ディスク4の記録面4bに対する書き込み、読み込みを行う。
装填口82から装填されるカートリッジ2の装填方向前方側には、前述したシャッタスライド機構80が配置されている。このシャッタスライド機構80は、カートリッジ2の装填方向に沿って移動可能に支持されており、記録装置本体81aの背面板81bとの間に設けられた圧縮バネ89によって、カートリッジ2の装填方向後方へ向かって付勢されている。
この記録装置81には、カートリッジ2の装填口82に、開閉蓋86が取り付けられている。開閉蓋86は、前面板部86aと、この前面板部86aの周囲に一体に形成された遮蔽板部86bとを有している。開閉蓋86は、その前面板部86aの面積が装填口82の面積よりも大きくされており、これにより、装填口82は、開閉蓋86によって閉鎖された際に、前面板部86aによって全体が覆われる。
記録装置81には、記録装置本体81aにおける装填口82の周囲に、溝部87が形成されている。そして、開閉蓋86は、開いた状態からユーザが回動させつつ記録装置本体81a側へ押圧することにより、装填口82を閉鎖する。このとき、開閉蓋86は、その遮蔽板部86bが記録装置本体81aの溝部87内へ嵌合される。即ち、装填口82は、開閉蓋86によって完全に覆われ、しかも、その周囲にて溝部87へ開閉蓋86の遮蔽板部86bが嵌合してラビリンス状の遮蔽状態となり、装填口82における光や塵芥の進入が防止される。
上記のようにカートリッジ2が装填されて装填口82が閉鎖されると、シャッタスライド機構80の操作片80a、80bが移動を開始して、カートリッジ2のスライド部材を構成する被操作部56dが一方の操作片80bに係合されて移動され、シャッタ13が開かれる。このとき、装填口82が開閉蓋86によって完全な遮蔽状態とされて装填口82における光や塵芥の進入が防止されているので、シャッタスライド機構80によってカートリッジ2のシャッタ13が開かれても、カートリッジ2内へ光や塵芥が進入することはない。そして、カートリッジ2が記録再生可能な所定の装填位置に配置されると、スピンドルモータ83及び光ピックアップ85により記録ディスク4の記録面4bに対する書き込み、読み取りが行われる。
記録装置本体81aや開閉蓋86などは、プラスチックにより形成されることが多く、カートリッジ2の装填、取出し時などにプラスチック部材であるカートリッジ組立体20の表面と摺接して帯電する可能性がある。このようなプラスチック部材は、帯電防止処理するのが望ましい。帯電防止処理は、カートリッジ組立体20において既に説明した処理と同様であるので詳細な説明を省略するが、フッ素系界面活性剤がプラスチック部材の表面にコーティングされる処理、プラスチック部材の表面に施されたエンボス加工、或いは、プラスチック部材の成形時に導電性材料が錬入される処理であり、これにより帯電が防止される。
尚、上記実施形態においては、ホログラム記録媒体を収容するカートリッジ組立体を例に説明したが、その他の感光性を有する記録媒体を収容するカートリッジ組立体にも本発明を適用することができ、同様の効果を奏する。
3 ディスク収容部
4 記録ディスク(感光性記録媒体、ホログラム記録媒体)
4a 感光性記録媒体の中心
4b 感光性記録媒体の記録面
11 カートリッジ本体
13 シャッタ
18,19 開口
20 カートリッジ組立体
90 プラスチック部材
4 記録ディスク(感光性記録媒体、ホログラム記録媒体)
4a 感光性記録媒体の中心
4b 感光性記録媒体の記録面
11 カートリッジ本体
13 シャッタ
18,19 開口
20 カートリッジ組立体
90 プラスチック部材
Claims (5)
- ディスク収容部に収容された感光性記録媒体の中心と記録面とを外部に露呈させる開口を有するカートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体の外側に取り付けられて前記開口を閉じる閉じ位置と前記開口を開放する開き位置との間で移動自在に配設されたシャッタと、
を備え、前記感光性記録媒体を前記ディスク収容部に回転自在に収容するカートリッジ組立体であって、
前記カートリッジ組立体の部材同士が摺接する摺接部に用いられるプラスチック部材は、帯電防止処理されていることを特徴とするカートリッジ組立体。 - 前記帯電防止処理は、フッ素系界面活性剤を前記プラスチック部材の表面にコーティングした処理であることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ組立体。
- 前記帯電防止処理は、前記プラスチック部材の表面に施されたエンボス加工であることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ組立体。
- 前記帯電防止処理は、プラスチック部材の成形時に導電性材料を錬入する処理であることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ組立体。
- 前記導電性材料は、カーボンブラック、金属粉、ガラスビーズパウダー、炭素繊維、黄銅繊維、アルミニウム繊維の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項4記載のカートリッジ組立体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005281563A JP2007095143A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | カートリッジ組立体 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2007095143A true JP2007095143A (ja) | 2007-04-12 |
Family
ID=37980693
Family Applications (1)
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JP2005281563A Pending JP2007095143A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | カートリッジ組立体 |
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JP (1) | JP2007095143A (ja) |
-
2005
- 2005-09-28 JP JP2005281563A patent/JP2007095143A/ja active Pending
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