JP2007094217A - 露光ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光膜のないマイクロレンズアレイを用いて、高コントラストの露光が可能な露光ヘッドを安価に得る。
【解決手段】照射された光を各々変調する多数の画素部が2次元状に配列されてなるDMD等の空間光変調素子50と、空間光変調素子50に光を照射する光源66と、空間光変調素子50の各画素部を経た光を受けて画素部の像を結像させる結像光学系51と、空間光変調素子50の各画素部からの光をそれぞれ集光するマイクロレンズ55aがアレイ状に配されてなるマイクロレンズアレイ55と、を備えた露光ヘッドにおいて、マイクロレンズアレイ55のマイクロレンズ55a以外の光透過領域に、透過光を発散もしくは拡散する光学構造が形成されている。光学構造は例えば、微小レンズ55b、もしくはすりガラス部155bにより構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は露光ヘッドに関し、特に、画素部が複数並設されてなる空間光変調素子と、該空間光変調素子の各画素部にそれぞれ対応するマイクロレンズがアレイ状に配されてなるマイクロレンズアレイとを備えた露光ヘッドに関するものである。
従来、空間光変調素子で変調された光を結像光学系に通し、この光による像を所定の感光材料上に結像して該感光材料を露光し、画像を形成する露光ヘッドが種々知られている。この種の露光ヘッドは、基本的に、照射された光を各々制御信号に応じて変調する多数の画素部が2次元状に配列されてなる空間光変調素子と、この空間光変調素子に光を照射する光源と、前記空間光変調素子により変調された光による像を感光材料上に結像する結像光学系とを備えてなるものである。
この種の露光ヘッドにおいて、上記空間光変調素子としては、例えばLCD(液晶表示素子)やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)等が好適に用いられ得る。なお上記のDMDは、制御信号に応じて反射面の角度を変化させる多数のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上に2次元状に配列されてなるミラーデバイスである。
特許文献1には、空間光変調素子で変調された光の光路に、空間光変調素子の各画素部にそれぞれ対応して各画素部からの光を集光するマイクロレンズがアレイ状に並設されてなるマイクロレンズアレイを配置した露光ヘッドが記載されている。この露光ヘッドでは、空間光変調素子からの光をマイクロレンズアレイを介して微小ドットに変換して、感光材料を露光し、感光材料上に画像を形成するようにしている。
上記のような露光ヘッドに用いられるマイクロレンズアレイは、そのサイズが微小であることから半導体微細加工技術を応用して作製することができる。これは、円形にパターニングされたレジストを加熱溶融により流動化させ、表面張力によりレンズ曲面を形成した後、ドライエッチングによりエッチバックして基板にレンズ曲面の形状を転写してレンズとする方法である。
図10に上記方法により作製されたマイクロレンズアレイ5の部分断面図を示す。このマイクロレンズアレイ5は、曲面形状をした各マイクロレンズ5a間に隙間が存在し、この隙間は基板面からなる平坦な平坦部5bとなる。このマイクロレンズアレイ5を露光ヘッドに適用した場合、平坦部5bに入射した光はそのまま透過して感光材料150に到達し、マイクロレンズ5aによる露光位置Aとは異なる領域Bを露光してしまう。ここで、領域Bは、平坦部5bを透過した平行光により露光される領域であり、その位置は感光材料150において平坦部5bと対向し、その寸法は平坦部5bと同じである。その結果、感光材料にカブリが生じ、コントラストが悪化することになる。従来では、マイクロレンズアレイ5の平坦部5bに直接遮光膜を形成してコントラストの悪化を防止していた。
一方、マイクロレンズアレイのその他の作製方法としては、ガラスモールド等の成形を用いた方法もある。この方法では、型の形状しだいで隙間の無いマイクロレンズアレイを作製することができ、上記平坦部5bをなくすことができる。しかし、マイクロレンズアレイを露光ヘッドに適用する場合、高コントラストの画像を得るためには、ビーム形状の整形やNA(開口数)の制御が必要であり、その際にはやはり遮光膜が用いられていた。
マイクロレンズアレイに遮光膜を形成する方法は、特許文献2に記載された一般的なフォトリソグラフィを用いた遮光膜パターニング手法や、特許文献3に記載されたレンズ形成部以外をメッキすることで遮光膜を形成する方法や、特許文献4に記載されたレンズ間隙を遮光材料で充填する方法など、種々の方法が提案されている。
特開2003−337425号公報 特開平8−313706号公報 特開平10−160905号公報 特開2001−330709号公報
しかしながら、従来のような半導体微細加工を用いた遮光膜付きのマイクロレンズアレイの作製では、作製工数が多く、また微細加工に使用する装置自体も高額であることから、製造のリードタイムが長くかかり、コストも高くなってしまうという問題がある。
また、ガラスモールドを用いたマイクロレンズアレイの作製は安価であるが、これに遮光膜を付加するためには、半導体微細加工が必要であり、結局コストが高くなってしまい、コストダウンできないという問題がある。さらに、ガラスモールドでは収縮があるため、遮光膜形成に使用するフォトマスクを収縮に合わせて作製しなければならず、ガラスモールド自体の収縮を安定させるよう管理しなければならず、コストアップにつながるなどの問題がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、遮光膜のないマイクロレンズアレイを用いて、高コントラストの露光が可能な露光ヘッドを安価に提供することを目的とする。
本発明による露光ヘッドは、照射された光を各々制御信号に応じて変調する画素部が複数並設されてなる空間光変調素子と、前記空間光変調素子に光を照射する光源と、前記空間光変調素子の各画素部を経た光を受けて該画素部の像を結像させる光学系、および、前記空間光変調素子の各画素部を経て前記光学系を通過した光を個別に集光するマイクロレンズが複数並設されてなるマイクロレンズアレイを含み、前記空間光変調素子により変調された光による像を感光材料上に結像する結像光学系とを備えた露光ヘッドにおいて、前記マイクロレンズアレイの前記マイクロレンズ以外の光透過領域に、透過光を発散もしくは拡散する光学構造が形成されていることを特徴とするものである。
ここで、「発散する」とは、光が拡がりながら進行する状態、すなわち、進行するにつれて光束径が大きくなる状態をいう。なお、本発明では、必ずしも光路全域にわたり発散している必要はなく、光路の一部の範囲で発散していればよい。
また、「拡散する」とは、ある点またはある領域から出た多数の光線が、規則的な放射とは異なり、それぞれランダムな方向に進行する状態をいう。
上記の「マイクロレンズ以外の光透過領域」は、マイクロレンズの形状や透過するビームの断面形状によっては「マイクロレンズの有効径以外の光透過領域」も含むものとする。
上記露光ヘッドにおいて、前記光学構造が、前記マイクロレンズの焦点距離の半分以下の焦点距離を有する多数のレンズが前記複数のマイクロレンズの間に配列されたものであるように構成してもよい。
あるいは、上記露光ヘッドにおいて、前記光学構造が、すりガラス状の構造であるように構成してもよい。
前記マイクロレンズアレイはガラスモールドにより成形されることが望ましい。
以下の説明では、感光材料上における領域のうち、マイクロレンズを通過した光が到達する領域、すなわちマイクロレンズにより露光されて画像が形成される領域を「画像形成領域」といい、マイクロレンズ以外の光透過領域に対応する領域を「背景領域」ということにする。すなわち、「背景領域」は、図10に示す領域Bのように、マイクロレンズ以外の光透過領域が平坦面で形成されていたとして、この光透過領域を透過した平行光により露光される領域を示す。本発明は、画像形成領域での露光量と背景領域での露光量との比を、従来のものから改善することにより、コントラストの高い露光を実現するものである。
本発明の露光ヘッドによれば、マイクロレンズ以外の光透過領域に入射した光は、光学構造により発散もしくは拡散されるため、背景領域での露光量が従来に比べて減少し、背景領域での露光量に対する画像形成領域での露光量の比が大きくなり、コントラストを向上させることができる。また、本発明の露光ヘッドでは、マイクロレンズアレイに遮光膜を用いずに、光学構造を形成することで高コントラスト化を達成しているため、安価に作製できる。
上記光学構造に、マイクロレンズの間にマイクロレンズの焦点距離の半分以下の焦点距離を有する多数のレンズを配列されたものを採用すれば、通常はマイクロレンズの合焦位置に感光材料が配置されるため、上記多数のレンズを通過して感光材料に到達する光は発散光となり、感光材料上でのその光束径は上記多数のレンズを形成しない場合よりも大きくなる。よって、背景領域での露光量が従来に比べて減少し、背景領域での露光量に対する画像形成領域での露光量の比が大きくなり、コントラストを向上させることができる。
上記光学構造を、すりガラス状の構造とすれば、この構造により光を拡散することができるため、背景領域での露光量が従来に比べて減少し、背景領域での露光量に対する画像形成領域での露光量の比が大きくなり、コントラストを向上させることができる。
前記マイクロレンズアレイをガラスモールドにより成形した場合には、安価に作製できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、本発明の特徴的な構成として、本発明の第1の実施形態による露光ヘッドに用いられるマイクロレンズアレイ55について説明する。図1はこのマイクロレンズアレイ55の構成を示す部分断面図である。
マイクロレンズアレイ55は、2次元状に並設された多数のマイクロレンズ55aと、マイクロレンズ55a以外の光透過領域に隙間無く設けられた多数の微小レンズ55bとを有する。マイクロレンズ55aおよび微小レンズ55bは、本実施形態では共に凸レンズからなり、マイクロレンズアレイ55の出射面側に形成されている。マイクロレンズアレイ55の入射面側は平面に形成されている。本実施形態のマイクロレンズアレイ55を図10の従来のマイクロレンズアレイ5と比べると、マイクロレンズアレイ5の平坦部5bを微小レンズ55bで置き換えた構成となっている。なお、図1において、マイクロレンズ55aおよび微小レンズ55bの形状は概略的に示してある。
マイクロレンズアレイ55の一例としては、マイクロレンズ55aが1024個×256列に配置され、その配置ピッチが縦方向、横方向とも41μm、焦点距離0.19mm、NA(開口数)が0.11とし、微小レンズ55bの曲率は1〜5μm程度とすることができる。
微小レンズ55bは、マイクロレンズ55aよりもさらに微小なレンズであり、その焦点距離はマイクロレンズ55aの焦点距離の半分以下になるように設定されている。図1は、上記構成のマイクロレンズアレイ55の入射面に垂直に平行光を入射させ、マイクロレンズ55aの合焦位置に感光材料150を配置した状態を示す。このとき、光束径Dで微小レンズ55bに入射した光は、図の実線で示すように一度焦点を結んだ後、発散光となって広がり、感光材料150上での光束径DはDより大きなものとなる。つまり、微小レンズ55bは透過光を発散する光学構造として機能する。
比較のために、微小レンズ55bの焦点距離が、マイクロレンズ55aの焦点距離の半分とした場合の光束を図1において点線で示す。この場合には、光束径Dで微小レンズ55bに入射した光は、一度焦点を結んだ後、発散光となるが、この焦点を結んだ位置は、微小レンズ55bと感光材料150との間のほぼ中点となるため、感光材料150上での光束径は約Dとなる。以上より、微小レンズ55bの焦点距離をマイクロレンズ55aの焦点距離の半分以下とすれば、微小レンズ55bを形成せずに平坦部にした場合よりも、微小レンズ55bを透過した光を拡げて感光材料150上に到達させることができる。
本実施形態によれば、背景領域での露光量が従来に比べて減少し、背景領域での露光量に対する画像形成領域での露光量の比が大きくなり、感光材料へのカブリが低減され、コントラストを向上させることができる。
図2は、感光材料の一例である標準的ポジ型レジストの露光量とレジスト残膜量の関係を示す模式図であり、横軸が露光量、縦軸がレジスト残膜量である。露光量が増加するにつれてレジスト残膜量は減少し、露光量が閾値Eth以上ではレジスト残膜量は0となる。図10に示す従来のマイクロレンズアレイを用いた場合の背景領域での露光量Epに対するレジスト残膜量はRpである。本実施形態の背景領域での露光量Ebは、光が拡がって感光材料150上に到達しているため、露光量Epより少ない値となる。よって、本実施形態における露光量Ebによるレジスト残膜量Rbは、レジスト残膜量Rpよりも多くなる。図2に示すレジスト残膜量(Rb−Rp)が、従来生じていた透過光によるカブリと考えられ、本実施形態の微小レンズ55bを設けることにより、この分が改善されていることになる。なお、図2の露光量Eaは、マイクロレンズ5a、55aの露光位置における露光量であり、この露光量Eaでは、レジスト残膜量は0となる。
上記微小レンズ55bは、凹凸形状の構造のみで構成されているため、マイクロレンズアレイをガラスモールド等の成形により作製するときに同時に作製することが可能であり、工数を増加させることなく、安価に作製できる。
以下、上記のようなマイクロレンズアレイの作製方法の一例について図3を参照しながら説明する。始めに、図3(a)に示すように、合成石英ガラス基板(例えばHOYA製、EQZマスクグレード)10上に0.1〜0.5μmのポリスチレン標準粒子12を1〜5μm角に1個程度の密度になるよう分散塗布し、酸素プラズマによるデスカムアッシングをした後、図3(b)に示すように、合成石英ガラス基板10の表面にスパッタにより厚さ100nm〜150nmのCr膜14を成膜する。
その後、合成石英ガラス基板10を取り出し、エタノールに浸漬してガーゼ等でポリスチレン標準粒子12を拭き取り、Cr膜14をリフトオフする。このように作製した、図3(c)に示すような、ピンホールが多数形成されたCr膜14が成膜されている合成石英ガラス基板10を、再度デスカムアッシングを行った後、図3(d)に示すように、フッ酸に浸漬しエッチングする。Cr膜が剥がれるまでエッチング行うことで、図3(e)に示すように、全体に平坦部分のない凹型の形状がランダムに形成された合成石英ガラス基板10ができあがる。この凹型の形状が微小レンズ55bの外形形状となるため、以下この形状を微小レンズ形状という。ここで形成される凹型の微小レンズ形状はポリスチレン粒子密度にもよるが、1〜5μm程度の曲率のものが形成されるようにする。
次に、上記凹型の微小レンズ形状が形成された合成石英ガラス基板10に、離型剤としてオプツールをディップコートし、その後紫外線硬化樹脂16を塗布する。その上に別の合成石英ガラス基板18を被せたのち、図3(f)に示すように、紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂16を硬化させる。その後、図3(g)に示すように、凹型の微小レンズ形状が付いた合成石英ガラス基板10をはがし、紫外線硬化樹脂16からなる凹型の微小レンズ形状が形成された合成石英ガラス基板16を、紫外線硬化樹脂16と合成石英ガラス基板18のエッチングレートがほぼ等しくなるように、CHF、CF、Oガスの混合比、バイアス、基板温度条件等を制御して高密度プラズマエッチングを行い、図3(h)に示すように、凸型の微小レンズ形状を合成石英ガラス基板18に転写する。
次に、図3(i)に示すように、凸型の微小レンズ形状が形成された合成石英ガラス基板18にポジ型レジスト20を塗布し、150〜200゜Cの温度でハードベークして平坦化する。微小レンズ形状の凹凸が大きく、平坦にならなかった場合は、この作業を数回繰り返す。そして、図3(j)に示すように、平坦になったレジスト表面にマイクロレンズ55aとなるレンズ形状を形成するためのレジスト22を再度塗布する。このときの膜厚はレンズ曲率に合わせて調整する。次に、図3(k)に示すように、フォトリソグラフィによりレンズ形成領域を決定するレジスト22の円形パターンを形成し、120〜140゜Cの温度で加熱してレジスト22を溶融させ、表面張力によりレンズ面を形成する。マイクロレンズ55aの配列ピッチは20〜50μmであり、円形パターンの直径はこのピッチの70〜90%で形成されている。
その後、Oをエッチングガスとし、図3(l)に示すように、凸型の微小レンズ形状が露出するまで高密度プラズマエッチングを行う。微小レンズ形状の露出の判断は時間管理でも可能であるが、より厳密に行うには、プラズマの発光スペクトル強度を検出して判断する。続けて、CHF、CF、Oの混合ガスを用い、レジスト22と合成石英ガラス基板18のエッチングレートがほぼ等しくなる条件でエッチングを行い、レンズ形状を転写して、図3(m)に示すような、マイクロレンズ55aの形状、およびその周辺に微小レンズ55bの形状が形成された母型24を作製する。
次に、この母型24にNi電鋳を行って、図3(n)に示すようにニッケル電鋳型26を作製する。先ず、母型にNiをスパッタにて50〜100nm成膜する。その後、スルファミン酸ニッケルメッキ浴にて、厚さ300〜1000μmのニッケルメッキを行った後、図3(o)に示すように、母型24から剥離して、逆転した形状のニッケル電鋳型26を得る。さらに、剥離したニッケル電鋳型26の表面にチタンナイトライドを反応性スパッタにて100nmから3μmの所定厚さ形成し、保護膜とする。
作製したニッケル電鋳型26を成形装置に設置し、図3(p)に示すように、ガラス転移点が300゜C〜500゜Cの低融点ガラスのプリフォーム(マイクロレンズアレイ)28をガラス転移点以上の温度に加熱し、減圧状態に保持した状態でニッケル電鋳型を押し付け、その状態でガラス転移点以下の温度まで冷却した後、ニッケル電鋳型を引き剥がして、図3(q)に示すようにマイクロレンズ55aの以外の光透過領域に微小レンズ55bとなる微小レンズ形状が形成されたマイクロレンズアレイ28を作製する。
以下に、上記マイクロレンズアレイを有する本発明の実施形態による露光ヘッドについて説明する。図4はこの露光ヘッドの概略構成を示す斜視図であり、図5はこの露光ヘッドの断面図である。露光ヘッド166は、入射された光ビームを画像データに応じて各画素毎に変調する空間光変調素子としてデジタル・マイクロミラー・デバイス(米国テキサス・インスツルメンツ社製、以下DMDという)50を備える。マイクロレンズアレイ55は、DMD50で変調された光の光路に配置され、マイクロレンズ55aはDMD50の各画素部にそれぞれ対応して各画素部からの光を集光する。
DMD50の光入射側には、ファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系67、このレンズ系67を透過したレーザ光をDMD50に向けて反射するミラー69がこの順に配置されている。レンズ系67は、ファイバアレイ光源66から出射した照明光としてのレーザ光Lを集光する集光レンズ71、この集光レンズ71を通過した光の光路に挿入されたロッド状オプティカルインテグレータ(以下、ロッドインテグレータという)72、およびこのロッドインテグレータ72の下流側、つまりミラー69側に配置されたコリメータレンズ74から構成されている。集光レンズ71、ロッドインテグレータ72およびコリメータレンズ74は、ファイバアレイ光源66から出射したレーザ光を、平行光に近くかつビーム断面内強度が均一化された光束としてDMD50に入射させる。上記レンズ系67から出射したレーザ光Lはミラー69で反射し、TIR(全反射)プリズム70を介してDMD50に照射される。
DMD50は図6に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々画素(ピクセル)を構成する多数(例えば1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±12度)の範囲で傾けられる。図7(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図7(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。したがって、画像信号に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図6に示すように制御することによって、DMD50に入射したレーザ光Lはそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。
なお図7には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオンオフ制御は、DMD50に接続された前記コントローラ302によって行われる。また、オフ状態のマイクロミラー62で反射したレーザ光Lが進行する方向には、光吸収体(図示せず)が配置されている。
DMD50の光反射側には、DMD50で反射されたレーザ光Lを、感光材料150上に結像する結像光学系51が配置されている。この結像光学系51は、レンズ系52,54からなる第1結像光学系と、レンズ系57,58からなる第2結像光学系と、これらの結像光学系の間に挿入された上述のマイクロレンズアレイ55と、アパーチャアレイ59とから構成されている。
上記アパーチャアレイ59は、マイクロレンズアレイ55の各マイクロレンズ55aに対応する多数のアパーチャ(開口)59aが形成されてなるものであり、本実施形態では、ビームウエスト位置近傍に配置されている。上記第1結像光学系は、DMD50による像を3倍に拡大してマイクロレンズアレイ55上に結像する。そして第2結像光学系は、マイクロレンズアレイ55を経た像を1.6倍に拡大して感光材料150上に結像、投影する。したがって全体では、DMD50による像が4.8倍に拡大して感光材料150上に結像、投影されることになる。
なお本例では、第2結像光学系と感光材料150との間にプリズムペア73が配設され、このプリズムペア73を図5中で上下方向に移動させることにより、感光材料150上における像のピントを調節可能となっている。なお同図中において、感光材料150は矢印F方向に副走査送りされ、上記構成の露光ヘッドと感光材料150を相対移動させることにより、露光を行う。
以下に、本発明の第2の実施形態による露光ヘッドに用いられるマイクロレンズアレイ155について図8を参照しながら説明する。図8はマイクロレンズアレイ155の構成を示す部分断面図である。このマイクロレンズアレイ155は、第1の実施形態のマイクロレンズアレイ55の微小レンズ55bをすりガラス部155bに置き換えたものであり、その他の構成は上記マイクロレンズアレイ55と同様である。また、本実施形態のマイクロレンズアレイ155も第1の実施形態のマイクロレンズアレイ55と同様に上述の露光ヘッドに適用可能であるので、以下では第1の実施形態との相違点のみ説明し、重複説明を省略する。
マイクロレンズアレイ155は、2次元状に並設された多数のマイクロレンズ155aと、マイクロレンズ155a以外の光透過領域に隙間無く設けられたすりガラス部155bとを有する。マイクロレンズ155aおよびすりガラス部155bは、マイクロレンズアレイ55の出射面側に形成され、マイクロレンズアレイ55の入射面側は平面に形成されている。なお、図8において、マイクロレンズ155aおよびすりガラス部155bの形状は概略的に示してある。
マイクロレンズ155aは第1の実施形態のマイクロレンズ55aと同様の構成を有する。すりガラス部155bは、表面に微細でランダムな凹凸形状が形成された、すりガラス状の構造を有し、光を拡散する光学構造である。
図8は、上記構成のマイクロレンズアレイ155の入射面に垂直に平行光を入射させ、マイクロレンズ155aの合焦位置に感光材料150を配置した状態を示す。このとき、すりガラス部155bに入射した光は、拡散されて感光材料150に到達する。これにより、背景領域での露光量が従来に比べて減少し、背景領域での露光量に対する画像形成領域での露光量の比が大きくなり、感光材料へのカブリが低減され、コントラストを向上させることができる。本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
以下に、上述した実施形態の変形例による露光ヘッドについて説明する。図9は、この変形例の露光ヘッドを示す断面図である。この露光ヘッドは、第1の実施形態の結像光学系51に代わり、第1の実施形態の結像光学系51からレンズ系57,58からなる第2結像光学系およびアパーチャアレイ59を省いた結像光学系51’を用いた点が基本的に異なるものである。すなわち本実施形態においては、マイクロレンズアレイ55の各マイクロレンズ55aによる集光位置に感光材料150が配置され、該マイクロレンズアレイ55が集光した像が直接この感光材料150に露光されるようになっている。その他の構成については前述の実施形態と同様であるので、重複説明を省略する。なお、図9では第1の実施形態のマイクロレンズアレイ55を用いた例を示したが、本変形例においても、第1の実施形態のマイクロレンズアレイ55の代わりに第2の実施形態のマイクロレンズアレイ155を適用可能である。
なお、上記例では、空間光変調素子としてDMDを備えた露光ヘッドについて説明したがこのような反射型空間光変調素子の他に、透過型空間光変調素子(LCD)を使用することもできる。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Spacial Light Modulator)や、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)や液晶光シャッタ(FLC)等の液晶シャッターアレイなど、MEMSタイプ以外の空間光変調素子を用いることも可能である。
本発明の第1の実施形態による露光ヘッドが有するマイクロレンズアレイの部分断面図 ポジ型レジストの露光量とレジスト残膜量を示す図 図1のマイクロレンズアレイの製造工程図 本発明の第1の実施形態による露光ヘッドの概略構成を示す斜視図 図4の露光ヘッドの断面図 デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図 (A)および(B)はDMDの動作を説明するための説明図 本発明の第2の実施形態による露光ヘッドが有するマイクロレンズアレイの部分断面図 本発明の変形例による露光ヘッドの断面図 従来の露光ヘッドが有するマイクロレンズアレイの部分断面図
符号の説明
5、55、155 マイクロレンズアレイ
5a、55a、155a マイクロレンズ
5b 平坦部
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
51、51’ 結像光学系
52、54 レンズ系
55b 微小レンズ
155b すりガラス部
57、58 レンズ系
59 アパーチャアレイ
59a アパーチャ
62 マイクロミラー
66 ファイバアレイ光源
68 レーザ出射部
69 ミラー
72 ロッドインテグレータ
73 プリズムペア
150 感光材料
168 露光エリア
170 露光済み領域

Claims (4)

  1. 照射された光を各々制御信号に応じて変調する画素部が複数並設されてなる空間光変調素子と、
    前記空間光変調素子に光を照射する光源と、
    前記空間光変調素子の各画素部を経た光を受けて該画素部の像を結像させる光学系、および、前記空間光変調素子の各画素部を経て前記光学系を通過した光を個別に集光するマイクロレンズが複数並設されてなるマイクロレンズアレイを含み、前記空間光変調素子により変調された光による像を感光材料上に結像する結像光学系とを備えた露光ヘッドにおいて、
    前記マイクロレンズアレイの前記マイクロレンズ以外の光透過領域に、透過光を発散もしくは拡散する光学構造が形成されていることを特徴とする露光ヘッド。
  2. 前記光学構造が、前記マイクロレンズの焦点距離の半分以下の焦点距離を有する多数のレンズが前記複数のマイクロレンズの間に配列されたものであることを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
  3. 前記光学構造が、すりガラス状の構造であることを特徴とする請求項1に記載の露光ヘッド。
  4. 前記マイクロレンズアレイがガラスモールドにより成形されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の露光ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012108513A (ja) * 2010-11-17 2012-06-07 Joo Hyun Lee 光透過調整フィルタが形成されたレンズアレイシート

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