JP2007090168A - 嫌気性処理装置及び嫌気性処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固形物を予め分離・可容化する等の前処理を必要とせずに汚泥発生量の低減を図れ且つ安定した嫌気性処理を実現できる嫌気性処理方法及び嫌気性処理装置を提供する。
【解決手段】 固形物を含有する有機性廃水を第1の酸生成槽11内で有機酸に分解し、第1の酸生成槽11で処理された有機性廃水を第1の反応槽12へ導入し、第1の反応槽内のグラニュール汚泥床13によって嫌気性処理する。この際、第1の反応槽で発生するメタンに対するガス化率を測定し、測定されたガス化率に応じて第1の酸生成槽及び第1の反応槽の少なくとも何れかで発生するガスの一部を第1の反応槽の下部へ供給する。ガス化率は、固形物が生物分解性か非生物分解性かを判断する指標となるので、ガス化率に応じてガスを供給することで、生物分解性の固形物を第1の反応槽内に滞留させて分解でき、非生物分解性の固形物を第1の反応槽内から排出せしめることが可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、固形物を多く含有するビール製造工場等の廃水を高度に処理できる嫌気性処理装置及び嫌気性処理方法に関するものである。
ビール製造、紙パルプ製造、食品加工および畜産加工などの分野で排出される高濃度有機性廃水を処理する方法として、上向流嫌気性汚泥床(UASB:Upflow Anaerobic Sludge Bed)や膨張粒状汚泥床(EGSB:ExpandedGranular Sludge Bed)を用いた方法が知られている。両者は原理が共通するため、以下、UASBについて述べる。
UASBを用いた方法では、反応槽内にメタン菌などの嫌気性微生物が自己凝集して微粒子化した汚泥(グラニュール汚泥と称する)を充填することでグラニュール汚泥床を形成し、被処理水を反応槽の底部から供給してグラニュール汚泥と接触させることで処理を行う。グラニュール汚泥床には、微生物を高濃度に保持することができるため、高濃度の有機性廃水を効率的に処理することができる。
ところで、UASBタイプの反応槽では、スラリー型発酵槽と異なり処理速度が速い(すなわち、滞留時間が短い)ので、廃水中に懸濁物質などの固形物(以下、単に固形物という)が含まれる場合、固形物が生物分解性のものでも固形物の多くが未反応のまま反応槽外に流出してしまうので、良好な処理水を得にくい。そこで、従来は、UASBによる処理を施した後、更に好気性処理(活性汚泥処理)が行われている。
しかしながら、この方法では、汚泥発生量が増加したり、汚泥と処理水を分離するための沈殿槽と大きな曝気槽が必要であり、更に曝気のためのブロワの動力費が大きいという問題がある。
更に、UASBタイプの反応槽では、通常の有機物負荷の高い高濃度廃水では、有機物の分解によって発生するガス(メタンや炭酸ガスなど)のガスリフトによる攪拌効果によって廃水中の固形物は浮上して反応槽外に流出するが、低負荷の廃水を処理する場合には、発生ガス量が少ないので、ガスリフト効果によるグラニュール汚泥床の攪拌が十分でなく、固形物が汚泥床内に堆積するという問題がある。
以上のような、廃水中の固形物の問題を解決するため、廃水中の固形物を予め取り除いた後にUASB処理を行う方法が多く提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の方法では、廃水を予め沈殿分離により固形物と上澄水とに分離し、分離された固形物を可溶化処理した後、前述した上澄水と一緒にUASB処理する。
特開平9−1179号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、固形物を予め分離するための固液分離装置や分離した固形物を可溶化処理するための前処理設備が必要であった。
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、固形物を予め分離・可容化する等の前処理を必要とせずに汚泥発生量の低減を図れ且つ安定した嫌気性処理を実現できる嫌気性処理方法及び嫌気性処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らはガス化率に着目した。ガス化率は、有機性廃水に含まれる溶解性CODCr1kgが分解されて発生するメタン発生量である。本発明者らは、反応槽内に導入された有機性廃水に含有される固形物が生物分解性である場合、固形物の分解・ガス化反応も進行するので、溶解性CODCr基準のガス化率は高くなるという知見を得て本発明に至った。
すなわち、本発明に係る嫌気性処理方法は、固形物を含有する有機性廃水を第1の酸生成槽内で酸生成菌により有機酸に分解し、第1の酸生成槽で処理された有機性廃水を第1の反応槽へ導入し、第1の反応槽内のグラニュール汚泥床によって嫌気性処理する有機性廃水の嫌気性処理方法であって、第1の反応槽で発生するメタンに対するガス化率を測定し、測定されたガス化率に応じて第1の酸生成槽及び第1の反応槽の少なくとも何れかで発生するガスの一部を第1の反応槽の下部へ供給することを特徴とする。
上記方法では、ガス化率に応じて反応槽の下部へガスを供給している。このようにガスが反応槽の下部から供給されると、ガスリフト効果により第1の反応槽内の固形物が排出されることになる。すなわち、ガス化率に応じて、第1の反応槽内に固形物を滞留させたり、固形物を第1の反応槽外に排出させることができる。
固形物の滞留及び排出を制御する指標としてのガス化率は、固形物の性質を反映しているので、上記嫌気性処理方法では、有機性廃水に含有される固形物の多くが生物分解性である場合に第1の反応槽内に固形物を滞留させることができる。この場合、固形物が第1の反応槽内で分解されるので、第1の反応槽から排出される処理水に含まれる生物化学的酸素要求量(BOD:BiochemicalOxygen Demand)や化学的酸素要求量(COD :Chemical Oxygen Demand)を低減でき、結果として処理水の性状をよりよいものにすることが可能であり、更に、汚泥の減容化を図ることができる。
また、上記嫌気性処理方法では、有機性廃水に含有される固形物の多くが非生物分解性である場合に固形物を第1の反応槽外に排出できる。これにより、非生物分解性の固形物が第1の反応槽内に滞留して嫌気性処理を阻害することが抑制される。その結果として、嫌気性処理を安定して実施することができる。
そして、上述したようにガス化率を利用することで、第1の反応槽内での固形物の滞留及び固形物の第1の反応槽外への排出を調整しているので、例えば、嫌気性処理する有機性廃水に含まれる固形物を予め有機性廃水から分離や可容化等の前処理を要せずに、発生汚泥の減容化を図り且つ安定した嫌気性処理を実現できる。
また、本発明に係る嫌気性処理方法では、第1の酸生成槽に導入される有機性廃水のBODは、0.5kg/m以下であることが好ましい。BODが0.5kg/m(500mg/l)以下の場合、第1の反応槽で発生するガスの量が少ないので、固形物が第1の反応槽内に蓄積しやすくなる。固形物が非分解性のものであると、前述したように嫌気性処理を阻害することになるが、上記方法では、ガス化率に応じて反応槽へのガスの供給を制御しているので、非生物分解性の固形物が第1の反応槽内に堆積することが抑制される。その結果として、有機性廃水の嫌気性処理を安定して実施できる。
更にまた、本発明に係る嫌気性処理方法では、ガス化率が200〜300(Nl−CH/kg―溶解性CODCr)の何れかの値で設定された閾値以下であるときにのみ、第1の酸生成槽及び第1の反応槽の少なくとも何れかで発生するガスの一部を第1の反応槽に供給することが好ましい。
有機性廃水に含まれる溶解性CODCr1kgが全て分解されると、ガス化率は、350(Nl−CH/kg―溶解性CODCr)になるが、実際には、溶解性CODCrが全て処理されるわけではなく、溶解性CODCr1kgから発生するメタンの量は200〜300(Nl−CH/kg―溶解性CODCr)である。そのため、ガス化率が上記200〜300(Nl−CH/kg―溶解性CODCr)の何れかの値で閾値を設定したとき、その閾値より大きいときは、生物分解性の固形物が反応槽内でメタンガスに分解されている傾向にあり、その閾値以下の場合は、固形物が分解されていない傾向にある。
上記方法では、ガス化率が、200〜300(Nl−CH/kg―溶解性CODCr)の何れかの値で設定された閾値以下であるときにのみガスを第1の反応槽内に供給するので、分解可能な固形物を第1の反応槽内に滞留させ、分解されない固形物を第1の反応槽外に排出しやすくなっている。その結果として、発生汚泥の減容化を図れ且つ嫌気性処理を安定して実施することができる傾向にある。
また、本発明に係る嫌気性処理方法では、第1の酸生成槽には、第1の酸生成槽の前段に設けられた第2の酸生成槽及び第2の反応槽によって嫌気性処理された処理水が有機性廃水として導入され、測定されたガス化率に応じて第1の酸生成槽、第1の反応槽、第2の酸生成槽及び第2の反応槽の少なくとも何れかで発生するガスの一部を第1の反応槽の下部へ供給することが好適である。
この場合、第2の酸生成槽及び第2の反応槽で一度嫌気性処理された処理水が有機性廃水として第1の酸生成槽に導入される。従って、第1の酸生成槽に導入される有機性廃水のBODは小さい。よって、第1の反応槽内に固形物が蓄積しやすくなるが、上記方法では、第1の反応槽に供給するガスの量をガス化率に応じて調整しているので、生物分解可能な固形物は第1の反応槽内で滞留させ分解することができる一方、非生物分解性の固形物を第1の反応槽外に排出することができる。
また、本発明に係る嫌気性処理装置は、固形物を含有する有機性廃水をグラニュール汚泥床を利用して嫌気性処理する嫌気性処理装置であって、(1)導入された有機性廃水を酸生成菌によって有機酸に分解する第1の酸生成槽と、第1の酸生成槽で処理された有機性廃水をグラニュール汚泥床を利用して嫌気性処理する第1の反応槽と、を有する第1の嫌気性処理部と、(2)第1の反応槽で発生するメタンに対するガス化率を測定するガス化率測定手段と、(3)第1の酸生成槽及び第1の反応槽の少なくとも何れかで発生したガスの一部を第1の反応槽の下部に返送する返送ラインと、(4)返送ライン上に設けられており、ガスの流量を調整するガス流量調整手段と、(5)ガス化率測定手段によって測定されたガス化率に応じてガス流量調整手段を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
この構成では、第1の嫌気性処理部の第1の酸生成槽によって有機性廃水が有機酸に分解され、そのように処理された有機性廃水が第1の反応槽内でグラニュール汚泥床を利用して嫌気性処理される。そして、この嫌気性処理によって発生するメタンのガス化率がガス化率測定手段によって測定され、制御部は、測定されたガス化率に応じて返送ライン上に設けられたガス流量調整手段を制御する。これによって、返送ラインによって第1の反応槽の下部へ供給される上記ガスの量が制御されることになる。ガスが第1の反応槽の下部から供給されると、ガスリフト効果により第1の反応槽内の固形物が排出されることになるので、ガス化率に応じて、第1の反応槽内に固形物を滞留させたり、固形物を第1の反応槽外に排出させることができる。
固形物の滞留及び排出を制御する指標としてのガス化率は、固形物の性質を反映しているので、上記嫌気性処理装置では、有機性廃水に含有される固形物の多くが生物分解性である場合に第1の反応槽内に固形物を滞留させることができる。この場合、固形物が第1の反応槽内で分解されるので、第1の反応槽から排出される処理水に含まれるBODやCODを低減でき、結果として処理水の性状をよりよいものにすることが可能であり、更に、汚泥の減容化が図ることができる。
また、嫌気性処理装置では、有機性廃水に含有される固形物の多くが非生物分解性である場合に固形物を第1の反応槽外に排出できる。これにより、非生物分解性の固形物が第1の反応槽内に滞留して嫌気性処理を阻害することが抑制される。その結果として、嫌気性処理を安定して実施することができる。
そして、上述したようにガス化率を利用することで、第1の反応槽内での固形物の滞留及び固形物の第1の反応槽外への排出を調整しているので、例えば、嫌気性処理する有機性廃水に含まれる固形物を予め有機性廃水から分離や可容化等の前処理を要せずに、発生汚泥の減容化を図り且つ安定した嫌気性処理を簡易な構成で実現できている。
また、本発明に係る嫌気性処理装置では、制御部は、ガス化率が200〜300(Nl−CH/kg−溶解性CODCr)の何れかの値で設定された閾値以下のときにのみ、ガス流量調整手段を制御して第1の反応槽に前述したガスを返送せしめることが好ましい。
ガス化率が、200〜300(Nl−CH/kg―溶解性CODCr)の何れかの値で設定された閾値以下である、すなわち、固形物の多くが非生物分解性であるときにのみガスを第1の反応槽内に供給するので、分解可能な固形物を第1の反応槽内に滞留させ、分解されない固形物を第1の反応槽外に排出しやすくなっている。その結果として、嫌気性処理の安定した実施を実現し且つ汚泥の減容化を図ることができる傾向にある。
更に、本発明に係る嫌気性処理装置では、ガス化率測定手段は、第1の反応槽内の有機性廃水の溶解性CODCrを測定する有機物量測定手段と、第1の反応槽で発生したメタンの量を測定するメタン発生量測定手段と、有機物量測定手段及びメタン発生量測定手段の測定結果に基づいてガス化率を算出するガス化率算出部と、を有する。ガス化率算出部が、メタン発生量測定手段の測定結果を有機物量測定手段の測定結果で除することで、第1の反応槽内の有機性廃水に含まれる溶解性CODCr1kgに対するメタン発生量としてのガス化率を算出できる。
更にまた、本発明に係る嫌気性処理装置では、(1)第1の嫌気性処理部の前段に配置され第1の嫌気性処理部に直列に連結された第2の嫌気性処理部であって、導入された有機性廃水を酸生成菌によって有機酸に分解する第2の酸生成槽と、第2の酸生成槽で処理された有機性廃水をグラニュール汚泥床を利用して嫌気性処理する第2の反応槽と、を有する第2の嫌気性処理部を更に備え、(2)第1の酸生成槽には、第2の反応槽で処理された処理水が有機性廃水として導入されることが好ましい。
第1の酸生成槽に導入される有機性廃水が第2の嫌気性処理部によって一度嫌気性処理された処理水である場合、第1の酸生成槽に導入される有機性廃水のBODは小さいので、第1の反応槽内に固形物が蓄積しやすくなる。しかしながら、上記方法では、第1の反応槽に供給するガスの量をガス化率に応じて調整しているので、生物分解可能な固形物は第1の反応槽内で滞留させ分解することができる一方、非生物分解性の固形物を第1の反応槽外に排出することができる。
本発明の嫌気性処理方法によれば、有機性廃水から固形物を分離したり可容化したりする前処理を施すことなく、安定して嫌気性処理を実施でき且つ汚泥発生量の低減を図ることが可能である。また本発明の嫌気性処理装置によれば、有機性廃水から固形物を分離・可容化等を実施する前処理設備を要せずに、汚泥発生量の低減を図ることが可能であって安定した運転を実現できる。
以下、図面を参照して本発明に係る嫌気性処理装置及び嫌気性処理方法の好適な実施形態について説明する。図面の説明において、同一の構成要素には同じ符合を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明に係る嫌気性処理装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。嫌気性処理装置100は、固形物を含有する有機性廃水を嫌気性汚泥を利用して処理するものであり、嫌気性処理装置100で処理する有機性廃水の生物化学的酸素要求量(BOD:BiochemicalOxygen Demand)は、特に限定されないが、ここでは、約0.5kg/m(500mg/l)以下とする。
嫌気性処理装置100は、酸生成菌を保有する酸生成槽(第1の酸生成槽)11と、上向流嫌気性汚泥床反応槽(第1の反応槽)12と、発生したガスを回収して貯留するガスホルダ20とを備えている。以下の説明では、上向流嫌気性汚泥床反応槽12を反応槽12と称す。
酸生成槽11は、酸生成槽11の上部に接続された廃水導入管L10から導入される有機性廃水を酸生成菌によって有機酸に分解する。なお、酸生成槽11には、中和のためのアルカリ剤などの中和剤を添加することも好ましい。この酸生成槽11と、反応槽12の下部とは、酸生成槽11で処理された有機性廃水を反応槽12に移送する移送ラインとしての送液管L11で接続されており、送液管L11上には有機性廃水を反応槽12に送るポンプPが配置されている。送液管L11の下流には、反応槽12内の所定の位置(底部近傍)に配置されており、送られてきた有機性廃水を反応槽12の底部へと均一に供給する給水ノズルD1が設けられている。
反応槽12は、グラニュール汚泥床13を有するUASBタイプのものである。反応槽12の液相上部には、発生ガス、処理水、汚泥などの固形物を分離する三相分離部30が配置されている。三相分離部30の液相分離部31には、分離された処理水を排出する処理水排出管L12が接続されており、処理水排出管L12からは処理水を酸生成槽11へ返送する送液管L13が分岐している。
また、三相分離部30の固相分離部32には、反応槽12の側壁12aの外側に設けられており側壁12aの下端部まで延びている汚泥濃縮部としての管状部材33が設けられている。この管状部材33内に汚泥が沈殿し濃縮されることになる。管状部材33には、蓄積された汚泥を排出するバルブV1が設けられている。三相分離部30によって排出された汚泥は、アルカリ処理、加熱処理などの可溶化処理を行った後、酸生成槽11又は反応槽12に戻して処理することができる。
酸生成槽11、反応槽12の気相部からはガス排出管L1,L2がそれぞれ延びており、ガス排出管L1,L2は下流側でガス排出管L3に合流している。ガス排出管L3は、回収ガスを貯蔵するガスホルダ20に接続されている。
ガスホルダ20と反応槽12とは、反応槽12の下部にガスを吹き込むための吹込ガス供給管(返送ライン)L4によって接続されている。この吹込ガス供給管L4上には、流量計や調節弁からなる流量調節弁(ガス流量調整手段)V2、及びブロワBが配置されている。また、吹込ガス供給管L4の下流には、反応槽12内であって給水ノズルD1の下側に配置されており吹込ガスを反応槽12の底部に均一に供給する散気ノズルD2が設けられている。
嫌気性処理装置100は、ガス化率を測定するガス化率測定手段40と、ガス化率に応じて反応槽12へのガス吹き込みを制御する制御手段50とを更に備えており、ガスホルダ20に貯留されたガスの一部をガス化率に応じて制御しながら反応槽12に吹き込むことを特徴とする。
ガス化率測定手段40は、流量計41と、投入有機物量測定器42と、流出有機物量測定器43と、ガス流量計44と、メタン濃度測定器45とを有し、それらは制御手段50に接続されており測定結果を制御手段50に入力する。
流量計41は、廃水導入管L10上に設けられており、酸生成槽11に導入される有機性廃水の量(以下、単に廃水量という)を測定する。投入有機物量測定器42は、送液管L11上に設けられており、例えば、COD分析計や化学分析計等である。投入有機物量測定器42は、送液管L11で移送される有機性廃水中の溶解性CODCrを測定する。なお、CODCrとは、酸化剤にKCrを使用して測定されるCODのことであり、溶解性CODCrとは、有機性廃水中の懸濁物質(SS)などの固形物を取り除いたろ液のCODCrである。以下では、溶解性CODCrをFCODと記す。
また、流出有機物量測定器43は、処理水排出管L12上に設けられており、例えば、COD分析計や化学分析計等である。流出有機物量測定器43は、反応槽12で処理された処理水中のFCODを測定する。
上記流量計41、投入有機物量測定器42及び流出有機物量測定器43の測定結果により、反応槽12で分解・ガス化されたFCODが算出されることになるので、流量計41、投入有機物量測定器42及び流出有機物量測定器43は、反応槽12で分解・ガス化されたFCODを測定する有機物量測定手段を構成していることになる。
また、ガス流量計44とメタン濃度測定器45とは、ガス排出管L2に設けられており、ガス流量計44は反応槽12より発生したガスの発生量を測定する。メタン濃度測定器45は、ガスクロマトグラフィ分析計や検知管等であり、反応槽12で発生したガス中のメタン濃度を測定する。ガス流量計44及びメタン濃度測定器45の測定結果により反応槽12で発生したメタンの量が算出されるので、ガス流量計44とメタン濃度測定器45とはメタン発生量測定手段を構成していることになる。
制御手段50は、ガス化率算出部51と、制御部52とを有する。ガス化率算出部51は、ガス化率測定手段40の一部を構成している。ガス化率算出部51は、流量計41で測定された有機性廃水の廃水量をQ1[m/h]、投入有機物量測定器42で測定されたFCOD値をC1[kg−FCOD/m]、流出有機物量測定器43で測定されたFCOD値をC2[kg−FCOD/m]、ガス流量計44で測定されたガス発生量をQ2[Nl/h]、メタン濃度測定器45で測定されたメタン濃度をC3[%]としたとき、ガス化率aを、次式に基づいて算出する。
Figure 2007090168

より具体的には、流量計41、投入有機物量測定器42及び流出有機物量測定器43からの信号(測定結果)に基づいて反応槽12で分解・ガス化されたFCOD値(kg−FCOD/h)を算出し、更に、ガス流量計44及びメタン濃度測定器45の信号に基づいて反応槽12のメタン発生量(Nl−CH/h)を算出する。そして、ガス化率算出部51は、算出された上記FCOD値及びメタン発生量に基づいて反応槽12で分解されたFCODの単位量当たりのメタン発生量であるガス化率aを算出する。
制御部52には、200〜300(Nl−CH/kg−FCOD)の何れかの値が予め閾値M[Nl−CH/kg−FCOD]として設定されており、制御部52は、ガス化率aの値が閾値M以下のときガスの吹き込みを行う信号を流量調節弁V2へ出力する。
次に、嫌気性処理装置100を利用して有機性廃水を嫌気性処理する方法について説明する。先ず、固形物を含有する有機性廃水が廃水導入管L10を通って酸生成槽11へ導入されると、酸生成槽11内に供給された有機性廃水中の有機物は、酸生成槽11内で酸生成菌などの作用により、有機酸などに変換される。有機酸の一部は送液管L13から酸生成槽11に流入するメタン生成菌により分解され、メタンガスや炭酸ガスが発生する。このようにして発生したガスは、ガス排出管L1を介して排出される。
次いで、ポンプPにより有機性廃水を酸生成槽11から送液管L11へ導き、反応槽12へ移送する。反応槽12に送られた有機性廃水がグラニュール汚泥床13を通過する過程で、有機性廃水中の有機酸などの溶解有機物は、グラニュールを形成するメタン生成菌などによってメタンや炭酸ガスに分解される。また、有機性廃水中の有機性固形物の一部もグラニュール汚泥により分解されるが、大部分は反応が遅いため汚泥床13中に滞留する。汚泥床13及び三相分離部30を通過した処理水は処理水排出管L12を介して排出される。なお、処理水の一部は酸生成槽11内の酸生成菌の維持や、酸生成槽11内の中和剤節約及び排出される廃水中の有機酸などの濃度を更に低減するために、送液管L13を介して酸生成槽11へ戻される。
酸生成槽11及び反応槽12で発生したガスは、ガス排出管L1,L2,L3を介してガス洗浄装置(不図示)に供給されて洗浄処理を受けた後、回収ガスとしてガスホルダ20に送られ、燃料などとして利用される。
嫌気性処理装置100の嫌気性処理方法では、上記のように有機性廃水を嫌気性処理するとき、ガス化率測定手段40を構成する流量計41、投入有機物量測定器42、流出有機物量測定器43、ガス流量計44及びメタン濃度測定器45がそれぞれの測定結果を制御手段50のガス化率算出部51に入力する。ガス化率算出部51は、入力された各測定結果及び式(1)を利用してガス化率a(Nl―CH/kg―FCOD)を算出する。
そして、制御手段50の制御部52は、ガス化率aが、予め設定されている閾値Mより大きいときには、流量調節弁V2を閉じて反応槽12へのガスの供給を停止する。また、ガス化率aが、閾値M以下のときは、ガスの吹き込みを行う信号を流量調節弁V2へ出力する。これにより、ガス化率の値が閾値M以下のときにのみ散気ノズルD2からガスが吹き込まれることになる。そして、ガスが散気ノズルD2から吹き込まれると、ガスリフト効果によってグラニュール汚泥床13が攪拌され、グラニュール汚泥床13に堆積してた固形物が反応槽12から排出される。
ところで、メタン発酵においては、メタン菌などの各種の嫌気性菌によって廃水中の有機物は酢酸などの有機酸に加水分解された後、メタンや炭酸ガスに変換される。酢酸などが、次式に示されるように、理論的に全てがメタンと炭酸ガスとに分解されるとすると、FCOD1kg当たり最大350Nlのメタンが発生することになる。
Figure 2007090168

しかし、実際には、有機性廃水中のFCOD成分の全てがメタンや炭酸ガスに変換されるわけではなく、生物的に非活性な物質も存在すること、また、生物的に分解された有機物の一部はメタンや炭酸ガスの生成以外に水素の生成や菌体の増殖などに利用されるので、FCOD1kgから発生するメタンの量は350Nlより小さく、約200〜300Nlである。
そのため、反応槽12でのFCOD単位量当たりのメタン発生量であるガス化率aが200〜300(Nl―CH/kg−FCOD)より大きいときには、生物分解性の固形物が反応槽12内でメタンに分解されていることになる。逆に、反応槽12内のガス化率aが200〜300(Nl―CH/kg―FCOD)以下のときは、反応槽12内で固形物のメタン化反応が起こっていないことになる。すなわち、ガス化率aが固形物の性質を把握するため指標として機能する。
嫌気性処理装置100の制御部52には、前述した200〜300(Nl―CH/kg−FCOD)の何れかの値が閾値Mとして設定されている。そして、制御部52は、ガス化率算出部51で算出されたガス化率aが閾値Mより大きい場合、すなわち、反応槽12内の固形物の多くが生物分解性の場合、流量調節弁V2を閉じてガス吹込みを停止せしめる。これにより、生物分解性の固形物が反応槽12内に保持されることになり、メタン化反応が促進され、その結果として、発生ガス量の増加と発生汚泥の低減化が図られている。
また、制御部52は、ガス化率aが、閾値M以下の場合、すなわち、反応槽12内の固形物の多くが非生物分解性である場合、ガス吹込みを行う。これにより、ガスリフト効果によってグラニュール汚泥床13は攪拌され、グラニュール汚泥床13内に滞留していた固形物が反応槽12内を上昇して流出し、三相分離部30に接続された管状部材33内に沈殿する。そして、管状部材33内に蓄積した非生物分解性の固形物は、反応槽12外へ排出される。
廃水導入管L10で導入される有機性廃水のBODが、前述したように0.5kg/m以下のような場合、反応槽内でのガス発生量が少なくなるので、固形物が反応槽内に蓄積し易い傾向にある。固形物が生物分解性であれば、前述したように分解され処理水の性状を向上するが、固形物が非生物分解性であれば、反応槽内に非生物分解性の固形物が蓄積することで嫌気性処理が阻害され、嫌気性処理装置の安定した運転ができなくなる。
これに対して、嫌気性処理装置100を利用して有機性廃水を嫌気性処理する方法では、低負荷でガス発生量が少ない場合や、有機性廃水とともに大量の懸濁物質(SS)などの固形物が流入した場合でも、ガス吹込みによるガスリフト効果により、非生物分解性の固形物を処理水とともに排出することができる。このため、反応槽12の底部への固形物の蓄積やグラニュール汚泥への付着を防止でき、処理能力が低下することがなく、安定した装置の運転が可能である。そして、生物分解性の固形物が多く流入した場合には、処理水の性状の向上や、汚泥の減容化を図ることができる。
また、嫌気性処理装置100では、ガス化率aに基づいてガスの吹き込みを制御することによって反応槽12からの固形物の排出を制御している。従って、例えば、第1の酸生成槽に導入される有機性廃水から予め懸濁物質(SS)などの固形物を取り除く固液分離装置や分離した固形物の可容化するための装置などの前処理装置を省略できるので、嫌気性処理装置100の構成を簡略化することが可能となっている。
(第2の実施形態)
図2は、本発明に係る嫌気性処処理装置の他の実施形態の構成を示すブロック図である。嫌気性処理装置200は、酸生成槽11と反応槽12とを有する嫌気性処理部(第1の嫌気性処理部)10の前段に、酸生成槽(第2の酸生成槽)61と上向流嫌気性汚泥床反応槽(第2の反応槽)62とを有する嫌気性処理部(第2の嫌気性処理部)60を更に備えており、嫌気性処理部60と嫌気性処理部10とが直列に連結されている点で、嫌気性処理装置100の構成と相違する。この点を中心にして嫌気性処理装置200について説明する。
酸生成槽61の上部には、廃水導入管L14が接続されており、酸生成槽61は、廃水導入管L14から導入される有機性廃水を酸生成菌によって有機酸に分解する。なお、酸生成槽61に導入される有機性廃水のBODは特に限定されない。また、酸生成槽61には、中和のためにアルカリ剤などの中和剤を添加することも好ましい。酸生成槽61と反応槽62とは、ポンプPが配置された送液管L15で接続されており、酸生成槽61で処理された有機性廃水が反応槽62に導入される。
反応槽62の液相上部には、発生ガス、処理水、汚泥などの固形物を分離する三相分離部70が配置されている。三相分離部70の液相分離部71と酸生成槽11とは、処理水排出管L16で接続されている。これにより、反応槽62で処理され三相分離部70で分離された処理水が、酸生成槽11に導入されることになる。なお、処理水排出管16を流れる処理水の一部は送液管L17を介して酸生成槽61へ戻される。酸生成槽61及び反応槽62の気相部からはガス排出管L5,L6がそれぞれ延びており、ガス排出管L5,L6は下流側でガス排出管L3に合流している。
嫌気性処理装置200では、ガス化率測定手段40が有する流量計41は、廃水導入管L14に設けられており、流量計41は、酸生成槽61に導入される有機性廃水の流量を測定してガス化率算出部51に入力する。廃水導入管L14を介して嫌気性処理部60に導入される有機性廃水の量と、送液管Lを介して嫌気性処理部60から酸生成槽11に導入される処理水としての有機性廃水の量は、同じであるので、流量計41で測定される有機性廃水の量は、酸生成槽11に導入される有機性廃水の量に相当する。
嫌気性処理装置200を利用した有機性廃水の嫌気性処理の方法は、有機性廃水を嫌気性処理部60で一度処理した後に、更に、嫌気性処理部10で処理する点以外は、嫌気性処理装置100の場合と同様である。
ところで、UASBタイプの2つの反応槽を2段設けた場合、一段目の反応槽では有機性廃水中の有機物濃度が高いので、発生ガス量が多く、大きなガスリフト効果によって有機性廃水中の固形物の多くは一段目反応槽より流出する。一方、一度嫌気性処理されて有機物濃度が低くなった有機性廃水が二段目反応槽に導入されるので、二段面反応槽では、発生ガス量が少なく、ガスリフト効果が小さいので固形物が反応槽内に保持される傾向にある。
嫌気性処理装置200では、ガス化率aが閾値M以下の場合は、ガスを反応槽12に吹き込み、ガス化率aが閾値Mより大きい場合は、ガスの吹き込みを行わない。これによって、第1の実施形態の場合と同様に、生物分解性の固形物は長時間反応槽12内に滞留することになり、その間に生物分解性の固形物はグラニュール汚泥によって可溶化・ガス化されて分解処理される。一方、非分解性の固形物は発生ガスの吹き込みによって反応槽12外へ排出される。その結果として、反応槽12底部への固形物の蓄積やグラニュール汚泥への付着を防止でき、処理能力が低下することがなく、安定した装置の運転が可能である。また、処理水の性状の向上や、汚泥の減容化を図ることができる。
また、嫌気性処理装置200でも、例えば、第2の酸生成槽61に導入される有機性廃水から予め懸濁物質(SS)などの固形物を取り除く固液分離装置や分離した固形物の可容化するための装置などの前処理装置を省略できるので、嫌気性処理装置200の構成を簡略化することが可能となっている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、給水ノズルD1と散気ノズルD2とを別個に設けずに、一つのノズルを共用して被処理水の供給とガス吹き込みをおこなってもよい。
また、嫌気性処理装置100,200では、酸生成槽11及び反応槽12(又は酸生成槽61及び反応槽62)で発生したガスを一度ガスホルダ20に貯留し、ブロワBを用いてガスホルダ20のガスを供給するようにしたが、これに限定されない。酸生成槽11,61、反応槽12,62の何れかで発生したガスを反応槽12に供給できればよい。また、ガスホルダ20を利用しなくても良い。例えば、ガス排出管L2(又はガス排出管L3,L5,L6)のガスを分岐してエジェクタ(不図示)を用いて送液管L11内に吸引させて、反応槽12内に供給しても良。更に、ガス排出管L2(又はガス排出管L3,L5,L6)のガスを分岐して、そのガスを吹き込み用のガスとして貯留する吹込み用ガス貯留槽(不図示)を設け、その貯留槽の圧力を利用して貯留ガスを反応槽12内に供給するようにすることも可能である。
反応槽12として、吹込みガスによるガスリフト効果によって反応槽12の上方に浮上した固形物(非生物分解性の固形物)を三相分離部30で、処理水から分離して管状部材33内に沈降させ反応槽12の外に取り出すことが可能なタイプのものを利用したが、第2の実施形態で示した反応槽62に示すように反応槽62内に設置される三相分離部70を有する反応槽を用いても良い。その場合には、沈殿槽などを別途設けて処理水中の固形物を分離するにようにしてよく、使用する反応槽のタイプは特に限定されない。
更に、第1及び第2の実施形態では、反応槽12,62は、UASBタイプとしたが、EGSBタイプのものを利用することも可能である。また、第1及び第2の実施形態では、制御部52は、閾値を基準として反応槽12へのガスの供給の有無を制御しているが、ガス化率の大きさに応じてガスの供給量を調整するようにしてもよい。
本発明に係る嫌気性処理装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明に係る嫌気性処処理装置の他の実施形態の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10…嫌気性処理部(第1の嫌気性処理部)、11…酸生成槽(第1の酸生成槽)、12…上向流嫌気性汚泥床反応槽(第1の反応槽)、13…グラニュール汚泥床、40…ガス化率測定手段、41…流量計(有機物量測定手段)、42…投入有機物量測定器(有機物量測定手段)、43…流出有機物量測定器(有機物量測定手段)、44…ガス流量計(メタン発生量測定手段)、45…メタン濃度測定器(メタン発生量測定手段)、51…ガス化率算出部、52…制御部、60…嫌気性処理部(第2の嫌気性処理部)、61…酸生成槽(第2の酸生成槽)、62…上向流嫌気性汚泥床反応槽(第2の反応槽)、100,200…嫌気性処理装置、V2…流量調節弁(ガス流量調整手段)。

Claims (8)

  1. 固形物を含有する有機性廃水を第1の酸生成槽内で酸生成菌により有機酸に分解し、前記第1の酸生成槽で処理された有機性廃水を第1の反応槽へ導入し、前記第1の反応槽内のグラニュール汚泥床によって嫌気性処理する有機性廃水の嫌気性処理方法であって、
    前記第1の反応槽で発生するメタンに対するガス化率を測定し、測定された前記ガス化率に応じて前記第1の酸生成槽及び前記第1の反応槽の少なくとも何れかで発生するガスの一部を前記第1の反応槽の下部へ供給することを特徴とする嫌気性処理方法。
  2. 前記第1の酸生成槽に導入される有機性廃水のBODは、0.5kg/m以下であることを特徴とする請求項1に記載の嫌気性処理方法。
  3. 前記ガス化率が200〜300(Nl−CH/kg―溶解性CODCr)の何れかの値で設定された閾値以下であるときにのみ、前記第1の酸生成槽及び前記第1の反応槽の少なくとも何れかで発生するガスの一部を前記第1の反応槽に供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の嫌気性処理方法。
  4. 前記第1の酸生成槽には、前記第1の酸生成槽の前段に設けられた第2の酸生成槽及び第2の反応槽によって嫌気性処理された処理水が有機性廃水として導入され、
    測定された前記ガス化率に応じて前記第1の酸生成槽、前記第1の反応槽、前記第2の酸生成槽及び前記第2の反応槽の少なくとも何れかで発生するガスの一部を前記第1の反応槽の下部へ供給することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の嫌気性処理方法。
  5. 固形物を含有する有機性廃水をグラニュール汚泥床を利用して嫌気性処理する嫌気性処理装置であって、
    導入された有機性廃水を酸生成菌によって有機酸に分解する第1の酸生成槽と、前記第1の酸生成槽で処理された有機性廃水をグラニュール汚泥床を利用して嫌気性処理する前記第1の反応槽と、を有する第1の嫌気性処理部と、
    前記第1の反応槽で発生するメタンに対するガス化率を測定するガス化率測定手段と、
    前記第1の酸生成槽及び前記第1の反応槽の少なくとも何れかで発生したガスの一部を前記第1の反応槽の下部に返送する返送ラインと、
    前記返送ライン上に設けられており、前記ガスの流量を調整するガス流量調整手段と、
    前記ガス化率測定手段によって測定された前記ガス化率に応じて前記ガス流量調整手段を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする嫌気性処理装置。
  6. 前記制御部は、前記ガス化率が200〜300(Nl−CH/kg−溶解性CODCr)の何れかの値で設定された閾値以下のときにのみ、前記ガス流量調整手段を制御して前記第1の反応槽に前記ガスを返送せしめることを特徴とする請求項5に記載の嫌気性処理装置。
  7. 前記ガス化率測定手段は、
    前記第1の反応槽内の有機性廃水の溶解性CODCrを測定する有機物量測定手段と、
    前記第1の反応槽で発生したメタンの量を測定するメタン発生量測定手段と、
    前記有機物量測定手段及び前記メタン発生量測定手段の測定結果に基づいて前記ガス化率を算出するガス化率算出部と、
    を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の嫌気性処理装置。
  8. 前記第1の嫌気性処理部の前段に配置され前記第1の嫌気性処理部に直列に連結された第2の嫌気性処理部であって、導入された有機性廃水を酸生成菌によって有機酸に分解する第2の酸生成槽と、前記第2の酸生成槽で処理された有機性廃水をグラニュール汚泥床を利用して嫌気性処理する第2の反応槽と、を有する第2の嫌気性処理部を更に備え、
    前記第1の酸生成槽には、前記第2の反応槽で処理された処理水が有機性廃水として導入されることを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載の嫌気性処理装置。
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