JP2007089969A - 生体パターン撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置全体が小型化でき、使用者による被検体の視認も容易にすることが可能な生体パターン撮像装置を提供する。
【解決手段】 撮像対象となる指紋11を有する指先部1を被検体とし、上記被検体を透過し得る光を出射する光源3と、上記指先部1の爪側に反射面を配置し、上記光源3からの光を上記反射面で反射して、上記被検体を上記爪側から照射する照明光学系300と、上記被検体を透過する上記光源3からの光を撮像して上記指紋11の凸部が暗く凹部が明るい指紋画像を得る撮像手段5と、上記被検体を透過する上記光源3からの光を上記撮像手段5に結像させる撮像光学系4とを備えた構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生体パターン撮像装置、特に、指紋や指部の血管パターン等、個人識別に用いる生体パターンを撮像する装置に関するものである。
従来の指紋画像撮像装置においては、指先部の指紋部分が非接触状態で指を保持し、指先部の爪側(背側)から光を照射し、指内部を透過してきた光を指紋側(腹側)で検出する。指先部を透過する光の透過率は、指紋の凸部に比べて凹部において高いので、指紋の凸部に比べて凹部が明るい画像が得られる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003-85538号公報(第3−4頁、第1−4図)
従来の指紋画像撮像装置は、以上のように構成されており、指紋の皮膚表面の湿り気の状態に拘わらず、さらには指紋の凹凸が不明瞭な場合にも、安定した指紋画像を得ることができるが、被検体である指先部を透過し得る光を出射する光源を、指先部の爪側に配置した場合は装置全体が大きくなってしまう。また、光源を上記位置に配置すると、被検体の爪側へ向かう使用者の視線を上記光源が遮る可能性が高く、使用者による被検体の視認が困難になるという問題があった。
という問題点があった。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、装置全体が小型化でき、使用者による被検体の視認も容易にすることが可能な装置を提供することを目的とする。
本発明に係る生体パターン撮像装置は、撮像対象となる生体パターンを有する指部を被検体とし、上記被検体を透過し得る光を出射する光源と、上記被検体の一方の側に反射面を配置し、上記光源からの光を上記反射面で反射して、上記被検体を上記一方の側から照射する照明光学系と、上記被検体を透過する上記光源からの光を撮像して上記生体パターンの画像を得る撮像手段と、上記被検体を透過する上記光源からの光を上記撮像手段に結像させる撮像光学系とを備えたものである。
また、本発明に係る生体パターン撮像装置は、撮像対象となる指紋を有する指先部を被検体とし、上記被検体を透過し得る光を出射する光源と、上記指先部の爪側に反射面を配置し、上記光源からの光を上記反射面で反射して、上記被検体を上記爪側から照射する照明光学系と、上記被検体を透過する上記光源からの光を撮像して上記指紋の凸部が暗く凹部が明るい指紋画像を得る撮像手段と、上記被検体を透過する上記光源からの光を上記撮像手段に結像させる撮像光学系とを備えたものである。
本発明に係る生体パターン撮像装置によれば、被検体の一方の側に反射面を配置し、上記光源からの光を上記反射面で反射して、上記被検体を上記一方の側から照射する照明光学系を備えているので、装置全体を小型化することが可能となる。また、使用者による被検体の視認を容易にする構成にできる。
実施の形態1.
図1、図2、および図3は本発明の実施の形態1による指紋画像撮像装置を説明する図であり、より具体的には、図1は指紋画像撮像装置の全体構成を示す正面図、図2は指先部近傍を側面から見た側面図、図3は指先部近傍を下面から見た下面図である。
本実施の形態による指紋画像撮像装置は、撮像対象となる指紋11を有する指先部1を被検体とし、被検体1を透過し得る光30を出射する光源3と、被検体1を透過する光源3からの光30を撮像して指紋11の凸部が暗く凹部が明るい、指紋11に対応する指紋画像を得る撮像手段5と、被検体1を透過する光源3からの光を撮像手段5に結像させる撮像光学系4と、撮像手段5から出力された指紋画像を画像処理して指紋情報を得るとともに、この指紋情報に基づき個人を識別する信号処理部6とを備えている。
さらに、光の照射条件(輝度および照射領域16)および撮像手段5(撮像素子52)のゲインの少なくとも一方を調整することで画像の明度を調整する手段(明度判定部66、光源駆動回路32、ゲイン調整回路54)を備えている。
本実施の形態では、指先部1を保持し得る被検体保持部(図1では、指先部1を撮像対象となる指紋11の表面が非接触の状態で保持し得る開口付き被検体保持部を示している。)2を備えている。開口付き被検体保持部2の開口部分は、撮像手段5で撮像する範囲である観察面100を含むように設けられている。
被検体である指先部1は、その腹側に撮像対象となる指紋11を有しており、指紋1は凸部(山部)と凹部(谷部)からなる凹凸パターンを有している。なお、本発明では、指先部1とは、指の先端部分のみを言うのではなく、指の先端部分から第1関節、あるいは第2関節の辺りまでを言う。
光源3は指先部1の指紋側(腹側)に配置され、指先部1を透過し得る光30を出射する。上記光源3からの光は、光源3近傍に配置される集光レンズ301と、指先部1の爪側(背側)に配置される反射部302とから成る照明光学系300により、集光、反射され、指先部1を爪側から照射し、爪側(背側)から指紋側(腹側)へ光30が進行する。
なお、照明光学系300(集光レンズ301および反射部302)は反射手段を持ったプリズムで代用してもよい。
このように反射部302を設けることにより、光源3から指先部1の爪側へ至る光30を折り曲げることができるので、必ずしも光源3を指先部1の爪側へ設ける必要が無く、装置の小型化を図ることができる。さらに、光源3を指先側に設置しない構成とすることができるので、ユーザーが指先1の爪側を視認しやすくなり、指先部1を開口付き被検体保持部2へ誘導し易くなる。
また、集光レンズ301により光源3からの光を集光することで、光30の減衰を低減し、効率良く反射部302からの光を指先部1へ照射することができる。
光源3としては、主波長が赤色光〜近赤外光領域である光、すなわち、赤色光〜近赤外光領域にある何れかの波長(単色)の投射光、赤色光〜近赤外光領域に亘る光が混合された投射光、あるいは赤色光〜近赤外光領域の光(単色の場合も混合されている場合もある。)を主波長として含む投射光を出射するものが用いられ、例えばレーザー、発光ダイオード、ランプ光源が用いられる。赤色光〜近赤外光領域の光は、被検体1である生体に対する光の透過率が高いので好ましく用いられるが、主波長が600nm〜1400nmの範囲のものがより好ましい。さらに、血管中のヘモグロビンの光吸収特性は660nm前後で最小となるので、血管が指紋画像に及ぼす影響を低減するために、主波長が630nm〜780nmの領域の光がさらに好ましい。
光源3は1つ以上の、例えばレーザー、発光ダイオード、ランプ光源から構成されており、同時に任意の数だけ点灯させることができる。指先部1を開口付き被検体保持部2で保持し、観察面100が開口付き被検体保持部2の開口内に納まる位置にある時に、光源3からの光30が指先部1の爪側の所定の領域16を照射するように照明光学系300を配置する。
光源駆動回路32により、点灯させる素子を制御することで、被検体1へ照射する光30の照射条件(輝度および照射領域16)を制御することができる。例えば、光源3が複数の発光素子で構成されている場合、それぞれの素子が指先部1の異なる位置(領域)を照射するように設置する、あるいは同一位置(領域)を照射できるように構成した素子の小グループを複数設け、それぞれの小グループが指先部1の異なる位置(領域)を照射するように設置し、照射したい位置(領域)に応じて点灯させる素子あるいは上記小グループを変更できるように制御してもよいし、光源3が複数の発光素子を有さず単数の場合は駆動部を設けて照射したい位置(領域)へ移動させるように制御してもよい。
なお、照射領域16を制御するとは、位置の制御、領域の大きさ、および領域の数を、個別もしくは組み合わせて制御することをいう。領域の個数を制御する場合は、光源3を複数個設けてもよい。
また、本実施の形態による指紋画像撮像装置は、被検体1の撮像タイミング判定用のマーカー光31を被検体1に照射するマーカー光源33を備えている。マーカー光源33は、被検体である指先部1が開口付き被検体保持部2に載置されて開口部を覆うと、撮像素子52へマーカー光31が入射せず、開口付き被検体保持部2に指先部1が載置されない状態では撮像素子52へマーカー光31が入射するように設置されている。
なお、マーカー光源33は光源3との共用でもよいが、別光源を1〜数箇所に設け、この別光源から被検体1を載置する開口付き被検体保持部2に向けてマーカー光31を投影しても良い。その場合、マーカー光用集光レンズ34、マーカー光用反射部を別に設けるとよい。
また、本実施の形態による指紋画像撮像装置は、指先部1の腹側(指紋11の表面)へスリット光70を投射するスリット光光源71を備えている(図2)。スリット光光源71はスリット光光源駆動回路72により制御される。
指紋11の表面に照射されたスリット光70は撮像素子52へ入射され、画像出力回路53で画像電気信号へ変換され、信号処理部6の画像取り込み部61へ送られる。信号処理部6では得られたスリット光に関する情報を用い、たとえば、被検体1が静止しているかどうかの判定を行う。
スリット光光源71は、例えば指向性の高い発光ダイオードとスリット、あるいは半導体レーザーとスリット等で構成されており、スリットの場合は1つ以上のスリット光を投射できる構成となっている。なお、スリット光光源71の形状はスリット状の連続した直線に限定されなくてもよく、点、直線上にならぶ点列、格子形状やランダムパターン等用途に応じた様々なパターンを用いることができる。
撮像光学系4は、指先部1の指紋11の凸部を透過する光源3からの光と指紋11の凹部を透過する光源3からの光とを撮像素子52に結像する。本実施の形態において撮像光学系4は、指先部1からの透過光が始めに通過する位置にレンズ41を、レンズ41の次に絞り42を備える。なお、より明確な指紋画像を得るために、複数のレンズからなる光学系を構成してもよい。
また、絞り42は透過光が通過し、尚且つ物体側(被検体1側)にテレセントリックになるような位置に備えてもよい。
さらに、レンズ41に主にテレセントリックの効果を持たせ、さらに光が絞り42を通過した後に通る位置に主に結像に寄与するレンズを設置し、さらには像の歪みを取る効果を持つレンズを設置するなどの複数のレンズを設置してもよい。
指先部1の腹側、すなわち撮像対象となる指紋11の表面は曲面で構成されており、指紋11と撮像素子52との距離が観察面100内の場所により異なるので、場所によってピンボケや倍率の違いによる画像の歪みが生じる場合がある。そこで、観察面100の全面に焦点があうように被写界焦点深度を深くし、物体側にテレセントリックな光学系を採用することで、ピンボケや倍率変動による影響を受けることなく、よりコントラストが向上された指紋画像を得ることができる。
撮像手段5では撮像光学系4で結像させた画像を撮像して指紋に対応する指紋画像を得る。撮像手段5は、波長選択手段としての波長選択素子51と、撮像素子52と、撮像素子52からの電気信号を画像電気信号に変換する画像出力回路53とを備えている。
波長選択素子51(波長選択手段)は、光源3と同程度の波長を持った光(赤色光〜近赤外光領域の光)だけを選択的に透過させるものであり、波長選択素子51としては、例えば干渉フィルター、フィルターガラス、プラスティックフィルターが用いられる。波長選択素子51からの出力光信号は、撮像素子52で結像される。
なお、図1は、絞り42と撮像素子52との間に波長選択手段51を設けるものであるが、波長選択手段51は、レンズ41と指先部1との間、レンズ41が複数枚で構成されている場合のレンズとレンズの間、レンズ41と絞り42との間などの何れの位置に設けてもよい。また、波長選択機能を有するレンズ41や撮像素子52を用いることもできる。
撮像素子52は、例えば、CCD(電荷結像素子)、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサなどの2次元固体撮像素子や撮像管などである。撮像素子52は指先部1を通過して指先部1の内部組織を透過した光に感度を有するもの、即ち、赤色光〜近赤外光領域の光に感度を有するものが用いられる。撮像手段5は指先部1からの光以外を受光しないよう遮光される。また、撮像素子52のゲインを調整するゲイン調整回路54が設けられている。
信号処理部6は、画像出力回路53からの信号を受け取る画像取り込み部61と、画像取り込み部61からの信号を処理し、2値化や細線化などの処理を行う画像処理部62と、画像処理部62からの信号を受け取り、登録画像の指紋データを保存する指紋データ保存部63と、画像処理部62からの画像を指紋データ保存部63からの画像と照合して個人識別を行う個人識別部64とを備えており、画像出力回路53から出力される指紋画像を画像処理して指紋情報を得るとともに、この指紋情報に基づき個人を識別する。
さらに、信号処理部6は、画像取り込み部61からの信号を処理し、その信号が予め定められた閾値の範囲内か否かを判定して指が存在するかどうかを判定し、スリット光光源駆動回路72及び画像取り込み部61に信号を送る指存在判定部65を備えている。
また、画像取り込み部61からの信号を処理し、スリット光70による画像上でスリット光70の位置のズレをみることにより指が静止しているかどうかを判定し、スリット光光源72及び画像取り込み部61および光源駆動回路32へ信号を送る指静止判定部67を備えている。
また、画像取り込み部61は取り込まれた指紋画像を一時的に蓄積する機能を備えている。
またさらに、信号処理部6は明度判定部66を備えており、画像取り込み部61で取り込まれた指紋画像の明度が予め定められた閾値の範囲内か否かを判定し、判定結果に基づいて光源駆動回路32およびゲイン調整回路54の少なくとも一方へ信号を送る。明度判定部66では、指紋画像の画像全域、または、個人識別に必要な指紋情報を得ることができる範囲全体、または上記領域の一部を抽出した領域や、分割した領域の画像明度を判定することができる。
光源駆動回路32は入力された信号に基づき、指先部1を照射する光源3からの光30の照射条件(強度、照射領域16)を調整し、ゲイン調整回路54は入力された信号に基づき、撮像素子52のゲインを調整する。
また、同一の被検体について照射条件および撮像手段のゲインの少なくとも一方を違えて複数枚撮像する場合は、一回撮像するごとに明度判定部66で画像の明度を判定しなおしてもよいが、例えば一度の判定で複数領域の明度を判定してその結果を保存し、2回目以降は判定したそれぞれの領域が適正になるように、明度判定を再度行わずに保存した結果から画像の明度を調整することもできる。
なお、信号処理部6に備えられている各部分は、それらの全てが信号処理部6に備えられている必要は無く、例えば、画像出力回路53をパソコンに接続してその中に一部分を備えたり、また、例えば指紋データを保存するが個人識別は行わない場合などは、個人識別部64を省略することも可能である。
次に動作について説明する。
まず、マーカー光31を目視し易い光量で点灯させておき、撮像素子52で、予め定めた間隔で撮像する。指先部1がマーカー光31を遮ると、撮像素子52で撮像できていたマーカー光31は遮られるので、撮像素子52で得られた画像はある範囲が一定の明度以下になる。撮像素子52で得られた画像は、信号処理部6の画像取り込み部61により、画像出力回路53から信号処理部6へと取り込まれ、画像取り込み部61より指存在判定部65へ送られる。指存在判定部65では、撮像素子52(撮像素子52で得られた画像)上のあらかじめ定められた範囲の明度が、予め定められた閾値の範囲内になるまで所定の間隔で画像取り込み部61へ信号を送り、画像を取り込んで判定を続ける。範囲内になれば、指先部1が撮像素子52の撮像範囲に存在すると判定し、スリット光光源駆動回路72によりスリット光光源71を点灯させる。
なお、スリット光光源71はマーカー光31と同時に点灯させておいてもよい。
次に、スリット光70による指先部1の腹部からの反射光画像を撮像素子52で撮像し、撮像画像を信号処理部6に取り込む。撮像画像は画像取り込み部61より指静止判定部67へ送られる。指静止判定部67では所定の間隔で取り込まれた所定枚数のスリット光70による画像上でスリット光70の位置のズレを比較し、上記ズレが所定範囲内になるまで所定の間隔で画像取り込み部61へ信号を送り、画像の取り込みおよび判定を続ける。所定の範囲内であれば被検体1は静止していると判定する。
被検体1が静止していると判定されると、指先部1を透過し得る光30を投射するために、光源駆動回路32へ信号を送り、光源3からの光30が予め定められた明るさになるように、点灯させる素子の個数と1素子あたりの明るさを調整して光源3を点灯させる。なお、光源3点灯時にマーカー光源33は消灯してもよいし、そのまま点灯していてもよい。
指先部1の背面(指紋11と反対側の面)に照射された光30は、指内部を透過し指紋11に到達する。指先部1腹側の表面近くの内部組織は表面の指紋11の凹凸に対応した透過率分布を持っており、指紋の凸部に対応する内部組織の光透過率は低く、凹部に対応する内部組織の光透過率は高いので、前者に比べ後者を透過してきた光の輝度が高くなる。
指先部1を透過し、指紋11に応じた強度分布を持った光は、撮像光学系4のレンズ41と絞り42により、撮像素子52上で結像される。絞り42と撮像素子52との間には、波長選択素子51が配置されており、光源3と同程度の波長の光(赤色光〜近赤外光領域の光)だけが選択される。画像出力回路53では撮像素子52からの電気信号が入力され、指紋の山部(凸部)に比べて谷部(凹部)が明るい指紋画像が、画像電気信号として出力される。
撮像手段5においてこのようにして得られた指紋画像は、信号処理部6に備えられた画像取り込み部61により取り込まれ、画像処理部62へ送られる。画像処理部62では、指紋画像に対し、例えば特開平10−334237号公報記載のように、二値化、細線化などの画像処理を施し、指紋の特徴情報(指紋情報)を抽出する。抽出されたデータは、必要に応じて指紋データ保存部63で保存される。個人識別部64では、画像処理部62から出力されるデータを指紋データ保存部63で保存されているデータと照合し、個人を識別する。
次に、指紋画像の明度の調整について説明する。本実施の形態では、例えば画像処理部62で指紋の特徴情報を抽出する前に、明度判定部66で指紋画像の明度の過不足を判定し、明度の過不足があった場合には、最適な明度の画像を採取するように照射条件(光源3の輝度や照射領域16)および撮像素子52のゲインの少なくとも一方を調整し、再び撮像を行い、適正な明度の画像を得るようにしている。
なお、個人識別に必要な指紋情報が含まれる主要範囲で画像が適正な明度となるようにするために、一度のみの調整ではなく、複数回調整をおこない、複数枚の画像を撮像することもある。また、一度の調整で上記主要範囲が適正な明度を満たしている場合でも、さらに画質を上げ、ひいてはコントラストの向上を図るために、調整および撮像を複数回くり返すこともある。
以下、複数枚の画像を採取する場合を例に挙げて説明する。予め定められた輝度と照射領域16で光源3から光30を照射し、予め定められた撮像素子52のゲインで1度目の撮像を行う。その画像を画像取り込み部61から明度判定部66へ送り、そこで指紋画像の主要部である個人識別に必要な指紋情報が含まれる範囲の全体的な明度を判定し、適正でなければ適正となるように光源駆動回路32による光源3の輝度、照射領域16の調整、およびゲイン調整回路54によるゲインの調整のうちの少なくとも1つの調整を行い、再び撮像を行う。
なお、ここで、全体的な明度とは、例えばヒストグラムなど画素ごとの位置情報を含まない全体的な明度、あるいは特定部位の明度や少数のプロファイルなど狭い範囲の明度から画像全体の明度を判断する場合を指しており、部分的に明るすぎる、あるいは暗すぎる個所が含まれている場合もある。
さらに、明度判定部66では、指紋画像の主要部である個人識別に必要な指紋情報が含まれる範囲を含む領域の全体的な明度が適正となった画像を複数の部分領域に区切って各部分領域の画像明度を判定する。複数の部分領域とは、例えば先端側と根元側など全領域を2つに分割したそれぞれの領域や、全領域から少なくとも指紋の山と谷とを1ペア以上含む領域を複数箇所抜き出す等、様々な領域が考えられる。
このようにして得られた複数の部分領域の全てが予め定められた閾値の範囲内である適正な明度を満たしている場合はその画像の画像情報を画像処理部62へ送り、個人識別もしくは指紋データ保存用として、指紋情報を抽出する。
また、各部分領域において、画像の明度が予め定められた閾値の範囲外である個所が少なくとも1箇所あった場合は、その部分領域の全体が適正な明度になるように、光源駆動回路32により光源3の輝度、照射領域の調整、およびゲイン調整回路54によるゲインの調整のうちの少なくとも1つの調整を行ってから再度撮像を行い、画像取り込み部61から画像を取り込み、一時的に保存する。上記動作を、画像の明度が予め定められた閾値の範囲外である個所が少なくとも1箇所あった全ての部分領域にわたって行い、得られた画像を画像取り込み部61へ一時的に保存する。
次に、一時的に保存された画像を画像取り込み部61から画像処理部64へ送り、複数枚の画像を重畳もしくは予め定められた閾値の範囲内である適正な明度を満たしている部分領域を切り出してこれらを張り合わせる等の処理を行い、個人識別に必要な指紋情報が含まれる範囲の全面にわたって適正な明度となった画像を得る。
なお、上述の例では、指紋画像の主要部である個人識別に必要な指紋情報が含まれる範囲を含む領域の全体的な明度あるいは予め定めた特定部位の明度が適正となった画像について、複数の部分領域に区切って各部分領域の画像明度を判定し、複数枚画像を撮像するか否かを決定しているが、各部分領域の画像明度を判定することなく、最初から照射条件および撮像素子52のゲインの少なくとも一方を違えた明度の異なる複数枚の画像を撮像するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では同一の被検体について撮像した明度の異なる複数枚の画像を重畳もしくは張り合わせる場合について説明したが、指紋画像の主要部である個人識別に必要な指紋情報が含まれる範囲の全体的な明度が適正であると判断された場合、得られた指紋画像をそのまま用いて個人識別を行ってもよい。
なお、上記実施の形態では、結像手段としてレンズ41を用いた場合について説明したが、結像レンズ以外にも、結像機能を有するピンホールなどを用いてもよい。
また、上記実施の形態において、生体の血液において近赤外光は透過率が低いので撮像手段5から出力される指紋画像には指先部1内部の血管のパターンが指紋の凹凸パターンと重畳されている。そこで、以下のようにして、撮像手段5から出力される指紋画像から血管のパターンを取り除いてもよい。
すなわち、まず、撮像手段5から出力される指紋画像を原画像とし、原画像に対して平滑化処理を行なって平滑化画像を得る。指紋の凹凸パターンは血管パターンに比べて線幅が細いので、平滑化画像では指紋の凹凸パターンが除去され血管パターンが残る。そして、原画像と平滑化画像の差分演算を行なうと、指紋の凹凸パターンのみが残った指紋画像が得られ、この指紋画像から指紋の特徴情報の抽出を行なう。
なお、上記説明では、撮像手段5で得られた指紋画像を信号処理部6で処理して個人を識別する場合について説明したが、個人識別をせずに単に指紋画像を得るのみであってもよいのは言うまでもない。
また、装置全体の小型化をさらに図るために、図4に示すように、撮像光学系4と被検体保持部2との間に、反射手段として平面鏡8を設け、指先1を透過した光を偏向させて、撮像光学系4および撮像手段5を横並びに設置しても良い。なお、図4では、信号処理部6、光源3はは省略している。
なお、反射手段は平面鏡8に限るものではなく、例えば曲面鏡を用いることで像の歪み及び収差を軽減させることができる。
また、反射手段を複数設けてさらに小型化を図ってもよい。
また、平面鏡8は必ずしもレンズ41と被検体保持部2の間にある必要はなく、例えばレンズ41と絞り42の間など、撮像素子42と被検体保持部2との間にあればよい。
また、図1では、指先部1は、その腹側の指紋11面が撮像素子52の撮像面にほぼ平行となるように配置されているが、指先部1の指紋11面と撮像素子52の撮像面とが角度を持つように配置されてもよく、この場合にも、同様の効果が得られる。
なお、被検体保持部2としては、図1および図2で示した額縁形状のものに限らず、例えば、図5に示すように、指先部1の観察面100より外側の第1関節付近で指先部1を支持するように配置された棒状のものや、図6に示すように、観察面100の外側に観察面100を挟んで対向して配置された少なくとも一対の棒状のもの等を被検体保持部2として用いることができる。
実施の形態2.
図7は本発明の実施の形態2による指紋画像撮像装置を説明する図であり、より具体的には、指紋画像撮像装置の全体構成を示す正面図である。以下では主に、実施の形態1との相違点について説明する。
上記実施の形態1では、指先部1を保持する被検体保持部2を備えた場合について説明したが、被検体保持部2は必ずしも備えなくてもよい。
本実施の形態では、被検体保持部2を備えておらず、被検体に相当する指先部は構造体に非接触の状態である点が実施の形態1と異なり、その他の構成は実施の形態1と同様である。
このように構成されたものにおいても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、この場合、指先部1の位置決めを、指先部1の位置計測を行うことにより行うとよい。指先部1の腹側と撮像素子52との距離を計測するためには、たとえば図2と同様の構成のスリット光光源71とスリット光光源駆動回路72とを設置すると共に、信号処理部6内に指位置計測部68を設ける。
スリット光光源駆動回路72は、指先部1が撮像素子52の撮像範囲に存在するという信号を指存在判定部65から受け取ると、スリット光光源71を点灯させ、スリット光70を指先部1の腹側(指紋11の表面)に照射する。指先部1の腹側(指紋11の表面)へ照射されたスリット光70は指先部1で反射され、反射光は撮像素子52へ入射して画像出力回路53で画像電気信号へ変換され、信号処理部6の画像取り込み部61から指位置計測部68へ送られる。指位置計測部68では画像取り込み部61からの信号を受け取り、指先部1の腹側(観察面100)が光学系4の被写体深度内に存在するかどうかを計測する。条件を満たしていれば光源駆動回路32へ信号を出力し、光源3を点灯させる。
なお、上記実施の形態1および2において、スリット光光源71とスリット光光源駆動回路72とを設置した場合、信号処理部6内に指位置計測部68と指静止判定部67との両方を設け、指位置の計測と指静止判定との両方を行うようにしても良い。
実施の形態3.
上記各実施の形態では光源からの光を指先部の背面より入射させ、指先部を透過した透過光により指紋パターンを得るものを示したが、上記各実施の形態と同様の構成により、血管パターン等、指部の生体パターンを撮像するものであっても同様の効果がある。
例えば、指置きの開口や光学系のサイズを大きくして、指全体を撮像できるように構成し、近赤外光で指全体を撮像して血管のパターンと指紋の凹凸パターンとが重畳された画像を撮像すると共に、実施の形態1で述べたように、主波長が630nm〜780nmの領域の光を用いて、より指紋パターンが明確な画像を撮像し、前者の画像から後者の画像を取り除き血管パターンだけを得る。得られた血管パターンを用いて、実施の形態1、2と同様に信号処理を行うことにより、個人を識別することができる。
本発明の実施の形態1による指紋画像撮像装置の全体構成を示す正面図である。 本発明の実施の形態1に係り、指先部近傍を側面から見た側面図である。 本発明の実施の形態1に係り、指先部近傍を指紋腹側から見た下面図である。 本発明の実施の形態1に係り、指先部近傍を側面から見た側面図である。 本発明の実施の形態1に係り、指先部近傍を腹側から見た側面図である。 本発明の実施の形態1に係り、指先部近傍を腹側から見た側面図である。 本発明の実施の形態2による指紋画像撮像装置の全体構成を示す正面図である。
符号の説明
1 被検体、11 指紋、16 照射領域、2 被検体保持部、3 光源、30 光、 31 マーカー光、32 光源駆動回路、33 マーカー光源、34 マーカー光用集光レンズ、300 照明光学系、301 集光レンズ、302 反射部、4 撮像光学系、41 レンズ、42 絞り、5 撮像手段、51 波長選択素子、52 撮像素子、53 画像出力回路、54 ゲイン調整回路、6 信号処理部、61 画像取り込み部、62 画像処理部、63 指紋データ保存部、64 個人識別部、65 指存在判定部、66 明度判定部、67 指静止判定部、68 指位置計測部、70 スリット光、71 スリット光光源、72 スリット光光源駆動回路、8 平面鏡。

Claims (2)

  1. 撮像対象となる生体パターンを有する指部を被検体とし、上記被検体を透過し得る光を出射する光源と、上記被検体の一方の側に反射面を配置し、上記光源からの光を上記反射面で反射して、上記被検体を上記一方の側から照射する照明光学系と、上記被検体を透過する上記光源からの光を撮像して上記生体パターンの画像を得る撮像手段と、上記被検体を透過する上記光源からの光を上記撮像手段に結像させる撮像光学系とを備えたことを特徴とする生体パターン撮像装置。
  2. 撮像対象となる指紋を有する指先部を被検体とし、上記被検体を透過し得る光を出射する光源と、上記指先部の爪側に反射面を配置し、上記光源からの光を上記反射面で反射して、上記被検体を上記爪側から照射する照明光学系と、上記被検体を透過する上記光源からの光を撮像して上記指紋の凸部が暗く凹部が明るい指紋画像を得る撮像手段と、上記被検体を透過する上記光源からの光を上記撮像手段に結像させる撮像光学系とを備えたことを特徴とする生体パターン撮像装置。
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