JP2007088008A - 窒化物半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

窒化物半導体装置およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007088008A
JP2007088008A JP2005271525A JP2005271525A JP2007088008A JP 2007088008 A JP2007088008 A JP 2007088008A JP 2005271525 A JP2005271525 A JP 2005271525A JP 2005271525 A JP2005271525 A JP 2005271525A JP 2007088008 A JP2007088008 A JP 2007088008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitride semiconductor
semiconductor device
electrode
connection layer
main surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005271525A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuomi Shiozawa
勝臣 塩沢
Kyozo Kanemoto
恭三 金本
Kazue Kawasaki
和重 川崎
Hitoshi Sakuma
仁 佐久間
Yuji Abe
雄次 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2005271525A priority Critical patent/JP2007088008A/ja
Publication of JP2007088008A publication Critical patent/JP2007088008A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Led Devices (AREA)

Abstract

【課題】窒化物基板裏面とそこに形成される電極との間における、コンタクト抵抗の低減および安定性の向上することが可能な半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】窒化物半導体装置は、半導体素子が形成されるn型GaN基板1と、当該GaN基板1の裏面に形成された金属電極であるn電極10とを備える。GaN基板1とn電極10との間には、窒化物半導体以外の材料であってシリコンを含むものから成る接続層20が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は窒化物半導体装置およびその製造方法に関し、特に、窒化物半導体基板裏面にn電極を備えた窒化物半導体装置に関するものである。
青色発光ダイオード(LED)や青色レーザダイオード(LD)などの実用化に伴い、例えば窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)を用いる窒化物半導体装置が注目されている。
通常、GaN等の窒化物半導体の結晶は、六方晶系のウルツ鉱構造をとる。そのため結晶成長させて形成した窒化物半導体基板には極性が生じ、Ga面と呼ばれる表面とN面と呼ばれる裏面とを有する構造となる。
窒化物半導体の結晶成長では、窒化物半導体基板の表面(Ga面)上での成長が良質な結晶品質をもたらすことが分かっている。そのため窒化物半導体装置の製造においても、窒化物半導体基板の表面側に窒化物を結晶成長させて半導体素子の層構造を形成するのが一般的である。よって従来の窒化物半導体装置としてのレーザダイオードでは、そのn電極とp電極の両方を基板の表面側に形成する構造をとっていた。しかし、製造過程において、基板の表面を露出するために半導体素子の層構造の一部を除去する工程が必要になるため、製造工程が複雑になっていた。また、2つの電極を基板の片面側(表面側)に配設すると、電極を両面に1つずつ電極を配設するのに比べて、素子の形成面積が約2倍になり、半導体装置の小型化の妨げとなる。
そこで近年では、n電極を窒化物半導体基板の裏面に配設した両面電極タイプの窒化物半導体装置の開発も成されている(例えば特許文献1,2)。
また特許文献2においては、レーザダイオードの製造工程において、GaN基板の裏面にシリコンをドープしたGaN層(n側コンタクト層)を成長させ、当該GaN層を介してn型電極を形成することが開示されている。
特開2004−71657号公報 特開平11−340571号公報
窒化物半導体基板の裏面(N面)は、表面(Ga面)に比較して、蒸着した金属が剥離しやすい性質がある。そのため基板裏面に金属電極を形成した場合、当該基板と電極間の抵抗(コンタクト抵抗)が大きくなる傾向にある。例えばレーザダイオードにおいて、n電極のコンタクト抵抗が十分に低くない場合、当該レーザダイオードを動作させるために必要な電圧(動作電圧)の増大や、動作時の発熱に起因する電気的特性のバラツキが生じてしまう。その結果、規定の温度範囲内で安定して出力を得ることが困難になるという問題点が生じていた。そのため、窒化物半導体基板の裏面に配設されたn電極のコンタクト抵抗の更なる低減が望まれている。
また、特許文献2のように、GaN基板の裏面にシリコンをドープしたGaN層を成長させ、当該GaN層を介してn電極を形成すれば、従来構造に比較してn電極のオーミック性および密着性が向上する。しかし、n電極形成後に熱処理を行うと、GaN層表面とn電極との反応が進行し、熱処理条件によってはGaN層とn電極の界面における電気的特性の劣化(例えばバリアハイトの増加(トンネリングの減少))を招いてしまう。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、窒化物基板裏面とそこに形成される電極との間における、コンタクト抵抗の低減および安定性の向上が可能な窒化物半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る窒化物半導体装置は、窒化物半導体基板と、前記窒化物半導体基板の第1の主表面側に形成された窒化物半導体素子の層構造と、前記窒化物半導体基板の第2の主表面側に配設された金属電極と、前記窒化物半導体基板と前記金属電極層との間に形成された接続層とを備え、前記接続層は、窒化物半導体以外の材料であってシリコンを含むものにより形成されているものである。
本発明に係る窒化物半導体装置の製造方法は、(a)窒化物半導体基板の第1の主表面上に、窒化物半導体素子の層構造を形成する工程と、(b)前記窒化物半導体基板の第2の主表面上に、窒化物半導体以外の材料であってシリコンを含むものより成る接続層を形成する工程と、(c)前記接続層上に金属電極を形成する工程と、(d)前記工程(c)よりも後に、熱処理を行う工程とを備えるものである。
本発明に係る窒化物半導体装置によれば、金属電極の形成後に熱処理を行っても、小さいコンタクト抵抗を安定して維持できるという効果が得られる。よって、デバイス組み立て工程における温度変化を経ても、金属電極のコンタクト抵抗の増大は伴わない。つまり、デバイス組み立てが完了した後においても、窒化物半導体基板と金属電極との間のコンタクト抵抗を小さく維持することができる。従って、窒化物半導体装置の動作電圧を低減することが可能となり、また、発熱による影響を低減できるため、安定した動作出力を得ることができ、高出力化が可能となる。
また本発明に係る窒化物半導体装置の製造方法によれば、窒化物半導体装置と金属電極との間に接続層が介在することとなるので、金属電極の形成の後の熱処理の際に、金属電極と窒化物半導体基板との反応が抑制される。従って、その反応に起因する窒化物半導体基板の第2の主表面でのキャリア濃度の減少を防止でき、窒化物半導体基板と金属電極との間でのバリアハイトの増加(トンネリングの減少)が抑制される。そのため熱処理を行っても、金属電極と窒化物半導体基板との間で、安定して小さいコンタクト抵抗を維持することが可能になる。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る窒化物半導体装置であるレーザダイオードの構成例を示す図である。同図の如く、当該半導体装置は、窒化物半導体基板であるn型のGaN基板1を用いて形成されている。
GaN基板1のGa面である表面(第1の主表面)側には、n型AlGaNクラッド層2、n型GaNガイド層3、活性層4、p型GaNガイド層5、p型AlGaNクラッド層6およびp型GaNコンタクト層7といった窒化物半導体よりなる層構造が形成されており、GaN基板1およびこれらの層構造によってレーザダイオード素子(窒化物半導体素子)が形成される。p型GaNコンタクト層7の上にはp電極8が搭載される。p型AlGaNクラッド層6、p型GaNコンタクト層7は、エッチングにより所定の形状にパターニングされている。p電極8は、p型GaNコンタクト層7上部に配置されるように形成される。また、保護膜としてのSiO2膜9は、この窒化物半導体装置の上部を覆うと共に、p電極8の上面が露出されるように形成される。
一方、GaN基板1のN面である裏面(第2の主表面)側には、金属電極としてのn電極10が設けられるが、本実施の形態においてはn電極10とGaN基板1との間に、窒化物半導体以外の所定の材料から成る接続層20が設けられる。
接続層20は、GaN基板1とn電極10とを電気的に接続可能なものであり、望ましくは、電圧ロスが生じないものである。また接続層20は、熱処理を経ても安定して良好な電気特性を得ることが可能なものである。そのため、その膜厚は5nm以下で、且つ、均一に形成されていることが望ましい。接続層20は、厚すぎるとそれが抵抗層として働き電圧ロスが増大するため、本発明の効果(後述する)が得られる範囲内で薄く形成されることが好ましい。
本実施の形態では、接続層20はシリコンを含む材料で形成される。その具体例としては、有機シリコン系の材料である、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、およびシロキサン系やTEOS系の有機材料などが挙げられる。
図2は、図1に示した窒化物半導体装置におけるGaN基板1の裏面の拡大断面図である。図2においては、GaN基板1の裏面側を上にして描かれており、即ち図1に対して上下が逆になっている。
先に述べたように、GaN基板1の裏面とn電極10との間には、接続層20が設けられている。またn電極10は、Ti膜11、Pt膜12およびAu膜13から成る3層構造を有しており、接続層20に接続する面がTi膜11になっている。そうすることにより、n電極10とGaN基板1との間に、良好なオーミック性が得られる。
図3〜図7は、本実施の形態に係る窒化物半導体装置の製造方法を説明するための工程図であり、特に、図2に示したGaN基板1の裏面側の電極構造を形成する工程を示している。なお、図1に示したGaN基板1の表面側のn型AlGaNクラッド層2、n型GaNガイド層3、活性層4、p型GaNガイド層5、p型AlGaNクラッド層6、p型GaNコンタクト層7、p電極8、SiO2膜9の形成手法に関しては、従来の方法(例えば上記の特許文献1,2等に開示の方法)と同様でよいため、本明細書での詳細な説明は省略する。
本実施の形態に係る窒化物半導体装置の製造方法においては、n電極10の形成に先立って、GaN基板1の裏面に対して所定の前処理を行う(図3)。この前処理としては、GaN基板1の薄板化並びにダメージ層の除去のための研磨・研削処理、窒素欠陥形成のためのドライエッチング処理、およびコンタミネーション除去のための酸素プラズマ処理やBHF処理などがある。
研削・研磨処理の具体例としては、まず研削機を用いてGaN基板1の裏面を100〜200μm程度削り、次いでダイヤモンドスラリーを用いて研削面の平坦化を行い、その後アルミナを研磨材として研磨布により研磨する、といった処理が挙げられる。ドライエッチング処理としては、高周波誘導結合プラズマ(ICP:inductively coupled plasma)、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)、電子サイクロン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonance)によるエッチングなどを用いることが可能である。このときのエッチングガスとしては塩素(Cl)系のガスが用いられる。
酸素プラズマ処理は、カーボンによる表面汚染源を除去することが可能であり、また、この酸素プラズマ処理に起因するGaN基板1の裏面層への欠陥導入によって、擬似的にキャリア濃度が増加するという効果も得られる。酸素プラズマ処理によってGaN基板1の裏面に形成される酸化膜系の層は、必要に応じてBHF処理により除去してもよい。
前処理が完了した後、GaN基板1の裏面に接続層20を形成する(図4)。この接続層20の形成手法としては、接続層20の材料成分を含む溶液を基板1上に塗布する方法や、接続層20の材料成分を含む雰囲気に曝す方法などが考えられる。
接続層20の形成後、例えば電子ビーム(EB)蒸着法等により、GaN基板1の裏面上に、n電極10の材料であるTi膜11、Pt膜12、Au膜13を順次堆積する(図5)。それにより、Ti/Pt/Auの3層構造を有するn電極10が形成される。このときTi膜11の膜厚は10〜100nm程度でよい。Pt膜12は、この後の熱処理の際にTi膜11とAu膜13との反応を防止するバリア効果が得られる程度の厚さ、具体的には50〜100nm程度の厚さであればよい。またAu膜13は、デバイス組み立て工程におけるハンダとの反応で無くなってしまわない程度の膜厚が必要であり、例えば200nm程度以上の膜厚があればよい。
ここで、必要に応じてn電極10をパターニングする。即ち、図6の如くn電極10の上に所定パターンのレジストマスク50を形成し、それをマスクにしてウェットエッチングやイオンミリングなどを行い、n電極10の不要な部分を除去する(図7)。その後レジストマスク50を除去する。
n電極10の形成の後に、熱処理を行う。本実施の形態では、n電極10は接続層20を介してGaN基板1の裏面上に形成されているので、この熱処理の際にn電極10とGaN基板1との反応が抑制される。従って、その反応に起因するGaN基板1の裏面層でのキャリア濃度の減少を防止でき、GaN基板1とn電極10との間でのバリアハイトの増加(トンネリングの減少)が抑制される。そのため熱処理を行っても、n電極10とGaN基板1との間で、安定して小さいコンタクト抵抗を維持することが可能になる。
上記の熱処理としては、この後のデバイス組み立て工程で使用される温度以上であればよい。また熱処理雰囲気は大気、窒素、酸素、不活性ガスの何れでもよい。この熱処理によって、GaN基板1とn電極10との間のコンタクト抵抗を安定させることができる。当該コンタクト抵抗は、160℃以上の熱処理を経ても安定していることが望ましく、より望ましくは400℃以上の熱処理を経ても安定していることが望ましい。
以上の工程により、GaN基板1の裏面上に本実施の形態に係るn電極構造が形成される。
図8は、実施の形態1の効果を説明するためのグラフであり、窒化物半導体装置におけるn電極形成後の熱処理の温度と、n型GaN基板とn電極との間のコンタクト抵抗との関係を示している。同グラフでは、従来構造の装置(即ち、図1においてGaN基板1とn電極10との間に接続層20を有さない構造)の場合と、実施の形態1に係る装置の場合とを比較している。n電極は共に、Ti/Pt/Auの3層構造とした。なお、グラフ中の縦軸に示すコンタクト抵抗の値は、従来構造において熱処理を行わないときのコンタクト抵抗を1としたときの相対値である。
図8に示されるように、従来構造の窒化物半導体装置では、熱処理温度が160℃以上の高温になると、n型GaN基板とn電極との間のコンタクト抵抗が増大する。それに対し、本実施の形態のように接続層2を有する構造では、熱処理温度が高くなってもn型GaN基板とn電極との間のコンタクト抵抗はほぼ一定に保たれる。即ち、本実施の形態に係るn電極は、コンタクト抵抗が小さく、且つ、コンタクト抵抗が熱処理の温度に依存しない安定したものである。
つまり本実施の形態によれば、n電極10の形成後に熱処理を行っても、小さいコンタクト抵抗を安定して維持できるという効果が得られる。よって、デバイス組み立て工程における温度変化を経ても、n電極10のコンタクト抵抗の増大は伴わない。つまり、デバイス組み立てが完了した後においても、GaN基板1とn電極10との間のコンタクト抵抗を小さく維持することができる。従って、窒化物半導体装置の動作電圧を低減することが可能となり、また、発熱による影響を低減できるため、安定した動作出力を得ることができ、高出力化が可能となる。
さらに、金属電極であるn電極10を、GaN基板1の裏面に直接搭載させるのではなく、接続層20を介して搭載するためn電極10の密着性が向上するという効果も期待できる。また、n電極のコンタクト抵抗が熱処理の温度に依存しない安定したものになるので、熱処理における温度マージンを拡大することも可能となる。
なお、本実施の形態においては、n電極10がTi/Pt/Auの3層構造である例を示したが、例えばTi/Alの2層構造やTi/Auの2層構造(何れもTi層が接続層20に接するようにする)であっても、上記と同様の効果が得られる。その他にも、n電極の材料としては、仕事関数が5eV以下の材料、例えばAl、Ta、TiN等が接続層20と接するように配設された単層あるいは多層構造のものであってもよい。
また、窒化物半導体基板としてn型GaN基板を示したが、本実施の形態は、例えば窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)などの窒化物半導体層にも適用可能である。
<実施の形態2>
図9は、本実施の形態に係る窒化物半導体装置におけるGaN基板1の裏面の拡大断面図である。同図において、図2と同様の要素には同一符号を付してある。
図9の如く、本実施の形態に係る窒化物半導体装置においては、GaN基板1の裏面と接続層20との間(即ち、GaN基板1と接続層20との境界)に、薄い酸化膜(以下「酸化薄膜」と称す)21が形成されている。この点を除いては、上で説明した実施の形態1の窒化物半導体装置(図1および図2)と同様の構成である。
このように、GaN基板1と接続層20との境界に、酸化薄膜21を介在させることにより、実施の形態1で説明した効果に加えて、GaN基板1と接続層20との密着性、即ちGaN基板1とn電極10との密着性が向上するという効果が得られる。但し、n電極10はGaN基板1に電気的に接続する必要があるため、この酸化薄膜21は、n電極10とGaN基板1との間を電気的に絶縁しないことが必要である。例えば、酸化薄膜21を1nm以下の厚さで形成すれば、いわゆる“絶縁膜”としては機能せず電流が酸化薄膜21中を通過できるため、n電極10とGaN基板1との電気的接続は確保される。また、酸化薄膜21を形成する目的は絶縁ではないため、厚さが均一である必要はない。
さらに、n電極10とGaN基板1との電気的接続を確保する目的で、酸化薄膜21をGaN基板1と接続層20との境界全面に形成せず、例えば図12のように、部分的に(例えば島状に)形成してもよい(この場合も厚さ1nm以下であることが望ましい)。むしろ、n電極10とGaN基板1との間のオーミック性の観点からは、酸化薄膜21が部分的に形成されている方が望ましい。
本実施の形態によれば、GaN基板1とn電極10との密着性が向上するため、GaN基板1とn電極10との間のコンタクト抵抗をさらに低減することができる。それにより、窒化物半導体装置の動作電圧を低く抑えることが可能となり、発熱による影響を低減できるため、安定した動作出力を得ることができ、高出力化が可能となる。
以下、本実施の形態に係る窒化物半導体装置の製造方法、特に、図9に示したGaN基板1の裏面側の電極構造を形成する工程を説明する。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、n電極10の形成に先立って、GaN基板1の裏面に所定の前処理を行うが、この前処理の際に酸化薄膜21を形成する(図10)。酸化薄膜21の形成方法としては、GaN基板1の裏面を酸素雰囲気に曝す、もしくは酸素プラズマや酸素ラジカル雰囲気に曝す、あるいは酸化作用のある薬品を用いての薬品処理(例えば、H2SiF6とH3BO3の混合溶液での酸化処理や、N−メチルアセトアミド(N-methylacetamide)を用いた陽極酸化処理)を行う、といった手法が考えられる。
この工程で形成される酸化薄膜21は、n電極10とGaN基板1との電気的接続を確保するために1nm以下の厚さであることが望ましい。あるいは一旦酸化薄膜21を厚めに形成した後で、BHF処理で1nm以下に薄膜化してもよい。また、一旦酸化薄膜21をGaN基板1の裏面全面に形成した後で、図12の如く部分的に残存するようにBHF処理で部分的に除去してもよい。
そして、GaN基板1の裏面に酸化薄膜21を残存させた状態のまま、その上に接続層20を形成する(図11)。この接続層20の形成手法としては、接続層20の材料成分を含む溶液を基板1上に塗布する方法や、接続層20の材料成分を含む雰囲気に曝す方法などが考えられる。
これ以降は実施の形態1と同様に、n電極10が形成し、必要に応じてそれをパターニングし、所定の熱処理を行うことで、GaN基板1の裏面上に本実施の形態に係るn電極構造が形成される。
実施の形態1に係る窒化物半導体装置の構成例を示す図である。 実施の形態1に係る窒化物半導体装置における基板の裏面の拡大断面図である。 実施の形態1に係る窒化物半導体装置の製造方法を示す工程図である。 実施の形態1に係る窒化物半導体装置の製造方法を示す工程図である。 実施の形態1に係る窒化物半導体装置の製造方法を示す工程図である。 実施の形態1に係る窒化物半導体装置の製造方法を示す工程図である。 実施の形態1に係る窒化物半導体装置の製造方法を示す工程図である。 実施の形態1の効果を説明するためのグラフである。 実施の形態2に係る窒化物半導体装置における基板の裏面の拡大断面図である。 実施の形態2に係る窒化物半導体装置の製造方法を示す工程図である。 実施の形態2に係る窒化物半導体装置の製造方法を示す工程図である。 実施の形態2に係る窒化物半導体装置の変形例を示す図である。
符号の説明
1 GaN基板、2 n型AlGaNクラッド層、3 n型GaNガイド層、4 活性層、5 p型GaNガイド層、6 p型AlGaNクラッド層、7 p型GaNコンタクト層、8 p電極、9 SiO2膜、10 n電極、11 Ti膜、12 Pt膜、13 Au膜、20 接続層、21 酸化薄膜。

Claims (13)

  1. 窒化物半導体基板と、
    前記窒化物半導体基板の第1の主表面側に形成された窒化物半導体素子の層構造と、
    前記窒化物半導体基板の第2の主表面側に配設された金属電極と、
    前記窒化物半導体基板と前記金属電極層との間に形成された接続層と
    を備え、
    前記接続層は、窒化物半導体以外の材料であってシリコンを含むものにより形成されている
    ことを特徴とする窒化物半導体装置。
  2. 前記接続層は、シリコンを含む有機材料により形成されている
    請求項1記載の窒化物半導体装置。
  3. 前記窒化物半導体基板は、前記接続層との境界の少なくとも一部に酸化膜が形成されている
    請求項1または請求項2記載の窒化物半導体装置。
  4. 前記酸化膜の厚さは1nm以下である
    請求項3記載の窒化物半導体装置。
  5. 前記金属電極における前記接続層と接する部分が、チタン(Ti)で形成されている
    請求項1から請求項4のいずれか記載の窒化物半導体装置。
  6. (a)窒化物半導体基板の第1の主表面上に、窒化物半導体素子の層構造を形成する工程と、
    (b)前記窒化物半導体基板の第2の主表面上に、窒化物半導体以外の材料であってシリコンを含むものより成る接続層を形成する工程と、
    (c)前記接続層上に金属電極を形成する工程と、
    (d)前記工程(c)よりも後に、熱処理を行う工程と
    を備えることを特徴とする窒化物半導体装置の製造方法。
  7. (e)前記窒化物半導体基板の前記第2の主表面を酸素プラズマ処理する工程
    をさらに備える請求項6記載の窒化物半導体装置の製造方法。
  8. (f)前記工程(e)よりも後に、前記窒化物半導体基板の前記第2の主表面に対しBHF(Buffered Hydrofluoric Acid)処理を行う工程
    をさらに備える請求項7記載の窒化物半導体装置の製造方法。
  9. (g)前記窒化物半導体基板の前記第2の主表面に、酸化膜を形成する工程
    をさらに備え、
    前記工程(b)は、前記窒化物半導体基板の前記第2の主表面に前記酸化膜を残存させた状態で行われる
    請求項6記載の窒化物半導体装置の製造方法。
  10. 前記工程(g)は、前記窒化物半導体基板の前記第2の主表面に対し、酸素プラズマ処理、酸素ラジカル雰囲気に曝す処理、および酸化作用のある所定の薬品を用いた薬品処理のうち少なくとも1つを行うことにより実行される
    請求項9記載の窒化物半導体装置の製造方法。
  11. (h)前記工程(g)で形成した前記酸化膜の一部を除去する工程
    をさらに備える請求項9または請求項10記載の窒化物半導体装置の製造方法。
  12. 前記工程(h)は、BHF処理により行われる
    請求項11記載の窒化物半導体装置の製造方法。
  13. 前記工程(b)は、前記第2の主表面に前記接続層の成分を含む溶液を塗布すること、前記第2の主表面を前記接続層の成分を含む雰囲気に曝露すること、前記第2の主表面に前記接続層の成分を蒸着させること、のいずれかにより行われる
    請求項6から請求項12のいずれか記載の窒化物半導体装置の製造方法。
JP2005271525A 2005-09-20 2005-09-20 窒化物半導体装置およびその製造方法 Pending JP2007088008A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005271525A JP2007088008A (ja) 2005-09-20 2005-09-20 窒化物半導体装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005271525A JP2007088008A (ja) 2005-09-20 2005-09-20 窒化物半導体装置およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007088008A true JP2007088008A (ja) 2007-04-05

Family

ID=37974730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005271525A Pending JP2007088008A (ja) 2005-09-20 2005-09-20 窒化物半導体装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007088008A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009129973A (ja) * 2007-11-20 2009-06-11 Mitsubishi Electric Corp 窒化物半導体発光素子の製造方法
US8507921B2 (en) 2011-01-17 2013-08-13 Denso Corporation Single crystal compound semiconductor substrate
JP2017069364A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 豊田合成株式会社 半導体装置の製造方法
US10446713B2 (en) 2017-09-28 2019-10-15 Toyoda Gosei Co., Ltd. Method for producing light-emitting device

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10200161A (ja) * 1997-01-14 1998-07-31 Nec Corp n型窒化ガリウム系半導体のコンタクト電極及びその形成方法
JP2004111910A (ja) * 2002-07-25 2004-04-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd コンタクト形成方法および半導体装置
JP2005268769A (ja) * 2004-02-20 2005-09-29 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体素子及び窒化物半導体基板の製造方法、並びに窒化物半導体素子の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10200161A (ja) * 1997-01-14 1998-07-31 Nec Corp n型窒化ガリウム系半導体のコンタクト電極及びその形成方法
JP2004111910A (ja) * 2002-07-25 2004-04-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd コンタクト形成方法および半導体装置
JP2005268769A (ja) * 2004-02-20 2005-09-29 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体素子及び窒化物半導体基板の製造方法、並びに窒化物半導体素子の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009129973A (ja) * 2007-11-20 2009-06-11 Mitsubishi Electric Corp 窒化物半導体発光素子の製造方法
US8507921B2 (en) 2011-01-17 2013-08-13 Denso Corporation Single crystal compound semiconductor substrate
US8704340B2 (en) 2011-01-17 2014-04-22 Denso Corporation Stacked single crystal compound semiconductor substrates
JP2017069364A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 豊田合成株式会社 半導体装置の製造方法
US10446713B2 (en) 2017-09-28 2019-10-15 Toyoda Gosei Co., Ltd. Method for producing light-emitting device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7582908B2 (en) Nitride semiconductor device and manufacturing method thereof
US9786810B2 (en) Method of fabricating optical devices using laser treatment
JP5025540B2 (ja) 窒化物系半導体素子
US8975615B2 (en) Method of fabricating optical devices using laser treatment of contact regions of gallium and nitrogen containing material
JP3933592B2 (ja) 窒化物系半導体素子
US20070221927A1 (en) Light-emitting diode and method for manufacturing the same
JP4916434B2 (ja) 窒化物半導体装置及びその製造方法
JP2009129973A (ja) 窒化物半導体発光素子の製造方法
US7148149B2 (en) Method for fabricating nitride-based compound semiconductor element
JPWO2020121794A1 (ja) 窒化物系半導体発光素子及びその製造方法、並びに、窒化物系半導体結晶の製造方法
JP2007088008A (ja) 窒化物半導体装置およびその製造方法
JP4314188B2 (ja) 窒化物系化合物半導体素子の製造方法
JP2009200332A (ja) 窒化物半導体装置およびその製造方法
JP3920910B2 (ja) 窒化物系半導体素子およびその製造方法
US8163576B2 (en) Nitride semiconductor device having a silicon-containing layer and manufacturing method thereof
JP2007116076A (ja) 半導体素子
JP4148976B2 (ja) 窒化物系半導体素子の製造方法
JP2007116192A (ja) 窒化物系半導体装置
JP3948949B2 (ja) 窒化物系半導体発光素子の製造方法
JP4171511B2 (ja) 窒化物系半導体素子の製造方法
JP3896149B2 (ja) 窒化物系半導体素子およびその製造方法
KR101067296B1 (ko) 질화물계 발광소자의 제조방법
JP4017654B2 (ja) 窒化物系半導体素子
JP4078380B2 (ja) 窒化物系半導体素子の製造方法
KR20070092050A (ko) 레이저 다이오드 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071012

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110901

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120110