JP2007085829A - 近赤外分光分析装置を校正するための装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 流路中の混合溶剤の組成を検出する検出器を、安価かつ容易に高い精度で校正する。
【解決手段】 循環用流路14を流れる、二種以上の溶剤を含有する混合溶剤の組成を検出する近赤外分光センサ15を校正する方法において、近赤外分光センサ15を挟む位置で遮断されている循環用流路14に、標準液送り用流路35と標準液戻し用流路36とが接続してなる標準液の循環流路に標準液を循環させ、前記循環流路における標準液の温度を近赤外分光センサ15における検出温度に温水バス38及び熱交換器39によって調整し、温度が調整された標準液を近赤外分光センサ15で検出して近赤外分光センサ15を校正する。
【選択図】 図3
【解決手段】 循環用流路14を流れる、二種以上の溶剤を含有する混合溶剤の組成を検出する近赤外分光センサ15を校正する方法において、近赤外分光センサ15を挟む位置で遮断されている循環用流路14に、標準液送り用流路35と標準液戻し用流路36とが接続してなる標準液の循環流路に標準液を循環させ、前記循環流路における標準液の温度を近赤外分光センサ15における検出温度に温水バス38及び熱交換器39によって調整し、温度が調整された標準液を近赤外分光センサ15で検出して近赤外分光センサ15を校正する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、近赤外分光分析装置を校正するための装置及び方法に関し、特に溶剤の組成を検出するために、他の装置に組み込まれている近赤外分光分析装置を校正するための装置及び方法に関する。
二種以上の溶剤を含有する混合溶剤は、その物性を調整することが可能であることから、種々の産業分野において用いられている。混合溶剤については、コストや環境保護の観点から、組成を調整し再利用することが望まれている。
混合溶剤を用い、かつその調整と再利用とを行う技術としては、例えば、前記無端状の流路から排出された移動相を回収し、回収した移動相を適宜精製し、前記無端状の流路に供給される移動相に再利用する擬似移動床式クロマトグラフィー装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
混合溶剤を再利用する場合では、その組成を調整することが、通常は必要とされる。混合溶剤の組成を調整する技術としては、例えば組成が調整されるべき混合溶剤を収容する調整槽と、前記調整槽に供給された混合溶剤の組成を検出する検出器と、前記調整槽に供給された混合溶剤に補給すべき溶剤を収容する補給用槽と、前記検出器の検出結果に応じて前記補給用槽からの溶剤の補給を制御する制御装置とを有し、前記検出器は、混合溶剤の誘電率、温度及び液面を検出する装置である溶剤調整装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
混合溶剤の調整に用いられる検出器には、校正が通常は必要とされる。しかしながら、前記溶剤調整装置では、検出器は調整槽の胴部に設けられている。このように調整槽の胴部に直接設けられている検出器の校正を行う場合には、適当な組成を有する溶剤を調整槽に大量に、かつ複数回調製する必要が生じる。このため、前記溶剤調整装置は、検出器の校正に多大なコストや手間を要するという問題を有する。
また、前述した擬似移動床式クロマトグラフィー装置等のクロマトグラフィー装置において混合溶剤を移動相に用いる場合では、混合溶剤の組成の組み合わせの自由度や混合溶剤の組成の調整における高い精度が求められる。
前記溶剤調整装置は、前記混合溶剤を迅速かつ正確に調整する観点から優れている。しかしながら、前記溶剤調整装置は、混合溶剤中のそれぞれの溶剤の誘電率が比較的近い溶剤からなる混合溶剤の組成を正確に検出できない場合がある。このように、前記溶剤調整装置は、混合溶剤の組成によっては、調整すべき混合溶剤の組成を正確に検出できない場合がある。
特開平6−239767号公報
米国特許第6325898号明細書
本発明は、流路中の混合溶剤の組成を検出する検出器を、安価かつ容易に高い精度で校正することを課題とする。
本発明では、検出器に近赤外分光分析装置を用いる。なお、本発明において、「校正」とは、検出器の表す値とその真の値との関係を求めることを言う。
溶剤調整装置等の他の装置に設置されている検出器を校正する場合では、通常は、検出器を取り外し、校正用の適当な系において検出器の校正を行う。
近赤外分光分析装置には、検出結果を送信するために光ファイバケーブルが接続される。近赤外分光分析装置は、混合溶剤の検出部に設けられるスリットの幅の、加工に起因するわずかな差や、近赤外分光分析装置からの信号を受信する測定器までの光路長が、検出結果に影響を及ぼすと考えられている。
このため、現場に設置されている近赤外分光分析装置と同じ種類だが異なる機体の近赤外分光分析装置を用いて検出したデータに基づいて、現場に設置されている近赤外分光分析装置の校正を行う場合でも、正確な校正を行うことができない場合がある。また、近赤外分光分析装置を設置現場から取り外して校正する場合でも、近赤外分光分析装置から前記測定器までの光路長や通信に関する環境が変わって、正確な校正を行うことができない場合がある。
本発明は、近赤外分光分析装置が設置されている現場の混合溶剤の流路において、近赤外分光分析装置を直接校正することを可能とする技術を提供する。本発明では、検出器を含む混合溶剤の流路を縁切りし、縁切りした混合溶剤の流路を、検出器の校正に用いる標準液を循環させるための循環流路の一部として利用する。
すなわち本発明は、二種以上の溶剤を含有する混合溶剤が流される混合溶剤の流路と、混合溶剤の流路を流れる混合溶剤の組成を検出する検出器と、混合溶剤の流路における検出器を挟む位置にそれぞれ設けられ、混合溶液の流路を遮断しかつ検出器側の混合溶液の流路と他の流路とを接続するための第一及び第二の流路切り替え装置とを有する装置の検出器を校正するための装置であって、前記検出器は、近赤外分光分析装置であり、前記校正するための装置は、標準液を収容するための標準液用容器と、標準液用容器と前記第一又は第二の流路切り替え装置とを接続する標準液送り用流路と、前記第二又は第一の流路切り替え装置と前記標準液用容器とを接続する標準液戻し用流路と、標準液用容器に収容されている標準液を、標準液送り用流路、混合溶剤の流路、及び標準液戻し用流路を通して標準液用容器に循環させるための送液装置とを有する検出器校正用の装置を提供する。
また本発明は、二種以上の溶剤を含有する混合溶剤が流される混合溶剤の流路を流れる混合溶剤の組成を検出する検出器を校正する方法において、混合溶剤の流路における検出器を挟む位置で遮断されている混合溶剤の流路に、検出器に標準液を供給するための流路と検出器に供給された標準液を排出するための流路とが接続してなる標準液の循環流路に標準液を循環させる工程と、循環している標準液を前記検出器で検出する工程とを含み、前記検出器は近赤外分光分析装置である方法を提供する。
前記装置及び方法によれば、近赤外分光分析装置が実際に使用される状態で近赤外分光分析装置の校正を行うことが可能である。また、近赤外分光分析装置を含む新たな循環流路が形成されることから、近赤外分光分析装置の校正に必要な標準液の使用量は、前記循環経路を循環するのに必要な量で足りる。
また、前記装置及び方法によれば、完全に密閉された環境下で近赤外分光分析装置の校正を行うことが可能である。このため、揮発しやすいヘキサン系の溶剤や、吸湿しやすいアルコール系の溶剤を標準液に用いて近赤外分光分析装置の校正を行う場合でも、正確な校正を行うことが可能である。
本発明の装置は、前記標準液の温度を所望の温度に調整するための温度調整装置をさらに有していても良い。また本発明の方法は、前記循環流路における標準液の温度を、前記混合溶剤の流路に流されるべき混合溶剤の温度に調整する工程をさらに含んでいても良い。この装置及び方法によれば、温度の観点から、検出器の校正条件を検出器の使用条件により近づけることが可能である。
本発明の装置は、前記標準液用容器内の気相に含まれる標準液中の成分を凝縮させるためのコンデンサをさらに有していても良い。また本発明の方法は、前記循環流路における気相に含まれる標準液中の成分を凝縮させる工程をさらに含んでいても良い。この装置及び方法によれば、揮発しやすいヘキサン系の溶剤を標準液に用いたときの標準液の組成の変化がより一層抑制される。
本発明の装置は、前記標準液用容器内の気相をパージ用ガスで置換するためのパージ用ガス導入用流路をさらに有していても良い。また本発明の方法は、前記循環流路における気相の気体をパージ用ガスで置換する工程をさらに含んでいても良い。この装置及び方法によれば、吸湿しやすいアルコール系の溶剤を標準液に用いたときの標準液の組成の変化がより一層抑制される。
また、本発明の装置及び方法では、前記混合溶剤の流路は、組成を調整すべき前記混合溶剤を収容するための調整槽と、調整槽中の混合溶剤を調整槽の内外において循環させるための循環用流路と、循環用流路を流れる混合溶剤の組成を検出する前記検出器と、調整槽に供給された混合溶剤に補給すべき溶剤を収容するための補給用槽と、検出器の検出結果に応じて補給用槽からの溶剤の補給を制御する制御装置とを有する溶剤調整装置の循環用流路であっても良い。この構成によれば、混合溶剤の組成を調整する装置における混合溶剤の組成の検出に用いられる近赤外分光分析装置を現場で校正することが可能となる。
また、本発明の装置及び方法では、前記溶剤調整装置は、前記調整槽に収容された混合溶剤を調整槽から排出するための排出用流路をさらに有していても良い。この構成によれば、混合溶剤のより広範な組成を調整することができる装置における混合溶剤の組成の検出に用いられる近赤外分光分析装置を現場で校正することが可能となる。
また、本発明の装置及び方法では、前記溶剤調整装置は、カラムを含む移動相の流路に目的の物質を含有する試料溶液と移動相とを供給して試料溶液から目的の物質を分離するための分離部と、分離部で分離された目的の物質を含有する移動相から移動相を除去して目的の物質を収集するための収集部と、収集部で除去された移動相を回収し、回収した移動相の組成を移動相の流路に供給され得る移動相の組成に調整する調整部とを有するクロマトグラフィー装置の調整部に含まれ、前記移動相は前記混合溶剤であっても良い。この構成によれば、目的の物質を分析し又は製造するためのクロマトグラフィー装置において、移動相の再利用のための移動相の組成の検出に用いられる近赤外分光分析装置を現場で校正することが可能となる。
また、本発明の装置及び方法では、前記クロマトグラフィー装置は、前記分離部が、複数のカラムが直列に接続されて形成される無端状の流路に目的の物質を含有する試料溶液と移動相とを供給して試料溶液から目的の物質を分離するための分離部である擬似移動床式クロマトグラフィー装置であっても良い。この構成によれば、医薬品に用いられる光学異性体等の製造に用いられる擬似移動床式クロマトグラフィー装置において、移動相の再利用のための移動相の組成の検出に用いられる近赤外分光分析装置を現場で校正することが可能となる。
本発明の装置及び方法によれば、近赤外分光分析装置が設置されている現場において近赤外分光装置を含む標準液の循環流路が形成されることから、近赤外分光分析装置を有する装置そのものに標準液を供給して近赤外分光分析装置を校正する場合に比べて、流路中の混合溶剤の組成を検出する検出器を、安価かつ容易に高い精度で校正することができる。
また、本発明の装置及び方法において、前記循環流路における標準液の温度を、前記混合溶剤の流路に流されるべき混合溶剤の温度に調整すると、検出器の校正時の温度の条件と検出器の実使用時の温度の条件とを一致させることができるので、校正の精度を高める観点からより一層効果的である。
また、本発明の装置及び方法において、前記循環流路中の気相に含まれる標準液中の成分を凝縮させると、成分の揮発による標準液の組成の変化を抑制する観点からより一層効果的である。
また、本発明の装置及び方法において、前記循環流路中の気相をパージ用ガスに置換すると、吸湿による標準液の組成の変化を抑制する観点からより一層効果的である。
また、本発明の装置及び方法において、組成が調整されるべき混合溶剤が循環する循環用流路と検出器としての近赤外分光分析装置とを有する溶剤調整装置の循環用流路に本発明を適用すると、溶剤調整装置の近赤外分光分析装置について、前述した効果を奏する校正を行うことができ、またそのような校正を行うことが可能な溶剤調整装置を提供することができる。
また、本発明の装置及び方法において、前記溶剤調整装置は、前記調整槽に収容された混合溶剤を調整槽から排出するための排出用流路をさらに有していると、より広範な組成の混合溶剤を調整することができる溶剤調整について、前述した効果を奏する校正を行うことができ、またそのような校正を行うことが可能な溶剤調整装置を提供することができる。
また、本発明の装置及び方法において、移動相の再利用のために移動相の組成を調整する前記溶剤調整装置を有するクロマトグラフィー装置の溶剤調整装置に本発明を適用すると、クロマトグラフィー装置の近赤外分光分析装置について、前述した効果を奏する校正を行うことができ、またそのような校正を行うことが可能なクロマトグラフィー装置を提供することができる。
また、本発明の装置及び方法において、移動相の再利用のために移動相の組成を調整する前記溶剤調整装置を有する擬似移動床式クロマトグラフィー装置の溶剤調整装置に本発明を適用すると、擬似移動床式クロマトグラフィー装置の近赤外分光分析装置について、前述した効果を奏する校正を行うことができ、またそのような校正を行うことが可能な擬似移動床式クロマトグラフィー装置を提供することができる。
本発明の装置は、二種以上の溶剤を含有する混合溶剤の組成を検出する検出器が設けられている検出用装置の検出器を校正するための装置である。
本発明の装置によって校正の対象となる検出器を有する前記検出用装置は、混合溶剤が流される混合溶剤の流路と、混合溶剤の流路を流れる混合溶剤の組成を検出する検出器と、混合溶剤の流路における検出器を挟む位置にそれぞれ設けられ、混合溶液の流路を遮断
しかつ検出器側の混合溶液の流路と他の流路とを接続するための第一及び第二の流路切り替え装置とを有する。
しかつ検出器側の混合溶液の流路と他の流路とを接続するための第一及び第二の流路切り替え装置とを有する。
前記混合溶剤は、二種以上の溶剤を含有する溶剤であれば特に限定されない。前記溶剤は、通常は有機溶剤である。前記有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、酢酸メチル、及びジエチルアミン等の極性の高い溶剤、クロロホルムやアセトニトリル等の極性がさほど高くない溶剤、n−ヘキサン等の極性の低い溶剤等の、クロマトグラフィー装置で移動相に用いられる種々の公知の有機溶剤が挙げられる。
さらに、前記溶剤としては、例えばヘプタン、水、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)、アセトン、トルエン、塩化メチレン、1,4−ジオキサン、及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)等が挙げられる。
前記混合溶剤は、その用途に応じて適当な組成を有する。例えば、混合溶剤の用途が、多糖誘導体を分離剤として用いて光学異性体を分離するためのクロマトグラフィー装置における移動相である場合では、目的の物質の分離に用いる観点から、メタノール、エタノール、及びイソプロピルアルコールから選ばれる第一の溶剤と、ノルマルヘキサン及びアセトニトリルから選ばれる第二の溶剤とを含有することが好ましい。また前記第一の溶剤と前記第二の溶剤との体積比(第一の溶剤:第二の溶剤)が10:90〜50:50であることが好ましい。第一の溶剤の体積比が10より小さくなると、目的の物質の分離が極端に遅くなり、目的の物質を実質的に分離できない場合がある。また第一の溶剤の体積比が50よりも大きくなると、分離させたい二種以上の物質の溶出が共に早まり、目的の物質の分離に悪影響を及ぼす場合がある。
前記移動相は、目的の物質の物性によっては、分離時における目的の物質の安定性を高める観点から、弱酸性の溶剤や弱塩基性の溶剤を含有していても良い。弱酸性の溶剤としては、例えば酢酸等のカルボン酸が挙げられ、弱塩基性の溶剤としては、例えばジエチルアミン等のアミンが挙げられる。このような弱酸性又は弱塩基性の溶剤の含有量は、目的の物質の物性や用いる溶剤の種類によって異なるが、移動相全体に対して0.01〜0.5体積%であることが好ましく、0.01〜0.2体積%であることがより好ましい。前記含有量が0.01体積%よりも小さいと、前述した溶剤による効果が得られない場合がある。また前記含有量が0.5体積%よりも大きいと、前述した溶剤が目的の物質やカラムに収容される分離剤に悪影響を及ぼす場合がある。
前記移動相としては、具体的には、メタノール−エタノール混合溶剤、イソプロピルアルコール−n−ヘキサン混合溶剤、エタノール−n−ヘキサン混合溶剤、メタノール−アセトニトリル混合溶剤等の二成分の混合溶剤や、メタノール−アセトニトリル−酢酸混合溶剤、メタノール−アセトニトリル−ジエチルアミン混合溶剤、イソプロピルアルコール−n−ヘキサン−ジエチルアミン混合溶剤、エタノール−n−ヘキサン−ジエチルアミン混合溶剤等の三成分の混合溶剤等が挙げられる。
前記混合溶剤の流路は、混合溶剤が流される流路であれば特に限定されず、管、フランジ、ポンプ、及び弁等の公知の部材によって構成することができる。
前記検出器は、混合溶剤の流路を流れる混合溶剤の組成を検出する近赤外分光分析装置である。前記近赤外分光分析装置には、前記移動相に含有される溶剤の濃度を検出することができる公知の装置を用いることができる。このような近赤外分光分析装置としては、例えばBruker Optics社製のMATRIXシリーズが挙げられる。
前記第一及び第二の流路切り替え装置は、混合溶剤の流路における検出器を挟む位置にそれぞれ設けられ、混合溶液の流路を遮断しかつ検出器側の混合溶液の流路と他の流路とを接続することができる装置であれば特に限定されない。前記第一及び第二の流路切り替え装置には、三方弁や、二以上の開閉弁等の弁等の公知の部材によって構成することができる。
前記検出用装置は、混合溶剤の組成の検出を要する種々の装置に含まれる。検出用装置を含む装置としては、例えば、組成を調整すべき前記混合溶剤を収容するための調整槽と、調整槽中の混合溶剤を調整槽の内外において循環させるための循環用流路と、循環用流路を流れる混合溶剤の組成を検出する前記検出器としての近赤外分光分析装置と、調整槽に供給された混合溶剤に補給すべき溶剤を収容するための補給用槽と、検出器の検出結果に応じて補給用槽からの溶剤の補給を制御する制御装置とを有する溶剤調整装置が挙げられる。この場合、前記混合溶剤の流路は循環用流路である。
前記溶剤調整装置は、調整槽に収容された混合溶剤を調整槽から排出するための排出用流路をさらに有していても良い。この構成によれば、調整槽に収容された混合溶剤の成分のいずれかが設定されている濃度よりも高くなった場合に、調整槽から混合溶剤が排出される。排出用流路は、蒸留装置や吸着装置等の、設定濃度よりも高くなった成分を混合溶剤から除去するための装置に接続されていることが、混合溶剤中の他の成分を溶剤の調整において有効に活用する観点から好ましい。
前記溶剤調整装置は、混合溶剤の組成の調整を要する種々の装置に含まれる。前記溶剤調整装置を含む装置としては、例えば、カラムを含む移動相の流路に目的の物質を含有する試料溶液と移動相とを供給して試料溶液から目的の物質を分離するための分離部と、分離部で分離された目的の物質を含有する移動相から移動相を除去して目的の物質を収集するための収集部と、収集部で除去された移動相を回収し、回収した移動相の組成を移動相の流路に供給され得る移動相の組成に調整する調整部とを有するクロマトグラフィー装置が挙げられる。この場合、前記混合溶剤は移動相であり、前記溶剤調整装置は調整部に含まれる。
前記クロマトグラフィー装置は、移動相に混合溶剤を含む装置であれば特に限定されない。前記クロマトグラフィー装置には、例えば高速液体クロマトグラフィー装置及び擬似移動床式クロマトグラフィー装置が挙げられる。
擬似移動床式クロマトグラフィー装置は、前記分離部が、複数のカラムが直列に接続されて形成される無端状の流路に目的の物質を含有する試料溶液と移動相とを供給して試料溶液から目的の物質を分離するための分離部であるクロマトグラフィー装置である。前記擬似移動床式クロマトグラフィー装置は、前記調整部以外は、特開平6−239767号公報に示されているような公知の構成を採用することができ、また同公報に示されているように用いることができる。擬似移動床式クロマトグラフィー装置は、目的の物質を分取することによって製造する観点から好ましい。
前記クロマトグラフィー装置では、分離したい目的の物質の種類に応じた分離剤を収容するカラムが用いられる。例えば目的の物質が光学異性体である場合では、前記分離剤には、光学活性な多糖又は多糖誘導体であることが、高い分離効率で光学異性体を分離する観点から好ましい。
前記多糖は、光学活性な多糖であれば、合成多糖、天然多糖及び天然物変性多糖のいずれかであっても良い。前記多糖は、結合様式の規則性の高い多糖が好ましく、また鎖状の多糖が好ましい。前記多糖としては、種々の多糖を例示することができるが、特にセルロ
ースやアミロースが好ましい。
ースやアミロースが好ましい。
前記多糖誘導体は、光学異性体の分離に用いることができる多糖誘導体であれば特に限定されない。このような多糖誘導体としては、例えば、前記多糖を骨格として含み、この多糖が有する水酸基及びアミノ基の少なくとも一部が、試料中の光学異性体に作用する官能基で置換されている多糖誘導体が挙げられる。前記多糖誘導体としては、種々の多糖誘導体を例示することができるが、特にセルロースのエステル誘導体、セルロースのカルバメート誘導体、アミロースのエステル誘導体、及びアミロースのカルバメート誘導体から選ばれる少なくともいずれかが好ましい。具体的に前記多糖誘導体としては、例えば国際公開95/23125号パンフレットに記載されている種々の多糖誘導体が挙げられる。
前記分離剤は、粒子状に成形された形態、又は粒子状の担体に物理的に担持され、又は化学的に結合している形態等の粒子状の形態であっても良いし、カラムに収容される一体型の担体に物理的に担持され、又は化学的に結合している形態、又は分離剤からなる一体型の成形物の形態等の、カラムに一体的に収容される成形物の形態であっても良い。特にカラムに一体的に収容される成形物の形態は、擬似移動床式クロマトグラフィーにおける圧力損失を抑制する観点から好ましい。
前記粒子状の形態の分離剤のうち、粒子状に成形された形態の分離剤は、例えば特許第2783819号明細書に記載されているように、分離剤としての前記多糖又は多糖誘導体を溶媒に溶解し、得られた溶液を、水等の前記分離剤が溶解しない不溶性溶媒、好ましくは陰イオン界面活性剤等の分散剤を含有する前記不溶性溶媒に、この不溶性溶媒を攪拌しながら滴下することによって製造することが可能である。
また前記粒子状に成形された形態の分離剤は、多孔質体を形成することができる。このような分離剤は、例えば気泡又はポリジェンを前記分離剤の溶液に分散させ、分散させた溶液を前記不溶性溶媒に分散させ、分散している分離剤の溶液から溶媒を留去又は置換し、得られた分離剤の粒子を、必要に応じてポリジェンを溶解する洗浄用の溶剤で洗浄する方法が挙げられる。ポリジェンには、生成する分離剤の粒子に比べて、前記洗浄用の溶剤に対する溶解性の優れる樹脂や塩等の公知の粒子が用いられる。
また前記粒子状の分離剤のうち、粒子状の担体に担持されている形態の分離剤は、例えば分離剤を物理吸着や化学吸着によって担体に担持させることによって製造することができる。分離剤の担体への担持は、分離剤及び必要に応じて他の化合物を含む溶液に担体を浸漬し、必要に応じて前記他の化合物を反応させ、溶液中の溶媒を留去するか、溶液中の溶媒を他の溶媒に置換する方法によって行うことができる。
前記担体としては、例えばポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、及びこれらの誘導体等の多孔質の有機担体;シリカ、アルミナ、マグネシア、ガラス、カオリン、酸化チタン、ケイ酸塩、ヒドロキシアパタイト等の多孔質の無機担体;等が挙げられる。
カラムに一体的に収容される成形物の形態のうち、カラムに収容される一体型の担体に担持されている形態の分離剤は、例えば一体型の担体に分離剤を前述したような手法で担持させることによって製造することが可能である。
また分離剤からなる一体型の成形物の形態の分離剤は、例えば前述した粒子状の形態の分離剤の製造における分離剤の溶液を適当な形状の容器に供給し、又は分離剤の溶液をカラム管に直接供給し、その後溶媒を留去又は置換することによって製造することが可能である。
本発明の装置は、標準液を収容するための標準液用容器と、標準液用容器と前記第一又は第二の流路切り替え装置とを接続する標準液送り用流路と、前記第二又は第一の流路切り替え装置と前記標準液用容器とを接続する標準液戻し用流路と、標準液用容器に収容されている標準液を、標準液送り用流路、混合溶剤の流路、及び標準液戻し用流路を通して標準液用容器に循環させるための送液装置とを有する。
前記標準液用容器は、前記検出器を含み形成される標準液の循環流路の容量に応じた適当な容量の容器であれば特に限定されない。標準液用容器は、密閉容器であっても良いし、一部開口を有する容器であっても良い。
前記標準液送り用流路は、標準液用容器と前記第一又は第二の切り替え装置とを接続する流路である。標準液送り用流路は、管、フランジ及び弁等の公知の部材によって構成することができる。標準液送り用流路は、第一又は第二の切り替え装置に対して、校正時にのみ接続されていても良いし、常時接続されていても良い。
前記標準液戻し用流路は、前記第二又は第一の切り替え装置と標準液用容器とを接続する流路である。標準液戻し用流路も、標準液送り用流路と同様に、管、フランジ及び弁等の公知の部材によって構成することができる。標準液戻し用流路は、第二又は第一の切り替え装置に対して、校正時にのみ接続されていても良いし、常時接続されていても良い。
前記送液装置は、標準液用容器に収容されている標準液を、標準液送り用流路、混合溶剤の流路、及び標準液戻し用流路を通して標準液用容器に循環させることができれば、その種類、配置及び数量は特に限定されない。送液装置は、ポンプ等の公知の送液用の装置によって構成することができる。
本発明の装置は、前述した構成要素以外の他の構成要素をさらに有していても良い。前記他の構成要素としては、例えば、標準液の温度を所望の温度に調整するための温度調整装置、標準液用容器内の気相に含まれる標準液中の成分を凝縮させるためのコンデンサ、標準液用容器内の気相をパージ用ガスで置換するためのパージ用ガス導入用流路、前記循環流路中の標準液の温度を検出する温度計、前記循環流路中の標準液を循環流路から排出するための標準液排出用流路等が挙げられる。
前記温度調整装置は、標準液の温度を所望の温度に調整することができれば、その種類、配置及び数量は特に限定されない。温度調整装置には、例えば標準液用容器を収容する恒温槽やマントルヒータ、標準液送り用流路や標準液戻し用流路を流れる標準液を加温、冷却するための熱交換器、混合溶剤の流路や検出器を加温するためのリボンヒータや伝熱管等の公知の加熱装置及び冷却装置が挙げられる。
前記コンデンサには、冷却管等の公知のコンデンサを用いることができる。コンデンサの設置位置は、前記循環流路中の気相を冷却することができる位置であれば特に限定されないが、通常は、循環流路中の気相は標準用容器の上部に形成されることから、標準液用容器の頂部である。
前記パージ用ガス導入用流路及び前記標準液排出用流路は、標準液送り用流路や標準液戻し用流路と同様に、管、フランジ及び弁等の公知の部材によって構成することができる。パージ用ガス導入用流路は、前記循環流路中の気相をパージ用ガスで置換する観点から、通常は前記コンデンサや標準液用容器の頂部、又は本発明の装置の上部に接続される。
前記パージ用ガスは、例えば本発明の装置内へ外気が侵入することによって装置内の標
準液が吸湿することを防止する等、装置内の標準液の組成の変動を防止することができるガスであれば特に限定されない。前記パージガスは、標準液に対して不活性なガスであることが好ましく、また湿分が調整されているガスであることが、装置内の標準液の組成の変動を防止する観点から好ましい。前記パージガスには、例えば窒素ガス;アルゴン、ヘリウム、ネオン等の不活性ガス;空気;及びこれらのガスであって湿分が調整されているガス;等が挙げられる。
準液が吸湿することを防止する等、装置内の標準液の組成の変動を防止することができるガスであれば特に限定されない。前記パージガスは、標準液に対して不活性なガスであることが好ましく、また湿分が調整されているガスであることが、装置内の標準液の組成の変動を防止する観点から好ましい。前記パージガスには、例えば窒素ガス;アルゴン、ヘリウム、ネオン等の不活性ガス;空気;及びこれらのガスであって湿分が調整されているガス;等が挙げられる。
また標準液排出用流路は、循環流路中の標準液を排出する観点から、通常は、循環流路中で最も低い位置となる標準液用容器や循環流路、又は前記送液装置よりも下流側の循環流路に接続される。
前記標準液は、混合溶剤から検出器によって検出される少なくとも一つの成分が特定の濃度で混合されている液であれば良い。標準液には、通常、混合溶剤を形成する溶剤の一種又は二種以上が用いられる。標準液には、例えば設定された組成の新規の混合溶剤等が挙げられる。
本発明の方法は、前記混合溶剤が流される混合溶剤の流路を流れる混合溶剤の組成を検出する検出器を校正する方法である。本発明の方法は、混合溶剤の流路における検出器を挟む位置で遮断されている混合溶剤の流路に、検出器に標準液を供給するための流路と検出器に供給された標準液を排出するための流路とが接続してなる標準液の循環流路に標準液を循環させる工程と、循環している標準液の組成を前記検出器で検出する工程とを含む方法である。本発明では、前記検出器は近赤外分光分析装置である。本発明の方法は、前述した本発明の装置を用いて実施することができる。
本発明の方法は、前述した工程以外の他の工程をさらに含んでいても良い。前記他の工程としては、例えば、循環流路における標準液の温度を、前記混合溶剤の流路に流されるべき混合溶剤の温度に調整する工程、混合溶剤の流路における検出器を挟む位置で遮断されている混合溶剤の流路に、検出器に標準液を供給するための流路と検出器に供給された標準液を排出するための流路とを接続する工程、前記循環流路における気相に含まれる標準液中の成分を凝縮させる工程、及び前記循環流路における気相の気体をパージ用ガスで置換する工程等が挙げられる。これらの工程は、前述したコンデンサやパージ用ガス導入用流路等の、本発明の装置の適当な構成要素を用いることによって実施することができる。
前記混合溶剤の流路に流されるべき混合溶剤の温度は、混合溶剤が実際に混合溶剤の流路を流れるプロセスにおいて設定されている混合溶剤の温度であり、例えば混合溶剤の実使用時の温度に応じて決められる温度である。本発明の方法において、前記標準液を循環させる工程と前記他の工程とは、検出器の校正前の任意の時期に行うことが可能であり、別々に行っても良いし、また同時に行っても良い。また検出器の校正は、標準液中の特定の成分の濃度が既知であることから、標準液の検出値と理論値とを比較する方法や、標準液の検出値と他の測定値(例えばガスクロマトグラフィー装置によって測定された値)とを比較する方法等の公知の方法によって行うことができる。
本発明は、前述した溶剤調整装置、クロマトグラフィー装置、及び擬似移動床式クロマトグラフィー装置以外にも、混合溶液の流路を流れる混合溶剤の組成を検出する検出器を有する検出用装置、及びこのような検出用装置を有する種々の装置や設備に適用することができる。
以下、本発明の実施の形態をさらに詳しく説明する。
本実施の形態における校正用装置は、前記検出用装置を含む溶剤調整装置に設けられて
いる。この溶剤調整装置は、擬似移動床式クロマトグラフィー装置の一部を構成している。
本実施の形態における校正用装置は、前記検出用装置を含む溶剤調整装置に設けられて
いる。この溶剤調整装置は、擬似移動床式クロマトグラフィー装置の一部を構成している。
前記擬似移動床式クロマトグラフィー装置は、図1に示されるように、四本のカラム1a〜1dが直列に接続されてなる無端状の流路2と、無端状の流路2に接続される第一から第四の流路3〜6と、第三の流路5に直列に接続される三体の蒸発器7a〜7cと、蒸発器7cの缶出液を収容する貯留槽8と、第四の流路6に直列に接続される三体の蒸発器9a〜9cと、蒸発器9cの缶出液を収容する貯留槽10と、蒸発器7a〜7c、9a〜9cのそれぞれから留出する成分を回収して移動相の組成を調整する調整部11と、調整部11と第一の流路3とを接続する再利用用流路12とを有する。
無端状の流路2は、カラム1a〜1dとこれらのカラムのそれぞれを直列に接続する接続用流路とによって構成されている。第一の流路3は、無端状の流路2に移動相を供給するための流路である。第二の流路4は、無端状の流路2に目的の物質を含有する試料溶液を供給するための流路である。第三及び第四の流路5、6は、無端状の流路2から移動相を排出するための流路である。第一から第四の流路3〜6は、個々の前記接続用流路にそれぞれ接続されており、特定の接続用流路に対して開閉するように構成されている。
前記溶剤調整装置は、調整部11に含まれる。前記溶剤調整装置は、図2に示されるように、蒸発器から留出した成分である混合溶剤を収容する調整槽13と、調整槽13中の混合溶剤を調整槽13の内外において循環させるための循環用流路14と、循環用流路14を流れる混合溶剤の組成を検出する検出器である近赤外分光センサ(近赤外分光分析装置)15と、調整槽13に供給された混合溶剤に補給すべき溶剤を収容するための補給用槽16、17と、近赤外分光センサ15の検出結果に応じて補給用槽16、17からの溶剤の補給を制御する制御装置とを有する。
調整槽13には、調整槽13に収容された混合溶剤を攪拌する攪拌装置18が設けられている。調整槽13の底部には、調整槽13に収容された混合溶剤を排出するための再利用用流路12及び排出用流路20が設けられている。排出用流路20には、弁21及びポンプ22が設けられている。
循環用流路14には、近赤外分光センサ15及び温度計29を挟む位置に二つの三方弁23、24と、三方弁23、24に挟まれる位置に、循環用流路14を流れる混合溶剤の温度を検出するための温度計25とが設けられている。三方弁23、24はそれぞれ第一及び第二の流路切り替え装置に相当する。
補給用槽16、17は、補給用流路26、27によって調整槽13と接続されている。補給用流路26、27には、弁28、29及びポンプ30、31がそれぞれ設けられている。
前記制御装置は、近赤外分光センサ15及び温度計25に接続されている測定器32と、測定器32及び弁21、28、29、ポンプ22、30、31に接続されている制御部33とによって構成されている。
本実施の形態の校正用装置は、図3に示されるように、標準液を収容するための標準液用容器34と、標準液用容器34と三方弁23とを接続する標準液送り用流路35と、三方弁24と標準液用容器34とを接続する標準液戻し用流路36と、標準液用容器34に収容されている標準液を、標準液送り用流路35、循環用流路14、及び標準液戻し用流路36を通して標準液用容器34に循環させるための送液装置であるポンプ37と、標準液の温度を所望の温度に調整するための温度調整装置である温水バス38及び熱交換器3
9とを有する。
9とを有する。
標準液用容器34は温水バス38に収容されている。標準液用容器34の頂部には、標準液用容器34に標準液を投入するための標準液投入口40と、標準液用容器34に形成される気相に含まれる標準液中の成分を凝縮させるためのコンデンサ41とが接続されている。コンデンサ41の頂部には、標準液用容器34に形成される気相を窒素で置換するための窒素導入用流路42と、標準液用容器34から気相を排気するためのベントライン43とが接続されている。
ポンプ37及び熱交換器39は標準液送り用流路35に設けられている。標準液送り用流路35には、ポンプ37及び熱交換器39の他に、ポンプ37と熱交換器39とを接続する三方弁44が設けられている。三方弁44には、標準液送り用流路35から標準液を排出するためのドレンライン45がさらに接続されている。
なお、近赤外分光センサ15は、図4に示されるように、循環用流路14の一部を構成するT字管から、センサの先端のスリットが循環用流路14内に突出するように挿入されることによって循環用流路14に設けられている。また、近赤外分光センサ15と測定器32とは、光ファイバケーブルによって接続されている。
前記擬似移動床式クロマトグラフィー装置では、例えば50体積%のメタノールと50体積%のアセトニトリルとの混合溶剤に、総量で0.01体積%のジエチルアミンを混合した混合溶剤が移動相として用いられる。また、カラム1a〜1dには、例えば特許第2783819号明細書に記載の方法によって製造されるセルロースのカルバメート誘導体からなる粒子を分離剤として収容するカラムが用いられる。また、試料溶液には、ラセミ体等の光学異性体の混合物の溶液が用いられ、目的の物質は光学異性体とする。
第一から第四の流路3〜6は、それぞれが等間隔等の適当な間隔で無端状の流路2に接続される。無端状の流路2には、第一の流路3から移動相が供給され、第二の流路4から試料溶液が供給される。また、無端状の流路2から、第三及び第四の流路5、6のそれぞれの流路を介して移動相が排出される。供給された試料溶液中の光学異性体のうち、分離剤に吸着されやすい成分(以下、この成分を「エクストラクト」とも言う)は分離剤に強く吸着され、分離剤に吸着されにくい成分(以下、この成分を「ラフィネート」とも言う)は、エクストラクトに比べて移動相の流れ方向における下流側に分布する。
試料溶液中の成分がカラム一本分を通過するのに要する時間を1ピリオドとすると、初期の位置からの移動相や試料溶液の供給及び移動相の排出を行ってから1ピリオド経過したときに、第一から第四の流路3〜6のそれぞれを、初期に接続されていた接続用流路よりも一つ下流側の接続用流路に接続する。このような流路の切り替えを1ピリオドごとに行う。
前述したような、無端状の流路2における接続位置の相対的な位置関係を変えない流路の切り替えを数ピリオド続けると、試料溶液の供給位置に対して、無端状の流路2における移動相の流れ方向の上流側にはエクストラクトが主に分布して濃縮され、下流側にはラフィネートが主に分布して濃縮される。そして第三の流路5からはエクストラクトを含む移動相が排出され、第四の流路6からはラフィネートを含む移動相が排出される。このようにして、前記擬似移動床式クロマトグラフィー装置では、試料溶液が連続して供給され、また目的の物質を含む移動相が連続して排出される。
第三の流路5を介して無端状の流路2から排出された移動相は、蒸発器7a〜7cに順次供給され、段階的に濃縮される。蒸発器7cの底部からは、エクストラクトの濃縮液が
缶出液として取り出され、貯留槽8に収容される。同様に、第四の流路6を介して無端状の流路2から排出された移動相は、蒸発器9a〜9cに順次供給され、段階的に濃縮される。蒸発器9cの底部からは、ラフィネートの濃縮液が缶出液として取り出され、貯留槽10に収容される。
缶出液として取り出され、貯留槽8に収容される。同様に、第四の流路6を介して無端状の流路2から排出された移動相は、蒸発器9a〜9cに順次供給され、段階的に濃縮される。蒸発器9cの底部からは、ラフィネートの濃縮液が缶出液として取り出され、貯留槽10に収容される。
蒸発器7a〜7c、9a〜9cのそれぞれから留出した移動相は、調整部11に供給され、前記溶剤調整装置の調整槽13に収容される。
溶剤の組成の調整時では、三方弁23、24は、循環用流路14を開き、循環用流路14に対して標準液送り用流路35及び標準液戻し用流路36を閉じている。調整槽13に収容された移動相は、攪拌装置18によって攪拌され、また循環用流路14に供給され、調整槽13と循環用流路14とを循環する。
近赤外分光センサ15は、循環用流路14を流れる移動相に光を照射し、近赤外領域(例えば0.8〜2.5μm)における移動相の反射光(又は透過光)の波長ごとの強度を検出する。また、温度計25は、調整槽13に収容された移動相の温度を検出する。近赤外分光センサ15で検出された近赤外領域における波長ごとの強度は、測定器32を介して制御部33に送られる。また、温度計25で検出された温度は、測定器32を介して制御部33に送られる。
制御部33は、例えば検出結果におけるアセトニトリルに特有の波長の強度を、温度計25が検出した移動相の温度に応じて、所定の温度(例えば移動相が分離部にて使用される温度)の値に必要に応じて補正する。この補正は、例えば移動相の温度が所定の温度に対して有意差を有する場合に行われる。またこの補正は、例えば所定の温度における移動相の組成を予め検出したときの実測値の採用によって行われる。
一方、制御部33は、近赤外分光センサ15の検出結果におけるそれぞれの溶剤に特有の波長の強度又はその補正値と、制御部33に記憶されている、所定の温度でのそれぞれの溶剤の検量線における波長の強度とを比較する。そして制御部33は、前記波長の強度等が検量線における波長の強度よりも小さい場合に、例えば近赤外分光センサ15によるアセトニトリルに特有の波長の強度等が、検量線におけるアセトニトリルに特有の波長の所望の濃度の強度になるまで、弁28を開き、ポンプ30を運転させて、補給用槽16に収容されているアセトニトリルを調整槽13に供給する。
又は制御部33は、近赤外分光センサ15による検出結果におけるアセトニトリルに特有の波長の強度又は温度計25による検出結果に基づいて補正された前記波長の強度の値と、検量線から求められる、所望の濃度におけるアセトニトリルに特有の波長の強度との差に相当するアセトニトリルの量を算出し、弁28を開き、ポンプ30を運転させて、算出された量のアセトニトリルを補給用槽16から調整槽13に供給する。
制御部33は、アセトニトリルと同様に、近赤外分光センサ15の検出結果と、制御部33に記憶されている検量線とに基づいて、必要であればメタノールを補給用槽17からポンプ31及び弁29を介して調整槽13に供給する。
また制御部33は、近赤外分光センサ15の検出結果と制御部33に記憶されているジエチルアミンの濃度の設定値に基づいて、必要であれば調整槽13中の移動相を、弁21及びポンプ22を操作して排出用流路20へ排出する。排出用流路20に排出された移動相は、例えば吸着塔や蒸留装置等の適当な装置によってジエチルアミンの濃度が下げられ、調整槽13に再び供給される。
制御部33は、各溶剤に特有の波長の強度の検出値と検量線における各溶剤に特有の波長の強度とが所定の許容範囲で一致したら、調整槽13に収容されている移動相は再利用用流路12へ排出される。再利用用流路12に排出された移動相は、第一の流路3に供給され、擬似移動床式クロマトグラフィー装置における移動相として再利用される。
擬似移動床式クロマトグラフィー装置において、医薬品に用いられる光学異性体を試料溶液から分離して製造する場合では、近赤外分光センサ15の校正を製造前に要することがある。前述した校正用装置は、常時設けられていても良いし、校正に際して組み立てられても良い。
近赤外分光センサ15の校正では、まず三方弁23、24を操作して、循環用流路14を遮断するとともに、近赤外分光センサ15を含む循環用流路14と標準液送り用流路35及び標準液戻し用流路36とを接続して、標準液用容器34、標準液送り用流路35、近赤外分光センサ15及び温度計25を含む循環用流路14、及び標準液戻し用流路36からなる標準液の循環流路を形成する。
標準液用容器34には、標準液投入口40から標準液を供給し、コンデンサ41には冷媒を流す。また、窒素導入用流路42から窒素を供給し、標準液用容器34の気相を窒素で置換する。なお、標準液は、例えば前述した移動相の組成に調整されている混合溶剤とする。
標準液用容器34に標準液を供給したら、ポンプ37を運転させて前記循環流路において標準液を循環させる。また、温水バス38における温水の温度を、近赤外分光センサ15が溶剤の組成の調整時に実際に混合溶剤の組成を検出するときの混合溶剤の温度である検出温度(例えば40℃)に応じて適当な温度(例えば検出温度+5〜10℃)に設定する。また、近赤外分光センサ15の検出温度に応じて適当な温度(例えば検出温度+5〜10℃)に調整された熱媒を熱交換器39に流す。
前記循環流路を循環する標準液の温度が近赤外分光センサ15の検出温度となったら、循環流路を流れる標準液の反射光(又は透過光)の波長ごとの強度を、近赤外分光センサ15によって検出する。なお、循環する標準液の温度は、温度計25によって確認しても良いし、循環流路中に温度計を別途用意し、この温度計によって確認しても良い。
制御部33は、近赤外分光センサ15の検出値と予め記憶されている設定値とを比較して、近赤外分光センサ15の検出信号の強度を調整することによって近赤外分光センサ15を校正する。
校正時の前記設定値は、予め採取され制御部33に記憶される検量データに基づく。この検量データには、標準液の組成を変えながら近赤外分光センサ15で検出された値によって作成される、秤量値を基準とする検量データ(検量線)や、標準液の異なる組成ごとにガスクロマトグラフィー装置で検出された値によって作成される、GC分析値を基準とする検量データ(検量線)が用いられる。
標準液用容器34では、標準液の温度を前記検出温度に調整することから、ジエチルアミン等の沸点の低い成分が揮発して標準液用容器34の気相に含まれる。しかしながら、このような揮発成分は、コンデンサ41によって冷却され、凝縮されて標準液用容器34に戻される。
また、標準液には、メタノール等の吸湿性を有する成分が含まれている。しかしながら、標準液用容器34の気相は、窒素導入用流路42から供給された窒素によって置換され
ていることから、標準液用容器34の外部からの水分の侵入が遮断され、標準液への水分の混入が防止される。
ていることから、標準液用容器34の外部からの水分の侵入が遮断され、標準液への水分の混入が防止される。
近赤外分光センサ15の校正が終わったら、三方弁44を操作して、標準液送り用流路35を遮断するとともに熱交換器39に通じる標準液送り用流路35とドレンライン45とを接続し、ドレンライン45を介して標準液送り用流路35の標準液を外部に排出する。
本実施の形態の校正用装置は、溶剤調整装置に設けられている近赤外分光センサ15を含む標準液の循環流路を形成する標準液用容器34、標準液送り用流路35、及び標準液戻し用流路36と、前記循環流路に標準液を循環させるポンプ37とを有することから、前記循環流路に標準液を循環させることができるので、標準液を近赤外分光センサ15によって検出することによって、近赤外分光センサ15を校正することができる。したがって、循環用流路14に設けられている近赤外分光センサ15を循環用流路14から取り外すことなく校正することができるので、溶剤調整装置に設けられている近赤外分光センサ15を高い精度で容易に校正することができる。
また、本実施の形態の校正用装置は、標準液の組成を変えると、溶剤調整装置による溶剤の調整に用いられる近赤外分光センサ15を、溶剤の調整に用いられる状態で用いて標準液の組成を検出することができる。したがって、実際に使用される状態の近赤外分光センサ15による検出値によって、校正用の検量データを採取することができ、またこの検量データに基づいて近赤外分光センサ15の校正を行うことができる。
なお、クロマトグラフィー装置を用いる製品の製造に用いられる移動相である混合溶剤の組成は、製造される製品の品質管理上、厳密さが要求されるプロセス条件である。したがって、この混合溶剤の検出に係る校正も相応の厳密さが求められる。
しかしながら、近赤外分光センサ15では、近赤外分光センサ15と測定器32とを繋ぐ光ファイバケーブルの接続状態、例えばケーブルの長さや撓み具合、の変化が検出誤差になり得る。したがって、近赤外分光センサ15をその校正時においてわずかでも移動させることは、正確な校正を行う観点から望ましくない。
さらに、近赤外分光センサ15の校正には、実験室用の他の近赤外分光センサを別途用意して、その近赤外分光センサを用いて検量データを採取し、得られた検量データに基づいて近赤外分光センサ15の校正を行う方法も考えられる。しかしながら、この方法では、近赤外分光センサ15に係る装置と前記他の近赤外分光センサに係る装置との構造上の違いによって検出値に誤差が生じることがある。このため、他の近赤外分光センサで採取された検量データと近赤外分光センサ15で採取された検量データとの同一性を確認することは困難である。
以上より明らかなように、溶剤調整装置での溶剤の組成の調整に用いられる状態で近赤外分光センサ15の校正が可能であることは、校正時の検出の誤差の発生を防止する観点から非常に効果的である。特に、近赤外分光センサ15そのものを用いて校正用の検量データを採取し、この検量データを用いて近赤外分光センサ15を校正することは、正確な校正を行う観点から非常に効果的である。
また、本実施の形態の校正用装置は、前記循環流路に溶剤調整装置の調整槽13を含まないことから、近赤外分光センサ15の校正に要する標準液の量を、前記循環流路を循環する量に抑制することができる。調整槽13を含む溶剤調整装置における循環用流路14に標準液を循環させる場合では、必要な標準液の量は、装置の規模にもよるが例えば1,
000〜10,000Lである。これに対して、前記循環流路に標準液を循環させる場合では、必要な標準液の量は、循環用流路14の径や長さにもよるが例えば0.5〜2Lである。したがって、調整槽13を含む溶剤調整装置における循環用流路14に標準液を循環させる場合に比べて、近赤外分光センサ15の校正に要する標準液の量を大幅に削減することができ、近赤外分光センサ15を安価に校正することができる。
000〜10,000Lである。これに対して、前記循環流路に標準液を循環させる場合では、必要な標準液の量は、循環用流路14の径や長さにもよるが例えば0.5〜2Lである。したがって、調整槽13を含む溶剤調整装置における循環用流路14に標準液を循環させる場合に比べて、近赤外分光センサ15の校正に要する標準液の量を大幅に削減することができ、近赤外分光センサ15を安価に校正することができる。
また、本実施の形態の校正用装置は、標準液の温度を近赤外分光センサ15の検出温度に調整する温水バス38及び熱交換器39をさらに有することから、循環流路における標準液の温度を、前記溶剤調整装置で実際に調整される溶剤の温度に調整することができる。したがって、近赤外分光センサ15を高い精度で校正する観点からより一層効果的である。
また、本実施の形態の校正用装置は、コンデンサ41をさらに有することから、前記循環流路における気相に含まれる標準液中の成分を凝縮させることができる。したがって、標準液の組成の変化を抑制し、正確な校正を行う観点からより一層効果的である。
また、本実施の形態の校正用装置は、窒素導入用流路42をさらに有することから、前記循環流路における気相を窒素で置換することができる。したがって、アルコール等の吸湿性の溶剤が標準液に含まれる場合にも、装置外の空気中の水分の標準液への吸収を抑制して標準液中の水の混入を抑制し、正確な校正を行う観点からより一層効果的である。
また、本実施の形態の校正用装置が設けられる溶剤調整装置は、組成が調整されるべき混合溶剤が流れる循環用流路14中の混合溶剤の組成を近赤外分光センサ15によって検出して混合溶剤の組成を調整する装置である。この溶剤調整装置によれば、混合溶剤の誘電率を検出して混合溶剤の組成を調整する従来の溶剤調整装置に比べて、誘電率が比較的近い溶剤を含有する混合溶剤の組成を調整することができ、また、1%以下の微量成分の検出やその組成を調整することができる。したがって、混合溶剤に含まれる溶剤の組み合わせの自由度が高く、また高い精度で混合溶剤の組成を調整することができる。本実施の形態の校正用装置は、このような、様々な組成の混合溶剤の使用を必要とする溶剤調整装置における検出器の校正に適用することができる。
また、前記溶剤調整装置は、混合溶剤を移動相として用い、目的の物質の分離に用いた移動相を回収して調整し、再利用する擬似移動床式クロマトグラフィー装置において、回収された移動相の組成を調整する装置である。この擬似移動床式クロマトグラフィー装置によれば、移動相の組成を調整することによって移動相を再利用して移動相の使用量を大幅に削減することができ、また、前記多糖誘導体を分離剤として収容するカラムを用いることによって、光学異性体の混合物から所望の光学異性体を連続して得ることができる。本実施の形態の校正用装置は、このような、医薬品にも用いられ、厳しい工程管理が要求される光学異性体を高い生産性で製造することができ、様々な組成の混合溶剤の使用を必要とする擬似移動床式クロマトグラフィー装置における検出器の校正に適用することができる。
なお、前記実施の形態によれば、近赤外分光分析装置の高い精度の校正を容易かつ安価に行うことができ、かつ種々の組成の混合溶剤の調整を行うことができる溶剤調整装置を提供することができる。また、前記実施の形態によれば、近赤外分光分析装置の高い精度の校正を容易かつ安価に行うことができ、かつ医薬品にも用いられる光学異性体を高い生産性で製造することができる擬似移動床式クロマトグラフィー装置を提供することができる。
なお、本実施の形態の校正用装置は、前記擬似移動床式クロマトグラフィー装置の他に
も、例えば図5に示されるような高速液体クロマトグラフィー装置にも、適用することが可能である。
も、例えば図5に示されるような高速液体クロマトグラフィー装置にも、適用することが可能である。
この高速液体クロマトグラフィー装置は、図5に示されるように、カラム1aから第四の流路6に代えて、カラム51と、カラム51を含む移動相の流路52と、カラム51に向けて移動相を送るためのポンプ53と、ポンプ53によって送られる移動相の温度を調整する熱交換器54と、温度が調整された移動相に試料溶液を注入する注入器55と、カラム51を通過した移動相中の成分を検出する検出器56と、検出器56を通過した移動相を蒸発器7a又は9aのいずれかに供給するための弁57、58とを有し、移動相の流路52と再利用用流路12とがポンプ53を介して接続されている以外は、図1に示す擬似移動床クロマトグラフィー装置と同様に構成されている。
前記の構成によれば、試料溶液中の目的の物質が断続的に得られる以外は、前述した擬似移動床式クロマトグラフィー装置に適用された場合と同じ効果を奏する。
本発明の校正用装置の他の実施の形態を図6に示す。
本実施の形態の校正用装置は、熱交換器39への温水の供給量を調整する構成と、近赤外分光センサ15周辺の循環用流路14を加温するための構成とをさらに有する以外は、図3に示される校正用装置と実質的に同様に構成されている。
本実施の形態の校正用装置は、熱交換器39への温水の供給量を調整する構成と、近赤外分光センサ15周辺の循環用流路14を加温するための構成とをさらに有する以外は、図3に示される校正用装置と実質的に同様に構成されている。
熱交換器39への温水の供給量を調整する構成は、温水バス38から熱交換器39を経て温水バス38に至る第一の温水循環流路71と、温水バス38と熱交換器39との間の第一の温水循環流路71に設けられ熱交換器39に向けて温水を送るためのポンプ72と、ポンプ72と熱交換器39との間の第一の温水循環流路71と温水バス38とを接続するバイパス流路73と、バイパス流路73を開閉するための弁74とを有する。
循環用流路14を加温するための構成は、温水バス65と、近赤外分光センサ15周辺の循環用流路14の周囲に設けられ温水バス65の温水を収容して循環用流路14を加温するための伝熱器であるジャケット77と、温水バス65からジャケット77を経て温水バス65に至る第二の温水循環流路75と、温水バス65とジャケット77との間の第二の温水循環流路75に設けられジャケット77に向けて温水を送るためのポンプ67と有する。
前記校正用装置は、さらに、窒素導入用流路42に接続され窒素導入用流路42に窒素を供給するための窒素ボンベ63と、コンデンサ41に接続されコンデンサ41に冷媒を供給するためのクーリングユニット64と、循環用流路14における近赤外分光センサ15を挟む位置に設けられた二つの温度計61、62と、標準液戻し用流路36と循環用流路14との分岐点からさらに分岐する管を開閉するための弁76とを有する。
また前記校正用装置の検出器32には、制御部33に代えて、近赤外分光センサ15による検出を受信し解析するためのパーソナルコンピュータ68が接続されている。なお、ジャケット77は、近赤外分光センサ15周辺の循環用流路14の外周面が管で覆われて形成されている二重管構造のジャケットである。
前記校正用装置では、窒素導入用流路42から窒素を供給する際に弁76を開放する。これにより標準液用容器34の気相だけでなく、標準液の循環流路全体の気相が窒素で置換される。弁76は、標準液の循環時には閉じられる。
また、ポンプ72を運転することによって熱交換器39に温水が供給される。熱交換器39への温水の供給量は、弁74の開度によって調整される。弁74の開度が大きいと、
第一の温水循環流路71からバイパス流路73を通って温水バス38に戻る温水の量が増えるので、熱交換器39への温水の供給量は少なくなる。弁74の開度が小さいと熱交換器39への温水の供給量は多くなる。
第一の温水循環流路71からバイパス流路73を通って温水バス38に戻る温水の量が増えるので、熱交換器39への温水の供給量は少なくなる。弁74の開度が小さいと熱交換器39への温水の供給量は多くなる。
また、ポンプ67を運転することによって、ジャケット77に温水が供給される。温水バス65の温水の温度は、通常、検出温度よりも高い温度(例えば検出温度+20〜25℃)である。温水バス65の温水の温度は、循環用流路14の内径に応じて決めることができる。
すなわち、標準液送り用流路35及び標準液戻し用流路36は、校正用装置の規模に応じて適当な内径の管によって構成することができるのに対し、循環用流路14の内径は標準液送り用流路35及び標準液戻し用流路36よりも通常は大きい。このため、循環用流路14に供給された標準液の加温に時間がかかりやすい。したがって、標準液の温度の制御を短縮する観点から、温水バス65の温水の温度は、循環用流路14の内径や検出温度に応じて、温水バス38の温水の温度に比べて高い温度となる。循環用流路14における標準液の温度は、温度計61、62によって検出される。
近赤外分光センサ15による標準液の組成の検出の結果は、検出器32を介してパーソナルコンピュータ68に送られる。パーソナルコンピュータ68には、例えばGC分析値による検量データが記憶されており、この検量データと検出値とを比較して近赤外分光センサ15の校正が行われる。
本実施の形態の校正用装置は、循環用流路14を加温する構成を有することから、標準液の温度をより一層迅速に制御することができる。また、ジャケット77が二重管構造のジャケットであることから、ジャケット77内が温水で満たされるので、ジャケット77から循環用流路14への伝熱性が高い。したがって、正確な校正を短時間に行う観点からより一層効果的である。
また、本実施の形態の校正用装置は、熱交換器39への温水の供給量を調整する構成を有することから、標準液の循環流路における標準液の温度を、弁74の開閉という簡単な操作によって精密に制御することができる。したがって、正確な校正を行う観点からより一層効果的である。
また、本実施の形態の校正用装置は、弁76を有することから、標準液用容器34の気相のみならず、標準液の循環流路全体の気相を窒素に置換することができる。したがって、標準液の組成を維持して正確な校正を行う観点からより一層効果的である。
また、本実施の形態の校正用装置は、近赤外分光センサ15の校正にパーソナルコンピュータ68を用いることから、種々の検量データと検出値との対比による校正、及びその結果の明瞭な表示が可能である。
なお、本実施の形態では、ジャケット77を用いたが、図7に示されるように、近赤外分光センサ15周辺の循環用流路14の外周面に巻きつけられる伝熱管66を用いることができる。この伝熱管66は、伝熱管66が巻きつけの増減によって加温したい循環用流路14の外周面の面積を容易に増減させることができる。したがって、伝熱管66は、実験的に、又は製造計画に応じて一時期のみ循環用流路14を加温する場合に好適である。
1a〜1d、51 カラム
2 無端状の流路
3 第一の流路
4 第二の流路
5 第三の流路
6 第四の流路
7a〜7c、9a〜9c 蒸発器
8、10 貯留槽
11 調整部
12 再利用用流路
13 調整槽
14 循環用流路
15 近赤外分光センサ
16、17 補給用槽
18 攪拌装置
20 排出用流路
21、28、29、57、58、74 弁
22、30、31、37、53、67、72 ポンプ
23、24、44 三方弁
25、61、62 温度計
26、27 補給用流路
32 測定器
33 制御部
34 標準液用容器
35 標準液送り用流路
36 標準液戻し用流路
38、65 温水バス
39、54 熱交換器
40 標準液投入口
41 コンデンサ
42 窒素導入用流路
43 ベントライン
45 ドレンライン
52 移動相の流路
55 注入器
56 検出器
63 窒素ボンベ
64 クーリングユニット
66 伝熱管
68 パーソナルコンピュータ
71 第一の温水循環流路
73 バイパス流路
75 第二の温水循環流路
77 ジャケット
2 無端状の流路
3 第一の流路
4 第二の流路
5 第三の流路
6 第四の流路
7a〜7c、9a〜9c 蒸発器
8、10 貯留槽
11 調整部
12 再利用用流路
13 調整槽
14 循環用流路
15 近赤外分光センサ
16、17 補給用槽
18 攪拌装置
20 排出用流路
21、28、29、57、58、74 弁
22、30、31、37、53、67、72 ポンプ
23、24、44 三方弁
25、61、62 温度計
26、27 補給用流路
32 測定器
33 制御部
34 標準液用容器
35 標準液送り用流路
36 標準液戻し用流路
38、65 温水バス
39、54 熱交換器
40 標準液投入口
41 コンデンサ
42 窒素導入用流路
43 ベントライン
45 ドレンライン
52 移動相の流路
55 注入器
56 検出器
63 窒素ボンベ
64 クーリングユニット
66 伝熱管
68 パーソナルコンピュータ
71 第一の温水循環流路
73 バイパス流路
75 第二の温水循環流路
77 ジャケット
Claims (16)
- 二種以上の溶剤を含有する混合溶剤が流される混合溶剤の流路と、混合溶剤の流路を流れる混合溶剤の組成を検出する検出器と、混合溶剤の流路における検出器を挟む位置にそれぞれ設けられ、混合溶液の流路を遮断しかつ検出器側の混合溶液の流路と他の流路とを接続するための第一及び第二の流路切り替え装置とを有する装置の検出器を校正するための装置であって、
前記検出器は、近赤外分光分析装置であり、
前記校正するための装置は、標準液を収容するための標準液用容器と、標準液用容器と前記第一又は第二の流路切り替え装置とを接続する標準液送り用流路と、前記第二又は第一の流路切り替え装置と前記標準液用容器とを接続する標準液戻し用流路と、標準液用容器に収容されている標準液を、標準液送り用流路、混合溶剤の流路、及び標準液戻し用流路を通して標準液用容器に循環させるための送液装置とを有することを特徴とする、検出器校正用の装置。 - 標準液の温度を所望の温度に調整するための温度調整装置をさらに有することを特徴とする請求項1記載の装置。
- 前記標準液用容器内の気相に含まれる標準液中の成分を凝縮させるためのコンデンサをさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
- 前記標準液用容器内の気相をパージ用ガスで置換するためのパージ用ガス導入用流路をさらに有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
- 前記混合溶剤の流路は、組成を調整すべき前記混合溶剤を収容するための調整槽と、調整槽中の混合溶剤を調整槽の内外において循環させるための循環用流路と、循環用流路を流れる混合溶剤の組成を検出する前記検出器と、調整槽に供給された混合溶剤に補給すべき溶剤を収容するための補給用槽と、検出器の検出結果に応じて補給用槽からの溶剤の補給を制御する制御装置とを有する溶剤調整装置の循環用流路であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
- 前記溶剤調整装置は、前記調整槽に収容された混合溶剤を調整槽から排出するための排出用流路をさらに有することを特徴とする請求項5記載の装置。
- 前記溶剤調整装置は、カラムを含む移動相の流路に目的の物質を含有する試料溶液と移動相とを供給して試料溶液から目的の物質を分離するための分離部と、分離部で分離された目的の物質を含有する移動相から移動相を除去して目的の物質を収集するための収集部と、収集部で除去された移動相を回収し、回収した移動相の組成を移動相の流路に供給され得る移動相の組成に調整する調整部とを有するクロマトグラフィー装置の調整部に含まれ、
前記移動相は前記混合溶剤であることを特徴とする請求項5又は6に記載の装置。 - 前記クロマトグラフィー装置は、前記分離部が、複数のカラムが直列に接続されて形成される無端状の流路に目的の物質を含有する試料溶液と移動相とを供給して試料溶液から目的の物質を分離するための分離部である擬似移動床式クロマトグラフィー装置であることを特徴とする請求項7記載の装置。
- 二種以上の溶剤を含有する混合溶剤が流される混合溶剤の流路に設けられ、混合溶剤の流路を流れる混合溶剤の組成を検出する検出器を校正する方法において、
混合溶剤の流路における検出器を挟む位置で遮断されている混合溶剤の流路に、検出器
に標準液を供給するための流路と検出器に供給された標準液を排出するための流路とが接続してなる標準液の循環流路に標準液を循環させる工程と、
循環している標準液を前記検出器で検出する工程とを含み、
前記検出器は近赤外分光分析装置であることを特徴とする方法。 - 前記循環流路における標準液の温度を、前記混合溶剤の流路に流されるべき混合溶剤の温度に調整する工程をさらに含むことを特徴とする請求項9記載の方法。
- 前記循環流路における気相に含まれる標準液中の成分を凝縮させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項9又は10に記載の方法。
- 前記循環流路における気相の気体をパージ用ガスで置換する工程をさらに含むことを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記混合溶剤の流路は、組成を調整すべき前記混合溶剤を収容するための調整槽と、調整槽中の混合溶剤を調整槽の内外において循環させるための循環用流路と、循環用流路を流れる混合溶剤の組成を検出する前記検出器と、調整槽に供給された混合溶剤に補給すべき溶剤を収容するための補給用槽と、検出器の検出結果に応じて補給用槽からの溶剤の補給を制御する制御装置とを有する溶剤調整装置の循環用流路であることを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記溶剤調整装置は、前記調整槽に収容された混合溶剤を調整槽から排出するための排出用流路をさらに有することを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記溶剤調整装置は、カラムを含む移動相の流路に目的の物質を含有する試料溶液と移動相とを供給して試料溶液から目的の物質を分離するための分離部と、分離部で分離された目的の物質を含有する移動相から移動相を除去して目的の物質を収集するための収集部と、収集部で除去された移動相を回収し、回収した移動相の組成を移動相の流路に供給され得る移動相の組成に調整する調整部とを有するクロマトグラフィー装置の調整部に含まれ、
前記移動相は前記混合溶剤であることを特徴とする請求項13又は14に記載の方法。 - 前記クロマトグラフィー装置は、前記分離部が、複数のカラムが直列に接続されて形成される無端状の流路に目的の物質を含有する試料溶液と移動相とを供給して試料溶液から目的の物質を分離するための分離部である擬似移動床式クロマトグラフィー装置であることを特徴とする請求項15記載の方法。
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- 2005-09-21 JP JP2005273643A patent/JP2007085829A/ja active Pending
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