JP2007085271A - 風車構造体及びこれを用いた風力発電装置 - Google Patents

風車構造体及びこれを用いた風力発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】風力が弱い状態でも強い状態でも所望の回転力が得られ、特に強風、突風などを受けても損壊の恐れのない風車構造体を提供する。
【解決手段】軸方向を風向き方向に配置した回転軸に1枚或は複数の羽根状ブレードを取り付ける際にこのブレードを先端翼部とこの先端翼部から二股形状に分岐した第1、第2の基端固定部とで構成しこの基端固定部相互の間隔長さを異ならせることにより先端翼部の上記回転軸からの長さ距離(以下翼高さという)が変化するように弾性変形可能な素材で構成する。そして第1、第2の基端固定部の少なくとも一方は上記回転軸のスラスト方向及び/又はラジアル方向に移動可能に支持しこの可動側の基端固定部を回転軸の所定方向に移動して上記第1、第2の基端固定部の間隔長さを調節する位置制御手段を設ける。これによって回転軸に取り付けられたブレードは基端固定部のスパンを変更することによって翼高さを自由に調節することが出来る。
【選択図】図1

Description

本発明は強風などで損壊することのない風車構造体およびこれを用いた風力発電装置に係わり、風力で回転するブレードを風の力の強弱に応じて自動的に変形させることによって強風下或いは突風がおよんでも容易に損壊することがなく、また微弱風、強風であってもその風力に応じた回転力で回転を維持し、電力その他の出力を得ることが可能な風車構造体の改良に関する。
一般に風力発電システムなどの風車構造体はポール状のステムに回転軸を風向き方向に回転自在に取付け、この回転軸に1枚若しくは複数枚の羽根(ブレード)を取付け、この羽根は所定のピッチ角で傾斜させた面を備え、この面で風を受けて回転軸回りの回転力に偏向するようにしている。そして回転軸自体が風向き方向に偏向し、この風をピッチ角を有するブレード面で受けて回転力を生起し、この回転力を例えば、ロータに連結して一方にコイルを他方に永久磁石を装備したロータとステータとでコイルに生起する起電力を出力するようにしている。このような風車構造体としては回転軸の外周に2枚又は3枚の羽根状ブレードを取付け、このブレードを風向き方向に所定角度傾斜した風車が多く使用されている。そしてこのブレードは通常金属例えばジュラルミン合金、アルミ合金などの軽量材料で構成している。一方、ブレードには弱風から強風、突風、渦巻き風などの変化に富んだ風力が作用しブレードの破損、ポールの損壊などを招くことも良く知られている。
そこで従来、ブレードに強風が作用し回転軸が過剰回転するのを防止するため、風力に応じてピッチ角度を変化させるものが知られている。これはブレードを回転軸に固定する際に角度調節可能な取付け座を設け、この取付け座を制御用の小型モータで回転する方法であり、ブレードに作用する風力を別に検出してその風力が許容範囲を超えるときにはピッチ角度が小さくなるようにブレードの固定角度を調整する。これによって強風を受けたときのブレードに作用する回転力を弱めることができ、ブレードの損壊を防止することが出来る。
上述のような風車構造体で発電装置の回転軸を回転させる風力発電システムにおいては、設置される環境に応じて風力が異なり、特に無風に近い状態のときには回転力が得られず、逆に強風のときにはブレードが損壊する問題が生ずる。従って従来は予想される許容風力に耐え得る強靱な構造で回転軸とブレードとを構成し、通常予想される条件では装置が損壊しないようにしている。このように風車構造体を強靱に構成するとその重量も大きく高価な装置となる問題がある。これと同時に重量が大きく回転軸部を堅牢に構成したブレードは風力が弱いときには回転しないことが問題となる。そこで強風下ではブレードのピッチ角を調整するか、或いはブレードを折り畳むことによって比較的軽量に構成することが試みられている。しかし、この場合には強風下では回転力が得られない非作動状態にすることとなり発電システムとしては致命的な欠陥となる。
従って本発明は、風力が弱い状態でもまた強い状態でも所望の回転力が得られ、特に強風、突風などを受けても損壊の恐れのない風車構造体の提供をその主な目的としている。また、本発明は、非常に弱い風力から、強風、突風など強い風力に至るまで広汎な風力下で発電力を得ることの可能な風力発電システムの提供をその課題としている。
更に、本発明は設置場所の風力の状態、気象情報などの条件によってブレードを種々の形状に変更することが可能で安定した回転と破損、損壊などの恐れのない風車構造体および風力発電装置の提供をその課題としている。
本発明は、軸方向を風向き方向に配置した回転軸に1枚或いは複数の羽根状ブレードを取付ける際に、このブレードを先端翼部と、この先端翼部から二股形状に分岐した第1、第2の基端固定部とで構成し、この基端固定部相互の間隔長さを異ならせることによって先端翼部の上記回転軸からの長さ距離(以下翼高さという)が変化するように弾性変形可能な素材で構成する。そして第1、第2の基端固定部の少なくとも一方は上記回転軸のスラスト方向及び/又はラジアル方向に移動可能に支持し、この可動側の基端固定部を回転軸の所定方向に移動して上記第1、第2の基端固定部の間隔長さを調節する位置制御手段を設ける。これによって回転軸に取付けられたブレードは基端固定部のスパンを変更することによって翼高さを自由に調節することが出来る。
この為、このスパンを発電に適した風力に設定し、強風時或いは暴風時には可動側基端固定部をスラスト方向又はラジアル方向に移動すると固定スパンが大きくなりブレードは翼高さが小さくなるように弾性変形することとなり、回転軸に与える回転トルクが低減する為回転軸とブレードとの取付け基部の破損を防止できる。これと同時にブレードの先端翼部の各部位も損壊することがない。また、微風時には可動側基端固定部を同様に移動して固定スパンを大きくするとブレードは翼高さを小さくするように変形するため負荷トルクを低減することが出来、微風であっても安定した回転を得ることが出来る。この場合強風下ではブレードは高速回転し、微風下では低速回転する。
更に、上記可動側基端固定部を移動する位置制御手段として、ブレードを風向き方向に対して所定のピッチ角度で傾斜させると風力に応じたスラスト方向の力が作用し、可動側の基端固定部にスプリングなどの移動負荷付与手段を設けることにより風力に応答した位置制御が可能となり、特別な駆動手段とその制御手段などを必要としない。
また、この位置制御手段として小型モータなどの駆動手段を用いると設置場所に応じた風力情報、例えば風力方向が変化すると瞬間的な突風の恐れがあるときには風力方向の変化を検知して予めブレードの翼高さを短くする等のプログラムによる制御が可能となる。
本発明は軸を風力方向に向けた回転軸に1枚若しくは複数枚のブレードを取付ける際に、このブレードを先端翼部から二股形状に分岐した第1、第2の基端固定部とを備える弾性変形可能な素材で構成すると共に、この第1、第2の基端固定部の少なくとも一方を上記回転軸のスラスト方向及び/又はラジアル方向に移動可能に支持し、この可動側の基端固定部を上記回転軸の所定方向に移動して上記第1、第2の基端固定部の間隔を調節する位置制御手段を設けたものであるので、強風或いは微風などの際にはブレードの形状、特に回転トルクに大きく影響する翼高さを変化させることが可能となる。この場合の第1、第2の基端固定部を回転軸のスラスト方向又はスパイラル方向に可動側基端固定部を移動する場合には例えばスプリングなどの移動負荷付与手段で風力に応じた翼高さに位置制御することが出来、位置制御手段を簡単な構造で安価に提供することが出来る。更に本発明は、ブレードに捻り方向のピッチ角を形成することによって多少異なる方向から風力が及んでも安定した回転が得られるなどの効果を奏する。
図1は本発明の風車構造体Aを適用した風力発電装置の全体構成図であり、図2(a)及び(b)はその風車構造体Aの拡大図であり、回転軸に沿ってスラスト方向にブレードの形状を変更する場合を示す。図3(a)、(b)及び図4(a)は風車構造体Aの異なる実施の形態を示し、図3(a)、(b)はブレードを回転軸のラジアル方向に沿って形状を変更する場合であり、図4(a)は回転軸に沿ってスパイラル方向に沿ってブレードの形状を変更する場合である。
まず、本発明に係わる風車構造体Aについて説明する。本発明の風車構造体Aは、回転軸とこの回転軸に取付けたブレード(風受け羽根)とから構成される。回転軸100は軸受け部材101に回転自在に支持され、この軸受け部材101はフードカバーに固定されている。回転軸100にはブレード102が適宜数枚その外周に配置されるが特に本発明のブレードは次のように先端翼部103と基端固定部104とで弾性変形可能な材料で構成される。そして基端固定部104は第1と第2の基端固定部で先端翼部103から二股状に分岐して構成される。従って第1と第2の2つの固定部の間隔長さ(以下固定スパンという)を変更すると先端翼部の形状は弾性変形して変化することとなる。
そこでこのようなブレードの作成は1枚の羽根部材から折り曲げて形成する場合と2枚或いはそれ以上の複数の羽根部材を、それぞれ先端翼部を連結(結合)して形成する場合のいずれであっても良い。図示のものは2枚の羽根部材を、相互に先端部を例えばカシメピン103aで連結して構成してあり、この連結の際先端翼部には風受け面を形成するようにピッチ角P(図示せず)で捻じ曲げてある。一般にこの風受け面が風車の出力に関係し、このピッチ角Pで形成される実質的な受風面積に風車の出力が比例することが知られている。上記構成のブレード102のピッチ角は翼部の部分毎にそれぞれ異なるため一様に出力を算出することは困難であるが実験的にブレードの形状寸法及び捻じ曲げ量を設定する。尚このブレード102の初期状態に於ける捻り形成は弾性変形で形成しても、塑性変形によって形成しても良く、塑性変形の場合は例えば合成樹脂材料のモールド成形で第1の羽根部材と第2の羽根部材をそれぞれ形成して先端翼部103を連結すれば良い。
そしてこのように形成されたブレード102には基端固定部104が先端翼部103から二股状に分岐して第1の基端固定部104aと第2の基端固定部104bとで構成され、両者の間隔長さである固定スパンLpを長短に調節すると弾性変形可能な先端翼部103はその形状が変化し、回転軸100からの高さ距離(以下翼高さという)Lが変化する。例えば図5に示すように固定スパンLpを変化させたときの先端翼部の最大翼高さLmaxはLt1>Lt2>Lt3>となり、固定スパンLpの変化に伴って先端翼部103の翼高さは漸次小さくなる。従って先端翼部103のピッチ角P(図示せず)が変化しないと仮定するとこの固定スパンLpの長さ距離を大きくすると翼高さは小さくなり回転軸100に作用する回転トルクも小さくなる。この翼高さと出力との関係は一般に出力を2倍にするためには翼高さを平方根倍すなわち1.2倍にする必要があるとされ、翼高さを0.8倍にすると出力は1/2となる。
そこで本発明は、上述のようにブレード102を弾性変形可能な素材で形成し、先端翼部103から基端固定部104を第1、第2の2つの固定部に二股状に区割し、この第1、第2の基端固定部104a、104bの少なくとも一方を回転軸100に移動自在に取付け、第1、第2の基端固定部104a、104bの固定スパンを可動にすることによって風車のトルクを制御することが可能であるとの着想に基づき以下のように固定スパンLpを調節する。
第1の方法は図3に示すように回転軸に対して第1の基端固定部104aを固定し、第2の基端固定部104bをラジアル方向に移動調節する。例えばポール状ステムなどの設置構造体300に回転軸100を軸受け部材101a、101bで回転自在に支持する。この回転軸100に固定フランジ107を一体に設けて第1の基端固定部104aを固定する。この固定はボルトなどで一体的に固定する。一方回転軸100にリング状の可動フランジ108をラジアル方向に移動自在に取付ける。そしてこの可動フランジ108に第2の基端固定部104bを固定する。そこで回転軸100の内部空洞部109には制御モータM1を例えばステッピングモータで構成して内蔵する。この制御モータM1には減速ギアを介して可動フランジ108に連結した内歯歯車110を連結する。これによって制御モータM1で第2の基端固定部104bの位置を制御することが可能となる。
このような構成で同図(a)の第1、第2の基端固定部140a、140bの固定スパンLpを初期値に設定する。この初期値は先端翼部103から回転軸100に最大回転トルクが及ぶようにする。この状態から制御モータM1で可動フランジ108を同図(b)のように時計方向に回転すると先端翼部の翼高さLは小さく変化する。このとき回転軸100の受ける回転トルクは例えば翼高さが0.8倍になるとトルクは1/2に低減する。従って強風時には後述する風力検出手段111でこれを検知し、制御モータM1を駆動して第2の基端固定部104bの回転軸100に対する位置を変更すれば、回転軸100に及ぶ回転トルクを軽減することが可能となる。また、逆に風力が微風時にも同様に制御モータM1を駆動して同図(b)の状態に第2の基端固定部104bの位置を変更すれば先端翼部103の回転軸100に及ぶ回転トルクが軽減し微風下でもブレード102は容易に回転することとなり、ブレード102は強風時には低トルクで高速回転し、微風時には低トルクで低速回転することとなる。
次に第2の方法は図2に示すように回転軸100に対して第1の基端固定部104aを固定し、第2の基端固定部104bをスラスト方向に移動調節する。前述と同様に設置構造体300に回転軸100を軸受け部材101a、101bで回転自在に支持すると共にこの回転軸100に固定フランジ107を一体に設けて第1の基端固定部104aを固定する。一方、回転軸100にリング状の可動フランジ108をスラスト方向に移動自在に取付け、この可動フランジ108に第2の基端固定部104bを固定する。すると、第2の基端固定部104を同図(a)の初期状態から同図(b)の状態に固定スパンLpを変化させると翼高さはLt1からLt2に変化し、図示のようにLt1>Lt2となる。この第2の基端固定部104bのスラスト方向への移動は前述のものと同様に制御モータM1を用いても良いが先端翼部103にはピッチ角Pが設定され風受面にスラスト方向の風力を受けるためこの風力を利用してブレード形状を最適な状態に制御することが出来る。
このため図示のものは回転軸100にスラスト方向のバネ力を作用させるスプリング112が設けてある。このスプリング112で移動負荷付与手段が構成され、ブレード102はその風受面から回転力と同時にスラスト方向の分力を受けてスラスト方向に移動することとなるがこのスラスト方向の移動を制御するスプリングなどの移動負荷付与手段を回転軸100に設ける。これによって、強風のときにはブレード102の風受面に作用するスラスト方向の分力とスプリング112の抗力がバランスされた位置に第2の基端固定部104bが移動することとなる。逆に微風のときにはブレード102の回転負荷(負荷トルク)が抵抗となってスラスト方向の分力が大きくなり第2の基端固定部104bはスラスト方向に移動してスプリング112とバランスする位置に移動して、回転負荷トルクを低減することとなり微風下でもブレード102は回転する。
第3の方法は図4に示すように回転軸100に対して第1の基端固定部104aを固定し、第2の基端固定部104bをスパイラル方向に移動調節する。前述のものと同様に、設置構造体300に回転軸100を軸受け部材(図示せず)で回転自在に支持すると共にこの回転軸100に固定フランジ107を一体に設けて第1の基端固定部104aを固定する。一方回転軸100にリング状の可動フランジ108をスパイラル方向に移動自在に取付け、この可動フランジ108に第2の基端固定部104bを固定する。つまり回転軸100にはスパイラル方向にガイド部材106が形成され、このガイド部材106に可動フランジ108に形成した突起部が嵌合してある。その他の構成は図3のものと同一であるので同一番号を付して説明を省略する。
次に上記第1、第2、第3の方法で固定スパンLpを調整する際のピッチ角Pについて説明する。上記ブレード102は1枚若しくは複数枚の羽根部材から構成され、塑性変形又は弾性変形で捻じ曲げによるピッチ角Pが形成されている。このピッチ角Pは先端翼部103の部分毎に若干異なる角度で設定されている。このように捻じ曲げによる複数のピッチ角は風力の方向が微少の範囲で変化しても、或いは渦巻き状の風力であっても平衡した回転力を受けるため、特に微風下において安定した回転力を得ることが出来る特徴がある。このような特徴を有するブレード102は前述のラジアル方向又はスパイラル方向に固定スパンを変更するとピッチ角P(図示せず)が変化する特性がある。
つまり第2の基端固定部104bを前記可動フランジ108に所定姿勢に固定し、この状態で可動側の基端固定部104bを図3(a)の状態から(b)の状態、又は図2(a)の状態から(b)の状態に移動するとピッチ角P(図示せず)が徐々に大きくなる。このように先端翼部103の翼高さLを小さくするとこれに伴ってピッチ角Pが大きくなり、ブレード102に作用する回転トルクは翼高さLを小さくすることで低減するのに対しピッチ角Pが大きくなりトルクを大きくする背反的な作用が及ぶ。しかし、ピッチ角Pが及ぼす回転トルクに対し翼高さLが及ぼす回転トルクの方が大きいためピッチ角Pの変化に拘わらず固定スパンLpを大きくすると回転トルクを小さくすることが出来る。
この場合図4(b)、(c)、(d)に示す方法によって固定スパンLpを大きくするに従って先端翼部103のピッチ角Pを小さくすることも可能であり、これによって第2の基端固定部104bを移動して固定スパンLpを大きく設定して先端翼部103の翼高さLを小さくするのと同時にピッチ角Pを小さくすることが可能となり、ブレード102に作用する回転トルクを確実に低減することとなる。
つまり図4(b)、(c)に示すように可動側の基端固定部104bを回転軸100の可動フランジ108に固定する際にジョイント部材113を首振り可能に取付け、このジョイント部材113を例えばスパイラル方向のガイド部材106によって角度調整するように構成する。図示のジョイント部材113は可動フランジ108に軸支ピン114を中心に回転自在に連結され、このジョイント部材113には従動ピン115が設けてあり、この従動ピンはガイド部材106に係合してある。そしてガイド部材106にはカム溝116が形成してあり、このカム溝116は可動側の基端固定部104bの移動に伴って従動ピン115を介してジョイント部材113を、軸支ピン114を中心に揺動させる。これによってブレード102の基端部は揺動して先端翼部103の捻り角であるピッチ角Pを変更する。このピッチ角Pの回転制御は例えば小型モータなどの制御モータで行っても良いことは勿論である。
次に上述の風車構造体Aを用いた風力発電装置Bを図1に基づいて説明する。本発明に係わる風車構造体Aにはその回転軸100には、増速伝動機構204を介して発電装置Bのロータが連結される。この発電装置Bは一般的に良く知られた構造で図示しないが、ロータとステータで構成され、その一方に永久磁石を、他方に励磁コイルを備える。そしてロータを回転すると励磁コイルに生起した電気を出力するように構成される。この発電装置200には必要に応じて蓄電器205が連結される。なお、上記伝動機構204には適宜クラッチが連結され、ブレード102に連結した回転軸100が異常に低速回転となったとき或いは異常に高速回転となったときには回転軸100とロータとの連結を断つように構成する。
以上の構成の風力発電装置Bは例えば図1に示すようにポール状ステム301に前記回転軸100を支持する設置構造体300を取付け、このポール状ステム301は建造物などに設置される。特に図1に示す本発明はポール状ステム301を設置構造体300に回転軸受302で回転可能に取付けてある。これは回転軸100を風向方向に回転するようにポール状ステム301に取付けても良いが、強風に耐えるためにはステム基部を風向き方向に回転可能にする。このため前記回転軸100には尾翼117が設けてあり、ブレード102を取付けた回転軸100が風向き方向に向くようになっている。
以上の説明から明らかなように上述のブレード102は2枚若しくは1枚の羽根部材を塑性変形或いは弾性変形で捻り方向にピッチ角Pを形成するように構成してある。従ってピッチ角Pは先端翼部103の部分毎に多少異なり、これによって受ける風向き方向が若干変化しても回転軸100は安定した回転力を継続することとなる。また、第1、第2の基端固定部104a、104bの間隔を大小に調節することによって先端翼部103の翼高さLは上述のように変化することとなる。従って発電に最も適した固定スパンにブレード102を設定する。特に、このブレード102の基端固定部104の位置を設定する際、その初期設定は設置場所の風力状態、例えば強風の多い場所或いは微弱風の多い設置場所では予め初期設定位置を回転トルクの小さい翼高さを短く設定するなど設置状況に応じて初期設定することが出来る。
更にこの初期状態から許容範囲を超える強風となったときには、二股状の基端固定部104a、104bの一方を(可動側を)ラジアル方向、スラスト方向或いはスパイラル方向に移動する。すると先端翼部103は弾性変形で翼高さが短くなり、回転トルクが低下する。同様に初期状態から許容範囲を超える微風となった場合にも可動側の基端固定部104bを移動して回転トルクを低下させる。するとブレード102と回転軸100及びこれに連結した発電装置200の負荷トルクも低減するため、安定した回転を継続することとなる。
尚、この場合にブレード102の先端翼部103に形成するピッチ角Pは固定スパンLpが大きくなるのに伴って角度を大きくすることも例えば前述のカム溝116の構成で可能であり、逆に小さくすることも例えば前述のカム溝116の構成で可能となる。ピッチ角Pを大きくすると回転速度が増大し、小さくすると回転速度は低下、若しくはゼロにすることができ発電システムの事情に応じて自由に設定することが出来る。
本発明に係わる風車構造体を組み込んだ発電システムの全体構成図。 図1の風車構造体の要部拡大説明図であり、(a)は通常の発電状態、(b)は許容範囲を超える強風時若しくは微風時のブレードの形状を示す。 図2の風車構造体と異なる構造を示し、回転軸にブレードをラジアル方向に移動自在に取付けた場合であり、(a)は通常の発電状態、(b)は許容範囲を超える強風時若しくは微風時のブレードの形状を示し、(c)はブレードの基端固定部を移動する駆動機構を示し、(d)は風力検知手段の構造を示す。 図2及び図3の風車構造体と異なる構造を示し、回転軸にブレードをスパイラル方向に移動自在に取付けた場合であり、(a)は回転軸に沿ってスパイラル方向に沿ってブレードの形状を変更する場合を示し、(b)は可動側の基端固定部のピッチ角度が小さい場合を、(c)はピッチ角度が大きい場合を示し、(d)は(b)、(c)の要部拡大図。 図2乃至図4におけるブレードの翼高さの変化を示す説明図。
符号の説明
100 回転軸
102 ブレード
103 先端翼部
104a 第1の基端固定部(固定)
104b 第2の基端固定部(可動)
105 位置制御手段
106 ガイド部材
108 可動フランジ
204 伝動機構
301 ステム
A 風車構造体
B 発電装置
Lp 固定スパン

Claims (9)

  1. 回転軸と、
    上記回転軸に取付けられ、風力を受ける先端翼部と、
    上記回転軸に支承する基端固定部と、を有する少なくとも1つのブレードを備えた風車構造体であって、
    上記ブレードは先端翼部と、この先端翼部から二股形状に分岐した第1、第2の基端固定部とを備えると共に、この基端固定部相互の間隔の変化によって上記先端翼部の上記回転軸からの長さ距離が変化するように弾性変形可能な素材で構成され、
    上記第1、第2の基端固定部の少なくとも一方は、上記回転軸のスラスト方向及び/又はラジアル方向に移動可能に支持され、
    この可動側の基端固定部を上記回転軸の所定方向に移動して、上記第1、第2の基端固定部の間隔を調節する位置制御手段を備えたことを特徴とする風車構造体。
  2. 前記ブレードは、それぞれ前記第1、第2の基端固定部を構成する2枚の羽根状部材で構成され、
    前記先端翼部は上記2枚の羽根部材を接合して形成され、
    上記第1、第2の基端固定部が前記回転軸のラジアル方向に異なる位置に支持される際、上記先端翼部は上記回転軸の軸方向に対して所定角度傾斜した風受けピッチ角度を形成することを特徴とする請求項1に記載の風車構造体。
  3. 前記第1、第2の基端固定部は前記回転軸に形成したスパイラル方向のガイド溝に沿って少なくとも一方は移動可能に支持され、
    このガイド溝は、上記第1と第2の基端固定部の間隔が拡開するに従って、漸次前記先端翼部の前記回転軸からの長さ距離を短く変形させることを特徴とする請求項1に記載の風車構造体。
  4. 前記ガイド溝は、前記第1と第2の基端固定部の間隔が拡開するに従って、前記先端翼部を前記回転軸の軸方向に対して傾斜した風受けピッチ角が漸次大きくなるように変形させることを特徴とする請求項3に記載の風車構造体。
  5. 前記ガイド溝は、前記第1と第2の基端固定部の間隔が拡開するに従って、前記先端翼部を前記回転軸の軸方向に対して傾斜した風受けピッチ角が漸次小さくなるように変形させることを特徴とする請求項3に記載の風車構造体。
  6. 前記回転軸は、前記ブレードの姿勢を風向き方向に偏向するように支柱その他の設置構造体に回転自在に取付けられ、
    前記ブレードの先端翼部の少なくとも一部は、上記回転軸の軸方向に対して所定角度傾斜した風受けピッチ角度を有し、
    前記可動側の基端固定部は風力によって前記第1、第2の基端固定部の間隔を拡大又は縮小するように構成し、
    前記回転軸には一端を前記可動側の基端固定部に係合したスプリングなどの移動負荷付与手段が設けられ、この移動負荷付与手段で前記位置制御手段が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の風車構造体。
  7. 前記位置制御手段は、風力を検出する風力検出手段と、この風力検出手段で検出した風力に応じて前記回転軸に対する前記可動側の基端固定部の位置を移動する駆動手段とで構成され、
    上記風力検出手段は風力、風向き、及び風力若しくは風向きの経時変化を検出して、予め設定した位置に前記可動側の基端固定部を移動することを特徴とする請求項1に記載の風車構造体。
  8. 回転軸と、この回転軸に取付けられた少なくとも1つのブレードとを有する風車構造体と、ロータとステータとを有する発電装置とを備えた風力発電装置であって、
    上記回転軸は歯車機構その他の伝動機構を介して上記ロータに連結され、
    上記風車構造体は請求項1乃至5の何れかの項に記載の風車構造体を備えていることを特徴とする風力発電装置。
  9. 前記回転軸は、支柱その他の支持ステムの先端部に取付けられ、この支持ステムの基端部は前記プレートの受ける風力によって回動自在に設置構造体に取付けられていることを特徴とする請求項8に記載の風力発電装置。
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