JP2007082399A - 直列多重3相pwmサイクロコンバータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単相出力PWMサイクロコンバータ(1〜9)を直列接続して構成した直列多重3相PWMサイクロコンバータを使用し、前記サイクロコンバータがどれか故障した際には、故障したサイクロコンバータの単相交流端子間を短絡し、故障したサイクロコンバータとは直列接続上同位置にある他の2相のサイクロコンバータについては、3相電源入力端子(r、s、t)の各相ごとに接続された各2個の双方向スイッチからなる3組の双方向スイッチを順次等時間間隔で導通させ、運転する。
【選択図】 図1
Description
インバータ部101は中性点クランプ方式の3レベルインバータからなり、パワー素子にGTO(Gate Turn Off Thyristor、以下GTOと略す)を使用して素子の耐圧を高くすると共に直列接続して電圧の分担を図り、平滑コンデンサユニット102からなる高圧直流電源から可変電圧可変周波数(VVVF)電力を供給される。GTOの電圧分担を保つために個々によく知られたスナバー回路の設置が必要である。平滑コンデンサユニット102に直流電圧を供給するコンバータ部は、高圧インバータの容量が一般的に数百kW以上と大きく、減速時の制動エネルギー処理や図7に示す4象限運転(正転電動・逆転電動・正転回生・逆転回生)のために回生コンバータ部103の構成を使用する。図6ではサイリスタとGTOを組合わせた回路を2組直列接続で使用し、直流電力の方向により電動、回生の制御を行なう。回生コンバータ部103は交流リアクトル104A、104Bを介して3相トランス105の2次巻線に接続され、3相トランス105の1次巻線は高圧の商用電源に接続されて電力の供給を受ける。
インバータ部106は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor、以下IGBTと略す)とダイオードを3相ブリッジ回路接続したものであり、昇圧トランス111を介して電動機10を駆動するのに必要な電圧、周波数を出力するようにパルス幅変調(以下PWMと略す)制御される。
インバータ部106は低圧インバータであるから、昇圧トランス111を介して高圧交流電動機10と接続する。回生コンバータ部108もインバータ部106と同じIGBTとダイオードを3相ブリッジ回路接続したものであり、交流リアクトル109を介して降圧トランス110の2次巻線に接続され、降圧トランス110の1次巻線は高圧の商用電源に接続されて電力の供給を受ける。また回生コンバータ部108とインバータ部106の直流母線間も平滑コンデンサユニット107を介して互いに接続されている。インバータ部106、回生コンバータ部108は共にPWM制御される。
ところが上述の従来技術例の高圧インバータ方式や低圧インバータの昇圧方式には、環境改善面での省エネルギー、省資源、小型化、高効率化や電圧電流波歪み抑制の観点から考えるといずれも次にあげる問題点がある。
1)インバータ方式のような直流回路を必要としないため小型化が容易。
2)インバータ方式に比べて電源から負荷に至る経路に直列に入る素子数が少ないため素子損失が少なく高効率である。
3)交流−交流直接変換のため4象限運転が容易である。
しかし、この方式も3相入力、3相出力のPWM制御電力変換方式であるから、電源電流の低次高調波は抑制されるが、高次高調波は残り、入出力とも電圧電流波形歪み抑制の技術的課題が解決されない。また、高圧の交流電動機を駆動するためにはパワー素子を高耐圧化して高圧PWMサイクロコンバータとするか、トランスで昇圧する方式を採用することとなり、前記の高圧インバータ方式、低圧インバータのトランス昇圧方式と同じ課題が発生する。さらに、上述の従来例ではいずれの方式も一部の機能を損なった場合には運転を継続できないという問題点を有する。
3相交流リアクトルに代えて、3相トランスの2次巻線の漏れインダクタンスを使用する手段を有してもよい。
3相トランスの2次巻線の漏れインダクタンスを使用すれば、3相交流リアクトルも省くことができる。
また、各ユニットは複数の三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータで構成されているので、故障時にも残りの健全なグループの三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータを用いて運転を継続することが可能である。
三相/単相PWMサイクロコンバータ1〜9は同一構造であるので三相/単相PWMサイクロコンバータ1について説明する。三相/単相PWMサイクロコンバータ1は、6個の双方向半導体スイッチ11〜16と、3個のフィルタコンデンサ17〜19と3相交流端子r,s,tと単相交流端子u、vとを有し、双方向に電流を流せ、かつ自己導通、自己遮断の可能な6個の双方向半導体スイッチ11〜16が3相の交流端子r、s、tと単相交流端子u、vにそれぞれ3相ブリッジ回路に接続され、フィルタコンデンサ17〜19は3相交流端子r、s、tにデルタ接続されている。
n個(本例では3個)の三相/単相PWMサイクロコンバータ(本例では1〜3、4〜6、7〜9)を1ユニットとして全体を3ユニットで構成し、ユニット内のそれぞれの単相交流端子u、vは直列に接続され、両端のu、v何れかの端子は3組のユニット間でスター接続され、他の3個の端子は駆動対象である高圧直流電動機10の3個の入力端子に接続される。
以上の組合せにより、3相入力、3相出力の多重PWMサイクロコンバータ方式の電力変換装置が構成される。
図1の例はn=3としたため、3相トランス30の2次巻線間の位相差は60°/3=20°としたが、n=5であれば(60°/5=12°となり、電源周波数の34次以下の電源高調波電圧電流は発生しない。
図1の三相/単相PWMサイコロコンバータ4が故障した場合を想定すると、その単相交流端子u、vを電線やバスバーで短絡し、健全な三相/単相PWMサイコロコンバータ5、6で出力電圧を発生させる。他のユニットについてもバランスをとって運転するため、同グループの三相/単相PWMサイコロコンバータ1の3相交流端子r、s、tに接続された各2個の双方向半導体スイッチ11と14、12と15、13と16の3組を1組づつ順次等時間間隔で導通させて短絡し、三相/単相PWMサイコロコンバータ2、3で出力電圧を発生させる。同様に残りのユニットの同グループの三相/単相PWMサイコロコンバータ7の3相交流端子r、s、tに接続された各2個の双方向半導体スイッチ3組を1組づつ順次等時間間隔で導通させて短絡し、三相/単相PWMサイコロコンバータ8、9で出力電圧を発生させる。
以上の対応により、3相のバランスした出力電圧を発生できるが、最大出力電圧は正常なときの2/3になる、また、3相交流端子r、s、tのそれぞれに接続された2個の双方向半導体スイッチ3組を1組づつ順次等時間間隔で導通させて短絡する代りに、三相/単相PWMサイコロコンバータ1、7の単相交流端子u、vの電流方向を検出して電流方向が反転する度に1組づつ順次導通させて短絡して運転することもできる。
図2は双方向半導体スイッチの機能をトランジスタ、IGBT、FETなどの自己遮断能力のある半導体素子(本図ではIGBT)と前記半導体素子と流通方向を逆にするように接続したダイオードからなる半導体スイッチ2組を逆極性に直列接続したものを1個の双方向半導体スイッチとして構成したものである。AからBに電流が流れる場合はIGBT51とダイオード54を通り、BからAに電流が流れる場合にはIGBT52とダイオード53を通る。
図3は双方向半導体スイッチの機能をトランジスタ、IGBT、FETなどの自己遮断能力のある半導体素子(本図ではIGBT)と前記半導体素子と流通方向が同方向になるように直列接続したダイオードからなる半導体スイッチ2組を逆極性に並列接続したものを1個の双方向半導体スイッチとして構成したものである。AからBに電流が流れる場合はIGBT55とダイオード57を通り、BからAに電流が流れる場合にはIGBT56とダイオード58を通る。
図4は双方向半導体スイッチの機能をダイオード4個を単相ブリッジ接続し、2つの直流端子にトランジスタ、IGBT、FETなどの自己遮断能力のある半導体素子(本図ではIGBT)を流通方向が同方向になるように接続し、前記単相ブリッジの2つの交流端子を入出力端子とする1個の双方向半導体スイッチとして構成したものである。AからBに電流が流れる場合はダイオード60、IGBT59とダイオード63を通り、BからAに電流が流れる場合にはダイオード62、IGBT59とダイオード61を通る。
三相/単相PWMサイクロコンバータ51〜59は同一構造であるので三相/単相PWMサイクロコンバータ51について説明する。三相/単相PWMサイクロコンバータ51は、6個の双方向半導体スイッチ61〜66と、3個のフィルタコンデンサ67〜69と3相交流端子r、s、tと単相交流端子u、vとを有し、双方向に電流を流せ、かつ自己導通、自己遮断の可能な6個の双方向半導体スイッチ61〜66が3相の交流端子r、s、tと単相交流端子u、vにそれぞれ3相ブリッジ回路に接続され、フィルタコンデンサ67〜69は3相交流端子r、s、tにデルタ接続されている。
3個の単相PWMサイクロコンバータ51〜53の交流端子u、vを直列接続したものを1ユニットとし、同様に3個の単相PWMサイクロコンバータ54〜56、および57〜59の交流端子u、vを直列接続する2個のユニットを設け、3個のユニットの一方を接続してスター接続にし、他方を負荷である高圧交流電動機60に接続する。
以上の組合せにより、3相入力、3相出力の多重PWMサイクロコンバータ方式の電力変換装置が構成される。
これにより、各三相/単相PWMサイクロコンバータが対称な制御がなされれば、原理的に電源周波数の22次以下の電源高調波電圧電流は発生しない。
以上の実施例では高圧交流電動機の一例について説明したが本発明の多重3相PWMサイクロコンバータ方式の電力変換装置と電力変換方法は高圧交流電動機に限られるものではなく交流電動機全般に応用できる。
10、60 駆動対象である高圧交流電動機
11〜16、61〜66 双方向半導体スイッチ
17〜19、67〜69 フィルタコンデンサ
21〜29、71〜79 3相交流リアクトル
30、91〜93 3相トランス
31〜39、81〜89 3相トランス30の2次巻線
40、94〜96 3相トランス30の1次巻線
51、52、55、56、59 IGBT
53、54、57、58、60〜63 ダイオード
101 インバータ部
102 平滑コンデンサユニット
103 回生コンバータ部
104A、104B 交流リアクトル
105 3相トランス
106 インバータ部
107 平滑コンデンサユニット
108 回生コンバータ部
109 交流リアクトル
110 降圧トランス
111 昇圧トランス
Claims (8)
- 高圧交流電動機を可変速駆動する電力変換装置において、 前記電力変換装置は1組の1次巻線と3×n組の2次巻線を持った1個の3相トランス、前記2次巻線とそれぞれ接続する3×n個の3相リアクトル、および前記3相リアクルとそれぞれ接続する3×n個の三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータとを備え、 前記3相トランスの前記1次巻線は外部の交流電源と接続し、前記2次巻線は直列に接続される前記3相リアクトルおよび前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータを含めてn組を1ユニットとする3ユニットに編成され、各ユニット内の前記2次巻線のn組の間の電気角がお互いに(60°÷k)(ただし1≦k≦n)づつ位相が異なり、かつ前記3ユニットの同じ位相の電気角を有する2次巻線が互いに対応して、かつ各ユニットにおいて直列に接続される前記3相リアクトルおよび前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータを含めたn個のグループを構成するように接続され、 前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータは、双方向に電流を流せ、かつ自己導通、自己遮断が可能で、パルス幅変調制御される6個の双方向半導体スイッチと、3個のフィルタコンデンサと、前記3相リアクトルと接続する3相交流端子と、外部に接続する単相交流端子とを有し、6個の前記双方向半導体スイッチは前記3相交流端子と前記単相交流端子にそれぞれ3相ブリッジ回路に接続され、フィルタコンデンサは3相交流端子にデルタ、またはスター接続され、 前記双方向半導体スイッチは、前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの前記単相交流端子に出力される交流出力の電圧が、同じ前記ユニットでは同位相になり、3組の前記ユニット間では基本波電圧位相の電気角がお互いに120°異なる位相となるように制御し、 同一の前記ユニット内の三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの単相交流端子は直列に接続され、両端の何れかの端子は、3組の前記ユニット間でスター接続され、他の3個の端子は駆動対象である外部の前記高圧交流電動機の3個の入力端子に接続される、ことを特徴とする多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置。
- 高圧交流電動機を可変速駆動する電力変換装置において、 前記電力変換装置は1組の1次巻線と3×j(j=n/m)組の2次巻線を持ったm個(1≦m≦n)の3相トランス、前記2次巻線とそれぞれ接続する3×n個の3相リアクトル、および前記3相リアクトルとそれぞれ接続する3×n個の三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータとを備え、 前記3相トランスの前記1次巻線は外部の交流電源と接続し、前記2次巻線は直列に接続される前記3相リアクトルおよび前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータを含めてn組を1ユニットとする3ユニットに編成され、各ユニット内の前記2次巻線のn組の間の電気角がお互いに(60°÷k)(ただし1≦k≦n)づつ位相が異なり、かつ前記3ユニットの同じ位相の電気角を有する2次巻線が互いに対応して、かつ各ユニットにおいて直列に接続される前記3相リアクトルおよび前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータを含めたn個のグループを構成するように接続され、 前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータは、双方向に電流を流せ、かつ自己導通、自己遮断が可能で、パルス幅変調制御される6個の双方向半導体スイッチと、3個のフィルタコンデンサと、前記3相リアクトルと接続する3相交流端子と、外部に接続する単相交流端子とを有し、6個の前記双方向半導体スイッチは前記3相交流端子と前記単相交流端子にそれぞれ3相ブリッジ回路に接続され、フィルタコンデンサは3相交流端子にデルタ、またはスター接続され、 前記双方向半導体スイッチは、前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの前記単相交流端子に出力される交流出力の電圧が、同じ前記ユニットでは同位相になり、3組の前記ユニット間では基本波電圧位相の電気角がお互いに120°異なる位相となるように制御し、 同一の前記ユニット内の三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの単相交流端子は直列に接続され、両端の何れかの端子は、3組の前記ユニット間でスター接続され、他の3個の端子は駆動対象である外部の前記高圧交流電動機の3個の入力端子に接続される、ことを特徴とする多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置。
- 請求項1に記載の多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置において、 前記3相交流リアクトルに代えて、前記3相トランスの前記2次巻線の漏れインダクタンスを使用する手段を有することを特徴とする多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置。
- 請求項2に記載の多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置において、 前記3相交流リアクトルに代えて、前記3相トランスの前記2次巻線の漏れインダクタンスを使用する手段を有することを特徴とする多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置において、 前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの前記双方向半導体スイッチは、自己遮断能力のある半導体素子と、該半導体素子に流通方向が逆になるように逆並列に接続されたダイオードとからなる半導体スイッチが、2組逆極性に直列接続されて形成されていることを特徴とする多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置において、 前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの前記双方向半導体スイッチは、白己遮断能力のある半導体素子と、該半導体素子に流通方向が同方向になるように直列接続されたダイオードとからなる半導体スイッチが、2組逆極性に並列接続されて形成されていることを特徴とする多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置において、 前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの前記双方向半導体スイッチは、単相ブリッジに接続された4個のダイオードの2つの直流端子に、自己遮断能力のある半導体素子が流通方向が同方向になるように接続され、前記単相ブリッジの2つの交流端子を入出力端子として形成されていることを特徴とする多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置。
- 高圧の交流電動機を可変速駆動する電力変換方法において、 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換装置を使用し、前記双方向半導体スイッチを前記三相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの前記単相交流端子に出力される交流出力の電圧が、同じ前記ユニットでは同位相になり、3組の前記ユニット間では基本波電圧位相の電気角がお互いに120°異なる位相となるようにパルス幅変調方式にて制御して、前記高圧交流電動機を可変速駆動することを特徴とする多重3相パルス幅変調サイクロコンバータ方式の電力変換方法。
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