JP2007081640A - ターボ復号装置およびターボ復号方法 - Google Patents

ターボ復号装置およびターボ復号方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 追加回路を最小限に抑えつつ、無駄な繰り返し復号を行わずに効率的な繰り返し数の制御を行うこと。
【解決手段】 排他的論理和201、211は、要素復号器(1)101、要素復号器(2)105の事後値と事前値のサインビット(正負の符号)をそれぞれ比較し、レジスタ(1)203、213、レジスタ(2)204、214、減算器205、215、絶対値演算器206、216により、復号の前後における事前値と事後値のサインビットの不一致数と前回繰り返し復号時の不一致数との差分値の絶対値を算出する。閾値判定部207、217は、差分値の絶対値と所定の繰り返し終了判定閾値とを閾値判定して、論理積220は、閾値判定部207、217における閾値判定結果に基づいて繰り返し復号の終了判定を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ターボ復号装置およびターボ復号方法に関し、特に、複数の要素復号器の間で外部値を交換しながら繰り返し復号を行うターボ復号において、繰り返し数の制御を行うターボ復号装置およびターボ復号方法に関する。
ターボ符号は、通信路符号化法の限界であるシャノン限界に近い誤り率特性を得られる符号として注目されており、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)においても採用され、すでに実用化されている。
以下、ターボ符号について概略を説明する。図9は、一般的なターボ符号化器の動作を説明するためのブロック図である。まず、情報データ系列dは、そのまま符号化データ系列uとして出力されるとともに、要素符号器301とインタリーバ303へ出力される。要素符号器301では、情報データ系列dに対し畳み込み符号化が行われて、パリティデータ系列y1が生成される。インタリーバ303は、情報データ系列dの順序をランダムに並び替える。インタリーブされた情報データ系列dは、要素符号器302へ出力され、要素符号器302によって畳み込み符号化が行われてパリティデータ系列y2が生成される。図9に示すターボ符号化器300は、情報データ1ビットに対して、パリティデータ2ビットが付加されるため、符号化率Rが1/3の符号器である。要素符号器301および302には、再帰的組織畳み込み符号器が用いられる。
ターボ復号器の動作について、図10を用いて詳細に説明する。図10は、一般的なターボ復号器の構成を示すブロック図である。なお、図10の2つの要素復号器を1つにまとめると図11に示すような構成となる。
図10に示すターボ復号器400は、要素復号器(1)401と、インタリーバ402と、セレクタ403と、要素復号器(2)404と、デインタリーバ405、406と、判定器407と、減算器408、409とを備えた構成を採る。
要素復号器(1)401は、通信路値(UおよびY1)と事前値(L1)とから事後値(L1')と外部値(Le1)を生成する。ここで、要素復号器(2)404は、同様に、通信路値(UおよびY2)と事前値(L2)とから事後値(L2')と外部値(Le2)を生成する。なお、符号化データ系列Uは、ターボ符号化器300で生成された符号化データ系列uが通信路を経由した後の信号系列を表す。同様に、パリティデータ系列Y1およびパリティデータ系列Y2は、ターボ符号化器300で生成されたパリティデータ系列y1およびパリティデータ系列y2がそれぞれ通信路を経由した後の信号系列を表す。通信路値は、ディジタル復調された受信信号に通信路定数が乗算されて算出される。事前値は、通信路値に関する事前確率で、繰り返し復号時に前段の復号器から伝えられる値である。事後値は通信路値に関して得られる事後確率で、式(1)より表される。
Figure 2007081640
外部値は、要素復号器(1)401と要素復号器(2)404との間で受け渡される信頼度情報で、要素復号器(1)401で復号した結果得られる外部値(Le1)は、要素復号器(2)404の事前値(L2)として受け渡される。同様に、要素復号器(2)404で復号した結果得られる外部値(Le2)は、要素復号器(1)401の事前値(L1)として受け渡される。このように、信頼度情報である外部値を受け渡しながら、繰り返し復号により要素復号器における復号結果の軟判定値である事後値を更新して復号特性を向上していくことがターボ復号の特徴である。
次いで、上記のように構成されたターボ復号器400によるターボ復号動作について説明する。
まず、要素復号器(1)401によって要素符号器301に対応する復号が行われる。要素復号器(1)401へ通信路値として符号化データ系列uの受信信号Uと、パリティデータ系列y1の受信信号Y1が入力される。さらに事前値として、デインタリーバ405から出力されるL1が要素復号器(1)401へ入力される。ただし、L1の初期値はゼロであるため、最初の繰り返し復号時には、セレクタ403は接地側に接続される。そして、要素復号器(1)401によって、通信路値Uおよび通信路値Y1と事前値L1から、まずは事後値L1’が計算される。ここで求められた事後値L1’と、通信路値Uおよび事前値L1から上式(1)より外部値Le1が計算される。ここでは、信頼度情報である外部値Le1そのものを受け渡す代わりに、要素復号器(1)401の復号結果の軟判定値である事後値L1’から事前値L1を引いた結果が、インタリーバ402を介して要素復号器(2)404へ受け渡される。このとき、受け渡しされる(L1’−L1)は、上式(1)より式(2)のように表される。
Figure 2007081640
すなわち、事後値L1’から事前値L1を引いた結果(L1’−L1)が受け渡されることにより、通信路値Uと外部値Le1の加算値(U+Le1)が受け渡されることとなる。
そして、要素復号器(2)404によって要素符号器302に対応する復号が行われる。要素復号器(2)404へ通信路値としてパリティデータ系列y2の受信信号Y2が入力される。さらに、インタリーバ402でインタリーブされた符号化データ系列Uが通信路値として、また、外部値Le1が事前値L2として要素復号器(2)404へ出力される。これら通信路値Uと、Y2と、事前値L2とが用いられて、事後値L2’が計算される。ここで求められた事後値L2’と、通信路値Uおよび事前値L2から上式(1)より外部値Le2が求められる。外部値Le2は、上式(1)より式(3)と表される。
Figure 2007081640
したがって、外部値Le2は事後値L2’からインタリーバ402出力(Le1+U=L2+U)を減算することで求められる。外部値Le2は、デインタリーバ405でデインタリーブされたのち、要素復号器(1)401の事前値L1として用いられて繰り返し復号される。一方、要素復号器(2)404の復号結果の軟判定値である事後値L2’はデインタリーバ406でデインタリーブされた後、判定器407において硬判定されて、復号結果d’が出力される。要素復号器(1)401および要素復号器(2)404には、log−MAP(Maximum A Posteriori probability)復号、MAX−log−MAP復号、SOVA(Soft Output Viterbi Algorithm)復号などが用いられる。
以下、主にMAX−log−MAP復号アルゴリズムを用いたターボ復号方法に関して図12を用いながら説明する。図12は、トレリス線図で、状態の推移を時間の推移と共に描いたものである。
ターボ復号における処理手順は、後方確率(β)計算、前方確率(α)計算および事後値(L(v))計算に分けられる。後方確率(β)の計算は、すべての状態sにおいて式(4)より求められ、前方確率(α)の計算は、すべての状態において式(5)より求められる。
Figure 2007081640
Figure 2007081640
上式(4)では時点kのβを計算するために、時点k+1の値を用いるため、終端から始端に向かって時間軸とは逆方向に計算される。一方、上式(5)では、時点kのαを計算するために、時点k−1の値を用いるため、始端から終端に向かって時間軸と順方向に計算される。事後値(L(v))は、式(6)にて計算される。
Figure 2007081640
ここで、kは時点、sは状態、γk(skー1、k)は、状態skー1から状態skへの遷移確率、ukは時点kにおける情報、vはukの推定値である。
しかしながら、上式(4)〜(6)の計算は非常に煩雑であるため、MAX−log−MAP復号では、式(7)の近似式が用いられる。
Figure 2007081640
上式(7)を用いて上式(4)および上式(5)を変形すると、それぞれ式(8)および式(9)となり、さらに上式(6)を変形すると式(10)のように表せる。
Figure 2007081640
Figure 2007081640
Figure 2007081640
このようにして計算した事後値から外部値を求め、この外部値を複数の要素復号器の間で受け渡しながら繰り返し復号を行い、所定の繰り返し復号停止規範による最終的な事後値に対して、L(v)≧0のときv=ビット0、L(v)<0のときv=ビット1と硬判定する。
上述した繰り返し復号はターボ符号復号方法の特徴であり、繰り返し数を増やすほど復号特性が良くなることが知られている。繰り返し数を変化させたときのターボ復号特性を図13に示す。同図において、横軸はEb/No(dB)、縦軸はBER(Bit Error Rate)を表し、パラメータiteration=02、04、08、16は、それぞれ繰り返し数2回、4回、8回、16回を意味する。同図から、繰り返し数が多くなるにしたがって、同一のEb/Noに対してBERが小さくなって復号特性が良くなることが見て取れる。しかしながら、繰り返し数が多くなるにしたがって、復号特性の改善度が小さくなっていることが分かる。また、繰り返し数が多くなるにしたがって、復号処理に要する時間が増える。すなわち、繰り返し数が多くなるにしたがって、復号処理遅延が増大し、復号スループットが低下する。さらに、復号特性の改善度が小さいにもかかわらず、復号処理による消費電力が増大するという問題が発生する。
これらのことより、ターボ復号における繰り返し復号処理の繰り返し数を適切に制御することは、復号スループットの観点からも消費電力の観点からも非常に重要な課題となる。
この問題を解決するために、特許文献1には、繰り返し数を制御する復号方法として、要素復号器1の事後値出力と要素復号器2の事後値出力のサインビット(正負の符号)同士を比較する、あるいは、前回の繰り返しでの要素復号器1または2の事後値出力と今回の繰り返しでの要素復号器1または要素復号器2の事後値出力のサインビット同士を比較して、全ビットが一致した場合に繰り返しを停止する方法が開示されている。
また、特許文献2には、サインビット同士を比較した結果、サインビットの変化が全ビットにわたって無くなってきた(飽和傾向)と推定された場合に、繰り返しを停止する方法が開示されている。
これらの方法によれば、最大繰り返し数に達する前に復号結果が収束したことを判断することができるため、必要最小限の繰り返し数で復号処理を行うことができる。これにより、所定の復号特性を得るための復号繰り返し数を少なくすることが可能となり、復号スループットの向上および消費電力の低減を図ることができる。
特開2002−100995号公報 特開2002−344330号公報
しかしながら、上述した繰り返し制御方法を用いた場合、2つの要素復号器間で事後値のサインビットの比較をしなければならない、あるいは、前回の繰り返しと今回の繰り返しにおける要素復号器の事後値のサインビットの比較をしなければならないため、繰り返し0.5回分あるいは繰り返し1回分の事後値を記憶するためのメモリが別途必要となり、回路規模が増大するという課題がある。
さらに、繰り返しごとの事後値のサインビットの変化の推移を観測し、事後値のサインビットの変化が見られなくなったときに繰り返しを停止する方法を取る場合には、全ての繰り返しにおける全符号長のサインビットを記憶する必要があるため、さらにメモリが必要となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、追加回路を最小限に抑えつつ、無駄な繰り返し復号を行わずに効率的な繰り返し数の制御を行うことができるターボ復号装置およびターボ復号方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本発明に係るターボ復号装置は、複数の要素復号器の間で外部値を交換しながら、ターボ符号化されたデータ系列を繰り返し復号するターボ復号装置において、通信路値と事前値とから事後値および外部値を生成する要素復号器と、前記要素復号器に入力される入力信号と前記要素復号器から出力される出力信号のサインビット同士を比較し、一致しない不一致数又は一致する一致数を求め、繰り返し復号の前後における前記不一致数又は前記一致数の差分値と、所定の繰り返し終了判定閾値とを閾値判定し、閾値判定の結果に応じて繰り返し復号を終了するか否かの判定を行う繰り返し終了判定手段と、を有する構成を採る。
この構成によれば、要素復号器の入力信号のサインビットと出力信号のサインビットとが一致しない不一致数又は一致する一致数を求め、繰り返し復号の前後における不一致数又は一致数の差分値のみから繰り返し復号を終了するか否かの判定を行うため、外部メモリを追加せず、極めて簡易な構成で繰り返し復号の終了判定を行うことができる。
また、復号結果に誤りが残り誤り訂正に限界がある場合においても、最大繰り返し数に至る前に繰り返し復号を終了することができ、不要な繰り返し動作を抑えて消費電力を低減することができる。
本発明によれば、追加回路を最小限に抑えつつ、無駄な繰り返し復号を行わずに効率的な繰り返し数の制御を行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施の形態に係るターボ復号装置の構成を示す。ターボ復号装置100へは、符号化データ系列U、パリティデータ系列Y1およびパリティデータ系列Y2が入力される。上述したように、符号化データ系列U、パリティデータ系列Y1およびパリティデータ系列Y2は、ターボ符号化器300で生成された符号化データ系列u、パリティデータ系列y1およびパリティデータ系列y2がそれぞれ通信路を経由した後の信号系列を表す。
ターボ復号装置100は、要素復号器(1)101、セレクタ102、インタリーバ104、要素復号器(2)105、外部値用のデインタリーバ107、繰り返し終了判定部108、事後値用のデインタリーバ109、判定器110、減算器103および減算器106を備えた構成を採る。
要素復号器(1)101は、符号化データ系列U、パリティデータ系列Y1および事前値L1が入力されると、外部値Le1および事後値L1’を生成する。なお、事前値L1の初期値はセレクタ102によりゼロに接地されている。事後値L1’は、減算器103へ出力されるとともに、繰り返し終了判定部108へ出力される。
減算器103は、事後値L1’から事前値L1を減算する。このとき、得られたL1’−L1は、上式(1)より外部値Le1+通信路値Uに等しい。得られた結果をインタリーバ104へ出力する。
インタリーバ104は、減算結果(L1’−L1=Le1+U)の並びをパリティビット系列y2の通信路値Y2に合わせてインタリーブにより並び替えて、インタリーブ後のLe1+Uを要素復号器(2)105へ出力するとともに、外部値Le1を繰り返し終了判定部108へ出力する。なお、外部値Le1は、要素復号器(2)105の事前値L2に等しい。
要素復号器(2)105は、インタリーブ後のLe1+Uとパリティビット系列y2の通信路値Y2を復号し、事後値L2’を生成する。得られた事後値L2’は、減算器106へ出力されるとともに繰り返し終了判定部108へ出力される。
減算器106は、事後値L2’からインタリーバ104から出力されるL1’−L1(=Le1+U)を減算する。外部値Le1は要素復号器(2)105の事前値L2に等しく、Uは符号化データ系列uの通信路値である。したがって、減算器106の出力L2’−(L2+U)は、式(1)より要素復号器(2)の外部値Le2と等しい。減算器106は、得られた外部値Le2をデインタリーバ107へ出力する。
デインタリーバ107は、外部値Le2をデインタリーブし、要素復号器(1)101の事前値L1とする。
繰り返し終了判定部108は、復号の前後で要素復号器の軟判定値のサインビット(正負の符号)の不一致数の差分値を監視し、差分値の変化の様子から繰り返し復号の収束性を判断して繰り返し復号の終了判定を行う。
繰り返し終了判定部108は、図2に示すように排他的論理和201、211、カウンタ202、212、レジスタ(1)203、213、レジスタ(2)204、214、減算器205、215、絶対値演算器206、216、閾値判定部207、217、および、論理積220を備えた構成と採り、繰り返し終了判定を行う。以下、具体的に説明する。
排他的論理和201、211は、要素復号器(1)101、要素復号器(2)105の事後値と事前値のサインビット(正負の符号)をそれぞれ比較し、比較結果をカウンタ202、212へ出力する。
カウンタ202、212は、比較結果が不一致の数をカウントし、カウント値をレジスタ(1)203、213へ出力する。
レジスタ(1)203、213は、カウンタ値が示す1符号長における要素復号器の事後値と事前値のサインビット不一致数を記憶する。
レジスタ(2)204、214は、レジスタ(1)203、213の内容を前回の繰り返し復号時の不一致数として記憶する。
減算器205、215は、前回の繰り返し復号時の不一致数であるレジスタ(2)204、214に記憶された値から今回の繰り返し復号時の不一致数であるレジスタ(1)203、213に記憶された値を減算し差分値を求め、得られた差分値を絶対値演算器206、216へ出力する。
絶対値演算器206、216は、減算器205、215から出力される差分値の絶対値をとって、得られた絶対値を閾値判定部207、217へ出力する。
閾値判定部207、217は、絶対値が所定の繰り返し制御終了判定閾値以下であるか否かの比較を行い、絶対値が所定の繰り返し終了判定閾値以下の場合、論理積220へ真を出力し、絶対値が所定の繰り返し終了判定閾値を超える場合、論理積220へ偽を出力する。
論理積220は、閾値判定部207、217における閾値判定結果がともに真であるときに終了判定結果を真とし、終了判定結果をデインタリーバ109および判定器110へ出力する。
サインビットは、軟判定結果である事前値および事後値が、それぞれ”1”または”0”のどちらである可能性が高いかを示している。したがって、復号の前後で要素復号器の事前値と事後値のサインビットの不一致数の差分値の変動を監視することで、復号の収束の傾向を把握することができる。
すなわち、繰り返し終了判定部108は、“1”または“0”のうちのどちらである可能性が高いかを示す事前値と事後値とのサインビットの復号前後における不一致数の変動(差分値)を1符号長にわたって監視し、変動が所定の閾値以下に収束したか否かを繰り返し数の制御に利用する。これにより、サインビットの不一致数の差分値のみの収束を監視することで、復号の終了可否の判定を大幅に効率化してターボ復号の処理速度を向上させ、また、ターボ復号器の冗長な復号動作を無くし装置の消費電力を削減することができる。
デインタリーバ109は、繰り返し終了判定部108から出力される終了判定結果が真のとき、事後値L2’をデインタリーブし判定器110へ出力する。
判定器110は、繰り返し終了判定部108から出力される終了判定結果が真のとき、デインタリーブされた事後値L2’を硬判定し復号結果d’を得る。
次いで、上記のように構成されたターボ復号装置の繰り返し復号の動作について説明する。
被復号信号である通信路値(情報系列Uおよび冗長系列Y1)は、事前値L1とともに要素復号器(1)101において復号されて、事後値L1’が求められる。繰り返し復号における事前値L1の初期値はゼロとする。減算器103によって、事後値L1’から事前値L1が減算される。このL1’−L1は、上式(1)より外部値Le1+通信路値Uと等しい。得られたL1’−L1=Le1+Uは、インタリーバ104へ出力される。
インタリーバ104によって、L1’−L1=Le1+Uの並びが、冗長系列の通信路値Y2に合わせて並び替えられる。
インタリーブされたL1’−L1(=Le1+U)と冗長系列の通信路値Y2は要素復号器(2)105において復号され、事後値L2’が求められ、事後値L2’は減算器106へ出力される。そして、減算器106によって、事後値L2’からインタリーバ104からのL1’−L1(=Le1+U)が減算される。このLe1は、要素復号器(2)105の事前値L2に等しく、Uは情報系列uの通信路値Uである。したがって、減算器の出力L2’−L2−Uは式(1)より要素復号器(2)105の外部値Le2と等しい。
減算器106の出力である外部値Le2はデインタリーバ107でデインタリーブされて、デインタリーブされた外部値Le2は、要素復号器(1)101の事前値L1として用復号器(1)へ出力される。
このようにして、1回目の繰り返し復号が行われる。以後、基本的には、この繰り返し復号が所定の回数だけ行われ、要素復号器(2)105から出力される事後値L2’がデインタリーバ109にてデインタリーブされて、判定器110にて硬判定されることにより、復号結果d’が得られる。
次いで、繰り返し終了判定部108における繰り返し終了の判定動作について説明する。繰り返し終了判定部108では、事後値L1’と事前値L1とのサインビット(正負の符号)から要素復号器(1)の復号結果の収束性が判断される。以下、具体的に説明する。
要素復号器(1)の復号結果の軟判定値である事後値L1’および事前値L1は、減算器103へ出力されるとともに、事後値L1’および事前値L1のそれぞれのサインビットが繰り返し終了判定部108内部の排他的論理和201へ出力され、排他的論理和201によって、両者のサインビットが一致するか否か判定される。判定の結果、両者のサインビットが一致する場合はカウンタ202の値はそのままとし、両者のサインビットが異なる場合のみカウンタ202の値がインクリメントされる。排他的論理和201によって、サインビットの比較が1符号長にわたって行われることで、1符号長における事後値L1’と事前値L1とのサインビットの不一致数がカウンタ202によって得られる。得られた不一致数は、レジスタ(1)203に格納されると同時に、カウンタ202の値はゼロにリセットされる。
同様に、事後値L2’および事前値L2のそれぞれのサインビットが繰り返し終了判定部108内の排他的論理和211へ出力されて、カウンタ212によって、事後値L2’と事前置L2(Le1)のサインビットの不一致数が得られる。得られた不一致数は、レジスタ(2)213に格納されると同時に、カウンタ212の値はゼロにリセットされる。上述した動作により、繰り返し終了判定部108における繰り返し復号の1回目の動作が終了する。
次いで、繰り返し終了判定部108における繰り返し復号の2回目の動作を説明する。繰り返し復号の1回目と同様に、事後値L1’と事前値L1とのサインビットの不一致数が、排他的論理和201およびカウンタ202により求められて、レジスタ(1)203に格納される。これに先立ち、上述した繰り返し復号の1回目の動作によりレジスタ(1)203に格納されていた1回目のサインビットの不一致数はレジスタ(2)204へ格納される。
そして、減算器205によって、レジスタ(2)204の値からレジスタ(1)203の値が減算される。これにより、繰り返し復号1回目のサインビットの不一致数と、繰り返し復号2回目のサインビットの不一致数との差分値が求められる。
そして、絶対値演算器206によって、得られた差分値の絶対値が算出されて、得られた差分値の絶対値は閾値判定部207へ出力される。そして、閾値判定部207によって、差分値の絶対値と予め設定された終了判定閾値との比較が行われる。そして、差分値の絶対値が終了判定閾値以下であれば、閾値判定部207から論理積220へ真が出力される。
同様に、事後値L2’と事前値L2とのサインビットの不一致数が、排他的論理和211およびカウンタ212により求められて、レジスタ(1)213に格納される。これに先立ち、上述した繰り返し復号の1回目の動作によりレジスタ(1)213に格納されていた1回目のサインビットの不一致数はレジスタ(2)214へ格納される。
そして、減算器215によって、レジスタ(2)214の値からレジスタ(1)213の値が減算される。これにより、繰り返し復号の1回目のサインビットの不一致数と、繰り返し復号の2回目のサインビットの不一致数との差分値が求められる。
そして、絶対値演算器216によって、得られた差分値の絶対値が算出されて、得られた差分値の絶対値は閾値判定部217へ出力される。そして、閾値判定部217によって、差分値の絶対値と予め設定された終了判定閾値との比較が行われる。そして、差分値の絶対値が終了判定閾値以下のとき、判定結果は真とされて、閾値判定部217から論理積220へ判定結果が出力される。
そして、論理積220によって、閾値判定部207、217から出力される判定結果がともに真のとき、終了判定結果が真とされ、終了判定結果がデインタリーバ109および判定器110へ出力される。そして、デインタリーブ109によって、要素復号器(2)105の事後値L2’がデインタリーブされ、判定器110で硬判定によりd’が復号される。上述した動作により、繰り返し終了判定部108における繰り返し復号の動作が終了する。
終了判定結果出力が真でない場合は、繰り返し復号の3回目以降が繰り返し復号の2回目と同様に行われる。なお、最大繰り返し数を経過した場合は、その時点で終了判定結果が真でなくても繰り返し復号は終了され、判定器110によって硬判定がされる。
上述した繰り返し終了判定により繰り返し終了判定を行ったときのビット誤り率特性を図3に示す。図3は、繰り返し数を固定(繰り返し数:4回、8回、16回)にした固定モード時の特性と、上述した繰り返し終了判定を用いた場合の特性を示している。図3において、横軸はEb/No、縦軸はBER(Bit Error Rate)を表す。また、図3において、パラメータのiter04、iter08、iter16はそれぞれ繰り返し数を4回、8回、16回に固定としたときの特性で、iter04(prop)、iter08(prop)、iter16(prop)は最大繰り返し数を4回、8回、16回として本発明に係る繰り返し終了判定方法を用いた場合のビット誤り率特性である。なお、繰り返し数が4回のときは終了判定閾値を10とし、繰り返し数が8回および16回のときは終了判定閾値を2とした。図3から分かるとおり、いずれの繰り返し数においても、繰り返し数が固定の場合と同程度の特性が得られている。
図4に、本発明において提案する繰り返し終了判定方法を用いた場合の平均繰り返し数を示す。最大繰り返し数が8回、16回に設定された場合において、Eb/No(ビットあたりの信号対雑音電力比)が小さく伝搬環境が悪い場合には、最大繰り返し数として設定された回数だけ復号が繰り返されているが、Eb/Noが大きくなって伝搬環境が良くなるにしたがい最大繰り返し数として設定された回数に比べ少ない回数で繰り返し復号が終了している。すなわち、上述した繰り返し終了判定を行うことにより、最大繰り返し数として設定された回数だけ繰り返しを行わなくても、最大繰り返し数と同程度のビットエラー特性が得られることがわかる。結果として、繰り返し数を削減することが可能で、これにより消費電力を低減することができる。一方、最大繰り返し数が4回と少なく設定された場合は、いずれのEb/Noにおいても、差分値の絶対値が10以下に収束せず、繰り返し復号が最大繰り返し数(4回)行われている。つまり、最大繰り返し数が多く設定された場合ほど、本発明に係る繰り返し終了判定方法が用いられた場合に、最大繰り返し数前に繰り返し復号が終了できるために消費電力を低減の効果が顕著となる。
次いで、要素復号器(1)と要素復号器(2)におけるそれぞれの事前値と事後値のサインビットの不一致数が、繰り返し回数に従って変化する様子を図5および図6に示す。図5は、繰り返し復号により誤りを完全に訂正できる場合の事前値と事後値のサインビット不一致数の変化の様子を示し、図6は、誤りが完全に訂正しきれない場合の事前値と事後値のサインビット不一致数の変化の様子を示す。図5および図6において、ともに横軸は繰り返し数、縦軸はサインビット不一致数である。この結果から、誤りが完全に訂正できる場合と、誤りが訂正しきれずに残ってしまう場合とで、サインビット不一致数の遷移の仕方や漸近する収束値が異なることが分かる。特に図6のように、誤りが訂正しきれずに残ってしまう場合は、漸近する収束値がゼロ付近ではなく、かつ、収束値付近で増減を繰り返す傾向を示す。
このように、漸近する収束値がゼロ付近にない場合には、復号の繰り返し数を増やしても誤りが完全に訂正できないため、繰り返し復号を早急に終了させることが、低消費電力の面からも復号スループット向上の面からも有利である。漸近する収束値に応じて、終了判定閾値を大きくして、繰り返し復号の終了を早めることも可能である。一方、誤り訂正能力が高い場合には、繰り返し終了判定閾値をできる限り小さくすることで、誤り訂正能力を発揮して復号することができる。すなわち、誤りを訂正する能力は符号長や符号化率によって変わり、誤り訂正能力によって漸近する収束値も変わるため、符号化率等の誤り訂正能力に応じて繰り返し終了判定閾値を切り替えることで繰り返し復号の終了を早めたり、誤り訂正能力を発揮することができる。
切り替えは、終了判定閾値をあらかじめROMテーブルに格納して持たせても良いし、レジスタ設定により任意に切り替える構成としても良い。
以上のように、本実施の形態によれば、“1”または“0”のうちのどちらである可能性が高いかを示す事後値のサインビットの復号前後における不一致数の変動(差分値)を1符号長にわたって監視し、変動が所定の閾値以下に収束したか否かを繰り返し数の制御に利用する。これにより、サインビットの不一致数の差分値のみの収束を監視することで、復号の終了可否の判定を大幅に効率化してターボ復号の処理速度を向上させ、また、ターボ復号器の冗長な復号動作を無くし装置の消費電力を削減することができる。
なお、上述した構成では、要素復号器(2)105から出力される事後値L2’をデインタリーブし硬判定した結果をターボ復号結果として用いることとしたが、要素復号器(1)101から出力される事後値L1’を直接硬判定してターボ復号結果としても良い。
また、要素復号器(1)101と要素復号器(2)105の両方の事後値と事前値とのサインビットの不一致数の差分値を用いて繰り返し終了判定を行うように説明したが、どちらか一方の要素復号器のみの差分値を用いて繰り返し終了判定を行っても良い。
また、要素復号器(2)105の復号結果の収束性を判断する際に、事前値L2(=Le1)のサインビットを用いることとしたが、減算器106へ入力される事前値と通信路値の加算値(Le1+U)のサインビットを用いた場合にもほぼ同等の性能が得られているので、事前値L2(=Le1)の代わりに事前値と通信路値の加算値(Le1+U)のサインビットを用いる方法でも良い。要素復号器(2)105では、常に事前値Le1と通信路値Uの加算値が用いられるため、復号結果の収束性を判断する際に(Le1+U)のサインビットを用いることにより、事前値Le1と通信路値Uを分離する演算処理が不要となる。
また、事前値のサインビットと事後値のサインビットとの不一致数の差分値を繰り返し復号の終了判定に用いたが、通信路値と事後値とのサインビットの不一致数の差分値を用いても良く、これらを組み合わせても良い。繰り返し復号では、繰り返しごとに事前値がより確からしい値になり、誤り訂正による効果が得られる環境においては、事前値と事後値は同一のサインビットで、繰り返し復号ごとにその絶対値が大きくなっていく。したがって、通信路で受けるノイズ等の影響が小さければ、通信路値と事後値も同一の符号となるため、サインビットの比較対象として、事前値に替えて通信路値を用いることも可能である。図7に、繰り返し終了判定部108におけるサインビットの比較対象として、通信路値Uと事後値L1’、L2’が用いられる場合のターボ復号装置の構成を示す。なお、図1のターボ復号装置100と異なる点は、繰り返し終了判定部108へ通信路値Uと、インタリーバ104によってインタリーブされた通信路値Uが出力される点のみである。
また、上述した実施の形態においては、繰り返し終了判定部108において事前値と事後値とのサインビットの不一致数を求めているが、一致数を求めても良いことは明らかである。具体的には、排他的論理和201によって、両者のサインビットが一致するか否か判定され、判定の結果、両者のサインビットが一致しない場合はカウンタ202の値はそのままとし、両者のサインビットが一致する場合はカウンタ202の値がインクリメントされる。以後、カウンタ202によって不一致数がカウントされた場合と同様に、レジスタ(1)203に一致数が格納されて、レジスタ(2)204、減算器205、および絶対値演算器206によって繰り返し復号の前後におけるサインビットの一致数の差分値の絶対値が求められる。そして、閾値判定部207によって、差分値の絶対値と予め設定された終了閾値との比較が行われ、差分値の絶対値が終了閾値以下であれば、閾値判定部207から論理積220へ真が出力される。
また、上述した実施の形態においては、2つの要素復号器を1つにまとめた図11のような構成であったとしても、繰り返し終了判定部108において要素復号器(1)と要素復号器(2)からの要素復号器前後のサインビットの入力の代わりに、図8に示すように、1つの要素復号器前後のサインビットを入力し、閾値判定部の結果を要素復号器毎に記憶できる構成とすればよいことは明らかである。具体的には、閾値判定部207の結果を記憶するレジスタを用意し、共通化した要素復号器が要素復号器(1)として動作している場合の閾値判定部207の結果をレジスタ(3)230に記憶する。レジスタ(3)230では閾値判定部207の結果の真偽を記憶すると同時に論理積220へ出力する。また、共通化した要素復号器が要素復号器(2)として動作している場合の閾値判定部207の結果は直接論理積220へ出力する。論理積220では、2つの入力が共に真の場合のみ繰り返し復号の終了判定結果を真とする。
このように、本発明の実施の形態によれば、今回と前回の繰り返し復号における、事前値と事後値のサインビットの不一致数の差分値を繰り返し復号の終了判定に用いるようにしたので、外部メモリを必要とせず、極めて簡易な回路で繰り返し制御の終了判定を行うことができる。さらに、復号結果に誤りが含まれる場合であっても、事前値と事後値のサインビットの不一致数の遷移の様子から誤り訂正の限界を判断できるため、最大繰り返し数に至るまで復号処理を行わずに、繰り返し復号を停止することができ、消費電力を低減することができる。さらに、復号処理遅延時間の短縮により、復号スループットを向上することができる。
本発明の第1の態様に係るターボ復号装置は、複数の要素復号器の間で外部値を交換しながら、ターボ符号化されたデータ系列を繰り返し復号するターボ復号装置において、通信路値と事前値とから事後値および外部値を生成する要素復号器と、前記要素復号器に入力される入力信号と前記要素復号器から出力される出力信号のサインビット同士を比較し、一致しない不一致数又は一致する一致数を求め、繰り返し復号の前後における前記不一致数又は前記一致数の差分値と、所定の繰り返し終了判定閾値とを閾値判定し、閾値判定の結果に応じて繰り返し復号を終了するか否かの判定を行う繰り返し終了判定手段と、を有する構成を採る。
この構成によれば、要素復号器の入力信号のサインビットと出力信号のサインビットとが一致しない不一致数又は一致する一致数を求め、繰り返し復号の前後における不一致数又は一致数の差分値のみから繰り返し復号を終了するか否かの判定を行うため、外部メモリを追加せず、極めて簡易な構成で繰り返し復号の終了判定を行うことができる。
本発明の第2の態様に係るターボ復号装置は、上記第1の態様において、前記繰り返し終了判定手段は、前記入力信号として事前値を用い、前記出力信号として事後値を用いる構成を採る。
この構成よれば、要素復号器の事前値のサインビットと事後値のサインビットとが一致しない不一致数又は一致する一致数の差分値のみから繰り返し復号の終了判定を行うことができるため、最大繰り返し数に至る前に誤り訂正の効果により誤りが除去された場合や復号結果に誤りが残り誤り訂正に限界がある場合においても、最大繰り返し数に至る前に繰り返し復号を終了することができ、不要な繰り返し動作を抑えて消費電力を低減することができる。
本発明の第3の態様に係るターボ復号装置は、上記第1の態様において、前記繰り返し終了判定手段は、前記入力信号として通信路値を用い、前記出力信号として事後値を用いる構成を採る。
この構成によれば、要素復号器の通信路値のサインビットと事後値のサインビットとが一致しない不一致数又は一致する一致数の差分値から繰り返し復号の終了判定を行うことができるため、通信路で受けるノイズ等の影響が小さい場合に、最大繰り返し数に至る前に繰り返し復号を終了することができ、不要な繰り返し動作を抑えて消費電力を低減することができる。
本発明の第4の態様に係るターボ復号装置は、上記第1の態様において、前記繰り返し終了判定手段は、前記入力信号として通信路値と事前値の加算値を用い、前記出力信号として事後値を用いる構成を採る。
この構成によれば、要素復号器の通信路値と事前値の加算値のサインビットと事後値のサインビットとが一致しない不一致数又は一致する一致数の差分値から繰り返し復号の終了判定を行うことができるため、上記第2又は第3の態様に比べ、演算処理を低減できる。
本発明の第5の態様に係るターボ復号装置は、上記第1の態様において、前記繰り返し終了判定手段は、予め設定されている最大繰り返し数に応じて、前記所定の繰り返し終了判定閾値を可変とする構成を採る。
この構成によれば、最大繰り返し数が大きく繰り返し復号による効果が期待される場合には、所定の繰り返し終了判定閾値を小さくして復号特性を十分に発揮させることができる。一方、最大繰り返し数が小さく繰り返し復号による効果が期待されない場合には、終了判定閾値を大きくして早期に繰り返し復号を終了させ、無駄な繰り返し復号を打ち切り、消費電力を低減することができる。
本発明の第6の態様に係るターボ復号装置は、上記第1の態様において、前記繰り返し終了判定手段は、ターボ符号化の符号長または符号化率に応じて、前記所定の繰り返し終了判定閾値を可変とする構成を採る。
この構成によれば、符号長や符号化率によって決定される誤り訂正能力に応じて、所定の繰り返し終了判定閾値を切り替えることができるため、誤り訂正能力に限界があり不一致数がゼロ近傍に収束しない場合においても、不一致数の差分値が所定の閾値以下の場合に繰り返し復号を終了することで、無駄な繰り返し復号を打ちきることができ、誤り訂正能力が高い場合には、繰り返し終了判定閾値をできる限り小さくすることで、誤り訂正能力を発揮することができる。
本発明の第7の態様に係るターボ復号装置は、上記第1の態様において、前記繰り返し終了判定手段は、前記要素復号器ごとの前記入力信号のサインビットと前記出力信号のサインビットとを比較する排他的論理和と、前記排他的論理和における比較結果に応じてカウンタ値をインクリメントするカウンタと、符号長分のサインビットを比較して得られる前記カウンタのカウンタ値を記憶する第1のレジスタと、前記第1のレジスタに記憶されたカウンタ値を記憶する第2のレジスタと、前記第1のレジスタに記憶されたカウンタ値と前記第2のレジスタに記憶されたカウンタ値との差分値を算出する減算器と、前記差分値の絶対値を算出する絶対値演算器と、前記絶対値が前記所定の繰り返し終了判定閾値以下であるか否かに応じて繰り返し復号を終了するか否かの判定を行う閾値判定手段と、を有する構成を採る。
この構成によれば、要素復号器ごとの事前置と事後値のサインビットを比較して、比較結果が異なる場合にカウンタ値をインクリメントし、符号長分のカウンタ値を記憶する第1のレジスタと、第1のレジスタに記憶されたカウンタ値を記憶する第2のレジスタと、これらレジスタに記憶されたカウンタ値の差分値の絶対値を算出し、絶対値が所定の繰り返し終了判定閾値以下か否かを閾値判定して、繰り返し復号の終了判定を行うため、符号長分の事前値および事後値を記憶するためのメモリを用いないで追加回路を最小限に抑えつつ、無駄な繰り返し復号を行わずに効率的な繰り返し数の制御を行うことができる。
本発明の第8の態様に係るターボ復号方法は、複数の要素復号器の間で外部値を交換しながら、ターボ符号化されたデータ系列を繰り返し復号するターボ復号装置において、通信路値と事前値とから外部値および事後値を生成する工程と、前記要素復号器に入力される入力信号と前記要素復号器から出力される出力信号のサインビット同士を比較し、一致しない不一致数又は一致する一致数を求め、繰り返し復号の前後における前記不一致数の差分値と、所定の繰り返し終了判定閾値とを閾値判定し、閾値判定の結果に応じて繰り返し復号を終了するか否かの判定を行う工程と、を有するようにした。
この方法によれば、要素復号器の入力信号のサインビットと出力信号のサインビットとが一致しない不一致数又は一致する一致数を求め、繰り返し復号の前後における不一致数又は一致数の差分値のみから繰り返し復号を終了するか否かの判定を行うため、外部メモリを追加せず、極めて簡易な構成で繰り返し復号の終了判定を行うことができる。また、復号結果に誤りが残り誤り訂正に限界がある場合においても、最大繰り返し数に至る前に繰り返し復号を終了することができ、不要な繰り返し動作を抑えて消費電力を低減することができる。
本発明のターボ復号装置およびターボ復号方法は、追加回路を最小限に抑えつつ、無駄な繰り返し復号を行わずに効率的な繰り返し数の制御を行うことができ、例えば、複数の要素復号器の間で外部値を交換しながら繰り返し復号を行うターボ復号において、繰り返し数の制御を行うターボ復号装置およびターボ復号方法などに有用である。
本発明の一実施の形態に係るターボ復号装置の構成を示すブロック図 上記実施の形態に係る繰り返し終了判定部の構成を示すブロック図 本発明による繰り返し終了判定方法を用いたときのビット誤り率特性を示す図 本発明による繰り返し終了判定方法を用いたときの平均繰り返し数特性を示す図 本発明による繰り返し終了判定方法を用いたときの誤りが完全に訂正されるときのサインビット不一致数の復号繰り返し数ごとの特性を示す図 本発明による繰り返し終了判定方法を用いたときの誤りが完全に訂正されないときのサインビット不一致数の復号繰り返し数ごとの特性を示す図 上記実施の形態に係るターボ復号装置の構成を示すブロック図 上記実施の形態に係る繰り返し終了判定部の構成を示すブロック図 一般的なターボ符号器の構成を示すブロック図 一般的なターボ復号器の構成を示すブロック図 要素復号器を共用化した一般的なターボ復号器の構成を示すブロック図 始端および終端を含むトレリス線図の一例を示す図 ターボ復号器の繰り返し数をパラメータとしたビット誤り率特性を示す図
符号の説明
101 要素復号器(1)
102 セレクタ
103、106 減算器
104 インタリーバ
105 要素復号器(2)
107、109 デインタリーバ
108 繰り返し終了判定部
110 判定器
201、211 排他的論理和
202 カウンタ
203、213 レジスタ(1)
204、214 レジスタ(2)
205、215、408、409 減算器
206、216 絶対値演算器
207、217 閾値判定部
220 論理積
230 レジスタ(3)
301、302 要素符号器
303 インタリーバ
401 要素復号器(1)
402 インタリーバ
403 セレクタ
404 要素復号器(2)
405、406 デインタリーバ
407 判定器

Claims (8)

  1. 複数の要素復号器の間で外部値を交換しながら、ターボ符号化されたデータ系列を繰り返し復号するターボ復号装置において、
    通信路値と事前値とから事後値および外部値を生成する要素復号器と、
    前記要素復号器に入力される入力信号と前記要素復号器から出力される出力信号のサインビット同士を比較し、一致しない不一致数又は一致する一致数を求め、繰り返し復号の前後における前記不一致数又は前記一致数の差分値と、所定の繰り返し終了判定閾値とを閾値判定し、閾値判定の結果に応じて繰り返し復号を終了するか否かの判定を行う繰り返し終了判定手段と、
    を具備するターボ復号装置。
  2. 前記繰り返し終了判定手段は、
    前記入力信号として事前値を用い、前記出力信号として事後値を用いる請求項1記載のターボ復号装置。
  3. 前記繰り返し終了判定手段は、
    前記入力信号として通信路値を用い、前記出力信号として事後値を用いる請求項1記載のターボ復号装置。
  4. 前記繰り返し終了判定手段は、
    前記入力信号として通信路値と事前値の加算値を用い、前記出力信号として事後値を用いる請求項1記載のターボ復号装置。
  5. 前記繰り返し終了判定手段は、
    予め設定されている最大繰り返し数に応じて、前記所定の繰り返し終了判定閾値を可変とする請求項1記載のターボ復号装置。
  6. 前記繰り返し終了判定手段は、
    ターボ符号化の符号長または符号化率に応じて、前記所定の繰り返し終了判定閾値を可変とする請求項1記載のターボ復号装置。
  7. 前記繰り返し終了判定手段は、
    前記要素復号器ごとの前記要素復号器に入力される入力信号と前記要素復号器から出力される出力信号のサインビット同士を比較する排他的論理和と、
    前記排他的論理和における比較結果に応じてカウンタ値をインクリメントするカウンタと、
    符号長分のサインビットを比較して得られる前記カウンタのカウンタ値を記憶する第1のレジスタと、
    前記第1のレジスタに記憶されたカウンタ値を記憶する第2のレジスタと、
    前記第1のレジスタに記憶されたカウンタ値と前記第2のレジスタに記憶されたカウンタ値との差分値を算出する減算器と、
    前記差分値の絶対値を算出する絶対値演算器と、
    前記絶対値が前記所定の繰り返し終了判定閾値以下であるか否かに応じて繰り返し復号を終了するか否かの判定を行う閾値判定手段と、
    を具備する請求項1記載のターボ復号装置。
  8. 複数の要素復号器の間で外部値を交換しながら、ターボ符号化されたデータ系列を繰り返し復号するターボ復号装置において、
    通信路値と事前値とから事後値および外部値を生成する工程と、
    前記要素復号器に入力される入力信号と前記要素復号器から出力される出力信号のサインビット同士を比較し、一致しない不一致数又は一致する一致数を求め、繰り返し復号の前後における前記不一致数又は一致数の差分値と、所定の繰り返し終了判定閾値とを閾値判定し、閾値判定の結果に応じて繰り返し復号を終了するか否かの判定を行う工程と、
    を含むターボ復号方法。
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