JP2007077337A - 色材組成物とそれを使用した色材、インク、染料及びインクの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 例えばインクや染料等の色材の原料として好適な新規な色材組成物とそれを使用した色材、インク、染料及びインクの製造方法を提供する。
【解決手段】 虫コブから抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する色材組成物であって、上記虫コブは、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 虫コブから抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する色材組成物であって、上記虫コブは、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、色材組成物とそれを使用した色材、インク、染料及びインクの製造方法に関する。
更に詳しくは、インクや染料等の色材の原料として好適な新規な色材組成物に関する。また、ヨーロッパの伝統的な没食子インクと同等の品質を有する新規なインクを、輸入に頼らずに日本で入手できる原料で製造したものに関する。
更に詳しくは、インクや染料等の色材の原料として好適な新規な色材組成物に関する。また、ヨーロッパの伝統的な没食子インクと同等の品質を有する新規なインクを、輸入に頼らずに日本で入手できる原料で製造したものに関する。
没食子インクは、ブルーブラックの美しい色を呈するヨーロッパで伝統があるインクである。このインクで描かれた画や書は、東洋の墨と同じく数百年の間消えることはない。レオナルド・ダ・ビンチ、ミケランジェロ、あるいはラファエロなどの偉大な画家たちは、この没食子インクと羽根ペンを使って歴史に残る作品を描いた。
没食子インクは、ブナ科ナラ属の樹木の若枝に寄生したインクタマバチ(「没食子蜂」とも称される)が作る虫コブを原料とする。即ち、インクタマバチが産卵のために樫の木の葉や茎を刺傷することで、その箇所に2cm程度の小さなリンゴの実のような虫コブができる。この虫コブは、インクの原料となるタンニンまたはタンニン酸を多く含んでいる。これをすり潰して、硫酸鉄(II)七水和物(FeSO4・7H20)溶液を混ぜて光と空気にさらすことで、没食子インクが得られる。
上記した製法で得られる没食子インクは、東洋の墨などとは異なり顔料は混ざっていないため、インクとして使いやすく、色に深みと美しさがある。更には、没食子インクと羽根ペンを使って伝統的なペン画として作品を描くと、人の呼吸や心音などに伴う体の揺れがそのままペンに伝わり、抑揚や柔軟性や有機的なものが作品に表現され、豊かで自由な作品となる。
そこで、本発明者は、上記した没食子インクを使用した伝統的なペン画を、例えば美術学生の基礎デッサンの授業カリキュラムの一つとして取り入れたらどうかと考えた。
しかしながら、上記したような伝統的な方法で没食子インクを製造するインク会社は、現在、ヨーロッパに数社程度しか存在せず、日本での入手はかなり困難である。このため、没食子インクは極めて高価なインクであり、身近な描画材料として気軽に使用できるようなものでない。
以上のような事情から、本発明者は、この伝統的な美しい没食子インクを自らの手で作るべく、まずは原料の入手を試みたところ、没食子インクの原料である虫コブを作る同種のインククマバチが日本に生息しない、という課題に直面した。つまり、原料を外国から輸入しない限り、この伝統的なヨーロッパの没食子インクと全く同一のものを日本で作ることができないのである。
そこで、本発明者は、輸入に頼らず、日本で入手できる原料の中から没食子インクの原料の代わりになるものはないかという発想のもと、鋭意研究を重ねた結果、その代替となる原料を見い出し、その結果、品質的にヨーロッパの伝統的な没食子インクと比べて遜色の無い新規なインクを開発することに成功し、本発明を完成するに至った。
また、その原料から例えば染料等の他の色材を製造することができる新規な色材組成物を得ることに成功した。
また、その原料から例えば染料等の他の色材を製造することができる新規な色材組成物を得ることに成功した。
(本発明の目的)
そこで本発明の目的は、例えばインクや染料等の色材の原料として好適な新規な色材組成物とそれを使用した色材、インク、染料及びインクの製造方法を提供することにある。
また本発明の他の目的は、ヨーロッパの伝統的な没食子インクと同等の品質を有する新規なインクを、輸入に頼らずに日本で入手できる原料で製造したものを提供することにある。
そこで本発明の目的は、例えばインクや染料等の色材の原料として好適な新規な色材組成物とそれを使用した色材、インク、染料及びインクの製造方法を提供することにある。
また本発明の他の目的は、ヨーロッパの伝統的な没食子インクと同等の品質を有する新規なインクを、輸入に頼らずに日本で入手できる原料で製造したものを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
虫コブから抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する色材組成物であって、
上記虫コブは、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする、
色材組成物である。
第1の発明にあっては、
虫コブから抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する色材組成物であって、
上記虫コブは、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする、
色材組成物である。
第2の発明にあっては、
第1の発明に係る色材組成物を原料とすることを特徴とする、
色材である。
第1の発明に係る色材組成物を原料とすることを特徴とする、
色材である。
第3の発明にあっては、
第1の発明に係る色材組成物を原料とすることを特徴とする、
インクである。
第1の発明に係る色材組成物を原料とすることを特徴とする、
インクである。
第4の発明にあっては、
第1の発明に係る色材組成物を原料とすることを特徴とする、
染料である。
第1の発明に係る色材組成物を原料とすることを特徴とする、
染料である。
第5の発明にあっては、
第1の発明に係る色材組成物と、
硫酸鉄(II)と、
水またはアルコールの一方または双方と、
を含む原料から製造されたものであり、
上記虫コブは、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする、
インクである。
第1の発明に係る色材組成物と、
硫酸鉄(II)と、
水またはアルコールの一方または双方と、
を含む原料から製造されたものであり、
上記虫コブは、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする、
インクである。
第6の発明にあっては、
クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種の虫コブからタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を抽出し、
該抽出液に硫酸鉄(II)を加えるか、あるいは硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方とを加えることを特徴とする、
インクの製造方法である。
クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種の虫コブからタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を抽出し、
該抽出液に硫酸鉄(II)を加えるか、あるいは硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方とを加えることを特徴とする、
インクの製造方法である。
第7の発明にあっては、
クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種の虫コブから抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質と、硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方と、を含む原料を順不同で混合することを特徴とする、
インクの製造方法である。
クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種の虫コブから抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質と、硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方と、を含む原料を順不同で混合することを特徴とする、
インクの製造方法である。
第8の発明にあっては、
栗、小楢、クヌギからなる群から選ばれた少なくとも一種の樹木の葉から抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質と、硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方と、を含む原料を順不同で混合することを特徴とする、
インクの製造方法である。
栗、小楢、クヌギからなる群から選ばれた少なくとも一種の樹木の葉から抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質と、硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方と、を含む原料を順不同で混合することを特徴とする、
インクの製造方法である。
第9の発明にあっては、
栗、小楢、クヌギからなる群から選ばれた少なくとも一種の木の葉からタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を抽出し、
該抽出液に硫酸鉄(II)を加えるか、あるいは硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方とを加えることを特徴とする、
インクの製造方法である。
栗、小楢、クヌギからなる群から選ばれた少なくとも一種の木の葉からタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を抽出し、
該抽出液に硫酸鉄(II)を加えるか、あるいは硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方とを加えることを特徴とする、
インクの製造方法である。
(a)本発明によれば、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種の虫コブを使用することにより、例えばインクや染料等の色材の原料として好適な新規な色材組成物を提供することができる。
(b)本発明によれば、上記した色材組成物を原料とすることにより、例えばインクや染料等の新規な色材を得ることができる。
(c)本発明に係る色材組成物を原料とすることにより、外国から原料を輸入することなく、ヨーロッパの伝統的な没食子インクと同等の品質を有する新規なインクを製造することができる。
(d)本発明によれば、栗、小楢、クヌギからなる群から選ばれた少なくとも一種の樹木の葉を原料として使用することにより、外国から原料を輸入することなく、ヨーロッパの伝統的な没食子インクと同等の品質を有する新規なインクを製造することができる。
(e)また、栗、小楢、クヌギからなる群から選ばれた少なくとも一種の樹木の葉を原料として使用したものは、虫コブで作ったインクよりも早く茶系の色に変色するので、古いデッサンの風合いをより短い日数で引き出すことができる。
本発明に係る色材組成物は、虫コブから抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有しており、虫コブ(「虫えい」とも称される)として、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種を使用する。上記した虫コブは、それらを単独で、または組み合わせて使用することができる。
上記した虫コブのうち、クリメコブズイフシは栗の木にできる虫コブである。また、ナラハタイコタマフシ及びナラハウラマルタマフシは、小楢の木にできる虫コブであり、クヌギハマルタマフシはクヌギにできる虫コブである。
これらの虫コブを探し出すためには、まず、雑木林や森や山の中を歩きながら、栗、小楢、クヌギの木を見つける必要がある。これらの木を早く見つけるためには、花が咲くころに歩いて、該当する木がある場所を地図等で予め確認しておくが好ましい。なぜなら、虫コブが採取できる頃には、既に花は咲き終わっているため、単に木の幹と葉を見ただけでは他の木と区別がつきにくいからである。そして虫コブを採取する時期がきたら、その地図を見ながら雑木林や森を廻って目的とする木を見つければ良い。
なお、花が咲く時期は日本列島の北と南では異なるが、例えば九州地方では栗の花は5月頃に咲く。そして、花の色は鮮やかな草葉色(薄い黄緑色)から薄い黄色に変化していき、更に日が経つと、薄いベージュ色から枯草色、黄土色、褐色へと次第に変化していく。
また小楢の木は、栗の花が咲き終わる頃に蕾をつける。そして、黄蘖色または黄水仙色の花を咲かせる。小楢の花の色も栗と同じように変化する。
更に、クヌギも小楢の木と同じ時期に花を咲かせる。花の色は黄緑色で、日が経つにつれ黄土色、褐色へと変化していく。
また小楢の木は、栗の花が咲き終わる頃に蕾をつける。そして、黄蘖色または黄水仙色の花を咲かせる。小楢の花の色も栗と同じように変化する。
更に、クヌギも小楢の木と同じ時期に花を咲かせる。花の色は黄緑色で、日が経つにつれ黄土色、褐色へと変化していく。
虫コブを見つけるには、木の葉を1枚1枚丁寧に観察する必要がある。それぞれの木を見つけたら虫コブを採取する。それぞれの虫コブは乾燥していない生の状態で使用することもできるし、乾燥させて褐色になったものを使用することもできる。乾燥させると、虫コブに含まれるタンニン含有量が多くなり、その結果、インクや染料等の色材を製造した際にブルーブラック(濃い青色)の色がより濃くなる傾向がある。
以下、上記した虫コブの詳細を説明する。
以下、上記した虫コブの詳細を説明する。
(クリメコブズイフシ)
この虫コブを作る没食子蜂の種類は、クリタマバチである。この虫コブは、栗の葉の付け根側の茎や新芽が腫れ上がってできる。虫コブを触ると堅く、植物というよりも動物的な感触と雰囲気を漂わせる。
この虫コブを作る没食子蜂の種類は、クリタマバチである。この虫コブは、栗の葉の付け根側の茎や新芽が腫れ上がってできる。虫コブを触ると堅く、植物というよりも動物的な感触と雰囲気を漂わせる。
この虫コブのできる時期は、没食子蜂が活発に活動する時期5月〜7月である。即ち、栗の木は草葉色の花を咲かせるが、その花が枯草色となり、更にそのつけ根の栗の実が直径2cm程度の大きさになった頃に、発達した虫こぶが採取できる。
この虫コブの形はほぼ球状で、その大きさは小さいもので直径約0.5cm、大きいもので直径2.5cm程度である。虫コブは初めは黄緑色をしているが、発達するにつれて赤みを帯び、茶褐色になる。この虫コブは木質で堅いのでペンチや金槌等で砕いてから、すり鉢で丹念にすりつぶして使用することが好ましい。
原料として使用する虫コブとしては、穴が開いていない新鮮なものが好ましい。没食子蜂の幼虫は虫コブの中を食べて成長し、食べ終わるとその小さな穴から外へ出て行く。そして、このような穴の開いた虫コブには、インクや染料等の色材の原料成分であるタンニンまたはタンニン酸の含有量が少ないので、上記したように穴が開いていない虫コブを使用すること好ましい。これについては、他の虫コブについても同じである。
(ナラハタイコタマフシ)
この虫コブを作る没食子蜂の種類は、ナラハムレタマバチである。この虫コブは、丸いビーズ玉ぐらいの大きさで、葉の表と裏に同じように半球体のふくらみをもってできる。虫コブの直径は約3〜4mmである。
この虫コブを作る没食子蜂の種類は、ナラハムレタマバチである。この虫コブは、丸いビーズ玉ぐらいの大きさで、葉の表と裏に同じように半球体のふくらみをもってできる。虫コブの直径は約3〜4mmである。
当初、葉の表面、裏面のどちらにも皺が少しずつ入っており、やがて葉が大きく波打ち、葉脈も変形する。卵が生みつけられて虫コブができる葉の部分は、養分を取られて成長が遅くなる。このため、成長する部分に差ができ、ひずみを生じる。このようにして、虫コブを中心とする周り約3cm程が変形するので、葉をよく観察しながら探すと虫コブを見つけやすい。
また、この虫コブは、その色が黄緑色から枯草色に変化した頃に採取する。この頃、小楢の実は直径が5mm程度に成長しており、花は既に咲き終わっている。なお、例えば九州地方では5月下旬〜6月上旬の頃の虫コブが適している。日本列島の北と南では温暖の差があるので、関東地方では6月上旬頃の虫コブが好適であると考えられる。
(ナラハウラマルタマフシ)
この虫コブを作る没食子蜂の種類は、コナラフシバチである。虫コブは葉の裏にでき、8月ごろに採取できる。この虫コブは、球形のビーズ玉のような形状を有し、色も美しく、その直径は約2〜4mm程度である。主に葉脈の上に付着して成長する。虫コブの色は、成長に伴って半透明のクリーム色から茶褐色に変化する。
この虫コブを作る没食子蜂の種類は、コナラフシバチである。虫コブは葉の裏にでき、8月ごろに採取できる。この虫コブは、球形のビーズ玉のような形状を有し、色も美しく、その直径は約2〜4mm程度である。主に葉脈の上に付着して成長する。虫コブの色は、成長に伴って半透明のクリーム色から茶褐色に変化する。
この虫コブは小粒大の大きさであるが、採取はしやすい。球体であるため、葉から直接取り外し、瓶などの容器に集めることができる。この虫コブはタンニン酸を多く含み、ブルーブラック等を呈するインクや染料等の色材を作りやすい。色材の製造時には、虫コブの粒を潰して得られたタンニンまたはタンニン酸を含む液を集めて使用するか、一旦乾燥させてから水を入れてすり潰して使用する。乾燥させた場合は、より濃く安定したブルーブラックの色が得られる。
(クヌギハマルタマフシ)
この虫コブを作る没食子蜂の種類は、クヌギハマルタマバチである。虫コブは葉の表と裏の両方にでき、6月〜9月頃にかけて採取できる。この虫コブは、球形のビーズのような形状を有し、色はクリーム色、うす黄緑色、橙色、赤色、茶色など様々で、その直径は1〜5mm程度である。葉の主脈と支脈上に付着して成長する。虫コブの色は最終的には、茶色に変色する。本州、四国、九州に見ることがができる。
この虫コブを作る没食子蜂の種類は、クヌギハマルタマバチである。虫コブは葉の表と裏の両方にでき、6月〜9月頃にかけて採取できる。この虫コブは、球形のビーズのような形状を有し、色はクリーム色、うす黄緑色、橙色、赤色、茶色など様々で、その直径は1〜5mm程度である。葉の主脈と支脈上に付着して成長する。虫コブの色は最終的には、茶色に変色する。本州、四国、九州に見ることがができる。
この虫コブは小粒大の大きさであるが、採取はしやすい。球体であるため、葉から直接取り外し、瓶などの容器に集めることができる。タンニン酸を多く含み、ブルーブラック等を呈するインクや染料等の色材を作りやすい。インク等の製造時には、虫コブの粒を潰して得られたタンニンまたはタンニン酸を含む液を集めて使用するか、一旦乾燥させてから水を入れてすり潰して使用する。乾燥させた場合は、より濃く安定したブルーブラックの色が得られやすい。
上記した虫コブを原料とし、例えば以下のような手順でインク(タンニン酸鉄インキ)が製造できる。
まず、虫コブからタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を抽出する。具体的には、虫コブを粉砕、破砕、すり潰しまたは細かく切断し、これに溶媒を加えてタンニンまたはタンニン酸を抽出する。
まず、虫コブからタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を抽出する。具体的には、虫コブを粉砕、破砕、すり潰しまたは細かく切断し、これに溶媒を加えてタンニンまたはタンニン酸を抽出する。
タンニンまたはタンニン酸は水溶性なので、抽出用の溶媒としては、水またはアルコールの一方または双方が挙げられる。抽出に使用する溶媒の量は、抽出操作に支障をきたさない量であれば問題なく、加えた溶媒の量が多くなった場合は、加熱操作等によって濃縮して溶媒を蒸発させればよい。ただし、溶媒の量が多くなると、得られるインクに含まれる溶媒の量も多くなって色が薄くなるので、できる限り、使用する溶媒の量は少ない方が好ましい。
そして、この抽出液に硫酸鉄(II)(硫酸第二鉄)を加えるか、あるいは硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方とを加え、目的とするインクを得る。上記抽出液に含まれるタンニンまたはタンニン酸に硫酸鉄(II)が反応することにより、ブルーブラックの美しい色が得られる。
なお、得られたインクを加熱処理することにより、インクが青色から茶系の色に変色することを防止できる。
また、理由は定かではないが、タンニンまたはタンニン酸を含む抽出液を一旦加熱処理すると、加熱しないものに比べて、得られたインクの色が濃くなる。よって、硫酸鉄(II)と反応容器させる前に、タンニンまたはタンニン酸を含む抽出液に一旦熱を加えることが好ましい。
また、理由は定かではないが、タンニンまたはタンニン酸を含む抽出液を一旦加熱処理すると、加熱しないものに比べて、得られたインクの色が濃くなる。よって、硫酸鉄(II)と反応容器させる前に、タンニンまたはタンニン酸を含む抽出液に一旦熱を加えることが好ましい。
硫酸鉄(II)としては、例えば硫酸鉄(II)七水和物が挙げられる。また水は、水道水を使用することもできるし、脱イオン水、蒸留水、精製水を使用することもできる。
硫酸鉄(II)七水和物(結晶性粉末)を使用した場合、その量は、虫コブ100重量部に対して、8〜30重量部が好ましく、更に10〜30重量部がより好ましい。8重量部未満では、インクの色が薄くなって灰色に近くなるので好ましくなく、30重量部を越えるとインクから硫酸鉄(II)七水和物の結晶が析出してくる場合があるので好ましくない。なお、10重量部以上であれば、色の濃さも十分なブルーブラックが得られやすい。
硫酸鉄(II)と共に、水またはアルコールの一方または双方を加える場合は、インクの粘性を調整する必要がある場合である。抽出液に含まれる溶媒の量で、インクの粘性が適正に調整できているのであれば、改めて水またはアルコールを加える必要はない。なお、硫酸鉄(II)の結晶性粉末を水またはアルコールの一方または双方で溶かして硫酸鉄(II)溶液を作り、これを抽出液に加えるようにしても良い。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「水またはアルコールの一方または双方を使用」とは、水またはアルコールの一方を単独で使用する場合や、それら両方を混合して使用する場合も含む意味である。
また、虫コブから得られた抽出液を加熱または乾燥させて溶媒を飛ばすことにより、固形状態でタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を回収することもできる。その場合は、得られた上記物質に、硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方を加えて、目的とするインクを得る。
なお、上記したインクと同じか大体同じ手順で、繊維(布)や皮革・紙などを染める染料や他の色材を製造することができる。
上記した原料以外に、アラビアゴム溶液を加えることもできる。アラビアゴム溶液を加えることで、ペンの滑りを良くし、インクの光沢を出すことができる。アラビアゴム溶液の製造例を説明すると、まず粉末状のアラビアゴムを細かく砕いてガム粉末とし、これを沸騰した水に加え、静かに混ぜながらガム粉末を溶かす。ガム粉末と水の容量比は1:2が好ましい。溶かした後は1日程度放冷し、その後、沈殿物を除いて広口ビンに入れ、摺合せ栓をして保存する。
なお、アラビアゴムを加えると、時間の経過に伴って液が分離してくるので、インクは早く使用することが好ましい。
なお、アラビアゴムを加えると、時間の経過に伴って液が分離してくるので、インクは早く使用することが好ましい。
また、上記した原料以外に乾燥度の調整のためにグリセリンを加えたり、防腐剤としてサリチル酸を加えることもできる。グリセリンまたはサリチル酸の添加量は、インク全体量の例えば1重量%程度である。
更に原料として虫コブを使用せずに、栗、小楢、クヌギの木の葉から、直接タンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を抽出することもできる。
ただし、上記した木の葉に含まれるタンニンまたはタンニン酸の含有量は、虫コブに比べて少ない。このため、木の葉から得られたインクは、日数が経過すると、虫コブで作ったインクよりも早く茶系の色に変色する。よって、このように木の葉からインクを作った場合、古いデッサンの風合いをより短い日数で引き出すことができる。
ただし、上記した木の葉に含まれるタンニンまたはタンニン酸の含有量は、虫コブに比べて少ない。このため、木の葉から得られたインクは、日数が経過すると、虫コブで作ったインクよりも早く茶系の色に変色する。よって、このように木の葉からインクを作った場合、古いデッサンの風合いをより短い日数で引き出すことができる。
木の葉からの抽出操作は、例えば以下のような手順で行う。
即ち、栗、小楢、クヌギの木の葉を水で洗った後、水を加え、煮汁が褐色になるまで煮る。そして、冷ました煮汁を濾過し、葉を取り除き、煮汁を飴状になるまで濃縮する。濃縮は、ロータリーエバポレーター等の濃縮器を使用したり、ガスコンロ等を使用することができる。その後、凍結乾燥等の乾燥処理によってこの濃縮液を固形状態とし、タンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を回収する。
即ち、栗、小楢、クヌギの木の葉を水で洗った後、水を加え、煮汁が褐色になるまで煮る。そして、冷ました煮汁を濾過し、葉を取り除き、煮汁を飴状になるまで濃縮する。濃縮は、ロータリーエバポレーター等の濃縮器を使用したり、ガスコンロ等を使用することができる。その後、凍結乾燥等の乾燥処理によってこの濃縮液を固形状態とし、タンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を回収する。
その後は虫コブを使用する場合と同様、タンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質と、硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方を順不同で混合し、目的とするインクを得る。
なお、固形状態にする前の濃縮液をそのまま使用することもできるが、その場合は濃縮液に含まれるタンニンまたはタンニン酸の量が少ないので、使用する濃縮液の量も多くなる。よって、硫酸鉄(II)と反応させた後は、インクの粘性を調整するために、水を蒸発させるための加熱処理を行う必要がある。
またクヌギの葉は、栗、小楢の葉に比べ、良質のブルーブラックを呈するインクが得られやすい。この理由は定かではないが、他の木に比べ、クヌギの葉に含まれるタンニンの含有量が多いからだと思われる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[虫コブの使用:クリメコブズイフシ]
栗の木の葉の根本側や新芽にできる虫コブであるクリメコブズイフシを使用し、以下のような手順で目的とするインクを製造した。
栗の木の葉の根本側や新芽にできる虫コブであるクリメコブズイフシを使用し、以下のような手順で目的とするインクを製造した。
虫コブ10.0gを乳鉢で軽くすり潰した後、これに脱イオン水20mLを加えて更に細かくすり潰した。これを濾紙と漏斗を使って濾過して固形分を除き、液分として緑色〜琥珀色を呈す液体を得た。この液体はタンニン酸を含有する水溶液であり、その容量は15mLであった。
なお、すり潰した虫コブを濾過するとき、液分が目減りしないように濾紙を予めを脱イオン水で湿らせておいた。これについては、後述する実施例2〜4についても同じである。
次に、この液体15mLを加熱して水分を蒸発させ、濃縮液8mLを得た。この濃縮液8mLに硫酸鉄(II)七水和物の結晶性粉末2.5gを加えて溶かし、目的とするインクを得た。
得られたインクは、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと同様、ブルーブラックの美しい色を呈し、実際に使用してみても擦れや滲み具合も殆ど変わりがなく、遜色なかった。
[虫コブの使用:ナラハタイコタマフシ]
小楢の木の葉にできる虫コブであるナラハタイコタマフシを使用し、以下のような手順で目的とするインクを製造した。
小楢の木の葉にできる虫コブであるナラハタイコタマフシを使用し、以下のような手順で目的とするインクを製造した。
虫コブ10.0gを乳鉢で軽くすり潰した後、これに脱イオン水40mLを加えて更に細かくすり潰した。これを濾紙と漏斗を使って濾過して固形分を除き、液分として緑色〜琥珀色を呈す液体を得た。この液体はタンニン酸を含有する水溶液であり、その容量は27mLであった。
次に、この液体27mLを加熱して水分を蒸発させ、濃縮液11mLを得た。この濃縮液11mLに硫酸鉄(II)七水和物の結晶性粉末2.8gを加えて溶かし、目的とするインクを得た。
得られたインクは、実施例1と同様に、ブルーブラックの美しい色を呈し、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと比べても、遜色なかった。
[虫コブの使用:ナラハウラマルタマフシ]
栗の木の葉にできる虫コブであるナラハウラマルタマフシ10.0gを用い、実施例2と同じ手順でインクを製造した。加えた脱イオン水、硫酸鉄(II)七水和物の量等も同じである。得られたインクは、実施例2と同様に、ブルーブラックの美しい色を呈し、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと比べても、遜色なかった。
栗の木の葉にできる虫コブであるナラハウラマルタマフシ10.0gを用い、実施例2と同じ手順でインクを製造した。加えた脱イオン水、硫酸鉄(II)七水和物の量等も同じである。得られたインクは、実施例2と同様に、ブルーブラックの美しい色を呈し、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと比べても、遜色なかった。
[虫コブの使用:クヌギハマルタマフシ]
クヌギの葉にできる虫コブであるクリメコブズイフシを使用し、以下のような手順で目的とするインクを製造した。
クヌギの葉にできる虫コブであるクリメコブズイフシを使用し、以下のような手順で目的とするインクを製造した。
虫コブ10.0gを乳鉢で軽くすり潰した後、これに脱イオン水40mLを加えて更に細かくすり潰した。これを濾紙と漏斗を使って濾過して固形分を除き、液分として緑色〜琥珀色を呈す液体を得た。この液体はタンニン酸を含有する水溶液であり、その容量は29mLであった。
次に、この液体29mLを加熱して水分を蒸発させ、濃縮液10mLを得た。この濃縮液10mLに硫酸鉄(II)七水和物の結晶性粉末3.0gを加えて溶かし、目的とするインクを得た。
得られたインクは、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと同様、ブルーブラックの美しい色を呈し、実際に使用してみても擦れや滲み具合も殆ど変わりがなく、遜色なかった。
[栗の木の葉の使用]
虫コブではなく、栗の木の葉をそのまま使用し、以下のような手順でタンニン酸を抽出した。そして、得られたタンニン酸を用いて目的とするインクを製造した。
虫コブではなく、栗の木の葉をそのまま使用し、以下のような手順でタンニン酸を抽出した。そして、得られたタンニン酸を用いて目的とするインクを製造した。
栗の木の葉2kgを水で良く洗った。洗った栗の木の葉を鍋に移して水を加え、煮汁が褐色になるまで煮た(30分〜1時間程度)。そして、冷ました煮汁を濾過して、葉を取り除いた。濾過後の煮汁3Lをエバボレーターで濃縮(低温加熱濃縮)した。濃縮によって得られた飴状栗液は重量が90gであった。その後、凍結乾燥機を用いて乾燥処理を行い、飴状栗液を固形化して、目的とするタンニン酸の粉末を得た。得られた固形粉末の量は43.21gであった。
このタンニン酸の粉末12.0gに脱イオン水100mLを加え、更に硫酸鉄(II)七水和物の結晶性粉末12.9gを加えて溶かし、目的とするインクを得た。
得られたインクは、ブルーブラックの美しい色を呈し、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと比べても、遜色なかった。
[小楢の木の葉の使用]
虫コブではなく、小楢の木の葉をそのまま使用し、実施例5と同じ手順で、タンニン酸を抽出後、目的とするインクを得た。得られたインクは、実施例5と同様、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと比べても、遜色なかった。
なお、原料である小楢の木の葉2kgに対し、得られたタンニン酸の粉末は37.7gであった。
虫コブではなく、小楢の木の葉をそのまま使用し、実施例5と同じ手順で、タンニン酸を抽出後、目的とするインクを得た。得られたインクは、実施例5と同様、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと比べても、遜色なかった。
なお、原料である小楢の木の葉2kgに対し、得られたタンニン酸の粉末は37.7gであった。
[クヌギの木の葉の使用]
虫コブではなく、クヌギの木の葉を使用し、実施例5と同じ手順で、タンニン酸を抽出後、目的とするインクを得た。得られたインクは、実施例5と同様、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと比べて遜色がなかった。
なお、原料であるクヌギの木の葉2kgに対し、得られたタンニン酸の粉末は39.7gであった。
虫コブではなく、クヌギの木の葉を使用し、実施例5と同じ手順で、タンニン酸を抽出後、目的とするインクを得た。得られたインクは、実施例5と同様、現在、ヨーロッパにおいて生産されている没食子インクと比べて遜色がなかった。
なお、原料であるクヌギの木の葉2kgに対し、得られたタンニン酸の粉末は39.7gであった。
本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。
Claims (9)
- 虫コブから抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する色材組成物であって、
上記虫コブは、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする、
色材組成物。 - 請求項1記載の色材組成物を原料とすることを特徴とする、
色材。 - 請求項1記載の色材組成物を原料とすることを特徴とする、
インク。 - 請求項1記載の色材組成物を原料とすることを特徴とする、
染料。 - 請求項1記載の色材組成物と、
硫酸鉄(II)と、
水またはアルコールの一方または双方と、
を含む原料から製造されたものであり、
上記虫コブは、クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする、
インク。 - クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種の虫コブからタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を抽出し、
該抽出液に硫酸鉄(II)を加えるか、あるいは硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方とを加えることを特徴とする、
インクの製造方法。 - クリメコブズイフシ、ナラハタイコタマフシ、ナラハウラマルタマフシ、クヌギハマルタマフシからなる群から選ばれた少なくとも一種の虫コブから抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質と、硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方と、を含む原料を順不同で混合することを特徴とする、
インクの製造方法。 - 栗、小楢、クヌギからなる群から選ばれた少なくとも一種の樹木の葉から抽出したタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質と、硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方と、を含む原料を順不同で混合することを特徴とする、
インクの製造方法。 - 栗、小楢、クヌギからなる群から選ばれた少なくとも一種の木の葉からタンニンまたはタンニン酸を少なくとも含有する物質を抽出し、
該抽出液に硫酸鉄(II)を加えるか、あるいは硫酸鉄(II)と、水またはアルコールの一方または双方とを加えることを特徴とする、
インクの製造方法。
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