JP2007076307A - 樹脂トランスファー成形法。 - Google Patents

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【課題】上型と下型のキャビティー内に樹脂を注入する際、樹脂が繊維強化材に均一に拡散・含浸するような工夫をすることによって、硬化後にボイド等のない厚さの均一な成形品が得られる樹脂トランスファー成形法を提供すること。
【解決手段】下型に敷設した繊維強化材上に上型を重ねて型締めした後、上型と下型が形成するキャビティ内を排気すると共に、樹脂をキャビティ内に注入して繊維強化材に含浸させ、次いで硬化させる樹脂トランスファー成形法において、樹脂を注入し含浸させる手段として、キャビティ内に互いに平行に樹脂注入路と樹脂排出路とを交互に設け、樹脂注入路に注入した樹脂を樹脂排出路に移動させて繊維強化材に含浸させるようにすると共に、樹脂排出路の排出口側に、樹脂の流量調節手段を設けた樹脂トランスファー成形法。
【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂トランスファー(RTM)成形法に関し、更に詳しくは、金型のキャビティ内に互いに平行に樹脂注入路と樹脂排出路とを交互に設け、樹脂注入路に注入した樹脂を樹脂排出路に移動させて繊維強化材に含浸させるようにした樹脂トランスファー成形法に関する。
RTM成形法は、長繊維や短繊維からなる繊維強化材を、成形品形状に賦形したプリフォームあるいはシート状で、上型下型からなる金型内部に配置し、金型を型締めした後、樹脂注入孔から樹脂を減圧下に注入して繊維強化材に含浸させ、加熱硬化の後、金型を開いて脱型する成形方法である。いわゆるプリプレグが必要でなく、オートクレーブ法やハンドレイアップ法に比べて生産性が良く、両面の仕上がりの良い、品質の優れた成形品が得られるという特徴がある。
従来、樹脂の繊維強化材への拡散速度を高めて注入時間を短縮する方法として、型に溝を形成する方法、樹脂流動基材(メディア)を用いる方法、溝加工や貫通穴加工をしたコア材を用いる方法がある。これらの方法はいずれも、樹脂の流路を確保することにより樹脂の拡散速度を向上させ、樹脂の注入に要する時間を短縮するものである。例えば、特開2001−62932号公報(特許文献1)には、溝を形成した型と樹脂流動基材を用いる方法が記載されている。溝を形成した型上に、繊維強化材、コア材、繊維強化材を順に積層し、更に樹脂流動基材を重ね、積層した材料と樹脂流動基材とをバギングフィルムで覆って内部を減圧した後、溝と樹脂流動基材とから樹脂を注入することによりサンドイッチ積層板を製造するものである。しかしこの方法でも、樹脂の流動性が十分でない場合がある。
また、例えば、特開2000−501659号公報(特許文献2)に記載されたような樹脂流動基材を用いる方法は、次のような問題がある。樹脂流動基材は網状のシートで、型に敷設した繊維強化材に重ねて配置して使用されるが、製造後に軽量化のため取り除かれ廃棄される。従って、樹脂流動基材を用いる方法は、製造後に樹脂流動基材を取り除く必要があり、樹脂流動基材を再利用できないことから成形品の製造コストが高く、またそれ自体が廃棄物となる問題がある。更に、これらの方法により得られた成形品の表面には、型に形成した溝や樹脂流動基材の凹凸を転写した樹脂の突起物が形成される。ピールクロスを用いることにより、樹脂の突起物をある程度除去することは可能であるが、より製造コストの高いものとなる上、意匠性の高い平滑な表面とすることは困難である。
更に、例えば、特開2002−86579号公報(特許文献3)に記載されたような溝や貫通孔を形成したコア材を用いる方法は、樹脂流動基材や溝を形成した型等を必要とせず、比較的低コストでサンドイッチ積層板を製造することができる。しかしながら、樹脂の繊維強化材に対する均一な含浸性や、樹脂の流動性は必ずしも十分ではなく、一段の改良が望まれていた。
特開2001−62932号公報 特表2000−501659号公報 特開2002−86579号公報
RTM成形法において、一般に、減圧下で樹脂を注入すると、樹脂が繊維強化材に含浸するに従い、上型と下型の間のキャビティ内の真空度は均一にならずに、排気口から離れるにつれ真空度が低下する。そして、排気口から最も遠く位置する樹脂注入口付近と排気口付近の真空度が異なり、硬化後の成形物の厚みが異なったものとなる。即ち、排気口付近は成形品の厚みが薄く、樹脂注入口付近は成形品の厚みが厚い成形品となる傾向がある。あるいは、場合によっては、樹脂未含浸部分が発生し、内部にボイドが発生した成形品となる。従って、本発明の目的は、上型と下型のキャビティー内に樹脂を注入する際、樹脂が繊維強化材に均一に拡散・含浸するような工夫をすることによって、硬化後にボイド等のない厚さの均一な成形品が得られる樹脂トランスファー成形法を提供することにある。
かかる本発明の課題は、下型に敷設した繊維強化材上に上型を重ねて型締めした後、上型と下型が形成するキャビティ内を排気すると共に、樹脂をキャビティ内に注入して繊維強化材に含浸させ、次いで硬化させる樹脂トランスファー(RTM)成形法において、樹脂を注入し含浸させる手段として、キャビティ内に互いに平行に樹脂注入路と樹脂排出路とを交互に設け、該樹脂注入路に注入した樹脂を該樹脂排出路に移動させて繊維強化材に含浸させるようにすると共に、該樹脂排出路の排出口側に、樹脂の流量調節手段を設けたことを特徴とする樹脂トランスファー成形法によって達成される。
本発明によれば、工業的に有利なRTM成形法が提供され、それによって、繊維強化材に対する樹脂の拡散・含浸性が良く、従って、ボイドが少なく且つ厚さが均一な成形品が得られる。
本発明は、RTM成形法において、樹脂を注入し含浸させる手段として、金型のキャビティ内に互いに平行に樹脂注入路と樹脂排出路とを交互に設け、樹脂注入路に注入した樹脂を樹脂排出路に移動させて繊維強化材に含浸させるようにすると共に、この樹脂排出路の排出口側に、樹脂の流量調節手段を設けたものである。樹脂注入路と樹脂排出路は、好ましくは、金型の上型又は下型の内表面に互いに平行に形成された溝を、交互に樹脂注入路と樹脂排出路とし、樹脂注入路に注入した樹脂を樹脂排出路に移動させて繊維強化材に含浸させるようにしたものである。樹脂注入路と樹脂排出路は、金型とは別の、例えば、ゴムシート、FRPシート、合成樹脂シートの一面に互いに平行に且つ交互に設けたものでも良く、これらのシートは、例えば、金型の下型に敷設しその上に繊維強化材を積層して用いれば良い。
以下、本発明において、金型の下型の内表面に互いに平行に形成された溝を、交互に樹脂注入路と樹脂排出路とした場合の例を、図を用いて説明する。図1は、型締めされた状態の金型の中央部分の断面図であり、1は上型、2は下型、3は繊維強化材、4a、4b、4c、4dはいずれも樹脂注入路、5a、5b、5cはいずれも樹脂排出路を示す。図2は、図1の下型2の内表面に形成された溝の状態を示す平面図である。図2において、4a、4b、4c、4d(以下総称して4とする)はいずれも樹脂注入路、5a、5b、5c(以下総称して5とする)はいずれも樹脂排出路であり、6は樹脂注入口、7は樹脂排出口、8a、8bは共に樹脂の流れを均等化するための樹脂ランナーである。樹脂ランナーは、樹脂注入路又は樹脂排出路に連通した溝であっても良いが、あるいは、直径3〜20mmの有孔チューブ又はスプリング状チューブ等を用いることもできる。特に、スパイラル状のチューブが好ましい。
図2から明らかなように、樹脂注入路4と樹脂排出路5は、それぞれ樹脂注入側と樹脂排出側に開口している必要がある。そして、樹脂注入路4と樹脂排出路5が、それぞれ樹脂ランナー8a、8bを経由して、樹脂注入口6と樹脂排出口7に繋がっているものが好ましい。しかし、これも図2に示したように、樹脂注入路4は金型の一端側に形成された樹脂注入口6と連通しており、樹脂排出路5は金型の他端側に形成された樹脂排出口7と連通しているが、樹脂注入路4は樹脂排出口7とは繋がっておらず、また樹脂排出路5は樹脂注入口6とは繋がっていないものが好ましい。
本発明のごとく樹脂注入路と樹脂排出路を交互に設けると、樹脂の拡散速度が速くなるだけでなく、樹脂注入路と樹脂排出路の間隔を調節することによって、繊維強化材への樹脂の含浸速度を調節することも可能である。また、樹脂注入路と樹脂排出路は交互に設けられており、注入側の溝は樹脂排出口まで直接にはつながっていないので、樹脂は必ず繊維強化材を通過してから樹脂排出路に移動することになり、樹脂の未含浸部分が生じることもない。
本発明においては、樹脂注入路と樹脂排出路としては、樹脂が流入・排出できる溝である限り特に限定はないが、溝としては、樹脂注入路と樹脂排出路として交互に且つ互いに平行に設けられた、それぞれの幅が0.5〜5mm、好ましくは1〜3mm、深さが1〜5mm、好ましくは1〜3mm、ピッチ(溝の間隔)が20〜200mm、好ましくは20〜100mmのものが適当である。溝の幅、深さ、ピッチは前記の範囲内であれば必ずしも同じ形状、本数である必要はないが、樹脂の拡散速度を、繊維強化材の両面で同程度とするためには、同等のものを形成することが好ましい。
樹脂注入路と樹脂排出路は、金型の内表面に形成しても良く、あるいは、金型とは別の、例えば、ゴムシート、FRPシート、あるいは合成樹脂シートの一面に溝を形成したものでも良い。かかるシートは、例えば、下型の内表面に配置し、シートに形成された樹脂注入路と樹脂排出路が、それぞれ金型に形成された樹脂注入口と樹脂排出口に連通するようにして用いることができる。金型又はシートに形成された溝の、長さ方向に直角断面の形状は特に制限されず、U字状、V字状等であっても良く、また、かかる溝は任意の方法・手段で形成することができる。例えば、金型の内表面に、樹脂注入路と樹脂排出路を機械加工によって形成しても良い。あるいは、シートを作製する際、シートの作製型に設けた凸形状を転写して形成させても良い。
本発明において、樹脂を注入するに際しては、金型の一端側に形成された樹脂注入口から樹脂注入路に樹脂を注入すると共に、金型の他端側に形成された樹脂排出口から樹脂排出路内を排気するのが好ましい。その際、樹脂注入時のキャビティ内の真空度が−0.10〜−0.08MPaであり、樹脂を硬化させる時の真空度が−0.08〜−0.02MPaであるのが好ましい。また、樹脂注入時の樹脂の粘度が0.01〜1Pa・sであるのが好ましい。
上記のようなRTM成形方法・条件で成形加工を行えば、通常は、ボイドの少ない厚さの均一な成形品を得ることができる。しかし、目的とする成形品の形によっては、例えば、キャビティ内の複数の樹脂注入路又は樹脂排出路の間で、長さに大きな差があるような場合があり、かかる場合には、樹脂は、短い溝の方が長い方の溝に比べて、より早く樹脂排出側の樹脂ランナーに到着する。その結果、短い溝の方に多くの樹脂が流入し、キャビティ全体に樹脂が均一に拡散・含浸しないという現象が起こる。そして、これが成形品のボイドの発生や厚さ斑の原因となる。
従って、本発明では、上記のような問題を改善するために、樹脂排出路の排出口側、即ち、樹脂排出路が樹脂排出側の樹脂ランナーと連通する周囲や近傍(図2の10の破線で囲まれた部分)に、樹脂の流量調節手段を設けることを特徴とするものである。樹脂の流量調節手段としてはどのようなものでも良いが、例えば、樹脂排出路の排出口側近傍における繊維強化材の繊維体積分率(Vf)の値を、その他の部分における繊維強化材の繊維体積分率の値よりも相対的に大きくするという方法もある。あるいはまた、樹脂ランナーとして用いるチューブの直径を変化させても良い。繊維強化材の繊維体積分率を変化させる手段としては、その部分の繊維強化材の量を増加させる方法で、あるいはその部分をより強く型押しする方法で、結果的にその部分の繊維体積分率を増加させれば良い。繊維体積分率を相対的に2〜20%程度増加させれば、樹脂の流れを十分に調節できる。
本発明において用いられる繊維強化材としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、金属繊維等の、通常の繊維強化材に用いる材料が使用できる。中でも、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維が好ましい。繊維強化材の形態としては特に制限されず、織物又は不織布等が利用できる。織物としては、強化繊維フィラメントの束(強化繊維ストランド)を使用した織物を挙げることができ、例えば、経糸と緯糸に強化繊維ストランドを使用した平織物、綾織物、繻子織物等、あるいは一軸織物、多軸織物等を挙げることができる。織物を形成する強化繊維ストランドは、繊維径4〜8μmのモノフィラメントを一束あたり500〜24,000本とすることが好ましい。なお、一軸織物とは、互いに平行に並んだ強化繊維ストランドをナイロン糸、ポリエステル糸、ガラス繊維糸等で編んだ織物をいう。多軸織物とは、互いに平行に並んだ強化繊維ストランドを角度を変えて積層してナイロン糸、ポリエステル糸、ガラス繊維糸等で編んだ織物をいう。
繊維強化材として織物を使用する場合には、複数の織物を互いに角度を変えて積層してもよい。繊維強化材は、それ自体が強化繊維の配向が面対称のものを用いるか、あるいは複数の繊維強化材を、強化繊維の配向が面対称となるように組み合わせて積重し使用するのが好ましい。面対称の繊維強化材あるいは積重して面対称とした繊維強化材を用いることにより、積層板とした際に表面板の反りを防止できる。織物の厚さは、積層板の用途により適宜選択するものであり、特に制限はないが、通常0.2〜5.0mm程度とすることが好ましい。繊維強化材の目付は、使用する繊維強化材により異なるが、炭素繊維の場合には300〜5,000g/m程度が好ましく、300〜2,000g/m程度がより好ましい。
本発明において用いられる樹脂は、好ましいのは熱硬化性樹脂であるが、熱可塑性樹脂も混合して用いることができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、マレイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂、マレイミド樹脂とシアン酸エステル樹脂を予備重合した樹脂等があり、これらの熱硬化性樹脂を適宜量配合したものでも良い。これらの樹脂のうち、耐熱性、弾性率、耐薬品性に優れたエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂が好ましい。これらの熱硬化性樹脂には、硬化剤、硬化促進剤等が含まれていてもよい。
本発明において用いられる型としては、特に制限はないが、剛性の高い金属の金型やFRP型等の金型が用いられる。下型には、シリコーンワックス等の公知の離型剤を用いて離型処理した後、繊維強化材を敷設・積層しても良い。また、成形品を取出す際の離型性を高める目的で、繊維強化材上にはピールクロス等を重ねても良い。以下、実施例により本発明を詳述する。
炭素繊維UT500−12K(東邦テナックス社製)を使用した平織物(CF目付380g/m、ストランド幅4.5mm)を幅1,000mm、長さ1,000mmにカットした。アルミ板の内表面に、断面が正方形の溝(幅2.0mm、深さ2.0mm、ピッチ40mm)を、図2(平面図)に示した様な状態に彫ったものを下型とし、これに離型処理を施し、その上に前記織物を3枚敷設・積層した。織物の配置は0/90°方向に積層した。次いで、この上に上型をかぶせ型締めし密封した。この際、図2の10の部分(破線で示した部分)、即ち、樹脂排出路が樹脂排出側の樹脂ランナーと連通する部分に、縦横95cm×5cmで厚さが0.1mmのアルミの板を設置して、10の部分を他の部分よりも圧縮して、繊維体積分率(Vf)が5〜6%ほど高くなるように調節した。図2に示したように、樹脂注入路4は樹脂注入側の樹脂ランナー8aを経て、金型の一端側に形成された樹脂注入口6と連通しており、樹脂排出路5は樹脂排出側の樹脂ランナー8bを経て、金型の他端側に形成された樹脂排出口7と連通している。
図2の樹脂注入口6に、樹脂注入用ホースを繋ぎ、樹脂排出口7には、樹脂排出用のホースを繋いだ。次いで、樹脂注入口6を閉じた後、樹脂排出用ホースから真空ポンプで、上型と下型が形成するキャビティー内を排気した。その後、リポキシR−806(昭和高分子社製)を100質量部、パーメックN(日本油脂社製)を1.0質量部、6%ナフテン酸コバルト(関東化学社製)を0.5質量部混合した混合液を、25℃雰囲気下で樹脂注入用ホースからキャビティー内に注入し、樹脂を炭素繊維の積層物に含浸させた。排気は、キャビティー内の真空度が樹脂注入時には−0.10〜−0.08MPaとなるように行なうのが好ましい。
キャビティー内に注入された樹脂は、下型に形成された樹脂ランナー8aを経て樹脂注入路4に流れ、次いで織物全体に速やかに行き渡り、余分な樹脂は、樹脂排出路5から樹脂ランナー8bを経て、樹脂排出口7からキャビティ外に流出した。その後、樹脂注入口と樹脂排出口を閉じ、80℃で20分加熱して樹脂を硬化させ、炭素繊維とエポキシ樹脂からなる積層板を得た。樹脂硬化時には真空度が−0.08〜−0.02MPaとなるように行うことが好ましい。得られた積層板は、厚みが均一なものであった。
[比較例]
樹脂排出路が樹脂排出側の樹脂ランナーと連通する部分に、アルミの板を設置することなく、それ以外は前記実施例と全く同じ実験を行ったところ、得られた積層板は、樹脂注入側と樹脂排出側で厚みにかなりの差が見られた。
図1は、本発明の、型締めされた状態の金型の中央部分の断面を示す図である。 図2は、図1の下型2の内表面に形成された溝の状態を示す平面図である。
符号の説明
1 上型
2 下型
3 繊維強化材
4a、4b、4c、4d 樹脂注入路
5a、5b、5c 樹脂排出路
6 樹脂注入口
7 樹脂排出口
8a、8b 樹脂ランナー
10 流量調節部分

Claims (8)

  1. 下型に敷設した繊維強化材上に上型を重ねて型締めした後、上型と下型が形成するキャビティ内を排気すると共に、樹脂をキャビティ内に注入して繊維強化材に含浸させ、次いで硬化させる樹脂トランスファー成形法において、樹脂を注入し含浸させる手段として、キャビティ内に互いに平行に樹脂注入路と樹脂排出路とを交互に設け、該樹脂注入路に注入した樹脂を該樹脂排出路に移動させて繊維強化材に含浸させるようにすると共に、該樹脂排出路の排出口側に、樹脂の流量調節手段を設けたことを特徴とする樹脂トランスファー成形法。
  2. 樹脂の流量調節手段が、樹脂排出路の排出口側における繊維強化材の繊維体積分率(Vf)の値を、その他の部分における繊維強化材の繊維体積分率の値よりも相対的に大きくすることによるものである請求項1記載の樹脂トランスファー成形法。
  3. 金型の上型又は下型の内表面に互いに平行に形成された溝を、交互に樹脂注入路と樹脂排出路とした請求項1又は2記載の樹脂トランスファー成形法。
  4. 樹脂注入路は樹脂注入側の樹脂ランナーを経て金型の一端側に形成された樹脂注入口と連通しており、樹脂排出路は樹脂排出側の樹脂ランナーを経て金型の他端側に形成された樹脂排出口と連通しているが、樹脂注入路は樹脂排出口とは繋がっておらず、また樹脂排出路は樹脂注入口とは繋がっていないものである請求項1〜3のいずれか1項記載の樹脂トランスファー成形法。
  5. 金型の一端側に形成された樹脂注入口から樹脂注入路に樹脂を注入すると共に、金型の他端側に形成された樹脂排出口から樹脂排出路内を排気する請求項1〜4のいずれか1項記載の樹脂トランスファー成形法。
  6. 樹脂注入路と樹脂排出路が、それぞれ幅が0.5〜5mm、深さが1〜5mm、ピッチ(溝の間隔)が20〜200mmの溝である請求項1〜5のいずれか1項記載の樹脂トランスファー成形法。
  7. 樹脂注入時のキャビティ内の真空度が−0.10〜−0.08MPaであり、樹脂を硬化させる時の真空度が−0.08〜−0.02MPaである請求項1〜6のうちいずれか1項記載の樹脂トランスファー成形法。
  8. 樹脂注入時の樹脂の粘度が0.01〜1Pa・sである請求項1〜7のうちいずれか1項記載の樹脂トランスファー成形法。
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