JP2007075389A - 吸込具およびそれを用いた電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、吸込力を低下させることなく、床面の除菌操作を掃除作業と同時に行うことができる吸込具およびそれを用いた電気掃除機を提供する。
【解決手段】本発明の吸込具7は、塵埃の吸引に供する吸込具本体9と、前記吸込具本体9の底面側に光学的な除菌手段を備え、床面に付着した雑菌、および塵埃に付着している雑菌に対して、雑菌の活動を不活化する254nmの波長を含む紫外線光を照射するように構成することにより、床面の雑菌に対する除菌操作を行うことができ、床面および室内空間を衛生的にできる吸込具及びそれを用いた電気掃除機を提供することができる。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の吸込具7は、塵埃の吸引に供する吸込具本体9と、前記吸込具本体9の底面側に光学的な除菌手段を備え、床面に付着した雑菌、および塵埃に付着している雑菌に対して、雑菌の活動を不活化する254nmの波長を含む紫外線光を照射するように構成することにより、床面の雑菌に対する除菌操作を行うことができ、床面および室内空間を衛生的にできる吸込具及びそれを用いた電気掃除機を提供することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、床面の除菌を可能にした吸込具およびそれを用いた電気掃除機に関するものである。
従来の床面の除菌を可能にした吸込具および電気掃除機としては、吸込具本体において、吸込口の近傍に空気吹き出し口を備え、電動送風機自体の発熱もしくは、別途加熱手段により、加熱した温風または熱風を前記空気吹き出し口より放出し床面の除菌を行う吸込具およびそれを用いた電気掃除機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−299599号公報
しかしながら、前記従来の構成では、電動送風機からの排気を再度吸込具方向に戻す構成であるため、吸込具内の負圧(吸引圧力)が低下して床面の塵埃を吸い難くなり、結果として掃除の作業効率が悪化するという課題を有していた。
また、前記従来の構成では、吸込具本体を吸引対象の塵埃に接近させた際、吹き出し空気が塵埃を吸う前に吹き飛ばし、一部の塵埃が室内に舞い上がり拡散してしまうという課題を有していた。
また、前記従来の構成では、吸込具本体より加熱した温風または熱風を吹き出すことにより、延長管、吸引ホースが発熱するため、使用者が不快に感じたり、また前記延長管及び吸引ホースの寿命が低下するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、吸込具本体での吸込力の低下や塵埃の吹き飛ばしを発生させることなく、床面の雑菌に対する除菌操作を行うことができ、床面および室内空間を衛生的にできる吸込具及び電気掃除機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の吸込具は、塵埃の吸引に供する吸込具本体と、前記吸込具本体の底面付近に光源を用いた光学的な除菌手段を備え、床面に付着している雑菌、および塵埃に付着している雑菌に対して、雑菌の活動を不活化する光を照射するように構成したものである。
これによって、光の照射を受けた床面、および塵埃に付着している雑菌は、部分的もしくは大半が不活化し、床面を衛生的に保つこととなる。
また本発明の吸込具を電気掃除機に用いることで、掃除作業と同時に床面の除菌作業を行うことができ、また除菌操作は、吸引操作とは独立した操作であるため、吸込力が低下することはなく、またさらに、除菌しながら塵埃を吸引するため、集塵室内の塵埃に付着している菌の増殖も抑制されるため、菌由来の悪臭の発生も防ぐこととなる。
本発明の吸込具およびそれを用いた電気掃除機は、吸引力を低下させることなく、床面の除菌操作を掃除作業と同時に行うことができる。
第1の発明は、塵埃の吸引に供する吸込具本体と、前記吸込具本体の底面付近に光源を用いた光学的な除菌手段を備えることにより、吸込具が接した床に付着している雑菌に対して、効率よく光学的な除菌手段による光照射を行うことができ、雑菌の不活化を実行することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の光学的な除菌手段は、紫外線を照射する光源とすることにより、エネルギーレベルの高い光を床面に照射することにより、短時間に床面上の雑菌を不活化することができる。
第3の発明は、特に第1の発明または第2の発明の光源は、254nmのピーク波長の紫外線を照射することにより、前記254nmのピーク波長の紫外線は、菌の遺伝子に最も吸収されやすい波長であり、前記紫外線を吸収した菌の遺伝子細胞は、容易にダメージを負うこととなり、床面に付着している雑菌を不活化する効率を最大限に高めることができる。
第4の発明は、特に第1から第3のいずれか1つの発明の光源は、吸込具本体の吸込口より後方に設置することにより、吸込具本体前方からの塵埃の吸引を阻害することなく、床面の除菌操作を実施することができる。
第5の発明は、特に、第1から第4のいずれか1つの発明の光源の背面の吸込具本体側に、反射板を設置したことにより、光源から照射する光を効率よく床面に照射することができ、照射面積の拡大、床面上の雑菌に対する除菌効率を向上させることができる。
第6の発明は、特に、第1から第5のいずれか1つの発明の光源の床面側を透光性のメッシュでカバーすることにより、吸込具本体を床面上で移動させた際に、床面の突起物等の上を通過した場合でも、メッシュが光源を保護しているため光源が破損することはなく、また前記メッシュは透光性であるため、床面に対する照射量が低下することはない。
第7の発明は、特に、第1から第6のいずれか1つの発明の吸込具本体の上面には、前記光源の光を導光する導光窓を備えたことにより、使用者は、吸込具本体の導光窓により光源の点灯を確認し、除菌操作の実行を容易に確認でき、また、光源の点灯不良、寿命などの状態も容易に確認することもできる。
第8の発明は、特に、第1から第7のいずれか1つの発明の光源は、床面と吸込具本体の吸込口の両方に光を照射することにより、床面だけでなく、吸込口より吸引される塵埃に対しても除菌作用のある光を照射することができ、集塵室に貯留する菌数を低減させることができる。
第9の発明は、特に、第1から第8のいずれか1つの発明において吸込具本体に接地通電手段を設け、光源は、前記接地通電手段に連動して吸込具本体が床面に接地すると点灯し床面から離れと消灯する構成としたため、使用者が誤って除菌作用のある光を皮膚に照射したり、目視することはなく、安全に床面の除菌操作を実施することができる。
第10の発明は、第1から第9のいずれか1つの発明の吸込具本体に、回転ブラシを備えたことにより、特に、光源による床面への除菌操作に加えて、前記回転ブラシによる物理的な雑菌の床面からの除去も行うことができるため、床面からの雑菌の除去率をさらに高めることができ、またさらに吸込口にも光を照射する場合には、ブラシ毛に残留する雑菌も光照射により不活化でき、回転ブラシを清潔に保つことができる。
第11の発明は、特に、第1から第10のいずれか1つの発明の前記回転ブラシのブラシ毛には、光触媒を担持していることにより、光源からの光が回転ブラシに照射されることにより、ブラシ毛の光触媒の酸化分解力が発現し、ブラシ毛の除菌の除菌効率を高めることができる。
第12の発明は、吸引気流を発生する電動送風機と、吸引した塵埃を貯留する集塵室を本体に備え、吸引ホース、延長管を介して前記本体に接続した吸込具により、床面の塵埃を空気とともに吸引する電気掃除機において、前記第1から第11のいずれか1項に記載の光学的な除菌手段を備えた吸込具を用いることにより、床面の埃、細塵等の塵埃を吸引除去する掃除作業と同時に、吸込具の光学的な除菌手段を点灯させることで、床面の雑菌の不活化を実施でき、また吸引する塵埃にも光が照射されるため塵埃表面の雑菌についても低減させることで、集塵室内の菌増殖を抑制し、さらに光照射自体は、吸引動作からは独立した作用操作であるため、除菌操作の実施による吸込仕事率の低下は起きないため、除菌操作と掃除操作を両立することができる。
第13の発明は、特に、第12の発明の光源は、電動送風機の運転/停止のいずれの状態にも関わらず、単独で点灯及び消灯の操作ができることにより、光源単独の動作による除菌操作が実行でき、除菌対象が床面以外の物体であっても、吸引を停止して除菌できるため、誤って吸引することなく、様々な物体の除菌操作が可能となる。
第14の発明は、特に、第12または第13の発明の電気掃除機は、集塵室より上流側に塵埃の吸引を検知する塵埃検知手段を備え、前記光源は、塵埃検知手段が塵埃の吸引を検知した時に、所定時間点灯して除菌動作を実行することにより、塵埃の存在する床面を検知し、その部分に同時に除菌操作も実施することができるため、効率の良い床面除菌が実施でき、また吸込具本体の上面に光源の導光窓を備える場合には、光源の点灯が除菌の開始表示に加えて、塵埃の検知表示にも兼用することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における吸込具およびそれを用いた電気掃除機を示している。1は、電動送風機2を内蔵した掃除機本体を示し、集塵室3に設けた吸引部4に接続された吸引ホース5、延長管6を介して吸込具7が接続されている。すなわち電動送風機2の吸引力により床面8上の塵埃などが吸込具7から吸引され、集塵室3で塵埃が分離貯留される。
図1は、本発明の第1の実施の形態における吸込具およびそれを用いた電気掃除機を示している。1は、電動送風機2を内蔵した掃除機本体を示し、集塵室3に設けた吸引部4に接続された吸引ホース5、延長管6を介して吸込具7が接続されている。すなわち電動送風機2の吸引力により床面8上の塵埃などが吸込具7から吸引され、集塵室3で塵埃が分離貯留される。
図2〜図3は、本発明の第1の本実施の形態の吸込具7を示している。
9は吸込具本体であり、接続部10を延長管6の先端に接続することで、吸込具本体9底面の吸込口11より塵埃を吸引できる。12は光源であり、吸込口11の後方に組み込まれている。前記光源12は、波長が300nm未満の紫外線領域の光を照射するものが好ましく、特に254nmにピーク波長を有する光を照射する光源を使用すると、細菌等の微生物を不活化する作用が特に優れる点でより好ましく、本実施の形態では、この波長域の紫外線を照射する光源12を使用した。
また、光源12の搭載部分には、ステンレス等の金属製のメッシュ13を設置するとことで、吸込具本体9を床面8に設置した際に光源12が破損するのを防止できる。また、光源12を吸込口11の後方に配置することで、壁際の床などの掃除の際に、吸込口11をできるかぎり壁際に近づける配置にすることができ、壁際の塵埃に対する吸引特性を低下させずに済む。
さらに、前記光源12の設置部には、図3(a)に示すように、反射板14が組み込まれており、これにより光源12の照射する紫外線を無駄なく床面8に照射することができる。尚、前記反射板14は、耐久性の点より金属素材を用い、光源12の対向面は特に、表面をメッキ処理などにより、鏡面化処理しておくと、紫外線の反射効率を高めることができる。
15は、接地通電スイッチであり、前記光源12とリレースイッチ16を介して電気的に接続されており、図3(b)に示すように、吸込具本体9の底面が床から離れた場合には、接地通電スイッチ15が吸込具本体9より飛び出して、それに連動してリレースイッチ16の接点が開放し、光源12への通電が停止消灯するので、使用者が吸込具本体9の底面を、使用者側に向けた場合でも、紫外線を浴びることはなく安全である。
尚、図には示さないが、本実施の形態では、光源12への電気の供給は、掃除機本体1の電源より、吸引ホース5、延長管6に電線を配して、通電しているが、吸込具本体9に電池収納部を設け、電池により独立して通電してもよい。また、電池方式を用いると、吸引ホース5、延長管6の配線を省略できるのは言うまでもない。
17は、導光窓であり、吸込具本体9上面と、光源12の設置部間を連通する形で組み込まれており、使用者は、光源12点灯時の可視光を導光窓17を通じて、上面より目視確認することができ、光源12の点灯有無や、点灯不良を容易に知ることができる。尚、導光窓の素材としては、アクリル樹脂などの透明性が高く、かつ紫外線は通さない樹脂を使用するのがよい。
以上のように構成された吸込具を用いた電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
電気掃除機の電源を投入し、電動送風機の運転を開始すると、集塵室3上流において吸引風を発生し、吸込具7の吸込口11より床面8などの埃、細塵などの塵埃を吸引させることができる。さらに、吸込具7を床面8に設置した際には、設置通電スイッチ15が、吸込具本体に押し込まれ、リレースイッチ16が閉鎖されるので、光源12が点灯する。
使用者は、吸込具本体9上面の導光窓17より、光源12の点灯を目視で認識できる。点灯を開始した光源12からは、254nm波長を含む紫外線光が床面8に照射され、床面8の反対面に位置する光源12の照射紫外線光も、反射板14により効率よく反射されるので、光源12から照射されるほとんどの紫外線光を床面8に当てることができる。
雑菌などが付着している床面8上に吸込具7を往復させると、雑菌は、紫外線光の照射を受け、また照射されている紫外線は254nm付近の光であるため、雑菌の遺伝子は、この光を容易に吸収し、遺伝子がダメージを受けることになるため、最終的には、不活化されることとなる。
この床面8の除菌操作は、床面8の塵埃清掃作業と同時に実施できるため、従来の掃除作業と作業量自体を増やすことなく、床面8の清浄レベルを向上させることができ、かつ光源12を点灯させても、吸込み力が低下することはない。
また、本実施の形態の光源12を、電動送風機の運転有無に関係なく、独立して点灯消灯できるようにすることで、使用者が吸引操作と除菌操作の組合せを任意に選択することができ、室内上履きなどの吸引操作の必要のない対象物表面の除菌を容易に行うことができる。また、掃除機で吸引したくない水分の付着した床面8などでも、光源12の照射のみを実施することで、雑菌の不活化のみを行うなど、用途の幅が広がる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態の吸込具7を示しており、図4(a)は、本発明の吸込具7を底面から見た図であり、図4(b)は、図4(a)の吸込具7におけるA−A部の断面図である。尚、実施の形態1と同一の構成については、同一の符合を付して詳細な説明を省略する。
図4は、本発明の第2の実施の形態の吸込具7を示しており、図4(a)は、本発明の吸込具7を底面から見た図であり、図4(b)は、図4(a)の吸込具7におけるA−A部の断面図である。尚、実施の形態1と同一の構成については、同一の符合を付して詳細な説明を省略する。
図4(a)、図4(b)において、光源12の設置部分は、光源12の照射光を床面8に加えて、吸込口11部にも照射する構成であり、これに合わせて、光源12を保護するメッシュ13は、床面8方向だけでなく、吸込口11の面にも設置されている。また、反射板14も、光源12の照射光を床面8に加えて吸込口11の方向に照射できる形状となっており、さらに吸込口11方向にも照射することで、結果として、床面8への照射面積も拡大することとなる。尚、本実施の形態も、前記実施の形態1と同様に、吸込具本体9の上面に導光窓17を備えている。
以上のように構成された吸込具を用いた電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
吸込具7を床面8に設置し、電気掃除機の電源を投入すると、電動送風機の運転開始と同時に、光源12も点灯を開始する。光源12より照射される254nmの波長を含む紫外線は、反射板14により床面8と、吸込口11方向に照射され、床面に付着している雑菌を不活化すると共に、吸込口11より吸引される塵埃も吸込口11部を通過するときに紫外線を浴び、塵埃表面に付着している雑菌が一定量不活化されて、集塵室3に吸引されることとなる。
また、本実施の形態において、集塵室3より上流側の吸引経路に、塵埃の吸引を検知する塵埃検知手段を設置し、光源12と前記塵埃検知手段を電気的に接続して、塵埃の吸引時に光源12を所定時間点灯させることで、使用者は、導光窓17を介して、光源12の点灯開始を目視で認識し、また床面の塵埃が存在する場所も視覚的に判断できるため、特に塵埃が多い部分を、重点的に、除菌操作することもできる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の第3の実施の形態の吸込具7を示しており、図5(a)は、吸込具7を底面から見た図であり、図5(b)は、図5(a)の吸込具7におけるA−A部の断面図である。尚、実施の形態1、実施の形態2と同一の構成については、同一の符合を付して詳細な説明を省略する。
図5は、本発明の第3の実施の形態の吸込具7を示しており、図5(a)は、吸込具7を底面から見た図であり、図5(b)は、図5(a)の吸込具7におけるA−A部の断面図である。尚、実施の形態1、実施の形態2と同一の構成については、同一の符合を付して詳細な説明を省略する。
図5(a)、図5(b)において、本実施の形態の吸込具7は、実施の形態2の吸込具7の吸込口11に回転ブラシ18を設置したものである。前記回転ブラシ18は、電気モーターで駆動する回転ローター19に複数条のブラシ毛20が植毛されている。ブラシ毛20は、樹脂繊維で構成されており、ブラシ毛20の表面には、光触媒がコーティングされている。前記光触媒としては、酸化チタンなどを用いると容易に光触媒効果を得ることができる。また、図面による詳細な説明は省略するが、前記回転ローター19を駆動する電気モーターは、リレースイッチ16を介して接地通電スイッチ15に電気的に接続されており、光源12と同様に、吸込具本体9の底面が床から離れた場合には、接地通電スイッチ15が吸込具本体9より飛び出して、それに連動してリレースイッチ16の接点が開放し、回転ローター19が回転を停止するので、回転ブラシ18の手入れをする際、吸込具本体9の底面を、使用者側に向けても安全である。
また、光源12は、床面8に加えて吸込口11に紫外線を照射する構成であるため、吸込口11に設置された回転ブラシ18のブラシ毛20には、紫外線が当たることとなり、ブラシ毛20の光触媒の酸化分解力が発現することとなる。
また、回転ブラシ18を追加したことで、ブラシ毛20と床面8との接触で、床面8上の雑菌を物理的に除去することができ、光源12の除菌効果と組み合わせることにより、さらに床面に対する除菌性能が向上する。
尚、ブラシ毛20に付着した菌は、光源12の紫外線と、ブラシ毛20の光触媒の酸化分解力により、ブラシ毛上で不活化し、最終的には吸引気流に乗って、集塵室3に貯留されることとなる。
また、回転ブラシ18は、吸込具本体9の前方方向に回転するので、床面の塵埃は、光源12と回転ブラシ18との間を通過し、通過時には、光源12の紫外線を浴びるので、塵埃に付着している雑菌が一定量不活化されることとなる。
以上の実施の形態1から実施の形態3の吸込具7を備えた電気掃除機を用いて、本発明の効果を調べた。
(実験例1)
実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3の吸込具7を備えた電気掃除機を用いて、床面に付着した雑菌の除菌性能を調べた。
実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3の吸込具7を備えた電気掃除機を用いて、床面に付着した雑菌の除菌性能を調べた。
実験方法は、幅30cm、奥行き60cmのフローリング床を切り出した板の表面に、1.0×105個/mlに調製した黄色ブドウ球菌の菌液を20ml均一に塗布し、表面の水分が完全に乾いた後、電気掃除機を運転しながら、各吸込具7をフローリング床上で5往復させた。また、吸込具7の1往復当たりの時間は、2秒とし、5往復で合計10秒間床面を往復させた。尚、比較例1として、実施の形態1の吸込具7で光源12を消灯させた条件でも同様に往復操作を行った。
往復操作終了後、吸込具7が移動した面を、市販の菌拭き取りチェックシートを用いて拭き取り、拭き取ったシートを滅菌袋に入れ、界面活性剤が0.8%入った滅菌水20mlでシート上の菌を洗い出した。洗い出した滅菌水を、10倍単位で希釈して、それを標準寒天培地に0.2ml塗布し、35℃で36時間培養した後、培地上のコロニーをカウントして、生菌数とした。また、初期生菌数として、吸込具7を往復させないフローリング床の拭き取りも行い、同様の培養操作で、初期にフローリング床に付着している生菌数の測定も行い、この値をフローリング板の初期生菌数とした。
各吸込具7の測定による床面の黄色ブドウ球菌の各残存生菌数と、初期生菌数の値をもとに、床面からの除菌率を求めた結果、比較例1は24%、実施の形態1は95%、実施の形態2は97%、実施の形態3は、99.5%となった。
以上の結果より、本発明の吸込具は、床面に付着している黄色ブドウ球菌を効率よく不活化でき、特に光源12と回転ブラシ18を併用することで、99%以上の除菌率を達成できる。
(実験例2)
実験例1で使用した実施の形態3の回転ブラシ18を取り外し、ブラシ毛20に残存している黄色ブドウ球菌の生菌数を測定した。
実験例1で使用した実施の形態3の回転ブラシ18を取り外し、ブラシ毛20に残存している黄色ブドウ球菌の生菌数を測定した。
測定方法は、回転ブラシ18を滅菌袋に入れて、さらに界面活性剤0.8%を含んだ滅菌水を40ml加えて、ブラシ毛20の黄色ブドウ球菌を洗い出した。洗い出した滅菌水を実験例1と同様に、標準寒天培地に塗布し、培養した結果、生菌数は、ゼロであることが確認され、光源12の紫外線と、ブラシ毛20の光触媒の効果により、ブラシ毛に付着した黄色ブドウ球菌は、不活化されていることを確認した。
(実験例3)
実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3の吸込具7を備えた電気掃除機を用いて、塵埃に付着した菌の除菌効果を測定した。
実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3の吸込具7を備えた電気掃除機を用いて、塵埃に付着した菌の除菌効果を測定した。
実験方法は、脱脂綿をほぐしたものを疑似塵埃とし、疑似塵埃0.4gを1個単位とし、1日当たりの掃除塵埃量平均値4gの市場データをもとに、疑似塵埃10個を本発明の吸込具7で吸引することとした。さらに疑似塵埃には、1.0×105個/mlに調製した黄色ブドウ球菌の菌液を、疑似塵埃1個に対して0.2ml、ピペットで数回に分けて滴下し、よく乾燥させたものを、菌が付着した疑似塵埃とした。
10個の疑似塵埃を、実験例1で使用したフローリング床板上に、2個単位で奥行き方向に5列配置し、各吸込具7により吸引させた。
吸引後、集塵室3より疑似塵埃を取り出し、10個の疑似塵埃を5個単位で、界面活性剤0.8%入り滅菌水20mlで滅菌袋中で洗いだし、同様に標準寒天培地で培養し生菌数をそれぞれ求めた。
測定の結果、吸込口11に光が当たらない実施の形態1の吸込具7の疑似塵埃の除菌率を0%とすると、実施の形態2は58%、実施の形態3は、68%であり、吸込口11に疑似塵埃が通過する際に、光源12の紫外線を照射することで、疑似塵埃に付着している黄色ブドウ球菌を一定量不活化できることを確認できた。
以上のように、本発明にかかる吸込具およびそれを用いた電気掃除機は、吸引力を低下させることなく、床面の除菌操作を掃除作業と同時に行うことができ、家庭用の掃除用途だけでなく、除菌操作が必要な業務用の用途などにも活用することができる。
1 掃除機本体
2 電動送風機
3 集塵室
5 吸引ホース
6 延長管
7 吸込具
8 床面
9 吸込具本体
11 吸込口
12 光源
13 メッシュ
14 反射板
15 接地通電スイッチ(接地通電手段)
17 導光窓
18 回転ブラシ
20 ブラシ毛
2 電動送風機
3 集塵室
5 吸引ホース
6 延長管
7 吸込具
8 床面
9 吸込具本体
11 吸込口
12 光源
13 メッシュ
14 反射板
15 接地通電スイッチ(接地通電手段)
17 導光窓
18 回転ブラシ
20 ブラシ毛
Claims (14)
- 塵埃の吸引に供する吸込具本体と、前記吸込具本体の底面付近に光源を用いた光学的な除菌手段を備えた吸込具。
- 前記光学的な除菌手段は、紫外線を照射する光源である請求項1に記載の吸込具。
- 前記光源は、254nmのピーク波長の紫外線を照射する請求項1または2に記載の吸込具。
- 前記光源は、吸込具本体の吸込口より後方に設置されている請求項1から3のいずれか1項に記載の吸込具。
- 前記光源の背面の吸込具本体側に、反射板を設置した請求項1から4のいずれか1項に記載の吸込具。
- 前記光源の床面側を透光性のメッシュで覆った請求項1から5のいずれか1項に記載の吸込具。
- 前記吸込具本体の上面には、前記光源の光を導光する導光窓を備えた請求項1から6のいずれか1項に記載の吸込具。
- 前記光源は、床面と吸込具本体の吸込口の両方に光を照射する請求項1から7のいずれか1項に記載の吸込具。
- 吸込具本体に接地通電手段を設け、前記光源は、前記接地通電手段に連動して吸込具本体が床面に接地すると点灯し床面から離れと消灯する構成とした請求項1から8のいずれか1項に記載の吸込具。
- 前記吸込具本体に、回転ブラシを備えた請求項1から9のいずれか1項に記載の吸込具。
- 前記回転ブラシのブラシ毛には、光触媒を担持している請求項10に記載の吸込具。
- 吸引気流を発生する電動送風機と、吸引した塵埃を貯留する集塵室を本体に備え、吸引ホース、延長管を介して前記本体に接続した吸込具により、床面の塵埃を空気とともに吸引する電気掃除機において、前記吸込具に請求項1から11のいずれか1項に記載の吸込具を用いた電気掃除機。
- 前記吸込具に備えた光源は、電動送風機の運転/停止のいずれの状態にも関わらず、単独で点灯及び消灯の操作ができる請求項12に記載の電気掃除機。
- 前記集塵室より上流側に塵埃の吸引を検知する塵埃検知手段を備え、前記光源は塵埃検知手段が塵埃の吸引を検知した時に所定時間点灯して除菌動作を実行する請求項12または13に記載の電気掃除機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005267838A JP2007075389A (ja) | 2005-09-15 | 2005-09-15 | 吸込具およびそれを用いた電気掃除機 |
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Cited By (8)
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---|---|---|---|---|
JP2009502239A (ja) * | 2005-07-20 | 2009-01-29 | オプティマス サーヴィシーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー | 無菌使い捨てカートリッジを有するロボット床清掃機 |
JP2013255718A (ja) * | 2012-06-14 | 2013-12-26 | Panasonic Corp | 電気掃除機 |
KR101487787B1 (ko) * | 2007-08-21 | 2015-02-06 | 삼성전자주식회사 | 진공청소기용 흡입브러시 |
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JP2022022425A (ja) * | 2019-12-27 | 2022-02-03 | アイリスオーヤマ株式会社 | 電気掃除機 |
-
2005
- 2005-09-15 JP JP2005267838A patent/JP2007075389A/ja active Pending
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