JP2007074837A - 液体金属用誘導型電磁ポンプ - Google Patents

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邦明 三浦
Kazuhiko Hagitani
和彦 萩谷
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Katsuhiro Haga
勝洋 羽賀
Hiroyuki Konakawa
広行 粉川
Hiroshi Sato
博 佐藤
Hidetaka Kinoshita
秀孝 木下
Yujiro Ikeda
裕二郎 池田
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Abstract

【課題】 放射線が放出される環境下でも問題なく運用出来る液体金属用誘導型電磁ポンプを得る。
【解決手段】 液体金属用誘導型電磁ポンプは、液体金属を移動させる筒状のダクト2と、このダクト2の液体金属が移動すべき方向に沿って移動磁界を発生させるロータ1、8とを有し、ロータ1、8をそれから離れたモータ5により回転駆動される円柱状または円筒状のものとし、このロータ1、8の外周または内周に同ロータ1、8の円周方向に液体金属を移動させるようダクト2を配置したものである。ロータ1、8は永久磁石12、16を円周方向に並べて配置したものからなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水銀や液体インジウム等の液体金属を搬送するために使用される液体金属用誘導型電磁ポンプに関し、特に液体金属に推力を与える部分のダクトを螺旋状或いは円形状とした電磁ポンプにおいて、円周方向に移動磁界を発生する誘導子をモータにより回転させるようにした液体金属用誘導型電磁ポンプに関する。
液体金属を搬送するためのポンプは機械方式と電磁方式とがある。
機械方式の液体金属用ポンプは、液体金属を入れるケーシングの中に羽根車を設け、この羽根車をケーシングの外に配置したモータで回転駆動して液体金属に推力を与える方式である。この機械方式は、ケーシングにモータの軸が貫通する部分にパッキンを備えた軸受けが必要となり、この軸受け部分で液漏れがしやすいという欠点がある。液漏れは水銀等のような毒性の強い液体では安全上大きな問題を引き起こすことになる。また、融点が常温より高い液体金属の場合は、漏れた液体金属が軸受け部で固化し、軸の回転を阻害することになる。
電磁方式の液体金属用ポンプは、シール性に欠点がある軸受けが無いので、液漏れの問題は少なくなり、安全性が高く、そのため、液体金属ナトリウムを使用する高速増殖炉等に使用され、その種類も多い。電磁方式の液体金属ポンプの多くは高速増殖炉の開発に伴って開発されたものが多く、ファラデー方式と誘導方式とがある。図6はこれら電磁方式の液体金属用ポンプの代表例の構造を示すものである。
図6(a)は、直流型のファラデー方式の液体金属用ポンプの例である。ダクト21を挟むようにしてその径方向に対向した一対の電極22、22の間に直流電流iを流すと共に、ダクト21を挟んで一対の永久磁石または電磁石の磁極23、23を配置し、ダクト21内に前記電流iの流れと交差する方向に磁界Bを形成する。こうすることにより、導体である液体金属に電磁力による推力Fが生じる。図6(a)に示すように、電磁石の磁極23、23を近接して配置し、磁界の強度がダクト21の磁極全体にわたって極端に弱くならないように、ダクト21を断面扁平にして壁面間隔を一部狭くし、そこに磁極23、23を配置している。
図6(b)は、交流型のファラデー方式の液体金属用ポンプの例である。コイル29を有するヨーク27と導体27とにより、低圧トランス26を構成し、コイル29に交流を流すことにより、導体27の両端にダクト21を挟むようにしてその径方向に対向して配置した一対の電極25、25の間に交流電流を誘導する。また、コイル32を有するヨーク31の両端の磁極30、30を、ダクト21を挟んで対向するように配置する。そして、前記コイル32にコイル29と同期する同じ周波数の電流を流し、前記磁極30、30の間に前記電極25、25の間に流れる交流電流と交差する方向に交番磁界を形成する。こうすることにより、導体である液体金属に電磁力による一定方向の推力が生じる。ダクト21を断面扁平にして壁面の間隔を一部狭くし、そこに磁極30、30を配置している点は前記のものと同じである。
図6(c)は、矩形流路形のリニア誘導方式液体金属用ポンプの例である。コアに複数のコイルを巻いて直列に配列した誘導子24、24をダクト21の回りに配置し、ダクト21内にその長手方向に移動する磁界を発生させる。この移動磁界により、ダクト21内の液体金属に推力を与え、搬送する。ダクト21を断面扁平にして壁面間隔を一部狭くし、そこにステータ24、24を配置している点は前記のものと同じである。
図6(d)は、環状流路形のリニア誘導方式の液体金属用ポンプの例である。コアに複数のコイルを巻いて直列に配列したステータ33、33をダクト21の回りに配置し、ダクト21内にその長手方向に移動する磁界を発生させる点は前記のものと同じである。この環状流路形では、ダクト21の内部に、前記ステータ33、33で発生した移動磁界の磁路となるコア34を配置している。これにより、ダクト21内の移動磁界の磁気分布を均一にする。コア34は磁性体をセラミックや金属等の保護管で覆ったものである。このコア34はスペーサ35によりダクト21の中心に保持されており、このコア34とダクト21との間が環状の液体金属の流路となる。
既に述べた通り、ファラデー方式の液体金属用ポンプでは、ダクト21を扁平にして磁極23、30を取り付けやすくすると共に、ダクト内での磁界の強度を確保し、十分な推力が得られるようにしている。また、誘導方式の液体金属用ポンプでも、矩形流路型のものでは、ダクト21を扁平にしている。
しかしながら、このようにダクト21を扁平にしたものでは、圧力に対して弱く、高温配管系に接続すると、接続配管からの反力により曲げられることになり、強度的な問題が生じる。このため、ダクト21のポンプ部分の入口と出口にダクトの軸力や曲げ力がかからないようにサポートが必要となる等、高温配管設計には難しい熱応力緩和対策が必要となる。
このような理由から、ファラデー方式や誘導方式の矩形流路型の液体金属用ポンプは、メンテナンス性に優れている一方で、熱応力緩和対策が難しい高温配管となるような高速増殖炉には使うことは困難が伴う。これに対し、図6(d)に示す環状流路型リニア誘導電磁ポンプは、ダクトのポンプ部分が強度を得やすい円管状であり、接続する高温配管と共に熱応力解析や耐震設計が容易なので、高速増殖炉に多く利用されている。
ところが、環状流路型リニア誘導電磁ポンプはもちろんのこと、矩形流路型リニア誘導電磁ポンプは、小流量でも高出力(高吐出圧力)を得るためには、誘導コイルの長さを長くし、且つステータの部分の流路ギャップを狭くする必要がある。ステータ24、33の長さが2m程度までならともかく、吐出圧力をさらに大きくするため、ステータ24、33の長さをそれ以上、例えば4m程度までにすると、ダクト21の撓み等により、その長さにわたってダクト21とステータ24、33の隙間を均一にすることが難しい。他方、流路ギャップを狭くすることは、粒体金属中の酸化物等の異物が流路ギャップの狭い部分に詰まりやすくなるため、小流量で高吐出圧力が必要な電磁ポンプには適さない。
直流或いは交流型のファラデー方式の電磁ポンプでも、高吐出圧力を得るためには、ダクト21の長手方向の電極22、25と磁極23、30の長さを長く取らなければならず、特に電極22、25はダクト21に接続しなければならない。そうすると、電極22、25とダクト21との材質の違いから、温度変化に伴い大きな熱応力が生じる原因となる。このような理由から、高吐出圧力を得ることが出来るファラデー方式の電磁ポンプは実現が不可能である。
このような観点から、小流量でも高吐出圧力を得ることが出来る電磁ポンプとして開発されたのが図7に示すようなヘリカルダクト誘導型電磁ポンプである。この電磁ポンプは、矩形流路型リニア誘導電磁ポンプを改良したもので、ダクト21の中心にコア33を配置し、このコア33とダクト21との間に隔壁37により螺旋状流路38を形成したものである。コア33は鉄等の磁性体を保護管で覆ったもので、その周囲とダクト21の内周との間に螺旋状の隔壁37を設け、ダクト21の入口21aから出口21bに通じる螺旋状流路38を形成している。ダクト21の外周に配置された誘導子36は、一般の誘導モータの誘導ステータと同じ構造であり、三相交流の通電によりダクト21の内部に回転磁界を発生させる。前記コア33はこの回転磁界の磁路となり、螺旋状流路38内の磁界強度を維持し、この螺旋状流路38内の液体金属に円周方向の推力を発生させる。これにより、液体金属は前記螺旋状流路38に沿って推力が与えられる。単にダクトを螺旋状に巻いただけでは内圧に対する強度が弱いので、円筒形のダクト21の中心にコア33を配置し、コア33とダクト21との間に螺旋状の隔壁37を設けて螺旋状流路38を形成し、ダクト21のコンパクト化と強度の強化を図っている。
このような高強度且つコンパクト化を図ったヘリカルダクト誘導型電磁ポンプでも、昇温・降温時のコア33とダクト21との温度差により、隔壁37に大きな熱応力が生じるため、500〜600℃の高温になる高速増殖炉やその実験装置には殆ど使用されることは無かった。
しかしながら、近年の中性子科学用の重金属液体ターゲットでは、水銀が利用されようとしている。「中性子科学」とは、ステンレス等の配管の中にある重金属に陽子を当てて重金属から中性子を飛び出させてその中の中性子を利用する科学で、陽子を当てる重金属液体を「重金属液体ターゲット」と呼んでいる。水銀は常温で液体であり、陽子が当たって加熱された水銀は冷却液として水を使った熱交換機で容易に常温に冷却出来るので、前記のようなヘリカルダクト誘導型電磁ポンプの利用が実現可能となった。
ところが、中性子科学で使用される重金属液体ターゲット自体が陽子の照射により放射化し、同ターゲットから破壊力の強い放射線である中性子が放出される。このため、電磁ポンプを陽子の照射個所から離れた個所に設置しても、重金属液体ターゲットから強いγ線が放射される。このことから、電磁ポンプのコイル線の絶縁材である有機物のエナメル絶縁被覆が強い放射線に耐えられず、絶縁破壊を起こし、電磁ポンプとしての機能が成り立たない。放射線に耐えることが出来るアルミナやシリカ系等のセラミック繊維で被覆した導線は、線材の径が大きくなるため、コイル巻数を多くすることが出来ず、大きな出力が得られない。また、コアのスロットを大きくして巻数を多くすると、スロットの中にセラミック繊維が占める体積が大きくなるため、スロット内の断熱性が高まり、放熱性が悪くなるので、誘導子が導線の耐熱温度以上に高温化してしまう。
特開平7−203668号公報 特公平4−52708号公報
本発明は、このような放射線が放出される環境下で使用される従来の液体金属用誘導型電磁ポンプにおける課題に鑑み、そのような環境下でも問題なく運用出来る電磁ポンプ、特に液体金属用誘導型電磁ポンプを提供することを目的とする。
本発明では、ダクト2を螺旋状または円環状に形成すると共に、このダクト2の螺旋の中または外にロータ1、8を配置し、このロータ1、8をモータ5で回転するようにし、このモータ5の回転を軸6を介してロータ1、8に伝達することで、モータ5を放射線が及ばない位置に配置出来るようにした。
すなわち、本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプは、液体金属を移動させる筒状のダクト2と、このダクト2の液体金属が移動すべき方向に沿って移動磁界を発生させるロータ1、8とを有し、ロータ1、8をそれから離れたモータ5により回転駆動される円柱状または円筒状のものとし、このロータ1、8の外周または内周に同ロータ1、8の円周方向に液体金属を移動させるようダクト2を配置したものである。
より具体的には、ロータ1、8は永久磁石12、16を円周方向に並べて配置したものからなる。また、ダクト2はロータ1、8の外周または内周に螺旋状に配置されている。或いは、複数の円環状または螺旋状のダクト2がロータ1の外周に配置され、それらダクト2の流入部3が分配ダクト9に接続され、それらダクト2の流出部4が合流ダクト10に接続されている。
このような本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプでは、ロータ1、8がモータ5により回転されることで、ロータ1、8の円周方向に移動する移動磁界を発生させることが出来る。これにより、円環状または螺旋状のダクト2の中にある液体金属に推力を発生させることが出来る。ロータ1、8は、永久磁石12、16を使用することで、中性子等の放射線の照射に耐えるものとすることが出来る。他方、このロータ1、8を回転させるモータ5は、軸6を介して前記ロータ1、8に回転を伝達して、放射線の影響の無い個所あるいはその影響の小さい個所に配置することが可能である。これにより、モータ5の電機子巻線について、放射線に弱い導線やその絶縁被覆を保護することが可能となる。
以上説明した通り、本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプでは、ロータ1、8の回転により円環状または螺旋状のダクト2の中にある液体金属に推力を発生させることが出来ると共に、中性子線等の放射線の照射による破壊の無い構造とすることが可能であるため、中性子科学で使用される重金属液体ターゲットの搬送に使用出来るものが得られる。
本発明では、ダクト2を螺旋状または円環状に形成すると共に、このダクト2の螺旋の中または外に配置したロータ1、8を軸6により離れたモータ5により回転して移動磁界を発生させるようにし、その目的を達成するものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
まず各実施例の概略を述べると、図1〜3に示す実施例では、内側のロータ1が回転し、外側のステータ8’は非回転の円筒状の磁性材である。これらの図1〜3に示した実施例おいて、ロータ1は図5(a)に示すように、永久磁石12を円周方向に並べて配置したものからなる。また、ダクト2は回転するロータ1の外周に配置されている。
これに対し図4に示した実施例では、外側のロータ8が回転し、内側のステータ1’が非回転となる。従って、この場合ダクト2は、図5(b)の様な永久磁石16の配置になっている。ダクト2はロータ8の内側に螺旋状に配置され、磁界は非回転のステータ1’に向かって内側に発生する。
以下順次これらの実施例について具体的に説明する。
図1は、本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプの第一の実施例である。ロータ1を円柱形または円筒形とし、その周囲に管体をコイル状に曲げたダクト2を巻いている。ダクト2の両端は流入部3と流出部4となっており、コイル状のダクト2の両端からロータ1の側方に延びている。ロータ1の中心に軸6が貫通して固定されており、それら軸6の両端側はそれぞれ軸受7、7に回転自在に支持されている。さらに軸6の一端には誘導モータ5が連結されており、ロータ1はこの誘導モータ5により回転される。さらに、コイル状のダクト2の外周側は円筒形のステータ8’で覆われている。このステータ8’は磁性体からなる。ロータ1そのものの構造については後述する。
図2は、本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプの第二の実施例である。ロータ1を円柱形または円筒形とし、1周弱のリング状の複数の管をロータ1に嵌め込んで長手方向に並べ、それら各管の両端をそれぞれ分配ダクト9と合流ダクト10とに接続し、ダクト2を構成している。分配ダクト9と合流ダクト10は共に両端を閉じた円筒形の管体であり、前記ダクト2を構成する1周弱のリング状の複数の管の両端を互いに連絡している。こられ分配ダクト9と合流ダクト10には、それぞれダクトの流入部3と流出部4が接続されている。
その他の構成は図1により前述した実施例と同じであり、同じ部分は同じ符号で示している。
図3は、本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプの第三の実施例である。ロータ1を円柱形または円筒形とし、2周弱の螺旋状の複数の管をロータ1に嵌め込んで長手方向に並べ、それら各管の両端をそれぞれ分配ダクト9と合流ダクト10とに接続している。図3ではダクトの構造を分かりやすくする都合上、2周弱の螺旋状の管の1本分のみを示しているが、実際は複数本の2周弱の螺旋状の管がロータ1に長手方向に並べて嵌め込んである。
その他の構成は図2により前述した実施例と同じであり、同じ部分は同じ符号で示している。
図4は、本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプの第四の実施例である。この実施例では、図1のステータ8’に代えて、螺旋状のダクト2の外側に円筒形のロータ8を配置し、これをモータ5で回転するようにしている。また、図1のロータ1に代えて、磁性体の円筒形状のステータ1’をロータ8の中心に配置し、その周囲にコイル状に曲げたダクト2を巻いている。ダクト2の両端の流入部3と流出部4は、ロータ8の円筒形とした一端側の中空軸を通してロータ8の外に引き出しいる。流出部4は、ステータ1’の中心を貫通している。
その他の構成は図1により前述した実施例と同じであり、同じ部分は同じ符号で示している。
図5(a)は、図1〜図3により前述した第一〜第三の実施例に使用するロータ1の例を示す断面図である。円筒形の鉄材等の磁性体からなる内部コア14の周囲に複数の永久磁石12が等角度間隔で配置されている。これら永久磁石12は、ロータ1の放射方向に磁極が交互に異なる方向に向くように配置されている。すなわち、内部コア14の外周側には放射方向にわたってN極とS極とが交互に配置され、外枠15の内周側には放射方向にわたってS極とN極とが交互に配置されている。永久磁石12の間は、耐放射線性に優れた樹脂材料や無機材料等からなる充填材13が充填されている。さらにこれら永久磁石12と充填剤13の外周には、オーステナイト系ステンレス等の非磁性金属からなる管状の外枠15が嵌め込まれ、全体が円筒形になるように固定されている。すなわち、磁界は、内部コア14が磁性体で、外枠15が非磁性体になっているため、永久磁石12によって外向きに放射状に発生し、ステータ8’によってさらに強められる構造と成っている。また、前述したモータ5に連結される軸6は、このロータ1の両端に固定された状態で同ロータ1の中心を貫通している。
図1〜図3により前述した液体金属用誘導型電磁ポンプにおいて、モータ5により図5(a)に示すロータ1が回転することにより、その円周方向に回転磁界が発生し、同ロータ1の周囲に巻いたダクト2の中の液体金属には同ダクト2の円周方向に推力が発生する。これにより、ダクト2内では、流入ダクト3側から流出ダクト4へ向けて液体金属が強制搬送される。
ロータ1には巻線が無いので、これを中性子線等の放射線が及ぶ場所に配置する。その一方で軸6を介してロータ1を回転するモータ5は、中性子線等の放射線が及ばない或いはその影響の少ない場所に配置する。これにより、モータ5の電機子巻線に放射線照射に弱い樹脂絶縁被覆電線を使用することが可能となる。
図5(b)は、図4により前述した第四の実施例に使用するロータ8の例を示す断面図である。オーステナイト系ステンレス等の非磁性金属からなる管状の内枠19の周囲に複数の永久磁石16が等角度間隔で配置されている。これら永久磁石16は、ロータ8の放射方向に磁極が交互に異なる方向に向くように配置されている。この点は、図5(a)により前述したロータ8と基本的に同じである。永久磁石16の間は、耐放射線性に優れた樹脂材料や無機材料等からなる充填材17が充填されている。さらにこれら永久磁石16と充填剤17の外周には、円筒形の鉄材等の磁性体からなる外部コア18が嵌め込まれ、全体が円筒形になるように固定されている。すなわち、磁界は、外部コア18が磁性体で、内枠19が非磁性体になっているため、永久磁石16によって内向きに放射状に発生し、ステータ1’によってさらに強められる構造と成っている。また、前述したモータ5に連結される軸6は、このロータ8の両端に固定されている。
図4により前述した液体金属用誘導型電磁ポンプにおいて、モータ5により図5(b)に示すロータ8が回転することにより、その円周方向に回転磁界が発生し、同ロータ8の内周側に巻いたダクト2の中の液体金属には同ダクト2の放射方向に推力が発生する。これにより、ダクト2内では、流入ダクト3側から流出ダクト4へ向けて液体金属が強制搬送される。この点は、図1〜図3により前述した実施例と同じである。また、ロータ8とそれを回転するモータ5の放射線に対する位置関係も図1〜図3により前述した実施例と同じにする。
本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプの第一の実施例を外コアを判断面して示した斜視図である。 本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプの第二の実施例を外コアを判断面して示した斜視図である。 本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプの第三の実施例を外コアを判断面して示した斜視図である。 本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプの第四の実施例を外コアを判断面して示した斜視図である。 本発明による液体金属用誘導型電磁ポンプの前記第一〜第三の実施例と第四の実施例に使用するロータを示す縦断正面図である。 従来のリニアダクト構造の液体金属用誘導型電磁ポンプの各例を示す判断面斜視図である。 従来のヘリカルダクト構造の液体金属用誘導型電磁ポンプの各例を示す判断面斜視図である。
符号の説明
1 ロータ
2 ダクト
5 モータ
8 ロータ
9 分配ダクト
10 合流ダクト
12 永久磁石
16 永久磁石

Claims (4)

  1. 液体金属を移動させる筒状のダクト(2)と、このダクト(2)の液体金属が移動すべき方向に沿って移動磁界を発生させるロータ(1)、(8)とを有する液体金属用誘導型電磁ポンプにおいて、ロータ(1)、(8)をそれから離れたモータ(5)により回転駆動される円柱状または円筒状のものとし、このロータ(1)、(8)の外周または内周に同ロータ(1)、(8)の円周方向に液体金属を移動させるようダクト(2)を配置したことを特徴とする液体金属用誘導型電磁ポンプ。
  2. ロータ(1)、(8)は、永久磁石(12)、(16)を円周方向に並べて配置したことを特徴とする請求項1に記載の液体金属用誘導型電磁ポンプ。
  3. ダクト(2)がロータ(1)、(8)の外周または内周に螺旋状に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体金属用誘導型電磁ポンプ。
  4. 複数の円環状または螺旋状のダクト(2)がロータ(1)の外周に配置され、それらダクト(2)の流入部(3)が分配ダクト(9)に接続され、それらダクト(2)の流出部(4)が合流ダクト(10)に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体金属用誘導型電磁ポンプ。
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