JP2007071181A - 内燃機関用燃料供給装置 - Google Patents

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寿記 伊藤
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Abstract

【課題】好適にPM酸化除去処理、NOx還元処理を実行することができる技術を提供する。
【解決手段】 高圧の燃料を噴射する主燃料噴射弁と、当該主燃料噴射弁より低圧の燃料を噴射する副燃料噴射弁と、を気筒に配置し、運転状態に応じて主燃料噴射弁および副燃料噴射弁から燃料噴射を行う予混合燃焼と主燃料噴射弁から燃料噴射を行う拡散燃焼を切り替える内燃機関に適用される内燃機関用燃料供給装置であって、ポスト噴射を副燃料噴射弁にて行う。そして、過給機のタービンに固着している未燃燃料量に応じて、ポスト噴射の噴射時期を変化させる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、内燃機関用の燃料供給装置に関する。
一般に、自動車等に搭載される内燃機関、特にディーゼル機関では、排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)に加えて煤などの粒子状物質(PM:Particulate Matter)を浄化することが要求されており、このような要求に対し、吸蔵還元型NOx触媒(以下、「NOx触媒」という場合もある。)が担持されたパティキュレートフィルタ(以下、「フィルタ」という場合もある。)を内燃機関の排気通路に配置する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
NOx触媒は、流入排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し、流入排気の酸素濃度が低下したときは吸蔵していたNOxを放出するものである。フィルタは、複数の細孔を有する多孔質の基材で構成され、排気が細孔を流通する際に排気中のPMを捕集するものである。このようにNOx触媒が担持されたフィルタを内燃機関の排気通路に配置することにより、排気中に含まれるNOx及びPMを除去することが可能となる。
ただし、フィルタにPMが堆積していくと、排気抵抗が増加し、内燃機関の出力低下を生じさせてしまうおそれがあることから、適宜のタイミングでフィルタに堆積したPMを酸化・除去する処理(PM酸化除去処理)を実行することが必要である。また、NOx触媒では、NOx保持能力が飽和する前に、所定のタイミングでNOx触媒に保持されているNOxを放出、還元させ、NOx触媒のNOx保持能力を回復させる処理(NOx還元処理)を実行する必要がある。
これらのPM酸化除去処理、NOx還元処理を実行するにあたって、特許文献1では、圧縮上死点近傍で実行されるメイン噴射に加えて、メイン噴射時期から大きく遅角した時期に燃料噴射するポスト噴射を実行することが提案されている。
特開2004−293428号公報 特開2003−293784号公報 特開2002−364409号公報 特開平7−103013号公報 特開2004−197597号公報
一般的に、ディーゼル機関においては、シリンダボアセンタに設けられた燃料噴射弁から、高圧の燃料を、図7に示すようにシリンダ軸に対して大きな角度(角度α)となる方向に噴射する。
それゆえ、特許文献1のようにメイン噴射に加えてポスト噴射を実行すると、以下のような不具合が生じるおそれがある。つまり、ポスト噴射の噴射圧が高いため、燃料の貫徹力が強く、噴射時期が遅すぎるとボア壁面に燃料が付着し、オイル希釈が生じる。また、ポスト噴射量を増やすために噴射時期を圧縮上死点に近づけると、燃焼により燃料のHC成分が変化し、軽質なHC成分が触媒に供給され、PM酸化除去処理、NOx還元処理を効率よく行うことが困難となる。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、好
適にPM酸化除去処理、NOx還元処理を実行することができる技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る内燃機関用燃料供給装置にあっては、高圧の燃料を噴射する主燃料噴射弁と、当該主燃料噴射弁より低圧の燃料を噴射する副燃料噴射弁と、を気筒に配置し、運転状態に応じて前記主燃料噴射弁および前記副燃料噴射弁から燃料噴射を行う予混合燃焼と前記主燃料噴射弁から燃料噴射を行う拡散燃焼を切り替える内燃機関に適用される内燃機関用燃料供給装置であって、ポスト噴射を前記副燃料噴射弁にて行うことを特徴とする。
このように、運転状態に応じて予混合燃焼と拡散燃焼を切り替える内燃機関であって、予混合燃焼用に副燃料噴射弁が備えられている内燃機関である場合に、PM酸化除去処理あるいはNOx還元処理のためのポスト噴射を、低圧の燃料を噴射する副燃料噴射弁を利用して行うことで、オイル希釈を簡便な構成で抑制しつつ、PM酸化除去処理あるいはNOx還元処理を好適に行うことができる。
また、このようにオイル希釈を抑制できることから、ポスト噴射時期を、主燃料噴射弁にてポスト噴射する場合に比して遅角させることができる。それゆえ、より重質な未燃燃料が触媒に供給されることになり、PM酸化除去処理、NOx還元処理を効率よく行うことができる。
また、前記内燃機関には、排気通路に配置され排気で回転駆動されるタービンを有する過給機が備えられており、前記タービンに固着している未燃燃料量に応じて、前記ポスト噴射の噴射時期を変化させることが好適である。
ポスト噴射の噴射時期が遅いほどより重質な未燃燃料が触媒に供給されることになり、PM酸化除去処理、NOx還元処理を効率よく行うことができる。一方、ポスト噴射の噴射時期が遅いと、未燃燃料がより多くタービンに固着するおそれがある。それゆえ、このように、タービンに固着している未燃燃料量に応じてポスト噴射の噴射時期を変化させることで、PM酸化除去処理、NOx還元処理の効率と未燃燃料のタービンへの固着を考慮して、最適なポスト噴射を行うことができる。
そして、例えば、前記タービンに固着している未燃燃料量が多いほど、前記ポスト噴射の噴射時期を進角させることが好適である。これにより、それ以上の未燃燃料の固着を抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、PM酸化除去処理、NOx還元処理を好適に実行することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を以下の実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式4気筒の圧縮着火内燃機関(ディーゼルエンジン)である。
内燃機関1には、吸気通路3が接続されており、この吸気通路3は、エアクリーナボックス4に接続されている。また、吸気通路3の途中には、過給機(ターボチャージャ)5のコンプレッサハウジング5aが設けられている。コンプレッサハウジング5aより下流の吸気通路3にはインタークーラ6が取り付けられている。なお、過給機5は、可変ノズル(VN)式遠心過給機(可変ノズル式ターボチャージャ)である。
各気筒の燃焼室からの排気は、排気ポート、排気マニホールド、過給機5のタービンハウジング5bなどから形成される排気通路7を通る。そして、排気は、過給機5の下流の排気通路に設けられた排気浄化手段8にて浄化された後、マフラー(図示省略)を通り、大気中に排出される。
本実施例に係る排気浄化手段8は、NOx触媒が担持されたフィルタである。NOx触媒は、流入排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し、流入排気の酸素濃度が低下したときは吸蔵していたNOxを放出・還元するものである。フィルタは、複数の細孔を有する多孔質の基材で構成され、排気が細孔を流通する際に排気中のPMを捕集するものである。このようにNOx触媒が担持されたフィルタを内燃機関の排気通路に配置することにより、排気中に含まれるNOx及びPMを浄化することとしている。
また、図2に示すように、圧縮着火内燃機関1は、気筒2とピストン13との間に形成される燃焼室14に直接燃料を噴射する主燃料噴射弁15を備えている。主燃料噴射弁15は、メイン用燃料供給管16を介して蓄圧室たるメイン用コモンレール17および燃料ポンプ18と連通している。燃料ポンプ18は内燃機関1の出力軸であるクランクシャフトの回転を駆動源とし、燃料タンク19より燃料を吸い上げ、コモンレールへと供給する。
ここで主燃料噴射弁15から噴射される燃料を、以下主燃料というものとする。主燃料は、本実施例において、主に気筒2における燃焼サイクルが圧縮行程上死点近傍において噴射される燃料である。
また、圧縮着火内燃機関1は、主燃料噴射弁15に加えて副燃料噴射弁20をも備えている。副燃料噴射弁20は、サブ用燃料供給管21を介してサブ用コモンレール22に連通している。また、サブ用燃料供給管21はメイン用燃料供給管16に連通しており、燃料ポンプ18から供給された燃料は、サブ用燃料供給管21を介してサブ用コモンレール22に流入する。そして、サブ用コモンレール22の上流におけるサブ用燃料供給管21には、開弁されることでメイン用コモンレール17の内圧(燃料の圧力)を減圧可能な電磁弁からなる減圧弁23が設けられている。
ここで副燃料噴射弁20から噴射される燃料を、以下副燃料というものとする。副燃料は、本実施例において、主に予混合気を燃焼室14に形成するための燃料である。従って、副燃料の噴射時期は主燃料の場合と一般に異なる。
また、主燃料噴射弁15からは主燃料が噴射され、副燃料噴射弁20からは副燃料が噴射されることから、メイン用コモンレール(主燃料用蓄圧室)17では高圧(例えば、80MPa)に燃料が蓄圧されており、サブ用コモンレール(副燃料用蓄圧室)22では低圧(例えば、12MPa)に燃料が蓄圧されている。
以上のように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(以下、「ECU」という)30が併設されている。このECU30は、CPUの他、各種のプログラム及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。
ここで、主燃料噴射弁15および副燃料噴射弁20は、ECU30からの制御信号によって開閉動作を行う。即ち、ECU30からの指令によって、主燃料噴射弁15および副燃料噴射弁20からの燃料噴射時期および燃料噴射量が、内燃機関1の機関負荷や機関回転速度等の運転状態に応じて、噴射弁毎に制御され、以て内燃機関1において、後述する予混合燃焼や、通常燃焼が行われる。
更に、アクセル開度センサ31がECU30と電気的に接続されており、ECU30はアクセル開度に応じた信号を受け取り、それより内燃機関1に要求される機関負荷等を算出する。また、クランクポジションセンサ32がECU30と電気的に接続されており、ECU30は内燃機関1の出力軸の回転角に応じた信号を受け取り、内燃機関1の機関回転速度を算出する。
また、ECU30には、過給機5の下流における吸気通路3に備えられ、過給圧を検出する過給圧センサ33が電気的に接続されており、ECU30はこのセンサから圧力に応じた信号を受け取り、過給圧を把握することが可能になっている。
ここで、上記の内燃機関1においては、機関回転速度および機関負荷で表される内燃機関1の運転状態に基づいて、予混合燃焼と通常燃焼とが行われる。図3に、内燃機関1の運転状態とその運転状態で行われる燃焼態様との関係を示す。なお、図3に示すグラフの横軸は内燃機関1の機関回転速度で、縦軸は内燃機関1の機関負荷を表す。内燃機関1の運転状態は機関回転速度と機関負荷とで表され、低負荷側の予混合燃焼領域R1、高負荷側の通常燃焼領域R2の何れかの燃焼領域に属する。
内燃機関1の機関負荷が大きくなり燃焼室に供給される燃料量が増大すると、又は機関回転速度が高くなり燃焼室内に予混合気を形成する実質的な時間が短くなると、燃焼室に形成される予混合気が均一とならず、過早着火が生じやすくなる。そこで、内燃機関1の運転状態が、過早着火を回避し得る予混合燃焼領域R1に属するときは予混合燃焼を行うことで、エミッションの改善や燃焼騒音の低減を図る。また、内燃機関1が、過早着火の回避が困難となる通常燃焼領域R2に属するときは予混合燃焼ではなく、いわゆる拡散燃焼である通常燃焼を行うことで、高機関出力の発揮を図る。
このように、内燃機関1の運転状態に応じて、予混合燃焼又は通常燃焼が行われるが、予混合燃焼時には、燃料噴射時期が圧縮行程上死点近傍の時期より早い時期において副燃料噴射弁20から燃料が噴射されることで、気筒2内に予混合気が形成される。
ここで、本実施例に係る排気浄化手段8は、NOx触媒が担持されたフィルタである。それゆえ、フィルタにPMが堆積していくと、排気抵抗が増加し、内燃機関の出力低下を生じさせてしまうおそれがあることから、適宜のタイミングでフィルタに堆積したPMを酸化・除去する処理(PM酸化除去処理)を実行することが必要である。また、NOx触媒では、NOx保持能力が飽和する前に、所定のタイミングでNOx触媒に保持されているNOxを放出、還元させ、NOx触媒のNOx保持能力を回復させる処理(NOx還元処理)を実行する必要がある。以下、PM酸化除去処理とNOx還元処理を合わせて排気浄化手段再生処理という。
PM酸化除去処理は、フィルタのPM酸化除去処理実行条件が成立したときに、排気浄化手段8に流入する排気中に未燃燃料成分であるHCを多く存在させ、そのHCをNOx触媒において酸化させて酸化の際に発生する熱によってフィルタの温度を高め、フィルタに堆積したPMを酸化・除去する処理である。PM酸化除去処理実行条件としては、フィルタに捕集されているPM量が、所定のPM堆積量以上であるという条件を例示すること
ができる。当該所定のPM堆積量は、PMがフィルタに堆積していることによりフィルタの目詰まりを起こし、この目詰まりが排気抵抗の増加を生じさせ、内燃機関の出力低下を生じさせてしまう限界量よりもやや低めに設定される量である。なお、PM堆積量は、フィルタ上下流の圧力の差に基づいて算出することを例示することができる。あるいは、機関回転速度、機関負荷をパラメータとして予めECU30に記憶されたマップから推定することができる。
また、NOx還元処理は、NOx還元処理実行条件が成立していると判定された場合に、排気浄化手段8に流入する排気中にHCを多く存在させ、NOx触媒に吸蔵されたNOxを放出・還元する処理である。このNOx還元処理実行条件としては、例えば、NOx触媒に吸蔵しているNOx量が所定のNOx吸蔵量以上であるという条件を満たしていることを例示することができる。当該所定のNOx吸蔵量は、NOxがNOx触媒に吸蔵していることによりNOxの浄化率が許容値を超えて低下してしまう限界量よりもやや低めに設定される量である。なお、NOx吸蔵量は、機関回転速度、機関負荷をパラメータとして予めECU30に記憶されたマップから推定することができる。
一般的に、ディーゼル機関においては、排気中に含まれるHCは比較的少なく、排気中のHCが極めて少ない。そこで、本実施例においては、内燃機関1の圧縮上死点近傍での通常の主燃料噴射に加えて、膨張行程中に燃料を副次的に噴射するポスト噴射を実行し、気筒2から排出する排気中にHCを多く存在させるようにする。
そして、ポスト噴射を、副燃料噴射弁20からの燃料噴射で行うようにする。副燃料噴射弁20から燃料噴射すると、その燃料は、主燃料噴射弁15から噴射された燃料よりも低圧であることから、貫徹力が弱く、噴霧も広がる。また、副燃料噴射弁20の噴射角度(図4中のβ)は、主燃料噴射弁15の噴射角度(図4中のα)より小さい。そのため、主燃料噴射弁15でポスト噴射する場合よりも副燃料噴射弁20でポスト噴射する方がシリンダ壁面への付着量が減少し、オイル希釈を抑制することができる。
また、このように、オイル希釈を抑制することができることから、同じ量を噴射するとしても、ポスト噴射の噴射時期を遅くすることができる。これにより、ポスト噴射された燃料が燃焼して軽質なHC成分に変化することを抑制することができ、PM酸化除去処理、NOx還元処理を効率よく行うことができる。
また、副燃料噴射弁20から副噴射を実行することにより、減速時のような条件下では以下のように効果的である。すなわち、高圧の燃料を噴射する主燃料噴射弁15から膨張行程中に燃料を副次的に噴射すると、遅角側ではオイル希釈が生じ進角側では燃焼してしましいトルクになってしまう。その点、低圧の燃料を噴射する副燃料噴射弁20を用いると、オイル希釈も燃焼も抑制しつつポスト噴射を実行できる。また、排気絞りを利かせることでリッチな状況をつくり、少量の燃料でも昇温効果を得ることができる。
また、副燃料噴射弁20でポスト噴射を実行することにより、自由度の高いポスト噴射を実現することができる。そのため、排気通路に還元剤添加弁を別途設ける必要がなくなるので、コスト削減をすることができる。
ところで、気筒内から排出された排気中のHCが排気通路に備えられた過給機5に固着するおそれがある。特に、気筒内から排出される排気中のHCが重質である場合には軽質な場合よりも余計に固着する。そして、可変ノズル機構にHCが固着することにより、可変ノズルの開度が要求値とずれてしまう。
そこで、本実施例においては、過給機5にHCが所定量以上固着している場合には、主
燃料噴射弁15からの主燃料の噴射の直後(ポスト噴射より前)にアフター噴射を実行する。このアフター噴射によって噴射された燃料は、主燃料の燃焼に起因する燃焼ガス中でさらに燃焼される。その結果、排気の温度がさらに上昇して、過給機5に流入することとなり、過給機5に固着していたHCが酸化・除去されることとなる。
以下、具体的に本実施例に係る排気浄化手段再生処理の制御ルーチンについて図5に示すフローチャートに沿って説明する。この制御ルーチンは、予めECU30のROMに記憶されているルーチンであり、一定時間毎、あるいはクランクポジションセンサからのパルス信号の入力などをトリガとした割り込み処理としてECU30が実行するルーチンである。
本制御ルーチンでは、ECU30は、先ず、ステップ(以下、単に「S」という場合もある。)101において、PM酸化除去処理の要求が有るか否かを判別する。これは、上述したPM酸化除去処理実行条件が成立しているか否かを判別するものである。そして、肯定判定された場合は、S102へ進み、一方、否定判定された場合は、S110へ進む。
S102においては、過給機5の可変ノズル(VN)の開度(以下、単に「VN開度」という場合もある。)が所定値A(例えば、50%)である場合の実過給圧(過給圧センサ33にて検出される値)がP1よりも高いか否かを判別する。P1は、予め定められた所定値(例えば、40kPa)でもよいし、予め実験等の経験則に基づいて作成された内燃機関の運転状態と当該所定値との相関関係を示すマップに各種センサによる検出値を代入することにより逐次算出してもよい。そして、本ステップで肯定判定された場合はS104へ進み、否定判定された場合は、S103へ進む。
S103においては、過給機5の可変ノズル(VN)の開度(以下、単に「VN開度」という場合もある。)が前記所定値Aである場合の実過給圧がP2よりも高いか否かを判別する。P2は、前記P1よりも低い圧力である。そして、予め定められた所定値(例えば、20kPa)でもよいし、予め実験等の経験則に基づいて作成された内燃機関の運転状態と当該所定値との相関関係を示すマップに各種センサによる検出値を代入することにより逐次算出してもよい。そして、本ステップで肯定判定された場合はS105へ進み、否定判定された場合は、S106へ進む。
S106においては、アフター噴射時期とアフター噴射量およびポスト噴射時期とポスト噴射量を算出する。S106へ進む場合は、実過給圧がP2以下である場合であり、S104およびS105に進んだ場合と比べると、同じVN開度でありながら実過給圧が低い。そして、P2が、VN開度が前記所定値Aである場合の限界圧力である場合、過給機5へHCが過剰に固着していると考えられることから、かる場合には、過給機5に固着しているHCを酸化・除去すべくアフター噴射を実行する。加えて、フィルタに堆積しているPMを酸化・除去すべくポスト噴射を実行する。その際、現時点以上に過給機5へのHC固着を抑制するべく、ポスト噴射時期を、過給機5へのHC固着量がない場合のポスト噴射時期に対して進角させるようにする。
S105においては、ポスト噴射時期とポスト噴射量を算出する。S105へ進む場合は、実過給圧がP2より高くてP1以下である場合であり、S104に進んだ場合と比べると、同じVN開度でありながら実過給圧が低いが、まだ、限界圧力には達していない。それゆえ、かかる場合には、アフター噴射は実行しない。そして、フィルタに堆積しているPMを酸化・除去すべくポスト噴射を実行する。ただし、その際、現時点以上に過給機5へのHC固着を抑制するべく、ポスト噴射時期を、過給機5へのHC固着量がない場合のポスト噴射時期に対して進角させるようにする。
S104においては、ポスト噴射時期とポスト噴射量を算出する。S104へ進む場合は、実過給圧がP1より高い場合であり、過給圧が十分に高いと考えられる。それゆえ、かかる場合には、アフター噴射は実行しない。そして、フィルタに堆積しているPMを酸化・除去すべくポスト噴射を実行する。また、過給機5へのHC固着はほとんどないと考えられることから、S105およびS106の処理のようにポスト噴射時期を進角せずに、ポスト噴射時期を圧縮上死点側に進角させることに起因してPM酸化除去処理効率が悪化することを抑制するために、ポスト噴射時期はできる限り遅角させる。
つまり、ポスト噴射時期、ポスト噴射量、アフター噴射時期、アフター噴射量は、予め実験等の経験則に基づいて作成されたマップに基づいて算出するものであるが、ポスト噴射時期に関して言えば、S104の処理にて算出される噴射時期が最も遅くなる。
S104にてポスト噴射時期とポスト噴射量を算出した後はS107へ進み、これらの条件で副燃料噴射弁20からポスト噴射を実行開始する。また、S105にてポスト噴射時期とポスト噴射量を算出した後はS108へ進み、これらの条件で副燃料噴射弁20からポスト噴射を実行開始する。また、S106にてポスト噴射時期、ポスト噴射量、アフター噴射時期、アフター噴射量を算出した後はS109へ進み、これらの条件で副燃料噴射弁20からアフター噴射およびポスト噴射を実行開始する。
S110へは、PM酸化除去処理の要求がないと判定された場合に進むが、本ステップでは、NOx還元処理の要求が有るか否かを判別する。これは、上述したNOx還元処理実行条件が成立しているか否かを判別するものである。そして、肯定判定された場合は、S111へ進む。一方、否定判定された場合は、本ルーチンの実行を終了する。
S111の処理は、上述したS103の処理と同一である。その詳細な説明は省略する。そして、本ステップで肯定判定された場合はS112へ進み、否定判定された場合は、S113へ進む。
S113においては、アフター噴射時期とアフター噴射量およびポスト噴射時期とポスト噴射量を算出する。S113へ進む場合は、実過給圧がP2以下である場合であり、S112に進んだ場合と比べると、同じVN開度でありながら実過給圧が低い。そして、過給機5へHCが過剰に固着していると考えられることから、過給機5に固着しているHCを酸化・除去すべくアフター噴射を実行する。加えて、NOx触媒に吸蔵しているNOxを放出・還元すべくポスト噴射を実行する。その際、現時点以上に過給機5へのHC固着を抑制するべく、ポスト噴射時期を、S104の処理にて算出されるポスト噴射時期に対して進角させるようにする。
S112においては、ポスト噴射時期とポスト噴射量を算出する。S112へ進む場合は、実過給圧がP2より高い場合であり、S113に進んだ場合と比べると、同じVN開度でありながら実過給圧が低いが、まだ、限界圧力には達していない。それゆえ、かかる場合には、アフター噴射は実行しない。そして、NOx触媒に吸蔵しているNOxを放出・還元すべくポスト噴射を実行する。ただし、その際、現時点以上に過給機5へのHC固着を抑制するべく、ポスト噴射時期を、S104の処理にて算出されるポスト噴射時期に対して進角させるようにする。
S112にてポスト噴射時期とポスト噴射量を算出した後はS114へ進み、これらの条件で副燃料噴射弁20からポスト噴射を実行開始する。また、S113にてポスト噴射時期、ポスト噴射量、アフター噴射時期、アフター噴射量を算出した後はS115へ進み、これらの条件で副燃料噴射弁20からアフター噴射およびポスト噴射を実行開始する。
そして、このような排気浄化手段再生処理を実行することにより、適切なタイミングで、また副燃料噴射弁20からポスト噴射が実行される。その結果、ポスト噴射を実行することに起因してオイル希釈が生じることを抑制することができる。また、ポスト噴射時期を圧縮上死点側に進角させることに起因してPM酸化除去処理、NOx還元処理の効率が悪化することを最小限に抑制することができる。
また、過給機5にHCが過剰に固着している場合には、適切なタイミングで、副燃料噴射弁20からアフター噴射を実行するので、過給機5に固着していたHCが酸化・除去され、過給機5の性能を維持される。
ところで、当該内燃機関1は、上述したように、通常燃焼領域R2に属するときであって、PM酸化除去処理およびNOx還元処理の要求がない場合は、主燃料噴射弁15からのみの燃料噴射が行われる。ただし、過給圧を高める目的など、PM酸化除去処理およびNOx還元処理以外の目的で副燃料噴射弁20から副次的に燃料噴射する場合を除く。
そして、副燃料噴射弁20からの燃料噴射が行われずに主燃料噴射弁15からのみの燃料噴射が行われる状態が長期間継続すると、主燃料噴射弁15から噴射された燃料が副燃料噴射弁20の噴孔に付着し、急激に燃焼するような条件では付着した燃料が噴孔で固着し、副燃料噴射弁20からの燃料噴射が適切に行えなくなるという問題が生じる。
そこで、本実施例においては、通常燃焼領域R2に属するときであって、PM酸化除去処理およびNOx還元処理の要求がない場合であっても、所定の場合には、副燃料噴射弁20から燃料を少しだけ噴射するようにする。このように副燃料噴射弁20で燃料を微量ながら噴射すると、噴孔先端部の温度が下がり、また付着した燃料が定期的に吹き飛ばされるため、急激に燃焼するような条件でも燃料の固着を防止することができる。
以下、具体的に本実施例に係る副燃料噴射弁詰り抑制処理の制御ルーチンについて図6に示すフローチャートに沿って説明する。この制御ルーチンは、予めECU30のROMに記憶されているルーチンであり、一定時間毎、あるいはクランクポジションセンサからのパルス信号の入力などをトリガとした割り込み処理としてECU30が実行するルーチンである。
本制御ルーチンでは、ECU30は、先ず、S201において、上述した通常燃焼領域R2であるか否かを判別する。そして、肯定判定された場合は、S202へ進む。一方、否定判定された場合は、本ルーチンの実行を終了する。なお、通常燃焼領域R2であるか否かは、機関負荷、機関回転速度および図3に示すマップに基づいて判別するものである。
S202においては、ポスト噴射やアフター噴射など、副燃料噴射弁20からの副次的な燃料噴射が必要であるか否かを判別する。そして、否定判定された場合は、S203へ進み、一方、肯定判定された場合は、S203およびS204をスキップしてS205へ進む。
S203においては、気筒内で急激に燃焼するかなど、燃焼条件が副燃料噴射弁20の詰る条件と一致するかどうかを判別する。これは、機関回転速度、機関負荷、予めECUに記億されたマップに基づき判別するものである。そして、肯定判定された場合は、S204へ進み、一方、否定判定された場合は、本ルーチンの実行を終了する。
S204においては、副燃料噴射弁20から噴射する燃料量および噴射時期を算出する
。これは、予めECUに記億されたマップに基づき判別するものであるが、噴射量は極微量とし、詰りの条件が厳しいようなところではその量を増量するようにする。また、噴射時期は主燃料噴射弁15による主噴射が終わった直後付近が望ましい。なぜなら、主燃料を噴射終了直後に燃料が副燃料噴射弁の噴孔に付着するためで、それに合わせて噴射することで噴孔付近の温度低下および付着燃料を吹き飛ばす効果が最大限に得られるからである。
S204にてポスト噴射時期とポスト噴射量を算出した後は205へ進み、これらの条件で副燃料噴射弁20からの噴射を実行開始する。また、S202にて肯定判定された場合も、S205へ進み、副燃料噴射弁20からの噴射を実行開始する。
このような副燃料噴射弁詰り抑制処理制御を実行することにより、確実に副燃料噴射弁20の詰りを抑制することができる。
なお、この詰り抑制処理制御を実行に伴う詰り防止中に副燃料噴射弁から燃料を噴射している時に、副燃料噴射弁の指令噴射量と実噴射量の差分を判定し、例えば10サイクル噴射したときの平均実噴射量が指令噴射量と比べ、所定値下回っている場合に噴射量が足りないと判断し、増量していくことが好適である。このようにすることにより、確実に副燃料噴射弁20の詰りを抑制することができる。
実施例1に係る内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。 実施例1に係る内燃機関用燃料供給装置の概略構成を示す図である。 実施例1に係る内燃機関の運転状態と燃焼領域を示す図である。 実施例1に係る内燃機関の気筒に備えられた燃料噴射弁の噴射角度を示す図である。 実施例1に係る排気浄化手段再生処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例1に係る副燃料噴射弁詰り抑制処理の制御ルーチンを示すフローチャートである。 従来の内燃機関の気筒に備えられた燃料噴射弁の噴射角度を示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 気筒
3 吸気通路
4 エアクリーナボックス
5 過給機
6 インタークーラ
7 排気通路
8 排気浄化手段
13 ピストン
14 燃焼室
15 主燃料噴射弁
16 メイン用燃料供給管
17 メイン用コモンレール
18 燃料ポンプ
19 燃料タンク
20 副燃料噴射弁
21 サブ用燃料供給管
22 サブ用コモンレール
23 減圧弁
30 ECU
31 アクセル開度センサ
32 クランクポジションセンサ
33 過給圧センサ

Claims (3)

  1. 高圧の燃料を噴射する主燃料噴射弁と、
    当該主燃料噴射弁より低圧の燃料を噴射する副燃料噴射弁と、
    を気筒に配置し、
    運転状態に応じて前記主燃料噴射弁および前記副燃料噴射弁から燃料噴射を行う予混合燃焼と前記主燃料噴射弁から燃料噴射を行う拡散燃焼を切り替える内燃機関に適用される内燃機関用燃料供給装置であって、
    ポスト噴射を前記副燃料噴射弁にて行うことを特徴とする内燃機関用燃料供給装置。
  2. 前記内燃機関には、排気通路に配置され排気で回転駆動されるタービンを有する過給機が備えられており、
    前記タービンに固着している未燃燃料量に応じて、前記ポスト噴射の噴射時期を変化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用燃料供給装置。
  3. 前記タービンに固着している未燃燃料量が多いほど、前記ポスト噴射の噴射時期を進角させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関用燃料供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013036462A (ja) * 2011-07-08 2013-02-21 National Maritime Research Institute 多種燃料に対応可能な燃料噴射装置及び陸舶産業用内燃機関

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