JP2007067339A - 領域分割装置、パターン描画装置、領域分割方法およびプログラム - Google Patents

領域分割装置、パターン描画装置、領域分割方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】各頂点における内角が90度または270度となる多角形領域を、微小辺を含む矩形領域の発生を抑制しつつ、複数の矩形領域に高速に分割する手法を提供する
【解決手段】多角形領域において、それぞれが内角270度の特徴頂点を始点として互いに直交する2方向のいずれかに沿って伸びる複数の候補線分が取得された後、複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として選択し、分割線分の端点を始点とする候補線分および分割線分を複数の候補線分から削除する処理を繰り返して、多角形領域から複数の分割線分が取得される。分割線分による分割後の矩形領域のうち微小辺を含むものを周囲の他の矩形領域と結合して結合領域が生成され、結合領域に対して微小辺を含む矩形領域の発生を抑制する領域分割処理が施されて結合領域が再分割される。これにより、微小辺を含む矩形領域の発生を抑制しつつ、多角形領域が複数の矩形領域に高速に分割される。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板に描画されるパターンを示す多角形領域を複数の矩形領域に分割する技術、および、基板上にパターンを描画するパターン描画装置に関する。
半導体基板(以下、「基板」という。)に電子ビームを照射して回路パターンを描画するパターン描画装置では、基板に描画されるパターンを示す多角形の領域が主に複数の矩形領域に分割され、分割後の複数の領域に合わせて電子ビームの断面形状を変更しつつ描画が行われる。
多角形領域を複数の矩形領域に分割する手法として、例えば、特許文献1では多角形領域の各頂点から互いに直交する2つの方向に伸びる線分を分割線として設け、各分割線とこの分割線に同一直線上にて繋がる辺とをつなぎ合わせた線分の垂直二等分線を新たに追加される分割線としてさらに設け、これらの分割線により分割される領域を適宜結合することにより多角形領域を複数の矩形領域に分割する技術が開示されている。また、特許文献2では多角形領域の各頂点から互いに直交する2つの方向に伸びる分割線を設け、所定の幅未満の間隔にて互いに対向する1対の分割線が存在する場合に、これらの分割線に直交する新たな分割線を設けることにより、分割後の複数の矩形領域を取得する技術が提案されている。特許文献3では多角形領域の各頂点から所定の水平方向および垂直方向に伸びる分割線を設け、各分割線を所定の評価関数を用いて評価することにより利用する分割線を決定して多角形領域を複数の矩形領域に分割する技術が開示されている。
なお、特許文献4では描画されるパターンを示す多角形領域において高精度な描画が要求される部分を予め分離することにより、当該部分が微小な辺を含む矩形領域に分割されることを防止する技術が開示されている。
特開2003−59795号公報 特開2004−152880号公報 特開平9−246158号公報 特開平8−306608号公報
ところで、一般的には、微小な辺を含む矩形領域が発生しないように多角形領域を分割することにより、パターン描画装置における描画精度の向上が図られるが、特許文献3のように多角形領域の各頂点を通る分割線のみを利用する手法では、分割後の矩形領域において微小な辺を含むものが発生する可能性が高くなる。また、特許文献1および2の手法では、微小な辺を含む矩形領域の発生を抑制することは可能であるが、分割に係る処理が煩雑であるため、複雑な多角形領域の全体を複数の矩形領域に分割する際に長時間を要してしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、微小辺を含む矩形領域の発生を抑制しつつ、多角形領域を複数の矩形領域に高速に分割する手法を提供することを主たる目的とし、この手法を利用することにより、基板上にパターンを精度よく、かつ、短時間に描画することも目的としている。
請求項1に記載の発明は、各頂点における内角が90度または270度となる多角形の領域として基板に描画されるパターンを示す多角形領域を複数の矩形領域に分割する領域分割装置であって、多角形領域において内角が270度となる各特定頂点を始点として、前記各特定頂点に接続する2つの辺にそれぞれ平行な方向に前記多角形領域の内部に向かって前記多角形領域の輪郭を構成する複数の辺のいずれかと交わるまで伸びる2つの候補線分を生成することにより、前記多角形領域において複数の候補線分を取得する候補線分取得手段と、前記複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として選択するとともに、前記分割線分の両端点のいずれかを始点とする候補線分および前記分割線分を前記複数の候補線分から削除して前記複数の候補線分を更新する工程を繰り返して複数の分割線分を取得する分割線分取得手段と、前記複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域のうち微小辺を含む矩形領域を特定矩形領域として特定し、前記特定矩形領域を前記特定矩形領域に接する他の矩形領域と結合して結合領域を生成する結合領域生成手段と、前記結合領域の輪郭を構成するいずれかの辺上の位置から当該辺に垂直な方向に前記結合領域の内部に向かって伸びる線分であって、前記結合領域のいずれの頂点とも重ならないものを設定しつつ前記結合領域を複数の矩形領域に再分割することにより、再分割後の前記結合領域において微小辺を含む矩形領域の個数を、再分割前の前記結合領域に含まれる前記特定矩形領域の個数以下に低減する領域再分割手段とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の領域分割装置であって、前記複数の候補線分が取得された後、前記分割線分取得手段が前記分割線分を選択する前に、前記複数の辺のうち微小辺となるものを特定し、前記微小辺の両端点のいずれかを始点として前記微小辺に垂直な方向に伸びる候補線分を前記複数の候補線分から削除する候補線分限定手段をさらに備える。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の領域分割装置であって、前記分割線分取得手段が、前記分割線分を選択する毎に前記分割線分と交わる候補線分の終点を前記分割線分上に変更する。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の領域分割装置であって、前記分割線分取得手段が、終点が他の特定頂点と重なる候補線分を、前記分割線分として優先的に選択する。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の領域分割装置であって、前記領域再分割手段が、前記結合領域の輪郭を構成する複数の辺のうち、両端のそれぞれに位置する頂点における前記結合領域の内角が90度となるものを注目辺として検出し、前記結合領域の内部において前記注目辺を一辺とする矩形であって前記注目辺に隣接する辺の長さを所定の基準にて複数通りに変更した複数の候補矩形領域を取得し、前記複数の候補矩形領域のそれぞれが前記結合領域から抽出された場合の残りの結合領域において、少なくとも微小辺の発生する場合の優先度を低くし、微小辺が消滅する場合の前記優先度を高くしつつ前記複数の候補矩形領域から抽出対象となる矩形領域を決定する矩形領域決定手段と、前記抽出対象となる矩形領域を前記結合領域から抽出した後の残りの結合領域に対して、前記矩形領域決定手段による抽出対象となる矩形領域の決定を繰り返す繰返手段とを備える。
請求項6に記載の発明は、基板上にパターンを描画するパターン描画装置であって、請求項1ないし5のいずれかに記載の領域分割装置と、基板を保持するステージと、基板に向けて描画用のエネルギービームを出射するビーム出射部と、前記領域分割装置において最終的に取得された各矩形領域に合わせて基板上に照射される前記エネルギービームの断面形状を変更するビーム形状変更機構とを備える。
請求項7に記載の発明は、各頂点における内角が90度または270度となる多角形の領域として基板に描画されるパターンを示す多角形領域を複数の矩形領域に分割する領域分割方法であって、多角形領域において内角が270度となる各特定頂点を始点として、前記各特定頂点に接続する2つの辺にそれぞれ平行な方向に前記多角形領域の内部に向かって前記多角形領域の輪郭を構成する複数の辺のいずれかと交わるまで伸びる2つの候補線分を生成することにより、前記多角形領域において複数の候補線分を取得する候補線分取得工程と、前記複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として選択するとともに、前記分割線分の両端点のいずれかを始点とする候補線分および前記分割線分を前記複数の候補線分から削除して前記複数の候補線分を更新する候補線分更新工程と、前記候補線分更新工程を繰り返して複数の分割線分を取得する分割線分取得工程と、前記複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域のうち微小辺を含む矩形領域を特定矩形領域として特定し、前記特定矩形領域を前記特定矩形領域に接する他の矩形領域と結合して結合領域を生成する結合領域生成工程と、前記結合領域の輪郭を構成するいずれかの辺上の位置から当該辺に垂直な方向に前記結合領域の内部に向かって伸びる線分であって、前記結合領域のいずれの頂点とも重ならないものを設定しつつ前記結合領域を複数の矩形領域に再分割することにより、再分割後の前記結合領域において微小辺を含む矩形領域の個数を、再分割前の前記結合領域に含まれる前記特定矩形領域の個数以下に低減する領域再分割工程とを備える。
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、各頂点における内角が90度または270度となる多角形の領域として基板に描画されるパターンを示す多角形領域を複数の矩形領域に分割させるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、多角形領域において内角が270度となる各特定頂点を始点として、前記各特定頂点に接続する2つの辺にそれぞれ平行な方向に前記多角形領域の内部に向かって前記多角形領域の輪郭を構成する複数の辺のいずれかと交わるまで伸びる2つの候補線分を生成することにより、前記多角形領域において複数の候補線分を取得する候補線分取得工程と、前記複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として選択するとともに、前記分割線分の両端点のいずれかを始点とする候補線分および前記分割線分を前記複数の候補線分から削除して前記複数の候補線分を更新する候補線分更新工程と、前記候補線分更新工程を繰り返して複数の分割線分を取得する分割線分取得工程と、前記複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域のうち微小辺を含む矩形領域を特定矩形領域として特定し、前記特定矩形領域を前記特定矩形領域に接する他の矩形領域と結合して結合領域を生成する結合領域生成工程と、前記結合領域の輪郭を構成するいずれかの辺上の位置から当該辺に垂直な方向に前記結合領域の内部に向かって伸びる線分であって、前記結合領域のいずれの頂点とも重ならないものを設定しつつ前記結合領域を複数の矩形領域に再分割することにより、再分割後の前記結合領域において微小辺を含む矩形領域の個数を、再分割前の前記結合領域に含まれる前記特定矩形領域の個数以下に低減する領域再分割工程とを実行させる。
請求項1ないし5並びに請求項7および8の発明では、基板に描画されるパターンを示す多角形領域を、微小辺を含む矩形領域の発生を抑制しつつ複数の矩形領域に高速に分割することができる。
また、請求項2の発明では、多角形領域を複数の矩形領域により高速に分割することができ、請求項3の発明では、分割線分取得手段により取得される複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域において、微小辺を含む矩形領域の発生を抑制することができる。
また、請求項4の発明では、分割後の矩形領域の個数を減少させることができ、請求項5の発明では、結合領域を複数の矩形領域に効率よく分割することができる。
請求項6の発明では、基板上にパターンを精度よく、かつ、短時間に描画することができる。
図1は本発明の一の実施の形態に係るパターン描画装置1の全体構成を示す図である。パターン描画装置1は、描画用の電子ビームを出射するヘッド部2、半導体の基板9を保持するステージ3、ヘッド部2に対してステージ3を相対的に移動させるステージ駆動部31、並びに、ヘッド部2およびステージ駆動部31に接続されたコンピュータ4を備え、コンピュータ4はパターン描画装置1の各構成の制御を担う。
ヘッド部2は基板9に向けて電子ビームを出射するビーム出射部21、および、電子ビームを基板9へと導く光学ユニット22を有し、光学ユニット22は電子ビームの断面形状を変更するビーム形状変更部221、電子ビームを偏向する偏向部222、および、電子ビームを収束させつつ基板9に導く対物レンズ部223を有する。
ビーム出射部21より出射された電子ビームは、ビーム形状変更部221において複数のアパーチャにより光束断面が所望の形状(例えば、様々な矩形や三角形)に成形され、偏向部222により主走査(基板9上の所定の領域間の走査)および副走査(領域内の走査)の偏向を受ける。その後、電子ビームは対物レンズ部223により基板9上に収束され、基板9上に描画が行われる。なお、ビーム形状変更部221、偏向部222および対物レンズ部223の配置は上記例に限定されず、各構成の順序や各構成の一部分の配置が適宜変更されてよい。
ステージ駆動部31はステージ3を図1中のX方向に移動するX方向移動機構32、および、Y方向に移動するY方向移動機構33を有する。X方向移動機構32はモータ321にボールねじ(図示省略)が接続され、モータ321が回転することにより、Y方向移動機構33がガイドレール322に沿って図1中のX方向に移動する。Y方向移動機構33もX方向移動機構32と同様の構成となっており、モータ331が回転するとボールねじ(図示省略)によりステージ3がガイドレール332に沿ってY方向に移動する。
コンピュータ4は、図2に示すように、各種演算処理を行うCPU41、基本プログラムを記憶するROM42および各種情報を記憶するRAM43をバスラインに接続した一般的なコンピュータシステムの構成となっている。バスラインにはさらに、情報記憶を行う固定ディスク44、各種情報の表示を行うディスプレイ45、操作者からの入力を受け付けるキーボード46aおよびマウス46b、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体471から情報の読み取りを行う読取装置47、並びに、ヘッド部2やステージ駆動部31に制御信号を送り出す通信部48が、適宜、インターフェイス(I/F)を介する等して接続される。
コンピュータ4には、事前に読取装置47を介して記録媒体471からプログラム441が読み出され、固定ディスク44に記憶される。そして、プログラム441がRAM43にコピーされるとともにCPU41がRAM43内のプログラムに従って演算処理を実行することにより(すなわち、コンピュータがプログラムを実行することにより)、コンピュータ4が基板9に描画されるパターンを示す多角形領域を複数の矩形領域に分割する装置としての動作を行う。
図3は、CPU41がプログラム441に従って動作することにより、CPU41、ROM42、RAM43、固定ディスク44等が実現する機能構成を示すブロック図である。図3において領域分割部5(三角形除去部51、候補線分取得部52、候補線分限定部53、分割線分取得部54、結合領域生成部55、領域再分割部56)がCPU41等により実現される機能を示す。なお、これらの機能は専用の電気的回路により実現されてもよく、部分的に専用の電気的回路が用いられてもよい。
パターン描画装置1による描画が行われる際には、基板9に描画されるとともに、後述する処理により複数の領域へと分割される多角形の領域のパターンを示すデータ(すなわち、基板9上に形成される電気的回路の設計データの一部であり、以下、「初期多角形データ」という。)がキーボード46aや読取装置47等を介して作業者により固定ディスク44に予め記録される。初期多角形データは固定ディスク44から領域分割部5へと出力され、領域分割部5の処理により描画対象のパターンが複数の矩形領域(および三角形領域)に分割され、分割領域データが生成される。
コンピュータ4はステージ駆動部31を制御して基板9上の1つの半導体チップに相当する部分をヘッド部2の真下に移動させ、ヘッド部2が分割領域データが示す矩形領域(または、三角形領域)に合わせて基板9上に照射される電子ビームの断面形状を変更しつつ1つのチップの所定の領域内に描画を行う。
図4は、領域分割部5が、基板9に描画されるパターンを示す多角形の領域を複数の領域に分割する処理の流れを示す図である。まず、固定ディスク44に記憶されている初期多角形データが領域分割部5へと出力されて受け付けられる(ステップS11)。ここで、初期多角形データが示す初期の多角形の領域では、通常、各頂点における内角が90度、135度、225度または270度とされ、この多角形の領域の輪郭を構成する各辺は、所定の水平線とのなす角が0度、45度、90度または135度となる。三角形除去部51では、水平線とのなす角が0度および90度以外(ここでは、45度または135度)となる辺が特定され、初期の多角形の領域の内部において特定された各辺を斜辺とする直角(二等辺)三角形が設定される。そして、初期の多角形の領域からこの直角三角形の領域が除去されて、各頂点における内角が90度または270度となる修正済みの多角形領域が取得される(ステップS12)。
なお、初期の多角形の領域において、水平線とのなす角が0度、45度、90度または135度以外となる辺が存在していてもよく、この場合、上記と同様に、水平線とのなす角が0度および90度以外となる辺を斜辺とする直角三角形の領域が多角形の領域から除去される。また、初期の多角形の領域において全ての頂点における内角が90度または270度である(すなわち、各辺の水平線とのなす角が0度または90度である)場合には、ステップS12はスキップされる。以下の説明において、単に「多角形領域」という場合は、各頂点における内角が90度または270度となる修正済みの多角形領域を指すものとする。
図5は多角形領域6の一例を示す図である。図5の多角形領域6では、各頂点における内角が90度または270度となっている。また、以下の説明において、多角形領域6の輪郭を構成する複数の辺を輪郭辺と呼ぶ。
まず、候補線分取得部52では、多角形領域6において、図5中に符号Tを付す点にて示す頂点(ただし、1つの頂点には符号T1を付している。)が、内角が270度となる特定頂点として特定される。続いて、多角形領域6の各特定頂点Tを始点として、この特定頂点Tに接続する2つの輪郭辺にそれぞれ平行な方向に、多角形領域6の内部に向かって複数の輪郭辺のいずれかと交わるまで伸びる2つの候補線分が生成される。例えば、1つの特定頂点T1に着目すると、特定頂点T1を始点として、この特定頂点T1に接続する2つの輪郭辺611,612とはそれぞれ反対側に伸びて、いずれかの輪郭辺との交点を終点とする2つの候補線分711,712が生成される。このようにして、複数の特定頂点Tに対して複数の候補線分が取得され、候補線分の情報を示す候補線分リストが生成される(ステップS13)。なお、図5中では候補線分を破線にて図示している(後述する図6ないし図8、図17、図18並びに図20において同様。)。
複数の候補線分が取得されると、候補線分限定部53では、複数の輪郭辺のうち所定の最小長さ未満となるもの(以下、最小長さ未満の辺を「微小辺」という。)が特定される。図5中の多角形領域6では、特定頂点T1に接続する輪郭辺611が微小辺とされ、この輪郭辺611のいずれかの端点を始点とするとともに輪郭辺611に垂直な方向に伸びる候補線分712が候補線分リストから削除される。実際には、図5中にて太線にて示す複数の輪郭辺のそれぞれが微小辺として特定され、微小辺となる各輪郭辺の両端点のいずれかを始点とする候補線分であって、この輪郭辺に垂直な方向に伸びるもの(図5中に符号710を付して示す2つの候補線分および候補線分712)が、候補線分取得部52にて取得された複数の候補線分から削除される(ステップS14)。
図6は、候補線分限定部53により候補線分が削除された後の多角形領域6を示す図である。分割線分取得部54では、図6中の複数の候補線分のうち、最短の候補線分713が分割線分(以下、分割線分に対しても候補線分と同じ符号713を付す。以下同様。)として選択され、候補線分713が候補線分リストから削除される(ステップS15)。なお、図6の多角形領域6では、候補線分713,714が同じ長さであるが、ここでは、候補線分リスト中の順序(例えば、候補線分の生成順や候補線分の位置に基づく順序)が先の候補線分713が分割線分として選択される。
続いて、分割線分713と分割線分713の端点以外の位置にて交わる候補線分が存在すれば、その終点が変更される(ステップS16)。図6の多角形領域6ではこのような候補線分が存在しないため、ステップS16の処理は行われない。そして、分割線分713の両端点のいずれかを始点とする候補線分715が特定され、候補線分リストから削除される(ステップS17)。
図7は、候補線分713,715が削除された後の多角形領域6を示す図である。ただし、図7では、一点鎖線にて分割線分713を図示している。候補線分715が削除されると、分割線分取得部54では、候補線分リスト中に候補線分が残っているか否かが確認される。図7の多角形領域6では、図7中に破線にて示す候補線分が候補線分リスト中に残っているため、ステップS15に戻って(ステップS18)、図7中の複数の候補線分のうち、最短の候補線分714が分割線分として選択されて候補線分リストから削除される(ステップS15)。図7の多角形領域6では分割線分714と交わる候補線分が存在しないため、ステップS16の処理はスキップされ、分割線分714の端点を始点とする候補線分716が特定されて候補線分リストから削除される(ステップS17)。
図7の多角形領域6では、候補線分714,716の削除後も他の候補線分が残っているため、ステップS15に戻って(ステップS18)、図7中の複数の候補線分(ただし、候補線分714,716を除く)のうち、最短の候補線分717が分割線分として選択され、候補線分717が候補線分リストから削除される(ステップS15)。そして、図7中の特定頂点T1を始点とする候補線分718が分割線分717と分割線分717の端点以外の位置にて交わるものとして特定され、候補線分718の終点が輪郭辺上から分割線分717との交点へと変更される(ステップS16)。
図8は、候補線分718の終点が変更された後の多角形領域6を示す図である。図8では、一点鎖線にて分割線分713,714,717を図示し、終点が変更された後の候補線分を符号718aを付す実線の矢印にて示している。候補線分718の終点が分割線分717上に変更されると、分割線分717の端点を始点とする候補線分719が特定されて候補線分リストから削除される(ステップS17)。
このようにして、分割線分取得部54では、候補線分リスト中の複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として選択し、分割線分と交わる候補線分の終点を分割線分上に変更し、さらに、分割線分の両端点のいずれかを始点とする候補線分および分割線分を複数の候補線分から削除して、候補線分リスト中の複数の候補線分を更新する処理(ステップS15〜S17)が、候補線分リスト中の候補線分の個数が0になるまで繰り返される(ステップS18)。これにより、図9に示すように多角形領域6中に複数の(6個)の分割線分(図9中に一点鎖線にて示す)が取得される。
続いて、結合領域生成部55では、複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域のうち微小辺を含む矩形領域(以下、「特定矩形領域」という。)が特定される。図9に示す多角形領域6では、符号71を付す矩形領域が微小辺(図9中に符号K1を付す矢印にて示す辺)を含むものとして特定され、特定矩形領域71に図9中の上側にて接する矩形領域72および図9中の下側にて接する矩形領域73が特定矩形領域71と結合されて、図9中に太線の破線にて囲む多角形の結合領域8が生成される(ステップS19)。
領域再分割部56では、図9中の結合領域8を再分割する処理が行われる(ステップS20)。図10は、結合領域8の再分割後の多角形領域6を示す図である。図10では、最終的な矩形領域の境界を示す線分を一点鎖線にて示し、結合領域8を太線の破線にて囲んでいる。図10に示すように、再分割後の結合領域8では微小辺を含む矩形領域の個数が0となり、再分割前の結合領域8に含まれる特定矩形領域71の個数1以下に低減されている。なお、ステップS20における結合領域8の再分割処理の詳細については後述する。
パターン描画装置1では、ステップS12にて除外された三角形の領域、および、最終的に取得された図10中の複数の矩形領域の組合せが分割領域データとして出力されて固定ディスク44(または、RAM43)にて記憶され(ステップS21)、基板9上へのパターンの描画に利用される。
次に、領域再分割部56における結合領域8の再分割処理について説明する。図11は、領域再分割部56が結合領域8を再分割する処理の流れを示す図であり、図4のステップS20にて行われる処理を示している。また、図12は、結合領域8を拡大して示す図であり、結合領域8では各頂点における内角が90度または270度となっている。
領域再分割部56の矩形領域決定部561では、図12の結合領域8の輪郭を構成する複数の辺のうち、両端のそれぞれに位置する頂点における結合領域8の内角が90度となる4個の辺(図12中にて太線にて示す。)が注目辺81,82,83,84として検出される(ステップS201)。すなわち、巨視的に見た場合に、結合領域8において外側に突出する(「コ」の字状の)部分の先端部に相当する辺が注目辺81〜84として検出される。
続いて、結合領域8の内部において各注目辺81〜84を一辺とする矩形であって、この注目辺81〜84に隣接する2つの辺(以下、「隣接辺」とも呼ぶ。)の長さが複数通りに変更された複数の候補矩形領域が取得される(ステップS202)。図12では、候補矩形領域において注目辺に対向する辺(以下、「対向辺」という。)の近傍のみを破線にて図示することにより、注目辺81に対して取得される候補矩形領域811〜816を示している。
ここで、隣接辺の長さを決定する基準としては様々なものが採用される。図13.Aないし図13.Dは、図12の結合領域8とは異なる形状の結合領域を例示しながらこの基準を説明するための図である。図13.Aの結合領域において太線にて示す注目辺80では、これに隣接する2つの辺80a,80bのうち短いほうの辺80aがそのまま隣接辺とされることにより、図13.A中において平行斜線を付す1つの候補矩形領域が取得される。図13.Bに示す結合領域において太線にて示す注目辺80では、これに隣接する2つの辺80a,80bのうち長い方の辺80bがそのまま隣接辺とされることにより、図13.B中において平行斜線を付す1つの候補矩形領域が取得される。図13.Cに示す結合領域において太線にて示す注目辺80では、これに隣接する2つの辺80a,80bのうち長い方の辺80bから短い方の辺80aに対向する部分を除いた残りの線分の中央B1と(このとき、図13.C中の距離D1と距離D2とが等しい。)、注目辺80の一端とを結ぶ線分が隣接辺とされることにより、図13.C中において平行斜線を付す1つの候補矩形領域が取得される。図13.Dに示す結合領域において太線にて示す注目辺80では、これに隣接する2つの辺80a,80bを結合領域の内側に向かって伸ばした場合に、他の辺と交わるまでの部分が隣接辺とされることにより、図13.D中において平行斜線を付す1つの候補矩形領域が取得される。
図12に示す結合領域8では、注目辺81の候補矩形領域811は図13.Aの候補矩形領域と同じ基準にて取得されたものであり、候補矩形領域816は図13.Bの候補矩形領域に対応するものである。候補矩形領域814は、図13.Cの候補矩形領域と同じ基準にて取得されたものであり、図12中において距離D3と距離D4とが等しい。なお、結合領域8の注目辺81では図13.Dに示す候補矩形領域に対応するものは存在しない。
また、候補矩形領域812は、隣接辺が前述の最小長さ(図5およびステップS14参照)とされることにより取得される領域である。候補矩形領域813は、注目辺81の長さと隣接辺の長さとを乗じて得られる面積が、最小面積として予め定められた値となるように隣接辺が設けられることにより取得される領域である。これに対して、候補矩形領域815は、注目辺81について考えられる最大の候補矩形領域816からこの候補矩形領域815を除いた場合における残りの矩形の面積が最小面積として予め定められた値となるようにして取得される領域である。したがって、図12中において距離D5と距離D6とは等しい。このように、複数の候補矩形領域のそれぞれにおける隣接辺の長さは所定の基準により決定される。
複数の候補矩形領域が取得されると、矩形領域決定部561では各候補矩形領域に対して得点が算出される(ステップS203)。例えば、図14.Aに例示する結合領域において、平行斜線を付して示す候補矩形領域に対する得点が算出される際には、仮に結合領域からこの候補矩形領域を抽出した場合に影響が生じる辺91a,91b,91c,91d(図14.A中において太線にて示す辺)が特定される。ここで、影響が生じる辺とは、結合領域の輪郭を構成する辺のうちこの候補矩形領域に隣接するもの(この候補矩形領域が抽出されることにより以降の候補矩形領域の抽出により長さが伸びることがない辺、あるいは、この候補矩形領域の抽出により長さが変化する辺)や、この候補矩形領域の抽出により新しく発生する辺をいう。また、図14.Bに例示する結合領域において平行斜線を付して示す候補矩形領域については、符号91e,91f,91gを付す太線にて示す辺がそれぞれ影響が生じる辺とされる。そして、各候補矩形領域に対して、影響が生じるk個の辺の長さをそれぞれL(ただし、iは1からkまでの整数)とし、注目辺の長さをWとし、隣接辺の長さ(注目辺を底辺とした場合における候補矩形領域の高さに相当する。)をHとし、候補矩形領域の面積をAとして、得点Scoreが数1により求められる。なお、数1において、Lthは予め定められた最小長さであり、Athは予め定められた最小面積であり、Rthは扁平率についての予め定められた閾値であり、Cは所定の正の係数である。
Figure 2007067339
数1の右辺第1項では、影響が生じる辺のうち長さが最小長さLth未満のもの(すなわち、微小辺)が存在する場合にのみ負の値となり、他の場合は0となる。すなわち、各候補矩形領域が結合領域から抽出された場合の残りの結合領域において、微小辺が発生する場合に得点Scoreが低くなる。また、右辺第2項では注目辺の長さWが最小長さLth未満である場合にのみ負の値となり、右辺第3項では隣接辺の長さHが最小長さLth未満である場合にのみ負の値となり、双方共に他の場合は0となる。すなわち、各候補矩形領域が微小辺を含む場合に得点Scoreが低くなる。さらに、右辺第4項では、候補矩形領域の面積が最小面積Ath未満である場合にのみ負の値となり、右辺第5項では、注目辺と隣接辺との長さの比が閾値Rthより小さい場合にのみ負の値となる。このように、各候補矩形領域が結合領域から抽出された場合の残りの結合領域およびこの候補矩形領域自体における微小辺の存在、並びに、この候補矩形領域の面積および扁平率に基づいて、数1により値が0以下の得点Scoreが算出される。
矩形領域決定部561では、複数の候補矩形領域のうち得点Scoreが0となるものが選択され、選択された候補矩形領域(ただし、得点Scoreが0となるものが存在しない場合には、全ての候補矩形領域)に対して以下の演算がさらに行われる。まず、結合領域の全体の面積をAallとし、候補矩形領域の面積をAとし、所定の正の係数をCとして、得点Scoreに加算される値α1が数2により算出される。
Figure 2007067339
続いて、結合領域の輪郭を構成する辺のうち、長さが最小長さ未満となる微小辺であって、候補矩形領域が結合領域から抽出された場合の残りの結合領域において消滅するもの(すなわち、長さが0となるもの、および、長さが最小長さ以上となるものであり、以下、「消滅微小辺」という。)の個数が特定される。例えば、図14.Aの候補矩形領域については、符号92aを付す矢印にて示す辺が消滅微小辺となる。また、図14.Bの候補矩形領域については、符号92b,92cを付す矢印にてそれぞれ示す2つの辺が消滅微小辺となる。そして、消滅微小辺の個数をNとし、所定の正の係数をCgdとして得点Scoreに加算される値α2が数3により算出される。
Figure 2007067339
これにより、各候補矩形領域が結合領域から抽出された後の残りの結合領域において微小辺が消滅する場合に得点Scoreが高くなる。さらに、結合領域の輪郭を構成する複数の辺のうち注目辺に隣接する2つの辺の長さが互いに等しい場合には、この注目辺に基づく候補矩形領域であって隣接辺の長さが当該2つの辺に等しくされるもの、すなわち、対向辺の両端が結合領域の内角が270度となる頂点と重なる候補矩形領域については、所定の正の値α3がさらに加算されて得点Scoreが高くされる。このようにして、各候補矩形領域に対して得点が算出される。
続いて、矩形領域決定部561では、取得された全ての候補矩形領域から得点に基づいて抽出対象となる矩形領域が決定される(ステップS204)。図15は、複数の候補矩形領域から抽出対象の矩形領域が決定される様子を説明するための図であり、図12の結合領域8に対して取得された全ての候補矩形領域を示す図である。図15では、説明の便宜上、各注目辺81〜84において図12中の候補矩形領域811,812,814,816に対応する候補矩形領域のみを図示している。すなわち、候補矩形領域821,831,841は候補矩形領域811に対応し、候補矩形領域822,832,842は候補矩形領域812に対応し、候補矩形領域844は候補矩形領域814に対応し、候補矩形領域846は候補矩形領域816に対応する。なお、注目辺82,83において、候補矩形領域814,816に対応する候補矩形領域は存在しない。また、図15中に符号800を付す矢印にて示すように、注目辺82に平行な方向を以下の説明において「水平方向」と呼ぶ。
抽出対象の矩形領域が決定される際には、図15中の水平方向800に沿って結合領域8の左側から右側に向かって移動するとともに水平方向800に垂直な走査線が想定され(いわゆる、平面走査が行われ)、この走査線上において候補矩形領域の選択が行われる。具体的には、図15の中の符号P1を付す矢印にて示す位置へと走査線が移動すると、注目辺81に基づく候補矩形領域811,812,814,816、および、注目辺82に基づく候補矩形領域821,822が走査線上に位置するとともに互いに重なるため、これらの候補矩形領域の得点が比較される。ここでは、注目辺および隣接辺が最小長さより大きく、影響が生じる辺に微小辺が存在せず、さらには、1つの消滅微小辺が発生する候補矩形領域814が最高得点とされ、これ以外の候補矩形領域811,812,816,821,822は削除される(すなわち、候補から抹消される。)。
続いて、走査線が符号P2を付す位置へと到達すると、注目辺83に基づく候補矩形領域831,832、注目辺84に基づく候補矩形領域846、および、残存する候補矩形領域814が走査線上に位置することとなる。このとき、候補矩形領域814は他の候補矩形領域831,832,846とは重ならないためそのままとされ、互いに重なる候補矩形領域831,832,846の間で得点が比較され、候補矩形領域832が最高得点とされて候補矩形領域831,846が削除される。走査線が符号P3を付す位置に移動すると、注目辺84に基づく候補矩形領域844と残存する候補矩形領域832とが比較され、候補矩形領域814と同様の理由により高得点である候補矩形領域844が残り、候補矩形領域832は削除される。走査線がさらに移動した位置にて、注目辺84に基づく候補矩形領域842と候補矩形領域844とが比較され、候補矩形領域842が削除される。
そして、走査線が符号P4を付す位置に移動すると、互いに重なる候補矩形領域841と候補矩形領域844とが比較されて候補矩形領域841が削除され、最終的に候補矩形領域814,844が残存し、抽出対象の矩形領域として決定される。このように、各候補矩形領域に対する得点は、複数の候補矩形領域から抽出対象となる矩形領域を決定する際における優先度を示すものとして扱われ、これにより、それぞれが異なる注目辺81,84から導かれるとともに、互いに重ならない複数の候補矩形領域814,844がそれぞれ複数の抽出対象となる矩形領域として決定される。なお、矩形領域決定部561において、最低得点を示す閾値(例えば、0)が設定され、走査線を利用した比較を行う前に、あるいは、比較により複数の候補矩形領域が残存した際に、閾値未満の得点となる候補矩形領域が抽出対象となる矩形領域の候補から除外されてもよい(ただし、得点が閾値以上となる候補矩形領域がない場合を除く。)。
繰返部562では、抽出対象となる矩形領域として決定された候補矩形領域814,844が結合領域8から抽出された後(ステップS205)、図16に示すように結合領域8Aが残ることが確認されると(ステップS206)、結合領域8Aが矩形領域決定部561へと戻され、結合領域8Aにおいて、太線にて示すように4個の注目辺81A〜84Aが検出される(ステップS201)。そして、結合領域8の内部において各注目辺81A〜84Aに対して隣接辺の長さを所定の基準にて複数通りに変更した複数の候補矩形領域が取得される(ステップS202)。なお、図16の抽出後の結合領域8Aでは、注目辺81Aに基づく最大の候補矩形領域811A、および、注目辺83Aに基づく最大の候補矩形領域831Aのみを図示している。また、実際にはこれらの候補矩形領域811A,831Aは接するが、図示の都合上、僅かに隙間を設けて示している。
矩形領域決定部561では、各候補矩形領域に対して得点が算出され(ステップS203)、得点に基づいて抽出対象の矩形領域が決定される(ステップS204)。このとき、候補矩形領域811A,831Aの双方が同じ得点であって、複数の候補矩形領域のうちの最高得点とされるが、本実施の形態では、互いに接する候補矩形領域同士も重なるものとして取り扱われて、所定の基準に基づいて1つの候補矩形領域(例えば、候補矩形領域811A)が抽出対象となる矩形領域として決定され、結合領域8Aから抽出される(ステップS205)。繰返部562では、抽出後の残りの結合領域(すなわち、図16中の候補矩形領域831Aに相当する領域)が存在すると判断することにより(ステップS206)、この領域に対して、矩形領域決定部561による抽出対象となる矩形領域の決定を繰り返させ(ステップS201〜S204)、得点に基づいてこの領域の全体である候補矩形領域が抽出対象となる矩形領域として決定されて抽出される(ステップS205)。そして、抽出後の残りの結合領域が存在しないと判断されると(ステップS206)、領域再分割部56における結合領域の再分割処理が終了する。
領域再分割部56における上記処理により、結合領域8では、結合領域8の輪郭を構成する辺上の位置から、この辺に垂直な方向に結合領域8の内部に向かって伸びる線分であって、結合領域8のいずれの頂点とも重ならないもの(図10中に符号701を付す一点鎖線にて示す線分)が設定されて、図10に示すように結合領域8が、複数の矩形領域に再分割される。その結果、多角形領域6の全体が、微小辺を含まない好ましい形状の矩形領域に分割される。
なお、領域再分割部56において結合領域を複数の好ましい形状の矩形領域に再分割するという観点では、各候補矩形領域が結合領域から抽出された場合の残りの結合領域において、少なくとも微小辺の発生する場合の優先度を低くし、微小辺が消滅する場合の優先度を高くするようにして、複数の候補矩形領域から抽出対象となる矩形領域が決定されるのみで十分であり、より好ましい形状の矩形領域に分割する場合に、候補矩形領域の面積または扁平率にも基づく決定が行われる。また、矩形領域決定部561では、走査線を利用する手法以外の他の手法にて複数の候補矩形領域から抽出対象となる矩形領域が決定されてもよい。
以上に説明したように、コンピュータ4により実現される領域分割部5では、多角形領域において、それぞれが内角270度の特徴頂点を始点として互いに直交する2方向のいずれかに沿って伸びる複数の候補線分が生成され、分割線分取得部54により、複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として選択するとともに、分割線分のいずれかの端点を始点とする候補線分および分割線分を複数の候補線分から削除して複数の候補線分を更新する処理が繰り返されることにより、多角形領域に対する複数の分割線分が簡単な演算にて短時間に取得される。そして、複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域のうち、微小辺を含む特定矩形領域を周囲の他の矩形領域と結合して結合領域が生成され、領域再分割部56により、結合領域に対して微小辺を含む矩形領域の発生を抑制する高度な領域分割処理が施されて結合領域が複数の矩形領域に再分割される。これにより、領域分割部5では、微小辺を含む矩形領域の発生が抑制可能な多角形領域の分割を、高度な領域分割処理を多角形領域の全体に対して施す場合に比べて高速に行うことが実現される。
ところで、基板上に描画されるパターンにおいて特に高精度な線幅制御が必要となる部分(いわゆる、CD(Critical Dimension))は、通常、パターンの最小線幅となっているが、領域分割部5では、複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として順次選択することにより、このような部分がそのまま維持され(すなわち、分割されることなく)、好ましいパターンの分割が実現される。また、短い候補線分を分割線分として優先的に決定することにより、複数の分割線分による分割後の各矩形領域の周囲長が比較的短くなり、結果として、扁平率が小さい矩形領域に分割されるといえる。
また、領域分割部5では、複数の候補線分が取得された後、分割線分取得部54にて分割線分が選択される前に、微小辺となる輪郭辺のいずれかの端点を始点としてこの輪郭辺に垂直な方向に伸びる候補線分が、候補線分リストから削除される。これにより、仮に分割線分として選択された場合に微小辺を含む領域の輪郭の一部を構成することとなる候補線分を分割線分の選択の前に予め削除し、候補線分の個数を少なくして分割線分取得部54における演算量を減少させるとともに、結合領域が不必要に生成されることを防止することができる。その結果、微小辺を含む矩形領域の発生を抑制しつつ、多角形領域を複数の矩形領域に、より高速に分割することが可能となる。
さらに、図1のパターン描画装置1では、領域分割部5において、高速に決定された好ましい形状の各矩形領域に合わせて断面形状を変更しつつ電子ビームが基板9上に照射されるため、基板9上にパターンを精度よく、かつ、短時間に描画することができる。
次に、分割後の矩形領域の個数の減少を図る好ましい処理例について説明を行う。図17は、多角形領域6aの一部を示す図である。以下の説明では、多角形領域6aのうち図17に示す部分のみに着目して説明を行うが、実際には多角形領域6aの他の部分も考慮した処理(すなわち、多角形領域6a全体に対する処理)が行われる。
候補線分取得部52では、多角形領域6aにおいて図17中に破線にて示す複数の候補線分が取得される(図4:ステップS13)。なお、図17中において、符号T2を付す特定頂点を始点とし、符号T3を付す特定頂点を終点とする候補線分721、および、特定頂点T3を始点とし、特定頂点T2を終点とする候補線分722(図17中では、候補線分721,722を共に破線の矢印にて示している。)は、実際には互いに重なっている。
図17の多角形領域6aでは、複数の輪郭辺のうち微小辺となるものが存在しないため、候補線分限定部53における処理(ステップS14)は行われず、続いて、分割線分取得部54により、複数の候補線分のうち、終点が他の特定頂点と重なる候補線分(以下、「優先候補線分」という。)が分割線分として最短の候補線分よりも優先的に選択される(ステップS15)。図17の多角形領域6aでは、候補線分721,722のそれぞれが終点が他の特定頂点T3,T2と重なり、ここでは、候補線分リストの順序に基づいて1つの候補線分721が分割線分として選択され、候補線分721が候補線分リストから削除される。なお、候補線分取得部52により複数の候補線分が取得された直後の状態において、複数の候補線分中に優先候補線分が含まれる場合には、優先候補線分は常に互いに重なる1対の優先候補線分として存在する。また、ステップS15において、複数対の優先候補線分が存在する場合には、長さが最短となる1対の優先候補線分のうちの1つが分割線分として選択される。
分割線分721が選択されると、分割線分721と分割線分721の端点以外の位置にて交わる候補線分723が特定され、候補線分723の終点が輪郭辺上から分割線分721との交点へと変更される(ステップS16)。図17では、符号723aを付す実線の矢印にて終点が変更された後の候補線分を、終点の変更前の候補線分723に並べて図示している。
ところで、仮に、図18に示す多角形領域6bを矩形領域に分割する際に、図18中に破線にて示す複数の候補線分(ただし、優先候補線分731は一点鎖線にて示している。)から、優先候補線分731が分割線分として選択された場合には、図4のステップS16では、図18中に符号732を付す破線の矢印にて示す優先候補線分の終点、および、符号733を付す破線の矢印にて示す優先候補線分の終点が、分割線分731との交点へと変更され、後続の処理において、変更後の優先候補線分(それぞれ符号732a,733aを付す実線の矢印にて示す。)は通常の候補線分として取り扱われることとなる。
図17の多角形領域6aでは、さらに、分割線分721のいずれかの端点を始点とする候補線分722,724,725が特定され、候補線分リストから削除される(ステップS17)。分割線分取得部54では、候補線分リスト中に候補線分723a,726が残っていることが確認され(ステップS18)、優先候補線分が存在しないことにより最短の候補線分723aが分割線分として選択されて候補線分リストから削除される(ステップS15)。多角形領域6aでは、候補線分723aに交わる候補線分が存在しないため、ステップS16の処理は行われず、その後、候補線分723aの端点を始点とする候補線分726が特定されて候補線分リストから削除される(ステップS17)。その結果、多角形領域6aの図17に示す部分は、図19中に一点鎖線にて示す分割線分721,723aにより複数の矩形領域に分割されることとなる。
ここで、仮に、図20に示す多角形領域6cを矩形領域に分割する際に、図20中に破線にて示す複数の候補線分(ただし、優先候補線分741は一点鎖線にて示している。)が取得され、優先候補線分741が分割線分として選択された場合には、分割線分741の一方の端点を始点とする優先候補線分742が特定されて候補線分リストから削除される(ステップS17)。この場合、優先候補線分742と重なる優先候補線分743は、分割線分741のいずれの端点も始点としないため削除されないが、後続の処理では、通常の候補線分として取り扱われる。
上記説明では、多角形領域6aのうち図17に示す部分のみに着目したが、実際には多角形領域6aの全体に対して上記処理が行われており、候補線分リストが空になると(ステップS18)、結合領域生成部55では、多角形領域6aに対する複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域のうち微小辺を含む矩形領域が特定矩形領域として特定され、特定矩形領域を特定矩形領域に接する他の矩形領域と結合して結合領域が生成される(ステップS19)。続いて、領域再分割部56により結合領域8が再分割されることにより(ステップS20)、微小辺を含む矩形領域の発生を抑制しつつ、多角形領域の全体が複数の矩形領域に分割される。そして、最終的に取得された複数の矩形領域を示す分割領域データが領域分割部5から出力される(ステップS21)。
ここで、仮に、2つの特定頂点を結ぶ優先候補線分を分割線分として優先的に選択することなく、図17の多角形領域6aを分割した場合には、図21に示すように、矩形領域の個数が図19の場合よりも増加してしまう。これに対し、本処理例における分割線分取得部54では、多角形領域の内角が270度となる2つの特定頂点を結ぶ優先候補線分が、分割線分として優先的に選択されることにより、多角形領域において凸状の部分を矩形領域として優先的に抽出して、分割後の矩形領域の個数を減少させることができ、パターン描画装置1においてパターンをより短時間に描画することが実現される。
なお、分割線分取得部54では、分割線分と分割線分の端点以外の位置にて交わる候補線分を特定して、当該候補線分の終点を分割線分との交点に変更する処理が行われるが、図4のステップS16において、分割線分と分割線分の端点にて交わる候補線分も特定して同様の処理が行われてもよい。この場合、分割線分の端点を始点とする候補線分は分割線分の当該端点に終点が変更されることにより消滅し、分割線分の端点を終点とする候補線分(例えば、図20中の優先候補線分743)は、終点の位置が分割線分の当該端点の位置に変更される(実際には、終点の位置は変わらない。)ことにより、後続の処理において、通常の候補線分として取り扱われることになる。よって、分割線分取得部54におけるステップS16,S17の処理は、分割線分を選択する毎に分割線分と交わる(端点の位置で交わる場合も含む。)候補線分の終点を分割線分上に変更する実質的に1つの処理として捉えることも可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
分割線分取得部54では、図4の処理において、ステップS16を省略して(すなわち、分割線分に交わる候補線分の終点の変更を行うことなく)より簡便に複数の分割線分を取得することも可能であるが、分割線分取得部54により取得される複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域において微小辺を含む矩形領域の発生を抑制して、結合領域が不必要に生成されることを防止するには、分割線分が選択される毎に当該分割線分と交わる候補線分の終点が当該分割線分上に変更されることが好ましく、これにより、領域分割部5による領域分割処理の高速化が図られる。
上記実施の形態における領域再分割部56による処理では、結合領域における注目辺に対する複数の候補矩形領域を取得し、複数の候補矩形領域から微小辺の発生を抑制するようにして抽出対象となる矩形領域を決定することにより、結合領域が複数の矩形領域に再分割されるが、領域再分割部56では他の手法が用いられてもよく、例えば、既に言及した特許文献2の手法を利用して、結合領域の再分割が行われてもよい。
この場合、まず、結合領域の各頂点から結合領域の内部に向かって水平方向およびこれに垂直な方向のそれぞれに、結合領域の輪郭を構成する辺と交わるまで伸びる線分を生成することにより複数の線分が取得される。続いて、これらの線分のうち、間隔が最小長さ未満となる互いに平行かつ隣接する2つの線分が線分対として特定され、この線分対に沿う一の方向に関して、当該2つの線分が重なる範囲内に含まれる結合領域の複数の頂点の位置が取得される。そして、一の方向に関して間隔が最大となる互いに隣接する2つの頂点の位置の中点を通過し、一の方向に垂直な方向に結合領域の全体に亘って伸びるストッパ線分が設定される。ここで、ストッパ線分は、結合領域の輪郭を構成するいずれかの辺上の位置から当該辺に垂直な方向に結合領域の内部に向かって伸びる線分であって、結合領域のいずれの頂点とも重ならないものとなる。そして、ストッパ線分を用いて分割が行われることにより、再分割後の結合領域において微小辺を含む矩形領域の個数を、再分割前の結合領域に含まれる特定矩形領域の個数以下に低減しつつ、結合領域が複数の矩形領域に再分割される。
ただし、結合領域の全体に亘る分割線分(ストッパ線分)を用いることにより分割後の矩形領域の個数が不必要に増加する可能性がある点を考慮すれば、抽出対象となる矩形領域の対向辺や隣接辺が結合領域を局所的に分割する線分とされて、結合領域を複数の矩形領域に効率よく分割することが可能な上記実施の形態における手法が採用されることが好ましい。
上記実施の形態において、パターン描画装置1は、いわゆる可変成形型の電子ビーム露光装置とされるが、パターン描画装置1では描画用のエネルギービームとして、電子ビーム以外に紫外線やレーザ光等が用いられてもよい。また、パターンが描画される基板9は必ずしも半導体基板である必要はなく、プリント配線基板、ガラス基板等であってもよい。
また、コンピュータ4により実現される領域分割装置としての機能は、基板上にパターンを描画する以外の他の用途に利用されてもよい。
パターン描画装置の構成を示す図である。 コンピュータの構成を示す図である。 コンピュータが実現する機能構成を示すブロック図である。 多角形の領域を複数の領域に分割する処理の流れを示す図である。 多角形領域を示す図である。 多角形領域を示す図である。 多角形領域を示す図である。 多角形領域を示す図である。 多角形領域を示す図である。 結合領域の再分割後の多角形領域を示す図である。 結合領域を再分割する処理の流れを示す図である。 結合領域を示す図である。 隣接辺の長さを決定する基準を説明するための図である。 隣接辺の長さを決定する基準を説明するための図である。 隣接辺の長さを決定する基準を説明するための図である。 隣接辺の長さを決定する基準を説明するための図である。 候補矩形領域に対する得点を算出する様子を説明するための図である。 候補矩形領域に対する得点を算出する様子を説明するための図である。 抽出対象となる矩形領域を決定する様子を説明するための図である。 抽出対象となる矩形領域を抽出した後の残りの結合領域を示す図である。 多角形領域の一部を示す図である。 優先候補線分の終点を変更する様子を説明するための図である。 多角形領域の一部を示す図である。 候補線分を削除する様子を説明するための図である。 多角形領域の分割結果を示す図である。
符号の説明
1 パターン描画装置
3 ステージ
4 コンピュータ
5 領域分割部
6,6a〜6c 多角形領域
8,8A 結合領域
9 基板
21 ビーム出射部
52 候補線分取得部
53 候補線分限定部
54 分割線分取得部
55 結合領域生成部
56 領域再分割部
71 特定矩形領域
72,73 矩形領域
80〜84,81A〜84A 注目辺
80a,80b 辺
92a〜92c 消滅微小辺
221 ビーム形状変更部
441 プログラム
561 矩形領域決定部
562 繰返部
611,612 輪郭辺
701 線分
710〜719,718a,721〜726,723a,731〜733,732a,733a,741〜743 候補線分
811〜816,821,822,831,832,841,842,844,846,811A,831A 候補矩形領域
S13,S15,S17〜S20 ステップ
T,T1〜T3 特定頂点

Claims (8)

  1. 各頂点における内角が90度または270度となる多角形の領域として基板に描画されるパターンを示す多角形領域を複数の矩形領域に分割する領域分割装置であって、
    多角形領域において内角が270度となる各特定頂点を始点として、前記各特定頂点に接続する2つの辺にそれぞれ平行な方向に前記多角形領域の内部に向かって前記多角形領域の輪郭を構成する複数の辺のいずれかと交わるまで伸びる2つの候補線分を生成することにより、前記多角形領域において複数の候補線分を取得する候補線分取得手段と、
    前記複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として選択するとともに、前記分割線分の両端点のいずれかを始点とする候補線分および前記分割線分を前記複数の候補線分から削除して前記複数の候補線分を更新する工程を繰り返して複数の分割線分を取得する分割線分取得手段と、
    前記複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域のうち微小辺を含む矩形領域を特定矩形領域として特定し、前記特定矩形領域を前記特定矩形領域に接する他の矩形領域と結合して結合領域を生成する結合領域生成手段と、
    前記結合領域の輪郭を構成するいずれかの辺上の位置から当該辺に垂直な方向に前記結合領域の内部に向かって伸びる線分であって、前記結合領域のいずれの頂点とも重ならないものを設定しつつ前記結合領域を複数の矩形領域に再分割することにより、再分割後の前記結合領域において微小辺を含む矩形領域の個数を、再分割前の前記結合領域に含まれる前記特定矩形領域の個数以下に低減する領域再分割手段と、
    を備えることを特徴とする領域分割装置。
  2. 請求項1に記載の領域分割装置であって、
    前記複数の候補線分が取得された後、前記分割線分取得手段が前記分割線分を選択する前に、前記複数の辺のうち微小辺となるものを特定し、前記微小辺の両端点のいずれかを始点として前記微小辺に垂直な方向に伸びる候補線分を前記複数の候補線分から削除する候補線分限定手段をさらに備えることを特徴とする領域分割装置。
  3. 請求項1または2に記載の領域分割装置であって、
    前記分割線分取得手段が、前記分割線分を選択する毎に前記分割線分と交わる候補線分の終点を前記分割線分上に変更することを特徴とする領域分割装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の領域分割装置であって、
    前記分割線分取得手段が、終点が他の特定頂点と重なる候補線分を、前記分割線分として優先的に選択することを特徴とする領域分割装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の領域分割装置であって、
    前記領域再分割手段が、
    前記結合領域の輪郭を構成する複数の辺のうち、両端のそれぞれに位置する頂点における前記結合領域の内角が90度となるものを注目辺として検出し、前記結合領域の内部において前記注目辺を一辺とする矩形であって前記注目辺に隣接する辺の長さを所定の基準にて複数通りに変更した複数の候補矩形領域を取得し、前記複数の候補矩形領域のそれぞれが前記結合領域から抽出された場合の残りの結合領域において、少なくとも微小辺の発生する場合の優先度を低くし、微小辺が消滅する場合の前記優先度を高くしつつ前記複数の候補矩形領域から抽出対象となる矩形領域を決定する矩形領域決定手段と、
    前記抽出対象となる矩形領域を前記結合領域から抽出した後の残りの結合領域に対して、前記矩形領域決定手段による抽出対象となる矩形領域の決定を繰り返す繰返手段と、
    を備えることを特徴とする領域分割装置。
  6. 基板上にパターンを描画するパターン描画装置であって、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の領域分割装置と、
    基板を保持するステージと、
    基板に向けて描画用のエネルギービームを出射するビーム出射部と、
    前記領域分割装置において最終的に取得された各矩形領域に合わせて基板上に照射される前記エネルギービームの断面形状を変更するビーム形状変更機構と、
    を備えることを特徴とするパターン描画装置。
  7. 各頂点における内角が90度または270度となる多角形の領域として基板に描画されるパターンを示す多角形領域を複数の矩形領域に分割する領域分割方法であって、
    多角形領域において内角が270度となる各特定頂点を始点として、前記各特定頂点に接続する2つの辺にそれぞれ平行な方向に前記多角形領域の内部に向かって前記多角形領域の輪郭を構成する複数の辺のいずれかと交わるまで伸びる2つの候補線分を生成することにより、前記多角形領域において複数の候補線分を取得する候補線分取得工程と、
    前記複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として選択するとともに、前記分割線分の両端点のいずれかを始点とする候補線分および前記分割線分を前記複数の候補線分から削除して前記複数の候補線分を更新する候補線分更新工程と、
    前記候補線分更新工程を繰り返して複数の分割線分を取得する分割線分取得工程と、
    前記複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域のうち微小辺を含む矩形領域を特定矩形領域として特定し、前記特定矩形領域を前記特定矩形領域に接する他の矩形領域と結合して結合領域を生成する結合領域生成工程と、
    前記結合領域の輪郭を構成するいずれかの辺上の位置から当該辺に垂直な方向に前記結合領域の内部に向かって伸びる線分であって、前記結合領域のいずれの頂点とも重ならないものを設定しつつ前記結合領域を複数の矩形領域に再分割することにより、再分割後の前記結合領域において微小辺を含む矩形領域の個数を、再分割前の前記結合領域に含まれる前記特定矩形領域の個数以下に低減する領域再分割工程と、
    を備えることを特徴とする領域分割方法。
  8. コンピュータに、各頂点における内角が90度または270度となる多角形の領域として基板に描画されるパターンを示す多角形領域を複数の矩形領域に分割させるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、
    多角形領域において内角が270度となる各特定頂点を始点として、前記各特定頂点に接続する2つの辺にそれぞれ平行な方向に前記多角形領域の内部に向かって前記多角形領域の輪郭を構成する複数の辺のいずれかと交わるまで伸びる2つの候補線分を生成することにより、前記多角形領域において複数の候補線分を取得する候補線分取得工程と、
    前記複数の候補線分のうち最短のものを分割線分として選択するとともに、前記分割線分の両端点のいずれかを始点とする候補線分および前記分割線分を前記複数の候補線分から削除して前記複数の候補線分を更新する候補線分更新工程と、
    前記候補線分更新工程を繰り返して複数の分割線分を取得する分割線分取得工程と、
    前記複数の分割線分による分割後の複数の矩形領域のうち微小辺を含む矩形領域を特定矩形領域として特定し、前記特定矩形領域を前記特定矩形領域に接する他の矩形領域と結合して結合領域を生成する結合領域生成工程と、
    前記結合領域の輪郭を構成するいずれかの辺上の位置から当該辺に垂直な方向に前記結合領域の内部に向かって伸びる線分であって、前記結合領域のいずれの頂点とも重ならないものを設定しつつ前記結合領域を複数の矩形領域に再分割することにより、再分割後の前記結合領域において微小辺を含む矩形領域の個数を、再分割前の前記結合領域に含まれる前記特定矩形領域の個数以下に低減する領域再分割工程と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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