JP2007066400A - 光記録方法、光記録装置及び光記録媒体 - Google Patents

光記録方法、光記録装置及び光記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 レーザ光を用いて、記録又は再生、フォーカス制御などを行う際に、記録再生の効率が高く、光記録及び光再生装置の誤差などから生ずる複数のレーザ光の光軸のずれによる影響を受けず、光記録媒体自体の層構成が簡易となる優れた光記録方法、光記録装置及び光記録媒体を提供すること。
【解決手段】 記録層にトラック情報、アドレス情報及び焦点距離情報を含む焦点位置情報を記録したホログラムメモリを備えた光記録媒体に対し、記録光を照射し、回折光を受光し、トラック情報及びアドレス情報光の少なくともいずれかに基づく記録光のトラッキングサーボと、焦点距離情報に基づく記録光のフォーカスサーボとを行うサーボステップと、記録光の焦点位置がホログラムメモリ以外の位置になるように記録光の焦点位置を移動し、記録光を記録層に照射し、干渉像を記録層に記録する際、一記録で複数ビットを記録する干渉像記録ステップとを含む光記録方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ホログラフィを利用して情報が記録される光記録方法、光記録装置及び光記録媒体に関し、特にフォーカス制御やトラッキング制御のためのサーボピットパターンを有する光記録媒体に対して、記録に用いる情報光及び参照光を照射し、回折光を検出し、フォーカス制御やトラッキング制御を行うことができる光記録方法、光記録装置、光記録媒体及び光記録再生方法に関する。
ホログラフィを利用して光記録媒体に情報を記録する光記録方法は、一般に、イメージ情報を持った情報光(物体光)と参照光とを前記光記録媒体の内部で干渉させ、その際に生成される干渉縞を前記光記録媒体に書き込むことによって行われる。前記光記録方法として、例えば、前記情報光の光軸と参照光の光軸とが同軸になるようにして前記情報光及び参照光が照射されるコリニア方式などが挙げられる。該コリニア方式においては、前記情報光及び参照光により前記干渉縞が生成され、イメージ情報などが前記記録層に記録される。記録されたイメージ情報などの再生は、前記光記録媒体に前記参照光と同じ光を、記録時と同じ方向から照射することにより行われ、該光照射により前記干渉縞から回折光が生成され、該回折光を受光することにより前記情報が再生される。
このようなイメージ情報などの記録又は再生時には、光記録媒体内の記録層などの層間距離のばらつきや光記録及び光再生装置の誤差などを調整し、該光記録媒体の正常な位置に前記情報などを記録するためのフォーカス制御やトラッキング制御など、光線照射についての焦点位置の制御が行われる。
これらの焦点位置の制御方法として、例えば、前記フォーカス制御やトラッキング制御などを行うためのサーボ用光を前記光記録媒体に照射し、その反射光によりフォーカス情報やトラック情報などの光照射のための位置情報を検出するサンプルドサーボ方式などがある。この焦点位置の制御により前記情報光及び参照光が光記録媒体の正常な位置に照射され、記録及び再生が行われる(特許文献1〜3参照)。
前記サンプルドサーボ方式の具体例として、例えば、図10に示す光記録装置などがある。前記光記録装置では、サーボ用光に赤色光を用い、記録に用いる情報光及び参照光には緑色などのサーボ用光とは異なる波長のレーザ光が用いられる。
前記サーボ用光はダイクロイックミラー13で反射させ、対物レンズ12を通過させ、反射膜2上で焦点を結ぶように光記録媒体21に対して照射する。このダイクロイックミラー13は緑色や青色の波長の光を透過し、赤色の波長の光を反射させるようになっている。光記録媒体21の光の入出射面Aから入射したサーボ用光は、反射膜2で反射され、再度、入出射面Aから出射する。出射した戻り光は、対物レンズ12を通過し、ダイクロイックミラー13で反射し、サーボ情報検出器(不図示)でサーボ情報が検出される。検出されたサーボ情報は、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スライドサーボ等に用いられる。なお、記録層4は、赤色の光では感光しないようになっている。
前記情報光及び参照光は、前記サーボにより適正な位置に制御された前記情報光及び参照光を、偏光素子16、ハーフミラー17、ダイクロイックミラー13に透過させ、対物レンズ12によって記録層4内で干渉像を生成するように光記録媒体21に照射する。前記情報光及び記録用参照光は入出射面Aから入射すると、記録層4で干渉し合って干渉像をそこに生成した後、記録層4を通過し、フィルタ層6に入射するが、該フィルタ層6の底面までの間に反射されて戻り光となり、反射膜2までは到達しない。フィルタ層6はコレステリック液晶層が4層積層され、赤色光のみを透過するように設計されている。
しかし、前記サンプルドサーボ方式を用いた光記録装置の場合、前記サーボ用光に対するフォーカス情報やトラック情報などの光照射の位置情報のみが検出され、その結果に基づいて、前記情報光及び参照光の記録層への照射位置が制御されている。そのため、前記サーボ用光の光軸と、前記情報光及び参照光の光軸に誤差があると、記録に用いた光記録装置と、再生に用いる光記録媒装置が異なるものを使用した場合には、的確な再生が得られないという問題がある。的確な再生を得るため、前記サンプルドサーボ方式をサーボ用光だけでなく、前記情報光及び参照光についても実施することにより、改善することも考えられる。しかし、前記サーボ用光と、前記情報光及び参照光の双方にサンプルドサーボ方式を採用することは、記録再生の効率が低下し、記録再生の高速化に向かないという問題がある。また、複数の異なるレーザ光を、異なったルートで照射するため、各レーザ光に対応した層、例えば、波長選択反射層などを光記録媒体に積層する必要もあり、層構成が複雑化するという問題もある。
したがって、ホログラフィを利用して記録する光記録媒体に対して、レーザ光を用いて、記録又は再生、フォーカスやトラッキング制御を行う際に、記録再生の効率が高く、光記録及び光再生装置の誤差などから生ずる該複数のレーザ光の光軸のずれによる影響を受けず、光記録媒体自体の層構成が簡易となる優れた光記録方法、光記録装置、光記録媒体及び光記録再生方法は未だ実現されておらず、その提供が望まれているのが現状である。
特開2002−123949号公報 特開2004−265472号公報 特開2003−228875号公報
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、レーザ光を用いて、記録又は再生、フォーカスやトラッキング制御を行う際に、記録再生の効率が高く、光記録及び光再生装置の誤差などから生ずる該複数のレーザ光の光軸のずれによる影響を受けず、光記録媒体自体の層構成が簡易となる優れた光記録方法、光記録装置、光記録媒体及び光記録再生方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備え、かつ該記録層に少なくとも1つのトラック情報及びアドレス情報の少なくともいずれかと、集光レンズと記録光の焦点との距離を表す焦点距離情報とを含む焦点位置情報を記録したホログラムメモリを備えた光記録媒体に対し、前記記録光を照射し、前記ホログラムメモリからの回折光を受光し、前記トラック情報及び前記アドレス情報光の少なくともいずれかに基づいて該記録光のトラッキングサーボを行い、前記焦点距離情報に基づいて前記記録光のフォーカスサーボを行うサーボステップと、前記記録光の焦点位置が前記ホログラムメモリ以外の位置になるように該記録光の焦点位置を移動し、該記録光を前記記録層に照射し、干渉像を形成し、該干渉像を前記記録層に記録する際、一記録で複数ビットを記録する干渉像記録ステップとを含むことを特徴とする光記録方法である。
<2> ホログラムメモリが、光記録媒体における少なくとも3箇所に形成された前記<1>に記載の光記録方法である。
<3> サーボステップにおける焦点位置の検出方法が、ホログラムメモリに記録光を照射し、回折光を受光し、該回折光の信号強度が最大となる位置を検出する前記<1>から<2>のいずれかに記載の光記録方法である。
<4> サーボステップにおける焦点位置の検出方法が、ホログラムメモリに記録光を照射し、回折光を受光し、該回折光の信号エラーが最小となる位置を検出する前記<1>から<3>のいずれかに記載の光記録方法である。
<5> 記録光が、情報光及び参照光の少なくともいずれかであり、該情報光の光軸と該参照光の光軸とが同軸となるようにして、光記録媒体に照射される前記<1>から<4>のいずれかに記載の光記録方法である。
該<5>に記載の光記録方法においては、記録光が、情報光及び参照光の少なくともいずれかであり、該情報光の光軸と該参照光の光軸とが同軸となるようにして、光記録媒体に照射されるので、光軸のずれによる再生画像の歪が生ずることが極めて少なく、安定した品質の記録及び再生が得られる。前記「同軸」とは、同一の光学系を前記情報光及び前記参照光が通過することを意味する。前記情報光及び前記参照光は、前記光記録媒体における前記記録層の記録部分においては、所定の角度をもって照射され、ホログラム記録が行われる。
<6> 光記録媒体が、第一の基板と、記録層と、第二の基板とをこの順に有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の光記録方法である。
<7> 第二の基板の表面に反射膜を有する前記<6>に記載の光記録方法である。
<8> 反射膜が、金属反射膜である前記<7>に記載の光記録方法である。
<9>光記録媒体が反射型ホログラムである前記<1>から<8>のいずれか記載の光記録方法である。
<10> ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備え、かつ該記録層に少なくとも1つのトラック情報及びアドレス情報の少なくともいずれかと、集光レンズと記録光の焦点との距離を表す焦点距離情報とを含む焦点位置情報を記録したホログラムメモリを備えた光記録媒体に対し、前記記録光を照射し、前記ホログラムメモリからの回折光を受光し、前記トラック情報及び前記アドレス情報光の少なくともいずれかに基づいて該記録光のトラッキングサーボを行い、前記焦点距離情報に基づいて前記記録光のフォーカスサーボを行うサーボ手段と、前記記録光の焦点位置が前記ホログラムメモリ以外の位置になるように該記録光の焦点位置を移動し、該記録光を前記記録層に照射し、干渉像を形成し、該干渉像を前記記録層に記録する際、一記録で複数ビットを記録する干渉像記録手段とを有することを特徴とする光記録装置である。
<11> 前記<1>から<9>のいずれかに記載の光記録方法により記録されたことを特徴とする光記録媒体である。
<12> 記録層に少なくとも1つのトラック情報及びアドレス情報と、集光レンズと記録光の焦点との距離を表す焦点距離情報とを含む焦点位置情報を記録したホログラムメモリを備えた前記<11>に記載の光記録媒体である。
<13> 前記<1>から<9>のいずれかに記載の光記録方法により記録層に形成された干渉像に参照光を照射して該干渉像に対応した記録情報を再生することを特徴とする光記録再生方法である。
<14> 参照光が、光記録媒体の記録に用いられた参照光と同じ角度で、干渉像に照射して記録情報を再生する前記<13>に記載の光記録再生方法である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、レーザ光を用いて、記録又は再生、フォーカスやトラッキング制御を行う際に、記録再生の効率が高く、光記録及び光再生装置の誤差などから生ずる該複数のレーザ光の光軸のずれによる影響を受けず、光記録媒体自体の層構成が簡易となる優れた光記録方法、光記録装置、光記録媒体及び光記録再生方法を提供することができる。
(光記録方法及び光記録装置)
本発明の光記録方法は、サーボステップ、干渉像記録ステップ及び必要に応じて適宜選択したその他のステップを含む光記録方法である。
本発明の光記録方法は、本発明の光記録装置により実施することができ、該光記録装置の説明を通じてその詳細をも明らかにすることとする。
本発明の光記録方法における前記サーボステップは、本発明の光記録装置におけるサーボ手段により好適に行うことができ、
本発明の光記録方法における前記干渉像記録ステップは、本発明の光記録装置における干渉像記録手段により好適に行うことができ、
本発明の光記録方法における前記その他のステップは、本発明の光記録装置における前記その他の手段により好適に行うことができる。
<サーボ手段>
前記サーボ手段は、ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備え、かつ該記録層に少なくとも1つのトラック情報及びアドレス情報と、集光レンズと記録光の焦点との距離を表す焦点距離情報とを含む焦点位置情報を記録したホログラムメモリを備えた光記録媒体に対し、前記記録光を照射し、前記ホログラムメモリからの回折光を受光し、前記トラック情報及び前記アドレス情報光に基づいて該記録光のトラッキングサーボを行い、前記焦点距離情報に基づいて前記記録光のフォーカスサーボを行う手段である。
−焦点位置情報−
前記焦点位置情報としては、少なくともトラック情報、アドレス情報及び焦点距離情報が含まれていれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、回転角やチルト角などの角度に関するチルト情報、立体的位置に関する3次元情報、記録信号に関する情報、焦点深度情報などが含まれていてもよい。これらの情報の形式としては、イメージデータからなる情報でもよく、数値データからなる情報でもよい。
前記トラック情報としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トラック幅、トラック高さ、トラック間のピッチ、トラックの形状、光記録媒体におけるトラックの配置、屈折率、記録方法、順序などが挙げられる。トラックに一定の周期性を付与したウォブルピットなどを形成してもよく、トラック面にアドレス情報などを形成してもよい。
前記アドレス情報としては、例えば、記録層の層面に水平な面における水平位置情報、データエリア若しくは記録エリアなどのエリア情報、フレーム情報などが挙げられる。
前記水平位置情報は、0000、0001、0002などのように符号化されたものでもよく、光記録媒体における任意の一アドレスを原点とし、前記記録層と水平方向の層面にX軸及びY軸をとったとき、該X軸からa、Y軸からbの位置(a,b)という位置情報や、実際の位置に関連しなくても場所が特定でき、そこにアクセスするための位置情報などが挙げられる。
前記水平位置情報は、前記情報光及び参照光の照射位置を制御するための基準となる情報であるため、位置精度は極めて高いことが要請され、前記各a、b、cの位置誤差は、±10μm以内であることが好ましく、±1μm以内であることがより好ましい。±10μm以内としたのは、±10μm以内にあれば、前記情報光及び参照光の照射位置制御に支障はなく、±10μmを超える高精度を求めると生産性が低下することがあるからである。前記水平位置情報は、前記光記録媒体を生産する工程において、記録されるため、記録装置などのキャリブレーション管理などがなされ、その位置精度は、極めて高く、安定した品質が得られる。
−ホログラムメモリの記録場所−
前記ホログラムメモリの記録場所としては、前記記録層内であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。具体的には、図3、図7に示すように、前記ホログラムメモリ3は、前記記録層における基板面との界面、前記記録層の厚み方向の一部又は全部、前記記録層の層面に水平方向の一部、記録中の特定の深さ、反射層から特定の深さなどに記録される。
−ホログラムメモリの記録個数−
前記ホログラムメモリの記録個数としては、少なくとも光記録媒体に3個あれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3〜10個でよく、3〜100個が好ましく、3〜1,000個がより好ましい。また、前記個数は、トラッキングサーボに用いられるトラック毎に設けてもよく、この場合も、3〜10個でよく、3〜100個が好ましく、3〜1,000個がより好ましい。前記個数がいずれの場合も、1,000個を超えると、前記ホログラムメモリを形成する際の生産効率の低下を招くことがあり、前記ホログラムメモリから位置情報を検出するための個数としては、1,000個あれば充分だからである。
−ホログラムメモリの形成方法−
前記ホログラムメモリの記録方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層に前記ホログラムメモリとして記録し、定着することにより形成することができる。また、マスターホログラムからの一括転写方法なども挙げられる。
−ホログラムメモリの記録方法−
前記ホログラムメモリの記録方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、情報光及び参照光を前記記録層に照射し、該記録層の一部に、該情報光及び参照光とにより光の干渉を起こし、数値データや、イメージデータからなるアドレス情報やトラック情報などが含まれている干渉像を記録層内部に結像し、該干渉像を後述の干渉像記録手段及び干渉像定着手段により記録し、定着することにより、ホログラムメモリを記録することができる。
−記録光の偏差量の検出方法−
前記偏差量の検出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録光(以下、「再生光」と称することがある。)を光記録媒体に記録されている前記ホログラムメモリに照射し、該ホログラムメモリから生成される回折光を光検出器などで受光して、該記録光の焦点距離及び水平位置が、該ホログラムメモリに記録されている焦点位置及び水平位置と一致しているか否かを検出する。一致しているジャストピントの場合には、該記録光は、正常な記録光であり、該ホログラムメモリに記録されている焦点位置及び水平位置と、該記録光との偏差量は0であることが検出される。一致せずジャストピントでない場合には、該記録光の水平位置及び記録層の厚み方向の焦点位置を、ジャストピントになるまで移動し、該移動量を検出する。
前記ジャストピント位置に移動する方法として、前記ホログラムメモリからの回折光の信号強度が大きくなる方向に移動する方法、該回折光の信号エラーが最小となる方向へ移動する方法、トラッキングサーボ及びフォーカスサーボなどが挙げられる。
前記信号強度がより大きくなる方向に移動するには、該信号強度が最大となるまで移動を微調整し、該信号強度の最大値となる位置をジャストピント位置として認識し、移動を停止する。前記信号強度の最大値を認識する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ピークホールド回路、演算処理などが挙げられる。
前記信号エラーより小さくなる方向に移動するには、該信号エラーが最小となるまで移動を微調整し、該信号エラーの最小値となる位置をジャストピント位置として認識し、移動を停止する。前記信号エラーの最小値を認識する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ピークホールド回路、演算処理などが挙げられる。
−トラッキングサーボ−
前記トラッキングサーボとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3ビーム法、プッシュプル法及び位相差検出法(「図解コンパクトディスク読本」オーム社、中島平太郎、小川博司共著、第一版、昭和61年11月10日発行に記載)などによるトラック位置の検出を用いたトラッキングサーボなどが挙げられる。
−3ビーム法−
前記3ビーム法は、被検出ディスクに形成されているトラックに対する、サーボ用光の照射位置ずれを検出する方法で、略円形の主ビーム、副ビームA及び副ビームBの3本のビームが用いられる。副ビームA、主ビーム及び副ビームBの順に略直線上に等間隔に配置され、主ビームの円の中心が、前記トラックの幅の中央に対して照射される位置に、副ビームAの円の下部が、前記トラックの幅の端に接する位置に、副ビームBの円の上部が、前記トラックの幅の端に接する位置になるように配置される。
このような配置で、各ビームが前記トラックに照射されると、トラック面では、弱い反射光、トラック面以外では強い反射光となり、各反射光の強度を検出することにより、照射された3本のビームの位置と前記トラックとの位置ずれを検出することができる。
−プッシュプル法−
前記プッシュプル法は、被検出ディスクに形成されているトラックに対する、サーボ用光の照射位置ずれを検出する方法で、1つのビームを前記トラックに照射し、該反射光を2分割して検出する2分割光検出器を用いる。該ビームが該トラック幅の中心部分に照射されると、2分割された反射光の左右の光強度が等しくなり、該トラックの幅方向に左右にずれた場合には、該トラック部分からの反射光の強度は弱く、該トラック以外からの反射光の強度は強いので、2分割された反射光の左右の光強度分布は左右非対象になり、ずれていることが検出できる。
−位相差検出法−
前記位相差検出(DPD法:Differential Phase Detection)は、被検出ディスクに形成されているトラックに対する、サーボ用光の照射位置ずれを検出する方法で、前記プッシュプル法の2分割を更に分割して4分割した光検出器を用いる。1つのビームが該トラック幅の中心部分に照射されると、4分割された反射光の4つの領域の左右の光強度が等しくなり、該トラックの幅方向に左右にずれた場合には、該トラック部分からの反射光の強度は弱く、該トラック以外からの反射光の強度は強いので、4分割された反射光の4つの領域の光強度分布について、対角領域にある光強度分布を検出することにより左右非対象となり、ずれていることが検出できる。
−フォーカスサーボ−
前記フォーカスサーボとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、非点収差法、フーコー法及び臨界角法(「図解コンパクトディスク読本」オーム社、中島平太郎、小川博司共著、第一版、昭和61年11月10日発行に記載)などによるフォーカス検出を用いたサーボなどが挙げられる。
−非点収差法−
前記非点収差法は、被検出ディスクに形成されている記録層の記録しようとする位置と、前記情報光及び参照光の焦点の位置との偏差量を検出する。即ち、焦点距離(対物レンズの中心と前記情報光及び参照光の焦点との距離)と、前記対物レンズの中心から前記記録層の記録しようとする部分まで距離との偏差量を検出する。光源から出射される光線が対物レンズを通過し光記録媒体に照射される光路における、前記光源から前記対物レンズの中間にビームスプリッターなどを配置し反射光を取り出し、該反射光をシリンドリカルレンズに透過させ、結像させる。該結像面が円形の場合は、前記焦点距離は一致し、縦長の楕円形の場合は、前記光記録媒体が前記対物レンズに近すぎる位置にあり、横長の楕円の場合は、前記光記録媒体が前記対物レンズに遠すぎる位置にあることが検出できる。
前記検出は、前記反射光を4分割し、前記結像の対角領域の明るさを比較することにより検出する。
−フーコー法−
前記フーコー法は、前記非点収差を用いる方法と、前記ビームスプリッターなどを配置し反射光を取り出し、該反射光をシリンドリカルレンズを透過するところまでは同じ構成を用いる。該シリンドリカルレンズにより透過した反射光が結像する部分にプリズムを用い、該プリズムの頂角に結像した場合は、前記焦点距離は一致し、該頂角を通過して結像した場合は、前記光記録媒体が前記対物レンズに近すぎる位置にあり、該頂角の手前で結像した場合は、前記光記録媒体が前記対物レンズに遠すぎる位置にあることが検出できる。前記検出は、2分割された前記反射光に対して1個づつセンサを配置し、前記2分割された反射光の明るさを感知し、前記結像位置を検出することができる。
−臨界角法−
前記臨界法は、被検出ディスクに形成されている記録層へ記録しようとする位置と、前記情報光及び参照光の焦点の位置とのずれを検出する。即ち、焦点距離(対物レンズの中心と前記情報光及び参照光の焦点との距離)と、前記対物レンズの中心から前記記録層の記録しようとする部分まで距離とのずれを検出する。光源から出射される光線が対物レンズを通過し光記録媒体に照射される光路における、前記光源から前記対物レンズの中間に、入射する光束の中心の光線に対して、入射角がちょうど臨界角(入射する光線がプリズムの境界面で全部反射される角度)となるプリズムを配置し、該プリズムから前記反射光を取り出し、該反射光の明暗感知することにより焦点位置を検出する。前記光記録媒体が前記対物レンズに近すぎたり、遠すぎたりする場合、該プリズムで反射する反射光は光量が減ることを利用し、遠近を+−の極性で判別することにより、前記焦点位置を検出することができる。
前記トラッキングサーボ及びフォーカスサーボの手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記サーボ機構などが挙げられる。
前記サーボ機構としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記偏差量を、例えば、フォーカス誤差信号として生成し、前記信号を増幅する位相補償ドライブアンプなどを経由して、駆動装置へ指令し前記対物レンズの位置を移動することにより焦点距離を制御する機構などが挙げられる。
前記駆動装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクチュエータ、ステッピングモータなどが挙げられる。
以上のように、最初の前記記録光の前記水平方向及び前記焦点位置方向における照射位置を始点として、該記録光が前記ホログラムメモリに対してジャストピントになる照射位置まで移動した移動量を検出し、この移動量について前記記録層の厚み方向の移動量を偏差量ΔLとして検出することができる。
−移動量の検出−
前記移動量の検出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録光の最初の照射位置を基準点とし、該基準点を原点とし、前記記録層と水平方向の層面にX軸及びY軸をとり、前記記録層の厚み方向にZ軸をとったとき、各XYZ軸における最初の照射位置は、(0,0,0,)となり、検出装置に記憶させる。次に、前記最初の照射位置から前記移動方法及び手段により該記録光が前記ホログラムメモリの基準焦点位置と一致するジャストピントになるまでの、各座標軸における移動量を演算処理し、例えば、移動量が該X軸からa、Y軸からb、Z軸からcであった場合は、移動量は(a,b,c)として表すことができる。このうち、前記記録光の前記記録層に対する厚み方向の焦点位置に関する移動量cのみを取り出し、図4に示すように、該移動量cを偏差量ΔLとして検出することができる。この移動量cは、最初の照射位置(0,0,0)から、前記記録光の進行方向へ移動した場合は、+cとし、前記記録光の進行方向と反対方向へ移動した場合は、−cとする。
前記ホログラムメモリが前記光記録媒体に複数個設けられている場合は、各ホログラムメモリについて、前記移動量cの検出を行い、各偏差量ΔLを検出する。検出した各偏差量ΔLのうち最も大きい偏差量を最大偏差量ΔLmaxとして求めてもよく、更に各偏差量ΔLの平均値を求めてもよい。最大偏差量ΔLmax及び平均偏差量ΔLは、検出した光記録媒体における前記記録光などの照射位置の補正に利用することができ、オフセット量として、予め前記記録光の照射位置を設定することも可能である。
−検出に用いる記録光(再生光)の照射−
前記記録光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、記録時と同様の光線を用いてもよく、記録時よりも弱い光線を用いてもよい。記録時よりも弱い光線を用いる場合、照射エネルギーは、例えば、0.1〜10,000μJ/cmが好ましく、1〜1,000μJ/cmがより好ましく、10〜100μJ/cmが特に好ましい。前記照射エネルギーが、0.1μJ/cm未満であると、焦点位置の検出が充分になされないことがあり、10,000μJ/cmを超えると、前記記録層に記録されてしまうことがある。前記情報光又は前記参照光のいずれか一のレーザ光である場合は、光の干渉は起きないので、焦点距離の検出に用いることができる。また、前記情報光及び前記参照光の双方を照射する場合には、照射エネルギーを、光記録媒体に記録がなされない程度に弱めれば、検出用に用いることができる。
<干渉像記録手段>
前記干渉像記録手段は、前記記録光の照射位置について、前記記録層の厚み方向の位置及び前記記録層の層面に水平な方向の位置を決定し、記録位置まで移動して前記記録光を前記記録層に照射し、干渉像を形成し、該干渉像を前記記録層に記録する手段である。
−記録光の厚み方向の照射位置−
前記記録光の厚み方向の照射位置は、検出された前記偏差量ΔLの絶対値が、0より大きい場合に、前記記録光の焦点位置が記録領域に入るように、該記録光の焦点位置を該偏差量ΔLだけ補正することにより決定する。
−照射位置の補正方法−
前記照射位置の補正方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図5に示すように、検出された前記偏差量ΔLの絶対値が、0より大きい場合に補正する。
具体的には、前記偏差量ΔLは、前記偏差量の検出において検出された移動量cを用い、該移動量が−cの場合には、前記記録光の焦点位置は、cだけ短くなるように補正し、該移動量が+cの場合には、前記記録光の焦点位置は、cだけ長くなるように補正することができる。この場合には、各ホログラムメモリに対する偏差量ΔL毎に補正することができる。また、前記ホログラムメモリが複数ある場合で、各ホログラムメモリに対して検出した偏差量ΔLのうちの最大偏差量ΔLmaxを用いて、前記補正方法と同じ補正方法により、記録光の焦点位置を補正することもできる。この場合には、前記最大偏差量ΔLmaxをオフセット量として固定し、検出の対象となった光記録媒体に対して、全ての記録光について該補正値を適用することができる。
−記録光の水平方向の照射位置−
前記記録光の水平方向の照射位置は、例えば、前記ホログラムメモリにおける基準焦点位置を原点とし、前記記録層の層面に水平な面に直交するX軸及びY軸をとり、前記記録層の厚み方向にZ軸をとった場合、原点である基準焦点位置を(0,0,0)は、既に前記ホログラムメモリが記録されているため、この位置には新たに記録することはできない。そのため、この原点を基準として、X軸及びY軸の少なくともいずれかの軸から、移動した所定の位置が照射位置となる。前記ホログラムメモリが複数設けられている場合には、それらのホログラムメモリの記録されている位置には書き込みはできないため、該ホログラムメモリの位置以外の位置が照射位置となる。
−干渉像の記録−
前記干渉像の記録は、前記記録層に対して、可干渉性を有する前記情報光及び前記参照光を照射し、該情報光と該参照光とにより光の干渉像(干渉縞)を形成し、該前記干渉像を前記記録層に記録する際、一記録で複数ビットを記録する。該複数のビットは、一緒に符号化され前記干渉像として形成される。即ち、前記干渉像には、複数ビットの情報が含まれており、一記録により複数のビットが所定の記録層の領域に記録される。前記干渉像の記録手段としては、例えば、明暗からなる干渉縞を屈折率の差として記録層内に記録する手段などが挙げられる。前記手段においては、前記記録層は、フォトポリマーなどの感光材料からなり、前記干渉縞の明るい部分は、光照射により感光材料が重合反応し屈折率が高くなり、暗い部分は、反応せず屈折率は変化しないので、屈折率の差が生ずることになる。
前記情報光及び前記参照光の照射方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記情報光の照射方向に対して一定の角度で、前記参照光を照射してもよく、前記情報光の光軸と前記参照光の光軸とが同軸となるように、該情報光及び該参照光を前記記録層に照射してもよい。前記「同軸」とは、同一の光学系を前記情報光及び前記参照光が通過することを意味する。前記情報光及び前記参照光は、前記光記録媒体における前記記録層の記録部分においては、所定の角度をもって照射され、ホログラム記録が行われる。
これらの中でも、高多重記録が可能であり、情報の転送速度も速い前記情報光の光軸と参照光の光軸とが同軸になる、いわゆるコリニア方式による記録が好ましい。
前記情報光及び前記参照光は、可干渉性を有するレーザ光を発振する光源を用いる。前記光源としては、例えば、固体レーザ光発振器、半導体レーザ光発振器、液体レーザ光発振器、気体レーザ光発振器などが挙げられる。これらの中でも、気体レーザ光発振器、半導体レーザ光発振器などが好ましい。
前記レーザ光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、波長が、360〜850nmから選択される1種以上の波長からなるレーザ光が用いられる。該波長は、380〜800nmが好ましく、400〜750がより好ましく、可視領域の中心が最も見え易い500〜600nmが最も好ましい。
前記波長が、360nm未満であると、鮮明な干渉像が得られないことがあり、850nmを超えると、前記干渉縞が微細となり、それに対応する感光材料が得られないことがある。
前記レーザ光の照射エネルギーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1〜10,000μJ/cmが好ましく、1〜1,000μJ/cmがより好ましく、10〜100μJ/cmが特に好ましい。前記照射エネルギーが、0.1μJ/cm未満であると、記録がなされないことがある。
<その他の手段>
前記その他の手段としては、干渉像定着手段などが挙げられる。
―干渉像定着手段―
前記干渉像定着手段は、前記干渉像記録手段により前記記録層に記録された前記干渉像に対して、定着光を、照射し定着する手段である。前記定着光の照射は、記録された干渉像の領域に対して過不足なく行うことにより、前記干渉像を効率よく定着することができ、前記定着により保存安定性が改善され、再生の際にノイズの発生などの支障が起きない光記録媒体を得ることができる。
−定着光−
前記定着光の照射領域としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所における前記情報光及び前記参照光による記録対象部分と同じ領域か、該記録対象部分の外延よりも広くかつ該外延から少なくとも1μm外側まで延設された領域であることが好ましい。前記記録対象部分の外延から1μmを超えた領域まで定着光を照射すると、隣接する記録領域にも照射され、過剰な照射エネルギーとなり非効率的である。
前記定着光の照射時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所において、1ns〜100msが好ましく、1ns〜80msがより好ましい。前記照射時間が、1ns未満であると、定着が不十分なことがあり、100msを超えると過剰なエネルギーの照射となる。このような定着光の照射は、前記干渉像の記録の後、28時間以内に行われることが好ましい。前記定着光の照射が前記記録の後、28時間を超えると、既に記録した情報の信号品質が低下することがある。
前記定着光の照射方向としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所における前記情報光及び前記参照光と同じ方向でもよく、異なった方向でもよい。また、照射角度としては、記録層の層面に対して0〜60°が好ましく、0〜40°がより好ましい。前記照射角度が、上記以外の角度であると、定着が非効率となることがある。
前記定着光の波長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所において、350〜850nmであることが好ましく、400〜600nmであることがより好ましい。
前記波長が、350nm未満であると、材料が分解してしまうことがあり、850nmを超えると、温度が上がり材料が劣化することがある。
前記定着光の光源としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記情報光及び参照光と同様の光源を用いることが、別の光源を新たに設ける必要がない点で好ましい。前記光源から出射された光を光記録媒体に照射することにより、前記情報光及び参照光と同様の光源を用いることができる。同一の光源を用いることにより、前記干渉像の記録領域と定着光の照射領域を容易に一致させることができ、効率的に定着光を照射することができる。
前記定着光の照射量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所において、0.001〜100mJ/cmであることが好ましく、0.01〜10mJ/cmであることがより好ましい。
前記定着光の照射方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所における前記情報光及び前記参照光と同一の光源から出射される光を照射することがこのましい。場合によっては、異なる光源から出射される光などを照射してもよい。
(光記録媒体)
本発明の光記録方法により記録された光記録媒体は、支持体上に、少なくともホログラフィを利用して情報を記録する記録層を有し、前記定着光により記録層に記録した干渉像が定着された光記録媒体である。
本発明の光記録媒体は、2次元などの情報を記録する比較的薄型の平面ホログラムや立体像など多量の情報を記録する体積ホログラムであってもよく、透過型及び反射型のいずれであってもよい。また、ホログラムの記録方式もいずれであってもよく、例えば、振幅ホログラム、位相ホログラム、ブレーズドホログラム、複素振幅ホログラムなどでもよい。
具体的には、前記コリニア方式の記録方法に用いられる反射型の光記録媒体が好ましい。
前記光記録媒体は、前記記録層と、第一の基板と、第二の基板とを有し、必要に応じて適宜選択したその他の層を有する光記録媒体である。
<記録層>
前記記録層の感光材料としては、ホログラフィを利用して情報が記録され得るものであり、所定の波長の電磁波を照射すると、その強度に応じて吸光係数や屈折率などの光学特性が変化する材料が用いられる。
前記記録層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)光照射で重合反応が起こり高分子化するフォトポリマー、(2)フォトリフラクティブ効果(光照射で空間電荷分布が生じて屈折率が変調する)を示すフォトリフラクティブ材料、(3)光照射で分子の異性化が起こり屈折率が変調するフォトクロミック材料、(4)ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム等の無機材料、(5)カルコゲン材料、などが挙げられる。
前記(1)のフォトポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モノマー、及び光開始剤を含有してなり、更に必要に応じて増感剤、オリゴマー等のその他の成分を含有してなる。
前記フォトポリマーとしては、例えば、「フォトポリマーハンドブック」(工業調査会、1989年)、「フォトポリマーテクノロジー」(日刊工業新聞社、1989年)、SPIE予稿集 Vol.3010 p354−372(1997)、及びSPIE予稿集 Vol.3291 p89−103(1998)に記載されているものを用いることができる。また、米国特許第5,759,721号明細書、同第4,942,112号明細書、同第4,959,284号明細書、同第6,221,536号明細書、国際公開第97/44714号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、同第99/26112号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、特許第二880342号公報、同第二873126号公報、同第二849021号公報、同第3057082号公報、同第3161230号公報、特開2001−316416号公報、特開2000−275859号公報、などに記載されているフォトポリマーを用いることができる。
前記フォトポリマーに記録光を照射して光学特性を変化させる方法としては、低分子成分の拡散を利用した方法などが挙げられる。また、重合時の体積変化を緩和するため、重合成分とは逆方向へ拡散する成分を添加してもよく、或いは、酸開裂構造を有する化合物を重合体のほかに別途添加してもよい。なお、前記低分子成分を含むフォトポリマーを用いて記録層を形成する場合には、記録層中に液体を保持可能な構造を必要とすることがある。また、前記酸開裂構造を有する化合物を添加する場合には、その開裂によって生じる膨張と、モノマーの重合によって生じる収縮とを補償させることにより体積変化を抑制してもよい。
前記モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル基やメタクリル基のような不飽和結合を有するラジカル重合型のモノマー、エポキシ環やオキセタン環のようなエーテル構造を有するカチオン重合型系モノマーなどが挙げられる。これらのモノマーは、単官能であっても多官能であってもよい。また、光架橋反応を利用したものであってもよい。
前記ラジカル重合型のモノマーとしては、例えば、アクリロイルモルホリン、フェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、2−ナフト−1−オキシエチルアクリレート、2−カルバゾイル−9−イルエチルアクリレート、(トリメチルシリルオキシ)ジメチルシリルプロピルアクリレート、ビニル−1−ナフトエート、N−ビニルカルバゾール、などが挙げられる。
前記カチオン重合型系モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、グリセロールトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサングリシジルエーテル、ビニルトリメトキシシラン、4−ビニルフェニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、下記構造式(A)〜(E)で表される化合物、などが挙げられる。
これらモノマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
Figure 2007066400
前記光開始剤としては、記録光に感度を有するものであれば特に制限はなく、光照射によりラジカル重合、カチオン重合、架橋反応などを引き起こす材料などが挙げられる。
前記光開始剤としては、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−ジエチルアミノフェニルベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾイン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−2−オン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルアシルホスフィンオキシド、トリフェニルブチルボレートテトラエチルアンモニウム、下記構造式で表されるチタノセン化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、照射する光の波長に合わせて増感色素を併用してもよい。
Figure 2007066400
前記フォトポリマーは、前記モノマー、前記光開始剤、更に必要に応じてその他の成分を攪拌混合し、反応させることによって得られる。得られたフォトポリマーが十分低い粘度ならばキャスティングすることによって記録層を形成することができる。一方、キャスティングできない高粘度フォトポリマーである場合には、ディスペンサーを用いて第二の基板にフォトポリマーを盛りつけ、このフォトポリマー上に第一の基板で蓋をするように押し付けて、全面に広げて記録層を形成することができる。
前記(2)のフォトリフラクティブ材料としては、フォトリフラクティブ効果を示すものであるならば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生材、及び電荷輸送材を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記電荷発生材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、又はそれらの誘導体等のフタロシアニン色素/顔料;ナフタロシアニン色素/顔料;モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ等のアゾ系色素/顔料;ペリレン系染料/顔料;インジゴ系染料/顔料;キナクリドン系染料/顔料;アントラキノン、アントアントロン等の多環キノン系染料/顔料;シアニン系染料/顔料;TTF−TCNQで代表されるような電子受容性物質と電子供与性物質とからなる電荷移動錯体;アズレニウム塩;C60及びC70で代表されるフラーレン並びにその誘導体であるメタノフラーレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷輸送材は、ホール又はエレクトロンを輸送する材料であり、低分子化合物であってもよく、又は高分子化合物であってもよい。
前記電荷輸送材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インドール、カルバゾール、オキサゾール、インオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサアジアゾール、ピラゾリン、チアチアゾール、トリアゾール等の含窒素環式化合物、又はその誘導体;ヒドラゾン化合物;トリフェニルアミン類;トリフェニルメタン類;ブタジエン類;スチルベン類;アントラキノンジフェノキノン等のキノン化合物、又はその誘導体;C60及びC70等のフラーレン並びにその誘導体;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等のπ共役系高分子又はオリゴマー;ポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系高分子又はオリゴマー;アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネン等の多環芳香族化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フォトリフラクティブ材料を用いて記録層を形成する方法としては、例えば、前記フォトリフラクティブ材料を溶媒中に溶解乃至は分散させてなる塗布液を用いて塗膜を形成し、この塗膜から溶媒を除去することにより前記記録層を形成することができる。また、加熱して流動化させた前記フォトリフラクティブ材料を用いて塗膜を形成し、この塗膜を急冷することにより記録層を形成することもできる。
前記(3)のフォトクロミック材料は、フォトクロミック反応を起こす材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾベンゼン化合物、スチルベン化合物、インジゴ化合物、チオインジゴ化合物、スピロピラン化合物、スピロオキサジン化合物、フルキド化合物、アントラセン化合物、ヒドラゾン化合物、桂皮酸化合物、などが挙げられる。これらの中でも、光照射によりシス−トランス異性化により構造変化を起こすアゾベンゼン誘導体、スチルベン誘導体、光照射により開環−閉環の構造変化を起こすスピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体が特に好ましい。
前記(5)のカルコゲン材料としては、例えば、カルコゲン元素を含むカルコゲナイドガラスと、このカルコゲナイドガラス中に分散されており光の照射によりカルコゲナイドガラス中に拡散可能な金属からなる金属粒子とを含む材料、などが挙げられる。
前記カルコゲナイドガラスは、S、Te又はSeのカルコゲン元素を含む非酸化物系の非晶質材料から構成されるものであり、金属粒子の光ドープが可能なものであれば特に限定されない。
前記カルコゲン元素を含む非晶質材料としては、例えば、Ge−S系ガラス、As−S系ガラス、As−Se系ガラス、As−Se−Ce系ガラスなどが挙げられ、これらの中ではGe−S系ガラスが好ましい。前記カルコゲナイドガラスとしてGe−S系ガラスを用いる場合には、ガラスを構成するGe及びSの組成比は照射する光の波長に応じて任意に変化させることができるが、主としてGeSで表される化学組成を有するカルコゲナイドガラスが好ましい。
前記金属粒子は、光の照射によりカルコゲナイドガラス中に光ドープされる特性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Al、Au、Cu、Cr、Ni、Pt、Sn、In、Pd、Ti、Fe、Ta、W、Zn、Agなどが挙げられる。これらの中では、Ag、Au又はCuが光ドープをより生じやすい特性を有しており、Agは光ドープを顕著に生じるため特に好ましい。
前記カルコゲナイドガラスに分散されている金属粒子の含有量としては、前記記録層の全体積基準で0.1〜2体積%が好ましく、0.1〜1.0体積%がより好ましい。前記金属粒子の含有量が0.1体積%未満であると、光ドープによる透過率変化が不充分となって記録の精度が低下することがあり、2体積%を超えると、記録材料の光透過率が低下して光ドープを充分に生じさせることが困難となることがある。
前記記録層は、材料に応じて公知の方法に従って形成することができるが、例えば、蒸着法、湿式成膜法、MBE(分子線エピタキシー)法、クラスターイオンビーム法、分子積層法、LB法、印刷法、転写法、などにより好適に形成することができる。これらの中でも、蒸着法、湿式成膜法が好ましい。
前記蒸着法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、真空蒸着法、抵抗加熱蒸着、化学蒸着法、物理蒸着法、などが挙げられる。該化学蒸着法としては、例えば、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、などが挙げられる。
前記湿式成膜法による前記記録層の形成は、例えば、前記記録層の材料を溶剤に溶解乃至分散させた溶液(塗布液)を用いる(塗布し乾燥する)ことにより、好適に行うことができる。該湿式成膜法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、インクジェット法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法などが挙げられる。
前記記録層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜1,000μmが好ましく、100〜700μmがより好ましい。
前記記録層の厚みが、前記好ましい数値範囲であると、10〜300多重のシフト多重を行っても十分なS/N比を得ることができ、前記より好ましい数値範囲であるとそれが顕著である点で有利である。
<第一の基板>
前記第一の基板は、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、ディスク形状、カード形状などが挙げられ、光記録媒体の機械的強度を確保できる材料のものを選定する必要がある。また、記録及び再生に用いる光が基板を通して入射する場合は、用いる光の波長領域で十分に透明であることが必要である。
前記第一の基板の材料としては、通常、ガラス、セラミックス、樹脂、などが用いられるが、成形性、コストの点から、樹脂が特に好適である。
前記樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点から、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が特に好ましい。
前記第一の基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記第一の基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜5mmが好ましく、0.3〜2mmがより好ましい。前記基板の厚みが、0.1mm未満であると、ディスク保存時の形状の歪みを抑えられなくなることがあり、5mmを超えると、ディスク全体の重量が大きくなってドライブモーターに過剰な負荷をかけることがある。
<第二の基板>
前記第二の基板は、前記第一の基板と、その形状、構造、大きさ、材料及び厚みは同じてもよく異なっていてもよい。これらの中でも、形状及び大きさは第一の基板と同じであることが好ましい。前記第二の基板の前記記録層と接する側の面に反射膜を形成する。
−反射膜−
前記反射膜は、前記情報光及び参照光、又は再生光の各焦点が該反射膜面上になるように、照射され、該反射膜面において該情報光及び参照光、再生光が反射するように形成される。
前記反射膜の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、記録光や参照光に対して高い反射率を有する材料を用いることが好ましい。使用する光の波長が400〜780nmである場合には、例えば、Al、Al合金、Ag、Ag合金、などを使用することが好ましい。使用する光の波長が650nm以上である場合には、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Au、Cu合金、TiN、などを使用することが好ましい。
前記反射膜の形成は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、各種気相成長法、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などが用いられる。これらの中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等の点で優れている。
前記反射膜の厚みは、十分な反射率を実現し得るように、50nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましい。
−その他の層−
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ギャップ層などが挙げられる。
−ギャップ層−
前記ギャップ層は、必要に応じて前記記録層と前記反射膜との間に設けられ、第二の基板表面を平滑化する目的で形成される。また、記録層内に生成されるホログラムの大きさを調整するのにも有効である。即ち、前記記録層は、記録用参照光及び情報光の干渉領域をある程度の大きさに形成する必要があるので、前記記録層とサーボピットパターンとの間にギャップを設けることが有効となる。
前記ギャップ層は、例えば、サーボピットパターンの上から紫外線硬化樹脂等の材料をスピンコート等で塗布し、硬化させることにより形成することができる。前記ギャップ層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜200μmが好ましい。
ここで、本発明の光記録媒体の実施形態の具体例について、図面を参照して更に詳しく説明する。
<実施形態の具体例>
図2は、本発明の実施形態の具体例における光記録媒体23の構成を示す概略断面図である。この光記録媒体23では、ポリカーボネート樹脂製基板又はガラス基板1の表面にアルミニウム、金、白金等でコーティングして反射膜2が設けられている。
前記実施形態の具体例において、前記ギャップ層を形成する場合には、該ギャップ層は、紫外線硬化樹脂等の材料を第二の基板1の反射膜2上にスピンコート等により塗布して形成することができる。該ギャップ層は、反射膜2を保護すると共に、記録層4内に生成されるホログラムの大きさを調整するためにも有効である。つまり、記録層4において記録用の参照光及び情報光の干渉領域をある程度の大きさに形成する必要があるため、記録層4と反射膜との間にギャップ層を設けると有効である。
ギャップ層上には記録層が積層され、第一の基板5(ポリカーボネート樹脂基板やガラス基板)と第二の基板1によって記録層4を挟むことによって光記録媒体23が構成される。
記録層4には、図2、図6及び図7に示すように、トラック情報及びアドレス情報を含むホログラムメモリ3が、光記録媒体23の半径方向に及び円周方向に等間隔に、放射状に記録されている。
本実施形態の具体例における光記録媒体23では、第二の基板1の厚みは0.6mm、記録層4は0.6mm、第一の基板5は0.6mmであって、合計厚みは約1.8mmとなっている。前記ギャップ層を反射膜2上に形成する場合には、該ギャップ層の厚みは、100μmが好ましい。
次に、図1及び図8を参照して、実施形態の具体例における光記録媒体23周辺での光学的動作を説明する。図1に示すように、まず、記録層にホログラムメモリが記録された光記録媒体23に対し、記録光を照射し、ホログラムメモリからの回折光を受光し、記録光の焦点位置がホログラムメモリ内の基準焦点位置と一致しているかを判断し、一致させるまで、トラッキングサーボ、フォーカスサーボの順に各焦点位置のサーボを行い、一致した時点で、移動距離を検出し、最大偏差量ΔLmaxや平均偏差量を検出しておいてもよい。該最大偏差量ΔLmaxを求めた場合、前記記録光の照射位置を補正し、光記録媒体に照射し記録及び定着を行うこともできる。
具体的には、図8に示すように、前記情報光及び参照光は対物レンズ12によって反射膜2上で焦点を結ぶように光記録媒体23に対して照射され、偏差量の検出がなされる。まず、前記情報光及び参照光は、記録用/再生用レーザーから出射され空間光変調素子により生成され、偏光素子16を通過して線偏光となりハーフミラー17を通過して1/4波長板15を通った時点で円偏光になる。該情報光及び参照光は、対物レンズ12を透過し、光記録媒体23の光の入出射面Aから入射し、第一の基板5、記録層4を通過し、記録層4内のホログラムメモリ3に照射され、該ホログラムメモリから回折光が生成され、該回折光及び反射膜2で反射された回折光が、再度、記録層4、第一の基板5を透過して入出射面Aから出射する。
次に、出射した回折光は、対物レンズ12を通過し、サーボ情報検出器(不図示)でサーボ情報が検出される。検出されたサーボ情報は、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スライドサーボ等に用いられ、前記偏差量検出手段により、前記情報光及び参照光の焦点距離と、ホログラムメモリ3に記録された基準焦点位置との偏差量が検出される。
前記情報光及び参照光は、充分に弱い強度のレーザ光が用いられるので、該情報光及び参照光の照射によって感光しないようになっている。そのため、該情報光及び参照光が反射膜2で乱反射したとしても、記録層4には影響を与えないように設定されている。
検出された、偏差量に基づいて前記干渉像記録手段により所定の補正がなされ、焦点距離のオフセットが適切になされ、更にホログラムメモリ3の位置以外の記録すべき位置、例えば、図6に示す記録領域36に照射位置を移動した後、以下のように、記録層4の該記録領域36に対して以下のように記録のための記録光の照射がなされる。
まず、前記情報光及び参照光は、検出時と同様に、記録用/再生用レーザーから出射され空間光変調素子により生成され、偏光素子16を通過して線偏光となりハーフミラー17を通過して1/4波長板15を通った時点で円偏光になる。該情報光及び参照光は、対物レンズ12を透過し、光記録媒体23の光の入出射面Aから入射し、第一の基板5、記録層4に入射し、該記録層4において干渉し合って干渉像を生成するとともに、該干渉像を記録層4に記録する。その後、情報光及び記録用参照光は記録層4を通過し、反射膜2で反射されて戻り光となる。該反射膜はサーボピットパターンのような突起はなく平坦部分であり、乱反射はおきることなく、反射されて戻り光となり、正常な記録が得られる。
−記録の定着−
前記記録層4に干渉像の記録がなされた後、少なくとも28時間以内に、定着光が前記記録領域に対して照射され、前記干渉像の記録が定着される。
(光再生方法)
本発明の光再生方法は、本発明の前記光記録方法により記録層4に記録された干渉像に参照光を照射して情報を再生する。前記記録層4に記録された干渉像に対して前記参照光を照射するには、図8に示すように、対物レンズ12を微調整し、前記参照光が前記記録層4の干渉像が記録されている部分に焦点を設定し、照射する。該照射により、前記干渉像から回折光が生成され、該回折光を、対物レンズ12を透過させ、更に、ダイクロイックミラー13、1/4波長板15を透過させ、ハーフミラー17で反射させて検出器14で回折光から情報を再生する。
本発明の光記録方法及び光再生方法では、上述したように、二次元的な強度分布が与えられた情報光と、該情報光と強度がほぼ一定な参照光とを感光性の記録層内部で重ね合わせ、それらが形成する干渉像を利用して記録層内部に光学特性の分布を生じさせることにより、情報を記録する。一方、書き込んだ情報を読み出す(再生する)際には、記録時と同様の配置で参照光のみを記録層に照射し、記録層内部に形成された光学特性分布に対応した強度分布を有する再生光として記録層から出射される。
ここで、本発明の光記録方法及び光再生方法は、以下に説明する本発明の光記録再生装置を用いて行われる。
本発明の光記録方法及び光再生方法に使用される光記録再生装置について図9を参照して説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係る光記録再生装置の全体構成図である。なお、光記録再生装置は、光記録装置と光再生装置を含んでなる。
この光記録再生装置100は、光記録媒体22が取り付けられるスピンドル81と、このスピンドル81を回転させるスピンドルモータ82と、光記録媒体の回転数を所定の値に保つようにスピンドルモータ82を制御するスピンドルサーボ回路83とを備えている。
また、光記録再生装置100は、光記録媒体に対して情報光と記録用参照光とを照射して情報を記録すると共に、光記録媒体に対して再生用参照光を照射し、再生光を検出して、光記録媒体に記録されている情報を再生するためのピックアップ31と、このピックアップ31を光記録媒体22の半径方向に移動可能とする駆動装置84とを備えている。
光記録再生装置100は、ピックアップ31の出力信号よりフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、及び再生信号RFを検出するための検出回路85と、この検出回路85によって検出されるフォーカスエラー信号FEに基づいて、ピックアップ31内のアクチュエータを駆動して対物レンズ(不図示)を光記録媒体22の厚み方向に移動させてフォーカスサーボを行うフォーカスサーボ回路86と、検出回路85によって検出されるトラッキングエラー信号TEに基づいてピックアップ31内のアクチュエータを駆動して対物レンズを光記録媒体の半径方向に移動させてトラッキングサーボを行うトラッキングサーボ回路87と、トラッキングエラー信号TE及び後述するコントローラからの指令に基づいて駆動装置84を制御してピックアップ31を光記録媒体22の半径方向に移動させるスライドサーボを行うスライドサーボ回路88とを備えている。
光記録再生装置100は、更に、ピックアップ31内の後述するCMOS又はCCDアレイの出力データをデコードして、光記録媒体のデータエリアに記録されたデータを再生したり、検出回路85からの再生信号RFより基本クロックを再生したりアドレスを判別したりする信号処理回路89と、光記録再生装置100の全体を制御するコントローラ90と、このコントローラ90に対して種々の指示を与える操作部91とを備えている。
コントローラ90は、信号処理回路89より出力される基本クロックやアドレス情報を入力すると共に、ピックアップ31、スピンドルサーボ回路83、及びスライドサーボ回路88等を制御するようになっている。スピンドルサーボ回路83は、信号処理回路89より出力される基本クロックを入力するようになっている。コントローラ90は、CPU(中央処理装置)、ROM(リード オンリ メモリ)、及びRAM(ランダム アクセス メモリ)を有し、CPUが、RAMを作業領域として、ROMに格納されたプログラムを実行することによって、コントローラ90の機能を実現するようになっている。
本発明の光記録方法及び光再生方法に使用される光記録再生装置は、情報光及び参照光を用いて、記録又は再生、フォーカスやトラッキング制御を行うことができ、記録再生の効率が高く、光記録及び光再生装置の誤差などから生ずる該複数のレーザ光の光軸のずれによる影響を受けず高密度記録を実現することができる。また、光記録媒体自体の層構成自体が簡易となる優れた光記録媒体を得ることができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の光記録方法を実施するために、光記録媒体を作製することができる。
−光記録媒体の作製−
前記光記録媒体は、第一の基板、第二の基板と、記録層とからなる光記録媒体を作製することができる。
前記第二の基板としては、直径120mm、板厚0.6mmのDVD+RW用に用いられている一般的なポリカーボネート樹脂製基板を使用することができる。この基板表面には、反射膜を成膜する。反射膜材料にはアルミニウム(Al)を用いることができる。
成膜はDCマグネトロンスパッタリング法により厚み200nmのAl反射膜を成膜する。前記反射膜の上にギャップ層として、厚み100μmのポリカーボネートフィルムを用い、紫外線硬化樹脂にて接着することができる。
次に、記録層の材料としては、下記組成のフォトポリマー塗布液を調製することができる。
−フォトポリマー塗布液の組成−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
・ジ(ウレタンアクリレート)オリゴマー
(Echo Resins社製、ALU−351)・・・・・・59質量部
・イソボルニルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・30質量部
・ビニルベンゾエート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・重合開始剤
(チバスペシャルティケミカルズ社製、イルガキュア784)・・1質量部
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
得られたフォトポリマー塗布液を前記第二の基板上にディスペンサーを用いて盛りつけ、このフォトポリマー上に、直径12cm、厚み0.6mmのポリカーボネート樹脂製第一の基板を押し付けながら前記第二の基板の端部と該第一の基板を接着剤で貼り合せることができる。
なお、前記第二の基板の端部には、該フォトポリマー層が厚み500μmとなるようにフランジ部が設けてあり、ここに、前記第一の基板を接着することによってフォトポリマー層の厚みは決定され、余分なフォトポリマーはあふれ出て、除去される。以上により、実施例1の光記録媒体を作製することができる。なお、図2は、本実施例に類似の形態を示す概略断面図である。
<光記録媒体へのホログラムメモリの記録>
前記光記録媒体へのホログラムメモリの記録は、図8に示すように、光記録媒体23に形成されている記録層4に対して、前記情報光及び記録用参照光を用い、照射エネルギー、約50mJ/cmを100nsec照射し、トラッキング情報、アドレス情報及び焦点距離情報についてのデータを、干渉像として形成し、該干渉像を記録層4に記録し、ホログラムメモリ3とすることができる。
前記ホログラムメモリ3の記録位置は、図8に示すように、記録層4の厚み方向の中央部分を中心とした、干渉縞を生成し、該干渉縞を干渉像として記録することができる。
<記録層への記録>
波長532nmの情報光を、記録がされない範囲の照射エネルギー50mJ/cm以内で得られた光記録媒体23のホログラムメモリ3の部分に照射し、回折光を生成し、該回折光を受光し、ジャストピントとなる位置になるまでトラック情報に基づき該記録光のトラッキングサーボを行い、次に、焦点距離情報に基づき該記録光のフォーカスサーボを行い、更に、該記録光の光軸のアドレスを検出し、該アドレスを基準として、記録すべき位置になるよう前記情報光の光軸を、前記ホログラムメモリ以外の位置であって、所定の位置に移動することができる。
前記情報光及び参照光の照射の際に所定の移動量ΔL(例えば、ホログラムメモリを原点とした、XYZ軸をとり、X軸から2.0μm、Y軸から3.0μm、Z軸から0.1μm)移動したことを確認し、記録層に対して照射することができる。
前記記録層への照射は、図8に示すように、前記記録層4に対して、前記情報光及び記録用参照光を用い、照射エネルギー、約50mJ/cmを100nsec照射することにより行い、干渉像を形成し、該干渉像を記録層に記録することができる。
<記録の再生品質の評価>
前記記録の再生品質の評価は、図9に示す、前記光記録再生装置100により行い、前記参照光を光記録媒体に照射し、前記干渉像から回折光を生じさせ、図8に示す検出器14で読み取り、元の情報を再生し、エラー(個/フレーム)が少ないことを確認することができる。
(比較例1)
比較例1は、サーボ用光として波長650nmのレーザ光を用い、記録光として波長532nmのレーザ光を用いる複数のレーザ光を用いた例である。
−光記録媒体用フィルタの作製−
まず、ポリカーボネートフィルム(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名ユーピロン)厚み100μm上に、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、商品名MP203)を厚み1μmとなるように塗布したベースフィルムを用意する。このベースフィルムをラビング装置に通して、ポリビニルアルコール膜面をラビングし、液晶配向能を付与することができる。
次に、下記表1に示す組成のコレステリック液晶層用塗布液A、B及びCを常法により調製することができる。
Figure 2007066400
*UV重合性液晶:BASF社製、商品名PALIOCOLOR LC242
*カイラル剤:BASF社製、商品名PALIOCOLOR LC756
*光重合開始剤:チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名イルガキュア369
*増感剤:ジエチルチオキサントン
*溶剤:メチルエチルケトン(MEK)
次に、前記ベースフィルム上に、前記コレステリック液晶層用塗布液Aをバーコーターで塗布し、乾燥させた後、110℃にて20秒間配向熟成した。その後、110℃下で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで露光して、厚み2μmのコレステリック液晶層硬化膜Aを形成することができる。
次に、コレステリック液晶層A上に、前記コレステリック液晶層用塗布液Bをバーコーターで塗布し、乾燥させた後、110℃にて20秒間配向熟成することができる。その後、110℃下で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで露光して、厚み2μmのコレステリック液晶層硬化膜Bを形成することができる。
次に、コレステリック液晶層B上に、前記コレステリック液晶層用塗布液Cをバーコーターで塗布し、乾燥させた後、110℃にて20秒間配向熟成することができる。その後、110℃下で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで露光して、厚み2μmのコレステリック液晶層硬化膜Cを形成することができる。
以上により、円偏光分離特性を有し、各コレステリック液晶層における選択反射中心波長が互いに異なり、かつ各コレステリック液晶層における螺旋の回転方向が互いに右回り方向で同じである3層構造の実施例1の光記録媒体用フィルタを作製することができる。
−光記録媒体の作製−
前記光記録媒体は、第一の基板、第二の基板と、記録層と、フィルタ層とからなる光記録媒体を作製することができる。
前記第二の基板としては、直径120mm、板厚0.6mmのDVD+RW用に用いられている一般的なポリカーボネート樹脂製基板を使用することができる。この基板表面には、全面にわたってサーボピットパターンが形成されており、そのトラックピッチは0.74μmであり、溝深さは175nm、溝幅は300nmである。
まず、第二の基板のサーボピットパターン表面に反射膜を成膜する。反射膜材料にはアルミニウム(Al)を用いた。成膜はDCマグネトロンスパッタリング法により厚み200nmのAl反射膜を成膜する。前記反射膜の上に第一ギャップ層として、厚み100μmのポリカーボネートフィルムを用い、紫外線硬化樹脂にて接着することができる。
次に、作製した光記録媒体用フィルタを前記基板に設置できるように所定のディスクサイズに打ち抜き、ベースフィルム面をサーボピットパターン側にして貼り付けることができる。貼り合わせには紫外線硬化性樹脂や粘着剤を用いて気泡が入らないようにして行う。以上によりフィルタ層を形成することができる。
次に、記録層の材料としては、実施例1と同様の材料を用いた。
得られたフォトポリマー塗布液を前記フィルタ層上にディスペンサーを用いて盛りつけ、このフォトポリマー上に、直径12cm、厚み0.6mmのポリカーボネート樹脂製第一の基板を押し付けながらディスク端部と該第一の基板を接着剤で貼り合せることができる。
なお、ディスク端部には、該フォトポリマー層が厚み500μmとなるようにフランジ部が設けてあり、ここに、前記第一の基板を接着することによってフォトポリマー層の厚みは決定され、余分なフォトポリマーはあふれ出て、除去される。以上により、比較例1の光記録媒体を作製する。なお、図10の下部に示す光記録媒体21は、本比較例に類似の形態を示す概略断面図である。
<記録層への記録>
前記記録層への記録は、図10に示すように、前記記録層4に対して、前記情報光及び記録用参照光を用い、照射エネルギー、約50mJ/cmを100nsec照射し、干渉像を形成し、該干渉像を記録層に記録することができる。
−光記録媒体の選択反射特性−
得られた光記録媒体について、光反射特性を分光反射測定器(光源として浜松ホトニクス株式会社製、L−5662、フォトマルチチャンネルアナライザーとして浜松ホトニクス株式会社製、PMA−11)を用いて測定することができる。
得られた光記録媒体に対して、図10に示すように、情報光及び参照光として、偏光素子16で直線偏光のレーザ光に変換し、1/4波長板15により右回りの円偏光に変換した波長532nmのレーザ光を照射し、サーボ用光として波長650nmのレーザ光を照射した。その結果、前記サーボ用光は反射板2で反射されることを確認することができる。
<記録の再生品質の評価>
前記記録の再生品質の評価は、図9示す、前記光記録再生装置100により行い、前記参照光を光記録媒体に照射し、前記干渉像から回折光を生じさせ、図8に示す検出器14で読み取り、元の情報を再生し、エラー(個/フレーム)が少ないことを確認することができる。
実施例1の記録再生品質は、比較例1の記録再生品質に比べ優劣がつけにくい程度に、エラーが少ないことを確認することができる。
本発明の光記録方法は、レーザ光を用いて、記録又は再生、フォーカスやトラッキング制御を行う際に、記録再生の効率が高く、光記録及び光再生装置の誤差などから生ずる該複数のレーザ光の光軸のずれによる影響を受けず、光記録媒体自体の層構成が簡易となる優れた記録方法であり、高密度画像記録が可能なホログラム型の光記録方法に好適に用いられる。
本発明の光記録媒体は、レーザ光を用いて、記録又は再生、フォーカスやトラッキング制御を行う際に、記録再生の効率が高く、光記録及び光再生装置の誤差などから生ずる該複数のレーザ光の光軸のずれによる影響を受けず、光記録媒体自体の層構成が簡易な優れた光記録媒体として幅広く用いられる。
図1は、本発明の光記録方法のフローチャートである。 図2は、本発明のホログラムメモリを有する光記録媒体の部分断面図である。 図3は、本発明の情報光及び参照光の適正な焦点位置を示す部分断面図である。 図4は、情報光及び参照光の焦点位置とホログラムメモリに記録された適正な焦点位置との偏差量を示す概念図である。 図5は、本発明の情報光及び参照光の焦点位置のオフセット量を示す部分断面図である。 図6は、本発明の光記録媒体におけるホログラムメモリの配置を示す斜視図である。 図7は、本発明の光記録媒体におけるホログラムメモリの配置を示す部分断面図である。 図8は、本発明による光記録媒体周辺の光学系の一例を示す説明図である。 図9は、本発明の光記録再生装置の全体構成の一例を表すブロック図である。 図10は、従来の光記録媒体周辺の光学系の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 第二の基板
2 反射膜
3 ホログラムメモリ
4 第二の記録層
5 第一の基板
6 コレステリック液晶層
8 ギャップ層
12 対物レンズ
13 ダイクロイックミラー
14 検出器
15 1/4波長板
16 偏光素子
17 ハーフミラー
21 光記録媒体
23 光記録媒体
31 ピックアップ
34 記録光及び再生光
81 スピンドル
82 スピンドルモータ
83 スピンドルサーボ回路
84 駆動装置
85 検出回路
86 フォーカスサーボ回路
87 トラッキングサーボ回路
88 スライドサーボ回路
89 信号処理回路
90 コントローラ
91 操作部
100 光記録再生装置
A 入出射面
FE フォーカスエラー信号
TE トラッキングエラー信号
RF 再生信号

Claims (11)

  1. ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備え、かつ該記録層に少なくとも1つのトラック情報及びアドレス情報の少なくともいずれかと、集光レンズと記録光の焦点との距離を表す焦点距離情報とを含む焦点位置情報を記録したホログラムメモリを備えた光記録媒体に対し、前記記録光を照射し、前記ホログラムメモリからの回折光を受光し、前記トラック情報及び前記アドレス情報光の少なくともいずれかに基づいて該記録光のトラッキングサーボを行い、前記焦点距離情報に基づいて前記記録光のフォーカスサーボを行うサーボステップと、
    前記記録光の焦点位置が前記ホログラムメモリ以外の位置になるように該記録光の焦点位置を移動し、該記録光を前記記録層に照射し、干渉像を形成し、該干渉像を前記記録層に記録する際、一記録で複数ビットを記録する干渉像記録ステップと
    を含むことを特徴とする光記録方法。
  2. ホログラムメモリが、光記録媒体における少なくとも3箇所に形成された請求項1に記載の光記録方法。
  3. サーボステップにおける焦点位置の検出方法が、ホログラムメモリに記録光を照射し、回折光を受光し、該回折光の信号強度が最大となる位置を検出する請求項1から2のいずれかに記載の光記録方法。
  4. サーボステップにおける焦点位置の検出方法が、ホログラムメモリに記録光を照射し、回折光を受光し、該回折光の信号エラーが最小となる位置を検出する請求項1から3のいずれかに記載の光記録方法。
  5. 光記録媒体が、第一の基板と、記録層と、第二の基板とをこの順に有する請求項1から4のいずれかに記載の光記録方法。
  6. 記録光が、情報光及び参照光の少なくともいずれかであり、該情報光の光軸と該参照光の光軸とが同軸となるようにして、光記録媒体に照射される請求項1から5のいずれかに記載の光記録方法。
  7. ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備え、かつ該記録層に少なくとも1つのトラック情報及びアドレス情報の少なくともいずれかと、集光レンズと記録光の焦点との距離を表す焦点距離情報とを含む焦点位置情報を記録したホログラムメモリを備えた光記録媒体に対し、前記記録光を照射し、前記ホログラムメモリからの回折光を受光し、前記トラック情報及び前記アドレス情報光の少なくともいずれかに基づいて該記録光のトラッキングサーボを行い、前記焦点距離情報に基づいて前記記録光のフォーカスサーボを行うサーボ手段と、
    前記記録光の焦点位置が前記ホログラムメモリ以外の位置になるように該記録光の焦点位置を移動し、該記録光を前記記録層に照射し、干渉像を形成し、該干渉像を前記記録層に記録する際、一記録で複数ビットを記録する干渉像記録手段と
    を有することを特徴とする光記録装置。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載の光記録方法により記録されたことを特徴とする光記録媒体。
  9. 記録層に少なくとも1つのトラック情報及びアドレス情報と、集光レンズと記録光の焦点との距離を表す焦点距離情報とを含む焦点位置情報を記録したホログラムメモリを備えた請求項8に記載の光記録媒体。
  10. 請求項1から6のいずれかに記載の光記録方法により記録層に形成された干渉像に参照光を照射して該干渉像に対応した記録情報を再生することを特徴とする光記録再生方法。
  11. 参照光が、光記録媒体の記録に用いられた参照光と同じ角度で、干渉像に照射して記録情報を再生する請求項10に記載の光記録再生方法。
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