JP2007065031A - 画像形成装置 - Google Patents

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正明 森谷
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秀彦 木下
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純 山口
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Abstract

【課題】 記録材先後端から脱落してくる紙粉や樹脂成分などの異物要因からなる記録材の分離性低下及びそれにともなう定着ベルトの耐久性悪化を抑制する。
【解決手段】 定着ベルト上の小サイズ記録材の貼り位置周辺に残留する異物を大サイズ記録材の裁断によって切り捨てられる領域に吸収して、クリーニングする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、より詳しくは、無端ベルト状の定着ベルトを備える定着装置に係る。
従来から複写機やプリンタなどの電子写真方式を用いた画像形成装置が広く知られており、白黒のみならず、フルカラーの画像形成を行うものも多く商品化されている。また電子写真方式の画像形成装置が様々な分野で使用されるのに伴い、画質に対する要求も益々高度なものとなっている。ここで、画質、特にフルカラー画像の光沢度を決定付ける要因の一つとしては、出力画像の平滑性を挙げることができる。このようなニーズに対して、例えば、特許文献1、特許文献2には、熱可塑性樹脂からなる透明樹脂層を設けた記録材に、熱可塑性樹脂からなるカラートナーを転写し、加熱、溶融することによりカラー画像を形成する画像形成方法が開示されている。それらの画像形成方法においては、望ましい定着方法として、ベルト定着器が提案されている。
例えば、特許文献3などに記載のベルト定着器は、未定着トナー像を担持した記録材を耐熱フィルムからなる定着ベルトで押圧加熱し、その記録材を定着ベルトに密着させたままの状態で冷却してトナー像を固化させ、トナー像が定着した記録材を定着ベルトから剥離するという構成を取っている。その結果、トナー像は記録材の透明樹脂層に埋め込んだ状態で定着させた記録材表面上の透明樹脂層とトナー像とは、共にベルト表面形状にならって凝固し、記録材全面が平滑な面となるので、光沢性に優れたカラー画像を得る事ができる。また、このような画像形成装置に用いられる樹脂層をもった記録材については、特許文献4などのように様々な記録材が提案されている。
前記公報では、ガラス転移温度が85℃以下である熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂層を厚さが10μm程度塗工した電子写真用転写シートが提案されている。
特開昭64−35452号公報 特開平5−216322号公報 特開平4−362679号公報 特開2003−084477号公報 特公平07−078658号公報 特開2004−109860号公報
ところで、このような画像形成方法において、記録材として定型サイズのものを繰り返し使用していると、その定着ベルトの表面に、記録材の端部から紙粉や樹脂成分などの異物が脱落して付着する現象が発生する恐れがある。その結果、かかる異物が後続の記録材端部に転移し、画像欠陥を引き起こすという問題が発生したり、堆積した異物が定着ベルトを傷つけたりし、定着ベルトの耐久性が悪化するという問題が発生する恐れがある。
特許文献5に記載されるベルト定着器においては、定着ベルトをベルトの搬送方向と交差させる方向に積極的に移動させて、記録材の側端部と定着ベルトが接する個所を一定にさせないようにベルト寄り機構を有する構成を用いており、所定のタイミングで定着ベルトに僅かな寄りを発生させることで、記録材の通る部分と通らない部分が、いつも同じ位置にさせないようにすることができ、定着ベルトの耐久性を向上させることが出来るよう工夫がされている。
しかしながら、記録材の搬送方向に鉛直な方向である、記録材先後端部分に関する記載については何も触れておらず、記録材先後端から脱落してくる異物による問題については、何ら記述されていない。
また、特許文献6に記載されるベルト定着器においては、定着ベルトから搬出される記録材の搬送方向に沿う両側端部の少なくとも一方を裁断して除去する構成を用いており、その結果、定着ベルト上に付着、堆積する記録材の紙粉・樹脂成分などの異物が後続の記録材の端部などに付着・転移しても、その異物が付着する部分を裁断し除去することで、異物付着が出力画像に出ないよう工夫がされている。
しかしながら、記録材の搬送方向に鉛直な部分である、記録材先後端部分に関する記載については、必要に応じて、記録材搬送方向における先端部や後端部についても裁断除去するように構成しても良い、との記述がなされているだけで、定着ベルトに付着する異物要因からなる画像欠陥は解消できるものの、長期に画像出力を行い定着ベルト上に堆積してきた記録材先端から脱落した異物による記録材の分離性の低下、及びそれにともなう定着ベルトの耐久性悪化については、対策を施している記述は一切ない。
そこで、本発明は、上記従来技術における技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記課題、特に記録材先後端から脱落してくる紙粉や樹脂成分などの異物要因からなる記録材の分離性低下及びそれにともなう定着ベルトの耐久性悪化といった課題を克服し、高光沢で高品位なトナー画像を得られることができる画像形成装置及び定着装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によると、
(1)トナー画像を記録材に画像形成する画像形成部と、
定着ローラと、当該定着ローラから所定間隔を保ち配接される回転ローラと、前記定着ローラと回転ローラとに巻き架けられて回転される無端状ベルトと、当該無端ベルトを挟み前記定着ローラに対峙して圧接される加圧ローラと、該無端ベルトの定着ローラから回転ローラに向かう部分に冷却手段とからなる定着部、前記記録材が前記定着ベルトから分離された後、所定角に裁断するカット手段とを備える画像形成装置において、
前記記録材は、面積の異なる2種類の記録材が使用され、定常の定着動作においては、小サイズの記録材が使用され、前記無端ベルト上の基準位置を検知するベルト基準位置検知手段が、前記基準位置を検知したタイミングから遅延時間T1後、定着ローラと加圧ローラ間に該記録材を搬送し、小サイズ記録材の所定枚数の定着動作に対し、大サイズの記録材を所定枚数使用し、この大サイズの記録材の定着ローラと加圧ローラ間への搬送タイミングは、T2<T1であることを特徴とする画像形成装置を用いることで、
定着ベルト上の小サイズ記録材の貼り位置周辺に残留する異物を大サイズ記録材の裁断によって切り捨てられる領域に吸収して、クリーニングできる。
(2)トナー画像を記録材に画像形成する画像形成部と、
定着ローラと、当該定着ローラから所定間隔を保ち配接される回転ローラと、前記定着ローラと回転ローラとに巻き架けられて回転される無端状ベルトと、当該無端ベルトを挟み前記定着ローラに対峙して圧接される加圧ローラと、該無端ベルトの定着ローラから回転ローラに向かう部分に冷却手段とからなる定着部と、前記記録材が前記定着ベルトから分離された後、所定角に裁断するカット手段とを備え、
前記記録材は、定着される複数面積のトナー画像の面積に応じた面積の異なる複数種類の記録材が使用され、大きい記録材になるに従い、ベルト基準の定着ローラと加圧ローラ間への搬送タイミングが短くなり、カット角を変える画像形成装置において、
一つの種類の記録材への対応する面積トナー画像の定着動作から、それよりも1サイズ大きい画像の定着動作に切り替わる際、切り替わる前の所定枚数に対しては、切り替わり後のサイズの記録材、搬送タイミングが適用されることを特徴とする画像形成装置を用いることで、
異なるサイズのトナー画像を記録材に生成する画像生成装置において、所定サイズの記録材の貼り位置周辺に残留する異物を、それより大きいサイズの記録材の裁断により切捨てられる部分で吸収しクリーニングできるので、大サイズの記録材の画像上に異物が付着するのを防ぐことができる。
(3)所定サイズの記録材の連続定着中に、所定枚数間隔で、所定枚数の前記所定サイズより大きいサイズの記録材が適用されることを特徴とする前記(2)記載の画像形成装置を用いることにより、異なるサイズのトナー画像を記録材に生成する画像生成装置において、各サイズの記録材の連続定着により残留する異物を、より大きなサイズの記録材の切り捨て部分でクリーニングできる。
(4)前記複数種類のサイズの記録材の最大のサイズよりも更に大きいサイズの記録材を有し、この記録材が、前記最大サイズの記録材の連続定着中に、所定枚数間隔で、所定枚数適用されることを特徴とする前記(2)または(3)の画像形成装置を用いることにより、前記最大サイズの記録材の連続定着により残留する異物を、更に大きなサイズの記録材の切り捨て部分でクリーニングできる。
本発明によれば、樹脂層を有する記録材にトナーを埋め込む定着動作において発生する定着ベルト上の記録材貼り位置周辺に堆積する異物を、通常使用記録材より面積の広い記録材の余白切り捨て部分を利用して確実に除去することができるので、異物のベルトからの脱落や、また異なる画像サイズを形成するために記録材が混在する装置において、画像への異物の付着を防ぐことができ、良好な光沢画像を有する成果物を得ることができる。
また、クリーニング動作と成果物の定着動作を同時進行できるので、生産性を落とさずに定着ベルト上の異物の除去ができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
(第1の実施例)
図1に、本発明に係る画像形成装置の概略図を示す。記録材上にトナー像を転写する画像形成装置Aはタンデム型のカラー記録装置であり、巻き掛けローラ29に巻き掛けられ、矢印Y方向に搬送される無端転写ベルトが備えられている。この転写ベルトの上方には、ブラック(K)画像形成用の感光体ドラム16K、シアン(C)画像形成用の感光体ドラム16C、マゼンダ(M)画像形成用の感光体ドラム16M、イエロー(Y)画像形成用の感光体ドラム16Yが略等間隔で配置されている。なお、以下では、K、C、M、Yの各色毎に設けられた部分に対し、上記と同様に、各部分の符号末尾にK/C/M/Yの記号を付して示すが、特に色を区別しない場合は、この符号末尾の記号を省略して説明する。
各感光体ドラム16は軸線が転写ベルトの移動方向と直交するように各々配置されている。各感光体ドラム16は、モータ(図示省略)によってそれぞれ矢印X方向に所定速度で回転される。
各感光体ドラム16はK、C、M、Y各色の光ビームを光走査装置4から照射される。
各感光体ドラム16の周囲で、且つ光走査装置4による光ビームの照射位置よりも感光体ドラム16の回転方向下流側には、感光体ドラム16を一様に帯電させるための帯電器20が各々配置されている。各感光体ドラム16は、各々回転することによって、帯電器20によって帯電された後、光走査装置4によって各々対応する色の画像データに基づいて変調された光ビームが走査露光されて、静電潜像が形成される。
また、各感光体ドラム16の周囲には、感光体ドラム16の回転方向に沿って光ビーム照射位置よりも下流側に、感光体ドラム16上に形成された静電潜像を所定色(K又はC又はM又はY)のトナーによって現像しトナー像を形成させる現像器22、感光体ドラム16上に形成されたトナー像を転写ベルト14に転写する第1の転写器24、感光体ドラム16に残されたトナーを除去するクリーナ26が順に配置されている。
記録材は、カセット10aに通常使用するサイズがセットされており、カセット10bには、クリーニング時に使用する10aの記録材より面積の広い記録材がセットされている。
不図示の制御部からの指令に基づき、11a、11bどちらかの給紙ローラが駆動され、搬送ローラ12、フラッパ13、搬送ローラ14を介して、記録材は14上に搬送される。
各色ステーションごとに順次トナー画像を記録材に転写し、トナー像を得る。記録材上のトナー像は定着器40において定着される。本画像形成装置は、給紙装置内に備えた、記録材を給紙、トナー像を転写するとともに、定着器40を通紙する。その後、搬送経路46を通り、定着装置2にて定着される。定着装置2は、定着ローラ51、加圧ローラ52、回転ローラ53、テンションローラ54、冷却ファン55、定着ベルト56、を有している。さらに、定着ベルト56上の基準位置を検出するセンサ61、および、記録材Pの先端を検知するTOPセンサ62、レジストローラ対63から構成される。さらに、定着ローラ51内、加圧ローラ52内に配接された、ローラ加熱ヒータ58、59があり、不図示のサーミスタによって温度管理がなされている。
さらに詳細に本定着器を説明する。定着ローラ51は、同心円状に3層構造を採用しており、コア部分、弾性層、離型層を有している。このコア部分は直径44mm、厚さ5mmのアルミニウム製中空パイプにより構成され、弾性層はJIS−A硬度50度、厚さ3mmのシリコンゴムにより構成され、離型層は厚さ50μmのPFAにより構成される。なお、コア部分の中空パイプ内部には、熱源としてのハロゲンランプが配設されている。加圧ローラ52も同様の構成を採用している。
また、定着ベルト56は、表面(記録材Pや加圧ローラ52に当接する面)に鏡面状の離型層、裏面(定着ローラ51に当接する面)に基材を備える二層構造を採用している。この離型層は厚さ10μmのPFAにより構成され、基材は厚さ100μmのステンレスシートを無端上に繋いだベルトにより構成される。
さらに、冷却領域には、定着ベルト56の内側に冷却ファン55が設けられている。その冷却ファン55によって紙面に直交するエアフローが生じている。そして、冷却部での定着ベルト56の曲率が定着ベルト56の剛性によってほぼ一定の曲率で保持されるように、定着ベルト56にはテンションローラ54により所定の張力が与えられ、定着ローラ51が図中矢印の方向に回転駆動することにより、定着ベルト56が回転される。また、定着ローラ51と加圧ローラ52のそれぞれ内部に配設されるハロゲンランプ58、59に電力が供給され、定着ローラ51と加圧ローラ52の表面温度が上昇する。
次に、記録材Pについて説明する。
本発明に用いる記録材は、接着剤及び顔料を主成分とする顔料塗工層を少なくとも一面に有する基材と、前記顔料塗工層上に設けられた熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂層とを有する。
上記樹脂層は、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を主成分として含有するが、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を混合した混合樹脂層であってもよいし、熱可塑性樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層と熱硬化性樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂層とを含む複数の層で構成されていてもよい。但し、複数の層で構成される場合、最上層は熱硬化性樹脂を主成分として含有する熱硬化性樹脂層である。また、これら混合樹脂層、熱可塑性樹脂層、熱硬化性樹脂層を組み合わせた層構成でもよいが、最上層には、混合樹脂層や熱硬化性樹脂層等の熱硬化性樹脂を含む層である。
熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル、スチレン−メタクリル酸エステル等を用いることができるが、特にポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
以下に、本定着装置の通常時の画像形成動作を説明する。
記録材Pは画像形成装置1から出力され、例えばベルトなどの搬送部材46によってTOPセンサ62を通過し、記録材Pの先端がレジストローラ対63に挟持され一端停止する。このとき定着ベルト56は回転を続けている。
センサ61により定着ベルトの基準位置を検出し、定着ベルト56上の記録材貼り付け位置HT(図3参照)が定着ローラ51及び定着ベルト56と加圧ローラ52のニップ部に到達するタイミング(図3:T1)と、記録材Pの最先端部が定着ニップ部に到達するタイミングが同期するように、レジストローラ対63が再び回転を開始し、それにより記録材Pが定着ニップ内に搬送される。
その後、記録材Pは定着ベルト56と加圧ローラ52との圧接部分を通過する。この際、記録材Pおよび記録材P上のトナーTには、定着ローラ51と加圧ローラ52とからの熱が加わるため、記録材P内の透明樹脂層P2の温度が上昇して軟らかくなり、さらに定着ローラ51と加圧ローラ52との圧力が加わる。その結果、圧接部分通過前には図6−1のような状態であったトナー像は、図6−2に示すように、記録材P上の高温の透明樹脂層P2中に埋没される。同時に、記録材Pは定着ベルト56表面に密着される。
その後、記録材Pは定着ベルト56に密着した状態で定着ベルト56の回転と共に、冷却領域を搬送される。冷却領域において、記録材Pは冷却ファン55及び、図示しないそれを囲むエアダクト内を流れるエアフローの作用により強制的に効率よく冷却される。
このように定着ベルト56の表面に密着された記録材Pは、冷却領域で十分に冷却され、回転ローラ53により定着ベルト56の曲率が変化する領域で定着ベルト56表面から自らの剛性(こし)により剥離される。
剥離された記録材Pは、センサ64で検知されると一旦ローラ65に挟まれた状態で止まり、先端裁断幅がWT(図3参照)となるように搬送されてから裁断カッター70で裁断される。そして、ローラ65及びローラ66で搬送されながら、裁断カッター71で、左右端がWY(図3参照)だけ裁断される。71は、2枚刃構成で、その間隔は、不図示の駆動手段によって、左右端の裁断幅が、画像サイズに応じて可変できる。ローラ65、66は、記録材Pの後端裁断幅がWTとなるようにPを搬送し、一旦止まり、Pは70で裁断される。Pは、その後、排紙トレイ31に搬出される。
記録材Pの剥離後のベルトには、記録材P内の凝集力と、定着ベルト56と記録材Pとの付着力の合力がかかるため、微量な量の樹脂層と紙紛が混在した異物Dが、図3に示すように、Pの貼り位置周辺に付着する状態となる。
記録材Pの先端を検知するTOPセンサ62には、記録材Pが搬送された枚数を検出する搬送枚数カウンタ80が取り付けられており、所望の搬送枚数に到達すると、制御部の指令により、記録材Pは、カセット10bから、一回り大きいサイズのものが所定枚数、給紙ローラ11bによって給紙される。このとき、搬送ローラ12が駆動され、フラッパ13は、カセット10b側に制御される。搬送枚数カウンタ80は、0にリセットされ、カセット10bの記録材の所定使用数に達するまで、再びインクリメントされる。記録材Pは画像形成装置Aから出力され、搬送部材46によってTOPセンサ62を通過し、記録材Pの先端がレジストローラ対63に挟持され一端停止する。このとき定着ベルト56は回転を続けている。
センサ61により定着ベルトの基準位置を検出し、定着ベルト56上の記録材貼り付け位置HT’(図4参照)が定着ローラ51及び定着ベルト56と加圧ローラ52のニップ部に到達するタイミング(図4:T2)と、記録材Pの最先端部が定着ニップ部に到達するタイミングが同期するように、レジストローラ対63が再び回転を開始し、それにより記録材Pが定着ニップ内に搬送される。
ここで、記録材貼り付け位置HT’の位置は、図4に示すように、通常モード時の記録材貼り付け位置HTよりも搬送方向上流側に存在するように設定している。
記録材先後端裁断時の裁断幅WT’は、ベルトの進行速度をVとすると{(T1−T2)×V}+WTとなる。定着ベルト56上に蓄積された異物Dは、インクリメントモード時において、記録材Pにおける裁断される余白領域内に入ることになる。定着ベルト56上に堆積された異物Iと記録材Pは定着ベルト56と加圧ローラ52との圧接部分を通過する。この際、記録材Pおよび記録材P上の異物Dには、定着ローラ51と加圧ローラ52とからの熱が加わるため、記録材P内の透明樹脂層P2の温度が上昇して軟らかくなり、さらに定着ローラ51と加圧ローラ52との圧力が加わる。記録材P内の高温の透明樹脂層中に異物Dが埋没される。同時に、記録材Pは定着ベルト56表面に密着される。記録材Pは、冷却領域を搬送され、十分冷却された後、回転ローラ53により、定着ベルト56の曲率が変化する領域で定着ベルト56表面から自らの剛性により剥離される。この時、定着ベルト56上に付着・堆積していた異物Dは記録材P内に埋没されているため、記録材Pとともに定着ベルト56表面から剥離される。
剥離された記録材Pは、裁断カッター70及び71により、裁断幅WT、WYの長さでそれぞれ記録材Pの上下左右端を裁断され、排紙トレイ31に搬送される。このとき、記録材P上の異物Iは、裁断幅WTで記録材Pの余白とともに裁断されるため、出力画像上には残らないようになる。そのため、通常時と変わらない画像出力がなされる。所定枚数この動作を行い、ベルトのクリーニングを行う。その後、搬送枚数カウンタ80の値を0に戻し、通常モードでの画像形成動作へ移行する。
(第2の実施例)
図2に第2の実施例の構成を示す。この構成は、第1の実施例に対し、多種の画像サイズに対応する場合の構成を示しており、構成の具体的な相違点は、画像サイズに対応した記録材のサイズの種類より1つ多い数のカセットを備えている。
本実施例は、大、中、小、3つの画像サイズに対応しており、小サイズの画像に対しては、通常、記録材PSが使用される。中サイズの画像に対しては、通常、記録材PMが使用される。大サイズの画像に対しては、通常、記録材PLが使用される。
第1の実施例と比較して、カセット10c、10d、給紙ローラ11c、11d、フラッパ101、102、搬送ローラ103、104が追加されている。また、記録材カウンタとして、81が追加されている。
多種のサイズの記録材が混在する場合、サイズの小さい記録材から大きい記録材に遷移する際、貼り位置周辺に付着した異物Dが除去されないと、その異物が記録材上の画像域に付着する。
これを防ぐために、この実施例では、大きいサイズの画像に遷移する直前の小さいサイズの画像の所定枚数に対し大きいサイズの記録材が適用される。
図5にその様子を示す。N枚の小サイズ画像の生成の後、中サイズ画像の生成に遷移する場合、カセット10aからの記録材PSが1〜N−2枚目まで使用された後、N−1枚目とN枚目は、カセット10bからの記録材PMが使用される。N−2枚目に至る時点で、貼り付け位置周辺に、異物Dが堆積する。これを、2枚の記録材PMで第1の実施例と同様の要領で、斜線表示の裁断部分に吸収する。
記録材の裁断に関しては、カッター70による記録材の先端カットに対してのローラ65による搬送量が多くなるように制御され、異物が吸収された紙片が切り落とされる。
中サイズ画像生成用の記録材PMによる中サイズ画像の定着時には、ベルトがクリーニングされて、画像への異物の付着を回避できる。
中サイズ画像の記録材の裁断に関しては、カッター70による先後端の裁断幅が、中サイズ画像に適合されるようにローラ65の搬送量が制御される。また、カッター71の2枚刃の間隔は、中サイズ画像の画像幅に合わせて、広げられる。
カウンタ81は、各画像サイズの所定値までインクリメントされた後、0にリセットされ再びインクリメントしていく。
尚、カウンタ80に設定された所定間隔がN−2以下の場合、第1の実施例と同様に、記録材PMによるクリーニング動作が遂行される。
上記、動作は、記録材PMとPL間においても同様に適用され、記録材PLの貼り付け位置周辺の異物を除去する際には、PLより面積の広いPXLが、第1の実施例と同様の要領で、記録材として適用される。
本発明の第1の実施例を示す画像形成装置の構成断面図 本発明の第2の実施例を示す画像形成装置の構成断面図 通常定着動作における記録材の裁断幅及びベルトへの異物付着の様子を示す図 定着ベルトクリーニング時の記録材裁断部分と異物との位置関係を示す図 本発明の第2の実施例における画像サイズ遷移時の記録材の適用の様子を示す図 記録材の樹脂層へのトナー定着の様子を示す図
符号の説明
56 定着ベルト
61 ベルト位置検知センサ
63 レジストローラ
70,71 カッター
80,81 搬送枚数カウンタ

Claims (4)

  1. トナー画像を記録材に画像形成する画像形成部と、
    定着ローラと、当該定着ローラから所定間隔を保ち配接される回転ローラと、前記定着ローラと回転ローラとに巻き架けられて回転される無端状ベルトと、当該無端ベルトを挟み前記定着ローラに対峙して圧接される加圧ローラと、該無端ベルトの定着ローラから回転ローラに向かう部分に冷却手段とからなる定着部、前記記録材が前記定着ベルトから分離された後、所定角に裁断するカット手段とを備える画像形成装置において、
    前記記録材は、面積の異なる2種類の記録材が使用され、定常の定着動作においては、小サイズの記録材が使用され、前記無端ベルト上の基準位置を検知するベルト基準位置検知手段が、前記基準位置を検知したタイミングから遅延時間T1後、定着ローラと加圧ローラ間に該記録材を搬送し、小サイズ記録材の所定枚数の定着動作に対し、大サイズの記録材を所定枚数使用し、この大サイズの記録材の定着ローラと加圧ローラ間への搬送タイミングT2は、T2<T1であることを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー画像を記録材に画像形成する画像形成部と、
    定着ローラと、当該定着ローラから所定間隔を保ち配接される回転ローラと、前記定着ローラと回転ローラとに巻き架けられて回転される無端状ベルトと、当該無端ベルトを挟み前記定着ローラに対峙して圧接される加圧ローラと、該無端ベルトの定着ローラから回転ローラに向かう部分に冷却手段とからなる定着部と、前記記録材が前記定着ベルトから分離された後、所定角に裁断するカット手段とを備え、
    前記記録材は、定着される複数面積のトナー画像の面積に応じた面積の異なる複数種類の記録材が使用され、大きい記録材になるに従い、ベルト基準の定着ローラと加圧ローラ間への搬送タイミングが短くなり、カット角を変える画像形成装置において、
    一つの種類の記録材への対応する面積トナー画像の定着動作から、それよりもサイズの大きい画像の定着動作に切り替わる際、切り替わる前の所定枚数に対しては、切り替わり後のサイズの記録材、搬送タイミングが適用されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 所定サイズの記録材の連続定着中に、所定枚数間隔で、所定枚数の前記所定サイズより大きいサイズの記録材が適用されることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記複数種類のサイズの記録材の最大のサイズよりも更に大きいサイズの記録材を有し、この記録材が、前記最大サイズの記録材の連続定着中に、所定枚数間隔で、所定枚数適用されることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010032913A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Canon Inc 画像形成装置及びその制御方法

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JP2010032913A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Canon Inc 画像形成装置及びその制御方法

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