JP2007062131A - マイクロセンサーの製造方法、マイクロセンサー用型の製造方法及びマイクロセンサー - Google Patents
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Abstract
【課題】 複雑な3次元構造の形成が可能であって、精度良く、迅速かつ簡便に形成することができるマイクロセンサー等の製造方法等を提供すること。
【解決手段】 本発明に係るマイクロセンサー等の製造方法は、投影領域を単位として一括露光を繰り返すことにより、光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して三次元形状を形成するものである。本発明は、マイクロセンサー等の構造が、オーバーハング部を有する複雑な三次元構造である場合に、特に有効である。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明に係るマイクロセンサー等の製造方法は、投影領域を単位として一括露光を繰り返すことにより、光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して三次元形状を形成するものである。本発明は、マイクロセンサー等の構造が、オーバーハング部を有する複雑な三次元構造である場合に、特に有効である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して三次元構造を形成することを特徴とするマイクロセンサーの製造方法、マイクロセンサー用型の製造方法、及びマイクロセンサー用型により製造されたマイクロセンサーに関する。
近年、電子機器の小型軽量化、動作の高速化等に伴い、電子機器に搭載される各種センサー類の小型化、高機能化が要求されている。電子機器に搭載されるセンサーとしては、例えば、加速度センサー、圧力センサー、ジャイロセンサー、マイクロホン等がある。
加速度センサーは、加速度を検知するものであり、エアバックセンサー、ナビゲーションシステム、安定走行システム、パソコンのディスク保護、無人飛行などに利用又は利用の検討がなされている。図3(a)は、従来例に係る加速度センサーの上面図であり、図3(b)は、図3(a)のX−X切断部断面図である(特許文献1)。同図に示すように、この加速度センサー50は、シリコン基板51と、ガラス製の台座52とから構成される。シリコン基板51は、凹部53を有する矩形形状の支持部と、この支持部の枠内を占める薄肉のダイヤフラム55とを備える。薄肉のダイヤフラム55は、シリコン基板51の台座52と接する側の主面(以下、「裏面」という)側の一部を異方性エッチングして所定厚を残すように凹部53を掘り込むことにより形成されている。台座52には、凹部53に流体圧力を導入するための圧力導入孔56が備えられている。ダイヤフラム55は、圧力導入孔56から流体圧力が導入されたときに撓むように変形するように構成されている。ダイヤフラム55の表面には、流体圧力の大きさに応じてダイヤフラム55が変形する量を電気信号として取り出すために、カーボンナノチューブ抵抗素子57が配置されている。その他、近時においては、3次元加速度センサー等も提案されている(非特許文献1)。
圧力センサーは、特定の圧力の維持が重要なデバイス又はシステムにおいて、圧力を監視又は制御するものとして多種多様な用途に使用されている。図2は、従来例に係る圧力センサーの断面図である(特許文献2)。圧力センサー60は、圧力に応答して撓む第1の膜61と、この第1の膜61で覆われ内部が真空になった参照空洞62と、第1の膜61に隣接し、参照空洞62の内部以外に設けられた第2の膜63とを備えている。また、上部基板64、下部基板65、誘電体層66、電気相互接続部67等も備えている。さらに、第1の膜61、第2の膜63及び参照空洞62を画定する壁(不図示)が上部基板64と下部基板65の間に支持されている。第1の膜61及び第2の膜63は、コンデンサを形成し、その静電容量は、圧力に従って変化するように構成されている。上記特許文献2には、第1の膜61、参照空洞62、及び第2の膜63の形成をシリコン基板のエッチングにより製造する例が開示されている。シリコン基板をエッチングする方法を採用することにより、第1の膜61及び/又は第2の膜63を凸形又は凹形になるように湾曲をつけて形成することができるので、より広い範囲の圧力感知を可能としたり、感度をさらに高くすることが可能となる。
ジャイロセンサーは、角速度を検出するものであり、ロボット制御、移動体用アンテナ姿勢制御、無人ヘリコプタ方向/飛行機姿勢制御などに応用されている。ジャイロセンサーは、フォトリソグラフィー技術を駆使することにより小型化、高性能化を実現してきた(例えば、非特許文献2)。マイクロホンは、音=空気の振動を内蔵の振動板で感知し、さまざまな方法で電気信号に変換するものであり、近時においては、携帯端末等の小型化の要求に応えるべく、超小型のICを搭載したマイクロホンが提案されているところである。
特開2004−29720号公報 図1、段落番号[0002]〜[0005]
特開2003−322576号公報 図2a、段落番号[0015]〜[0018]、[0050]〜[0051]
"日経ものづくり REPORT"、[online]、株式会社 日経BP、[平成17年7月12日検索]、インターネット(http://techon.nikkeibp.co.jp/monozukuri/content/2004_11/report01.html)
"シリコンジャイロ"、[online]、株式会社 シリコンセンシングシステムズジャパン、[平成17年7月12日検索]、インターネット(http://www.spp.co.jp/sssj/silicon.html)
上記加速度センサー、圧力センサー、ジャイロセンサー、及びマイクロホンを製造するに当っては、より簡便かつ迅速な方法により製造することが理想的である。
一方で、より複雑なマイクロ3次元構造体を形成する技術の開発が望まれるところである。かかる技術により、加速度センサー、圧力センサー、ジャイロセンサー、マイクロホンの高性能化、小型化、又は/及び軽量化の実現が期待できるためである。
一方で、より複雑なマイクロ3次元構造体を形成する技術の開発が望まれるところである。かかる技術により、加速度センサー、圧力センサー、ジャイロセンサー、マイクロホンの高性能化、小型化、又は/及び軽量化の実現が期待できるためである。
なお、上記においては加速度センサー、圧力センサー、ジャイロセンサー、及びマイクロホンにおける課題について記載したが、これらに限定されるものではなく、温湿度センサー、磁気センサー、超音波センサー、イメージセンサー、電流センサー、サーマル型等のフローセンサー等の物理量センサー、赤外吸収やガス分析、質量分析などの化学(バイオ、医療分野を含む)分析センサー等の各種センサーにおいても同様の課題が生じ得る。なお、本明細書におけるマイクロセンサーとは、少なくともその一部がマイクロオーダの解像度を要するものであって、上記のような各種センサー全般を含むものとする。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複雑な3次元構造の形成が可能であって、精度良く、迅速かつ簡便に形成することができるマイクロセンサー等の製造方法等を提供することである。
本発明に係るマイクロセンサー等の製造方法は、投影領域を単位として一括露光を繰り返すことにより、光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して三次元構造を形成するものである。本発明は、マイクロセンサー等の構造が、オーバーハング部を有する複雑な三次元構造である場合に、特に有効である。
ここで、前記投影領域の面積が100mm2以下の場合に、本発明に係る光造形方法を用いれば、より精度良くマイクロセンサー等を形成することができる。
同様に、前記硬化樹脂層の1層の厚さは10μm以下の場合に、本発明に係る光造形方法を用いれば、より精度良くマイクロセンサー等を形成することができる。
同様に、前記硬化樹脂層の1層の厚さは10μm以下の場合に、本発明に係る光造形方法を用いれば、より精度良くマイクロセンサー等を形成することができる。
本発明に係るマイクロセンサー等の製造方法は、前記光硬化性樹脂液を、ディジタルミラーデバイスによって反射された光によって硬化させる場合に好適に用いられる。
また、本発明に係るマイクロセンサー等の製造方法は、前記光硬化性樹脂液にセラミックス粉体を配合することにより、より強度を持たせたセラミックスを材料とするマイクロセンサー等を製造することができる。また、前記光硬化性樹脂液にフィラーを配合することにより、フィラーの特性を兼ね備えたマイクロセンサー等を製造することができる。
本発明によれば、複雑な3次元構造の形成が可能であって、精度良く、迅速かつ簡便に形成することができるマイクロセンサー等の製造方法等を提供することができるという優れた効果を有する。
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。なお、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
[実施形態1(マイクロセンサーの製造方法)]
図1は、本実施形態1に係るマイクロセンサーを製造する光硬化造形装置(以下、「光造形装置」という)の装置構成の一例を説明するための図である。同図に示すように、光造形装置100は、光源1、ディジタルミラーデバイス(以下「DMD」と略記する)2、レンズ3、造形テーブル4、ディスペンサ5、リコータ6、制御部7、記憶部8等を備えている。
図1は、本実施形態1に係るマイクロセンサーを製造する光硬化造形装置(以下、「光造形装置」という)の装置構成の一例を説明するための図である。同図に示すように、光造形装置100は、光源1、ディジタルミラーデバイス(以下「DMD」と略記する)2、レンズ3、造形テーブル4、ディスペンサ5、リコータ6、制御部7、記憶部8等を備えている。
光源1には、レーザ光線を発振可能なものが搭載されている。光源1から発生するレーザ光線を、後述する光硬化性樹脂液に照射せしめることにより、光硬化性樹脂液を硬化させることができる。従って、光硬化性樹脂液10を硬化可能な波長のレーザ光線を搭載する必要がある。光源1の具体例としては、405nmのレーザ光を発生させるレーザダイオード(LD)や紫外線(UV)ランプ等を挙げることができる。
ディジタルミラーデバイス(DMD)2は、テキサス・インスツルメンツ社によって開発されたデバイスであり、CMOS半導体上に独立して動くマイクロミラーが数十万〜数百万個、例えば、48万〜131万個敷き詰められているものである。個々のマイクロミラーは、静電界作用によって、それぞれ独立に対角線を軸に約±10度、例えば、±12度程度傾けることが可能である。個々のマイクロミラーの角度を制御することにより、後述する造形テーブルに形成された光硬化性樹脂液の所望の位置に光照射することができる。
DMD2に備えられたマイクロミラーは、各マイクロミラーのピッチの1辺の長さが約10μm、例えば、13.68μmの四角形の形状を有している。隣接するマイクロミラーの間隔は、例えば1μmである。本実施形態1で用いたDMD2の全体は、40.8×31.8mmの四角形状を有し(うち、ミラー部は、14.0×10.5mmの四角形状を有する。)、1辺の長さが13.68μmのマイクロミラー786,432個により構成されている。光源1から出射されたレーザ光線は、DMD2の構成部材であるマイクロミラーによって反射される。そして、DMD2において、集光レンズ3に向かって反射されたレーザ光線が造形テーブル4上の光硬化性樹脂液10に照射されることになる。
レンズ3は、DMD2によって反射されたレーザ光線を光硬化性樹脂液10上に導き、投影領域を形成する役割を担う。レンズ3は、凸レンズを用いた集光レンズであってもよいし、凹レンズを用いてもよい。凹レンズを用いると、DMD2の実サイズよりも大きな投影領域を得ることができる。本実施形態1に係るレンズ3は、凸レンズからなる集光レンズであって、入射光を約15倍縮小し、光硬化性樹脂液10により形成されたコート層9上に集光している。
造形テーブル4は、平板状の載置台からなる。造形テーブル4上で、光硬化性樹脂液10のコート層9が形成され、レンズ3を介してレーザ光線が照射されて光硬化性樹脂液10の硬化が行われる。造形テーブル4は、図示しない駆動機構、即ち移動機構によって、水平移動及び垂直移動が移動自在に構成されている。この駆動機構により、所望の範囲に亘って光造形を行なうことができる。ディスペンサ5は、光硬化性樹脂液10を収容し、予め定められた量の光硬化性樹脂液10を所定位置に供給可能なように構成されている。また、リコータ6は、例えば、ブレード機構と移動機構を備え、光硬化性樹脂液10を均一に塗布可能なように構成されている。
制御部7は、露光データを含む制御データに応じて光源1、DMD2、造形テーブル4、ディスペンサ5、リコータ6を制御する。制御部7は、典型的には、コンピュータに所定のプログラムをインストールすることによって構成することができる。典型的なコンピュータの構成は、中央処理装置(CPU)とメモリとを含んでいる。CPUとメモリとは、バスを介して補助記憶装置としてのハードディスク装置などの外部記憶装置に接続される。この外部記憶装置が、制御部7の記憶部8として機能する。記憶部8として機能するフレキシブルディスク装置、ハードディスク装置、CD−ROMドライブ等の記憶媒体駆動装置は、各種コントローラを介してバスに接続される。フレキシブルディスク装置等の記憶媒体駆動装置には、フレキシブルディスク等の可搬型記憶媒体が挿入される。記憶媒体にはオペレーティングシステムと協働してCPUなどに命令を与え、本実施形態を実施するための所定のコンピュータプログラムを記憶することができる。
記憶部8には、造形しようとする立体モデルを複数の層にスライスして得られる断面群の露光データを含む制御データが格納されている。制御部7は、記憶部8に格納された露光データに基づいて、主としてDMD2における各マイクロミラーの角度制御、造形テーブル4の移動(即ち、立体モデルに対するレーザ光の照射範囲の位置)を制御し、立体モデルの造形を指示する。
コンピュータプログラムは、メモリにロードされることによって実行される。コンピュータプログラムは、圧縮したり、複数に分割して記憶媒体に記憶することができる。さらに、ユーザ・インターフェース・ハードウェアを備えることができる。ユーザ・インターフェース・ハードウェアとしては、例えば、マウスなどの入力をするためのポインティング・デバイス、キーボード、あるいは視覚データをユーザに提示するためのディスプレイなどがある。
光硬化性樹脂液10としては、レーザ光線によって硬化するものを選定する。レーザ光線としては、例えば可視光、紫外光を好適に用いることができる。例えば、15μm以上(500mJ/cm2)の硬化深度を有し、粘度が1500〜2500Pa・s(25℃)の405nm対応のアクリル系樹脂を用いることができる。
次に、本実施形態1に係る光造形装置100の光造形動作について説明する。まず、ディスペンサ5に未硬化状態の光硬化性樹脂液10を収容する。造形テーブル4は初期位置にある。ディスペンサ5は、収容された光硬化性樹脂液10を所定量だけ造形テーブル4上に供給する。リコータ6は、光硬化性樹脂液10を引き伸ばすようにして掃引し、硬化させる一層分のコート層9を形成する。
光源1から出射したレーザ光線は、DMD2に入射する。DMD2は、記憶部8に格納された露光データに応じて制御部7により制御され、制御部7により光硬化性樹脂液10により形成されたコート層9の所望の位置にレーザ光線が照射されるようにマイクロミラーの角度が調整される。これにより、そのマイクロミラーを反射したレーザ光線が集光レンズ3を介して光硬化性樹脂液10のコート層9に照射され、その他のマイクロミラーを反射したレーザ光線は光硬化性樹脂液10のコート層9に照射されないようにすることができる。光硬化性樹脂液10へのレーザ光線の照射は例えば0.4秒間行なわれる。このとき、光硬化性樹脂液10のコート層9への投影領域は例えば、1.3×1.8mm程度であり、0.6×0.9mm程度まで縮小することもできる。投影領域の面積は、通常、100mm2以下であることが望ましい。
レンズ3に、凹レンズを用いることにより、投影領域を6×9cm程度まで拡大することもできる。投影領域をこのサイズを超えて拡大すると、投影領域に照射されるレーザ光線のエネルギー密度が低くなるため、光硬化性樹脂液10の硬化が不十分となることがある。レーザ光線の投影領域のサイズよりも大きい立体モデルを形成する場合には、例えば造形テーブル4を移動機構によって水平移動させることにより、レーザ光線の照射位置を移動させて全造形領域を照射する。投影領域毎に1ショットずつレーザ光線の照射を実行していく。各投影領域に対するレーザ光線の照射の制御については後に詳述する。
このようにして、投影領域を移動させて、各投影領域を単位としてレーザ光線の照射、即ち露光を実行することによって、光硬化性樹脂液10のコート層9が硬化し、第1層目の硬化樹脂層が形成される。1層分の積層ピッチ、即ち、硬化樹脂層1層の厚みは、例えば、1〜50μm、好ましくは、2〜10μm、さらに好ましくは、5〜10μmである。従来の光造形方法では、造形物の解像度を上げることが困難であり、典型的な解像度は、数10μmであって、より高解像度を要するマイクロセンサーの製造に用いることは困難であった。本実施形態1に係る光造形方法によれば、例えば、解像度を積層方向に5μm程度、造形テーブルと平行な平面方向解像度を2μm程度に上げることができる。
続いて、同様の工程で所望形状の立体モデルの2層目を同時形成する。具体的には、1層目として形成された硬化樹脂層の外側にディスペンサ5より供給された光硬化性樹脂液10をリコータ6によって立体モデルを越えて引き伸ばされるように均一厚さに塗布する。そして、レーザ光線を照射することにより、第2層目の硬化樹脂層を第1層目の硬化樹脂層の上に形成する。以下同様にして第3層目以降の硬化樹脂層を順次堆積させる。そして、最終層の堆積終了後、造形テーブル4上に形成された造形物を取り出す。造形物は、表面に付着した未硬化の光硬化性樹脂液を洗浄その他の方法で除去する。その後、必要に応じて造形物は、紫外線ランプ等により照射し又は加熱して、硬化を更に進行させてもよい。
マイクロセンサーの構造は、上記の光造形装置の解像度の範囲内であれば、任意の構造のものを製造することができる。例えば、基板表面から一部分が浮遊した薄片を形成することにより、機械的振動に対する歪を検出するセンサーとすること等ができる。具体例としては、加速度センサー、圧力センサー、ジャイロセンサー、温湿度センサー、磁気センサー、超音波センサー、イメージセンサー、電流センサー、マイクロホン、サーマル型等のフローセンサー等の物理量センサー、赤外吸収やガス分析、質量分析などの化学分析センサー等の各種センサー等を挙げることができる。電極やセンサー等の電気デバイスとする場合には、基板の表面に蒸着法等により金属薄層を設けて導電性を付与すればよい。また、導電パーツ、絶縁パーツ等の異種材料で構成する必要がある場合には、各種パーツ毎に上記光造形装置により製造し、これらを勘合、係合、接着等の公知の方法により接合することにより製造することができる。上記光造形方法によれば、複雑な3次元構造を容易に形成することができるので、各種パーツにおいて、勘合部位や係合部位を各種パーツの形成と同時に形成し、これらを簡便に接合せしめるようにすることができる。
本実施形態に係るマイクロセンサー等の製造方法は、特に、オーバーハング部を有するような複雑な三次元構造を有するマイクロセンサーの製造に好適である。ここで、「オーバーハング部を有する」とは、その三次元構造体をいかなる方向に回転させて設置した場合でも、垂直方向から見てオーバーハング部が少なくとも一部に存在することをいうものとする。また、オーバーハング部とは、ある部分の水平幅よりもより上部の水平幅の方が大きい構造を有する部分であって、典型的には、柱部と柱部の上に接して柱部よりも水平方向に張り出したいわば天井部からなる構造であるが、直線的な構造に限定するものではなく、垂直方向に立ち上がりつつ水平方向へ張り出す曲面を有する形状や、いわゆる逆テーパー形状等も含む概念である。例えば、円筒形状は、筒状側面を水平面に接した状態で垂直方向から見ると下半分がオーバーハング部であるが、底面を水平面に接した状態で垂直方向から見るとオーバーハング部は無いので、オーバーハング部を有する三次元構造ではない。他方、球形状は、オーバーハング部を有する三次元構造である。本発明の製造方法が、オーバーハング部を有する三次元構造の造形に特に適しているのは、ある方向から見ればオーバーハング部を有しない構造であれば、オーバーハング部を本質的に製造困難な他の製造方法を用いてもその三次元構造の造形が可能となる場合もあり得るからである。
本実施形態1に用いられる光硬化性樹脂液は、特に限定されるものではないが、通常、ラジカル重合性化合物及び/又はカチオン重合性化合物を有してなる光硬化性樹脂液組成物が好適に用いられる。また、これらの光硬化性樹脂液組成物には、通常、ラジカル重合又はカチオン重合にそれぞれ対応した光重合開始剤が添加される。
上述の光造形方法により得られた硬化物からなる立体形状物は、光造形装置から取り出し、その表面や内部に残存する未反応の組成物(未硬化)を除去した後、必要に応じて洗浄する。ここで、洗浄剤としては、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類に代表されるアルコール系有機溶剤;アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン等に代表されるケトン系有機溶剤;テルペン類に代表される脂肪族系有機溶剤が挙げられる。上記工程により、光硬化性樹脂の硬化物からなるマイクロセンサーを得ることができる。上記製造方法によれば、軽量化を達成できるマイクロセンサーを製造することができる。
上記マイクロセンサーをセラミックで製造したい場合には、光硬化性樹脂液組成物に、セラミック粉体を配合することができる。セラミック粉体の数平均粒径は、電子顕微鏡法による測定で、通常、0.01〜0.5μmである。好ましくは、0.02〜0.3μmであり、さらに好ましくは、0.05〜0.2μmである。セラミック粉体の粒径は、電子顕微鏡法により測定されるが、特に、走査型電子顕微鏡法が好ましい。セラミック粉体の形状は、粒径を定義できる程度の粒状性を有していれば、特に限定されるものではない。例えば、球状に限らず、粉砕体等であってもよい。球状以外の形状である場合の粒径は、電子顕微鏡像における最大径により定義される。光硬化性樹脂液へのセラミック粉体の混合量は、特に限定されないが、光硬化性樹脂液10より形成されたコート層9がレーザ光線により十分に硬化可能な量にする必要がある。
セラミック粉体を構成する材質は、照射波長の光を実質的に吸収しないものであれば特に制限されない。例えば、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、フェライト、チタン酸バリウム、アパタイト、シリカ等の酸化物、炭化ジルコニウム、炭化ケイ素等の炭化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、サイアロン(SiAlON)等の窒化物、又はこれらの混合物等の各種セラミックスを用いることができる。通常、(A)成分としては、アルミナ、ジルコニア、シリカ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、又はこれらの混合物等が好適に用いられる。
セラミック粉体を配合した光硬化性樹脂液を光硬化させて得られた立体形状物を焼成すると、セラミックス焼成体からなるマイクロセンサーとなる。上記光硬化性樹脂液の硬化物に比して、マイクロセンサーの機械的強度、耐久性、耐熱性の高いマイクロセンサーを得ることができる。なお、ここで用いる焼成方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。また、セラミック粉体を配合した光硬化性樹脂液を光硬化させて得られた立体造形物は、必ずしも焼成する必要は無く、このまま用いてもよい。
本実施形態に係るマイクロセンサーの耐熱性を高めたい場合には、光硬化性樹脂液組成物に、耐熱性を向上できるフィラー(以下、単に「耐熱性フィラー」と略記する)を配合することができる。耐熱性フィラーの数平均粒径は、電子顕微鏡法による測定で、通常、10〜1000nmである。耐熱性フィラーの粒径は、電子顕微鏡法により測定されるが、特に、走査型電子顕微鏡法が好ましい。フィラーの形状は、粒径を定義できる程度の粒状性を有していれば、特に限定されるものではない。例えば、球状に限らず、粉砕体等であってもよい。球状以外の形状である場合の粒径は、電子顕微鏡像における最大径により定義される。
好適に用いることができる耐熱性フィラーとしては、例えば、シリカ粒子、エラストマー粒子等を挙げることができる。フィラーを構成する材質は、照射波長の光を実質的に吸収しないものであれば特に制限されない。フィラーの添加量は、特に限定されないが、光硬化性樹脂がレーザ光線により十分に硬化可能な量にする必要がある。なお、耐熱性フィラーに代えて、導電性フィラーや磁性フィラー等を光硬化性樹脂液に混合させ、得られる硬化物の特性を代えてもよい。各種フィラーを添加することにより、所望の物性を有するマイクロセンサーを得ることができる。
次に、本実施形態に係る製造方法により製造することができるマイクロセンサーの一例について説明する。例えば、図3に示すような加速度センサー50を製造する場合には、シリコン基板51に相当する部分とガラス製の台座52に相当する部分を一括して上記光造形方法により製造することができる。これらに用いる材料としては、ダイヤフラム55による加速度の検知が可能なものであって、使用環境に適応した信頼性を兼ね備えたものであれば特に制限されない。上記製造方法により所望の造形物を形成後、必要に応じてカーボンナノチューブ57等を実装する。なお、シリコン基板51に相当する部分とガラス製の台座52に相当する部分とを一括して造形する方法に代えて、異種の材料で別体に光造形方法により形成し、両者を後で接合してもよい。また、ガラス製の台座52に相当する部分を第1の材料である光硬化性樹脂液により造形し、その後、第2の材料である光硬化性樹脂液を収容する第2のディスペンサを稼動させて、シリコン基板51に相当する部分を第2の材料により連続して造形してもよい。若しくは、以下の方法を採用することもできる。すなわち、まずガラス製の台座52に相当する部分を造形し、この造形物を一旦取り出して、上述の方法に従って洗浄する。そして、再度この造形物を造形テーブル4に載置し、第2の材料である光硬化性樹脂液をこの造形物の内部空間に充填し、その後上記製造方法により、この造形物の表面に第2の材料からなる光硬化性樹脂液をリコータにより供給してコート層を形成し、光硬化を行うことによりシリコン基板51に相当する部分の造形物を得る方法を採用してもよい。
図2に、別の態様の加速度センサーの概念図を示す。この加速度センサー20は、外力により変位を生じるおもり部21と、おもり部21の変位を静電容量や磁場の変化により測定する変位測定部22を両端部に埋設した基部23とが、バネ部24により機械的に連結されている。これらのうち、おもり部21とバネ部24と基部23の各主構造部分を上記の光造形法で一括して製造することができる。その後に、おもり部21へのメッキや塗装等による導電部等の実装、変位測定部22への例えばコイル等の実装を行って、加速度センサー20を完成することができる。
図4に示すような圧力センサーを製造する場合には、第1の膜61、第2の膜63及び参照空洞62等を上記製造方法によりして造形することができる。用いる材料としては、コンデンサとして機能し得るものであり、使用環境に適応した信頼性を兼ね備えたものであれば特に制限されない。本実施形態に係る光造形方法によれば、凸形又は凹形になるように湾曲をつけて形成することが可能であるため、より広い範囲の圧力を感知したり、感度をさらに高めたりすることができる。
また、各種マイクロセンサーそのものを製造するのみならず、同時にハウジング構造や、他の要素部材、他の要素部材との嵌合部位、係合部位等を併せて造形することもできる。例えば、加速度センサー等の製造に併せて、加速度センサー等を収容するハウジング構造を同時に上記光造形方法により製造することができる。従来別々のパーツとして製造していたものを一体的に製造することにより、さらに迅速かつ簡便に構造物を製造することができる。また、他の要素部材との嵌合部位や係合部位等を一体的に成形することにより、各種センサー自体や、これを搭載する装置の小型化や軽量化の実現を期待することができる。
本実施形態1によれば、光照射工程で扱う断面を隣接する断面に切り替えながら、光照射と光硬化性樹脂液のコートを繰り返すことによって、所望のマイクロセンサーを精度良くかつ簡便に造形することができる。また、複雑な3次元構造を有するマイクロセンサーの製造も可能である。また、記憶部8に格納された露光データを書き換えるのみで、形状の異なるマイクロセンサーを簡便かつ迅速に製造することができるというメリットを有する。従って、少量多品種のマイクロセンサーやオーダメイドのマイクロセンサーを提供する場合に特に適している。また、オーバーハング構造を有する構造を、簡便かつ迅速に形成することができる。さらに、光硬化性樹脂液に、セラミック粉体や各種フィラーを混合することにより、機械的強度や、耐熱性等を高めたり、導電性を付与したりすることができるので、各種用途に応じた特性を有するマイクロセンサーを簡便に製造することができる。
[実施形態2(マイクロセンサー用型の製造方法)]
次に、マイクロセンサー用型の製造方法について説明する。基本的な光造形方法は、上記実施形態1と同様であるが、以下の点が異なる。即ち、上記実施形態1においては、光造形方法によりマイクロセンサー自体を造形して製造したが、本実施形態2においては、マイクロセンサーの製造に用いられる型を光造形方法により造形して製造する点が異なる。なお、ここでいう型とは、雌型とマスター型を含む。いずれも当該光造形方法により造形、製造することができる。ここで、雌型とは、その型から形状を写し取ってマイクロセンサーを製造する型のことを言い、マスター型とは、最終的に製造しようとするマイクロセンサーの原型であって、マスター型の形状を写し取って前述の雌型を製造するための型のことを言う。
次に、マイクロセンサー用型の製造方法について説明する。基本的な光造形方法は、上記実施形態1と同様であるが、以下の点が異なる。即ち、上記実施形態1においては、光造形方法によりマイクロセンサー自体を造形して製造したが、本実施形態2においては、マイクロセンサーの製造に用いられる型を光造形方法により造形して製造する点が異なる。なお、ここでいう型とは、雌型とマスター型を含む。いずれも当該光造形方法により造形、製造することができる。ここで、雌型とは、その型から形状を写し取ってマイクロセンサーを製造する型のことを言い、マスター型とは、最終的に製造しようとするマイクロセンサーの原型であって、マスター型の形状を写し取って前述の雌型を製造するための型のことを言う。
図3に示す加速度センサー50の雌型としては、例えば、第1の雌型基板と、第2の雌型基板とを接合することによって、その内部空間が目的とする造形物の形状を有しているものを用いることができる。この場合、第1の雌型基板と第2の雌型基板には、接合手段のほか、位置決め手段を設ける。接合手段及び位置決め手段の具体例としては、第1の雌型基板の枠体部等に凸部を設け、第2の雌型基板に、前記凸部と勘合する凹部を設け、これらを勘合せしめる方法を挙げることができる。また、ピン等の係合部及びこのピンに係合する被係合部を第1の雌型基板、第2の雌型基板に設けてもよい。また、第1の雌型基板及び第2の雌型基板を接合したときに形成される内部空間にマイクロセンサー形成用の液体を注入するための注入口を、第1の雌型基板又は/及び第2の雌型基板に光造形時に同時に形成しておく。
雌型として、第1の雌型基板及び第2の雌型基板により構成する方法に代えて、所望の造形物の内部空間構造を有する一体的な雌型を直接光造形方法により製造してもよい。この場合にも、内部空間にマイクロセンサー形成用の液体を注入するための注入口を同時に光造形方法により形成しておく。なお、光造形時に、注入口を形成する方法に代えて、雌型を造形後にマイクロセンサー形成用の液体を注入するための貫通孔を開けてもよい。
雌型からマイクロセンサーを製造する場合には、雌型の中に、例えば、加水分解性基を有するシラン化合物を注入して、加熱等により加水分解・縮合反応を生じせしめて、雌型の形状を写し取ったポリシロキサンからなる三次元構造物を得る。この三次元構造物を雌型から剥離させることにより、マイクロセンサーを得ることができる。第1の雌型基板と第2の雌型基板を接合した場合には、これらを分離しマイクロセンサーを得ればよい。内部に所望の造形物の空間構造を有する一体的に形成された雌型を用いた場合には、メス等により当該雌型を切開し、マイクロセンサーを取り出すことができる。
マイクロセンサー形成用の液体としては、マイクロセンサーに要求される信頼性、感度、検知能力を満足する材料であって、型に流し込んで充填した後に適当な方法で硬化できる材料であればよく、上記例に限定されるものではない。例えば、溶融金属を用いてもよいし、アクリル系樹脂等の熱硬化性の未硬化樹脂を充填した後に、熱を加えて型の内部で硬化させたり、熱可塑性樹脂を熱溶融して充填した後に、型内部を冷却することにより硬化させたりしてもよい。また、これらの樹脂にセラミック粉体やフィラーを配合することもできる。
雌型の構造が複雑である場合には、雌型を破壊しなければ剥離させることができない場合がある。このような場合には、例えば、300℃×6時間程度の熱処理により雌型を構成する硬化樹脂を焼失させたり、エタノール等の有機溶剤に浸漬して超音波処理を1時間程度行うことにより雌型を構成する硬化樹脂を膨潤させる等の方法により、雌型を破壊することができる。光硬化性樹脂液からなる雌型は、剥離のために破壊しない場合であっても、金型等に比較すると機械強度が劣るため、マイクロセンサーを製造することができる回数は限定的である。しかし、金型と異なり、簡便且つ迅速に雌型が得られるため、様々な形状のマイクロセンサーを試作する場合等に有効である。
マイクロセンサーの雌型をセラミック材料としたい場合には、上記実施形態1と同様の方法により光硬化性樹脂液組成物にセラミック粉体を配合することができる。これにより、上記光硬化性樹脂液の硬化物に比して機械的強度の高いマイクロセンサーの雌型を得ることができる。これにより、雌型の耐久性を向上させることができる。また、上記実施形態1と同様の方法により光硬化性樹脂液組成物にフィラーを配合することにより、フィラー含有のマイクロセンサーの雌型を得ることもできる。
マイクロセンサーの雌型を、真空注型法により製造してもよい。真空注型法とは、FRPやシリコンゴムを金型の代わりに複製用の型として使用し、真空中でその型に対して樹脂を流し込み、複製を製作する方法をいう。例えば、真空注型法としては、以下の製造方法を採用することができる。まず、光硬化法によりマイクロセンサーのマスター型を製造する。この際、雌型から成形樹脂等を注入するための注入口も同時に形成しておく。次いで、これを型枠内にセットする。型枠のサイズ、マスター型のサイズにより、シリコン樹脂量を計算し、計量する。その後、硬化剤をシリコン樹脂に注入して攪拌して予備脱法し、これを型枠内に注入して真空脱法する。これにより、シリコン樹脂を隅々まで充填することができる。シリコン樹脂の硬化を促進させるために、一定温度の熱を所定時間加える。
シリコン樹脂が完全に硬化した後、型枠を取り外し、シリコン樹脂にメスを入れて雌型を切開し、マスター型を取り外す。その後、成形樹脂量を計算して計量し、2液硬化性のポリウレタン樹脂等の硬化性樹脂を、真空状態でシリコンからなる雌型の注入口より注入する。真空状態と大気圧の差により、樹脂を雌型の内部空間構造の隅々にまで行き渡らせることができる。その後、定温で加熱硬化せしめる。硬化後、常温まで冷却し、型枠を取り外すことによりマイクロセンサーを得ることができる。マイクロセンサーの雌型としてシリコン樹脂を用いているので、柔軟性に優れる。このため、マスター型の破損を少なくすることができる。雌型としてシリコン樹脂を用いた場合には、一般的には20〜50個程度のマイクロセンサーを得ることができる。従って、少量を製造したい場合に特に適している。
また、マイクロセンサーの雌型の製造方法として、ロストワックス法を用いてもよい。ロストワックス法は、まず、光硬化法によりマイクロセンサーのマスター型を製造する。この際、雌型から内部空間にマイクロセンサー形成用の樹脂液や溶融金属等を注入するための注入口も同時に形成しておく。次いで、このマスター型に石膏やセラミックのスラリーを塗布しては固める工程を繰り返し、これを焼成することにより、マイクロセンサーの雌型を得る。ロストワックス法により製造されたマイクロセンサーの雌型によれば、溶融金属を流し込めるだけの耐熱性を兼ね備えているので、金属製のマイクロセンサーを得たい場合に特に適している。金属製のマイクロセンサーによれば、機械的強度の高いものを得ることができる。
異種材料から構成されるマイクロセンサーを製造する場合には、複数の雌型を用いることができる。例えば、第1の材料からなる第1の造形物と、第1の造形物の表面若しくは外部に存在する第2の材料からなる第2の造形物は、以下のようにして製造することができる。まず、第1の材料からなる第1の造形物の内部空間構造を有する第1の雌型、第2の材料からなる第2の造形物及び前記第1の造形物の内部空間構造を有する第2の雌型を上記方法により製造する。そして、第1の材料からなる第1の造形物を第1の雌型により形成し、その後、第2の雌型内に第1の造形物を収容した後に第2の材料を注入して第2の造形物を形成する。
マスター型からマイクロセンサーを製造する場合には、例えば、マスター型の表面にNi電気鋳造を行った後、マスター型を剥離してマスター型の形状を写し取った雌型を作製する。これにより、金型の雌型を得ることができる。金属性の雌型とすることにより、雌型の耐久性を大幅に向上させることができる。この雌型には、前述と同様に加水分解性基を有するシラン化合物を注入・反応させ、雌型から剥離させることによりポリシロキサン製のマイクロセンサーを得ることができる。また、溶融金属を雌型に流し込み、金属からなるマイクロセンサーを得ることもできる。
本実施形態2によれば、光照射工程で扱う断面を隣接する断面に切り替えながら、光照射と光硬化性樹脂液のコートを繰り返すことによって、所望のマイクロセンサー用型を精度良く、簡便かつ迅速に造形することができる。また、本実施形態2に係る製造方法により製造されたマイクロセンサー用型を用いて、樹脂材料、セラミック含有樹脂材料、金属材料、セラミック材料等の各種材料からなるマイクロセンサーを製造することができる。このため、各種用途に最適な材料からなるマイクロセンサーを得ることができる。
1 光源
2 DMD
3 集光レンズ
4 造形テーブル
5 ディスペンサ
6 リコータ
7 制御部
8 記憶部
9 コート層
10 光硬化性樹脂液
100 光造形装置
2 DMD
3 集光レンズ
4 造形テーブル
5 ディスペンサ
6 リコータ
7 制御部
8 記憶部
9 コート層
10 光硬化性樹脂液
100 光造形装置
Claims (15)
- 投影領域を単位として一括露光を繰り返すことにより、光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して三次元構造を形成することを特徴とする、マイクロセンサーの製造方法。
- 前記マイクロセンサーの三次元構造が、オーバーハング部を有する、請求項1に記載のマイクロセンサーの製造方法。
- 前記光硬化性樹脂液が、セラミックス粉体又はフィラーを含有するものである、請求項1又は2に記載のマイクロセンサーの製造方法。
- 前記投影領域の面積は、100mm2以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロセンサーの製造方法。
- 前記硬化樹脂層の1層の厚さは10μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロセンサーの製造方法。
- 前記光硬化性樹脂液は、ディジタルミラーデバイスによって反射された光によって硬化することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のマイクロセンサーの製造方法。
- 投影領域を単位として一括露光を繰り返すことにより、光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化樹脂層を形成し、該硬化樹脂層を順次積層して三次元構造を形成することを特徴とする、マイクロセンサー用型の製造方法。
- 前記マイクロセンサーの三次元構造が、オーバーハング部を有する、請求項7に記載のマイクロセンサー用型の製造方法。
- 前記投影領域の面積は、100mm2以下であることを特徴とする請求項7又は8に記載のマイクロセンサー用型の製造方法。
- 前記硬化樹脂層の1層の厚さは10μm以下であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のマイクロセンサー用型の製造方法。
- 前記光硬化性樹脂液は、ディジタルミラーデバイスによって反射された光によって硬化することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載のマイクロセンサー用型の製造方法。
- 前記マイクロセンサー用型が、マイクロセンサーを製造するための雌型である、請求項7〜11のいずれか1項に記載のマイクロセンサー用型の製造方法
- 前記マイクロセンサー用型が、マイクロセンサー用雌型を製造するためのマスター型である、請求項7〜11のいずれか1項に記載のマイクロセンサー用型の製造方法。
- 前記光硬化性樹脂液が、セラミックス粉体又はフィラーを含有するものである、請求項12又は13に記載のマイクロセンサー用型の製造方法。
- 請求項7〜14のいずれか1項に記載のマイクロセンサー用型の製造方法により製造されたマイクロセンサー用型を用いて製造されたマイクロセンサー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005250877A JP2007062131A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | マイクロセンサーの製造方法、マイクロセンサー用型の製造方法及びマイクロセンサー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005250877A JP2007062131A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | マイクロセンサーの製造方法、マイクロセンサー用型の製造方法及びマイクロセンサー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007062131A true JP2007062131A (ja) | 2007-03-15 |
Family
ID=37924908
Family Applications (1)
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JP2005250877A Pending JP2007062131A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | マイクロセンサーの製造方法、マイクロセンサー用型の製造方法及びマイクロセンサー |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007062131A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010073422A1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-01 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 磁性光硬化性樹脂組成物およびそれを用いた磁性立体構造物 |
-
2005
- 2005-08-31 JP JP2005250877A patent/JP2007062131A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010073422A1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-01 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 磁性光硬化性樹脂組成物およびそれを用いた磁性立体構造物 |
JP2010150441A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-08 | Japan Science & Technology Agency | 磁性光硬化樹脂およびそれを用いて作成した磁性立体構造物 |
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