JP2007061884A - 金属射出成形機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 異常昇圧が生じた場合でも成型品の不良発生を防止することができる金属射出成形機を提供することである。
【解決手段】 本発明に係る金属射出成形機100においては、計量部23により金属溶湯あるいは半凝固スラリーHSが計量され、連通流路25を介してプランジャ部30に導入され、金型60に射出される。スクリュ22は、スクリュ用油圧装置27の働きにより進退動作を行ない、連通流路25の開放および閉塞を行なう。特に異常な射出圧力の際に連通流路25の開放を行い、所定圧力範囲内であれば連通流路25の閉塞を行なう。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明に係る金属射出成形機100においては、計量部23により金属溶湯あるいは半凝固スラリーHSが計量され、連通流路25を介してプランジャ部30に導入され、金型60に射出される。スクリュ22は、スクリュ用油圧装置27の働きにより進退動作を行ない、連通流路25の開放および閉塞を行なう。特に異常な射出圧力の際に連通流路25の開放を行い、所定圧力範囲内であれば連通流路25の閉塞を行なう。
【選択図】 図2
Description
本発明は、マグネシウム合金等の金属材料を溶融させて溶融金属を形成し、その溶融金属を射出して成形を行なう金属射出成形機に関する。
従来、マグネシウム合金等の金属材料を溶融させて、その溶融金属を射出して成形を行なう手法について種々の装置が開示されている。
例えば、特許文献1には、押出スクリュをチャンバー内に回転自在に挿通される中心軸部と、この中心軸部の外周部に外嵌された軸方向に並ぶ複数のスクリュセグメントとを備えた射出成形機について開示されている。特許文献1に記載された射出成形機によれば、押出スクリュにおける摩損又は溶損の発生した部分だけを簡単に交換できるので、軽合金の射出成形に際する材料コストおよびメンテナンスコストを低減することができる。
次に、特許文献2には、実質的に縦向きのチャンバー内において金属溶湯を押出スクリュで剪断しながら冷却して半凝固スラリーに遷移させた後、チャンバーの下端排出口から排出されてきた半凝固スラリーをいったん水平方向に向きを変えて水平方向に型開閉する成形金型に射出する射出成形機について開示されている。特許文献2に記載された射出成形機によれば、装置全体の高さ寸法を過大にしなくても、気泡や引けの少ない高品質な軽金属成形品を射出成形できる。
これらの特許文献1および特許文献2記載の射出成形機においては、いずれも、射出時に第二流路(導入路)の半凝固スラリーを逆流させないよう、第二流路に半凝固スラリーがチャンバー(スラリー生成部)側へ逆流するのを防止する逆止弁を設けている。
次に、特許文献3には、2次計量工程最終段階で押出しスクリュに設けられているチェックリングから半凝固スラリーをリークさせながら半凝固スラリーをシリンダ内部に押出す射出成形機について開示されている。この特許文献3記載の射出成形機によれば、気泡や引けの少ない高精度な成形ができる。
次いで、特許文献4には、供給工程と、遷移工程と、1次計量工程と、2次計量工程と、射出工程とで構成された射出成形方法および装置について開示されている。特許文献4記載の射出成形方法および装置によれば、精度良い計量が可能となる。
これらの特許文献3および特許文献4の射出成形機および方法においては、射出時に連通流路(導入路)を閉止可能な位置まで移動させるようにしている。
また、特許文献5には、金属材料を混練、溶融するスクリュが回転可能に挿設されている押し出しシリンダと、この押し出しシリンダの前部に接続されている注湯シリンダと、注湯シリンダの後部に同心に取り付けられ、内部に射出ピストンが摺動可能に挿設されている射出シリンダとからなり、射出ピストンの前部には注湯シリンダ内を前後動して溶融した金属材料を金型に射出する注湯ピストンが一体として設けられていた射出成形機について開示されている。この特許文献5記載の射出成形機によれば、金属材料を安定的に混練、溶融すると共に、作業環境の悪化を防止することができる。
次いで、特許文献6には、金属材料を溶融する押出シリンダ装置と、押出シリンダ装置で溶融された溶融金属材料を金型に注入する注湯シリンダ装置とから構成され、押出シリンダ装置は、押出シリンダとスクリュとから構成し、スクリュの先端部には閉鎖体を取り付け、スクリュが第1位置をとると、この閉鎖体が押出シリンダの閉鎖環に当接して溶融金属材料の逆流を防止し、スクリュが第2位置をとると、閉鎖環から離間して溶融金属材料の流れを許容するようにした射出成形機が開示されている。この特許文献6記載の射出成形機によれば、金属材料を安定的に混練溶融することができると共に、溶融金属材料の漏出がなく、且つ充分な逆流防止機能と強度とを有することができる。
続いて、特許文献7には、金属材料を溶融する押出シリンダ装置と、押出シリンダ装置で溶融された溶融金属材料を金型に注入する注湯シリンダ装置とから構成され、かつ押出シリンダの先端部と注湯シリンダ装置の注湯ピストンヘッド室とを接続しているブロック本体の弁室に、溶融金属材料で浮遊するフロートを設けて、溶融金属材料が弁室を満たすと、フロートが浮き、その弁部が弁室の弁座に着座し、金属材料を射出するときの押出シリンダ装置への逆流が防止される射出成形機について開示されている。この特許文献7記載の射出成形機によれば、金属材料を安定的に溶融することができると共に、溶融金属材料の漏出がなく、且つ充分な逆止機能と強度とを有することができる。
しかしながら、上記の特許文献1〜特許文献7における射出成形機においては、成形材料の逆流を防止しつつ、所定圧力で成形材料を金型に射出することを実現することはできるが、成形時に異常昇圧(サージ圧)が生じた場合でも、その異常昇圧が金型に直接付加される。すなわち、成形材料が異常昇圧で金型に射出された場合、金型の型締め力が低いと金型に隙間が生じて成形品にバリが発生するという課題が生じる。例えば、異常昇圧は所定の射出圧力の2倍以上に及ぶことがある。そのため、金型の型締め力を増加させる必要が生じ、射出成形機のサイズを大きくする必要が生じて、製造コストの増加が課題となる。
さらに、成形材料が金属の場合には、樹脂の場合と異なり、射出成形速度および圧力が大きくなるので、異常昇圧も極めて高くなり、金型が開いた場合に、生じるバリ等の顕著性が増す。また、溶融金属の粘性は樹脂等に比べて極端に小さいことや装置全体が高温であることから異常昇圧時に装置接合部から溶融金属が漏れやすいという問題があった。
本発明の目的は、異常昇圧が生じることによる成形品にバリの発生を防止することができる金属射出成形機を提供することである。
本発明の他の目的は、異常昇圧の発生を防ぐことにより装置結合部からの溶融金属の漏れを抑制することができる金属射出成形機を提供することである。
本発明の他の目的は、異常昇圧の発生を防ぐことにより装置結合部からの溶融金属の漏れを抑制することができる金属射出成形機を提供することである。
(1)
本発明に係る金属射出成形機は、金型内に所定の射出圧力で溶融金属を射出する金属射出成形機であって、溶融金属を下流側へ送り出すスクリュを有するスクリュ部と、スクリュ部から縮径された開口を有する開口部を介して溶融金属を導入するとともに、金型に溶融金属を射出するプランジャ部と、開口部に対して上流側で進退動作を行なうことにより、開口部の開放および閉塞を行なうシールヘッドと、シールヘッドの進退動作を行なうための油圧シリンダと、油圧シリンダのシールヘッドを進行動作させる側の油室に通じる油圧経路に接続され、油圧経路の圧力を所定の値に調整するバルブ手段とを含み、バルブ手段は、所定の射出圧力よりも高い圧力が生じ、油圧経路の圧力が所定値を超えた場合に、シールヘッドを後退させて開口部を開放させて異常昇圧を防止するべく油圧経路の圧油を逃がすものである。
本発明に係る金属射出成形機は、金型内に所定の射出圧力で溶融金属を射出する金属射出成形機であって、溶融金属を下流側へ送り出すスクリュを有するスクリュ部と、スクリュ部から縮径された開口を有する開口部を介して溶融金属を導入するとともに、金型に溶融金属を射出するプランジャ部と、開口部に対して上流側で進退動作を行なうことにより、開口部の開放および閉塞を行なうシールヘッドと、シールヘッドの進退動作を行なうための油圧シリンダと、油圧シリンダのシールヘッドを進行動作させる側の油室に通じる油圧経路に接続され、油圧経路の圧力を所定の値に調整するバルブ手段とを含み、バルブ手段は、所定の射出圧力よりも高い圧力が生じ、油圧経路の圧力が所定値を超えた場合に、シールヘッドを後退させて開口部を開放させて異常昇圧を防止するべく油圧経路の圧油を逃がすものである。
本発明に係る金属射出成形機においては、スクリュ部により溶融金属が下流へ送り出され、開口部を介してプランジャ部に溶融金属が導入され、金型に溶融金属が射出される。シールヘッドは、油圧シリンダの働きにより開口部の上流側で進退動作を行ない、開口部の開放および閉塞を行なう。
この場合、射出時のプランジャ部内において射出圧力よりも高い圧力が生じた場合に、バルブ手段によりシールヘッドを後退させるべく油圧シリンダの進行動作させる側の圧油が逃がされる。その結果、シールヘッドが開放されて溶融金属が開口部を逆流し、圧力が所定値まで低下される。したがって、従来の金属射出成形機においては、型締め力を増加させてサージ圧による成形品のバリ防止を行なっていたが、本発明に係る金属射出成形機においては、サージ圧を許容し得る程に型締め力を増加させる必要がない。よって、金属射出成形機において1ランク下の型締め力を有する装置を用いることができ、製造コストの削減を行なうことができる。また、従来のサージ圧による異常昇圧を防止するためにプランジャのストロークエンドにおける速度調整を行っていたが、その必要もなくなる。
なお、バルブ手段は、シールヘッド先端に高圧が発生し、予め設定した油圧経路の圧力値を超えた場合に、油圧回路の油がリリーフされるようにシールヘッドを後退させるものであればよく、例えば減圧弁等が挙げられる。また、射出圧力が所定の値を超えたことを検知する圧力センサの検出値に基づいて電磁パイロットを作動させ、油圧回路の油をリリーフさせるような電磁式のリリーフ弁を用いてもよい。また、電磁パイロットを必要としないリリーフ弁を用いてもよい。
なお、所定の射出圧力とは、射出時に溶融金属に対して作用する力であって、約50Mpa以上約150Mpa以下であることが好ましく、約70Mpa以上約100Mpa以下であることがより好ましい。また、異常昇圧とは、射出時に所定の射出圧力を超える状態であることを示す。
(2)
本発明に係る金属射出成形機は、金型内に所定の射出圧力で溶融金属を射出する金属射出成形機であって、金属溶湯を冷却することにより半凝固状態の溶融金属である半凝固スラリーに変移させるスラリー生成部と、スラリー生成部から縮径された開口を有する開口部を介して半凝固スラリーを導入するとともに、金型に半凝固スラリーを射出するプランジャ部と、開口部に対して上流側で進退動作を行なうことにより、開口部の開放および閉塞を行なうシールヘッドと、シールヘッドの進退動作を行なうための油圧シリンダと、油圧シリンダのシールヘッドを進行動作させる側の油室に通じる油圧経路に接続され、油圧経路の圧力を所定の値に調整するバルブ手段とを含み、バルブ手段は、所定の射出圧力よりも高い圧力が生じ、油圧経路の圧力が所定値を超えた場合に、シールヘッドを後退させて開口部を開放させて異常昇圧を防止するべく油圧経路の圧油を逃がすものである。
本発明に係る金属射出成形機は、金型内に所定の射出圧力で溶融金属を射出する金属射出成形機であって、金属溶湯を冷却することにより半凝固状態の溶融金属である半凝固スラリーに変移させるスラリー生成部と、スラリー生成部から縮径された開口を有する開口部を介して半凝固スラリーを導入するとともに、金型に半凝固スラリーを射出するプランジャ部と、開口部に対して上流側で進退動作を行なうことにより、開口部の開放および閉塞を行なうシールヘッドと、シールヘッドの進退動作を行なうための油圧シリンダと、油圧シリンダのシールヘッドを進行動作させる側の油室に通じる油圧経路に接続され、油圧経路の圧力を所定の値に調整するバルブ手段とを含み、バルブ手段は、所定の射出圧力よりも高い圧力が生じ、油圧経路の圧力が所定値を超えた場合に、シールヘッドを後退させて開口部を開放させて異常昇圧を防止するべく油圧経路の圧油を逃がすものである。
本発明に係る金属射出成形機においては、スラリー生成部により金属溶湯が半凝固スラリーに変移され、開口部を介してプランジャ部に半凝固スラリーが導入され、金型に半凝固スラリーが射出される。シールヘッドは、油圧シリンダの働きにより開口部に対して上流側から進退動作を行ない、開口部の開放および閉塞を行なう。
この場合、射出時のプランジャ部内において射出圧力よりも高い圧力が生じた場合に、バルブ手段によりシールヘッドを後退させるべく油圧シリンダの進行動作させる側の圧油が逃がされる。その結果、シールヘッドが開放されて半凝固スラリーが開口部を逆流し、圧力が所定値まで低下される。したがって、従来の金属射出成形機においては、型締め力を増加させてサージ圧による成形品のバリ防止を行なっていたが、本発明に係る金属射出成形機においては、サージ圧を許容し得る程度に型締め力を増加させる必要がない。よって、金属射出成形機において1ランク下の型締め力を有する装置を用いることができ、製造コストの削減を行なうことができる。また、従来サージ圧による異常昇圧を防止するためにプランジャのストロークエンドにおける速度調整を行っていたが、その必要もなくなる。
なお、所定の射出圧力とは、射出時に溶融金属に対して作用する圧力であって、約50Mpa以上約150Mpa以下であることが好ましく、約70Mpa以上約100Mpa以下であることがより好ましい。また、異常昇圧とは、射出時に所定の射出圧力を超える状態であることを示す。
(3)
シールヘッドは、溶融金属を下流側へ送り出すスクリュの先端と、先端が縮径された開口を有する開口部の内径に嵌合するように形成されてもよい。
シールヘッドは、溶融金属を下流側へ送り出すスクリュの先端と、先端が縮径された開口を有する開口部の内径に嵌合するように形成されてもよい。
この場合、シールヘッドを新たに設ける必要がないため、部材のコストを低減させることができる。
(4)
本発明に係る金属射出成形方法は、スクリュにより溶融金属を開口部から送り出すとともに、シールヘッドの進退動作により開口部の開放および閉塞を行い、開口部を通って送り出された溶融金属をプランジャにより金型内に所定の射出圧力で射出させる金属射出成形方法であって、射出時に前記開口部から送り出された溶融金属に対して所定の射出圧力よりも高い圧力が生じ、その高い圧力が開口部を通じて前記シールヘッドへ作用することによりシールヘッドを進退動作させる油圧経路の圧力が所定値を超えた場合に、シールヘッドを後退させて開口部を開放させて異常昇圧を防止するべく油圧経路の圧油を逃がすものである。
本発明に係る金属射出成形方法は、スクリュにより溶融金属を開口部から送り出すとともに、シールヘッドの進退動作により開口部の開放および閉塞を行い、開口部を通って送り出された溶融金属をプランジャにより金型内に所定の射出圧力で射出させる金属射出成形方法であって、射出時に前記開口部から送り出された溶融金属に対して所定の射出圧力よりも高い圧力が生じ、その高い圧力が開口部を通じて前記シールヘッドへ作用することによりシールヘッドを進退動作させる油圧経路の圧力が所定値を超えた場合に、シールヘッドを後退させて開口部を開放させて異常昇圧を防止するべく油圧経路の圧油を逃がすものである。
本発明に係る金属射出成形方法においては、スクリュにより溶融金属が下流へ送り出され、開口部を介してスクリュ部からプランジャ部に溶融金属が導入され、プランジャにより金型に溶融金属が射出される。シールヘッドは、油圧シリンダの働きにより開口部の上流側で進退動作を行ない、開口部の開放および閉塞を行なう。
この場合、射出時のプランジャ部内において射出圧力を超えた高圧が生じ、その高圧が開口部を通じてシールヘッドに作用した場合に、シールヘッドを後退させるべく油圧シリンダの進行動作させる側の圧油が逃がされる。なお、シールヘッド先端に高圧が発生し、予め設定した油圧を超えた場合に、油圧回路の油がリリーフすることでシールヘッドを後退させる工程を含んでいればよい。また、射出圧力が所定の値を超えたことを検知する圧力センサの検出値に基づいて電磁パイロットを作動させ、油圧回路の油をリリーフさせるような工程であってもよい。
その結果、シールヘッドが後退し、開口部が開放されて溶融金属が開口部を逆流し、高圧状態が所定の圧力状態まで低下される。したがって、従来の金属射出成形方法においては、型締め力を増加させてサージ圧による成形品のバリ防止が行なわれていたが、本発明に係る金属射出成形方法においては、サージ圧を許容し得る程に型締め力を増加させる必要がない。よって、型締め力を1ランク下に設定することができ、製造コストの削減を行なうことができる。また、従来サージ圧による異常昇圧を防止するためにプランジャのストロークエンドにおける速度調整を行っていたが、その必要もなくなる。
以下、図を用いて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1を用いて金属射出成形機の主な構成および動作について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る第1の実施の形態の金属射出成形機の一例を示す模式図である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る第1の実施の形態の金属射出成形機の一例を示す模式図である。
図1に示す金属射出成形機100は、主に成形材料投入部10、垂直型配置バレル部20、シリンダ部30および型締め部40を含む。
成形材料投入部10は、溶解炉11およびホッパー12を含む。垂直型配置バレル部20は、バレル21、スクリュ22、貯留部23、冷却手段24(複数の温度制御ジャケット24a)、連通流路25、駆動モータ26、スクリュ用油圧シリンダ27、供給口28、シリンダロッド29を含む。
シリンダ部30は、シリンダ31、プランジャ32、プランジャ射出装置33、計量部34、ノズル部35、バルブ装置36およびプランジャ用油圧シリンダ37を含む。型締め部40は、基台41、リンクハウジング42、タイバー43、固定盤44、可動盤45、型締めシリンダ46、シリンダロッド47、複数のリンク48、押出しシリンダ49aおよび押出しロッド49bを含む。
以下、本実施の形態にかかる金属射出成形機100について説明する。本実施の形態に係る金属射出成形機100は、成形材料投入部10に垂直配置バレル部20が接続されている。垂直配置バレル部20の下方にシリンダ部30が設けられている。また、型締め部40には、金型60が設けられる。金型60は、固定金型61および移動金型62からなり、金型60のキャビティにシリンダ部30のノズル部35の射出孔が連通可能に設けられている。
金属射出成形機100の成形材料投入部10の溶解炉11は、特に種類は問わず、電気炉、ガス炉、高周波誘導炉あるいは電磁誘導加熱炉等からなる。溶解炉11は、金属溶湯が重力でホッパー12へ流れ込むように連通されている。ホッパー12は、溶解炉11で溶解された金属溶湯MFを受け入れてこれを溶融状態で貯溜するものである。また、ホッパー12には、加熱ヒータ等の温度制御手段が設けられている。さらにホッパー12内には、アルゴン等の不活性ガスが充満されており、金属溶湯MFの湯面を不活性ガスでシールするようにしている。なお、必要によりホッパー12内の金属溶湯MFを攪拌する攪拌装置を設けて、攪拌作用を付与してもよい。このホッパー12の下端開口部はバレル21の供給口28に連通されている。
実質的に縦向きに配置された垂直配置バレル部20のバレル21の上部には、金属溶湯MFが供給される供給口28が設けられる。バレル21の内部には、回転自在で、かつバレル21の軸方向に進退自在のスクリュ22が設けられる。このスクリュ22が後退することによってバレル21内の下部に貯留部23が形成される。
また、バレル21の上端には駆動モータ26が直結され、この駆動モータ26の駆動軸には、バレル21の内部に回転自在に挿通されたスクリュ22の上端が連結されていて、このスクリュ22は、その下端がバレル21内で自由端となるように片持ち状に配置されている。
駆動モータ26の上部には上下方向に出退するシリンダロッド29を有するスクリュ用油圧シリンダ27が接続され、このスクリュ用油圧シリンダ27のシリンダロッド29に駆動モータ26が直結されている。本実施形態のスクリュ押出し機では、スクリュ用油圧シリンダ27のシリンダロッド29を下方に突出することにより駆動モータ26を介してスクリュ22を軸方向下方に移動させ、これにより、バレル21内の下端部に溜まっている溶融金属(金属溶湯あるいは半凝固スラリー)を外部に押し出すことができるようになっている。なお、このスクリュ用油圧シリンダ27およびスクリュ22の動作の詳細については後述する。
バレル21の外周面は冷却手段24で覆われている。この冷却手段24は、上下方向に分離された複数の温度制御ジャケット24aよりなる。そして、この温度制御ジャケット24a内に金属溶湯MFの温度よりも低いガスまたは油等の熱媒体を流通させることにより、バレル21内の金属溶湯MFが液相温度以下でかつ固相温度以上の温度範囲になるように冷却できるようになっている。
なお、バレル21内の金属溶湯MFを高精度に温度制御するために、冷却手段24の各温度制御ジャケット24aは加熱機能も兼ね備えている。また、加熱機能を用いれば、バレル21内の金属溶湯MFをそのままの状態で保つこともできる。
また、スクリュ用油圧シリンダ27は、軸方向上方に移動した際に、バレル21内の下部に少なくも成形品体積よりも大きな容積の貯留部23が形成できるように構成されている。さらに、この貯留部23を形成する位置から連通流路25を閉止可能な位置まで移動するのに十分なストロークを有している。貯留部23は、バレル21の下端に設けられた連通流路25を介してシリンダ31の内部空間に接続される。連通流路の出口にはシリンダ31の内部空間に対して、ノズル側のプランジャストロークエンド近傍で連通するように設けられている。
シリンダ部30には、前方(下流)にバルブ装置36を備えたノズル部35を有するシリンダ31と、シリンダ31内部でシリンダ31の軸に沿って進退移動自在なプランジャ32とが設けられる。このプランジャ32が後退することによってシリンダ31内部前方に計量部34が形成され、プランジャ32が前進することによって溶融金属(金属溶湯もしくは半凝固スラリー)がノズル部35から射出される。この計量部34の容積は、成形品を得るのに必要な容量となるようプランジャ32の後退量により適宜設定することができる。
また、このプランジャ用油圧シリンダ37は、計量部34を形成する位置からプランジャ32が前進することによりシリンダ31の先端部近傍に接続された連通流路25を閉止可能な位置まで移動するのに十分なストロークを有している。
プランジャ32は、プランジャ用油圧シリンダ37の油圧力で駆動する。なお、プランジャ用油圧シリンダ37には、油圧制御装置50(図示せず)が連通される。なお、ノズル部35近傍に設けられたバルブ装置36は、射出時以外では閉じた状態となっている。
型締め部40には、基台41上に立設されたリンクハウジング42と、このリンクハウジング42に水平方向のタイバー43を介して固定された固定盤44と、この固定盤44に固定された固定金型61と、タイバー43に対して摺動自在に貫通支持された可動盤45と、固定金型61に対して水平方向に開閉自在となるよう可動盤45に固定された移動金型62とが設けられている。
リンクハウジング42の外面中央部には型締めシリンダ46が固定され、この型締めシリンダ46のシリンダロッド47の先端は可動盤45の中央部に連結されている。このリンクハウジング42と可動盤45とは、接近したときに折り畳まれかつ離反したときに水平方向にほぼ一直線に並ぶ複数のリンク48で連結されている。
可動盤45のリンクハウジング42側の側面には押出しシリンダ49aが設けられ、この押出しシリンダ49aの押出しロッド49bは可動盤45を貫通して移動金型62の製品突出し機構に連結されている。
したがって、この型締め部40では、型締めシリンダ46のシリンダロッド47を突出させて複数のリンク48を一直線上に伸びた状態にし、この複数のリンク48の突っ張り状態とすることにより、移動金型62を固定金型61に対して強力に押圧できるようになっている。また、製品の離型は、押出しシリンダ49aの押出しロッド49bを突出させて製品突出し機構を作動させることにより行なっている。
次いで、この金属射出成形機100の動作と軽合金の射出成形方法について射出する溶融金属が半凝固スラリーである場合を例に説明する。
まず、溶解炉11に投入された金属のインゴット(あるいはペレット)が溶融された状態で、金属溶湯MFがホッパー12内送られる。ホッパー12内の金属溶湯MFは、ホッパー12に設けられた加熱ヒータ等の温度制御手段によって、均一の温度に保たれている。金属溶湯MFは、ガスシールされた状態でバレル21の供給口28からバレル21内へ送られ、各温度制御ジャケット24aによって液相温度以下でかつ固相温度以上に冷却されて樹枝状晶に成長する。この樹枝状晶は回転するスクリュ22の剪断作用によって攪拌破砕し、均一で、微細な結晶粒が生成されて半凝固スラリーHSに遷移する。
この場合、プランジャ射出装置33のプランジャ32は、連通流路25を閉止する位置まで前進している。そして、スクリュ押出し機のスクリュ22が後退することによって、スクリュ22と連通流路25との間に貯留部23が形成され、半凝固スラリーHSが、この貯留部23に貯留される。
スクリュ22は、回転を止めて後退するものであっても、回転しながら後退するもののいずれであっても良い。なお、このとき、スクリュ22の先端部にはチェックリング等の逆流防止手段を設けることが好ましく、逆流防止手段を設けることによって、後退時はスムーズに半凝固スラリーHSを下方に流動させながら射出量よりも大きな容積の貯留部23において1次計量が行われる。
次いで、連通流路25を開放させてプランジャ32を後退させると同時に、スクリュ22を前進させる。そして、プランジャ32が成形品体積に応じて設定された所定の位置になるまで後退する間、スクリュ22による加圧力を作用させながら半凝固スラリーHSをシリンダ31の前方に形成される計量部34に正圧をかけながら圧入することによって2次計量される。
圧入による計量が完了すると、スクリュ22により連通流路25が閉止され、計量部34からの半凝固スラリーHSの逆流が防止される。なお、計量の際、プランジャ射出装置33のシリンダ31の先端のノズル部35は、バルブ装置36によって閉止されている。
こうして、2次計量が完了した後、ノズル部35のバルブ装置36を開放するとともにプランジャ32を前進させることにより半凝固スラリーHSが金型60内(図1参照)に射出され一定形状の成形体の成形が行なわれる。従来の射出成形機においては、このプランジャ32の前進動作の際に、異常昇圧が生じることがあった。
次に、本発明に係る金属射出成形機100のスクリュ用油圧シリンダ27について説明する。図2は、図1のバレル部20のスクリュ用油圧シリンダ27およびスクリュ用油圧シリンダ27に連通する油圧経路についての説明図である。
図2に示すように、バルブ部20の上方にスクリュ用油圧シリンダ27が設けられる。このスクリュ用油圧シリンダ27は、スクリュ22を下方に進行させる進行側油圧室27aおよびスクリュ22を上方へ退行させる退行側油圧室27bを含む。
また、油圧経路は、ポンプ81、絞り弁82、電磁弁83、電磁流量調整弁84、逃がし弁85、タンク86、電磁圧力比例弁87およびアキュームレータ88を含む。
まず、圧油がポンプ81の働きにより絞り弁82を介して電磁弁83に供給される。なお、常に絞り弁82までの油圧が、一定の正圧になる様に電磁圧力比例弁87が制御されており、平常な射出動作時には、スクリュ用油圧シリンダ27の進行側油圧室27aに一定の正圧を付与するように作用する。このとき、電磁圧力比例弁87は、プランジャによる溶融金属に対する射出圧力に対抗してスクリュを前進側へ押圧しておくべく、油圧設定値が射出圧力に対して1.0〜1.5倍の油圧力で設定されている。電磁弁83が開放されることにより電磁流量調整弁84および逃がし弁85を介してスクリュ22の進行側油圧室27aに圧油が供給される。それにより、スクリュ22が下方に移動するとともに、射出可能な状態となる。
ここで、電磁流量調整弁84は、スクリュ22を下方に移動させる際の押し込み圧力を調整するためのものである。この電磁流量調整弁84の開閉量に応じて押し込み圧力を調整することでスクリュ22の移動速度を変えることができる。
具体的には、半凝固スラリーHSの粘度にあわせてスクリュ22の前進速度を調節することができる。例えば半凝固スラリーHSの最終充填時に、スクリュ22の前進速度を減速することによって、スクリュ22の先端部に余分に貯留された半凝固スラリーHSをプランジャ部に押し込みながら余分についてはバックフローさせることができるため、精度よく計量することができる。なお、電磁流量調整弁84によって、スクリュ22の押込み速度は2段以上に変更することもできる。
また、逃がし弁85は、スクリュ用油圧シリンダ27の進行側油圧室27aの圧力が所定圧力以上となった場合に、タンク86に油圧を逃がすことができる弁である。この逃がし弁85の動作の詳細については後述する。
一方、スクリュ用油圧シリンダ27の退行側油圧室27bに圧油を抽入することによりスクリュ22が後退する。退行側油圧室27bの油圧は、電磁弁83を介してタンクに還流される。
次に、図3は、逃がし弁85に応じて動作するスクリュ22の動きを説明するための図であり、図4は、図3のシリンダ内31内の圧力変化およびプランジャ32の速度変化を示す図である。図4の縦軸は、圧力P(Pa)および速度V(mm/sec)を示し、横軸は時間t(msec)を示す。
図3(a)に示すように、プランジャ32がシリンダ31内を矢印X10の方向に速度V1で移動する。それにより、図4に示すように、シリンダ31内の半凝固スラリーHSが圧縮され、圧力P1が発生する。
さらに、プランジャ32が移動することによって、プランジャ32が前進側(ノズル側)のストロークエンドに接近するに連れて急激に半凝固スラリーHSの圧力が上昇する。
ここで、仮にバリ発生等の問題がおきる圧力を異常昇圧Pm(Pm>P0)とし、プランジャストロークエンドにおいて高圧となる圧力をPoとした場合を説明する。図3(b)に示すように、高圧Poが発生した場合、高圧Poは、連通流路25を介してスクリュ22の先端にも伝えられる。そして、スクリュ22を進行側に移動させる進行側油圧室27a(図2参照)の油圧が上昇する。このとき型締めシリンダ46による締付圧力は、高圧Poを許容し得る圧力(Poが生じても型が開かない圧力)に設定されている。また、逃がし弁85は、射出圧力PEからPEの1.5倍程度の範囲の高圧Poが発生した場合に進行側油圧室27aの圧油をリリーフするように調整されている。
この場合、異常昇圧Pmよりも低い圧力Poが発生すると、逃がし弁85の働きにより進行側油圧室27aの圧油がタンク86側に逃がされる。その結果、図3(b)に示すように、スクリュ22が矢印Rの方向(上方)へ移動し、バレル21の内壁とスクリュ22との間に隙間が生じる。そして、異常昇圧Pm状態に至ることなく高圧状態の半凝固スラリーHSが隙間を通してバレル部20側に逆流される。
その結果、図4に示すように、シリンダ31内の半凝固スラリーHSが正常圧の範囲である圧力Po以下を保ち、異常昇圧Pmの発生を防止することができる。そして、高圧の圧油がリリーフされた後は、進行側油圧室27aの圧油が逃がし弁85の働きによりタンク86側へ逃がされなくなる。
よって、スクリュ22が図3(b)の矢印Rの方向とは、逆の方向(下方向)に移動し、シリンダ31内の半凝固スラリーHSの圧力が圧力PEで安定する。
また、従来、図4の破線で示すように、プランジャ32のストロークエンド付近において移動速度を序所に低下させて、異常昇圧Pmを回避するようにしていたが、その移動速度の低下により射出圧力の低下が生じて、金型60の隅々まで均一に成形材料が流れない状態があったが、スクリュ22を移動させることにより異常昇圧を低圧化して通常の圧力まで低下させるので、半凝固スラリーHSが金型60の隅々まで均一に流される。
以上のことから、射出時のプランジャ部30内において異常昇圧Pmが生じた場合に、逃がし弁85によりスクリュ22によるシールを後退させるべく油圧装置27の進行側油圧室27aの圧油が逃がされる。その結果、スクリュ22が上方へ移動して半凝固スラリーHSが逆流し、異常昇圧Pmが所定の圧力Poまで低減する。したがって、従来の金属射出成形機においては、型締め力を増加させてサージ圧による成形品のバリ防止を行なっていたが、本発明に係る金属射出成形機100においては、型締め力を増加させる必要がない。よって、金属射出成形機100において1ランク下の型締め力を有する装置を用いることができ、製造コストの削減を行なうことができる。また、従来サージ圧による異常昇圧Pmを防止するためにプランジャ32のストロークエンドにおける速度調整を行っていたが、その必要もなくなる。
また、半凝固スラリーHSをプランジャ部31内に供給するスクリュ22の先端と、連通流路25とによりシール部を形成することができるので、部材のコストを低減させることができる。
本実施の形態では、溶融金属として半凝固スラリーを射出する場合を例に説明したが、本発明は、溶融金属として金属溶湯を射出する場合にも適用することができる。この場合、バレル21に冷却機能は必ずしも必要はなく、少なくとも加熱機能を備えていればよい。
(第2の実施の形態)
次に、図5は第2の実施の形態に係る金属射出成形機100aを示す模式的断面図である。
次に、図5は第2の実施の形態に係る金属射出成形機100aを示す模式的断面図である。
第2の実施の形態に係る金属射出成形機100aが第1の実施の形態に係る金属射出成形機100と異なるのは以下の点である。
金属射出成形機100aは、金属射出成形機100の成形材料投入部10および縦置き型のバレル部20の代わりに成形材料投入部10aおよび横置き型のバレル部20a(以下、水平配置バレル部と呼ぶ。)を備える。また、水平配置バレル部20aおよびシリンダ部30との間に異常昇圧調整装置90が設けられる。
図5に示すように、第2の実施の形態に係る金属射出成形機100aは、成形材料投入部10aに水平配置バレル部20aが接続されている。水平配置バレル部20aの側部下方に異常昇圧調整装置90およびシリンダ部30が設けられている。また、型締め部40には、金型60が設けられ、金型60のキャビティにシリンダ部30のノズル35の射出孔が連通可能に設けられている。
金属射出成形機100aのホッパー12aは、粒状の金属溶湯MFを受け入れてこれを予熱しながら貯溜するものであり、加熱ヒータ等の温度制御手段が設けられている。さらにホッパー12a内には、アルゴン等の不活性ガスが充満されている。ホッパー12aの下端開口部はバレル21aの供給口28aに連通されている。
実質的に横向きに配置された水平配置バレル部20aのバレル21aの上部には、粒状の金属が供給される供給口28aが設けられる。バレル21aの内部には、回転自在のスクリュ22aが設けられる。
また、バレル21aの側部には駆動モータ26aが直結され、この駆動モータ26aの駆動軸には、バレル21aの内部に回転自在に挿通されたスクリュ22aの一端が連結されていて、このスクリュ22aは、その他端がバレル21a内で自由端となるように片持ち状に配置されている。
駆動モータモータ26aの端部には左右方向に出退するシリンダロッドを有するスクリュ用油圧シリンダ27aが接続され、このスクリュ用油圧シリンダ27aのシリンダロッドに駆動モータ26aが直結されている。
スクリュ22aの端部には、異常昇圧調整装置90が設けられる。異常昇圧調整装置90は、スクリュ22aとほぼ垂直方向に設けられている。異常昇圧調整装置90は、後述するプランジャヘッド91によりバレル部20およびシリンダ部30とを連通する連通流路25a,25を閉塞または開放する。連通流路25a,25の出口は、シリンダの内部空間である計量部34に対してノズル側のプランジャストロークエンド近傍で連通するように設けられている。図5における射出成形機100aのシリンダ部30、型締め部40および金型60は、図1の射出成形機100のシリンダ部30、型締め部40および金型60の構成と同様である。
次いで、この金属射出成形機100aの動作と軽合金の射出成形方法について説明する。
まず、ホッパー12a内の粒状の金属は、ホッパー12aに設けられた加熱ヒータ等の温度制御手段によって、均一の温度に保たれている。粒状の金属は、ガスシールされた状態でバレル21aの供給口28aに供給され、各温度制御ヒータによって所定の温度以上に加熱されながら回転するスクリュ22aの剪断作用によって混練、攪拌されて溶融金属となる。
スクリュ22aにより溶融金属が異常昇圧調整装置90に与えられる。異常昇圧調整装置90は、プランジャヘッド91を上方に上げることにより、連通流路25aを開放させる。
所定量の溶融金属がプランジャ部30に与えられると、異常昇圧調整装置90のプランジャヘッド91により連通流路25aが閉塞される。それにより、計量部34からの溶融金属の逆流が防止される。なお、計量の際、プランジャ射出装置33のシリンダ31の先端のノズル部35は、バルブ装置36によって閉止されている。
こうして、計量が完了した後、ノズル部35のバルブ装置36を開放するとともにプランジャ32を前進させることにより溶融金属を金型60内(図1参照)に射出し一定形状の成形体の成形が行なわれる。
続いて、第2の実施の形態に係る金属射出成形機100aの異常昇圧調整装置90について説明する。
図6は、図5の異常昇圧調整装置90および異常昇圧調整装置90に連通する油圧経路についての説明図である。
図6の異常昇圧調整装置90は、プランジャヘッド91、プランジャ92、シリンダ93、進行側油圧室93a、退行側油圧室93bを含み、油圧経路は、第1の実施の形態と同様に、ポンプ81、絞り弁82、電磁弁83、逃がし弁85、タンク86、電磁圧力比例弁87およびアキュームレータ88を含む。
まず、圧油がポンプ81の働きにより絞り弁82を介して電磁弁83に供給される。なお、常に絞り弁82までの油圧が、一定の正圧になる様に電磁圧力比例弁87が制御される。電磁弁83が開放されることにより逃がし弁85を介して異常昇圧調整装置90の進行側油圧室93aに圧油が供給される。それにより、プランジャ92が下方に移動するとともに射出可能な状態となる。
逃がし弁85は、異常昇圧調整装置90の進行側油圧室93aの圧力が所定圧力以上となった場合に、タンク86に油圧を逃がすことができる弁であり、第1の実施の形態に係る逃がし弁と同様である。
一方、異常昇圧調整装置90の退行側油圧室93bに圧油を抽入することによりプランジャ92が上方へ移動する。退行側油圧室93bの油圧は、電磁弁83を介してタンクに還流される。
以上のように、第2の実施の形態に係る金属射出成形機100aは、射出時のプランジャ部30内において所定の射出圧力PEを超えるような高圧Poが生じた場合に、異常昇圧調整部90によりプランジャヘッド91を連通流路25aから上方へ移動させるべく油圧装置93の進行側油圧室93aの圧油が逃がされる。その結果、連通流路25aが開放されて溶融金属が逆流し、高圧Poが正常圧PEまで低減される。したがって、従来の金属射出成形機においては、型締め力を増加させてサージ圧による成形品のバリ防止を行なっていたが、本発明に係る金属射出成形機100aにおいては、型締め力を増加させる必要がない。よって、金属射出成形機100aにおいて1ランク下の型締め力を有する装置を用いることができ、製造コストの削減を行なうことができる。
上記第1および第2の実施の形態においては、金型60が金型に相当し、正常圧P0が所定の圧力に相当し、溶湯金属MFまたは半凝固スラリーHSが溶融金属に相当し、金属射出成形機100,100aが金属射出成形機に相当し、連通流路25,25aが開口部に相当し、プランジャ部30がプランジャ部に相当し、スクリュ22,プランジャヘッド91がシールヘッドに相当し、スクリュ用油圧シリンダ27、異常昇圧調整装置90が油圧装置に相当し、逃がし弁85が逃がし弁に相当し、異常昇圧Pmが異常昇圧に相当し、半凝固スラリーHSが半凝固スラリーに相当する。
本発明は、上記の好ましい第1および第2の実施の形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
22 スクリュ
23 計量部
25,25a 連通流路
27 スクリュ用油圧シリンダ
30 プランジャ部
60 金型
85 逃がし弁
90 異常昇圧調整装置
91 プランジャヘッド
100,100a 金属射出成形機
HS 半凝固スラリー
MF 金属溶湯
P 圧力
Pm 異常昇圧
23 計量部
25,25a 連通流路
27 スクリュ用油圧シリンダ
30 プランジャ部
60 金型
85 逃がし弁
90 異常昇圧調整装置
91 プランジャヘッド
100,100a 金属射出成形機
HS 半凝固スラリー
MF 金属溶湯
P 圧力
Pm 異常昇圧
Claims (4)
- 金型内に所定の射出圧力で溶融金属を射出する金属射出成形機であって、
前記溶融金属を下流側へ送り出すスクリュを有するスクリュ部と、
前記スクリュ部から縮径された開口を有する開口部を介して前記溶融金属を導入するとともに、前記金型に前記溶融金属を射出するプランジャ部と、
前記開口部に対して上流側で進退動作を行なうことにより、前記開口部の開放および閉塞を行なうシールヘッドと、
前記シールヘッドの進退動作を行なうための油圧シリンダと、
前記油圧シリンダの前記シールヘッドを進行動作させる側の油室に通じる油圧経路に接続され、前記油圧経路の圧力を所定の値に調整するバルブ手段とを含み、
前記バルブ手段は、
前記所定の射出圧力よりも高い圧力が生じ、前記油圧経路の圧力が所定値を超えた場合に、前記シールヘッドを後退させて前記開口部を開放させて異常昇圧を防止するべく前記油圧経路の圧油を逃がすことを特徴とする金属射出成形機。 - 金型内に所定の射出圧力で溶融金属を射出する金属射出成形機であって、
前記溶融金属を冷却することにより半凝固スラリーに変移させるスラリー生成部と、
前記スラリー生成部から縮径された開口を有する開口部を介して前記半凝固スラリーを導入するとともに、前記金型に前記半凝固スラリーを射出するプランジャ部と、
前記開口部に対して上流側で進退動作を行なうことにより、前記開口部の開放および閉塞を行なうシールヘッドと、
前記シールヘッドの進退動作を行なうための油圧シリンダと、
前記油圧シリンダの前記シールヘッドを進行動作させる側の油室に通じる油圧経路に接続され、前記油圧経路の圧力を所定の値に調整するバルブ手段とを含み、
前記バルブ手段は、
前記所定の射出圧力よりも高い圧力が生じ、前記油圧経路の圧力が所定値を超えた場合に、前記シールヘッドを後退させて前記開口部を開放させて異常昇圧を防止するべく前記油圧経路の圧油を逃がすことを特徴とする金属射出成形機。 - 前記シールヘッドは、
前記スクリュの先端により構成されており、前記先端が前記開口部の内径に嵌合するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の金属射出成形機。 - スクリュにより溶融金属を開口部から送り出すとともに、シールヘッドの進退動作により前記開口部の開放および閉塞を行い、前記開口部を通って送り出された溶融金属をプランジャにより金型内に所定の射出圧力で射出させる金属射出成形方法であって、
前記開口部から送り出された溶融金属に対して射出時に前記所定の射出圧力よりも高い圧力が生じ、その高い圧力が前記開口部を通じて前記シールヘッドへ作用することにより前記シールヘッドを進退動作させる油圧経路の圧力が所定値を超えた場合に、前記シールヘッドを後退させて前記開口部を開放させて異常昇圧を防止するべく前記油圧経路の圧油を逃がすことを特徴とする金属射出成形方法。
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| CN118437901A (zh) * | 2024-04-10 | 2024-08-06 | 宁波保税区海天智胜金属成型设备有限公司 | 一种半固态镁合金用冷室压铸注射结构及压铸机 |
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