JP2007061688A - 有機化合物微粒子の調製条件の探索方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 貧溶媒析出法を用いて所望の粒径を有する有機化合物微粒子を調製する際に、適切な調製条件を高速且つ高効率に探索する。
【解決手段】 複数の調製条件の下、貧溶媒及び界面活性剤を含有する貧溶媒溶液と、該貧溶媒に対し混和性で且つ有機化合物が易溶である良溶媒に有機化合物を溶解させた有機化合物溶液とを混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で調製し、得られた有機化合物微粒子について、その分散液の透過光濁度を測定することにより、適切な調製条件を選抜する一次スクリーニング工程と、一次スクリーニング工程により選抜された調製条件の下で得られた有機化合物微粒子について、その粒径を測定することにより、より適切な条件を選抜する二次スクリーニング工程とを実施する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機化合物微粒子の調製条件の探索方法に関する。具体的には、貧溶媒析出法を用いて所望の粒径を有する有機化合物微粒子を調製する際に、適切な調製条件を探索するための方法に関する。
水に難溶な有機化合物、すなわち、溶解度が約10mg/mL未満の有機化合物の粒子は、医薬品、インク、染料、潤滑剤、殺虫剤、農薬、肥料、化粧品などの幅広い製品に応用されている。
同じ化合物からなる粒子であれば、一般的に、粒径の小さい粒子の方が、粒径の大きい粒子よりも急速に溶解する。よって、微粒子の粒径を制御することにより、製品の品質を向上させることができる。
例えば、薬剤の粒径は、経口投与又は皮下注射後の解放速度を左右する重要な因子となる。従って、薬剤の粒径の制御は、薬事の安全性及び有効性にとって有用である。
水に難溶な薬剤等の有機化合物を微粒化する方法としては、機械的な粉砕による方法(特許文献1及び特許文献2参照)の他、有機化合物の溶液の溶解度を降下させて微粒子を析出させる、いわゆる貧溶媒析出法などがある。
貧溶媒析出法とは、有機化合物を有機溶媒等に一旦溶解した後、その有機溶媒と混和し且つその有機化合物が難溶である溶媒、すなわち、貧溶媒と混合することにより、混合溶液における有機化合物の濃度をその溶解度以上とし、その結果、有機化合物微粒子を析出させ、分散液(懸濁液)の状態として微粒子を得る方法である。
斯かる技術の具体例としては、水と混和する有機溶媒中に薬物を溶解させ、薬物溶液を攪拌しながら、貧溶媒である水を注入することにより、サブミクロンオーダーの粒径の薬物微粒子をバッチ方式で製造する方法が開示されている(特許文献3参照)。
更に、分散安定性に優れた微粒子懸濁液を得るために、有機化合物溶液及び貧溶媒の一方又は双方に対し、1種類又は2種類以上の分散安定剤を添加してもよい。分散安定剤の選択は、有機化合物や溶媒(有機化合物溶液の溶媒及び貧溶媒)の種類にもよるが、一般的には非イオン系、アニオン系、カチオン系界面活性剤、ポリマー、りん脂質等から選ばれる分散安定剤が用いられる。
また、本発明者等は、有機化合物を良溶媒に溶解させた溶液と貧溶媒とを連続的に混合し、粒径が1μm以下の有機化合物微粒子を容易に製造できる方法を提案した(特許文献4参照)。
これらのバッチ方式或いは連続方式の貧溶媒析出法による有機化合物微粒子の製造方法において、水に難溶な有機化合物の粒径を左右する要因としては、貧溶媒の注入速度、溶液の攪拌速度、溶液の温度、溶液と貧溶媒の混合比等が知られている(特許文献3、特許文献4参照)。また、分散安定性に影響を与える界面活性剤の種類によっても、その粒径が左右される。従って、目的の粒径の微粒子を得るためには、これらの粒径を決定する多種多様な要因から、原料の有機化合物に適合する条件を幅広く探索する必要がある。
特許第2642486号公報 特開平4−295420公報 特開昭62−27032号公報 特願2003−399617号明細書
しかしながら、従来は、貧溶媒析出法により目的の粒径の有機化合物微粒子を得るために、上述の様な多種多様な要因に基づいて、様々な条件の下で微粒子の分散液を調製し、その粒径を測定するという作業を行なっている。そのため、多大な労力や探索時間を要する上に、特に医薬品の場合には、高価な薬剤が大量に必要となっていた。
特に、得られた分散液中の微粒子の粒径測定には、主に光動的散乱粒径測定法が用いられているが、この測定には比較的時間がかかる(一試料当たり数分程度)ため、この工程が律速段階となっていた。よって、様々な条件の下で調製された多数の分散液の全てについて測定を行なうと、極めて長い時間を要し、効率が悪いという課題があった。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、貧溶媒析出法を用いて所望の粒径を有する有機化合物微粒子を調製する際に、適切な調製条件を高速且つ高効率に探索することが可能な、有機化合物微粒子の調製条件の探索方法を提供することにある。
本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、貧溶媒析出法を用い、調製条件を様々に変えて調製された有機化合物微粒子について、まず、その分散液の透過光濁度を測定し、調製条件の大まかな絞込み(一次スクリーニング)を行なった上で、絞り込まれた調製条件の下で得られた有機化合物微粒子について粒径の測定を行ない、より詳細な調製条件の絞込み(二次スクリーニング)を行なうことにより、所望の粒径を有する有機化合物微粒子を調製するための適切な調製条件を高速且つ高効率に高速且つ高効率に探索することが可能になるを見出して、本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨は、複数の調製条件の下、貧溶媒及び界面活性剤を含有する貧溶媒溶液と、該貧溶媒に対し混和性で且つ有機化合物が易溶である良溶媒に有機化合物を溶解させた有機化合物溶液とを混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で調製し、得られた有機化合物微粒子について、その分散液の透過光濁度を測定することにより、適切な調製条件を選抜する一次スクリーニング工程と、該一次スクリーニング工程により選抜された調製条件の下で得られた有機化合物微粒子について、その粒径を測定することにより、より適切な条件を選抜する二次スクリーニング工程とを備えることを特徴とする、有機化合物微粒子の調製条件の探索方法に存する(請求項1)。
ここで、該二次スクリーニング工程において、該一次スクリーニング工程により選抜された調製条件の下、貧溶媒溶液と有機化合物溶液とを混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で再調製し、得られた有機化合物微粒子の粒径を測定することが好ましい(請求項2)。
本発明によれば、貧溶媒析出法を用いて所望の粒径を有する有機化合物微粒子を調製する際に、適切な調製条件を高速且つ高効率に探索することが可能になる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々に変更して実施することができる。
[1.基本概念]
本発明に係る有機化合物微粒子の調製条件の探索方法は、貧溶媒析出法を用いて所望の粒径を有する有機化合物微粒子を調製する際に、適切な調製条件を探索するものである。
そして、本発明に係る有機化合物微粒子の調製条件の探索方法は、複数の調製条件の下、貧溶媒及び界面活性剤を含有する貧溶媒溶液と、該貧溶媒に対し混和性で且つ有機化合物が易溶である良溶媒に有機化合物を溶解させた有機化合物溶液とを混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で調製し、得られた有機化合物微粒子について、その分散液の透過光濁度を測定することにより、適切な調製条件を選抜する一次スクリーニング工程と、一次スクリーニング工程により選抜された調製条件の下で得られた有機化合物微粒子について、その粒径を測定することにより、より適切な条件を選抜する二次スクリーニング工程とを備えることを、その特徴としている。
即ち、本発明では、貧溶媒析出法により種々の調製条件の下で調製された有機化合物微粒子について、まず、その分散液の透過光濁度を測定するという簡易且つ高速な手法により、調製条件の大まかな絞込み(一次スクリーニング工程)を行ない、その後、絞り込まれた調製条件の下で得られた有機化合物微粒子について、粒径の測定を行ない、より詳細な調製条件の絞込み(二次スクリーニング工程)を行なう。これによって、所望の粒径を有する有機化合物微粒子を調製するための適切な調製条件を、高速且つ高効率に探索することが可能になる。
ここで、一次スクリーニング工程により選抜された有機化合物微粒子を、そのまま二次スクリーニング工程に供することも可能である。しかし、二次スクリーニング工程において、一次スクリーニング工程により選抜された調製条件の下で、貧溶媒溶液と有機化合物溶液とを混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で再調製し、得られた有機化合物微粒子の粒径を測定することが好ましい。即ち、分散液の透過光濁度により大まかに絞り込まれた調製条件に基づいて、より微細に条件を変動させて再度、有機化合物微粒子の調製を行ない、得られた有機化合物微粒子を粒径の測定に供することにより、所望の粒径を有する有機化合物微粒子を調製するためにより適切な調製条件を、高い精度で探索することが可能になる。
以下の記載では、まず、貧溶媒析出法の一般的な手順について説明した上で、本発明の一実施の形態に係る有機化合物微粒子の調製条件の探索方法について説明する。
[2.貧溶媒析出法の概要]
「貧溶媒析出法」とは、貧溶媒及び界面活性剤を含有する貧溶媒溶液と、貧溶媒に対し混和性で且つ有機化合物が易溶である良溶媒に有機化合物を溶解させた有機化合物溶液とを混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で調製する方法である。
有機化合物としては、主に、水に難溶性のものが対象となる。すなわち、この場合、有機化合物に対しての貧溶媒が水であり、良溶媒がいわゆる有機溶媒である。但し、水溶性の有機化合物に本発明が適用できないわけではなく、有機化合物と溶媒との組み合わせの問題である。また、溶媒としては超臨界流体も含まれる。
本発明において、水に難溶な有機化合物とは、水、特に20℃での水に対する溶解度が通常10mg/mL以下であるものを言う。本発明で対象とする水に難溶な有機化合物の20℃での水に対する溶解度は、5mg/mL以下が好ましく、1mg/mL以下が更に好ましい。上記の溶解度が小さいものほど、特に水を貧溶媒として用いた場合に、より有利に微細な粒子とすることが出来るので好ましい。特に医薬品の場合、通常の製剤化法で固形製剤化すると吸収が不十分となる薬物を意味する。そのような薬物の例としては、ニフエジピン、ニカルジピン等の冠血管拡張剤、コルチゾン、ペテメタゾン等のステロイド系抗炎症剤、インドメタシン、ナプロキセン等の非ステロイド系抗炎症剤、フェニトイン、フェナセミド等の精神神経用剤、ユビデカレノン等の強心剤、グリセオフルビン等の化学療法剤、メキタジン等の抗ヒスタミン剤などが挙げられる。
良溶媒としては、難水溶性有機化合物を溶解し且つ貧溶媒と混和する単独溶媒又は混合溶媒から選ばれるが、後段の工程において容易に除去が可能な有機溶媒が好ましい。斯かる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、n−メチルピロリドン、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルフォルムアミド、エチレンジアミン、アセトニトリル、メチルエチルケトン、ジメチルスルフォキサイド、ジクロロメタンが挙げられる。
中でも、貧溶媒と混和性で且つ有機化合物が易溶である良溶媒としては、貧溶媒と双溶解性である溶媒、すなわち、貧溶媒との混合の際にその混合温度及び混合割合において液−液の2相に分離しない溶媒が好ましい。良溶媒に対する有機化合物の溶解度は、10mg/mL以上であればよく、好ましくは20mg/mL以上である。上限は特に限定されないが、200mg/mL程度である。
上述の有機化合物を良溶媒に溶解させることにより、有機化合物溶液が調製される。有機化合物溶液における有機化合物の濃度は、室温で飽和溶解度を超えない濃度であればよいが、好ましくは飽和溶解度の50%〜100%である。
なお、有機化合物溶液には、上述の有機化合物と良溶媒の他に、必要に応じてその他の成分を含有していても良い。
一方、貧溶媒としては、1種類又は2種類以上の混合溶媒であり、有機化合物が難溶であるもの、すなわち、有機化合物の溶解度が通常10mg/mL以下のものであればよく、好ましくは水が使用される。
分散安定剤の選択は、有機化合物及び溶媒の種類にもよるが、一般的には、非イオン系、アニオン系、カチオン系界面活性剤、ポリマー、りん脂質などから選ばれる。特に好ましい安定剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(商品名:トウィーン)、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル(商品名:スパン)、ポリオキシエチレン脂肪酸エーテル、エーロゾル(AOT)、ラウリル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム(ULTROL)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(商品名:プルロニック)、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンヒマシ油、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストラン、ゼラチン、カゼイン、レシチン等である。
上述の貧溶媒に界面活性剤を混合することにより、貧溶媒溶液が調製される。分散安定剤の濃度は、生成される微粒子の分散液において有機化合物に対する重量比率が0.01〜10の範囲となる様に設定するのが好ましい。
なお、貧溶媒溶液溶液には、上述の貧溶媒と界面活性剤の他に、必要に応じてその他の成分を含有していても良い。
以上の貧溶媒溶液と有機化合物溶液とを混合することにより、混合液中で有機化合物が微粒子となって析出し、目的とする有機化合物微粒子が分散液の状態で得られることになる。
有機化合物溶液と貧溶媒溶液との混合比率は、貧溶媒溶液や有機化合物溶液の組成によって異なるが、一般的に、サブミクロンオーダーの微小粒子を得る目的では、有機化合物溶液に対する貧溶媒溶液の重量比率が1:1〜100:1、好ましくは5:1〜100:1、更に好ましくは10:1〜100:1に設定される。
有機化合物溶液と貧溶媒溶液との混合の手順は特に制限されない。例えば、貧溶媒溶液に対して有機化合物溶液を加えてもよく、その逆でも構わない。また、一方の溶液を他方の溶液に加える際の速度(これを以下「混合速度」という。)も特に制限されない。
有機化合物溶液と貧溶媒溶液との混合時の条件も特に制限されない。具体的に、混合時の温度は、貧溶媒溶液や有機化合物溶液の組成によって異なるが、一般的に微小粒子の析出に適した温度として、通常は0〜90℃、好ましくは0〜50℃の範囲とする。
貧溶媒溶液と有機化合物溶液との混合時には、貧溶媒析出により生成する微粒子の分散性を向上させるために、適宜攪拌を加えてもよい。攪拌を行なう場合、その手法は特に制限されないが、例としては超音波攪拌などが挙げられる。
超音波攪拌を行なう場合、その条件も特に制限されるものではないが、超音波の振動数は通常10kHz以上、好ましくは15kHz以上、また、通常2MHz以下、好ましくは100kHz以下、更に好ましくは60kHz以下の範囲とする。超音波の出力も特に制限されないが、通常5W/cm2以上、好ましくは10W/cm2以上、また、通常500W/cm2以下の範囲とする。特に100W程度が好適である。超音波攪拌の時間も特に制限されないが、通常0.01秒以上、好ましくは0.1秒以上の範囲とする。
以上説明した貧溶媒析出法を用いて有機化合物微粒子を製造する際に、得られる有機化合物微粒子の粒径に影響を与える要因となり得る条件が、本発明において探索の対象となる貧溶媒析出法の「調製条件」となる。即ち、かかる調製条件としては、貧溶媒溶液に関する条件(貧溶媒の種類、界面活性剤の種類、貧溶媒と界面活性剤との比率等)、有機化合物溶液に関する条件(有機化合物の種類、溶媒の種類、有機化合物と溶媒との比率等)、貧溶媒と有機化合物との混合に関する条件(混合比率、混合速度、混合時の温度、攪拌の有無、攪拌条件等)など、様々な条件が挙げられることになる。
[3.調製条件探索方法(本発明の実施の形態)]
以下の記載では、本発明の一実施の形態として、調製条件の中でも特に貧溶媒溶液に関する条件(貧溶媒の種類、界面活性剤の種類、貧溶媒と界面活性剤との比率等)に着目し、最適な調製条件を探索する場合を例として説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、後述するように、その他の調製条件(有機化合物溶液に関する条件(有機化合物の種類、溶媒の種類、有機化合物と溶媒との比率等)や、貧溶媒と有機化合物との混合に関する条件(混合比率、混合速度、混合時の温度、攪拌の有無、攪拌条件等)など)について探索を行なうことも可能である。
図1は、本発明の一実施の形態に係る有機化合物微粒子の調製条件の探索方法(以下適宜「本実施形態の調製条件探索方法」と略する。)の流れを説明するためのフローチャートである。図1に示すように、本実施形態の調製条件探索方法は、(A)微粒子調製工程と、(B)濁度測定工程と、(C)微粒子再調製工程と、(D)粒径測定工程とを備える。ここで、(A)微粒子調製工程及び(B)濁度測定工程が「一次スクリーニング工程」に相当し、(C)微粒子再調製工程及び(D)粒径測定工程が「二次スクリーニング工程」に相当することになる。
以下、各工程について順に詳しく説明する。
〔3−1.一次スクリーニング工程〕
一次スクリーニング工程では、まず、複数の調製条件の下、貧溶媒溶液と有機化合物溶液とを混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で調製する((A)微粒子調製工程)。次いで、得られた有機化合物微粒子について、その分散液の透過光濁度を測定することにより、適切な調製条件を選抜する((B)濁度測定工程)。
一次スクリーニング工程は、単一の反応容器を用いて、連続的に実施することが好ましい。反応容器の種類は特に制限されないが、操作の効率性を考慮すると、複数のウェルを有するプレート(例えばマイクロタイタープレート等)を用いることが好ましい。プレートの素材や形状は特に制限されず、貧溶媒溶液や有機化合物溶液の組成や分量、スクリーニング対象となる調製条件の種類や数等に応じて適宜選択すればよい。
具体的に、プレートの素材は、貧溶媒溶液や有機化合物溶液の各成分と好ましからぬ反応を生じたりする虞のない限り、特に制限されない。
また、プレートの形状も特に制限されないが、通常は方形の平板状である。
プレート当たりのウェルの数は任意であるが、通常はスクリーニング対象となる調製条件の数に応じて、その調製条件の数と同数又はそれ以上の数が好ましい。
個々のウェルの容量も特に制限されないが、貧溶媒溶液及び有機化合物溶液の調製や混合の際の取り扱い性の観点、並びに濁度測定の効率の観点から、通常は100μl以上、300μl以下の範囲から選択する。
ウェルの配置も特に制限されないが、操作の効率等の観点から、アレイ状(行列状)の配置が好ましい。
以下、一次スクリーニング工程の反応容器として、複数のウェルがアレイ状に形成された平板状のプレートを用いるものとして、説明を行なう。
(A)微粒子調製工程:
本工程は、複数の調製条件の下、貧溶媒溶液を有機化合物溶液と混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で調製するもので、(a1)貧溶媒溶液調製工程と、(a2)有機化合物溶液混合工程とからなる。
(a1)貧溶媒溶液調製工程:
本工程は、複数の調製条件の下、貧溶媒溶液を調製するものである。具体的には、複数の異なる調製条件の下で調製された貧溶媒溶液が、それぞれプレート上の異なるウェル内に分注された状態とする。個々のウェルに対する貧溶媒溶液の分注量は特に制限されないが、通常は0.1μl以上、50μl以下の範囲で選択する。
貧溶媒溶液の調製・分注の手順は特に制限されない。予め貧溶媒溶液を調製しておき、これをプレート上のウェルに分注してもよく、貧溶媒溶液の各成分を個別にプレート上のウェルに分注し、ウェル内で貧溶媒溶液を調製してもよい。これらの手順は、スクリーニング対象となる調製条件に応じて適宜調整すればよい。
例えば、界面活性剤の種類についてスクリーニングを行なう場合には、予め、スクリーニング対象となる複数種の界面活性剤を貧溶媒に所望の濃度で溶解させ、異なる界面活性剤を含有する複数種の貧溶媒溶液を作製しておく。得られた複数種の貧溶媒溶液を、プレート上の別々のウェルに所定の分量ずつ分注する。これによって、複数種の異なる界面活性剤を含有する貧溶媒溶液が、それぞれプレート上の異なるウェル内に配置された状態となる。
また、界面活性剤の濃度についてスクリーニングを行なう場合には、予め、スクリーニング対象となる界面活性剤を貧溶媒に高い濃度で溶解させた溶液(これを以下「界面活性剤濃縮液」という。)を作製しておく。得られた界面活性剤濃縮液と貧溶媒とをプレート上の個々のウェルに分注して、ウェル内で貧溶媒溶液を調製する。この際、ウェル毎に界面活性剤濃縮液の分注量を変えるとともに、個々のウェルにおける界面活性剤濃縮液と貧溶媒との合計量が所定の分量となるように貧溶媒の分注量を調整する。これによって、界面活性剤を複数種の異なる濃度で含有する貧溶媒溶液が、それぞれプレート上の異なるウェル内に配置された状態となる。
なお、貧溶媒溶液やその成分を分注する際には、従来公知の各種の分注装置を用いればよい。分注装置の好ましい具体例については後述する。
(a2)有機化合物溶液混合工程:
本工程では、前記(a1)貧溶媒溶液調製工程により調製された、調製条件の異なる複数種類の貧溶媒溶液に対して、別途調製された有機化合物溶液を加えて混合する。これによって有機化合物微粒子が生成し、有機化合物微粒子の分散液が得られることになる。
具体的には、予め上述の有機化合物を良溶媒に所望の濃度で溶解させ、有機化合物溶液を調製しておく。この有機化合物溶液を、前記(a1)貧溶媒溶液調製工程で貧溶媒溶液が分注されたプレート上の個々のウェルに対して、所定の分量ずつ分注し、貧溶媒溶液と混合する。
有機化合物溶液の分注量は、通常は0.01μl以上、0.5μl以内の一定量に固定する。なお、貧溶媒溶液と有機化合物溶液との容量比が10:1〜100:1となるように、前記(a1)貧溶媒溶液調製工程において、予め貧溶媒溶液の量を調整しておく。
また、有機化合物溶液の分注・混合時には、上述の様に、貧溶媒析出により生成する微粒子の分散性を向上させるために、攪拌を加えることが好ましく、中でも超音波攪拌を加えることが好ましい。この場合、分注の終了後も超音波攪拌を所定時間にわたって継続し、生成した微粒子を十分に分散させることが好ましい。
ここで、攪拌操作の効率や攪拌による温度上昇の条件を一定にする観点からは、プレートを超音波発生装置付の恒温水槽に浸して、超音波攪拌しながら有機化合物溶液の分注・混合を行なうことが特に好ましい。超音波発生装置の周波数や出力を変化させることにより、粒径制御要因である攪拌速度や強度を容易に変えることができる。また、恒温水槽の水を恒温装置により循環させて、粒径制御要因である反応温度を制御できるようにする。
超音波発生装置付の恒温水槽としては、例えば、公知の各種の超音波洗浄機を使用することができる。超音波洗浄機の具体例としては、本多電子社製W−113や、VELVO−CLEAR社製VS−25等が挙げられる。
なお、有機化合物溶液を分注する際には、従来公知の各種の分注装置を用いればよい。分注装置の好ましい具体例については後述する。
(B)濁度測定工程:
本工程は、前記(A)微粒子調製工程により得られた有機化合物微粒子について、その分散液の透過光濁度を測定することにより、適切な調製条件を選抜するものである。
粒径が1μm以下の有機化合物微粒子の調製条件を探索する場合、従来の粒度分布測定法では、例えば、一つの試料の測定に1〜10分間程度の時間を要するため、1時間当たり60種類程度の調製条件についてしかスクリーニングを行なうことができない。しかし、微粒子の粒度分布と相関を有する透過光濁度の測定は、瞬時に行なうことが可能である。具体的に、96個のウェルを有するプレートの場合であれば、測定部がウェル間を移動する時間を考慮しても、96個のウェルについて5分間以内(即ち、1時間当たりウェル1152個以上の速度)で測定を行なうことが可能である。
有機化合物微粒子の粒度分布とその分散液の濁度との間の関係としては、一般的に、有機化合物微粒子の粒径が大きいほど、その分散液の濁度も大きくなる関係がある。
従って、所望の有機化合物微粒子の粒径範囲に応じて、所定の範囲内の濁度を有する分散液を選択し、その分散液に相応する調製条件を選抜して、二次スクリーニングに供する。通常は、効率の観点から、分散液の濁度が所定の値以下の分散液を選抜することが好ましい。これによって、有機化合物微粒子の粒径が大きすぎる調製条件を容易に排除することができる。
濁度の測定は、従来公知の各種の濁度測定装置を用いればよい。例えば、レーザー型の濁度測定装置などが採用できる。中でも、プレート上にアレイ状に配置されたウェル内の試料(有機化合物微粒子の分散液)を容易に測定する観点からは、プレートの位置調整が可能なステージを備えた自動濁度測定装置が好ましい。具体例としては、シスメックス社製マスターサイザー2000等が挙げられる。
また、本工程では、効率の面から、前記(A)微粒子調製工程において得られた有機化合物微粒子の分散液を別の容器に移し替えることなく、前記工程で使用したプレートをそのまま使用して濁度の測定を行なうことが好ましい。このためには、ウェル内の試料の濁度測定が可能なプレートを、予め選択しておくことが好ましい。例えば、レーザー式自動濁度測定装置を用いる場合には、ウェルの少なくとも一部が測定用のレーザー光を透過できる素材で形成されたプレートを用いればよい。
〔3−2.二次スクリーニング工程〕
二次スクリーニング工程では、まず、一次スクリーニング工程で選抜された調製条件の下、貧溶媒及び界面活性剤を含有する貧溶媒溶液を有機化合物の溶液と混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で再調製する((C)微粒子調製工程)。次いで、得られた有機化合物微粒子について、その粒径を測定することにより、適切な調製条件を選抜する((D)粒径測定工程)。
なお、二次スクリーニング工程も、単一の反応容器を用いて、連続的に実施することが好ましい。反応容器の種類は特に制限されないが、操作の効率性を考慮すると、一次スクリーニング工程と同様、複数のウェルを有するプレート(例えばマイクロタイタープレート等)を用いることが好ましい。プレートの素材や形状等の詳細も、一次スクリーニング工程について説明したものと概ね同様であるが、粒径測定の際に必要な液量を考慮して、個々のウェルの容量は通常400μl以上、500μl以下の範囲で選択することが好ましい。
(C)微粒子再調製工程:
本工程は、前記(B)濁度測定工程により選抜された調製条件の下で、貧溶媒及び界面活性剤を含有する貧溶媒溶液を有機化合物の溶液と混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で再調製するものであって、(c1)貧溶媒溶液調製工程と、(c2)有機化合物溶液混合工程とからなる。
(c1)貧溶媒溶液調製工程:
本工程では、前記(B)濁度測定工程により選抜された調製条件の下で、より詳細に調製条件を変動させ、貧溶媒及び界面活性剤を含有する貧溶媒溶液を調製する。
具体例として、前記(A)微粒子調製工程の(a1)貧溶媒溶液調製工程において、界面活性剤の濃度をある濃度幅(例えば0.5mg/mlの幅)で変化させて複数種類の貧溶媒溶液を調製し、続く(a2)有機化合物溶液混合工程及び(B)濁度測定工程を実施することにより、特定の界面活性剤の濃度範囲が選抜されたとする。その場合、本工程において、界面活性剤の濃度を上記選抜された濃度範囲内で、より細かい濃度幅(例えば0.1mg/mlの幅)で変化させて複数種類の貧溶媒溶液を調製し、続く(c2)有機化合物溶液混合工程及び(D)粒径測定工程に供することにより、適切な界面活性剤の濃度範囲(調製条件)を効率的に且つ正確に探索することができるのである。
本工程の詳細な手順や条件は、前記(A)微粒子調製工程における(a1)貧溶媒溶液調製工程と同様である。但し、貧溶媒溶液の分注量は、後述の(D)粒径測定工程において粒度分布が適切に測定できるように、各ウェル当たり約300μl程度とする。
(c2)有機化合物溶液混合工程:
本工程では、前記(c1)貧溶媒溶液調製工程により調製された、調製条件の異なる複数種類の貧溶媒溶液に対して、別途調製された有機化合物溶液を加えて混合することにより、有機化合物微粒子を生成させる。
本工程の詳細な手順や条件は、前記(A)微粒子調製工程における(a2)有機化合物溶液混合工程と同様である。但し、有機化合物溶液の分注量は、貧溶媒溶液の容量:有機化合物溶液の容量の比が通常10:1〜100:1の範囲内となるように調整することが好ましい。また、続く(D)粒径測定工程において粒度分布の測定が可能となるように、有機化合物溶液の分注量は1ウェル当たり通常3μl以上、30μl以下の範囲とする。
(D)粒径測定工程:
本工程は、前記(C)微粒子再調製工程により得られた有機化合物微粒子について、その粒径を測定することにより、最終的な調製条件を選抜するものである。
具体的には、前記(C)微粒子再調製工程の終了後、プレート上の各ウェル内の有機化合物微粒子の分散液を、粒径測定用の容器へと移し替える。この移し替えは、ロボットハンド等を用いて自動で行なうことが好ましい。
続いて、粒径測定用容器内の有機化合物微粒子について、従来公知の各種の粒径測定装置を用いて、その粒径を測定する。粒径測定装置としては、1μm以下の粒度分布測定が可能な動的光散乱方式などの粒径分布測定装置を用いて、多試料を連続で自動測定することが好ましい。その具体例としては、例えば、Malvern Instruments社製HPPSなどが挙げられる。
以上の手順で測定された粒径に基づいて、最終的に、所望の粒径の有機化合物微粒子を得るための最適な調製条件を決定することができる。
[3−3.装置構成の例]
以上説明した本発明の一実施形態の調製条件探索方法を実施するための装置構成は特に制限されないが、好ましい装置構成の例について以下に説明する。
(i)分注装置:
上述の(a1)貧溶媒溶液調製工程、(a2)有機化合物溶液混合工程、(c1)貧溶媒溶液調製工程、(c2)有機化合物溶液混合工程において、貧溶媒溶液やその成分、有機化合物溶液等を分注する際には、従来公知の各種の分注装置を用いる。
分注装置の種類は特に制限されないが、非接触(空中)吐出型のシリンジポンプ分注機を複数装備した高速溶液調製装置を使用し、自動で空中分注を行なうことが好ましい。上記高速溶液調製装置を使用することにより、分注に要する時間を大幅に短縮することができる。具体的に、例えば96個のウェルを有するプレートを用いる場合、上記高速溶液調製装置を使用すれば、(a1)貧溶媒溶液調製工程は通常5分間以内程度、(a2)有機化合物溶液混合工程は通常3分間以内程度で分注が可能である。
この様な高速溶液調製装置としては、例えば、特許第3442261号公報や特願2004−247668号明細書に記載されたディスペンサ方式の流体吐出機構を用いた、各種の微量流体分注装置を採用することができる。特に、特願2004−247668号明細書の図5に示すような、複数台の流体吐出機構と位置調製機構を設けた微量流体分注装置を用い、探索対象となる調製条件に応じて、複数台の流体吐出機構の各々に貧溶媒や界面活性剤濃縮液、貧溶媒溶液等を割り当てることにより、高速且つ効率的な分注が可能となる。
(ii)各装置の連携:
上述の(A)微粒子調製工程、(B)濁度測定工程、(C)微粒子再調製工程、(D)粒径測定工程の各工程間は、ロボット等の運搬装置を用いて、自動で連結して稼動することが好ましい。
特に、上述の(a1)貧溶媒溶液調製工程から(a2)有機化合物溶液混合工程を経て(B)濁度測定工程に至る一連の工程、並びに、(c1)貧溶媒溶液調製工程から(c2)有機化合物溶液混合工程に至る一連の工程は、何れも通常は、同一のプレート(反応容器)を用いて連続的に行なわれる。従って、ベルトコンベア等の自動搬送手段を用いてプレートを自動的に搬送し、これら一連の工程を自動且つ連続的に実施するように構成することが好ましい。
一方、(C)微粒子再調製工程から(D)粒径測定工程に移行する際には、試料(有機化合物微粒子の分散液)をプレート上の各ウェル内から粒径測定用の容器へと移し替える必要があるが、この移し替えの操作も、ロボットハンド等の手段を利用して、自動で行なうことが好ましい。
[4.その他]
以上、本発明について実施形態を挙げて説明したが、本発明は上述の実施の形態に制限されるものではなく、種々の変形を加えることが可能である。
例えば、上述の実施形態では、調製条件の中でも特に貧溶媒溶液に関する条件(貧溶媒の種類、界面活性剤の種類、貧溶媒と界面活性剤との比率等)に着目し、最適な調製条件を探索する場合を例として説明したが、本発明において探索の対象となる調製条件はこれに制限されるものではなく、その他の調製条件、例えば、有機化合物溶液に関する条件(有機化合物の種類、溶媒の種類、有機化合物と溶媒との比率等)や、貧溶媒と有機化合物との混合に関する条件(混合比率、混合速度、混合時の温度、攪拌の有無、攪拌条件等)などについて探索を行なうことも可能である。その場合、探索する調製条件に応じて、各工程の操作手順に適宜変形を加えればよい。
また、上述の実施形態では、(A)微粒子調製工程及び(C)微粒子再調製工程において、まず反応容器(プレートのウェル)内に貧溶媒溶液を分注し、そこに別途調製した有機化合物溶液を加えて混合していたが、分注・混合の順序はこれに限られるものではなく、探索する調製条件等に応じて適宜変更することが可能である。例えば、有機化合物溶液に関する条件(有機化合物の種類、溶媒の種類、有機化合物と溶媒との比率等)を探索対象とする場合には、異なる複数の調製条件の下で調製した有機化合物溶液を反応容器(プレートのウェル)内に用意し、これに貧溶媒溶液を加えて混合するのが好ましい。
また、上述の実施形態では、一次スクリーニング工程の終了後、(C)微粒子再調製工程において再び微粒子の調製を行なっていたが、(C)微粒子再調製工程を省略し、(B)濁度測定工程で選抜された有機物微粒子の分散液を、そのまま(D)粒径測定工程に供しても良い。これによって工程数が削減できる上に、分散液の濁度測定により選抜された有機物微粒子のみについて粒径を測定するので、調製条件探索の高速化、高効率化を図ることが可能となる。
また、上述の実施形態では、(C)微粒子再調製工程により得られた有機物微粒子の分散液を、そのまま次段の(D)粒径測定工程に供していたが、この分散液について再度、濁度測定を行なった上で、所定の濁度範囲を満たす有機物微粒子の分散液のみを次段の(D)粒径測定工程に供してもよい。これによって工程数は増加するものの、再調製された有機物微粒子の分散液の中から所望の粒度範囲を満たすもののみを厳選して粒径測定に供することができるので、粒径測定の高速化を図ることが出来る。
本発明に係る有機化合物微粒子の調製条件の探索方法は、医薬品、インク、染料、潤滑剤、殺虫剤、農薬、肥料、化粧品等の各種の分野で、好適に使用することができる。
本発明の第1実施形態に係る有機化合物微粒子の調製条件の探索方法の流れを説明するためのフローチャートである。

Claims (2)

  1. 複数の調製条件の下、貧溶媒及び界面活性剤を含有する貧溶媒溶液と、該貧溶媒に対し混和性で且つ有機化合物が易溶である良溶媒に有機化合物を溶解させた有機化合物溶液とを混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で調製し、得られた有機化合物微粒子について、その分散液の透過光濁度を測定することにより、適切な調製条件を選抜する一次スクリーニング工程と、
    該一次スクリーニング工程により選抜された調製条件の下で得られた有機化合物微粒子について、その粒径を測定することにより、より適切な条件を選抜する二次スクリーニング工程とを備える
    ことを特徴とする、有機化合物微粒子の調製条件の探索方法。
  2. 該二次スクリーニング工程において、該一次スクリーニング工程により選抜された調製条件の下、貧溶媒溶液と有機化合物溶液とを混合することにより、有機化合物微粒子を分散液の状態で再調製し、得られた有機化合物微粒子の粒径を測定する
    ことを特徴とする、請求項1記載の有機化合物微粒子の調製条件の探索方法。

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