以下、本発明の好ましい実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る遊技機を「パチスロ機」に適用した実施の一形態を示している。このパチスロ機は、コイン、メダル又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技するものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
パチスロ機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成されている。このパネル表示部2aの前面には、液晶表示画面(以下「画面」ともいう)5aが設けられ、この画面5aに液晶表示することができ、かつ液晶の奥側に配置されたリール3(左リール3L、中リール3C、右リール3Rに相当する)を、表示窓4L、4C、4Rを通して透過表示できるようにしている。画面5aには、遊技に関する情報あるいはアニメーションなどによる各種の演出が表示される。ここでは、内部当選役「白7小役01」の報知情報が表示されている。
表示窓4L、4C、4Rには、有効ラインとして水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。これらの有効ラインは、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、あるいはメダル投入口22にメダルを投入することにより、5本が設定される。
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄を配置した図柄列が描かれた3つのリール(左リール3L、中リール3C、右リール3R)が回転自在に横一列に設けられている。ここで、各リールの図柄は、前述のように表示窓4L、4C、4Rを通して目視できる。また、各リールは、一定速度(例えば、80回転/分)で回転する。
表示窓4L、4C、4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17、払出表示部18、ボーナス遊技情報表示部(不図示)などが設けられている。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、1つのゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。WINランプ17は、BB又はRBが成立した場合に点灯し、BB又はRBに内部当選した場合に所定確率で点灯する。払出表示部18は、7セグメントLEDからなり、入賞時のメダルの払出枚数を表示する。前記ボーナス遊技情報表示部は、7セグメントLEDからなり、RBの遊技可能回数及びRBの入賞可能回数などを表示する。
ここで、1回の遊技(1ゲーム)は、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が"1"で5本の有効ラインが設定されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が"2"で5本の有効ラインが設定されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が"3"で5本の有効ラインが設定されたときに点灯する。クレジット表示部(不図示)は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
表示窓4L、4C、4Rの下方には水平面を有する台座部10が形成され、この台座部10の右側にはメダル投入口22が設けられ、同じく左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13などが設けられる。1−BETスイッチ11の1回の押圧操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12の1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13の1回の押し操作により、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述の有効ラインが設定される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作によりリール3L、3C、3Rを回転させ、表示窓4L、4C、4Rに表示される図柄の変動を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面中央部には、3つのリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3つの停止ボタン(左停止ボタン7L、中停止ボタン7C、右停止ボタン7R)が設けられている。
キャビネット2の下方の左右(メダル受け部16の上方)には、スピーカ21L、21Rが設けられている。
ここでは、全てのリールが回転しているときに行われる第1停止ボタンの押下による停止操作を「第1停止操作」、次に行われる第2停止ボタンの押下による停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる第3停止ボタンの押下による停止操作を「第3停止操作」という。また、3つの停止ボタン7L、7C、7Rの操作順序を表すとき、左停止ボタン7Lを「左」、中停止ボタン7Cを「中」、右停止ボタン7Rを「右」と略記する。更に、前述の「左」、「中」、「右」を、停止操作された順番で左から並べることとする。なお、本実施形態の操作順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」の"6種類"がある。
図2は、各リール3L、3C、3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には"00"〜"20"のコードナンバーが付され、データテーブルとして後述するROM32(図12に示す)に記憶されている。各リール3L、3C、3R上には、"白7 (図柄91) " 、"チェリー(図柄92) " 、"ブランク(図柄93) "、" Replay (図柄94) "、"青7(図柄95)"、"BAR(図柄96) "、"赤7 (図柄97) "の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。なお、左リールのコードナンバー"07"〜"13"のうち、いずれかの図柄位置(停止操作位置)で停止操作がなされた場合、後述の白7小役に含まれる一の図柄を4コマの範囲で引込可能に配列されている。
図3は、図柄の組合せ(図柄組合せ)と、表示役の内容と、メダルの投入枚数(賭け数)に応じた払出枚数と、の関係を規定した図柄組合せテーブルを示している。これは、表示役検索処理(図14のステップS13に示す)において、回転中の識別子が格納されていない図柄格納領域の格納データに基づいて、表示役を決定するために用いられる。
図3において、RBの成立は、"BAR−BAR−赤7"が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。なお、後述する図4のボーナス作動時テーブルに示すように、表示役「RB」の遊技可能回数は"12"、入賞可能回数は"8"である。例えば、一般遊技状態において、内部当選役「RB」が成立すると、RB遊技状態が発生する。このRB遊技状態において、12回の遊技が終了するか又は8回の入賞が成立すると一般遊技状態に移行する。
また、リプレイの成立は、"Replay−Replay−Replay"が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。リプレイが成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。すなわち、リプレイは、成立することにより遊技価値の投入をすることによらずに遊技を行うことができる表示役である。
また、チェリー(チェリーの小役に相当する)の入賞は、"チェリー−ANY−ANY "が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。チェリーの入賞による払出枚数は、投入枚数が"1"、"2"、"3"のいずれの場合も"2"である。
また、ST抽選役の入賞は、"白7−BAR−赤7"が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。ST抽選役の入賞による払出枚数は、投入枚数が"1"、"2"、"3"のいずれの場合も"1"である。更に、ST抽選役の入賞による特典として、表示処理(図29に示す)においてST抽選テーブル(図11に示す)を用いたST抽選処理が行われる。なお、STは、複数の遊技単位にわたって内部当選役が報知される状態であって、本実施形態では、白7小役01〜白7小役06のいずれかに内部当選した場合に、内部当選役を入賞させるための情報を報知する。
更に、白7小役01の入賞は、"白7−赤7−赤7 "が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。白7小役01の入賞による払出枚数は、投入枚数が"1"、"2"、"3"のいずれの場合も"15"である。
また、白7小役02の入賞は、"白7−赤7−青7 "が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。白7小役02の入賞による払出枚数は、投入枚数が"1"、"2"、"3"のいずれの場合も"15"である。
また、白7小役03の入賞は、"白7−赤7−白7 "が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。白7小役03の入賞による払出枚数は、投入枚数が"1"、"2"、"3"のいずれの場合も"15"である。
また、白7小役04の入賞は、"白7−青7−赤7 "が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。白7小役04の入賞による払出枚数は、投入枚数が"1"、"2"、"3"のいずれの場合も"15"である。
また、白7小役05の入賞は、"白7−青7−青7 "が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。白7小役05の入賞による払出枚数は、投入枚数が"1"、"2"、"3"のいずれの場合も"15"である。
また、白7小役06の入賞は、"白7−青7−白7 "が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。白7小役06の入賞による払出枚数は、投入枚数が"1"、"2"、"3"のいずれの場合も"15"である。
ここでは、RBの図柄組合せが"BAR−BAR−赤7"であり、ST抽選役の図柄組合せが"白7−BAR−赤7"であることから、双方を同時に狙うことはできない。また、RB中は投入枚数が"2"の"チェリーの小役"の当選確率が高く、メダルを増やすことが難しい。更に、非ST中、かつ当選役が"ST抽選役以外"、かつ左リール3Lの停止操作位置がコードナンバー"07"〜"13"である場合は、ST抽選が行われない(図28で後述する)。これにより、遊技者は、左リール3Lの"白7(図柄91) "を狙わず、例えば左リール3Lの"BAR(図柄96) "を狙うことになる。
図4は、ボーナス作動時テーブルを示している。これは、ボーナス作動チェック処理(図20に示す)において、作動中フラグを含む各種項目を設定するために用いられる。なお、本実施形態に係る遊技状態としては、一般遊技状態、RB遊技状態(RB作動中)、持越状態がある。持越状態は、RBに内部当選しているが、内部当選役「RB」の成立する図柄組合せが停止表示されず、一般遊技状態にあることを表す。
表示役がRBの場合は、作動中フラグとしてのRB作動中フラグと、遊技可能回数としての"12"と、入賞可能回数としての"8"とが読み出され、RAM33の所定の記憶領域(遊技可能回数格納領域、入賞可能回数格納領域)に設定されることになる。
図5は、内部抽選テーブル決定テーブルを示している。これは、内部抽選処理(図14のステップS6に示す)において、遊技状態に基づいて内部抽選テーブルの種別と抽選回数を決定するために用いられる。
一般遊技状態では、抽選回数として"9"が決定されると共に、内部抽選テーブルとして一般遊技状態用内部抽選テーブルが決定される。RB遊技状態では、抽選回数として"8"が決定されると共に、内部抽選テーブルとしてRB遊技状態用内部抽選テーブルが決定される。
図6は、内部抽選テーブルを示している。図6(1)は一般遊技状態用内部抽選テーブル、図6(2)はRB遊技状態用内部抽選テーブルである。これは、内部抽選処理(図14のステップS6に示す)において、当選番号と投入枚数に基づいて抽選値を取得するために用いられる。この当選番号は、前述の抽選回数と同一である。
図6(1)の一般遊技状態用内部抽選テーブルは、前述したように一般遊技状態で決定される。ここでは、投入枚数ごとに当選番号と抽選値とが対応付けられている。この一般遊技状態用内部抽選テーブルに基づいて、当選番号として"1"〜"9"のいずれかが決定される場合がある。
図6(2)のRB遊技状態用内部抽選テーブルは、前述したようにRB遊技状態で決定される。ここでは、投入枚数"2"のみとし、当選番号と抽選値とが対応付けられている。このRB遊技状態用内部抽選テーブルに基づいて、当選番号として"1"〜"8"のいずれかが決定される場合がある。
図7は、内部当選役決定テーブルを示している。これは、内部抽選処理(図14のステップS6に示す)において、当選番号と遊技状態に基づいて内部当選役を決定するために用いられる。
この内部当選役決定テーブルに基づいて、一般遊技状態では、内部当選役としてのRB、リプレイ、ハズレ、白7小役01〜白7小役06、チェリーの小役、ST抽選役のいずれかに相当する当選番号が決定される場合がある。また、RB遊技状態においては、ハズレ、白7小役01〜白7小役06、チェリーの小役、ST抽選役のいずれかに相当する当選番号が決定される場合がある。
図8は、引込優先順位テーブルを示している。これは、表示役予想格納処理(図15に示す)において、表示役予想格納領域(図10に示す)に引込優先順位を示すデータを設定するために用いられる。ここでは、引込優先順位(内部当選役に対応する図柄を引き込むときの優先順位)を示すデータと、引込優先順位に対応する演算順序と、この内部当選役の内容(種別)とが対応付けられている。より具体的には、引込優先順位を示すデータの値の大きい順に、演算順序が設定されている。なお、RBの引込優先順位を示すデータ"3"は、チェリーの引込優先順位を示すデータ"2"より値が大きい(引込優先順位が高い)ため、RB又はチェリーに当選した場合、RBの演算順序"2"に基づいて、表示役予想格納領域にはRBを示すデータ"3"が設定されることになる。これにより、例えば一般遊技状態において、RBとチェリーの小役とが内部当選役として決定された場合、表示役予想格納領域に格納されている引込優先順位を示すデータに基づいて、RBに係る図柄の組合せを優先して表示させることになる。
図9は、検索順序テーブル(ここでは、検索順序テーブル0)を示している。これは、内部当選役に応じた引込優先順位と検索対象の図柄位置とに応じて決定され、現在の検索順序に基づいて滑りコマ数を決定するために用いられる。ここでは、検索順序と滑りコマ数とが対応付けられている。
図10は、表示役予想格納領域を示している。これは、表示役予想格納処理(図15に示す)において、現在の図柄位置(停止操作位置)に応じて回転中のリールの引込優先順位を予想し、この停止位置の図柄を含む図柄組合せに相当する引込優先順位を格納するために用いられる。ここでは、表示役予想格納領域1〜3ごとに、図柄位置と予想される表示役の種別を示すデータとが対応付けられている。このデータの値は、一の表示役ごと又は複数の表示役からなるグループごとに設定し、かつ引込優先順位の高い順に大きな値を設定している。
図11は、ST抽選テーブルを示している。これは、表示処理(図29に示す)において、ST非抽選カウンタの値が"1以上"でなく、かつ表示役が"ST抽選役"である場合、STを設定するか否かを決定するためのST抽選に用いられる。ここでは、"当選"、"非当選"とも"64/128"の確率としている。なお、ST非抽選カウンタは、ST非抽選監視処理(図28に示す)において、STゲーム数カウンタの値が"1以上"でなく、かつ内部当選役が"ST抽選役以外"であり、かつ停止操作位置がコードナンバー"07"〜"13"の図柄位置である場合に、"5"ずつ加算される。ここでは、ST非抽選カウンタの値が"1以上"の場合、ST抽選を中止する(行わない)ことを決定する。
なお、本実施形態では、ST非抽選カウンタの値が"0"であり、かつST抽選役に対応する図柄の組合せが表示された場合に、STの抽選を行うこととしているが、これに限らず、ST抽選カウンタの値が"0"であり、かつST抽選役に当選した場合に、STの抽選を行うこととしてもよい。これにより、ST抽選役に対応する図柄の組合せを表示させることができなかった場合であってもSTの抽選が行われるので、ST抽選役に対応する図柄の組合せを目押しすることのできない初心者であっても、積極的に遊技を行うことができる。また、ST非抽選カウンタの値が"0"であり、かつST抽選役に対応するが図柄の組合せが表示された場合又はST抽選役が内部当選役として決定された場合に、必ずSTを発生させてもよい。これにより、ST抽選役に対応するが図柄の組合せが表示された場合又はST抽選役が内部当選役として決定された場合に、必ずSTへ移行されるので、これらの場合、遊技者は遊技をより楽しむことになり、遊技に対する興趣が増す。
図12は、パチスロ機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて液晶表示装置5、LED類101(例えば、払出表示部18、クレジット表示部、ボーナス遊技情報表示部)、ランプ類102(例えば、WINランプ17、BETランプ9a〜9c)及びスピーカ21L、21Rを制御する副制御回路72と、を含む回路構成を示している。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。また、主制御回路71は、1ゲーム監視タイマ、自動停止タイマ、ボーナス終了枚数カウンタなどを備えている。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)するごとに行われる乱数サンプリングの判断に用いられる内部抽選テーブル(図6に示す)、この内部抽選テーブルを決定するための内部抽選テーブル決定テーブル(図5に示す)、前述のボーナス作動時テーブル(図4に示す)、前述の内部当選役決定テーブル(図7に示す)、副制御回路72ヘ送信するための各種制御指令(コマンド)などが記憶されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が記憶される。例えば、各種フラグ(例えば、RB作動中フラグ)、遊技状態の情報などが記憶される。また、RAM33の所定の記憶領域として、図柄格納領域(不図示)、内部当選役格納領域(不図示)、表示役格納領域(不図示)、表示役予想格納領域(図10に示す)などが設けられている。
図12の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む) 40と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ49L、49C、49Rと、がある。
更に、ステッピングモータ49L、49C、49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、及びホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41が、CPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などのコマンドを受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30がコマンドを発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出してスタートスイッチ信号を発生する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU31ヘ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図12の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている内部抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L、49C、49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定の記憶領域に書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が"0"にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバー(図柄位置に相当する)と、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応付けられている。
更に、ROM32内には、図柄組合せテーブル(図3に示す)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、入賞又は成立となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞又は成立を表わす入賞判断コード(不図示)とが対応付けられている。図柄組合せテーブルは、左リール3L、中リール3C、右リール3Rの停止制御時、及び全リール3L、3C、3Rの停止後の入賞又は成立の確認を行う場合に参照される。
前記乱数サンプリングに基づく抽選処理(内部抽選処理)に基づいて、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号などに基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
内部当選後の入賞又は成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
図13は、前述の副制御回路72を含む回路構成を示している。
図13において、副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に形成されており、画像制御回路80と音・ランプ制御回路73とを備えている。これらの回路73、80は、それぞれマイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)を主たる構成要素とし、このサブマイクロコンピュータは、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU(画像制御CPU82、音・ランプ制御CPU74に相当する)と、記憶手段であるサブROM(画像制御プログラムROM84、プログラムROM75に相当する)及びサブRAM(画像制御ワークRAM83、ワークRAM76に相当する)を含む。また、副制御回路72は、ST抽選処理(図29のステップS184)などに用いるため、主制御回路71と同様に乱数発生器及びサンプリング回路(不図示)を備えている。
画像制御回路80は、主制御回路71の入出力ポート及び音・ランプ制御回路73のシリアルポート77に接続されたシリアルポート81と、前記プログラムに従い、シリアルポート81を介して主制御回路71から送信されるコマンド又は外部からの信号に基づいて制御動作を行う画像制御CPU82と、前記プログラムが記憶された画像制御プログラムROM84と、前記プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段としての画像制御ワークRAM83と、時刻情報を記憶するカレンダIC85と、を備えている。また、画像制御回路80は、画像制御CPU82に接続された画像制御IC88と、画像ROM86と、ビデオRAM87と、制御RAM89と、を備えている。
画像制御CPU82は、所定のパラメータに基づいて画像制御プログラムROM84内に記憶された前記プログラムに従い、液晶表示装置5の表示内容を決定する。
画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5の表示に関する前記プログラムや前記表示内容に相当する画像データが記憶された画像テーブルを記憶する。この演出テーブルには、演出識別子と画像データが対応付けられている。
画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを記憶する。ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として用いられる。
画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容(画像データ)に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。制御RAM89は、画像制御IC88が画像を形成するときの各種制御パラメータを記憶する。
また、画像制御ワークRAM83には、種々の情報(例えば、STゲーム数カウンタ及びST非抽選カウンタの値、図11のST抽選テーブル)が記憶される。なお、画像制御ワークRAM83とカレンダIC85は、電源断によってデータが消失することのないように電源のバックアップがなされている。
一方、音・ランプ制御回路73は、画像制御回路80のシリアルポート81に接続されたシリアルポート77と、前記プログラムに従い、シリアルポート81、77を介して画像制御CPU82から送信されるコマンド(主制御回路71又は外部から送信されるコマンドに相当する)に基づいて制御動作を行う音・ランプ制御CPU74と、前記プログラムが記憶されたプログラムROM75と、前記プログラムを音・ランプ制御回路73で実行するときの一時記憶手段としてのワークRAM76と、を備えている。また、音・ランプ制御回路73は、音・ランプ制御CPU74に接続された音源IC78と、パワーアンプ79と、音源ROM91と、を備えている。
音・ランプ制御CPU74は、画像制御CPU82からのコマンド(シリアルポート77の入力)に基づいてBETランプ9a、9b、9c、WINランプ(不図示)などのランプ類102の点灯を制御し、払出表示部18、ボーナス遊技情報表示部(不図示)などのLED類101の点灯を制御する。また、音・ランプ制御CPU74は、画像制御CPU82からのコマンドに基づいて音出力に関する演出を決定し、音源IC78に対してコマンドを出力する。音源IC78は、音・ランプ制御CPU74からのコマンドに基づいて、音源ROM91からサウンドデータを取得し、パワーアンプ79を介して前記サウンドデータに相当する音をスピーカ21L、21Rから出力させる。
図14は、主制御回路71によるリセット割込処理(RESET割込処理)の処理手順を示している。
まず、CPU31は、ゲーム開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。
次いで、CPU31は、ゲーム終了時のRAM33の所定の記憶領域の情報を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
次いで、CPU31は、メダル投入監視及びスタートチェック処理を行う(ステップS3)。このメダル投入監視及びスタートチェック処理において、CPU31は、投入メダルセンサ22S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12及び最大−BETスイッチ13の入力チェックを行い、投入枚数カウンタを更新する。また、CPU31は、投入枚数カウンタの値が"3"になると、投入枚数カウンタの更新を禁止し、以降、投入メダルセンサ22Sによりメダルの投入が検出されると、クレジットカウンタを更新する。なお、CPU31は、前回のゲームにおいて、リプレイが表示された場合に、前回の投入枚数に応じて投入枚数カウンタの値を更新する。また、CPU31は、スタートスイッチ6Sの入力チェックを行い、スタートスイッチ6Sの入力が行われるまで待機する。なお、RB作動中フラグが"オン"であるか否かを判断し、"オン"であれば、投入枚数が2枚の場合にのみ単位遊技の開始を許可する。
次いで、CPU31は、乱数値抽出処理を行う(ステップS4)。この乱数値抽出処理において、CPU31は、乱数サンプリングによってステップS6の内部抽選処理で用いる乱数値を抽出する。
次いで、CPU31は、遊技状態監視処理を行う(ステップS5)。この遊技状態監視処理において、CPU31は、RAM33の所定の記憶領域を参照し、RB作動中フラグが"オン"に設定されているか否かを判断する。ここで"オン"の場合、RAM33の所定の記憶領域にRB遊技状態フラグを"オン"として設定する。
次いで、CPU31は、内部抽選処理を行う(ステップS6)。この内部抽選処理において、CPU31は、遊技状態に応じ、内部抽選テーブル決定テーブル(図5に示す)に基づいて、内部抽選テーブルの種別と抽選回数(当選番号に相当する)とを取得し、この当選番号と投入値に応じ、取得した内部抽選テーブル(図6に示す)に基づいて、抽選値を決定する。更に、CPU31は、前述の乱数サンプリングによって乱数値を取得し、この乱数値から抽選値を減算し、減算の結果に応じて当選番号を更新する。こうして取得した当選番号と遊技状態とに応じ、内部当選役決定テーブル(図7に示す)に基づいて、内部当選役を決定する。なお、内部当選役としてRBが決定された場合に、CPU31は、RB(持越役フラグ)をRAM33の持越役格納領域(不図示)に格納する処理を行う。
次いで、CPU31は、表示役予想格納処理を行う(ステップS7)。ここでは、第1停止操作がなされる前において、ステップS6で取得した内部当選役に基づいて第1停止操作による停止位置(リール3L、3C、3Rの図柄位置)をそれぞれ予想する。なお、表示役予想格納処理の詳細を図15に示す。
次いで、CPU31は、副制御回路72へスタートコマンドを送信する(ステップS8)。このスタートコマンドには、内部当選役に関する情報(例えば、当選役識別子、遊技状態識別子)が含まれている。
次いで、CPU31は、前回のゲームが開始してから"4.1秒"経過しているか否かを判断し(ステップS9)、この判断が"YES"のときはステップS11に移り、"NO"のときはステップS10に移る。
ステップS10において、CPU31は、所定の待ち時間を消化する。具体的には、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば、"4.1秒")経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
ステップS11において、CPU31は、モータ駆動回路39に対して全リールの回転開始要求を行い、全リール3L、3C、3Rの回転処理を行う。また、CPU31は、各種タイマをセットする。ここでセットされるタイマには、1ゲームの時間(例えば"4.1秒")を管理するための1ゲーム監視タイマと、遊技者の停止ボタン7L、7C、7Rの停止操作によらずに所定時間(例えば"40秒")で自動的にリール3L、3C、3Rを停止させるための自動停止タイマと、が含まれる。
次いで、CPU31は、リール停止制御処理を行う(ステップS12)。このリール停止制御処理において、CPU31は、実際の第1停止操作の停止操作位置(図柄位置)に応じ、ステップS7の表示役予想格納処理でいずれかの表示役予想格納領域(図10に示す)に格納された当該図柄位置のチェック回数に基づいて、停止位置を決定する。なお、リール停止制御処理の詳細を図17に示す。
次いで、CPU31は、表示役検索処理を行う(ステップS13)。この表示役検索処理において、CPU31は、表示窓4L、4C、4Rのセンターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び図3の図柄組合せテーブルに基づいて、表示役(入賞又は成立した内部当選役)と払出枚数を特定し、更に表示役に対応するデータをRAM33の所定の記憶領域に設定する。この後、CPU31は、イリーガルチェック処理を行う。
次いで、CPU31は、副制御回路72に対して表示役コマンドを送信する(ステップS14)。この表示役コマンドは、ステップS13で取得した表示役と払出枚数に関する情報を含む。
次いで、CPU31は、メダル払出処理を行う(ステップS15)。このメダル払出処理において、CPU31は、ステップS13で取得した表示役と払出枚数に応じてメダルのクレジット又は払出しを行う。また、CPU31は、メダルの獲得枚数を更新する。この後、CPU31は、副制御回路72へ払出終了コマンドを送信する。この払出終了コマンドは、メダルの払出しが完了したことを示す情報を含む。
次いで、CPU31は、RAM33の所定の記憶領域を参照して、RB作動中フラグが"オン"に設定されているか否かを判断する(ステップS17)。この判断が"YES"のときはステップS18に移り、"NO"のときはステップS19に移る。
ステップS18において、CPU31は、ボーナス終了チェック処理を行う。このボーナス終了チェック処理の詳細を図19に示す。
ステップS19において、CPU31は、ボーナス作動チェック処理を行う。このボーナス作動チェック処理の詳細を図20に示す。
図15は、主制御回路71により行われるリセット割込処理の表示役予想格納処理(図14のステップS7)の詳細を示している。
まず、CPU31は、表示役予想格納領域1(図10に示す)の先頭アドレスをセットする(ステップS21)。
次いで、CPU31は、押圧操作されていない停止ボタンの数に基づいて、回転中のリールを右側から検索し、検索対象のリールとして格納する(ステップS22)。具体的には、押圧操作されていない停止ボタンの数が"3"の場合は、左リールが検索対象リールとして格納され、押圧操作されていない停止ボタンの数が"2"の場合は、中リールが検索対象リールとして格納され、押圧操作されていない停止ボタンの数が"1"の場合は、右リールが検索対象リールとして格納される。
次いで、CPU31は、検索対象リールと、図柄位置とに基づいて、図柄格納領域(不図示)を更新する(ステップS23)。ここで、図柄格納領域とは、RAM33の所定の記憶領域に割り当てられ、有効ラインごとに検索対象リールの図柄又は各リールの回転中を示す識別子が格納されるために用いられる。
次いで、CPU31は、表示役検索処理を行う(ステップS24)。なお、表示役検索処理の詳細を図16に示す。
次いで、CPU31は、引込優先順位テーブル(図8に示す)に基づいて、引込優先順位を決定し、表示役予想格納領域にデータとして格納する(ステップS25)。具体的には、ステップS6の内部抽選処理で決定された内部当選役が格納されている内部当選役格納領域(不図示)に格納されている値と、後述の表示役格納領域(不図示)に格納されている値と、引込優先順位テーブルに設けられ、引込優先順位に対応する引込データ(不図示)との論理積演算を行い、次に、この演算結果が"0"であるか否かを判断し、"0"でなければ、対応する引込優先順位を表示役予想格納領域に格納し、"0"であれば、引込優先順位を更新し、更新された引込優先順位に対応する引込データで、同様の演算を行い、演算結果が"0"でなくなるまで同様の処理を行うことにより、引込優先順位を決定する処理である。なお、引込データは、引込優先順位テーブルの演算順序の順にセットされる。
次いで、CPU31は、ステップS25の処理において、表示役予想格納領域に設けられた図柄位置の引込優先順位が全て決定されたか否かを判断する(ステップS26)。この判断が"YES"のときはステップS28へ移り、"NO"のときはステップS27へ移る。
ステップS26の判断で"NO"と判断された場合に、CPU31は、表示役予想格納領域に設けられた図柄位置を更新する(ステップS27)。具体的には、表示役予想格納領域の図柄位置に"1"を加算し、"1"加算した値を図柄位置としてセットする。この処理が終了すると、ステップS22へ移り、全ての図柄位置の引込優先順位が決定されるまで同様の処理を繰り返す。
ステップS26の判断で"YES"と判断された場合、つまり、表示役予想格納領域の全ての図柄位置に引込優先順位が格納されたと判断された場合に、CPU31は、全ての回転中のリールにおいて、引込優先順位が格納されたか否かを判断する(ステップS28)。この判断が"YES"のときは表示役予想格納処理を終了し、"NO"のときはステップS29へ移る。
ステップS28の判断で"NO"と判断された場合に、CPU31は、表示役予想格納領域のアドレスを更新する(ステップS29)。具体的には、表示役予想格納領域1がセットされている場合は、表示役予想格納領域2をセットし、表示役予想格納領域2がセットされている場合は、表示役予想格納領域3をセットし、全ての回転中のリールに対応する表示役予想格納領域の図柄位置に引込優先順位が格納されるまで、同様の処理を繰り返す。
図16は、主制御回路71による表示役検索処理(図15のステップS26)の詳細を示している。
まず、CPU31は、表示役を検索する有効ラインとしてセンターラインをセットする(ステップS26a)。
次いで、CPU31は、表示役を検索する全ての有効ラインにおいて、図柄の組合せをチェックしたか否かを判断する(ステップS26b)。具体的には、センターライン8cと、トップライン8bと、ボトムライン8dと、クロスアップライン8aと、クロスダウンライン8eと、の全ての図柄の組合せをチェックしたか否かを判断する。この判断が"YES"のときは表示役検索処理を終了し、"NO"のときはステップS26cへ移る。
ステップS26bの判断で"NO"と判断された場合に、CPU31は、表示役を決定するために図柄組合せテーブル(図3に示す)をセットする(ステップS26c)。
次いで、CPU31は、回転中のリールの図柄格納領域を除く図柄格納領域に基づいて、表示役を決定する(ステップS26d)。
次いで、CPU31は、表示役と表示役格納領域の論理和を表示役格納領域に格納する(ステップS26e)。具体的には、ステップS26dで決定された表示役と、表示役格納領域に格納されている値との論理和演算を行い、演算結果を表示役格納領域に格納する。この処理は、誤入賞を回避するために行われる。
次いで、CPU31は、全ての図柄組合せをチェックしたか否かを判断する(ステップS26f)。具体的には、図柄組合せテーブルに格納されているデータを全てチェックしたか否かを判断する。この判断が"YES"のときはステップS26gへ移り、"NO"のときはステップS26dへ戻り、図柄組合せテーブルに格納されているデータが全てチェックされるまで、同様の処理を繰り返す。
ステップS26fの判断で"YES"と判断された場合、CPU31は、図柄格納領域のアドレスを更新し、検索対象の有効ラインを更新する(ステップS26g)。具体的には、センターライン8c、トップライン8b、ボトムライン8d、クロスアップライン8a、クロスダウンライン8eの順で図柄格納領域のアドレスを更新し、この更新されたアドレスに対応する有効ラインを、表示役を検索する有効ラインにセットする。例えば、表示役を検索する有効ラインとして、センターライン8cがセットされている場合は、トップライン8bに変更する。この処理が終了すると、ステップS26bへ戻り、変更された図柄領域のアドレスに基づいて、同様の処理を繰り返す。
図17は、主制御回路71によるリール停止制御処理(図14のステップS12)の詳細を示している。
まず、CPU31は、有効な停止ボタンが操作されたか否かを判断する(ステップS31)。具体的には、停止ボタン7L、7C、7Rの操作に基づいてリール停止信号回路46から停止信号が出力されたか否かを判断する。この判断が"YES"のときはステップS33に移り、"NO"のときはステップS32に移る。
ステップS32において、CPU31は、前述の自動停止タイマの値が"0"か否かを判断する。この判断が"YES"のときはステップS33に移り、"NO"のときは図14のステップS13に移る。
ステップS33において、CPU31は、停止位置決定処理を行う。この停止位置決定処理の詳細を図18に示す。
次いで、CPU31は、副制御回路72へリール停止コマンドを送信する(ステップS34)。このリール停止コマンドは、リール停止識別子とリール回転識別子を含む。なお、リール停止識別子は、停止ボタン7L、7C、7Rのいずれかの停止操作で回転停止するリールに関する情報であって、左リール3Lを"0"、中リール3Cを"1"、右リール3Rを"2"として設定する。また、リール回転識別子は、各リールの状態("回転中"又は"停止中")を示す情報であって、回転中を"1"、停止中を"0"として設定する。
次いで、CPU31は、回転中のリールがあるか否かを判断する(ステップS35)。この判断が"YES"のときはステップS36に移り、"NO"のときは図14のステップS13に移る。
ステップS36において、CPU31は、表示役予想格納処理を行う。この表示役予想格納処理は、スタートコマンド送信後のリール回転中に停止操作がなされた場合に、当該リールの停止予定位置に基づいて、停止操作がなされていない回転中のリールについて表示役を予想するものであり、図15の表示役予想格納処理における第1停止操作を仮定した場合の処理(ステップS22)と同様である。この処理が終了すると、ステップS35で回転中のリールがあると判断しているので、残りの回転中のリールもステップS31からステップS35の処理と同様の処理を行うために、ステップS31へ戻る。
図18は、主制御回路71による停止位置決定処理(図17のステップS33)の詳細を示している。
まず、CPU31は、図柄カウンタに対応する表示役予想格納領域のアドレスを検索し、格納する(ステップS41)。また、ここで、チェック回数の値に"5"をセットする。すなわち、ここで、滑りコマ数が4コマの範囲内の停止予定位置を全てチェックする。
次いで、CPU31は、検索順序テーブル(図9に示す)に基づいて、チェック回数と同値の検索順序に対応する滑りコマ数を抽出する(ステップS42)。図9の検索順序テーブルを参照すると、例えば、チェック回数が"5"の場合、滑りコマ数"3"が抽出される。
次いで、CPU31は、格納されている表示役予想格納領域のアドレスをセットし、滑りコマ数分加算する(ステップS43)。例えば、停止操作位置が"10"の場合で、前述のように滑りコマ数として"3"が抽出された場合、表示役予想格納領域の図柄位置"13"のデータが抽出される。
次いで、CPU31は、現在の表示役予想格納領域のデータから、退避されているデータを減算する(ステップS44)。
次いで、CPU31は、桁かりが行われたか否か、つまりステップS44の演算結果が負の値となったか否かを判断する(ステップS45)。この判断が"YES"のときはステップS48へ移り、"NO"のときはステップS46に移る。
ステップS45の判断で"YES"と判断した場合に、CPU31は、現在の表示役予想格納領域のデータを退避させる(ステップS46)。
次いで、CPU31は、退避させたデータに基づいて、滑りコマ数を仮決定する(ステップS47)。
ステップS45の判断で"YES"と判断した場合又はステップS47の処理の後に、CPU31は、チェック回数を"1"減算する(ステップS48)。
次いで、CPU31は、ステップS48でチェック回数を減算した結果、チェック回数が"0"になったか否かを判断する(ステップS49)。この判断が"YES"のときはステップS49aへ移り、"NO"のときはステップS42へ戻る。
ステップS49の判断で"YES"と判断した場合に、CPU31は、仮決定されている滑りコマ数を復帰して、滑りコマ数を決定する(ステップS49a)。つまり、ステップS47で仮決定された滑りコマ数を、滑りコマ数として決定する。
次いで、CPU31は、図柄カウンタと、決定された滑りコマ数とに基づいて、停止予定位置を決定し、格納する(ステップ49b)。この処理が終わると、図17のステップS34の処理へ移る。
図19は、主制御回路71によるボーナス終了チェック処理(図14のステップS18)の詳細を示している。
まず、CPU31は、RAM33の所定の記憶領域を参照し、所定の表示役の入賞が成立したか否かを判断する(ステップS51)。この判断が"YES"のときはステップS52に移り、"NO"のときはステップS54に移る。
ステップS52において、CPU31は、入賞可能回数カウンタの値を"1"減算する。更に、CPU31は、入賞可能回数カウンタの値は"0"か否かを判断する(ステップS53)。この判断が"YES"のときはステップS56に移り、"NO"のときはステップS54に移る。
ステップS54において、CPU31は、遊技可能回数カウンタの値を"1"減算する。更に、CPU31は、遊技可能回数カウンタの値は"0"か否かを判断する(ステップS55)。この判断が"YES"のときはステップS56に移り、"NO"のときは図14のステップS19に移る。
ステップS56において、CPU31は、RB終了時処理を行う。具体的には、RB作動中フラグ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタをクリアする。
図20は、主制御回路71によるボーナス作動チェック処理(図14のステップS19)の詳細を示している。
まず、CPU31は、図14のステップS13の表示役検索処理に基づいて、表示役はRBであるか否かを判断する(ステップS61)。この判断が"YES"のときはステップS62に移り、"NO"のときは図14のステップS2に移る。
ステップS62において、CPU31は、図4のボーナス作動時テーブルに基づいて、RB作動処理を行う。具体的には、作動中フラグとしてのRB作動中フラグと、遊技可能回数としての"12"と、入賞可能回数としての"8"とが読み出し、RAM33の所定の記憶領域(遊技可能回数格納領域(遊技可能回数カウンタに相当する)、入賞可能回数格納領域(入賞可能回数カウンタに相当する))に設定する。
図21は、主制御回路71による割込処理(1.1173msごとの定期割込処理)を示している。
まず、CPU31は、定期割込処理で用いるレジスタのデータを退避させる(ステップS71)。
次いで、CPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS72)。この入力ポートチェック処理において、CPU31は、スタートレバー6の押下によるスタートスイッチ6Sからの入力などを確認する。
次いで、CPU31は、割込カウンタに"1"を加算する(ステップS73)。更に、CPU31は、割込カウンタの値が偶数であるか否かを判断する(ステップS74)。この判断が"YES"の場合はステップS81に移り、"NO"の場合にはステップS75に移る。
次いで、CPU31は、回転制御の対象としての左リールを示す情報、中リールを示す情報、右リールを示す情報を順次、リール識別子として設定し、リール制御処理を行って当該リールの駆動を順次、制御する(ステップS75〜S80)。このリール制御処理の詳細を図22に示す。
次いで、CPU31は、ランプ点滅制御処理及び7SEG駆動制御処理を行う(ステップS81)。CPU31は、ランプ点滅制御処理において、キャビネット2の前面に設けられたWINランプなどを点灯させるコマンドをRAM33の所定の記憶領域に設定する。また、7SEG駆動制御処理において、貯留(クレジット)されているメダルの数又は遊技球の数、入賞時のメダルの払出数又は遊技球の払出数などを情報表示部18に表示させるコマンドをRAM33の所定の記憶領域に設定する。前述のコマンドは、副制御回路72に送信されることになる。
次いで、CPU31は、ステップS71で退避させたレジスタのデータを復帰させる(ステップS82)。
図22は、主制御回路71によるリール制御処理(図21のステップS76、S78、S80)の詳細を示している。
まず、CPU31は、当該リールが回転制御中であるか否かを判断する(ステップS91)。この判断が"YES"の場合はステップS92に移り、"NO"の場合には図21のステップS77、S79、S81のいずれかに移る。
ステップS92において、CPU31は、停止予定位置待ち状態であるか否かを判断する。この判断が"YES"の場合はステップS93に移り、"NO"の場合にはステップS95に移る。なお、停止予定位置待ち状態において、CPU31は、リールの定速制御状態を維持する。
ステップS93において、CPU31は、当該リールの停止予定位置に達したか否かを判断する。この判断が"YES"の場合はステップS94に移り、"NO"の場合にはステップS95に移る。
ステップS94において、CPU31は、当該リールの回転制御を減速制御状態に移行させる。この後、ステッピングモータ49L、49C、49Rの全相をオフ(励磁停止)とする停止制御状態へ移行させることになる。
ステップS95において、CPU31は、当該リールの制御状態に応じて加速制御、定速制御、減速制御又は停止制御を行う。
図23は、副制御回路72によるリセット割込処理を示している。ここでは、電源が投入されると、画像制御CPU82(サブCPUに相当する)がリセット割込を1/60Sごとに発生させ、更に、画像制御プログラムROM84に記憶されたリセット割込処理を順次行う。
まず、画像制御CPU82は、画像制御ワークRAM83、制御RAM89、ビデオRAM87などの初期化を行う(ステップS101)。
次いで、画像制御CPU82は、入力監視処理を行う(ステップS102)。この入力監視処理において、画像制御CPU82は、画像制御回路80に信号が入力されたか否かを監視する処理などを行う。例えば、画像制御CPU82は、遊技中以外(リール3の回転中以外など)において、操作部(図示せず)の入力があれば、操作部の入力に対応する演出データ(メニュー画面など)を決定する。
次いで、画像制御CPU82は、コマンド入力処理を行う(ステップS103)。このコマンド入力処理において、画像制御CPU82は、入力した各コマンドに応じて、液晶表示装置5、LED類101、ランプ類102、スピーカ21L、21Rなどにより実行する演出の内容(演出データに相当する)を決定する。なお、コマンド入力処理の詳細を図25に示す。
次いで、画像制御CPU82は、画像描画処理を行う(ステップS104)。この画像描画処理において、画像制御CPU82は、ステップS103で決定した演出データに基づいて、画像表示する演出画像の描画を行う。これにより、前記演出データに応じた画像を液晶表示装置5に表示することができる。
次いで、画像制御CPU82は、VDPカウンタの値が"2"であるか否かを判断する(ステップS105)。この判断が"YES"の場合はステップS106に移り、"NO"の場合には再びVDPカウンタの値をチェックする。
ステップS106において、画像制御CPU82は、VDPカウンタの値を"2"から"0"に戻す。更に、画像制御CPU82は、画像制御IC88にバンク切替コマンドを送信し、表示画像データ領域と書込画像データ領域を入れ替えさせる(ステップS107)。こうしてデータ領域を入れ替えた後、ステップS102の入力監視処理に移り、前述したステップS102〜ステップS107の処理を繰り返す。
図24は、副制御回路72による各種の割込処理を示している。ここで、(a)はサブCPUの定期割込処理、(b)はサブCPUの定期信号受信割込処理、(c)はサブCPUのコマンド信号受信割込処理である。また、定期割込処理(a)は2msごとに発生し、定期信号受信割込処理(b)及びコマンド信号受信割込処理(c)は1/60sごとに発生する。なお、前記サブCPUは、画像制御CPU82及び音・ランプ制御CPU74に相当する。
定期割込処理(1)において、まず、音・ランプ制御CPU74は、音声制御処理を行う(ステップS111)。この音声制御処理において、音・ランプ制御CPU74は、音源IC78に音声出力コマンドを送信し、スピーカ21L、21Rから出力される音声を制御させる。次いで、音・ランプ制御CPU74は、ランプ点灯制御処理を行う(ステップS112)。このランプ点灯制御処理において、音・ランプ制御CPU74は、ランプ駆動回路(不図示)にランプ点灯コマンドを送信し、WINランプなどのランプ類102を点灯させる。
定期信号受信割込処理(2)において、画像制御CPU82は、前記VDPカウンタに"1"を加算する(ステップS121)。このVDPカウンタの値に基づいて、画像制御IC88によるバンク切替が行われる。
コマンド信号受信割込処理(3)において、画像制御CPU82は、主制御回路71から送信されたコマンド信号を受信すると、受信したコマンド信号を未処理コマンドとして画像制御ワークRAM83の所定の記憶領域に書き込む(ステップS131)。この未処理コマンドとしては、スタートコマンド、リール停止コマンド、表示役コマンドなどがある。
図25は、副制御回路72によるコマンド入力処理(図23のステップS103)の詳細を示している。
まず、画像制御CPU82は、画像制御ワークRAM83の所定の記憶領域に未処理コマンドが書き込まれているか否かを判断する(ステップS141)。この判断が"YES"の場合はステップS142に移り、"NO"の場合は図23のステップS104に移る。
ステップS142において、画像制御CPU82は、未処理コマンドに対応する処理を行う。例えば、スタートコマンドに対応する遊技開始処理(図26に詳細を示す)、リール停止コマンドに対応するリール停止処理(図27に詳細を示す)、表示役コマンドに対応する表示役処理(図29に詳細を示す)などを行う。
次いで、画像制御CPU82は、画像制御ワークRAM83の所定の記憶領域においてステップS142で処理した未処理コマンドを処理済みに更新する(ステップS143)。
図26は、副制御回路72による遊技開始処理の詳細を示している。これは、主制御回路71からのスタートコマンドに対応する処理である。
まず、画像制御CPU82は、スタートコマンドに含まれる遊技状態に関する情報"遊技状態識別子"と、内部当選役に関する情報"当選役識別子"を画像制御ワークRAM83の所定の記憶領域に記憶する(ステップS151)。
次いで、画像制御CPU82は、ST非抽選カウンタの値が"1以上"か否かを判断する(ステップS152)。この判断が"YES"の場合はステップS153に移り、"NO"のステップS154に移る。ステップS153において、画像制御CPU82は、ST非抽選カウンタの値から"1"減算する。
ステップS154において、画像制御CPU82は、STゲーム数カウンタの値が"1以上"か否かを判断する。この判断が"YES"の場合はステップS155に移り、"NO"のステップS157に移る。
ステップS155において、画像制御CPU82は、前記"当選役識別子"に基づいて内部当選役が"白7小役のいずれか"であるか否かを判断する。この判断が"YES"の場合はステップS156に移り、"NO"の場合はステップS157に移る。
ステップS156において、画像制御CPU82は、STゲーム数カウンタの値から"1"を減算する。
ステップS157において、画像制御CPU82は、前述の内部当選役、STゲーム数カウンタの値、ST非抽選カウンタの値に基づいて、演出識別子を決定する。例えば、STゲーム数カウンタの値が"1以上"であり、かつ内部当選役が"白7小役"である場合は、白7小役の報知を行う演出識別子を決定する。これに対し、ST非抽選カウンタの値が"1以上"であるか、STゲーム数カウンタの値が"0"であるか、又は内部当選役が"白7小役以外"である場合は、白7小役の報知を行う演出識別子以外を決定する。
次いで、画像制御CPU82は、前述の演出テーブルに基づいて、ステップS157で決定した演出識別子に対応する演出データを設定する(ステップS158)。この演出データは、画像制御IC88に送信され、この演出データに基づいて液晶表示装置5に所定の演出画像(例えば、図1の画面5aに表示された"白7小役01"の当選を示唆する画像)が表示されることになる。
図27は、副制御回路72によるリール停止処理の詳細を示している。これは、主制御回路71からのリール停止コマンドに対応する処理である。
まず、画像制御CPU82は、画像制御ワークRAM83の所定の記憶領域に記憶された未処理コマンドからリール停止コマンドを抽出する(ステップS161)。
次いで、画像制御CPU82は、リール停止コマンドに基づいて今回のリール停止が第1停止であるか否かを判断する(ステップS163)。この判断が"YES"の場合はステップS163に移り、"NO"の場合はステップS165に移る。
ステップS163において、画像制御CPU82は、リール停止コマンドに含まれるリール停止識別子とリール回転識別子に基づいて、第1停止操作で回転停止するリールと、この他の"回転中"の2リールの演出を示す演出識別子を決定し、更に、前述の演出テーブルに基づいて、前記演出識別子に対応する演出データを設定する。この演出データは、画像制御IC88に送信され、この演出データに基づいて液晶表示装置5に所定の演出画像が表示されることになる。
次いで、画像制御CPU82は、ST非抽選監視処理を行う(ステップS164)。このST非抽選監視処理の詳細を図28に示す。
ステップS165において、画像制御CPU82は、リール停止コマンドに基づいて今回のリール停止が第2停止であるか否かを判断する。この判断が"YES"の場合はステップS166に移り、"NO"のステップS167に移る。
ステップS166において、画像制御CPU82は、リール停止コマンドに含まれるリール停止識別子とリール回転識別子に基づいて、第2停止操作で回転停止するリールと、この他の"回転中"の1リール及び"停止中"の1リールの演出を示す演出識別子を決定し、更に、前述の演出テーブルに基づいて、前記演出識別子に対応する演出データを設定する。この演出データは、画像制御IC88に送信され、この演出データに基づいて液晶表示装置5に所定の演出画像が表示されることになる。
ステップS167において、画像制御CPU82は、リール停止コマンドに含まれるリール停止識別子とリール回転識別子に基づいて、第3停止操作で回転停止するリールと、この他の"停止中"の2リールの演出を示す演出識別子を決定し、更に、前述の演出テーブルに基づいて、前記演出識別子に対応する演出データを設定する。この演出データは、画像制御IC88に送信され、この演出データに基づいて液晶表示装置5に所定の演出画像が表示されることになる。
図28は、副制御回路72によるST非抽選監視処理(図27のステップS164)の詳細を示している。
まず、画像制御CPU82は、STゲーム数カウンタの値が"1以上"であるか否かを判断する(ステップS171)。この判断が"YES"の場合は図25のステップS143に移り、"NO"の場合はステップS172に移る。
ステップS172において、画像制御CPU82は、内部当選役が"ST抽選役"であるか否かを判断する。この判断が"YES"の場合は図25のステップS143に移り、"NO"の場合はステップS173に移る。
ステップS173において、画像制御CPU82は、第1停止が左リール3Lで、かつ停止操作位置(図柄位置)がコードナンバー"07〜13"であるか否かを判断する。この判断が"YES"の場合はステップS174に移り、"NO"の場合は図25のステップS143に移る。
ステップS174において、画像制御CPU82は、ST非抽選カウンタに"5"を加算する。
図29は、副制御回路72による表示処理の詳細を示している。これは、主制御回路71からの表示役コマンドに対応する処理である。
まず、画像制御CPU82は、画像制御ワークRAM83の所定の記憶領域に記憶された未処理コマンドから表示役コマンドを抽出する(ステップS181)。
次いで、画像制御CPU82は、ST非抽選カウンタの値が"1以上"であるか否かを判断する。この判断が"YES"の場合はステップS187に移り、"NO"の場合はステップS183に移る。
ステップS183において、画像制御CPU82は、表示役コマンドに基づいて表示役が"ST抽選役"であるか否かを判断する。この判断が"YES"の場合はステップS184に移り、"NO"の場合はステップS187に移る。
ステップS184において、画像制御CPU82は、図11のST抽選テーブルに基づいてST抽選処理を行う。更に、画像制御CPU82は、前記ST抽選に当選したか否かを判断する(ステップS185)。この判断が"YES"の場合はステップS186に移り、"NO"の場合はステップS187に移る。
ステップS186において、画像制御CPU82は、STゲーム数カウンタの値に"50"を加算する。
ステップS187において、画像制御CPU82は、前述の演出テーブルに基づいて、表示役を示す演出識別子に対応する演出データを設定する。この演出データは、画像制御IC88に送信され、この演出データに基づいて液晶表示装置5に所定の演出画像が表示されることになる。例えば、ST非抽選カウンタの値が"0"であり、かつ表示役が"ST抽選役"であり、かつST抽選に外れた場合は、ハズレを示唆する演出を行ってもよい。
このような本発明の実施の一形態に係るパチスロ機1によれば、図14のステップS6の内部抽選処理に基づいて"ST抽選役"が決定されたとき、又は図29のステップS184のST抽選処理に基づいて"ST"に当選したとき以外で、白7小役01〜白7小役06のいずれかの図柄組合せに含まれる一の図柄の変動を表示窓内に停止可能な時機に、第1停止操作が行われると(あるいは表示窓内に前記一の図柄が表示されると)、副制御回路72のST非抽選カウンタに"5"が加算されて(図28のステップS174)、ST抽選処理を中止する(図29のステップS182のYES)ことから、遊技者は、前記一の図柄が表示窓内に表示不可能な時機に停止操作を行う場合がある。
この場合、左リール3Lの表示窓4Lに"白7 (図柄91) "を停止させると、STの抽選が行われないので、遊技者はST状態以外では、左リール3Lの"白7 (図柄91) "を停止させないように遊技を行うことから、ST状態以外では、白7小役01〜白7小役06を表示させることができないので、出玉に起伏が生じることになる。また、ST状態においては、ST状態以外で表示させることのできなかった白7小役01〜白7小役06のいずれかを表示させることができ、この表示により"15枚"のメダルが付与されるので、遊技に対する興趣が増すことになる。また、一般遊技状態において、RBとチェリーの小役とが内部当選役として決定された場合でも、表示役予想格納領域に格納されている優先順位に基づいて、RBに係る図柄の組合せを優先して表示させることから、一般遊技状態において、"白7 (図柄91) "を避けて目押しを行うと、チェリーの図柄が表示されなくなるので、出玉に起伏が生じる。この構成は、請求項1(あるいは、請求項2)に係る本発明の実施の一形態に相当する。
また、本実施形態によれば、左リール3Lにおいて、所定の図柄位置(コードナンバー"07"〜"13"の範囲)で停止ボタンが操作されると、"白7"を表示窓枠内に引き込むことが可能なよう、図柄が配列されている。また、"BAR(図柄96) "と"チェリー (図柄92) "とをN個(N:6以下の整数)離して配列することにより、例えば、RB持越状態において、"チェリー"が停止することが可能な範囲で停止操作がなされた場合であっても、"BAR"を引き込むことが可能な図柄配列を有しているので、RB持越状態において、"チェリー"を表示させることができないこととなり、出玉に起伏を設けることができる。また、"白7"と"チェリー"とをN個(N:6以下の整数)離して配列することにより、例えば、"チェリー"が停止することが可能な範囲で停止操作がなされた場合であっても、"白7"を引き込むことが可能な図柄配列を有しているので、STの抽選を所定の単位遊技数の間、行うことがなくなることとなるため、遊技者は、"BAR"を停止させることが可能な時機に停止操作を行うことから、"チェリー"を表示させることができなくなり、出玉に起伏を設けることができる。