JP2007061322A - リールユニットの搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 梱包作業や開梱作業等の繁雑な作業を伴うことなく多数のリールユニットを搬送し及び保管するのに好適な搬送装置を提供する。
【解決手段】 筐体40に収容した収容位置と筐体から引き出した着脱位置とにスライド変位可能に棚部材60を設け、この棚部材に複数のリールユニット30を横向き姿勢で前後に並べて整列させる整列ガイド機構70と、リールケースの下部と係合してリールユニットの位置ズレを防止する位置ズレ防止機構80と、棚部材が収容位置にあるときに棚部材に載置された複数のリールユニットを一括して係止可能なロック機構90とを備えて搬送装置HSを構成する。
【選択図】 図12

Description

本発明は、主として遊技機の製造工場において使用され、遊技機に組付けられる前に部分組立された状態のリールユニットを多数積載して運搬可能に構成されたリールユニットの搬送装置に関する。
スロットマシン等の遊技機では、従来から遊技機構成部品のユニット化が進展しており、電源ユニットやリールユニット、メダル払出ユニット、フロントマスクユニットなどの主要部品がユニット生産工場で予め部分組立されてユニット部品とされ、遊技機生産工場ではこのように部分組立されたユニット部品をキャビネットボックスに組み付けて製品化している。
リールユニットは、複数のリールとこれらのリールを回転可能に保持するリールケースとを有し、遊技機からの指令信号に基づいて各リールを回転及び停止させるユニットであり、円筒外周面に多数の図柄が配列されたリールが、外郭方形状ないし前面開放の箱状のリールケースに例えば左右に3列並んで配設され、内蔵されたステッピングモータ等により回転及び停止制御可能に装着されて構成されている。リールユニットは、コネクタケーブルを連結配線することで作動可能な状態までユニット組立されてユニット生産工場から遊技機生産工場に搬入される。
ところが、従来では、ユニット生産工場及び遊技機生産工場の何れにおいても、リールユニットを運搬し、保管するための装置が存在せず、一般的には、通い箱と称される箱に一定数量のリールユニットをクッション材とともに収容して保管し、運搬時には通い箱ごと台車に積載して運搬しあるいはパレット等に積載してフォークリフト等により搬送していた。このため、ユニット生産工場においては、通い箱やクッション材の準備と梱包作業、台車に積載しての移動、トラックへの荷積み等の工数が発生し、遊技機生産工場では、トラックの荷台からの荷下ろし、台車に積載して部品倉庫への移動及び保管、通い箱の開梱作業と通い箱及びクッション材の返却などの工数が発生し、作業が繁雑であるという問題があった。
とくに、遊技機に用いられるリールユニットでは、リールの迅速な回転起動と停止図柄の制御精度を高く保持する必要があり、各リールの回転モーメントを極力小さく抑える必要がある。ここで、リールの回転モーメントを小さくするには、リールの外周側に位置する構造部分の質量を低減することが効果的であることから、一般的に、リールの円筒部は、左右の円環とこれらを繋ぐ横桟とからなる細いフレーム構造とされており、左右の円環部に、多数の図柄が印刷された薄いフィルム状のリールテープが貼付されて構成されている。このような構成からリールは外力に対する抗力が比較的低く、しかもリールケースから突出して配設される構造のため、リールの破損を防止しながらリールユニットの跳動を抑制するようにクッション材を選定し配置することは難儀であり、ユニット生産工場ではリールユニットの型式ごとに煩雑な運搬試験を行わざるを得なかった。かかる状況下、遊技機の生産効率を向上させるためには、輸送時の破損を防止し、省スペースで効率的に搬送し及び保管できる装置が望まれるが、このような装置は従来では存在しなかった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、繁雑な作業を伴うことなく多数のリールユニットを搬送し及び保管するのに好適な搬送装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明は、リールケースと回転可能な複数のリールとを有し遊技機に組付けられた状態で使用されるリールユニットを筐体の内部に多数収容保持し、筐体の下部に設けられたキャスター車輪を利用して運搬可能に構成されたリールユニットの搬送装置である。この搬送装置は、筐体の内部に収容した収容位置と筐体から前方に引き出した着脱位置とにスライド変位可能に配設された棚部材と、棚部材の上面側に前後に延びて設けられリールケースの下部を当接支持して複数のリールユニットを横向き姿勢で前後に並べて整列させる整列ガイド機構と、棚部材の上面側にリールケースの下部と係合してリールユニットの位置ズレを防止する位置ズレ防止機構と、棚部材の上方に位置する筐体の内部に前後に延びて配設され、棚部材が収容位置にあるときに棚部材に載置された複数のリールユニットを一括して係止可能なロック機構とを備えて構成される。ロック機構は、基端部が筐体の後端側に枢結され先端部が筐体の前端側で上下に揺動可能に設けられたロックバーと、ロックバーに取り付けられてリールケースの上部と係脱可能な弾性部材と、筐体の前端側に設けられてロックバーの揺動角度位置を弾性部材がリールケースの上部と係合して複数のリールユニットを一括して係止する係止位置と、弾性部材がリールケースの上部から離隔して複数のリールユニットの係止が解除される開放位置とに設定するバー位置設定構造とから構成される。
なお、上記位置ズレ防止機構は、棚部材の上面側に揺動可能に設けられた起伏部材からなり、棚部材の上面に沿って倒伏された倒伏姿勢と、棚部材の上面から上方に突出して起仰された起仰姿勢とに設定可能に構成することが好ましい。
また、上記位置ズレ防止機構は、棚部材の上面に着脱可能に設けられて上方に突出する突起部材からなり、棚部材に載置されるリールユニットの大きさに合わせて装着位置を変更可能に構成することも好ましい。
上記リールユニットの搬送装置では、筐体の内部に収容した収容位置と筐体から前方に引き出した着脱位置とにスライド変位可能な棚部材が設けられ、棚部材の上面側に設けられた整列ガイド機構と位置ズレ防止機構とにより横向き姿勢で前後に並んで整列されて筐体内部に収容された複数のリールユニットが、ロック機構により一括して係止可能に構成される。このため、ユニット生産工場では、棚部材を筐体から着脱位置に引き出して順次リールユニットを載置し、棚部材を筐体内部に収容してロック機構を係止位置にセットする簡単な作業で、複数のリールユニットを筐体内部に保管することができる。筐体の下部にはキャスター車輪が設けられており、筐体内部に収容保持された複数のリールユニットを一度にかつ容易に搬送し、そのままトラックに積載して遊技機生産工場に運搬することができる。遊技機生産工場ではこの搬送装置を利用してそのままリールユニットを部品倉庫に保管でき、生産スケジュールに合わせて本体組立ラインに搬送して、棚部材を筐体から着脱位置に引き出して順次リールユニットを取り出して本体に組付けることができる。従って、通い箱への梱包や開梱作業、台車を用いた搬送など、繁雑な作業を排除して多数のリールユニットを搬送し及び保管するのに好適な搬送装置を提供することができる。
ロック機構には、リールケースの上部と係脱可能な弾性部材が取り付けられたロックバーが筐体内部に前後揺動可能に配設されるとともに、このロックバーの揺動角度位置を係止位置と開放位置とに設定するバー位置設定構造が設けられており、ロックバーを係止位置に設定したときに弾性部材がリールケースの上部と係合して複数のリールユニットを一括して係止するように構成される。このため、リールユニットを筐体内部に収容してロックバーを係止位置に設定すると、棚部材上に前後に並んで整列された複数のリールユニット全てが係止された状態となり、輸送中の振動等でリールユニットが跳動したり、棚部材から滑り落ちたりするようなことがなく、整列状態を保持して搬送することができる。
なお、上記位置ズレ防止機構が、棚部材の上面側に揺動可能に設けた起伏部材からなり、この起伏部材を、棚部材の上面に沿って倒伏された倒伏姿勢と、棚部材の上面から上方に突出して起仰された起仰姿勢とに設定可能にした構成によれば、比較的大型部品であるリールユニットを棚部材に積み込み又は取り出す際、特に棚部材の奥部に積載されるリールユニットを着脱する際に、起伏部材を倒伏姿勢に設定することでリールユニットの引っ掛かりを防止してスムーズに出し入れすることができ、リールユニットを積載した後に起伏部材を起仰姿勢に設定することで輸送中のリールユニットの位置ズレを効果的に防止することができる。
また、上記位置ズレ防止機構が、棚部材の上面に着脱可能に設けられて上方に突出する突起部材からなり、棚部材に載置されるリールユニットの大きさに合わせて装着位置を変更可能にした構成によれば、搬送すべきリールユニットの型式ごとに、位置ズレ防止機構の形成位置が異なる搬送装置を準備したり、搬送装置に大きな改造を加えたりすることなく、棚部材に突起部材を着脱する簡単な作業で輸送中のリールユニットの位置ズレを効果的に防止することができる。
以下、本発明を実施するための形態について添付図面を参照しながら説明する。図1〜図3に、リールユニットが搭載される遊技機の代表例として3リール型のスロットマシンを例示しており、まずこれらの各図を参照してスロットマシンの全体構成について概要説明する。ここで、図1はスロットマシンSMの正面図、図2はフロントマスク20を開放し展開した状態で示すキャビネットボックス10内部の正面図及びフロントマスクの背面図、図3はキャビネットボックス内部の斜視図である。
スロットマシンSMは、大別的には、キャビネットボックス10と、このキャビネットボックス10の前側に横開き開閉可能に組付けられたフロントマスク20と、キャビネットボックス10及びフロントマスク20の各部に取り付けられた各種の遊技構成部品とからなり、全体として縦長方形の直方体状に形成される。
キャビネットボックス10は、天板10a,左右の側板10b,10b,底板10c,及び背板10dを組み立てて前面開放の箱状に構成され、その内部に、マシン各部に電力を供給する電源ユニット11、所定の払い出し条件のもと遊技メダルの払い出しを行うメダル払出ユニット(メダル払出装置ないしホッパユニットなどとも称される)12、スロットマシンSMの作動を統括的に制御する主制御基板が組み込まれた主基板ユニット13、三つのリール33a,33b,33cを回転及び停止作動させるリールユニット30などが取り付けられてマシン本体を構成する。
フロントマスク20は、キャビネットボックス10の開口面域全体を覆う大型のマスク本体20aに、補強用の金属フレーム20bや施錠装置20c等がねじ止めされて扉状に形成される。マスク本体の各部には、三つのリール33a,33b,33cを所定図柄範囲に限って遊技者に透視させるガラス窓21、遊技メダルを投入するメダル投入口22、メダル投入口の受容・返却状態や受容した遊技メダルの計数等を行うメダルセレクタ23、全リールの回転を開始させるスタートレバー24、各リールに対応して設けられリールごとに回転を停止させるストップボタン25a,25b,25c、遊技を演出するためのスピーカ26、及び各種装飾ランプなどの遊技部品が取り付けられる。フロントマスク20は、互いの左側縁上下に設けられたヒンジ機構17,17を利用してキャビネットボックス10の前方に横開き開閉可能に取り付けられ、常にはキャビネットボックス10の前面開口を覆って閉鎖施錠される。
キャビネットボックス10の内部に取り付けられる電源ユニット11、メダル払出ユニット12、主基板ユニット13、リールユニット30等の各ユニットは、ユニットごとにユニット生産工場で組み立てられてユニット部品として遊技機生産工場に納入され、またフロントマスク20についても遊技部品の大部分が組付けられた状態でユニット部品として遊技機生産工場に納入される。遊技機生産工場では、このようにして納入された各ユニット部品を、生産ラインにおいて順次キャビネットボックス10に組み付け及びコネクタ配線し、実際の遊技動作を確認して出荷するようになっている。
このような概要構成のスロットマシンSMにおいて、リールユニット30の全体斜視図を図4に示し、リールユニット30を構成するリールアッセンブリ32の分解斜視図を図5に示すように、リールユニット30は、前後が開放された箱枠状のリールケース31に、回転可能なリールを有するリールアッセンブリ32が装着されて構成され、主基板ユニット13からの指令信号に基づいて各リールを回転及び停止させるユニットである。
各リールアッセンブリ32(32a,32b,32c)は、外周に多数の図柄が印刷されたリールテープが貼付された円筒状のリール33(33a,33b,33c)と、リール33を回転及び停止させるステッピングモータ34、前方の所定の図柄範囲についてリールテープの背後から透過照明するランプ35、リール33の回転角度位置を検出するフォトインタラプタ36などからなり、リールテープを除き同一の部材を用いて構成される。リール33は、ステッピングモータ34の出力軸が連結されるボス部と、このボス部からスポーク状に外方に延びる4本のアーム部、左右の円環とこれらを繋ぐ横桟とからなり左側の円環がアーム部先端に連結された円筒部、などからなるリールフレームを基本構造とし、左右の円環部に帯状のリールテープの左右縁部が貼付されて構成される。
リール33a,33b,33cに貼付されるリールテープは、スロットマシンSMの遊技構成に応じて同一図柄(例えば「7」や「星」などの図柄)の配設数や配列が異なっており、このリールテープの相違により3つのリールアッセンブリ32a,32b,32cが区別される。各アッセンブリ32の上下には舌片状の装着片部が形成されてプッシュノブ式ファースナ37が設けられる一方、リールケース31の前端側には装着片部を当接支持してプッシュノブ式ファースナ37を受容するとともに、リールユニット30をキャビネットボックス10に固定するための固定辺部38がケース下面よりも下方に突出して形成されている。
そこで、リールアッセンブリ32a,32b,32cを順次リールケース31に収容して各装着片部を固定辺部38に当接支持させ、プッシュノブ式ファースナ37を押圧操作することで、リールアッセンブリ32a,32b,32cがリールケース31に一体的に固定され、3つのリールを有するリールユニット30が形成される。リールユニット30は、図4に示すユニット組立された状態でユニット生産工場から遊技機生産工場に搬入される。
さて、このようにユニット組立されたリールユニット30を搬送し、及び保管する際に用いられるリールユニットの搬送装置HSを図6〜図9に示しており、以下これらの各図を参照しながら本発明に係るリールユニットの搬送装置(以下、「搬送装置」という)HSについて説明する。なお、図6は搬送装置HSの全体斜視図、図7(a)は装置前面の開閉扉を閉じた状態の搬送装置HSの正面図、図7(b)は開閉扉を取り外した状態の搬送装置HSの正面図、図8は図7(b)中のVIII−VIII矢視の側面図、図9は搬送装置HSの平面図である。
搬送装置HSは、筐体40の内部に収容した収容位置と筐体から前方に引き出した着脱位置とにスライド変位可能に配設された棚部材60(60A,60B)と、棚部材60の上面側に前後に延びて設けられリールケース31の下部を当接支持して複数のリールユニット30,30…を横向き姿勢で前後に並べて整列させる整列ガイド機構70と、棚部材60の上面側にリールケース31の下部と係合してリールユニットの位置ズレを防止する位置ズレ防止機構80と、棚部材60の上方に位置する筐体40の内部に前後に延びて配設され、棚部材60が収容位置にあるときに棚部材に載置された複数のリールユニット30,30…を一括して係止可能なロック機構90とを備えて構成される。
筐体40は、各複数の縦枠杆41と横枠杆42とを枠組みしてなる外殻直方体のフレーム構造になっており、例えば20×40mm程度の角形鋼管を所定寸法に切断し溶接して、全幅860mm×奥行き1400mm×全高1900mm程度の大きさに形成される。筐体内部は、前後の縦枠杆41,41を結んで固着された補強桟43,43…と、左右の補強桟43,43の間を結んで固着された支持桟44,44…とにより上下4段に区切られている。各段の支持桟44上には、正面視コの字状に折り曲げられた一対のガイドレール45、45が、左右に所定間隔をおいて互いに内向きに対向し、前後に平行に延びて各3組ずつ固着されている。
筐体40の上面、左右の側面、及び背面には、それぞれ天井パネル46a、側面パネル46b,46b、背面パネル46cがネジ固定されている。これらのパネルは、例えば、板厚0.6〜1.2mm程度の鋼板やアルミ合金板等の金属板を、各面域の形状寸法に合わせたパネル形状に切断及び曲げ成形して構成される。側面パネル46b及び背面パネル46cには筐体内部の棚位置に合わせて透明樹脂製の窓46w,46w…が装着されており、筐体内部に収容されたリールユニット30の収容状況を目視確認可能になっている。
筐体40の前面には、それぞれ左右の縦枠杆41との間に設けられたヒンジ機構50を介して、中央からそれぞれ左右側方に開く観音開き形態の開閉扉47(47L,47R)が設けられている。開閉扉も上記同様パネル構造に形成されるとともに、上部二段の棚位置に合わせて透明樹脂製の窓47w,47wが装着されている。ヒンジ機構50は、図9中に丸印で囲み記号Xを付した正面右側の開閉扉47Rの動作変位図(平面図)を図10に示し、(a)開閉扉47Rを閉鎖した状態と(b)開閉扉47Rを180度開いた状態におけるヒンジ機構50の各正面図を図11(a)(b)に示すように、二つの平型蝶番51,52を上下に連結した構成になっている。
すなわち、ヒンジピン51pで枢結された平型蝶番51の二片のヒンジ金具51a,51bのうち一方のヒンジ金具51bと、ヒンジピン52pで枢結された平型蝶番52の二片のヒンジ金具52a,52bのうち一方のヒンジ金具52aとが、連結金具53に上下に並んで固着され、平型蝶番51の他方のヒンジ金具51aと平型蝶番52の他方のヒンジ金具52bとが、二本のヒンジピン51p,52pを軸として相対揺動自在に連結されている。そしてこのように構成されたヒンジ機構50における一方のヒンジ金具51aが筐体40の縦枠杆41に固定され、他方のヒンジ金具52bが開閉扉47Rに固定されて開閉扉47Rが筐体40の前方に横開き開閉可能に取り付けられる。なおヒンジ機構50は、左右の開閉扉47L,47Rの各側縁に上下一対、左右対称に設けられている。
上記ヒンジ機構50を介して筐体40に取り付けられた開閉扉47は、図8(a)、図10中の矢印A及び図11(a)に示すように筐体40の前面開口を塞ぐ閉鎖姿勢から、図10中の矢印B及び図11(b)に示すように、第1のヒンジピン51pを揺動軸として90〜180度展開した開放姿勢、及び図10中の矢印Cで示すように第2のヒンジピン52pを揺動軸としてさらに90度(閉鎖姿勢から270度)揺動させて、開閉扉47R(47L)が側面パネル46bに沿って配設されるように屈折させた折りたたみ姿勢の間で、開閉自在に配設される。開閉扉47には、左右の開閉扉を連結するかんぬき形態の施錠機構48が設けられており、正面右側の開閉扉47Rに左右にスライド変位自在に支持されたロックバーを左側の開閉扉47Lのバー受容孔に嵌入することで、開閉扉47L,47Rが閉鎖姿勢に施錠保持されるようになっている。
このように、ヒンジ機構50を用いた搬送装置HSでは、開閉扉47L,47Rの開放姿勢において筐体40の前面全体が広く開放されるため、後述する棚部材60の出し入れを容易に行うことができる。また左右の開閉扉47L,47Rを、ともに側面パネル46b,46bに沿って折りたたむことができるため、ユニット生産工場において組立完了したリールユニット30を順次積み込む際や、遊技機生産工場において遊技機組立の進捗状況に応じてリールユニット30を順次取り出して組付けるような際に、開放した開閉扉が周囲の作業者に支障を与えるようなことがなく、かつ開閉扉47を閉鎖した状態における搬送装置HSの投影面積とほとんど変わらない設置スペースで上記のような着脱作業等を行うことができる。
筐体40の下部には、車輪の水平旋回が自在な自在キャスタ56aと、車輪の向きが固定された固定キャスタ56bとが各2輪ずつ取り付けられており、このうち筐体後部に取り付けられた自在キャスタ56aには車輪の転動をロック可能なロック機構が設けられている。また、筐体40の上部四隅には、上方に突出して角柱状の支持突起57aが設けられ、筐体40の下部四隅には、支持突起57aと位置整合して下方に突出するとともに下端に皿状の受け部が固着された被支持突起57bが設けられている。支持突起57aの上方への突出高さと被支持突起57bの下方への突出高さとを合計した支持高さは、自在キャスタ56a及び固定キャスタ56bの高さより幾分大きめに設定されており、4箇所の支持突起57aの上に、他の搬送装置の被支持突起57bを係合させて支持させることで、キャスタの車輪が天井パネルと干渉することなく、複数台の搬送装置HSを上下に縦積みできるようになっている。このため、例えば搬送装置HSを倉庫に保管するような場合の保管スペースを削減することができる。なお筐体40の下部には静電気を地落させるためのアースチェーン58が取り付けられており、搬送装置HSが帯電してリールユニットに損傷を与えないように構成されている。
さて、以上のように上下四段に区分けされた筐体40に、収容位置と着脱位置とにスライド変位可能に棚部材60が設けられている。棚部材60は、左右3列に並ぶ各列ごとに引き出してリールユニットの着脱を行う単列棚部材60Aと、全3列を一体的に引き出してリールユニットの着脱を行う複列棚部材60Bとからなり、上方の二段(第1段及び第2段)に単列棚部材60Aを各3セット、下方の二段(第3段及び第4段)に複列棚部材60Bを各1セット設けた構成例を示す。図12及び図13に、第2段及び第3段の棚構造を拡大して示しており、以下両図を併せて参照しながら、筐体40の内部構造について説明する。なお、図12は棚部材60A,60Bを筐体40の内部に収容した状態における搬送装置前端部の左側面図(a)および正面図(b)、図13は棚部材60A,60Bを筐体40から引き出した状態における搬送装置前端部の左側面図(a)および棚奥部の位置ズレ防止機構(起伏部材83)を主として示す正面図(b)である。
上方二段の棚部材(単列棚部材)60Aは、幅200mm×高さ20mm×奥行き1370mm程度の大きさの棚板61Aを主体として構成され、例えば、板厚0.6〜1.2mm程度の鋼板をパネル形状に曲げ成形し内部に所要の補強桟を配して構成される。棚板61Aの左右の側辺には、左右に延びる軸まわりに回転自在なカムフォロア65A,65A…が各側辺に5個ずつ所定間隔をおいて固定されており、これらを筐体の支持桟44に固着された左右のガイドレール45A、45Aの溝内に係合させることで、棚部材60Aを筐体40の内部に収容した収容位置と筐体40から前方に引き出した着脱位置とにスライド変位可能に配設される。
一方、下方二段の棚部材60B(複列棚部材)は、幅720mm×高さ20mm×奥行き1370mm程度の大きさの棚板61Bを主体として構成され、例えば、板厚0.8〜1.6mm程度の鋼板をパネル形状に曲げ成形し内部に所要の補強桟を配して構成される。棚板61Bの左右の側辺には、筐体側に取り付けられて左右内向きに開くコの字状のガイドレール45B,45Bと対峙して、左右外向きに開くコの字状の棚側ガイドレール66B,66Bが固着されている。そして、棚板61Bの前端側では筐体側のガイドレール45Bに取り付けられたカムフォロア65Bが棚側ガイドレール66Bと係合し(図12における左側の係合部を参照)、棚板61Bの後端側では棚側ガイドレール66Bに取り付けられたカムフォロア65Bが筐体側のガイドレール45Bと係合して(図12における右側の係合部を参照)、棚部材60Bを筐体40の内部に収容した収容位置と筐体40から前方に引き出した着脱位置とにスライド変位可能に配設される。
棚板61(61A,61B)の上面には、リールユニット30におけるリールケース31の底面を支持する支持台座62が前後に延びて溶着されている。前述したように、リールケース31の前端側にはケース下面よりも下方に突出して固定辺部38が形成されており、支持台座62は固定辺部38に無理な応力が作用しないように、固定辺部38を浮き上がらせてケース底面を支持するとともに、支持したリールユニット30を正面視右方に誘導するように右傾する傾斜支持面62sを有して構成されている。傾斜支持面62sの延長線と棚板61の上面との交点近傍部に、リールケース31の後端下部を当接支持してリールユニット30,30…を横向き姿勢で前後に整列させる整列ガイド機構70が設けられている。
ところで、リールユニットの外形寸法はユニットの型式によって異なっており、例えば、図8及び図12に示すように、リールアッセンブリが三つの3リール型のリールユニット30と、リールアッセンブリが五つの5リール型のリールユニット30′とでは、リールケースの幅寸法及び厚さ寸法が相違している。そこで、各図に示す搬送装置HSでは、外形寸法が異なるリールユニットであっても棚部材61上に整列させて運搬できるように、整列ガイド機構70が構成されている。
すなわち、整列ガイド機構70では、3リール型のリールユニット30を整列させる整列ガイド部材73と、これよりも大きな5リール型のリールユニット30′を整列させる整列ガイド部材75とが設けられており、運搬または保管すべきリールユニットの型式に応じて利用可能に構成されている。
このうち、5リール型リールユニット30′用の整列ガイド部材75は、棚板61に沿って延びる底辺と右斜め上方に突出するガイド辺を有するL字状断面で前後に延びて形成されており、底辺が棚板61の上面に溶着されて取り付けられている。ガイド辺の配設位置はリールケース31′の後端位置に合わせて設定されており、支持台座の傾斜支持面62sに支持されて正面右方に誘導されるリールケース31′の後端部をガイド辺で受け止めて支持し、このガイド部材75に沿ってリールユニット30′を載置してゆくことで、3台の5リール型リールユニット30′が横向き姿勢の整列状態で前後に並んで搭載されるようになっている。
3リール型リールユニット30用の整列ガイド部材73は、左右の側辺とこれらを繋いで左傾する誘導面とを有する台形状断面で前後に延びて形成されており、左右の側辺に下向きに突出形成されたタブ状の係合突起と、棚板上面に形成されたスリット状の受容溝との嵌合により、整列ガイド部材75の上方を覆って着脱自在に取り付けられる。整列ガイド73の左側辺の配設位置はリールケース31の後端位置に合わせて設定されており、支持台座の傾斜支持面62sに支持されて正面右方に誘導されるリールケース31の後端角部を左側辺で受け止めて支持し、このガイド部材73に沿ってリールユニット30を載置してゆくことで、4台の3リール型リールユニット30が横向き姿勢の整列状態で前後に並んで搭載されるようになっている。
このため、各棚部材60A,60Bに収容するリールユニットの型式に応じて整列ガイド部材73を装着し、あるいは取り外すことで、いずれも良好な作業性のもと、外形寸法が異なる複数種類のリールユニットを容易に着脱することができる。
棚部材60の上面側には、上記整列ガイド機構70に加えて、搬送装置の運搬中にリールユニット30,30′が前後に遊動しないように、電源ユニットの位置ズレを防止する位置ズレ防止機構80が設けられている。位置ズレ防止機構80は、支持台座の傾斜支持面62sに着脱可能に設けられた突起部材81、棚部材の上面側に前後に揺動可能に設けられた起伏部材83、棚部材の上面側に固定された壁面部材85(85a,85b)などを主体として構成される。なお、位置ズレ防止機構80の機構構成は、棚部材上の配設位置を除いてリールユニットの形式30,30′に拘わらず同様である。そこで、以下では煩雑な重複記載を避け、リールユニット30の位置ズレ防止機構について説明する。
突起部材81は、円盤状のボタン部81sとこのボタン部の中心から下向きに突出する軸部81jとを有して画鋲状ないしキノコ状をなし、例えば、ポリアミドやポリエチレン等の樹脂材料を用いて、射出成型等の成形手段で形成される。支持台座の傾斜支持面62sには、突起部材の軸部81jの外径よりもわずかに小径の突起部材装着孔が複数穿設されており、この突起部材装着孔に突起部材の軸部先端を係合させて圧入することで突起部材81が傾斜支持面62sに装着固定され、ボタン部81sを摘んで引き抜くことで突起部材81が支持台座62から離脱される。
突起部材装着孔の形成位置は、リールケース31における底部の壁面構成(リブ構成)に合わせて形成されており、リールユニット30を適切な配設位置に載置したときに、支持台座62に圧入された2箇所の突起部材の各ボタン部81sの外周面が、リールケース31の底部に形成された立設壁面(前後の内壁面やリブの壁面)と係合して、リールユニット30を位置決めし、リールユニット30が前後方向に移動しないように係止する。突起部材装着孔は、リールユニットの型式及び収容台数に応じて傾斜支持面62sに複数形成されている。
なお、突起部材装着孔の形成位置は、リールユニット30の装着作業の容易性を考慮して、突起部材81のボタン部の外周面とリールケース底面の立設壁面との間に1〜2mm程度のクリアランスを有するように構成しても良い。また突起部材81は、リールユニット30の着脱作業に支障とならない程度の適度な突出高さを有して棚部材60の上面に着脱可能なものであれば良く、例えば、金属製または樹脂製の位置決めピンや、カラー、ネジ止めのゴム足、などであっても良い。
各棚部材における最奥部に積載されるリールユニットに対しては、上記突起部材81に代えて、起伏部材83が設けられている。起伏部材83は、図13に示すように、左右水平に延びる回動軸部83jと、この回動軸部83jの一方の端部がコの字状に曲折されて形成された規制部83sとを主体として構成され、例えば、直径φ6mm程度の所定線形の鋼棒を図示する形状に曲げ成形して構成される。支持台座62の左右側辺の下部には、回動軸部83jを回動自在に支持する支持孔が形成されており、このうち左側辺には回動軸部83jの直径よりも幾分大きめのφ6.5mm程度の丸孔状の支持孔62jが、右側辺には幅6.5mm×高さ10mm程度の長孔状の支持孔62kが形成されている。また棚板61の上面には、規制部83sの先端の配設位置に合わせて、規制部の軸端を受容するφ8mm程度の軸端受容孔61jが形成されている。
起伏部材83は、規制部83sが棚板上面に沿う姿勢で、回動軸部83jを支持孔62k及び支持孔62jに挿通し、支持孔62jを通って突出した軸端部にEリングを嵌着することで棚部材60に取り付けられる。ここで、回動軸部83jの二箇所の支持孔62j,62kのうち、規制部側の支持孔62kは上下に長い長孔状に形成されている。このため、これらの支持孔に支持された起伏部材83は、支持孔62jを支点として規制部側が上下に揺動可能であり、規制部83sを棚板上に浮かせた状態で回動軸部38jの軸廻りに回動させることができる。そして、規制部83sが棚板61に直交して上方に延びるように起仰させた回動角度位置で規制部の軸端を軸端受容孔61jに嵌入すると、規制部83sが上方に起仰された起仰姿勢に係止される。
このため、上記のように規制部83sを棚板上に浮かせて、起伏部材83を回動軸部83jの軸廻りに回動操作することで、規制部83sが棚板61の上面から上方に突出して起仰された起仰姿勢Puと、規制部83sが棚板61の上面に沿って倒伏された倒伏姿勢Pdとに設定することができる。
そして、起仰姿勢Puでは、棚板上面から上方に突出配設された規制部83sが、棚部材上に整列支持されたリールユニットのリールケース31の側方に位置して配設され、リールケース31の側面と係合して、リールユニット30が前後方向に移動しないように係止する。一方、倒伏姿勢Pdでは、棚板61の上面に沿って倒伏された規制部83sが、支持台座62に支持され整列ガイド機構70により整列されたリールケース31の底面よりも下方に位置して配設され(図13を参照)、リールユニット30を前後にスライドさせたときに、リールケース31が引っ掛かることなく移動可能になっている。
このため、リールユニット30を棚部材60に積み込み又は取り出す際、特に棚部材60の奥部にリールユニットを着脱する際には、リールユニット30をスライドさせて積み込み又は取り出すことが便宜であるが、このとき起伏部材83を倒伏姿勢Pdに設定することでリールユニット30をスムーズに出し入れすることができ、リールユニット30を棚部材60に積載した後に起伏部材83を起仰姿勢Puに設定することで輸送中のリールユニットの位置ズレを効果的に防止することができる。
また、次述するロック機構90では、最奥部のリールユニットに対する押圧力が前方のユニットよりも弱くなり、上述した突起部材81との組み合わせでは位置ズレを防止する抑止力が不足するおそれがあるが、起伏部材83では規制部83sがリールケース31の側方に配設される構成のため前後方向の位置ズレを完全に抑止することができ、スライド着脱による良好な作業性と高い位置ズレ防止効果とを両立させることができる。
なお、各棚部材の前端側と後端側に、棚板61の上面に固着されて上方に突出する固定式の壁面部材85(85a,85b)が設けられており、最前部に搭載されるリールユニットの前方の側面、最後部に搭載されるリールユニットの後方の側面とそれぞれ係合してリールユニット30が前後に脱落しないようになっている。
さて、以上のように構成される棚部材60の上方に位置して、棚部材60が収容位置にあるときに各棚部材に載置された複数のリールユニット30,30…を一括して係脱可能に係止するロック機構90,90…が設けられている。以下、図8及び図12〜図15の各図を参照しながらロック機構90について説明する。なお、図14は図12中に付記するロック機構90のXIV−XIV矢視の側断面図、図15は図14中に付記するロック機構90のXV−XV矢視の平断面図である。
ロック機構90は、筐体40の後端側の支持桟44に固着されて下方に延びる後方支持部材91と、筐体40の前端側の支持桟44に固着されて下方に延びる前方支持部材92と、基端部が枢結ピン93を介して後方支持部材41に枢結され先端部が筐体40の前端側で上下に揺動可能に設けられたロックバー94と、ロックバー94の下面に取り付けられてリールケース31の上部と係脱可能な弾性部材95と、ロックバー94の揺動角度位置を弾性部材95がリールケース31の上部と係合して複数のリールユニットを一括して係止する係止位置Psと、弾性部材95がリールケース31の上部から離隔してリールユニットの係止が解除される開放位置Pfとに設定するバー位置設定構造100とを有して構成される。
後方支持部材91及び前方支持部材92は、図15に示すように平断面視U字状をなし、例えば、板厚2.3mm程度の鋼板を曲げ成形して形成され、それぞれ前後の支持桟44,44に溶接等の固定手段で固着される。後方支持部材91の左右の側辺には枢結ピン93を挿通させるピン孔が穿設され、前方支持部材92の前面(U字状の底辺)にはバー位置設定構造100のロックピン104を受容するピン係止孔92f,92sが上下に穿設されている。
ロックバー94は、正面視横長の矩形断面を有し、例えば幅40mm×高さ20mm×板厚2mm程度の角形鋼管やアルミ合金の引き抜き型材を利用して形成される。ロックバー94の基端側には、図15に示すように、後方支持部材91の幅寸法に合わせてU字状の切り欠き部94aが形成され、左右の壁面に枢結ピン93を挿通させるピン孔が形成されている。一方、ロックバー94の先端側では、前方支持部材92を上下に挿通させる支持部材受容口94bが上下の壁面に開口形成されるとともに、ロックバー前端部にバー位置設定構造100が設けられている。
バー位置設定構造100は、ロックバー94の前端壁面に螺合装着されロックナット102により固定されたボディ部材101、ボディ部材101に前後にスライド変位自在に軸支された軸部材103、軸部材103の先端(図14及び図15における左端)に固定されたロックピン104、軸部材103の基端(図14及び図15における右端)に固定された握り球105、ロックピン104を常時ボディ部101と離隔する方向(図14及び図15における左方)に付勢するコイルスプリング106などからなり、コイルスプリング106の付勢力に抗して握り球105を引いたときにロックピン104が前方に移動し、引っ張り力を開放したときにコイルスプリング106のバネ力でロックピン104が後方に移動するように構成されている。
ロックピン104の配設位置及びストロークは、前方支持部材92の前面の配設位置と整合して設定されており、握り球105を引いたときにロックピン104が前方支持部材92の前方に退避して(図14及び図15中の二点鎖線を参照)、ロックバー94が枢結ピン93を軸として上下に揺動自在になり、ロックピン104の高さ位置を前方支持部材の上方のピン係止孔92fまたは下方のピン係止孔92sに概略位置合わせして握り球105への引っ張り力を開放したときに、ロックピン104が図中に実線で示すようにピン係止孔に嵌入してロックバー94を前端上傾の開放位置Pfまたは前端下傾の係止位置Psに係止する。
弾性部材95は、下側の棚部材60に搭載されて収容位置に収容されたリールユニットのリールケース上部の位置形状に合わせてロックバー94の下面側に前後に延びて装着されており、ロックバー94を係止位置Psに設定したときにリールケース31の上部と係合して各リールユニット30を棚部材上に弾性的に押圧保持する一方、ロックバー94を開放位置Pfに設定したときに押圧力が開放されるように設定される。
ここで、ロックバー94は、後方支持部91に枢結された枢結ピン93を中心として上下揺動するため、開放位置Pfと係止位置Psとの間で前端側の上下方向移動量が大きく、後端側の上下方向移動量が小さくなっている。そこで、弾性部材95は比較的弾性係数が低く且つ弾性変形量が大きい部材を用いて形成され、例えば、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリオレフィンフォーム等のフォームや、エチレンプロピレンゴムスポンジ、クロロプレンゴムスポンジ等のゴムスポンジ、などの発泡性樹脂材料を用いて前後に延びるブロック状に形成される。
このため、ロック機構90を係止位置Psに設定すると、前後に延びる弾性部材95が各リールケース31の上部と係合してリールユニット30を弾性的に抑え、この棚部材に前後に整列状態で収容された複数のリールユニット30,30…が一括して収容状態に係止保持される。一方、ロック機構90を開放位置Pfに設定するとリールユニット30への押圧力が開放され、棚部材60を筐体前方に引き出してリールユニットの着脱を行うことができる。
なお、第1段と第2段の棚前方の支持桟44には、上述したバー位置設定構造100と同様の機構構成を有する上段棚ロック構造120が設けられており、常にはコイルスプリングにより上方に付勢されたロックピン124が棚板61Aの下面側に設けられたドグプレート127と係合して棚部材60Aを収容位置に保持させ(図12(a)を参照)、コイルスプリングの付勢力に抗して握り球125を下方に引いたときにロックピン124が下方に移動してドグプレート127との係合が解除され、単列棚部材60Aを筐体40の前方に引き出し可能に構成されている。
また、第3段と第4段の棚前方の支持桟44には、下段棚ロック構造130が設けられている。この下段棚ロック構造130では、側面視Z字状に曲折されたロックプレート131が棚板61Bの前端部に前後に揺動自在に設けられており、その前端側の操作片部132が棚板61Bの上面側に指掛け操作可能に導出され、棚板61Bに枢結された揺動支軸133を挟んで下端側の係止片部134が棚板61Bの下面側に導出されて支持桟44の後面と係脱可能に構成されている。下段棚ロック構造130では、ロックプレート131の重量バランスにより操作片部132が起立し係止片部134が下垂した姿勢になるように構成されており、常には係止片部134が支持桟44の後面と係合して棚部材60Bを収容位置に保持させ、操作片部132を前方に引いてロックプレート131を揺動させたときに係止片部134が上動して支持桟44との係合が解除され、複列棚部材60Bを筐体40の前方に引き出し可能に構成されている。
このため、高めの作業位置にあって比較的リールユニットの着脱作業を行いにくい第1段及び第2段では、作業対象となる棚ごとに単列棚部材60Aを筐体前方に引き出してリールユニットの着脱を行うことができ、リールユニット30,30…の搭載後に単列棚部材60Aを収容位置に係止保持させるとともに各棚部材に対応するロックバー94を係止位置Psに設定することで、当該対象となる棚部材単位で複数のリールユニット30,30…を収容状態に係止保持させることができる。
また、低めの作業位置で比較的着脱作業が容易な第3段及び第4段では、左右全3列の支持構造が形成された複列棚部材60Bを一体的に引き出して多数のリールユニットの着脱を効率的に行うことができ、リールユニット30,30…を搭載後に複列棚部材60Bを収容位置に係止保持させて各列上方のロックバー94,94,94を係止位置Psに設定することで、棚部材全列のリールユニット30,30…を迅速に収容状態に係止保持させることができる。
このようにしてロック機構90によりリールユニットが係止されると、搬送装置HSに収容されたリールユニット30が輸送中の振動等により跳動したり、棚部材60から滑り落ちたりするようなことがなく、最大48台のリールユニット30を、整列状態を保持して安定的に搬送し、保管することができる。
以上説明したように、本発明に係るリールユニットの搬送装置HSでは、筐体40に収容した収容位置と筐体から引き出した着脱位置とにスライド変位可能に棚部材60が設けられ、整列ガイド機構70と位置ズレ防止機構80により前後に整列状態で収容された複数のリールユニット30,30…がロック機構90により係止された状態で収容保持される。このため、ユニット生産工場では、棚部材60を着脱位置に引き出して順次リールユニット30を載置して筐体内部に収容させ、ロックバー94を係止位置にセットする簡単な作業で多数のリールユニット30,30…を筐体内部に保管することができ、筐体下部に設けられたキャスタ56a,56bを利用して多数のリールユニットを一度にかつ容易に搬送し、そのままトラックに積載して遊技機生産工場に運搬することができる。遊技機生産工場ではこの搬送装置HSを利用して多数のリールユニット30,30…を部品倉庫に保管でき、生産スケジュールに合わせて本体組立ラインに搬送して、順次リールユニット30を取り出して本体に組付けることができる。従って、通い箱への梱包や開梱作業、台車を用いた搬送など、従来繁雑とされた作業を排除して多数のリールユニットを一括して搬送し及び保管するのに好適な搬送装置を提供することができる。
また、位置ズレ防止機構80を、棚部材60の上面側に揺動可能に設けた起伏部材83で構成し、この起伏部材83を、棚部材60の上面に沿って倒伏された倒伏姿勢Pdと、棚部材60の上面から上方に突出して起仰された起仰姿勢Puとに設定可能にした構成によれば、比較的大型部品であるリールユニット30を棚部材60に積み込み又は取り出す際に、起伏部材83を倒伏姿勢Pdに設定することでリールユニット30をスムーズに出し入れすることができ、リールユニット30を積載した後に起伏部材83を起仰姿勢Puに設定することで輸送中のリールユニットの位置ズレを効果的に防止することができる。
また、位置ズレ防止機構80を、棚部材60の上面に着脱可能に設けられて上方に突出する突起部材81で構成し、棚部材60に載置されるリールユニット30の大きさに合わせて装着位置を変更可能にした構成によれば、搬送すべきリールユニット30,30′等の型式ごとに、位置ズレ防止機構の形成位置が異なる搬送装置を準備したり、搬送装置に大きな改造を加えたりすることなく、棚部材60に突起部材81を着脱する簡単な作業で輸送中のリールユニットの位置ズレを効果的に防止することができる。
遊技機の代表例として示すスロットマシンの正面図である。 フロントマスクを開放した状態で示すキャビネットボックス内部の正面図及びフロントマスクの背面図である。 キャビネットボックス内部の斜視図である。 リールユニットの全体斜視図である。 上記リールユニットを構成するリールアッセンブリの分解斜視図である。 リールユニット搬送装置の全体斜視図である。 (a)は装置前面の開閉扉を閉じた状態のリールユニット搬送装置の正面図、(b)は開閉扉を取り外した状態のリールユニット搬送装置の正面図である。 図7(b)中のVIII−VIII矢視の側面図である。 搬送装置の平面図である。 図9中に丸印で囲み記号Xを付した正面右側の開閉扉の動作変位図(平面図)である。 開閉扉を閉鎖した状態(a)と180度開いた状態(b)のヒンジ機構の正面図である。 棚部材を筐体内部に収容した状態における搬送装置前端部の左側面図(a)および正面図(b)である。 棚部材を筐体から引き出した状態における搬送装置前端部の左側面図(a)および奥部位置ズレ防止機構を主として示す正面図(b)である。 図12中に付記するロック機構のXIV−XIV矢視の側断面図である。 図14中に付記するロック機構のXV−XV矢視の平断面図である。
符号の説明
HS 搬送装置
SM スロットマシン
Pu 起仰姿勢
Pd 倒伏姿勢
Ps 係止位置
Pf 開放位置
10 キャビネットボックス
(10a 天板、10b 側板、10c 底板、10d 背板)
11 電源ユニット
12 メダル払出ユニット
13 主基板ユニット
17 ヒンジ機構
20 フロントマスク
(20a マスク本体、20b 金属フレーム、20c 施錠装置)
21 ガラス窓
22 メダル投入口
23 メダルセレクタ
24 スタートレバー
25a,25b,25c ストップボタン
26 スピーカ
30 リールユニット(3リール型のリールユニット)
30′ リールユニット(5リール型のリールユニット)
31 リールケース(3リール型リールユニットのリールケース)
31′ リールケース(5リール型リールユニットのリールケース)
32 (32a,32b,32c) リールアッセンブリ
33 (33a,33b,33c) リール
34 ステッピングモータ
35 ランプ
36 フォトインタラプタ
37 プッシュノブ式ファースナ
38 固定辺部
40 筐体
41 縦枠杆
42 横枠杆
43 補強桟
44 支持桟
45A,45B ガイドレール
46a 天井パネル
46b 側面パネル
46c 背面パネル
46w 窓
47 開閉扉
(47L 正面左側の開閉扉、47R 正面右側の開閉扉、47w 窓)
48 施錠機構
50 ヒンジ機構
51 平型蝶番(51a,51b ヒンジ金具、51p ヒンジピン)
52 平型蝶番(52a,52b ヒンジ金具、52p ヒンジピン)
53 連結金具
56a 自在キャスタ
56b 固定キャスタ
57a 支持突起
57b 被支持突起
58 アースチェーン
60 棚部材(60A 単列棚部材、60B 複列棚部材)
61(61A,61B) 棚板(61j 軸端受容孔)
62 支持台座(62s 傾斜支持面、62j 支持孔、62k 支持孔)
65A,65B カムフォロア
66B 棚側ガイドレール
67 収容保持部材
70 整列ガイド機構
73 3リール型リールユニット用の整列ガイド部材
75 5リール型リールユニット用の整列ガイド部材
80 位置ズレ防止機構
81 突起部材(81j 軸部、81s ボタン部)
83 起伏部材(83j 回動軸部、83s 規制部)
85(85a,85b) 壁面部材
90 ロック機構
91 後方支持部材
92 前方支持部材(92f ピン係止孔、92s ピン係止孔)
93 枢結ピン
94 ロックバー(94a 切り欠き部、94b 支持部材受容口)
95 弾性部材
100 バー位置設定構造
101 ボディ部材
102 ロックナット
103 軸部材
104 ロックピン
105 握り球
106 コイルスプリング
120 上段棚ロック構造
124 ロックピン
125 握り球
127 ドグプレート
130 下段棚ロック構造
131 ロックプレート
132 操作片部
133 揺動支軸
134 係止片部

Claims (3)

  1. リールケースと回転可能な複数のリールとを有し遊技機に組付けられた状態で使用されるリールユニットを筐体の内部に多数収容保持し、前記筐体の下部に設けられたキャスター車輪を利用して運搬可能に構成されたリールユニットの搬送装置であって、
    前記筐体の内部に収容した収容位置と前記筐体から前方に引き出した着脱位置とにスライド変位可能に配設された棚部材と、
    前記棚部材の上面側に前後に延びて設けられ前記リールケースの下部を当接支持して複数の前記リールユニットを横向き姿勢で前後に並べて整列させる整列ガイド機構と、
    前記棚部材の上面側に前記リールケースの下部と係合して前記リールユニットの位置ズレを防止する位置ズレ防止機構と、
    前記棚部材の上方に位置する前記筐体の内部に前後に延びて配設され、前記棚部材が前記収容位置にあるときに前記棚部材に載置された前記複数のリールユニットを一括して係止可能なロック機構とを備え、
    前記ロック機構が、
    基端部が前記筐体の後端側に枢結され先端部が前記筐体の前端側で上下に揺動可能に設けられたロックバーと、前記ロックバーに取り付けられて前記リールケースの上部と係脱可能な弾性部材と、前記筐体の前端側に設けられて前記ロックバーの揺動角度位置を前記弾性部材が前記リールケースの上部と係合して前記複数のリールユニットを一括して係止する係止位置と、前記弾性部材が前記リールケースの上部から離隔して前記複数のリールユニットの係止が解除される開放位置とに設定するバー位置設定構造と
    からなることを特徴とするリールユニットの搬送装置。
  2. 前記位置ズレ防止機構は、前記棚部材の上面側に揺動可能に設けられた起伏部材からなり、前記棚部材の上面に沿って倒伏された倒伏姿勢と、前記棚部材の上面から上方に突出して起仰された起仰姿勢とに設定可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載のリールユニットの搬送装置。
  3. 前記位置ズレ防止機構は、前記棚部材の上面に着脱可能に設けられて上方に突出する突起部材からなり、前記棚部材に載置される前記リールユニットの大きさに合わせて装着位置を変更可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載のリールユニットの搬送装置。
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