JP2007058587A - 信頼性検証システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 日常生活の様々なコンテキストの中で生じるコミュニケーション先の信頼性の問題を改善するためになされたもので、詐欺に頻繁に用いられる手口に対し、利用者が詐欺にかかる危険を減らすための信頼性検証システムを提供する。
【解決手段】 信頼性検証システム1は、コンテキストの入力を受け付けるコンテキスト入力部11と、コンテキスト入力部11にて入力されたコンテキストから、組織名および電話番号を抽出する組織名電話番号抽出部12と、組織名電話番号抽出部12にて抽出された組織名および電話番号の組合せが、あらかじめ登録された組織のホワイトリストDB16に存在するか否かを検索する検索部14と、検索部14による検索結果に基づいて、コンテキストの送信元の信頼度を表示する表示部17とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、さまざまな状況におけるコミュニケーション先の組織名と電話番号・住所などの信頼性を評価する信頼性検証システムに関する。本発明が適用されるさまざまな状況におけるコミュニケーションとしては、WEBなどのオンラインデータ、電話・インターフォンなどの音声での会話、名刺・葉書・ダイレクトメール・広告などさまざまな媒体での企業から個人への働きかけがある。
従来、信頼情報を確認するには、興信所などを使うか、自ら手作業で検証する必要があった。自力でできることといえば、電話番号簿に記載されているかどうか確かめ、その電話番号が使われているか電話して確かめるというレベルにとどまっていた。
従来は、信頼情報を自動で検証するような仕組みは構築されていなかった。いくつかの業種において、正規の団体のデータベースが公開されるか、問題を起こしているブラックリストのデータベースが公開される程度にとどまっている。このため、問題が露見する以前に、その団体が正規の団体であるのか確かめようとすることはほとんどなかった。
従来の信頼性検証のしくみは、信頼性の検証を行うためのデータベースの存在が一部の人にしか知られず、電子化されておらず、万人に対して利用可能なものとして提供されていなかった。そのため、正規の団体であるかどうかを知るためには、しかるべき法令を知っており、データが登録されている役所におもむき、紙ベースで閲覧して確かめなければならなかった。
次第にデータベースが電子化し公開されるようになりつつあるが、日常生じるさまざまコミュニケーションの現場でよほどの疑惑が生じない限り、それらのデータベースの存在を知っている者でもデータベースへの問い合わせを行わないという状況に変わりはない。このため、詐欺が巧妙化している状況において、詐欺から身を守る側の実際においてあまり進展していない。
また、電話機は、さまざまな重要なコミュニケーションを行う道具であるのにもかかわらず、相手先の電話番号が表示される程度にすぎない。利用者は、日常的な知人からの電話番号を覚えておくことにより、知人からの電話なのか、いたずら電話などの迷惑電話の可能性が高いのかを区別し、それに応じた通話方法の選択を利用者に可能にするというものにすぎない。このため、通話の相手方が名乗っている組織が真正なものであるか否かを確認することが困難で、詐欺の可能性などについては、排除することができなかった。
また、電話機とデータベースを結びつけた利用は、コールセンターなどにおいて利用されている。ここでは、問い合わせのあった顧客に対してのデータベースを、コールセンターの担当者によってデータを登録し、コールセンターの属する組織内においてそのデータを検索・集計などの形で再利用している。これにより、交換機から送られる発呼元の電話番号の電話番号を利用して、顧客管理のためのデータベースを自動的に検索する(特許文献1)。
特開平5−165862号公報(第5頁、第1図)
しかしながら、上記特許文献1に記載された顧客情報登録装置は、電話番号に基づいて、登録済みの顧客データから発信元の顧客の情報を検索するシステムであり、通話の相手方の名乗っている組織が真正な組織であるか否かを確認できる技術ではない。
日常のさまざまなコミュニケーションの中で相手先の名乗る組織名と電話番号などの情報を利用して、人々はさまざまな活動を行っている。それは重要な契約であったり、お金の出し入れに関わるものであったり、それらに関係する重要な情報のやりとりだったりする。それらの安全が守られてはじめて、日々の生活や企業の活動を安心できるものにすることができる。
近年、それらのコミュニケーションを脅かす組織的な犯罪が多発し、巧妙化している。組織的な詐欺が近年増加しており、電話による詐欺の他にも、訪問販売やネットワーク販売を利用した悪質業者によるトラブルも多い。悪質業者によっては、電話番号が通じない、記載された住所に事務所が存在しないなどの事例もある。WWWのページに記載された住所と電話番号がでたらめだったり、記載されている組織名と電話番号では公開されている電話番号簿には記載がなかったり、記載している許認可の情報が虚偽だったりすることがある。また、宣伝の中に示されている許認可の内容も期待される業種とは無関係の内容だったりする。組織名は実在のものだが、電話番号・住所・電子メールアドレス・URLが偽物であるという巧妙な手口も増えている。会社のロゴが記された名刺であっても、ダイレクトインの電話では、会社と無関係の人が会社の一員を装って、名刺を配り電話でやりとりしても詐欺が露見しにくいという危険な状況を生じている。詐欺事件の中では、ある組織の信頼性を印象付けるのに偽の法律事務所を用意するなど手の込んだやりかたになってきているのもある。実在の法人に対してなりすましのダイレクトメールで、販売と代金の振込みを求めるという手口などが行われたら、それによる信用の低下ははかりしれない。また、電子メールでなされているフィッシング詐欺のダイレクトメール版なども既に出現している。正規の案内に対して電話番号と振込先だけを差し替えた葉書を送付されて気づく人がどれだけいるだろうか。個人がだまされることを防ぐことと、法人の信用の低下を防ぐことが、双方の利益にとって必要なものである。それらは、個人の生活に対する危険な落とし穴であり、企業にとっては築きあげてきたブランドに対する信頼の損失という、双方にとって取り返しのつかない損失になる。
このように相手の名乗る組織名と電話番号・住所・電子メールアドレス・URLが信頼性の有するかということが近年特に重要になっている。とりわけ、組織名と電話番号の組み合わせを検証することは、WEB上のデータ、Eメールなどのオンラインデータのみならず、携帯電話を含む電話・FAX・インターフォンでの会話、名刺・広告・葉書・ダイレクトメール・屋外の広告などさまざまな表現のコンテキストの中で必要になってきている。
しかしながら、従来、これらの信頼性についての情報を自動的に検証するシステムは構築されておらず、問題が露見してから、ようやく調査するというのがほとんどである。もちろんコミュニケーション先についての信頼性の問題は、電話においてコミュニケーション先の電話番号の表示という形で、その機能がないときよりはいくらかの進展はした。しかしながら、それはコミュニケーション先の信頼性の検証としては不十分である。それは通話先の電話回線の電話番号以上の情報が得られないからである。このため、電話番号を通知にしてある場合においてさえ、日常的な電話のやり取りのある人とそうでない人を区別する程度にしか、発信者の情報としては意味を持たない。日常的な電話のやり取りがある人に対しては、利用者が利用者の電話機にデータを登録することで電話番号から名前を表示させることはできているが、新規にかかってきた電話に対して、その電話番号の登録名さえ知ることはできない。
また、電話番号とデータベースとを組み合わせた利用としては、コールセンターなどの目的で、電話番号と顧客名簿のデータベースを連動させて、着信時点でその電話番号から顧客データを検索表示するという手法もあるが、これは業務目的のものであって、個人の電話において利便性を提供するものではないし、新規にかかってきた電話番号に対して付加的な情報をなんら与えるものではない。
そのため、電話においては、実際の店舗の窓口における対話にくらべて著しく信頼性が乏しいものである。まず、場所がどこにあるのか、なんという看板をかけているのか、どれくらい人がいるのか、店舗の雰囲気はどうであるのか、話している相手の身なり、顔かたち表情、こういったものが全てかけ落ちている中で電話をしている。そのため、詐欺師にとっては、自分の証拠を残さずに犯罪をする上でも極めて便利な装置となっている。しかも、電話回線を新規に開設するのにあたって、NTT(登録商標)の電話加入権の半額化や将来的な廃止は、電話回線を犯罪に利用するために短期的に契約しすぐ廃止することを容易にしている。
現状においても、電話を利用した詐欺事件は多発し、「オレオレ詐欺」あるいは「振り込め詐欺」と命名されるにいたっている。大規模な顧客データベースの漏洩などにより、個人の名前、住所、電話番号、生年月日、勤務先、家族構成などを利用した上で、本人の関係者を装った巧妙な手口での詐欺が多発している。また、実体にそぐわない組織名で電話契約のうえ、電話番号を電話番号サービスで紹介させるという手口も発生し、「電話番号簿に法律事務所として掲載されているからといって本当に法律事務所か信頼することができない」事態も生じてきている。
本発明は、日常生活の様々なコンテキストの中で生じるコミュニケーション先の信頼性の問題を改善するためになされたもので、詐欺に頻繁に用いられる手口に対し、利用者が詐欺にかかる危険を減らすための信頼性検証システムを提供することを目的とする。
本発明の信頼性検証システムは、コンテキストの入力を受け付けるコンテキスト入力部と、前記コンテキスト入力部にて入力されたコンテキストから、組織名および電話番号を抽出する抽出部と、前記抽出部にて抽出された組織名および電話番号の組合せが、あらかじめ登録された組織のデータベースに存在するか否かを検索する検索部と、前記検索部による検索結果に基づいて、前記コンテキストの送信元の信頼度を表示する信頼度表示部とを備えた構成を有する。
この構成により、コンテキストを入力するだけで、そのコンテキストの送信元が正規の組織であるか否かの信頼度を表示するので、日常生活において詐欺などに騙される危険を低減できる。
本発明の信頼性検証システムは、所定の業種において用いられる組織名の正規表現を記憶した業種データベースと、前記抽出部にて抽出された組織名に基づいて、前記業種データベースに記憶された正規表現を検索することによって、その組織の業種を推定する業種推定部とを備え、前記検索部は、前記業種推定部にて推定された業種のデータベースを検索する構成を有する。
この構成により、コンテキスト中に現れた組織名に基づいて特定されたデータベースに対して検索をかけるので、速やかに検索結果を得ることができる。
本発明の信頼性検証システムにおいて、前記信頼度表示部は、前記検索部による検索の結果、組織名および電話番号の両方が一致するか、いずれかが一致するかに応じて、その組織の信頼度を段階的に表示する構成を有する。
この構成により、信頼度を詳細に通知することができる。
本発明の信頼性検証システムにおいて、前記コンテキスト入力部は、コンテキストとして音声の入力を受け付け、前記抽出部は、前記コンテキスト入力部から入力された音声の構文解析により組織名および電話番号を抽出する構成を有する。
この構成により、例えば、電話やインターホンなどから入力された音声に基づいて、直ちに相手の信頼度を検証することができる。
本発明の信頼性検証システムにおいて、前記コンテキスト入力部は、文字読み取り装置により文字を読み取ることによりコンテキストの入力を受け付ける構成を有する。
この構成により、ウェブページやダイレクトメールなどの信頼度を検証することができる。
本発明の信頼性検証システムは、ネットワークに接続する通信部をさらに備え、ネットワーク上に存在する組織のデータベースをダウンロードする構成を有する。
この構成により、最新のデータベースに基づいて信頼度の検証を行うことができる。
本発明の信頼性検証システムは、法令上あり得ない組織名の正規表現を記憶した違法組織名データベースと、前記抽出部にて抽出された組織名に基づいて、前記違法組織名データベースに記憶された正規表現を検索することによって、その組織が正規の組織であるか否かを判定する組織名判定部とを備え、前記信頼度表示部は、前記組織名判定部での判定結果を表示する構成を有する。
この構成により、法令上ありえない組織名を名乗る詐欺集団からの詐欺に対し、ユーザーに警告を発することができる。
本発明の信頼性検証システムは、通信先から通知される電話番号を取得する電話番号取得部を備え、前記検索部は、前記電話番号取得部にて取得した電話番号が、あらかじめ登録された組織のデータベースに存在するか否かを検索する構成を有する。
この構成により、電話の相手の組織の信頼度を検証することができる。
本発明の信頼性検証システムは、前記電話番号取得部にて取得した電話番号と、前記抽出部にてコンテキストから抽出された電話番号とを比較する電話番号比較部を備え、前記表示部は、前記電話番号比較部による比較結果を表示する構成を有する。
この構成により、通話相手が名乗っている電話番号と通話中の電話番号との食い違いに容易に気づくことができ、詐欺などで生じる不自然な状況を見つけやすくなる。
本発明の信頼性検証システムにおいて、前記信頼度表示部は、前記電話番号取得部にて電話番号を取得できない場合に、その旨を表示する構成を有する。
この構成により、非通知の電話番号を用いた詐欺に対して、ユーザに警告を発することができる。
本発明の信頼性検証システムにおいて、前記信頼度表示部は、前記電話番号取得部にて取得した電話番号が携帯電話の電話番号である場合に、その旨を表示する構成を有する。
この構成により、携帯電話を用いた詐欺に対して、ユーザに警告を発することができる。
本発明によれば、コンテキストを入力するだけで、そのコンテキストの送信元が正規の組織であるか否かの信頼度を表示するので、日常生活において詐欺などに騙される危険を低減できるというすぐれた効果を有する。
以下、本発明の実施の形態の信頼性検証システムについて、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における信頼性検証システムのブロック図を示す図である。信頼性検証システム1は、コンテキスト入力部11と、組織名電話番号抽出部12と、業種推定部13と、検索部14と、データベースダウンロード部15と、ホワイトリストのローカルデータベース(以下、「ホワイトリストDB」という)16と、表示部17とを備えている。
コンテキスト入力部11は、信頼性の検証を行うための組織名と電話番号を含むコンテキストを入力するユニットである。コンテキストとは、「文章などの前後の脈絡」(岩波国語辞典)を意味し、組織名と電話番号を含む。コンテキスト入力部11は、WEB文書・電子メール・会話・葉書・ダイレクトメール・チラシ・広告などいずれの媒体からのコンテキストの入力も可能である。コンテキスト入力部11は、例えば、WEBや電子メールなどの電子化されたデータの入力部、電話・インターフォンの会話の音声入力部、葉書・ダイレクトメール・チラシ・広告などの紙媒体からの電子的な読み込みやキーボードからの入力部である。
図2は、電話機の場合のコンテキスト入力部50の構成を示す図である。音声信号処理部52は、コンテキスト入力部50は、電話回線インターフェース51を有し、電話回線インターフェース51とスピーカー53およびマイク54とが音声信号処理部52を介して接続されている。音声信号処理部52には音声認識部55が接続されており、音声信号処理部52から出力される音声信号は音声認識部55に入る。音声認識部55は、入力された音声信号をコンテキストとして出力する。この構成により、音声によるコンテキストの入力が可能になる。
図1に戻って、信頼性検証システム1の構成の説明を続ける。組織名電話番号抽出部12は、コンテキスト入力部11にて入力されたコンテキストから組織名と電話番号を抽出するユニットである。組織名電話番号抽出部12は、抽出した組織名と電話番号を業種推定部13に通知する。
業種推定部13は、組織名電話番号抽出部12にて抽出された組織名がどの業種に属するかを判定するユニットである。また、業種推定部13は、組織名が法令上ありえない名称である場合には、法令上ありえない名称であることを通知し、詐欺の可能性があると判断した基準となる法令を明示し、利用者に警告する機能を有する。法令上ありえない名称のパターンは正規表現で与えることが可能である。業種推定部13は、組織名電話番号抽出部12から通知された組織名と正規表現で与えられた法令上あり得ない名称とを比較して、その組織名が法令上あり得ないか否かを判定する。また、業種推定部13は、推定した業種が、法令に基づいてデータベースの整備されている業種に属しているかどうか判断する。法令に基づいてデータベースが整備されている業種としては、たとえば法律事務所がある。
データベースダウンロード部15は、外部のデータベースに対して検索を行う機能とホワイトリストDB16の更新のための差分データベースをダウンロードする機能とを有する通信インターフェースである。
ホワイトリストデータベース16は、業種ごとのホワイトリストのデータベースであり、少なくとも組織名と電話番号とを含む。ホワイトリストDB16は、予め重要な利用頻度の高いと思われる業種のホワイトリストベースを記憶しておいてもよい。また、ホワイトリストDB16は、外部のホワイトリストデータベースを検索した際のキャッシュデータであってもよい。外部のデータベースを検索した際のキャッシュデータをホワイトリストDB16に保存することで、一度検索したデータベースに頻繁に問い合わせを行うことを防げる。
図3に本実施の形態における信頼性検証システム1のホワイトリストのデータベースの構築例を示す。このデータベースは、信頼性検証システムの個々の端末からのデータベースの検索リクエストやデータベースの差分の提供のリクエストに対して応答するマスターのデータベースである。
これらのホワイトリストDB16は業種ごとに構成しておく。これにより、例えば法律事務所を検索する際には、法律事務所の分のデータベースだけ入手更新すればよく、その必要が生じるまでその分野のデータベースを入手する必要がない。たとえば、消費者金融などをまったく利用しない人にとっては、貸金業のデータベースは不要である。中小の貸金業者は登録数が極めて多く、それらのデータベースの最新版をローカルに保存することは実際的ではない。
このようなホワイトリストDB16は、法律事務所、債権回収業、税理士法人、社団法人、財団法人、免許・登録などを受けている金融機関がある。これらの業種について、組織名から該当の有無をチェックし、データベースを検索することでホワイトリストに該当していないものを表示することで、疑わしいものを指摘することができる。ホワイトリストDB16とより詳細な項目について一致を得ると、確認をおこなった項目について正しいと判断できる。
このようなデータベースへの問い合わせについては、有効期限内の問い合わせ内容と結果についてはキャッシュして保存しておき、日常頻繁に電話する電話番号での無用なデータベースへの問い合わせを防ぐことができる。
表示部17は、信頼性検証システム1において、検証の度合いを段階で示す表示機能と、ユーザーに対するアドバイスを表示する機能とを有する。表示部17では、信頼性検証の度合いを、確実に信頼性を検証できたものから、ブラックリストまで数段階の信頼性レベルをランプなどにより簡便に表示する機能を持ってもよい。
図4は、本発明の信頼性検証システム1の動作のフローチャートを示す図である。信頼性検証システム1のコンテキスト入力部11は、コンテキストの入力を受け付ける(S11)。コンテキストの入力を受け付けると、組織名電話番号抽出部12は、入力されたコンテキストから組織名と電話番号とを抽出する(S12)。
コンテキストが音声入力された場合には、例えば、以下のように組織名、電話番号を抽出する。組織名電話番号抽出部12は、通話開始後、相手先の音声入力から名乗り部分に着目して、相手先のかな表記での組織名と個人名を切り出す。これは、音声認識技術と、電話での名乗りの慣用表現での構文解析技術によって可能である。例えば、自分の名前を名乗るときの表現は、「私、△△の△△と申します。」とか、「△△の△△ですが、△△の△△さんをお願いいたします。」などのように比較的よくある表現が決まっており、会話の冒頭近くにあることが多いため、音声認識技術を用いることにより、かな表記での組織名と個人名を切り出すことができる。また、単独では判別しがたい場合であっても、「もう一度、会社名とお願いいたします。」、「失礼ですが、そちらさまのご所属とお名前をお願いします。」などという会話をヒントに、もう一度、相手先に名乗らせることで、組織名と名前を聞き出すことができる。
葉書やダイレクトメール・名刺などの場合には、OCRで読み取ったコンテキストから、表示の位置などに基づいて組織名を切り出すのは比較的容易である。信頼のおけるWebページの場合だと、印刷した内容に、通知する内容には問い合わせや手続きの連絡先を明示することが多い。この場合も、比較的容易に組織名を切り出すことができる。
電話番号は、0で始まる2桁から4桁の数字、2桁から3桁の数字、および4桁の数字がハイフン(−)で連結された、もしくはハイフンなしで連結された文字列であり、「電話」「電話番号」「phone」「tel」などの表現の後に続いていることが多いというルールがある。組織名電話番号抽出部12は、上記のようなルールを正規表現によって記述し、コンテキストに対しパターンマッチングを行なうことにより電話番号を抽出する。組織名については、例えば、電話番号の近くにあることが多いというルールがある。組織名電話番号抽出部12は、前後の文から形態素解析を用いて、組織名を抽出する。また、電話やインターフォンでの会話の場合には、「***です。」「***から参りました。」などでのパターンマッチングによって組織名を抽出することもできる。
続いて、業種推定部13は、抽出した組織名を用いて、組織名電話番号抽出部12にて抽出された組織が属している業種を推定する(S13)。具体的には、業種推定部13は、それぞれの業種に固有の文字列のリストを記憶したデータベースを有し、そのリストのいずれかに組織名がパターンマッチングすれば、対応する業種に属していると判断する。また、その業種に属していると通常期待してしまう名称もパターンマッチングのリストとして用意する。また、業種推定部13で、組織名だけでは業種を特定できないときは、コンテキストにある表現を元に業種の推定を行う。融資・ローン・キャッシングなどの表現があれば金融業として推定する。これらの業種の推定には、コンテキスト中の正規表現でのパターンマッチングと置き換えることが可能である。
また、業種推定部13は、法令上あり得ない表現が含まれている組織名の検出も行う(S14)。例えば、法令上ありえない表現「○○省特殊法人 ○○○○」「○○省認可特殊法人 ○○○○」「特殊法人株式会社○○○○」「特殊法人○○株式会社」「法務省認可 ○○法律事務所」「○○省認可 ○○株式会社」などの検索パターンを予め与えておく。これらの表現は、架空請求業者の一部にみられた法令上ありえない名称であり、名称だけで詐欺の可能性が高いと判断できる事例である。
ここで、法律事務所の場合を例に示す。法律事務所の名称は、法令により「法律事務所」の文字列を含んでいる。その他に詐欺が使いそうな「法務事務所」、「弁護士事務所」、「法律○○事務所」などの文字列の読みを検索パターンとして、組織名とのパターンマッチングを行う。これらの文字列とパターンマッチしたときに、法律事務所を連想する業種に属していると判断する。この段階で「法務事務所」、「弁護士事務所」「法律○○事務所」のような表現が組織名とパターンマッチングした場合、例えば「法律事務所を連想させる名称ですが、法律事務所ではあり得ません。詐欺の可能性がありますので、用心してください。」というメッセージを表示することも可能である。
業種推定部13は、詐欺などのトラブルの多い組織名に対して効果的にヒットする正規表現を予め記憶しておき、組織名がそのトラブルの多い組織名に対して効果的にヒットする正規表現に対して、マッチしたときにどのような詐欺の可能性があるかを表示する(S15)。このような詐欺などのトラブルの多い組織名に対して効果的にヒットする正規表現は、トラブルの多い組織名のリストAと、問題のない組織名の膨大なリストBとの中から、BにはマッチしないでAにマッチする度合いが高い正規表現を作り、その正規表現の中から共通性の高い正規表現を選択するという手法で、自動的に構成することができる。このような手法で正規表現化することで、多数のトラブルの多い組織名を全数記憶することなしに、少ない記憶容量でトラブルの多い組織名を高い割合で見つけることができるし、トラブルの多い組織名でよく用いられる名称のパターンで、少し表現の変わったものに対しても、怪しいものとして指摘することができる。
次に、検索部14は、組織名をキーとして業種推定部13で推定された業種のホワイトリストDB16を検索する(S16)。なお、その前にホワイトリストDB16に更新の必要があれば、差分のデータベースを、データベースダウンロード部15で、ネットワークを通じてホワイトリストのローカルデータベース16にダウンロードして検索を行う。検索部14は、ホワイトリストDB16に該当があるか判断する(ステップ17)。該当する組織名が存在しなければ、例えば、「△△という名称は、△△を連想させる法人名ですが、△△のデータベースにそのような登録はなく、△△ではありえません。」というような警告を表示部17に表示する(ステップ18)。該当する組織銘が存在する場合は(S17でYES)、検索部14は電話番号が一致しているか否かを判定する(ステップ19)。その結果、電話番号も一致していると判定されれば(S19でYES)、「この組織名と電話番号は登録されている正規の業者のものです。」と表示する(ステップ20)。電話番号が一致していなければ(S19でNO)、例えば、「電話番号がデータベースに記載のもの***−***−****と異なっており、実在の法人を語っている可能性が残る」というような警告を表示する(ステップ21)。このようにして一連の動作を完了する。
次に、第1の実施の形態に示す信頼性検証システム1によって、どのように詐欺の事例を排除できるのかを例を示しながら説明する。
例えば「○○○法律事務所 TEL:**−****−**** ○○県○○市○○ **−***−**」を名乗る葉書が届いたとする。信頼性検証システム1では、まず、この葉書の内容を、OCR、音声入力、キーボードなどいずれかの方法でコンテキスト入力部11から入力する(S11)。組織名電話番号抽出部12は、コンテキスト入力部11にて入力されたコンテキストから組織名と電話番号を切り出し(S12)、業種推定部13が、切り出した組織名から業種を推定する。ここでは、組織名に法律事務所と含んでいるので簡単なパターンマッチングで業種が法律事務所と判断される。続いて、業種推定部13は、切り出した組織名が法令上あり得ない組織名でないか、パターンマッチングで調べる。この例の場合はそれには該当しない。
次に、検索部14は、法律事務所のデータベースすなわち、日本弁護士連合会のデータベースに、この名称と市外局番ベースの住所で該当があるかどうかを、ローカルのホワイトリストDB16とデータベースダウンロード部15とを使って検索する(S16)。そして、信頼性検証システム1は、検索結果があるか否かを判定する(S17)。この例ではこの名称で検索した時点で、該当がないと判明する。従って、信頼性検証システム1は、「このような法律事務所は存在しません。」と利用者に通知する(S18)。この時点で、法律事務所を装った葉書は偽物であることが露見し、詐欺の被害を未然に防止することができる。
なお、法律事務所とその市外局番ベースで該当があったときには、ステップ19で電話番号全体としての一致を検索する。電話番号全体が、日本弁護士連合会のデータベースに一致している場合には、「この法律事務所名と電話番号は、日本弁護士連合会のデータベースに一致し、正規のものです。」と安心ランプを表示する(S20)。
電話番号全体が市外局番の範囲で一致するだけの場合ステップ21で、「この法律事務所名は、日本弁護士会のデータベースに登録がありますが、この電話番号では確認できていません。この法律事務所の代表の電話番号**−****−****にかけて確認することを奨めます。」と表示する。
電話番号がまったく一致しない場合には、「該当の組織名と電話番号の組み合わせでの法律事務所の登録は存在しません。偽物の法律事務所の疑いが濃厚です。実在の法律事務所の電話番号**−****−****にかけて確認することを奨めます」と表示する。
この例に見られるように、法令で登録が義務付けられている特定の業種では、その業種に属している場合、必ずデータベースに登録されている。従って、登録されていない場合には、違法な組織であると断言できる。そのため、その特定の業種のデータベースを組織名の読み仮名で検索することで、明らかに詐称している場合を見つけ、電話の利用者に対して警告を発して、詐欺にかかる危険を減らすことができる。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態における信頼性検証システムのブロック図を示す図である。第2の実施の形態の信頼性検証システム2は、コンテキスト入力部11、組織名電話番号抽出部12、業種推定部13、検索部14、ブラックリストのローカルデータベース(以下、「ブラックリストDB」という)18、データベースダウンロード部15、表示部17から構成されている。第1の実施の形態の信頼性検証システム1と基本的な構成は同じであるが、第2の実施の形態では、第1の実施の形態におけるホワイトリストデータベース16に代えてブラックリストDB18を有する点が異なる。
図6は、ブラックリストDB18についてその構築例を示す図である。本実施の形態で用いる外部のデータベースは、電話機からのリクエストによって、差分データベースを送信するものである。このデータベースを用いることにより、データの形式を揃えるなどして、音声認識での組織名の対比を行いやすいように組織名の読みを追加することができる。また、このデータベースには、同名の合法的な団体があるかどうかのチェック用にフィールドを持つのがのぞましい。このデータベースを構成するには、官公庁や地方自治体によって作成されたブラックリストをマージする。ブラックリストで検索する場合には、それぞれのデータを合併集合のデータベースで検索すればよく、業種を分類する必要がない。ブラックリストDB18としては、アクティブなブラックリスト業者を優先的に保存する。たとえば、貸金業の場合だと、質屋まで含まれるので業者の数が極めて多く頻繁に変更されるため、ホワイトベースでの検索は必ずしも常に有効とは限らない。このような場合だとブラックリストDB18の検索の方が、検索が容易である。
さらには、ブラックリストDB18の他に、マルチ商法・内職あっせん・消火器販売などにみられるように簡単にはブラックと決め付けられないがトラブルが多発している業者のデータベース、グレーリストデータベースを用いて同様に警告を行うことも可能である。グレーリストデータベースの組織名としては、電子メールでスパムを使って宣伝を行っている業者の組織名を用いるという方法もある。これにより、携帯電話に大規模に送付されるスパムによって誘導された先の業者名・電話番号にアクセスして、騙されることを防ぐこともできる。
図7は、第2の実施の形態の信頼性検証システム2の動作を示すフローチャートである。信頼性検証システム1のコンテキスト入力部11は、コンテキストの入力を受け付ける(S11)。次に、組織名電話番号抽出部12は、コンテキスト入力部11から入力された組織名と電話番号を抽出する(S12)。続いて、業種推定部13は、組織名電話番号抽出部12にて抽出された組織名がどの特定業種に属しているか推定する(S13)。具体的には、データベースが完備されている特定の業種に固有の文字列のリストを電話機内部に持ち、そのリストのいずれかに組織名がパターンマッチングすれば、利用者が思い起こす特定の業種に属していると判断する。また、業種推定部13は、抽出された組織名が法令上ありえない組織名になっていないか確認し(S14)、抽出された組織名がトラブルが多発している組織名に固有のパターンにマッチしないか判定する(S14)。
次に、検索部14は、ブラックリストDB18を、抽出した組織名の読みをキーとして検索する(S31)。なお、その前にブラックDB18に更新の必要があれば、差分のデータベースを、データベースダウンロード部15で、ネットワークを通じてブラックリストDB18にダウンロードして検索を行う。ブラックリストDB18に該当があるか判定する(S32)。抽出した組織名がブラックリストDB18に存在すれば(S32でYES)、検索部14は電話番号が一致するか判定する(S33)。組織名の一致に加えて電話番号も一致すれば(S33でYES)、例えば「△△という名称のブラックリスト業者が存在し、電話番号も一致しました」というように警告を表示する(S34)。組織名だけ一致している場合には、信頼性検証システム1は、「同名のブラックリスト 電話番号***−***−****が存在します。気をつけてください。」と表示する(S35)。組織名は一致しないが電話番号で一致する場合には、信頼性検証システム1は、「この電話番号はそのブラックリストと一致しています。住所は△市△区△△ 1−1−1です。ブラックリスト業者が名前を変えた可能性、ブラックリスト業者が使っていた電話番号の可能性があります。」などというように警告を表示する(S37)。組織名電話番号とも一致しないときにはステップ38で、「マッチするブラックリスト業者の登録はありませんでした。」と表示する(S38)。これらの一連の判定により登録されているブラックリストデータの業者から詐欺の被害を受ける可能性を減らすことができる。
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の第3の実施の形態における信頼性検証システム3を示すブロック図である。第3の実施の形態は、外部のデータベースとして、公開されている電話番号簿のみを利用した信頼性検証システムの構築例である。信頼性検証システム3は、コンテキスト入力部11、組織名電話番号抽出部12、業種推定部13、電話番号簿検索機能つき検索部21、電話番号簿検索インターフェース22、表示部17を備えている。コンテキスト入力部11、組織名電話番号抽出部12、業種推定部13は第1の実施の形態の信頼性検証システム1と同じ構成である。
次に、図9は、第3の実施の形態における信頼性検証システム3を示すフローチャートである。第3の実施の形態における信頼性検証システム3の基本的な動作は、第1の実施の形態の信頼性検証システム1の動作と同じである。すなわち、図9に示すフローチャートにおいて、ステップS11からステップS15までの動作は、第1の実施の形態の信頼場合のステップS11からステップS15までと同じである。
第3の実施の形態の信頼性検証システム5においては、業種推定部13により、組織名がトラブルが多発している組織名に固有のパターンにマッチしないか判定した後(S15)、組織名電話番号抽出部12にて抽出した組織名と電話番号の組み合わせを、公開されている電話番号簿から検索する(S51)。そして、信頼性検証システム5は、抽出した組織名が検索結果にあるか判定する(S52)。抽出した組織名が存在しなければ(S52でNO)、信頼性検証システム3は、例えば「電話番号簿に該当する組織名の登録はありませんでした。」と警告を表示する(S53)。抽出した組織名が存在する場合には(S52でYES)、信頼性検証システム3は、抽出した電話番号が電話番号簿の電話番号と一致するか判断し(S54)、一致すれば(S54でYES)、例えば「この組織名と電話番号は電話番号簿に登録されています。」等と表示する(S55)。組織名の該当があるが電話番号が異なる場合には(S54でNO)、例えば「その組織名で電話番号簿には別の番号で登録があります。」等と表示する(S56)。これらの判定により、掲載されていない組織名と電話番号の信頼性を下げてその旨を表示し利用者に告知することで、注意を促すものになっている。
以上の動作について、具体例を挙げて説明する。融資の案内で「○○○株式会社 TEL **−****−**** FAX **−****−****」の組織名と電話番号があったとする。ちなみに、この例は、架空請求などのトラブルのある組織名のデータから引用した。これに対して、公開されている電話番号簿のひとつであるWeb版のタウンページで検索を行う(ステップ51)と同名の会社が検索にかかる。支店の電話番号など含めて16件見つかったが、上記電話番号は検索にかからなかった(ステップ56)。
このことだけから、この会社と電話番号の組み合わせは、ダイレクトメールで行う会社を代表した番号としてはおかしいと判断できる。本実施の形態においては、「同名の組織名の電話番号で、上記の電話番号はありませんでした。住所の確認も不明です。なりすましの可能性がないか、電話番号簿で確認できる正規の代表番号で確認してみてください。」とアドバイスを表示できる(ステップ56)。
もし、このなりすましを行っている偽の法人が、電話番号簿に掲載していると、本物の法人から見つけられる度合いが高まる。そのため、偽の法人は、電話番号簿に掲載せず、目立たぬうちに詐欺を行い、詐欺が露見しそうになってきたら、今度は別の法人に対してなりすますことを繰り返すものと予想される。そのため、本発明の第3の実施の形態における信頼性検証システム3に示す公開電話番号簿による検索は、詐欺による被害を減らすための効果を有する。
本実施の形態の信頼性検証システム3は、悪質な業者がトラブルを引き起こし、国民生活センターなどのブラックリストに掲載される前の段階においても、ダイレクトメール等のコンテキストからその業者の信頼性を検証でき、詐欺による被害を減らすようメッセージを表示することができるという効果を有する。
(第4の実施の形態)
図10は、本発明の第4の実施の形態における信頼性検証システム4の構成を示すブロック図である。第4の実施の形態の信頼性検証システム4は、入力が電話機の場合のコンテキスト入力部50、組織名電話番号抽出部12、業種推定部13、電話番号簿検索機能つき検索部21、データベースダウンロード部兼電話番号簿検索インターフェース23、ホワイトリストDB16、ブラックリストDB18、表示部17から構成されている。
第4の実施の形態の信頼性検証システム4においては、入力が電話機の場合なので、コンテキスト入力部50は、電話回線インターフェース51、音声信号処理部52、スピーカ53、マイク54、音声認識ユニット55のサブシステムを有し、会話における双方の話者の会話をコンテキストに変換する。電話回路インターフェース51においてはナンバーディスプレイに対応しており、通話先の電話番号を電話番号簿検索機能付き検索部21に送信する。
なお、第4の実施の形態における信頼性検証システム4は、第1〜第3の実施の形態において説明した各構成要素を含んでいる。ホワイトリストDB16、ブラックリストDB18等は、第1および第2の実施の形態で説明した構成と同じである。第4の実施の形態では、電話番号簿のデータベースを利用するとともに、電話機とそのナンバーディスプレイ機能を用いて信頼性を検証するシステムとなっている。
以上のように構成された信頼性検証システム4を搭載した電話機および電話サービスについてその動作を説明する。この第4の実施の形態における信頼性検証システム4は、第1〜第3の各実施の形態における信頼性検証システムの構成を備えているので、第1〜3の各実施の形態における信頼性検証システムの動作を行う。しかも、第4の実施の形態における信頼性検証システム4は、第1〜第3の各信頼性検証システムの利点の総和にとどまらず、より質の高い信頼性の検証を行える。これらの手法を組み合わせることで次のような利点が新たに加わる。
まず、第4の実施の形態では、単独のデータベースでは十分判定しきれない場合であっても、複数のデータベースを使うことで、信頼性の検証を高めることができる。例えば、ホワイトリストDB16では組織名しか一致しなかった場合であっても、電話番号簿で確認することにより信頼性が高まる。また、電話番号簿に記載がなく市外局番まで違っていれば、成りすましの可能性があるが、ブラックリストDB18で該当の有無を調べることで、既知の詐欺にひっかかる可能性を排除できる。ブラックリストDB18に未登録の組織であっても、電話番号簿で検索できなければ、その疑わしさを通知することで、信頼性の確保できない組織と取引をする危険を排除できる。
また、第4の実施の形態では、名乗っている電話番号ではなく、実際に通話している電話番号の信頼性の検証することができる。このことは、ホワイトリストDB16で、組織名と電話番号の組み合わせが検索結果に見つかり、かつ電話番号が通話先に一致するならば、この通話先の信頼性は確実であると判断できるという効果も有する。名乗っている組織名と電話番号とが、実在の組織名と電話番号であっても、通話中の電話番号が違っていれば、見落としなく問題を不一致の度合いに応じて成りすましの可能性を指摘できる。
また、第4の実施の形態では、通話中の電話番号だけから、データベースの検索を行うことで、問題のある通話先であるかを早い段階で自動的に判定を行える。
また、第4の実施の形態では、業種などの推定結果から、信頼性のある通話先ならば満たしているべき条件、携帯電話の電話番号・非通知の電話番号・公衆電話の電話番号ではあってはならないことをチェックできて、その結果で注意を促すことができる点である。具体的には、「法人を名乗っているのにもかかわらず電話番号が非通知になっているので疑わしい。」、「金融機関を名乗っているのに携帯電話(もしくは公衆電話)の番号になっています。」、「この組織名で電話番号簿に公開されていません」などとして警告する。このように、通話中の電話でのナンバーディスプレイでの電話番号と電話番号簿での登録がどうであるのかという情報とを組み合わせることで、疑わしい状況を検知し、電話の利用者に対して通知することができる。
このような本発明の第4の実施の形態の信頼性検証システム4を搭載した電話機および電話サービスによれば、相手先との会話から、相手先の所属と名前のそれぞれの読みを音声認識によって抽出し、ホワイトリストデータベース・ブラックリストデータベース・電話番号簿を使って検索し、しかもナンバーディスプレイの結果と組み合わせて広範な信頼性の検証作業を自動化することができる。これにより、詐欺が検知され詐欺を未然に防止する可能性が飛躍的に高まる。
これら一連の実施例については、組織名と電話番号についてしぼって記載したが、名乗っている住所と、データベースに登録のある住所、ナンバーディスプレイが表示する市外局番との整合性をチェックすることにより、信頼性検証の精度を高めることができる。また、検証するコンテキストの記載が、ホワイトリストデータベースの該当データベースでの登録内容と矛盾していないか、登録番号などをチェックすることが信頼性検証をより確実なものにする。このような信頼性検証の自動化を行った状況では、詐欺が露見しやすくなる。
最後に、信頼性の検証に用いるホワイトリストDBの具体例について説明する。図11は、特定の業種のホワイトリストの例である。文字パターンを含んでいる場合には、連想される業種が選択され、対応するデータベースを検索する。たとえば、「ホウリツジムショ(法律事務所)、ホウムジムショ(法務事務所)、ベンゴシジムショ(弁護士事務所)、ホウリツ?ジムショ(法律?事務所)」のいずれかの文字列が含まれている場合には、法律事務所を連想させる名称と判断する。「ホウリツ?ジムショ」の「?」は任意の文字列を意味するもので、「法律総合事務所」という表現にもパターンマッチするようにする。こうすることで、法律事務所を連想させる表現が多岐にわたった場合にも適応させる。これらの業種は法令により、登録が義務付けられており、登録先の機関が法令で明示されている場合がある。図11に関連して、その他の業種の場合について補足説明を行う。
他の業種の場合の例を追加説明する。たとえば、「サイケンカンリ(債権管理)」の文字列を名称に含んでいる場合、債権回収業を想起させる組織名として判断する。それを元に、債権回収業者のデータベースを検索先に選ぶ。債権回収業者を偽装した業者は次のような名称、「△△債権回収△△」、「△△債権管理△△」、「△△債権△△」であることが多い。そのため、「サイケン?カイシュウ」「サイケン?カンリ」「サイケン」「セイリカイシュウ」「サイケン?カンリ」の文字列を含んでいる場合には、債権回収業者のデータベースを用いて、法律事務所と同様に確認を行うことができる。このデータベースに登録されていない場合、例えば「債権回収業者を連想させる名称ですが、法務省のデータベースに登録されていません。」というような表示をし、利用者に警告や注意を発することができる。なお、債権回収業者は、法務省のデータベースがある。この際、債権回収業者は「債権回収」の文字を名称に含ませることを法令で定められているので、「サイケンカイシュウ」の文字でパターンマッチングしたものに対してだけ、債権業者としての登録のあるデータベースに検索をかければ、本物の債権回収業者か否かを判定するには十分である。「債権管理」「債権」などの名称の組織に対しては、「債権回収業者を連想させる名称ですが、債権業者ではありえません。」と表示させることが重要である。虚偽の団体が債権回収業者を連想させて、電話の利用者を欺くのを防ぐことが極めて重要である。
税理士法人についても法令でデータベースが整備されている。組織名に、「ゼイリシホウジン」や「カイケイジムショ」「カイケイ?ジムショ」「ゼイリシジムショ」「ゼイリシ?ジムショ」「ゼイム?ジムショ」「ゼイム?カイケイ」「カイケイ?ゼイム」「ゼイリ?カイケイ」「カイケイ?ゼイリ」を含む組織名の場合には、税理士法人を期待させる名称であり、この組織名を、ネットワークを通して、日本税理士会連合会のデータベースあるいは、それ由来のデータベースに問い合わせることで、該当する税理士法人があるかどうかを自動的に調べることができる。該当する税理士法人が存在する場合には、「税理士法人を連想される名称ですが、日本税理士会に該当の法人はありません。」と表示をする。これにより税理士法人を装った詐欺を露見しやすくすることができる。
社団法人・財団法人もこのような登録がなされているデータベースである。総務省はこのデータベースを検索可能な形で「公益法人データベース」として提供している。社団法人や財団法人の名称は、しばしば詐欺事件で用いられるものであり、「シャダンホウジン」「ザイダンホウジン」の文字列が読みにパターンマッチングで見つかるときには、このデータベースで検索することで、該当する法人の有無を知ることができる。該当する法人が登録されていなければ明らかに虚偽の法人である。
他にも、金融機関は、「免許・登録などを受けている業者」の金融庁によるデータベースで、その名称を確認できる。これらに記載のない「金融機関」の場合には虚偽の金融機関であることが、確実に判定できる。そこで、「信販、信用、ファイナンス、キャッシング、クレジット、銀行、信託、証券、信用金庫、信金、公庫、ファイナンシャル、ファンド、生命、レンタル、損害」などのいずれかの表現が組織名にある場合には、金融機関であることを思わせる名称であると判断し、金融機関のデータベースで検索する。
また、株式会社の場合には、東京証券取引所あるいは大阪証券取引所のデータベースで上場の有無と内容を検索することができる。これらのデータから、法人名、代表の電話番号、代表の所在地を含む簡潔なデータベースを構築して、検索することができる。これらのうち、データベースとして最もカバレージの広いデータベースからもれている「株式会社名」は、信頼性が少ないと判断することができる。確実性を高めるには、株式会社の登記データベース自体への検索がもっとも正確であるが、これらの民間信用調査機関に登録がある内容と一致することを調べるほうが、休眠会社などを除外できる可能性が高く、信頼性の調査という目的にはそっている。少なくとも、「民間信用調査機関がデータベースを持たない株式会社名については存在しない法人の可能性があるとして用心することを勧める」という態度は、だまされることを防ぐという趣旨にそった行動になっている。
このようにホワイトリストデータベースを用いて信頼性の検証を行うことで、とりわけ法令で裏付けられている業種の組織について、詐欺の可能性を機械的に排除しやすくなる。
以上説明したように、本発明によれば、日常生活において詐欺などに騙される危険を低減できるというすぐれた効果を有し、例えば、利用者が電話を利用した詐欺にかかる危険を減らす電話機等に適用可能なシステム等として有用である。
第1の実施の形態の信頼性検証システムのブロック図 第1の実施の形態におけるコンテキスト入力部を示す図 第1の実施の形態におけるホワイトリストDBの構築例 第1の実施の形態の信頼性検証システムの動作を示すフローチャート 第2の実施の形態の信頼性検証システムのブロック図 第2の実施の形態におけるブラックリストDBの構築例 第2の実施の形態の信頼性検証システムの動作を示すフローチャート 第3の実施の形態の信頼性検証システムのブロック図 第3の実施の形態の信頼性検証システムの動作を示すフローチャート 第3の実施の形態の信頼性検証システムのブロック図 ホワイトリストDBの例を示す図
符号の説明
1〜4 信頼性検証システム
11 コンテキスト入力部
12 組織名電話番号抽出部
13 業種推定部
14 検索部
15 データベースダウンロード部
16 ホワイトリストデータベース。
17 表示部
18 ブラックリストデータベース
21 電話番号検索機能付き検索部
22 電話番号簿検索インターフェース
23 データベースダウンロード部兼電話番号簿検索インターフェース
51 電話回線インターフェース
52 音声信号処理部
53 スピーカ
54 マイク
55 音声認識部

Claims (11)

  1. コンテキストの入力を受け付けるコンテキスト入力部と、
    前記コンテキスト入力部にて入力されたコンテキストから、組織名および電話番号を抽出する抽出部と、
    前記抽出部にて抽出された組織名および電話番号の組合せが、あらかじめ登録された組織のデータベースに存在するか否かを検索する検索部と、
    前記検索部による検索結果に基づいて、前記コンテキストの送信元の信頼度を表示する信頼度表示部と、
    を備えたことを特徴とする信頼性検証システム。
  2. 所定の業種において用いられる組織名の正規表現を記憶した業種データベースと、
    前記抽出部にて抽出された組織名に基づいて、前記業種データベースに記憶された正規表現を検索することによって、その組織の業種を推定する業種推定部と、
    を備え、
    前記検索部は、前記業種推定部にて推定された業種のデータベースを検索することを特徴とする請求項1に記載の信頼性検証システム。
  3. 前記信頼度表示部は、前記検索部による検索の結果、組織名および電話番号の両方が一致するか、いずれかが一致するかに応じて、その組織の信頼度を段階的に表示することを特徴とする請求項1に記載の信頼性検証システム。
  4. 前記コンテキスト入力部は、コンテキストとして音声の入力を受け付け、
    前記抽出部は、前記コンテキスト入力部から入力された音声の構文解析により組織名および電話番号を抽出することを特徴とする請求項1に記載の信頼性検証システム。
  5. 前記コンテキスト入力部は、文字読み取り装置により文字を読み取ることによりコンテキストの入力を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の信頼性検証システム。
  6. ネットワークに接続する通信部をさらに備え、
    ネットワーク上に存在する組織のデータベースをダウンロードすることを特徴とする請求項1に記載の信頼性検証システム。
  7. 法令上あり得ない組織名の正規表現を記憶した違法組織名データベースと、
    前記抽出部にて抽出された組織名に基づいて、前記違法組織名データベースに記憶された正規表現を検索することによって、その組織が正規の組織であるか否かを判定する組織名判定部と、
    を備え、
    前記信頼度表示部は、前記組織名判定部での判定結果を表示することを特徴とする請求項1に記載の信頼性検証システム。
  8. 通信先から通知される電話番号を取得する電話番号取得部を備え、
    前記検索部は、前記電話番号取得部にて取得した電話番号が、あらかじめ登録された組織のデータベースに存在するか否かを検索することを特徴とする請求項1に記載の信頼性検証システム。
  9. 前記電話番号取得部にて取得した電話番号と、前記抽出部にてコンテキストから抽出された電話番号とを比較する電話番号比較部を備え、
    前記表示部は、前記電話番号比較部による比較結果を表示することを特徴とする請求項8に記載の信頼性検証システム。
  10. 前記信頼度表示部は、前記電話番号取得部にて電話番号を取得できない場合に、その旨を表示することを特徴とする請求項8に記載の信頼性検証システム。
  11. 前記信頼度表示部は、前記電話番号取得部にて取得した電話番号が携帯電話の電話番号である場合に、その旨を表示することを特徴とする請求項8に記載の信頼性検証システム。
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