JP2007058166A - ダイクロイックプリズム及びこれを用いた画像投影装置。 - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロ表示デバイスを用いたプロジェクターにおいて高出力な状態で使用しても、投影画像が劣化しないようにする。
【解決手段】プリズム基体に形成されたダイクロイック膜中に、Al2O3又は温度300Kでの熱伝導率が20W/mK以上の高熱伝導物質を10vol%以上含有させる。ここで、ダイクロイック膜は、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層されてなり、低屈折率層中にAl2O3又は高熱伝導物質が20vol%以上の含まれているものが好ましい。また、入射角度依存性を小さくし光利用効率を向上させる観点などから、下記条件式を満足するようにするのが好ましい。NL≧1.58、NH/NL≧1.33(NL:低屈折率層の屈折率、NH:高屈折率層の屈折率)
【選択図】図2
【解決手段】プリズム基体に形成されたダイクロイック膜中に、Al2O3又は温度300Kでの熱伝導率が20W/mK以上の高熱伝導物質を10vol%以上含有させる。ここで、ダイクロイック膜は、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層されてなり、低屈折率層中にAl2O3又は高熱伝導物質が20vol%以上の含まれているものが好ましい。また、入射角度依存性を小さくし光利用効率を向上させる観点などから、下記条件式を満足するようにするのが好ましい。NL≧1.58、NH/NL≧1.33(NL:低屈折率層の屈折率、NH:高屈折率層の屈折率)
【選択図】図2
Description
本発明はダイクロイックプリズムに関し、より詳細には光出力の大きい画像投影装置に好適に用いるダイクロイックプリズムに関するものである。
近年、反射型の液晶パネルやDMD(Digital Micromirror Device)などのマイクロ表示デバイス(画像表示素子)を用いてデジタル化された画像データを投影するプロジェクター(画像投影装置)が開発され一部実用化されている。このようなプロジェクターでは、高画質の映像を画像劣化なく忠実な色再現で投影できることから、最近では映画館等において、フィルムの映像を投影する従来のプロジェクターに代わって用いられるようになってきた。映画館等の大きなスクリーンに画像を投影するプロジェクターでは、15,000ルーメン以上という非常に大きな光出力が必要となる。
ところが、これまでのプロジェクターをそのような高出力な状態で使用すると、投影画像が次第に劣化するという不具合が生じた。特に、画像を投影する像光と不用光とで異なる方向に出射するDMDを用いたプロジェクターの場合に画像劣化が顕著であった。
特開2003-294938号公報(特許請求の範囲)
そこで本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マイクロ表示デバイスを用いたプロジェクターにおいて高出力な状態で使用しても、投影画像が劣化しないようにすることにある。
また本発明の目的は、プロジェクターに用いるダイクロイックプリズムにおいて、熱による、ダイクロイック膜の面歪やプリズム基体内の屈折率分布ムラが生じないようにすることにある。
本発明者等は前記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた。その結果、前記プロジェクターを高出力な状態で使用した場合に投影画像が次第に劣化するのは、プロジェクターに内蔵されているダイクロイックプリズムのプリズム基体やダイクロイック膜が光吸収によって発熱し、光出力の増大に伴ってこの発熱量が大きくなって温度差が拡大し、ダイクロイック膜の面歪やプリズム基体内の屈折率分布ムラが投影画像に影響を与える程に大きくなったためであるとの知見を得た。
本発明はかかる知見に基づきなされたものであり、本発明に係るダイクロイックプリズムは、光吸収による局所的な温度上昇を抑えるべく、プリズム基体に形成されたダイクロイック膜中に、Al2O3又は温度300Kでの熱伝導率が20W/mK以上の高熱伝導物質を10vol%以上含有させたことを特徴とする。なお、本明細書において「高光出力」とは15,000ルーメン以上を意味するものとする。また温度300Kでの熱伝導率を規定したのは、実使用時のダイクロイックプリズム表面の温度を測定すると85℃程度であり、青色のダイクロイック膜は300℃以上では白濁することから、プリズムの温度は85〜300℃の範囲と推定でき、この温度範囲では各材料の熱伝導率の相対的な関係は大きく変わらないからである。
ここで、ダイクロイック膜は、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層されてなり、低屈折率層中にAl2O3又は前記高熱伝導物質が20vol%以上の含まれているものが好ましい。また、入射角度依存性を小さくし光利用効率を向上させる観点などから、低屈折率層および高屈折率層が前記条件式(1)および(2)を満足するようにするのが好ましい。さらには、熱伝導を一層向上させる観点から、ダイクロイック膜は、湿度が0〜95%の範囲、温度変化±25℃の範囲における、透過率50%となるカットオフ波長の変化量が1nm以下であるものが好ましい。なお、このカットオフ波長の変化量が1nm以下であることは、ダイクロイック膜中の空隙が少なく高密度であることを意味するものである。
またプリズム基体での発熱を抑える観点から、プリズム基体は、波長400〜800nmにおける厚さ40mmあたりの平均吸収率が0.5%以下であるものが好ましい。
本発明に係る画像投影装置は、画像情報に基づき各色光の画像を表示する複数の画像表示素子と、各画像表示素子と対応する色光で各画像表示素子を照明する照明光学系と、各画像表示素子によって変調された各色光を合成する色合成光学系と、合成された色光を投影面に投影する投影レンズとを備え、前記色合成光学系として前記記載のダイクロイックプリズムを用いたことを特徴とする。
またもう一つの発明に係る画像投影装置は、対応する波長域の照明光を、画像を投影する像光と不用光とで異なる方向に出射する複数の画像表示素子と、光源から出射された照明光を各色光に分離するとともに、前記画像表示素子によって変調された各色光を合成する色分離合成光学系と、合成された色光を投影面に投影する投影レンズとを備え、前記色分離合成光学系として前記記載のダイクロイックプリズムを用いたことを特徴とする。
ダイクロイック膜の放熱性を向上させる観点から、ダイクロイック膜に隣接してエアーギャップを設けるのが望ましい。
本発明に係るダイクロイックプリズムでは、プリズム基体に形成したダイクロイック膜中に、Al2O3又は温度300Kでの熱伝導率が20W/mK以上の高熱伝導物質を10vol%以上含有させるので、ダイクロイック膜において光吸収による局所的な発熱が生じても、ダイクロイック膜全体に熱が伝わり温度差が生じにくい。これにより、15,000ルーメン以上の高光出力の画像投影装置に用いた場合や、照明光と投影光のプリズム基体内の光路が異なる場合であっても画像劣化が格段に抑えられる。加えて、本発明に係るダイクロイックプリズムでは入射角度依存性が小さくなり、照明から投影までの経路でダイクロイックプリズムを透過できない、いわゆる迷光の発生が抑えられる。また迷光による発熱も抑えられる。
またダイクロイック膜が、高屈折率層と低屈折率層が交互に積層されてなり、低屈折率層中にAl2O3又は前記高熱伝導物質が20vol%以上の含まれていると、少ない層数で優れた反射特性と広い帯域特性が得られる。さらに、低屈折率層の屈折率を1.58以上とすると、入射角度依存性を小さくでき色純度や投影画質を向上できる。高屈折率層と低屈折率層との屈折率比を1.33よりも大きくすると、良好な入射角度依存性を保持しながら良好な反射特性を奏する波長帯域を広くできる。
そしてまたダイクロイック膜が、湿度が0〜95%の範囲、温度変化±25℃の範囲における、透過率50%となるカットオフ波長の変化量が1nm以下のものであると、すなわち前述のようにダイクロイック膜が高密度であると、熱伝導がさらに向上する。またダイクロイック膜が高密度であると、屈折率が高くなり入射角度依存性が小さくなるとともに、環境による波長シフトがなくなり良好な反射特性が得られる。
プリズム基体として、波長400〜800nmにおける厚さ40mmあたりの平均吸収率が0.5%以下のものを用いると、プリズム基体での発熱が抑えられる。
本発明に係る画像投影装置では、各画像表示素子によって変調された各色光を合成する色合成光学系として前記記載のダイクロイックプリズムを用いるので、15,000ルーメン以上に高光出力化しても、あるいは画像表示素子としてDMDを用いても画像劣化が格段に抑えられる。
以下、本発明に係るダイクロイックプリズム及びこれを用いた画像投影装置について図に基づいて説明する。なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明に係るプロジェクター(画像投影装置)の一実施形態を示す概説図である。キセノンランプからなる光源1の光進行方向下流側には、ロッドインテグレータ3が長手方向を光軸Xに沿うように配置されている。光源1は、リフレクタ2の回転楕円面である反射面2aの一方の焦点位置に配置されており、ここから出た光は他方の焦点位置に集光されて、ロッドインテグレータ3の一方端から入射する。ロッドインテグレータ3に入射した光は、ここで内面反射を繰り返し、均一な光量分布となって他端から出射する。
ロッドインテグレータ3の直後には集光レンズ4が配置されており、さらにその後方にはレンズ5が配置されている。この集光レンズ4とレンズ5をリレー光学系とする。ロッドインテグレータ3から出射した光は、集光レンズ4で効率よくレンズ5に導かれ、TIR(Total Internal Refrection)プリズムPRの入射側に配置されたエントランスレンズ6を介して、TIRプリズムPRに入射する。なお、ロッドインテグレータ3からエントランスレンズ6までを照明光学系ILとする。
TIRプリズムPRは、それぞれ略三角柱状の第1プリズムPR1と第2プリズムPR2とから成っており、各プリズム斜面間にエアーギャップ層が設けてある。このTIRプリズムPRによって、DMDに対する入力光と出力光との分離が行われる。第1プリズムPR1は、照明光学系ILから出射した照明光を側面PR1aで全反射させ、色分離合成光学系DPに入射させる。色分離合成光学系DPでは照明光が赤,緑,青の各色に分解されるとともに、DMDで変調された各色光が合成される。
図2に、色分離合成光学系DPの側断面図を示す。色分離合成光学系DPは、略三角柱状の第1プリズム(ダイクロイックプリズム)DP1及び第2プリズム(ダイクロイックプリズム)DP2、略四角柱状の第3プリズムDP3、略三角柱状のクリアプリズムDP4が組み合わされている。第1プリズムDP1の、第2プリズムDP2と対向する面がダイクロイック面として機能し、この面に赤色光を反射するダイクロイック膜Rが形成されている。なお、第1プリズムDP1と第2プリズムDP2との間にはエアーギャップ層が設けられている。そしてまた、第2プリズムDP2の、第3プリズムDP3と対向する面がダイクロイック面として機能し、この面に青色光を反射するダイクロイック膜Bが設けられている。第2プリズムDP1と第3プリズムDP3との間にもエアーギャップ層が設けられている。なお、ダイクロイック膜Rとダイクロイック膜Bの形成位置は逆であっても構わない。また本実施形態では、色分離合成光学系DPにクリアプリズムDP4を用いているが、クリアプリズムDP4は特に用いなくても構わない。ただし、照明光のダイクロイック膜Rへの入射角度を小さくして、ダイクロイック膜Rの入射角度依存性を小さくする観点からは、クリアプリズムDP4を用いることが推奨される。クリアプリズムDP4を用いない場合に、ダイクロイック膜Rの入射角度依存性を小さくするには、第1プリズムDP1にダイクロイック膜Bを形成し、第2プリズムDP2にダイクロイック膜Rを形成するのがよい。
またこの色分離合成光学系DPでは、ダイクロイック膜Rおよびダイクロイック膜Bは、対向する位置にプリズムがない領域にまで形成されている。この領域のダイクロイック膜は、対流する空気と接触するため空冷される。後述するようにダイクロイック膜は熱伝導性が高いため、対流のないエアーギャップ層に接触している領域のダイクロイック膜もこれにより冷却されることとなり、ダイクロイック膜全体の温度上昇が効果的に抑えられる。なお、ダイクロイック膜に隣接してエアーギャップ層を設けているのは、投射光量が多いため、プリズムを接着剤によって接合すると接着剤による吸収が起こり、接着剤が焼き切れるなどの問題が発生することがあるからである。
クリアプリズムDP4の上面である入出射面DPaより入射した照明光は、ダイクロイック膜Rで赤色光が反射し、他の青色光及び緑色光は透過する。ダイクロイック膜Rで反射した赤色光は、第1プリズムDP1の側面DP1bで全反射して、第1プリズムDP1の入出射面DP1aより出射して赤用のDMD11を照明する。なお、画像表示素子としてDMDの他、反射型の液晶表示装置を用いても構わない。
一方、ダイクロイック膜Rを透過した青色光と緑色光のうち、青色光は第2プリズムDP2のダイクロイック膜Bで反射し、緑色光は透過する。ダイクロイック膜Bで反射した青色光は、第2プリズムDP2の側面DP2bで全反射され、第2プリズムDP2の入出射面DP2aより出射して青用のDMD12を照明する。ダイクロイック膜Bを透過した緑色光は、第3プリズムDP3の入出射面DP3aより出射して緑用のDMD13を照明する。
DMD各画素のマイクロミラー(不図示)は±12°に傾斜し、照明光軸I側に12゜傾いた状態では、入射角θ=24゜で入射する照明光をDMDに垂直な方向(投影光軸P方向)に投影光(ON光)として出射させる。他方、照明光軸I側とは逆方向に12゜傾いた状態では、照明光を出射角48゜でOFF光として出射させる。これによって光変調が行われる。
次に、各DMDからの投影光の光路、すなわち光の合成について説明する。赤用DMD11で反射した赤色の投影光は、第1プリズムDP1の入出射面DP1aに入射して、第1プリズムDP1の側面DP1bで全反射した後、さらにダイクロイック膜Rで反射する。また、青用のDMD12で反射された青色の投影光は、第2プリズムDP2の入出射面DP2aに入射して、第2プリズムDP2の側面DP2bで全反射した後、ダイクロイック膜Bでさらに反射する。そして更に、第1プリズムDP1のダイクロイック膜Rを透過する。一方、緑用のDMD13で反射した緑色の投影光は、第3プリズムDP3の入出射面DP3aに入射して、ダイクロイック膜B及びダイクロイック膜Rを透過する。
そして、これら赤色および青色、緑色の各投影光は、同一光軸Pに合成され、クリアプリズムDP4の入出射面DPaから出射して、TIRプリズムPRに入射する。続いて、この合成された投影光は、TIRプリズムPRの各プリズムの全反射条件を満たさないので、TIRプリズムPR及びエアーギャップ層を透過し、複数のレンズ等から成る投影光学系PLによって、図示しないスクリーンに投影される。ここで、投影光学系PLのレンズ等は、図示を省略している。
なお、以上説明した画像投影装置では、ダイクロイックプリズムを照明光を各色光に分離し、変調された各色光を合成するのみ用いているが、変調された各色光を合成するのにのみ用いるようにしてももちろん構わない。
次に、第1プリズムDP1及び第2プリズムDP2に形成されるダイクロイック膜R及びダイクロイック膜Bの具体的構成について説明する。前記説明したように、色分離合成光学系では、照明光と投影光の光路が異なり、照明光の光量は投影光よりも多いため、ダイクロイック膜およびプリズム基体における光吸収による発熱は照明光路側が多くなる。これにより、ダイクロイック膜およびプリズム基体に温度分布ができ、この温度分布が大きくなると、ダイクロイック膜の面歪みやプリズム基体の屈折率分布ムラが、投影した画像に影響を与える程に大きくなる。
特に暗い画像を投影するとき、投影光の光路を通過する光量が少なくなるので、照明光との光量差が最も大きくなり、面歪や屈折率分布差が拡大し、投影性能の劣化が大きくなる。また、照明光と投影光が異なる角度でダイクロイック膜に入射するため、ダイクロイック膜の入射角度依存性により、照明光から投影光までの経路でダイクロイックプリズムを透過できず、プリズム内の迷光になって投影画像の品位を落としたり、余分な熱上昇をもたらす原因となっていた。
そこで本発明のダイクロイックプリズムでは、ダイクロイック膜中に10%以上のAl2O3又は温度300Kでの熱伝導率が20W/mK以上の高熱伝導物質を10vol%以上含有させて、ダイクロイック膜の熱伝導を大きくすることによって、ダイクロイック膜及びプリズム基体の局所的な温度上昇を抑えることに成功した。また同時に、ダイクロイック膜の入射角依存性を小さくすることにも成功した。
なお、ダイクロイック膜中のAl2O3又は高熱伝導物質の含有率を10vol%以上としたのは次の理由からである。すなわち、Al2O3又は高熱伝導物質とこれら以外の膜材料との熱伝導率の比を仮に4:1とすると(後で示すように実際のこれらの比はもっと大きい)、後述する実施例1で使用する、赤色光を反射する第1プリズムDP1を例にとれば、ダイクロイック膜中のAl2O3の含有量は57.5vol%であるから、Al2O3以外の膜材料でダイクロイック膜の全体を構成した場合に比べて、ダイクロイック膜全体の熱伝導率は2.73倍になる。一方、従来のダイクロイックプリズムを用いたプロジェクターではその光出力は最大で15,000ルーメンで、それ以上では投影画像が劣化する。これに対し、実施例1のダイクロイックプリズムを用いたプロジェクターでは光出力が少なくとも24,000ルーメンでも投影画像に劣化は生じないことが確認されている。ダイクロイックプリズムのこの耐光出力の増大は、ダイクロイック膜の熱伝導率の増加によるものと考えられる。すなわち、ダイクロイック膜の熱伝導率が倍になると耐光出力は少なくとも5215ルーメン増大すると推測される((24,000-15,000)/(2.73-1)=5215ルーメン)。
また、青色光を反射する第1プリズムDP2を例にとれば、ダイクロイック膜中のAl2O3の含有量は36.0vol%であるから、Al2O3以外の膜材料でダイクロイック膜の全体を構成した場合に比べて、ダイクロイック膜全体の熱伝導率は2.08倍になる。この青反射のダイクロ膜をベースに先ほどの耐光出力を計算するとダイクロイック膜の熱伝導率が倍になると耐光出力は少なくとも8345ルーメン増大すると推測される((24,000-15,000)/(2.08-1)=8345ルーメン)。ここで、光出力はスクリーンへ投影される投影光の最大光量のことで、ルーメンはANSI規格(American National Standard Institute)に従って測定されたANSIルーメンのことである。
これを基に、Al2O3の含有量(vol%)による熱伝導性、耐光出力の増加量、耐光出力の変化の推定の計算式及び値は以下の通りである。
熱伝導性=4×Al2O3含有量+1×(1−Al2O3含有量)
赤反射ダイクロベースの耐光出力増加量=(熱伝導性―1)×5,215
青反射ダイクロベースの耐光出力増加量=(熱伝導性―1)×8,345
耐光出力=15,000+耐光出力増加量
熱伝導性=4×Al2O3含有量+1×(1−Al2O3含有量)
赤反射ダイクロベースの耐光出力増加量=(熱伝導性―1)×5,215
青反射ダイクロベースの耐光出力増加量=(熱伝導性―1)×8,345
耐光出力=15,000+耐光出力増加量
表1から、Al2O3の含有量が10.0vol%以上あれば、15,000ルーメン以上の光出力で良好な画質が期待できることになる。また、後述する実施例に基づいて、赤色光を反射するダイクロイック膜RはAl2O3を50vol%以上含むことがさらに好ましい。また青色光を反射するダイクロイック膜BはAl2O3を30vol%以上含むことがさらに好ましい。後述の本実施例では、24,000ルーメンを超える明るさに対する画像評価ができておらず、もっと高出力でも画質が良好であるかもしれない。その場合、より少ないAl2O3の含有量でも良好な画質が得られる計算となる。青反射のダイクロイック膜をベースにすると、赤反射のダイクロイック膜をベースにしたときより、より少ないAl2O3の含有量で良好な画質が得られる計算になる。実際の画像評価では、赤色光の画像劣化が他の色光の画像劣化よりも大きい結果を得ており、赤色光の画像への影響の大きい赤色光を反射するダイクロイック膜の熱伝導性がより重要と考えられる。
映画館などで使用されるプロジェクターに要求される光出力はおおよそ20,000ルーメン程度以上であるから、従来のプロジェクター(光出力15,000ルーメン)に対して少なくとも光出力を5,000ルーメン増加させればよい。そのためには、赤反射ダイクロイック膜の熱伝導率を望ましくは1.96倍(=(5,000/5215)+1)以上、青反射ダイクロイック膜の熱伝導率を望ましくは1.60倍(=(5,000/8345)+1)以上にすればよい。赤反射ダイクロイック膜の熱伝導率を1.96倍以上にするためには、次式 4X+(1−X)=1.96からX=0.32となる。すなわち、Al2O3の含有量は望ましくは32vol%以上とすればよいことがわかる。また、青反射ダイクロイック膜の熱伝導率を1.60倍以上にするためには、次式 4X+(1−X)=1.60からX=0.20となる。すなわち、Al2O3の含有量は望ましくは20vol%以上とすればよいことがわかる。
本発明で使用する温度300Kでの熱伝導率が20W/mK以上の高熱伝導物質としては例えばAl2O3(25W/mK)やDLC(ダイヤモンドライクカーボン、20〜40W/mK)などが例示される。なお、従来公知の薄膜材料の熱伝導率を例示しておくと、TiO2が2.5〜5W/mK、SiO2が1.4W/mK、MgF2が0.3W/mK、ZrO2が1.9〜2.9W/mKである。
ダイクロイック膜は高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層されてなり、Al2O3は高屈折率層および低屈折率層の一方または両方に含有させても構わないが、Al2O3の屈折率が1.58〜1.67であることから、低屈折率層に含有させる方が他の高屈折率材料(屈折率2.2以上)との組み合わせにおいて好ましい。高屈折率層と低屈折率層の屈折率差が大きいほど、少ない層数で優れた反射特性が得られ、また低屈折率層の屈折率が高いほどダイクロイック膜の入射角度依存性が小さくなるからである。例えばAl2O3を高屈折率層に含有させると、低屈折率層に用いる材料は屈折率が1.38以下とする必要があり、十分な帯域幅を確保できなくなるとともに、ダイクロイック膜の入射角度依存性が大きくなる。
低屈折率層の屈折率NLは1.58以上が好ましい。低屈折率層の屈折率NLが1.58未満であると、高屈折率層の屈折率との差が大きくなりすぎ、入射角度依存性が大きくなるからである。入射角度依存性が大きくなると、色純度が低下するとともに画質が悪くなり、光利用効率も低下する。ダイクロイック特性の悪化による光利用率の低下は、いわゆるゴーストの発生を招いたり、プリズム内を不要な光が透過してプリズムの温度上昇の一因となる。また、高屈折率層の屈折率NHと低屈折率層の屈折率NLとの比は1.33以上が好ましい。屈折率比NH/NLが1.33未満であると、入射角度依存性は良好であるものの、良好なダイクロイック特性の得られる波長帯域が狭くなる。波長帯域を広げるためには薄膜の層数を増やす必要があるが、薄膜の層数を増やすと製造時のばらつきが増加し、安定した特性が得られ難くなる。加えて製造費が増加する問題がある。
低屈折率層はAl2O3のみで構成してもよいし、所望の屈折率を得るため屈折率の異なる他の材料と組み合わせて使用してもよい。
ダイクロイック膜の形成方法としては特に限定はなく、真空蒸着やIAD(Ion Assisted Deposition)法、IP(Ion Plating)法、スパッタリング法など従来公知の方法を用いることができる。熱伝導率を上げるためには前述のようにダイクロイック膜を高密度なものにするのがよく、このためにはIAD法、IP法、スパッタリング法を用いて膜形成することが推奨される。
本発明で使用するプリズム基体としては、波長400〜800nmにおける厚さ40mmあたりの平均吸収率が0.5%以下のものが望ましい。平均吸収率が0.5%を超えるとプリズム基体の光吸収による発熱が大きくなり屈折率分布が生じるからである。
(実施例1)
表2に示す層構成のダイクロイック膜を、プリズム基体(吸収率:0.29%)の表面に形成した。このダイクロイック膜は赤色光を反射する一方、青色光と緑色光を透過するものであって、IAD法によって、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層したものである。高屈折率層としてNb2O5膜を用い、低屈折率層としてはAl2O3膜を用いた。このダイクロイック膜におけるAl2O3の体積割合は57.5%であり、低屈折率層における体積割合は100%である。なお、ダイクロイック膜中のAl2O3の含有量は、表2の膜構成から算出した。膜全体の膜厚が2379.87nm、Al2O3膜厚の合計が1369.02nmであるから、1369.02/2379.87=57.5vol%と算出される。この例では、低屈折率層がAl2O3で構成されているため、低屈折率層中のAl2O3含有量は100vol%となる。また高屈折率層と低屈折率層の屈折率比NH/NLは1.34である。このダイクロイックプリズムを第1プリズムDP1(図2に図示)として用いた。
表2に示す層構成のダイクロイック膜を、プリズム基体(吸収率:0.29%)の表面に形成した。このダイクロイック膜は赤色光を反射する一方、青色光と緑色光を透過するものであって、IAD法によって、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層したものである。高屈折率層としてNb2O5膜を用い、低屈折率層としてはAl2O3膜を用いた。このダイクロイック膜におけるAl2O3の体積割合は57.5%であり、低屈折率層における体積割合は100%である。なお、ダイクロイック膜中のAl2O3の含有量は、表2の膜構成から算出した。膜全体の膜厚が2379.87nm、Al2O3膜厚の合計が1369.02nmであるから、1369.02/2379.87=57.5vol%と算出される。この例では、低屈折率層がAl2O3で構成されているため、低屈折率層中のAl2O3含有量は100vol%となる。また高屈折率層と低屈折率層の屈折率比NH/NLは1.34である。このダイクロイックプリズムを第1プリズムDP1(図2に図示)として用いた。
表3に示す層構成のダイクロイック膜を、プリズム基体(吸収率:0.29%)の表面に形成した。このダイクロイック膜は青色光を反射する一方、緑色光を透過するものであって、前記と同様に、IAD法によって、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層したものである。高屈折率層としてTiO2膜を用い、低屈折率層としてはLa2O3とAl2O3の混合膜を用いた。La2O3とAl2O3の混合比は分子数比で1:3.3であり、ドイツMerck KGaA社のSubstance M2が使用された。この分子数比から分子量と比重を用いてAl2O3の体積割合を算出すると、このダイクロイック膜におけるAl2O3の体積割合は36.0%であり、低屈折率層における体積割合は62.7%であった。
なお、ダイクロイック膜中のAl2O3の含有量は、表3の膜構成から算出した。表3の低屈折率層は、La2O3とAl2O3の混合材料からなり、混合比率は分子数比1:3.3である。そのうちのAl2O3の体積に相当する比率は、それぞれの分子量と比重から単位分子数あたりの体積を算出し、その比率とした。算出にあたり、La2O3の分子量:325.81、Al2O3の分子量:101.96、La2O3の比重:6.51、Al2O3の比重:4.00の値を用いた。La2O3の単位分子数あたりの体積は、325.81/6.51=50.05、Al2O3の単位分子数あたりの体積は、101.96/4.00=25.49と算出される。分子数比が1:3.3であるから、低屈折率層中のAl2O3の体積比率は、(3.3×25.49)/(50.05+3.3×25.49)=62.7vol%となる。膜全体の膜厚が1725.40nm、La2O3とAl2O3の混合材料の膜厚の合計が989.36nmであるから、膜全体の中でのAl2O3の体積比率は、(989.36×62.7%)/1725.40=36.0vol%と算出される。また高屈折率層と低屈折率層の屈折率比NH/NLは1.38である。このダイクロイックプリズムを第2プリズムDP2(図2に図示)として用いた。
以上作製した第1プリズムDP1と第2プリズムDP2を、図1及び図2に示した画像投影装置に取り付け、光源として6kWのキセノンランプを用いて、スクリーンに投射した赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)の各色光の画質評価を目視にて行った。評価基準は表4に示すとおりである。結果を表5に示す。このときの光出力は24,000ルーメンである。
また、図3に、この画像投影装置のダイクロイック特性を示すグラフを示す。図3は、横軸を波長(nm)とし、縦軸を透過率として、照明光から投影光までの経路の透過率特性を示したものである。
表5から明らかなように、実施例1のダイクロイックプリズムを用いた画像投影装置では、R・G・Bの各色光の画質は点灯直後および点灯1時間後ともに良好なものであった。また、図3から明らかなように、このダイクロイックプリズムの入射角度依存性の小さいため、各色光の切り替わり部分の透過率損失が少ないことがわかる。これにより、明るく、迷光の少ない投影画像が得られた。
(実施例2)
プリズム基体として吸収率が0.49%のものを用いた以外は、実施例1と同様にして、第1プリズムDP1および第2プリズムDP2を作製した。そして実施例1と同様に、作製した第1プリズムDP1および第2プリズムDP2を、図1及び図2に示した画像投影装置に取り付け、光源として6kWのキセノンランプを用いて、スクリーンに投射した赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)の各色光の画質評価を目視にて行った。結果を表6に示す。このときの光出力も24,000ルーメンである。
プリズム基体として吸収率が0.49%のものを用いた以外は、実施例1と同様にして、第1プリズムDP1および第2プリズムDP2を作製した。そして実施例1と同様に、作製した第1プリズムDP1および第2プリズムDP2を、図1及び図2に示した画像投影装置に取り付け、光源として6kWのキセノンランプを用いて、スクリーンに投射した赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)の各色光の画質評価を目視にて行った。結果を表6に示す。このときの光出力も24,000ルーメンである。
表6から明らかなように、実施例2のダイクロイックプリズムを用いた画像投影装置では、R・G・Bの各色光の画質は点灯直後は良好なものであった。また点灯1時間後の各色光の画質は、実施例1のものよりは若干落ちるものの実使用上問題のないものであった。
(比較例1)
表7に示す層構成のダイクロイック膜を、プリズム基体(吸収率:0.49%)の表面に形成した。このダイクロイック膜は赤色光を反射する一方、青色光と緑色光を透過するものであって、IAD法によって、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層したものである。高屈折率層としてLa2O3とTiO2の混合膜を用い、低屈折率層としてはSiO2膜を用いた。このダイクロイック膜におけるAl2O3の体積割合は2.4%であった。また高屈折率層と低屈折率層の屈折率比NH/NLは1.49である。このダイクロイックプリズムを第1プリズムDP1(図2に図示)として用いた。
表7に示す層構成のダイクロイック膜を、プリズム基体(吸収率:0.49%)の表面に形成した。このダイクロイック膜は赤色光を反射する一方、青色光と緑色光を透過するものであって、IAD法によって、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層したものである。高屈折率層としてLa2O3とTiO2の混合膜を用い、低屈折率層としてはSiO2膜を用いた。このダイクロイック膜におけるAl2O3の体積割合は2.4%であった。また高屈折率層と低屈折率層の屈折率比NH/NLは1.49である。このダイクロイックプリズムを第1プリズムDP1(図2に図示)として用いた。
表8に示す層構成のダイクロイック膜を、プリズム基体(吸収率:0.49%)の表面に形成した。このダイクロイック膜は青色光を反射する一方、緑色光を透過するものであって、前記と同様に、IAD法によって、高屈折率層と低屈折率層を交互に積層したものである。高屈折率層としてLa2O3とTiO2の混合膜を用い、低屈折率層としてはSiO2膜を用いた。このダイクロイック膜におけるAl2O3の体積割合は0%である。また高屈折率層と低屈折率層の屈折率比NH/NLは1.41である。このダイクロイックプリズムを第2プリズムDP2(図2に図示)として用いた。
以上作製した第1プリズムDP1と第2プリズムDP2を、図1及び図2に示した画像投影装置に取り付け、光源として6kWのキセノンランプを用いて、スクリーンに投射した赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)の各色光の画質評価を目視にて行った。評価基準は表4に示すとおりである。結果を表9に示す。このときの光出力は20,000ルーメンである。また、図4に、この画像投影装置のダイクロイック特性を示すグラフを示す。
表9から明らかなように、比較例1のダイクロイックプリズムを用いた画像投影装置では、R・G・Bの各色光の画質は点灯直後は良好であったが、点灯1時間後には実用に耐えないレベルにまで低下した。また、図4から明らかなように、このダイクロイックプリズムでは入射角度依存性が大きいため、各色光の透過率曲線の立ち上がりの傾斜が緩く、各色光の透過率損失が大きくなっている。
Claims (10)
- プリズム基体に形成されたダイクロイック膜中に、Al2O3が10vol%以上含まれていることを特徴とする高光出力の画像投影装置用ダイクロイックプリズム。
- プリズム基体に形成されたダイクロイック膜中に、温度300Kでの熱伝導率が20W/mK以上の高熱伝導物質が10vol%以上含まれていることを特徴とする高光出力の画像投影装置用ダイクロイックプリズム。
- プリズム基体内の、照明光と投影光の光路が異なる画像投影装置用ダイクロイックプリズムにおいて、
プリズム基体に形成されたダイクロイック膜中に、Al2O3が10vol%以上含まれていることを特徴とする画像投影装置用ダイクロイックプリズム。 - プリズム基体内の、照明光と投影光の光路が異なる画像投影装置用ダイクロイックプリズムにおいて、
プリズム基体に形成されたダイクロイック膜中に、温度300Kでの熱伝導率が20W/mK以上の高熱伝導物質が10vol%以上含まれていることを特徴とする画像投影装置用ダイクロイックプリズム。 - 前記ダイクロイック膜が、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層されてなり、低屈折率層中にAl2O3又は前記高熱伝導物質が20vol%以上の含まれている請求項1〜4のいずれかに記載の画像投影装置用ダイクロイックプリズム。
- 前記ダイクロイック膜が、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層されてなり、低屈折率層および高屈折率層が下記条件、
NL≧1.58 ・・・・・・(1)
NH/NL≧1.33・・・・(2)
(NL:低屈折率層の屈折率、NH:高屈折率層の屈折率)
を満足する請求項1〜5のいずれかに記載の画像投影装置用ダイクロイックプリズム。 - 湿度が0〜95%の範囲、温度変化±25℃の範囲における、透過率50%となるカットオフ波長の変化量が1nm以下である請求項1〜6のいずれかに記載の画像投影装置用ダイクロイックプリズム。
- 前記プリズム基体の、波長400〜800nmにおける厚さ40mmあたりの平均吸収率が0.5%以下である請求項1〜7のいずれかに記載の画像投影装置用ダイクロイックプリズム。
- 画像情報に基づき各色光の画像を表示する複数の画像表示素子と、各画像表示素子と対応する色光で各画像表示素子を照明する照明光学系と、各画像表示素子によって変調された各色光を合成する色合成光学系と、合成された色光を投影面に投影する投影レンズとを備えた画像投影装置において、
前記色合成光学系として請求項1〜8のいずれかに記載のダイクロイックプリズムを用いたことを特徴とする画像投影装置。 - 対応する波長域の照明光を、画像を投影する像光と不用光とで異なる方向に出射する複数の画像表示素子と、光源から出射された照明光を各色光に分離するとともに、前記画像表示素子によって変調された各色光を合成する色分離合成光学系と、合成された色光を投影面に投影する投影レンズとを備えた画像投影装置において、
、前記色分離合成光学系として請求項1〜8のいずれかに記載のダイクロイックプリズムを用いたことを特徴とする画像投影装置。
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