JP2007057326A - 設備診断方法及び設備診断装置並びにプログラム - Google Patents

設備診断方法及び設備診断装置並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 振動状態信号を付加的なセンサを用いて測定することなく、設備の回転系の状態量から精度良く異常を診断することができ、また加減速区間における回転系の状態量であっても一定の基準回転数の状態量に変換することで設備診断ができる設備診断装置を提供する。
【解決手段】 診断対象のメカニカルシステムを駆動させるモータ状態量と運動方程式に基づいてモータの加減速による状態量の推定値を算出する状態量推定値演算部2と、モータ状態量から推定値を減算して振動状態量を算出する振動状態量演算部3と、この振動状態量を基準回転数の振動状態量に変換する振動状態量変換部4と、振動状態量変換部4が変換した振動状態量を周波数解析する周波数解析部5と、この周波数解析結果に基づいてメカニカルシステムの異常判定を行う診断処理部6とを備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、駆動系を有する設備の異常を診断する設備診断方法及び設備診断装置並びにこの装置としてコンピュータを機能させるプログラムに関するものである。
従来の設備診断方法としては、例えば特許文献1に開示されるものがある。この診断方法は、モータなどの回転機械で構成されたメカニカルシステムにおいて振動検知による異常部位や異常原因の判定を可能としている。概要を説明すると、先ず、モータなどの回転系で発生する振動の変位、速度、加速度のうちの一つ若しくは複数を回転系の回転速度と共に測定する。このとき、測定した振動の加速度信号については、ハイパスフィルタに通して高周波領域成分のみを取り出しておく。
前述のようにして測定した、振動の信号を整流し包絡線処理を行う。そして、一定のサンプリング周期で、包絡線処理した振動信号及び回転周期信号をデジタル信号としてサンプリングする。続いて、予め設定した標準回転周期と回転系の回転周期との比率から回転周期信号と同時にサンプリングした振動信号の時間間隔の変更処理を行い、この変更処理を施した振動信号の周波数解析若しくは自己相関解析により異常部位又は異常原因の判定が行われる。
特開平4−279826号公報
従来の設備診断方法では、モータの加減速動作の制御に用いる状態量(回転位置、速度、印加する電流値など)だけなく、モータなどの回転系で異常が発生した際に励起される振動を測定するための専用の測定器(センサ)が必須でありその分メカニカルシステムの制御系にかかるコストが高くなるという課題がある。
また、振動測定用の測定器を用いない場合、従来の診断処理方法では、モータの加減速中にモータの回転位置データや電流値データを周波数解析すると、加減速により生じる、いわゆる加減速自体が持っている周波数成分が強くでるため、異常により励起される振動の周波数成分が加減速による周波数成分に埋もれる。このため、加減速による周波数成分を除去しない限り、異常により励起される振動の周波数成分の変化を抽出することができず、正確な診断を行うことができないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、振動状態信号を付加的なセンサを用いて測定することなく、設備の駆動系の状態量から精度良く異常を診断することができる設備診断方法及び設備診断装置並びにこの装置としてコンピュータを機能させるプログラムを得ることを目的とする。
この発明に係る設備診断方法は、診断対象の設備を駆動させる回転系の状態量と運動方程式に基づいて回転系の状態量の推定値を算出し、回転系の状態量から推定値を減算して振動状態量を算出し、この振動状態量を一定の基準回転数の振動状態量に変換して周波数解析し、得られた振動状態量の周波数成分値に応じて設備の回転系の異常を判定するものである。
この発明によれば、振動状態信号を付加的なセンサを用いて測定しなくても、設備の回転系を制御するための状態量を用いて精度良く設備の異常を診断することができるという効果がある。また、加減速区間における回転系の状態量であっても一定の基準回転数の状態量に変換することで設備診断が可能である。これにより、加減速動作を行うモータ駆動の設備であっても、特別な診断用の動作を実行することなく設備診断が可能である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による設備診断装置の構成を示すブロック図であり、モータで駆動するメカニカルシステム(診断対象の設備)を診断する。実施の形態1による設備診断装置は、状態量保存部1、状態量推定値演算部(推定値演算部)2、振動状態量演算部3、振動状態量変換部(状態量変換部)4、周波数解析部5及び診断処理部6から構成される。
状態量保存部1は、診断対象のメカニカルシステムのモータ(回転系)を動作制御する制御装置(不図示)の制御周期st毎にモータの回転位置、速度、印加する電流等のモータ状態量を保存する。状態量推定値演算部2は、状態量保存部1に保存した各制御周期の状態量を用いて、モータモデルの運動方程式から各制御周期でのモータ状態量の推定値を算出する。
振動状態量演算部3は、状態量保存部1に保存した各制御周期のモータ状態量と状態量推定値演算部2が算出したモータ状態量の推定値を用いて、モータ状態量から加減速の影響を除去したモータ状態量の振動成分である振動状態量を算出する。振動状態量変換部4は、振動状態量演算部3が算出した振動状態量を、モータ回転の基準移動量として予め設定した基準値dv毎にサンプリングした振動状態量に変換する。
なお、基準値dvは、基準回転数でモータが回転している場合に1制御周期で進む移動量を示している。周波数解析部5は、振動状態量変換部4により変換された基準値dv毎の振動状態量の周波数解析を行う。診断処理部6は、周波数解析部5により周波数解析された結果を用いて設備診断を実行する。
また、本実施の形態1による設備診断装置は、診断対象のメカニカルシステムを制御する制御装置の1つの機能として具現化することができる。この場合、上記制御装置において本実施の形態1に従う設備診断を実行することにより、当該制御装置が、本実施の形態1による設備診断装置として機能することとなる。
例えば、状態量推定値演算部2、振動状態量演算部3、振動状態量変換部4、周波数解析部5及び診断処理部6は、診断対象のメカニカルシステムを制御する制御装置として機能するコンピュータに本発明の設備診断プログラムを読み込ませてその動作を制御することにより、CPUやメモリ等のハードウエアと協働した具体的手段として実現することができる。これにより、メカニカルシステムを制御する制御装置の1つの機能として本発明の設備診断装置を具現化することができる。
この他、メカニカルシステムの制御装置からデータ入力可能な当該制御装置とは別個のコンピュータに本発明によるプログラムを実行させて本発明の設備診断装置として機能させても良い。状態量保存部1については、上述したコンピュータに設けられた記憶装置上に構築することができる。
なお、以下の説明において、本発明の設備診断装置を具現化するコンピュータ自体の構成及びその基本的な機能については、当業者が当該技術分野の技術常識に基づいて容易に認識できるものであり、本発明の本質に直接関わるものではないので詳細な記載を省略する。
次に動作について説明する。
図2は、実施の形態1による設備診断装置の動作を示すフローチャートであり、この図と図1を用いて説明する。
先ず、状態量保存部1は、モータで駆動するメカニカルシステムを制御する制御装置による制御周期毎に、予め定めた区間におけるモータの回転位置、速度及び印加される電流の値をモータ状態量として保存する(ステップST1)。例えば、制御装置により設定されたモータ状態量を状態量保存部1が制御周期毎に読み込んで保持する。
上述のデータを保存する区間の定め方としては、所定時間(例えば1時間)の経過毎に、所定のサンプリング時間(例えば10秒間)でのデータを保存する方法、あるいは、所定の動作を行う毎にその動作のデータを保存する方法等が挙げられる。また、本実施の形態1ではモータの制御周期毎に保存する例を示すが、モータの制御周期のn倍(n≧2を満たす自然数)の周期毎に保存しても構わない。
次に、状態量推定演算部2では、モータモデルの運動方程式から第i番目の制御周期におけるモータ電流の推定値τdを算出する(ステップST2)。ここで、状態量保存部1に保存された第i番目の制御周期のモータ電流をτm(i)、モータ速度をvm(i)、モータ位置をpm(i)とする。
状態量推定演算部2は、例えばモータモデルが単純な1慣性系とみなせる場合、下記式(1)に従って第i番目の制御周期におけるモータ電流推定値τd(i)を算出する。ただし、am(i)は第i番目の制御周期におけるモータ加速度であり、制御周期毎のモータ速度間の差分から算出される。また、Imは慣性モーメント、fvは粘性摩擦係数であり、fcはクーロン摩擦係数、sgnはパラメータが正の値であると“+1”になり、負の値であると“−1”になり、0であれば“0”となる関数である。
τd(i)=Im・am(i)+fv・vm(i)+fc・sgn(vm(i)) ・・・(1)
続いて、振動状態量演算部3では、状態量保存部1に保存された制御周期毎のモータ電流とモータ電流推定値とを入力し、第i番目の制御周期における振動状態量dt(i)として、モータ電流値τm(i)とモータ電流推定値τd(i)との差を下記式(2)に従い算出する(ステップST3)。
dt(i)=τm(i)−τd(i) ・・・(2)
前述したように、状態量保存部1に保存されたモータ状態量であるモータ電流値τm(i)を単純に周波数解析するだけでは、τm(i)に含まれるモータの加減速動作に必要な電流成分によって加減速がもつ周波数成分が支配的になるため、異常により励起される振動の周波数成分の変化を抽出することができず、設備異常を判別することができない。
そこで、本発明では、上記式(1)を用いてモータの加減速動作に係る電流成分を含むモータ電流の推定値(状態量の推定値)τd(i)を算出し、状態量保存部1に保存された、モータの加減速動作に係る電流成分と振動の電流成分とを含むモータ電流値τm(i)からモータ電流推定値τd(i)を減算し、モータ電流における振動成分である振動状態量dt(i)を差分として求める。
このように、本発明は、状態量保存部1に保存されたモータ状態量から、モータの加減速に要する成分を予め除去し、異常振動成分のみを抽出して周波数解析を行う。これにより、従来のように付加的なセンサによる振動測定値を用いることなく、設備の異常を診断することができる。
ステップST3の処理が完了すると、振動状態量変換部4は、状態量保存部1に保存したモータ速度を入力し、振動状態量演算部3が算出した振動状態量を、モータ回転の基準移動量として予め設定した基準値dv毎にサンプリングした振動状態量に変換する(ステップST4)。なお、基準値dvは、一定の基準回転数でモータが回転している場合に1制御周期で進む移動量を示している。
振動状態量の変換処理において、振動状態量変換部4は、状態量保存部1からモータ速度vm(i)を入力し、モータ速度vm(i)を用いて下記式(3)〜(5)より移動距離svm(i)を算出する。下記式(3)において、svm(i)は、基準値dv毎のサンプル周期における第i番目の移動距離である。また、osvmは前回までのsvmに相当し、osvm(0)=0である。stは状態量保存部1に保存したデータのサンプル周期であり、基準値dvだけ進むごとのサンプル周期に相当する。
svm(i)=osvm(i-1)+vm(i)・st ・・・(3)
svm(i)≧dvのとき、 osvm(i)=0 ・・・(4)
svm(i)<dvのとき、 osvm(i)=svm(i) ・・・(5)
次に、振動状態量変換部4は、下記式(6)に従って既変換の振動状態量dt2(k)を状態量保存部1に保存する。このとき、パラメータkの初期値を0とし、osvm(i)=0、vm(i)≠0が成立するたびにkを1つ増加させる。
dt2(k)=dt(i) ・・・(6)
例えば状態量保存部1で保存したデータ総数がjのとき、振動状態量変換部4は、i=1〜jまで上記式(3)〜(6)による計算を実行する。i=1〜jまで終了したときのkの値がkjであれば、振動状態量dt2(1)〜dt2(kj)が状態量保存部1に保存され、次の処理のために周波数解析部5に出力される。
ステップST4のように、基準値dv毎にサンプリングした振動状態量に変換するのは、モータの加減速区間におけるモータ状態量を用いて診断を可能とするためである。具体的に説明すると、可変速回転系であるモータにより駆動するメカニカルシステムにおいて異常が発生した場合、モータの回転数に応じた周期の振動が励起される。ここで、モータの等速区間であれば、モータ回転数が一定であるため異常により励起される振動の周波数もほぼ一定となり単純な周波数解析で分析することができる。しかしながら、モータの加減速区間であると、モータ回転数が変化するため、異常振動の周波数も変化する。
そこで、本発明では、基準回転数でモータが回転している場合に制御対象のメカニカルシステムの駆動部が1制御周期で進む移動量である基準値dvに基づいて、上記式(3)〜(6)によりモータの一定な基準回転数での状態量に変換する。これにより、モータの加減速区間における状態量を用いても、設備の異常を診断することができる。
なお、従来のように付加的なセンサを用いてモータの加減速区間で異常振動を測定する場合であっても、上記式(3)〜(6)に従う処理を行えば異常を診断できる。この場合、これら測定値には、上述したような上記式(1)及び式(2)を用いる処理は不要である。
周波数解析部5では、振動状態量dt2(1)〜dt2(kj)をサンプリング周期st毎にサンプリングされたデータとして高速フーリエ変換(FFT)解析する(ステップST5)。このとき、FFT解析結果のグラフデータを生成して、本発明の設備診断装置を具現化するコンピュータ等のモニタにグラフ表示してもよい。また、周波数解析部5が実施したFFT解析結果は、診断処理部6に送出される。
診断処理部6は、周波数解析部5が実施したFFT解析結果を入力すると、当該解析結果を用いて制御装置が制御しているメカニカルシステムの異常を判別する(ステップST6)。具体的な判別処理を説明すると、診断処理部6が、先ず下記式(7)に従ってモータ1回転分に相当する周波数fを算出する。
F=2π/Dv ・・・(7)
続いて、診断処理部6は、上記式(7)で算出した周波数f及びその整数倍を整数で除算し、除算結果を基準とした所定範囲(例えば、fの整数倍の80%〜120%の範囲)の周波数成分のうちの最大値を抽出する。この結果は、本発明の設備診断装置を具現化するコンピュータ等のモニタに表示する。
そして、診断処理部6は、予め設定した各周波数成分の基準値と比較して、当該基準値を超えている周波数成分を設備の動作異常により励起された振動の周波数成分であるものとしてその旨を表示する。つまり、診断処理部6は、上記式(7)で算出した周波数f及びその整数倍を整数で除算した結果を用いることにより、基準値dvによる基準回転数及びその調和成分の大きさに応じて設備の動作異常を診断する。
以上のように、この実施の形態1によれば、診断対象のメカニカルシステムを駆動させるモータ状態量を入力し、このモータ状態量と運動方程式に基づいてモータの加減速による状態量の推定値を算出する状態量推定値演算部2と、モータ状態量から推定値を減算してモータの加減速による振動状態量を算出する振動状態量演算部3と、振動状態量演算部3が算出した振動状態量を基準回転数の振動状態量に変換する振動状態量変換部4と、振動状態量変換部4が変換した振動状態量を周波数解析する周波数解析部5と、この周波数解析結果に基づいてメカニカルシステムの異常判定を行う診断処理部6とを備えるので、付加的なセンサを用いず、かつ加減速中の動作データからでも設備診断を行うことができる。また、モータの回転数に応じた周波数成分から異常判別を行うこともできる。
実施の形態2.
この実施の形態2は、上記実施の形態1で説明したモータの回転数に応じた振動の周波数成分から異常判別を行うにあたり、その判別精度を向上させたものである。
実施の形態2による設備診断装置は、図1に示した上記実施の形態1と基本的な構成は同一であり、設備診断処理の流れも図2と同様であるが、振動状態量変換部4の機能のみが異なる。そこで、実施の形態2による振動状態量変換部4に関して説明する。
図2に示すステップST4において、実施の形態2による振動状態量変換部4は、状態量保存部1に保存したモータ速度vm(i)と、振動状態量演算部3で算出したモータ電流における振動成分である振動状態量dt(i)とを入力する。次に、振動状態量変換部4は、基準値dvを用いて、上記実施の形態1と同様に、上記式(3)〜(5)に従って移動距離svm(i)を求める。但し、osvm(0)=0である。
続いて、振動状態量変換部4は、下記式(8)〜(11)に従って既変換の振動状態量dt2(k)を状態量保存部1に保存する。このとき、パラメータkの初期値を0とし、osvm(i)=0、vm(i)≠0が成立するたびにkを1つ増加させる。なお、ddv1は基準移動量(基準値dv)を超えたときの移動距離svmの超過量であり、ddv2は基準値dvを超える直前の周期におけるsvmの基準値dvまでの距離である。
ddv1=svm(i)-dv ・・・(8)
ddv2=dv-svm(i-1) ・・・(9)
ddv1≧ddv2のとき、dt2(k)=dt(i-1) ・・・(10)
ddv1<ddv2のとき、dt2(k)=dt(i) ・・・(11)
状態量保存部1で保存したデータ総数がjのとき、振動状態量変換部4は、i=1〜jまで上記式(3)〜(5)、上記式(8)〜(11)による計算を実行する。i=1〜jまで終了したときのkの値がkjであれば、振動状態量dt2(1)〜dt2(kj)が状態量保存部1に保存され、次の処理のために周波数解析部5に出力される。この後の周波数解析部5及び診断処理部6による処理は上記実施の形態1と同様である。
以上のように、この実施の形態2によれば、基準移動量を超えた場合には超えたときのデータと超える直前のデータとを比較して基準移動量に近い方を採用して振動状態量変換を行うので、上記実施の形態1のように移動距離svmデータが基準値dvを超えてもそのまま用いて振動状態量変換を行う場合と比較して、モータの回転数に応じた振動の周波数成分に基づく異常判別の精度を向上させることができる。
実施の形態3.
図3は、この発明の実施の形態3による設備診断装置の構成を示すブロック図である。実施の形態3による設備診断装置は、状態量推定値演算部(推定値演算部)2a、及び指令保存部7を備える。状態量推定値演算部2aは、指令保存部7に保存された各制御周期の制御指令を用いて、モータモデルの運動方程式から各制御周期でのモータ状態量の推定値を算出する。
指令保存部7は、診断対象のメカニカルシステムのモータを動作制御する制御装置(不図示)により発せられるモータの位置指令、速度指令、加速度指令等のモータ制御指令をその制御周期毎に保存する。なお、図1と同一若しくはそれに相当する機能を有する構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
また、本実施の形態3による設備診断装置は、診断対象のメカニカルシステムを制御する制御装置の1つの機能として具現化することができる。この場合、上記制御装置において本実施の形態3に従う設備診断を実行することにより、当該制御装置が、本実施の形態3による設備診断装置として機能することとなる。
例えば、図3に示す状態量推定値演算部2a、振動状態量演算部3、振動状態量変換部4、周波数解析部5及び診断処理部6は、診断対象のメカニカルシステムを制御する制御装置として機能するコンピュータに本発明の設備診断プログラムを読み込ませてその動作を制御することにより、CPUやメモリ等のハードウエアと協働した具体的手段として実現できる。これにより、メカニカルシステムを制御する制御装置の1つの機能として本発明の設備診断装置を具現化することができる。
この他、メカニカルシステムの制御装置からデータ入力可能な当該制御装置とは別個のコンピュータに本発明によるプログラムを実行させて本発明の設備診断装置として機能させても良い。状態量保存部1及び指令保存部7については、上述したコンピュータに設けられた記憶装置上に構築することができる。
なお、以下の説明において、本発明の設備診断装置を具現化するコンピュータ自体の構成及びその基本的な機能については、当業者が当該技術分野の技術常識に基づいて容易に認識できるものであり、本発明の本質に直接関わるものではないので詳細な記載を省略する。
次に動作について説明する。
図4は、実施の形態3による設備診断装置の動作を示すフローチャートであり、この図と図3を用いて説明する。
先ず、状態量保存部1は、モータで駆動するメカニカルシステムを制御する制御装置による制御周期毎に、予め定めた区間におけるモータの回転位置、速度及び印加される電流の値をモータ状態量として保存する(ステップST1a)。例えば、制御装置により設定されたモータ状態量を状態量保存部1が制御周期st毎に読み込んで保持する。
上述のデータを保存する区間の定め方としては、所定時間(例えば1時間)の経過毎に、所定のサンプリング時間(例えば10秒間)でのデータを保存する方法、あるいは、所定の動作を行う毎にその動作のデータを保存する方法等が挙げられる。また、モータの制御周期のn倍(n≧2を満たす自然数)の周期毎に保存しても構わない。
指令保存部7は、モータで駆動するメカニカルシステムを制御する制御装置の制御周期毎に、予め定めた区間におけるモータの位置指令、速度指令及び加速度指令のうちの少なくとも1つをモータ制御指令として保存する(ステップST2a)。例えば、制御装置により設定されたモータ制御指令を指令保存部7が制御周期毎に読み込んで保持する。
上述の制御指令を保存する区間の定め方としては、所定時間(例えば1時間)の経過毎に、所定のサンプリング時間(例えば10秒間)でのデータを保存する、あるいは、所定の動作を行う毎にその動作のデータを保存する等が挙げられる。また、本実施の形態3ではモータの制御周期毎に保存する例を示すが、モータの制御周期のn倍(n≧2を満たす自然数)の周期毎に保存しても構わない。なお、指令保存部7による保存区間や周期は、状態量保存部1での保存区間や周期と同一であるものとする。
次に、状態量推定演算部2aは、指令保存部7から読み出したモータ位置指令、速度指令、加速度指令に基づいて、モータ状態量の推定値を算出する(ステップST3a)。ここで、例えば指令保存部7にモータ位置指令のみが保存されている場合であれば、状態量推定演算部2aは、当該モータ位置指令による位置の差分とサンプリング周期から速度指令、加速度指令を算出する。
そして、状態量推定演算部2aは、モータ位置指令、速度指令、加速度指令をそれぞれ制御系の特性を表現したフィルタに通して、モータ位置推定値pmr、モータ速度推定値vmr、モータ加速度推定値amrを算出する。例えば、1/(Ts+1)による1次遅れフィルタ(但し、Tは1次遅れフィルタ時定数、sはラプラス演算子)を用いてモータ位置指令からモータ位置推定値pmrを算出する。
続いて、状態量推定演算部2aは、モータモデルの運動方程式から第i番目の制御周期のモータ電流推定値τd(i)を算出する。例えば、モータモデルが単純な1慣性系とみなせる場合、下記式(12)に従って第i番目の制御周期のモータ電流推定値τd(i)を算出する。
τd(i)=Im・amr(i)+fv・vmr(i)
+fc・sgn(vmr(i)) ・・・(12)
振動状態量演算部3は、状態量保存部1に保存された制御周期毎のモータ電流と、状態量推定演算部2aにより算出されたモータ電流推定値とを入力し、第i番目の制御周期における振動状態量dt(i)としてモータ電流値τm(i)とモータ電流推定値τd(i)との差を上記式(2)に従い算出する(ステップST4a)。
ステップST4aの処理が完了すると、振動状態量変換部4は、状態量保存部1に保存したモータ速度を入力し、振動状態量演算部3が算出した振動状態量を、モータ回転の基準移動量として予め設定した基準値dv毎にサンプリングした振動状態量に変換する(ステップST5a)。振動状態量の変換処理において、振動状態量変換部4は、状態量保存部1からモータ速度vm(i)を入力し、モータ速度vm(i)を用いて上記式(3)〜(5)より移動距離svm(i)を算出する。
次に、振動状態量変換部4は、上記式(6)に従って既変換の振動状態量dt2(k)を状態量保存部1に保存する。このとき、パラメータkの初期値を0とし、osvm(i)=0、vm(i)≠0が成立するたびにkを1つ増加させる。
例えば状態量保存部1あるいは指令保存部7に保存したデータ総数がjのとき、振動状態量変換部4は、i=1〜jまで上記式(3)〜(6)による計算を実行する。i=1〜jまで終了したときのkの値がkjであれば、振動状態量dt2(1)〜dt2(kj)が状態量保存部1に保存され、次の処理のために周波数解析部5に出力される。
周波数解析部5では、振動状態量dt2(1)〜dt2(kj)をサンプリング周期st毎にサンプリングされたデータとして高速フーリエ変換(FFT)解析する(ステップST6a)。このとき、FFT解析結果のグラフデータを生成して、本発明の設備診断装置を具現化するコンピュータ等のモニタにグラフ表示してもよい。また、周波数解析部5が実施したFFT解析結果は、診断処理部6に送出される。
診断処理部6では、周波数解析部5が実施したFFT解析結果を入力すると、当該解析結果を用いて制御装置が制御しているメカニカルシステムの動作異常を判別する(ステップST7a)。この判別処理は、上記実施の形態1と同様に、上記式(7)で算出した周波数f及びその整数倍を整数で除算し、除算結果を基準とした所定範囲(例えば、fの整数倍の80%〜120%の範囲)の周波数成分のうちの最大値を抽出する。この結果は、本発明の設備診断装置を具現化するコンピュータ等のモニタに表示する。
そして、診断処理部6は、予め設定した各周波数成分の基準値と比較して、当該基準値を超えている周波数成分を設備の動作異常により励起された振動の周波数成分であるものとしてその旨を表示する。つまり、診断処理部6は、上記式(7)で算出した周波数f及びその整数倍を整数で除算した結果を用いることにより、基準値dvによる基準回転数及びその調和成分の大きさに応じて設備の動作異常を診断する。
以上のように、この実施の形態3によれば、状態量推定値演算部2aが、上記実施の形態1のようにモータ回転位置、速度、加速に基づいてモータ状態量を推定するのではなく、制御装置が設定するモータ位置指令、速度指令、加速度指令などの制御指令に基づいてモータ状態量を推定するので、制御装置によるモータ状態量の測定誤差の影響を低減し、モータの回転数に応じた振動の周波数成分に基づく異常判別の精度を向上させることができる。
実施の形態4.
この実施の形態4は、振動状態量の高周波成分を除去することで、モータの回転数に応じた振動の周波数成分に基づく異常判別の精度を向上させたものである。
実施の形態4による設備診断装置は、図1に示した上記実施の形態1と基本的な構成は同一であり、設備診断処理の流れも図2と同様であるが、振動状態量演算部3の機能のみが異なる。そこで、実施の形態4による振動状態量演算部3に関して説明する。
図2に示すステップST3において、実施の形態4による振動状態量演算部3は、状態量保存部1に保存した制御周期毎のモータ電流値τmと、状態量推定値演算部2が算出したモータ電流推定値τdとを入力し、第i番目の制御周期における振動状態量dt0(i)として、モータ電流値τm(i)とモータ電流推定値τd(i)との差を下記式(13)に従い算出する。
dt0(i)=τm(i)−τd(i) ・・・(13)
次に、振動状態量演算部3は、第i番目の制御周期における振動状態量dt0(i)を順次ローパスフィルタに通し、その結果を振動状態量dt(i)として振動状態量変換部4に出力する。振動状態量変換部4では、状態量保存部1に保存したモータ速度を入力し、振動状態量演算部3が算出した振動状態量dt(i)を、モータ回転の基準移動量として予め設定した基準値dv毎にサンプリングした振動状態量に変換する。以降の処理は、上記実施の形態1と同様である。
以上のように、この実施の形態4によれば、振動状態量演算部3がローパスフィルタにより振動状態量の高周波成分を除去することから、モータが高速回転している場合におけるモータ状態量の測定誤差の影響を低減することができ、モータの回転数に応じた振動の周波数成分に基づく異常判別の精度を向上させることができる。
実施の形態5.
この実施の形態5は、上記実施の形態4と異なり、振動状態量からモータが駆動する機械の振動周波数に合わせた周波数成分を除去することで、モータの回転数に応じた振動の周波数成分に基づく異常判別の精度を向上させたものである。
実施の形態5による設備診断装置は、上記実施の形態4と基本的な構成は同一であり、設備診断処理の流れも同様であるが、振動状態量演算部3の機能のみが異なる。そこで、実施の形態5による振動状態量演算部3に関して説明する。
図2に示すステップST3において、実施の形態5による振動状態量演算部3は、状態量保存部1に保存した制御周期毎のモータ電流値τmと、状態量推定値演算部2が算出したモータ電流推定値τdとを入力し、上記実施の形態4と同様に、第i番目の制御周期における振動状態量dt0(i)としてモータ電流値τm(i)とモータ電流推定値τd(i)との差を上記式(13)に従い算出する。
次に、振動状態量演算部3は、第i番目の制御周期における振動状態量dt0(i)をモータが駆動する機械の振動周波数に合わせたノッチフィルタに通し、その結果を振動状態量dt(i)として振動状態量変換部4に出力する。これにより、振動状態量変換部4への振動状態量から、モータが駆動する機械の共振によって不可避的に励起される振動成分が除かれる。
振動状態量変換部4では、状態量保存部1に保存したモータ速度を入力し、振動状態量演算部3が算出した振動状態量dt(i)を、モータ回転の基準移動量として予め設定した基準値dv毎にサンプリングした振動状態量に変換する。以降の処理は、上記実施の形態1と同様である。
以上のように、この実施の形態5によれば、振動状態量演算部3がノッチフィルタによりモータが駆動する機械の振動周波数を振動状態量から除去するので、機械共振で励起された振動により誤って異常診断する可能性を低減することができる。
実施の形態6.
図5は、この発明の実施の形態6による設備診断装置の構成を示すブロック図である。実施の形態6による設備診断装置は、パラメータ同定部8を備える。パラメータ同定部8は、状態量保存部1から入力したモータ状態量を用いて、モータ状態量を推定する際に利用するモータモデルの運動方程式のパラメータを求める。なお、図1と同一若しくはそれに相当する機能を有する構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
また、本実施の形態6による設備診断装置は、診断対象のメカニカルシステムを制御する制御装置の1つの機能として具現化することができる。この場合、上記制御装置において本実施の形態6に従う設備診断を実行することにより、当該制御装置が、本実施の形態6による設備診断装置として機能することとなる。
例えば、図5に示す状態量推定値演算部2、振動状態量演算部3、振動状態量変換部4、周波数解析部5、診断処理部6及びパラメータ同定部8は、診断対象のメカニカルシステムを制御する制御装置として機能するコンピュータに本発明の設備診断プログラムを読み込ませてその動作を制御することにより、CPUやメモリ等のハードウエアと協働した具体的手段として実現できる。これにより、メカニカルシステムを制御する制御装置の1つの機能として本発明の設備診断装置を具現化することができる。
また、メカニカルシステムの制御装置からデータ入力可能な当該制御装置とは別個のコンピュータに本発明によるプログラムを実行させて本発明の設備診断装置として機能させても良い。状態量保存部1については、上述したコンピュータに設けられた記憶装置上に構築することができる。
なお、以下の説明において、本発明の設備診断装置を具現化するコンピュータ自体の構成及びその基本的な機能については、当業者が当該技術分野の技術常識に基づいて容易に認識できるものであり、本発明の本質に直接関わるものではないので詳細な記載を省略する。
次に動作について説明する。
図6は、実施の形態6による設備診断装置の動作を示すフローチャートであり、この図と図5を用いて説明する。
先ず、状態量保存部1は、モータで駆動するメカニカルシステムを制御する制御装置による制御周期毎に、予め定めた区間におけるモータの回転位置、速度及び印加される電流の値をモータ状態量として保存する(ステップST1b)。例えば、制御装置により設定されたモータ状態量を状態量保存部1が制御周期毎に読み込んで保持する。
上述のデータを保存する区間の定め方としては、所定時間(例えば1時間)の経過毎に、所定のサンプリング時間(例えば10秒間)でのデータを保存する方法、あるいは、所定の動作を行う毎にその動作のデータを保存する方法等が挙げられる。また、モータの制御周期のn倍(n≧2を満たす自然数)の周期毎に保存しても構わない。
次に、パラメータ同定部8は、状態量保存部1からモータ状態量を入力し、このモータ状態量を用いてモータ状態量推定値を算出する際に利用するモータモデルの運動方程式のパラメータを同定する(ステップST2b)。具体的に説明すると、先ず、パラメータ同定部8は、状態量保存部1に保存されたモータ電流τm、モータ速度vm、モータ位置pmを入力し、モータ速度の差分からモータ加速度amを算出する。
例えば、モータモデルが単純な1慣性系と粘性摩擦とクーロン摩擦で構成されるとみなせる場合、状態量保存部1に保存されている第i番目の制御周期におけるモータ電流データτm(i)は、下記式(14)の関係で表すことができる。ここで、Imは慣性モーメント、fvは粘性摩擦係数、fcはクーロン摩擦係数である。
τm(i)=Im・am(i)+fv・vm(i)+fc・sgn(vm(i)) ・・・(14)
ここで、慣性モーメントIm、粘性摩擦係数fv、クーロン摩擦係数fcの値が未知である場合、パラメータ同定部8は、下記式(15)のパラメータベクトルpを設定する。
p=[Im fv fc]T ・・・(15)
そして、状態量保存部1に保存したサンプル数をnとすると、状態量保存部1に保存したモータ状態量を下記式(16)及び下記式(17)で表すことができる。
Figure 2007057326
状態量保存部1に上記式(14)に従う表現で保存してある全てのデータサンプルについて上記式(16)、(17)の当てはめを実施して縦に並べれることで、下記式(18)のように表現できる。
Tm=Ym・p ・・・(18)
従って、Ymの疑似逆行列をYm+とすると、パラメータベクトルpは、下記式(19)で表すことができる。パラメータ同定部8は、状態量保存部1から入力したモータ状態量を用い、下記式(19)により未知パラメータを算出する。このように下記式(19)により求められた慣性モーメントIm、粘性摩擦係数fv、クーロン摩擦係数fcは、パラメータ同定部8から状態量推定値演算部2に送出される。
p=Ym+・Tm ・・・(19)
状態量推定演算部2では、パラメータ同定部8で同定されたパラメータを用い、状態量保存部1から読み出したモータ位置、速度、加速度に基づいて、モータ状態量の推定値を算出する(ステップST3b)。例えば、モータモデルが単純な1慣性系とみなせる場合、上記式(1)に従って第i番目の制御周期におけるモータ電流推定値τd(i)を算出する。このとき、慣性モーメントIm、粘性摩擦係数fv、クーロン摩擦係数fcは、パラメータ同定部8で求められた値を用いる。
次に、振動状態量演算部3は、状態量保存部1に保存された制御周期毎のモータ電流と、状態量推定演算部2により算出されたモータ電流推定値とを入力し、第i番目の制御周期における振動状態量dt(i)としてモータ電流値τm(i)とモータ電流推定値τd(i)との差を上記式(2)に従い算出する(ステップST4b)。
ステップST4bの処理が完了すると、振動状態量変換部4は、状態量保存部1に保存したモータ速度を入力し、振動状態量演算部3が算出した振動状態量を、モータ回転の基準移動量として予め設定した基準値dv毎にサンプリングした振動状態量に変換する(ステップST5b)。振動状態量の変換処理において、振動状態量変換部4は、状態量保存部1からモータ速度vm(i)を入力し、モータ速度vm(i)を用いて上記式(3)〜(5)より移動距離svm(i)を算出する。
次に、振動状態量変換部4は、上記式(6)に従って既変換の振動状態量dt2(k)を状態量保存部1に保存する。このとき、パラメータkの初期値を0とし、osvm(i)=0、vm(i)≠0が成立するたびにkを1つ増加させる。
例えば、状態量保存部1あるいは指令保存部7に保存したデータ総数がjのとき、振動状態量変換部4は、i=1〜jまで上記式(3)〜(6)による計算を実行する。i=1〜jまで終了したときのkの値がkjであれば、振動状態量dt2(1)〜dt2(kj)が状態量保存部1に保存され、次の処理のために周波数解析部5に出力される。
周波数解析部5では、振動状態量dt2(1)〜dt2(kj)をサンプリング周期st毎にサンプリングされたデータとして高速フーリエ変換(FFT)解析する(ステップST6b)。このとき、FFT解析結果のグラフデータを生成して、本発明の設備診断装置を具現化するコンピュータ等のモニタにグラフ表示してもよい。また、周波数解析部5が実施したFFT解析結果は、診断処理部6に送出される。
診断処理部6では、周波数解析部5が実施したFFT解析結果を入力すると、当該解析結果を用いて制御装置が制御しているメカニカルシステムの動作異常を判別する(ステップST7b)。この判別処理は、上記実施の形態1と同様に、上記式(7)で算出した周波数f及びその整数倍を整数で除算し、除算結果を基準とした所定範囲(例えば、fの整数倍の80%〜120%の範囲)の周波数成分のうちの最大値を抽出する。この結果は、本発明の設備診断装置を具現化するコンピュータ等のモニタに表示する。
そして、診断処理部6は、予め設定した各周波数成分の基準値と比較して、当該基準値を超えている周波数成分を設備の動作異常により励起された振動の周波数成分であるものとしてその旨を表示する。つまり、診断処理部6は、上記式(7)で算出した周波数f及びその整数倍を整数で除算した結果を用いることにより、基準値dvによる基準回転数及びその調和成分の大きさに応じて設備の動作異常を診断する。
以上のように、この実施の形態6によれば、状態量保存部1から入力したモータ状態量を用いて、モータ状態量を推定する際に利用するモータモデルの運動方程式のパラメータを求めるパラメータ同定部8を備えたので、慣性モーメント、摩擦係数などのパラメータが未知の場合でも精度よく設備診断を行うことができる。
実施の形態7.
この実施の形態7は、多関節ロボットなどの複数のモータによるn軸駆動するメカニカルシステムを診断するものである。
実施の形態7による設備診断装置は、図1に示した上記実施の形態1と基本的な構成は同一であり、設備診断処理の流れも図2と同様であるが、状態量推定値演算部2の機能のみが異なる。そこで、実施の形態7による状態量推定値演算部2に関して説明する。なお、以降の説明では、診断対象とするメカニカルシステムがn軸のモータで駆動される場合を例に挙げる。
図2に示すステップST2において、実施の形態7による状態量推定値演算部2は、上記実施の形態1のようにモータ駆動軸単独でモータ状態量の推定演算を行うのではなく、多関節ロボットなどの他のモータ駆動軸の状態量も使用してモータ状態量推定値を演算する。例えば、第i番目のサンプル周期の第j軸(j=1〜n)のモータ電流、モータ速度、モータ位置をそれぞれτmj(i)、vmj(i)、pmj(i)とし、モータ速度の差分より求めた第i番目のサンプル周期の第j軸の加速度をamj(i)、第i番目のサンプル周期の第j軸のモータ電流推定値をτdj(i)とする。
この場合、状態量推定値演算部2は、先ず第i番目のサンプル周期の第j軸のモータ電流τmj(i)、モータ速度vmj(i)、モータ位置pmj(i)、加速度amj(i)、モータ電流推定値τdj(i)をそれぞれ要素とする、vmi,pmi,ami,τdiを下記式(20)〜(23)により定める。
vmi=[vm1(i)vm2(i)・・・vmn(i)]T ・・・(20)
pmi=[pm1(i)pm2(i)・・・pmn(i)]T ・・・(21)
ami=[am1(i)am2(i)・・・amn(i)]T ・・・(22)
τdi=[τd1(i)τd2(i)・・・τdn(i)]T ・・・(23)
次に、状態量推定値演算部2は、上記式(20)〜(23)により定めたvmi,pmi,ami,τdiを用いて、下記メカニカルシステムの運動方程式(24)からτdiを算出する。ここで、M(pmi)は慣性行列、h(vmi,pmi)は遠心コリオリ力と重力の和、fricは各軸毎の異クーロン摩擦と粘性摩擦の和である。上記式(24)で算出されたτdiの各要素であるτd1(i),τd2(i),・・・,τdn(i)は、状態量推定値演算部2から振動状態量演算部3に出力される。
τdi=M(pmi)・ami+h(vmi,pmi)+fric(vmi) ・・・(24)
振動状態量演算部3は、各軸毎にτm(i)=τmj(i)、τd(i)=τdj(i)として上記実施の形態1と同様の処理にて各軸ごとに振動状態量を算出する。また、振動状態量変換部4も、状態量保存部1に保存した各軸ごとのモータ速度を入力し、振動状態量演算部3が算出した振動状態量を、上記実施の形態1と同様の処理で、モータ回転の基準移動量として予め設定した基準値dv毎にサンプリングした振動状態量に変換する。
周波数解析部5では、振動状態量変換部4により変換された振動状態量をサンプリング周期st毎にサンプリングされたデータとして高速フーリエ変換(FFT)解析し、診断処理部6に送出する。
診断処理部6は、周波数解析部5からの各軸毎のFFT解析結果に基づいて各軸毎に異常判別を行い、周波数成分の最大値も各軸毎に表示する。また、基準値を超えている場合は超えている軸の番号と警告を同時に表示する。
以上のように、この実施の形態7によれば、複数のモータによるn軸モータ駆動のメカニカルシステムにおいて各軸毎のモータ状態量も使用してモータ状態量推定値を演算するので、産業用ロボットのように他の軸の影響を受けるメカニカルシステムにおいても精度の高い設備診断を行うことができる。
実施の形態8.
この実施の形態8も、多関節ロボットなどの複数のモータによるn軸駆動するメカニカルシステムを診断するものである。
実施の形態8による設備診断装置は、図3に示した上記実施の形態3と基本的な構成は同一であり、設備診断処理の流れも図4と同様であるが、状態量推定値演算部2aの機能のみが異なる。そこで、実施の形態8による状態量推定値演算部2aに関して説明する。なお、以降の説明では、診断対象とするメカニカルシステムがn軸のモータで駆動される場合を例に挙げる。
図4のステップST3aにおいて、実施の形態8による状態量推定値演算部2aは、上記実施の形態3のようにモータ駆動軸単独でモータ状態量の推定演算を行うのではなく、多関節ロボットなどの他のモータ駆動軸の状態量も使用してモータ状態量推定値を演算する。具体的に説明すると、状態量推定値演算部2aは、先ず第i番目のサンプル周期の第j軸(j=1〜n)の、モータ加速度推定値amrj(i)、モータ速度推定値vmrj(i)、モータ位置推定値pmrj(i)を、上記実施の形態3と同様に、位置指令、速度指令、加速度指令をそれぞれ制御系の特性を表現したフィルタ(例えば、1次遅れフィルタ)に通して算出する。
そして、状態量推定値演算部2aは、先ず第i番目のサンプル周期の第j軸の、モータ速度推定値vmrj(i)、モータ位置推定値pmrj(i)、モータ加速度推定値amrj(i)をそれぞれ要素とする、vmri,pmri,amri,τdiを下記式(25)〜(28)により定める。
vmri=[vmr1(i)vmr2(i)・・・vmrn(i)]T ・・・(25)
pmri=[pmr1(i)pmr2(i)・・・pmrn(i)]T ・・・(26)
amri=[amr1(i)amr2(i)・・・amrn(i)]T ・・・(27)
τdi=[τd1(i)τd2(i)・・・τdn(i)]T ・・・(28)
次に、状態量推定値演算部2aは、上記式(25)〜(28)により定めたvmri,pmri,amri,τdiを用いて、下記メカニカルシステムの運動方程式(29)からτdiを算出する。ここで、M(pmri)は慣性行列、h(vmri,pmri)は遠心コリオリ力と重力の和、fricは各軸毎の異クーロン摩擦と粘性摩擦の和である。上記式(29)で算出されたτdiの各要素であるτd1(i),τd2(i),・・・,τdn(i)は、状態量推定値演算部2aから振動状態量演算部3に出力される。
τdi=M(pmri)・amri+h(vmri,pmri)+fric(vmri) ・・・(29)
振動状態量演算部3は、各軸毎にτm(i)=τmj(i)、τd(i)=τdj(i)として上記実施の形態1と同様の処理にて各軸ごとに振動状態量を算出する。また、振動状態量変換部4も、状態量保存部1に保存した各軸ごとのモータ速度を入力し、振動状態量演算部3が算出した振動状態量を、上記実施の形態1と同様の処理で、モータ回転の基準移動量として予め設定した基準値dv毎にサンプリングした振動状態量に変換する。
周波数解析部5では、振動状態量変換部4により変換された振動状態量をサンプリング周期st毎にサンプリングされたデータとして高速フーリエ変換(FFT)解析し、診断処理部6に送出する。
診断処理部6は、周波数解析部5からの各軸毎のFFT解析結果に基づいて各軸毎に異常判別を行い、周波数成分の最大値も各軸毎に表示する。また、基準値を超えている場合は超えている軸の番号と警告を同時に表示する。
以上のように、この実施の形態8によれば、状態量推定値演算部2aが、複数のモータによるn軸モータ駆動のメカニカルシステムにおいて各軸毎のモータ制御指令に基づいてモータ状態量を推定するので、制御装置によるモータ状態量の測定誤差の影響を低減することができ、また産業用ロボットのように他の軸の影響を受けるメカニカルシステムにおいても精度の高い設備診断を行うことができる。
なお、上記実施の形態1から上記実施の形態8まででは、状態量推定値演算部2や状態量推定値演算部2a、振動状態量演算部3を備える構成例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記演算部2,2a,3を省略して、振動状態量変換部4がモータ状態量の測定値をそのまま入力して基準値毎の状態量に変換する構成であってもよい。このように構成することでも、モータの加減速区間における状態量を用いて設備の異常を診断することができる。
また、上記実施の形態1から上記実施の形態8まででは、振動状態量変換部4を備える構成例を示したが、変換部4を省略して振動状態量演算部3が算出した状態量を周波数解析部5が直接入力して周波数解析する構成であってもよい。このように構成することでもモータの加減速の影響を除いた状態量を用いて設備の異常を診断することができる。
この発明の実施の形態1による設備診断装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1による設備診断装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3による設備診断装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3による設備診断装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態6による設備診断装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態6による設備診断装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 状態量保存部、2,2a 状態量推定値演算部(推定値演算部)、3 振動状態量演算部、4 振動状態量変換部(状態量変換部)、5 周波数解析部、6 診断処理部、7 指令保存部、8 パラメータ同定部。

Claims (8)

  1. 診断対象の設備を駆動させる回転系の状態量を入力し、この状態量と運動方程式に基づいて前記回転系の状態量の推定値を算出する推定値演算部と、
    前記回転系の状態量から前記推定値を減算して振動状態量を算出する振動状態量演算部と、
    前記振動状態量演算部が算出した振動状態量を周波数解析する周波数解析部と、
    前記周波数解析で得られた前記振動状態量の周波数成分値に応じて前記設備の回転系の異常を判定する診断処理部とを備えた設備診断装置。
  2. 振動状態量演算部が算出した振動状態量を一定の基準回転数の振動状態量に変換する状態量変換部を備え、
    周波数解析部は、前記状態量変換部が変換した振動状態量を周波数解析することを特徴とする請求項1記載の設備診断装置。
  3. 推定値演算部は、診断対象の設備を駆動させる回転系を制御する制御指令を入力し、この制御指令により規定される前記回転系の状態量と運動方程式に基づいて前記回転系の状態量の推定値を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の設備診断装置。
  4. 振動状態量演算部は、振動状態量から所望の周波数成分を抽出するフィルタを備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の設備診断装置。
  5. 診断対象の設備を駆動させる回転系の状態量に基づいて、推定値演算部による推定値算出に要するパラメータ値を算出するパラメータ同定部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の設備診断装置。
  6. 診断処理部は、基準回転数及びその調和成分の大きさに応じて設備の動作異常を診断することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の設備診断装置。
  7. 診断対象の設備を駆動させる回転系の状態量と運動方程式に基づいて前記回転系の状態量の推定値を算出する推定値演算部と、前記回転系の状態量から前記推定値を減算して振動状態量を算出する振動状態量演算部と、振動状態量を一定の基準回転数の振動状態量に変換する状態量変換部と、振動状態量を周波数解析する周波数解析部と、前記周波数解析結果に応じて前記設備の回転系の異常を判定する診断処理部とを備えた設備診断装置の設備診断方法において、
    前記推定値演算部が、前記診断対象の設備を駆動させる回転系の状態量を入力し、この状態量と運動方程式に基づいて前記回転系の状態量の推定値を算出するステップと、
    前記振動状態量演算部が、前記回転系の状態量及び前記推定値を入力し、前記回転系の状態量から前記推定値を減算して振動状態量を算出するステップと、
    前記状態量変換部が、前記振動状態量演算部により算出された振動状態量を入力し、この振動状態量を一定の基準回転数の振動状態量に変換するステップと、
    前記周波数解析部が、前記状態量変換部により変換された振動状態量を入力し、この振動状態量を周波数解析するステップと、
    前記診断処理部が、前記周波数解析で得られた前記振動状態量の周波数成分値に応じて前記設備の回転系の異常を判定するステップとを備えた設備診断方法。
  8. 診断対象の設備を駆動させる回転系の状態量を入力し、この状態量と運動方程式に基づいて前記回転系の状態量の推定値を算出する推定値演算部、前記回転系の状態量から前記推定値を減算して振動状態量を算出する振動状態量演算部、前記振動状態量演算部が算出した振動状態量を一定の基準回転数の振動状態量に変換する状態量変換部、前記状態量変換部が変換した振動状態量を周波数解析する周波数解析部、前記周波数解析で得られた前記振動状態量の周波数成分値に応じて前記設備の回転系の異常を判定する診断処理部としてコンピュータを機能させるプログラム。
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