JP2007056433A - 導電性複合繊維及びそれからなるクリーニングブラシ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性粒子を含有した繊維形成性ポリマーよりなる導電層が、該導電層より溶解速度の速い糸断面で連続して存在している繊維形成性ポリマーよりなる非導電層にて、7個以上のセグメントに分割されており、該導電層を形成するセグメント中の1個はフィラメントのほぼ中心部を占める芯セグメントであり、芯セグメントの周りに残り6個以上のセグメントが芯セグメントを囲むように配置されており、芯セグメントと残りのセグメントの比が面積比率で1.5:1〜150:1であることを特徴とする導電性複合繊維及び該導電性複合繊維を接触子とする電子写真式画像形成装置のクリーニングブラシ。
【選択図】図1
Description
すなわち本発明は、導電性粒子を含有した繊維形成性ポリマーよりなる導電層が、該導電層より溶解速度の速い糸断面で連続して存在している繊維形成性ポリマーよりなる非導電層にて、7個以上に分割されており、該導電層を形成するセグメント中の1個はフィラメントのほぼ中心部を占める芯セグメントであり、芯セグメントの周りに残り6個以上のセグメントが芯セグメントを囲むように配置されており、芯セグメントと残りのセグメントの比が面積比率で1.5:1〜150:1であることを特徴とする導電性複合繊維及び該導電性複合繊維を接触子とする電子写真式画像形成装置のクリーニングブラシである。
非導電層に使用するポリアミドは例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、及びこれらを主成分とする共重合ポリアミドがよく知られているがこれだけにこだわらず、繊維形成能があり酸に可溶であるポリアミドであれば良い。
導電粒子が導電性カーボンブラックの場合、導電層への含有量は8重量%〜70重量%が好ましく、8重量%〜60重量%が更に好ましい。
導電粒子が導電性皮膜を有する酸化チタンの場合、導電層への含有量は20重量%〜80重量%が好ましく、30重量%〜80重量%が更に好ましい。
ここで、後処理による加工は、後述の起毛処理前であっても良い。
画質評価は、下記実施例、比較例の方法にて作ったブラシを画像形成装置に組み込み、テスト画像を印刷して、目視にて評価した。評価結果は感光体に傷がつかなければ○、傷がつけば×とした。画像形成状況は良好なら○、不良なら×とした。
本帯電ブラシを画像形成装置に組み込んで画像を出して評価をした。 評価結果を表1の実施例1に示す。
本帯電ブラシを画像形成装置に組み込んで画像を出して評価をした。
評価結果を表1の実施例2に示す。
本帯電ブラシを画像形成装置に組み込んで画像を出して評価をした。
評価結果を表1の実施例3に示す。
本帯電ブラシを画像形成装置に組み込んで画像を出して評価をした。
評価結果を表1の実施例4に示す。
ナイロン12にカーボンブラックを27wt%二軸混練機にて混練し導電性ナイロン12のチップを得た。得られた導電性ナイロン12のチップと、アルカリ易溶PETを、275℃にて溶融して、導電性粒子を含有する導電層と非導電層の比率が糸断面の面積比率を2:1で導電層の芯セグメントと周りのセグメントの比率が断面積で1:1とした図5に示す断面形状となるように紡糸口金より吐出する。吐出した複合導電糸を室温の風にて冷却した後、油剤を付与し800m/minで巻き取り機にて巻き取り140.4dtex/50fの未延伸糸を得る。得られた未延伸糸を、80℃の熱をかけながら延伸をして、100℃でセットして、54dtex/50fの延伸糸を得た。得られた導電性複合繊維の抵抗値は、9×1011Ω/cmであった。得られた導電性複合繊維をパイル織として、パイル密度100kf/cm2のブラシ用基布を得た。該ブラシ用基布に、導電性バックコート剤を塗布した。バックコート剤が乾燥した後2%oms苛性ソーダ溶液に浸漬し加熱して98℃としてアルカリ易溶PETを溶解した。基布中のパイル密度は1−1の芯の周りの繊維は、800kf/cm2で1−2の芯繊維は100kf/cm2である。溶解処理時間は20分であり、導電層のナイロン12は溶解しなかった。分割後の導電糸繊度は0.08dtexである。金属の芯材に両面テープで貼りつけ、ブラシとした。ブラシ状にした後に起毛処理、シャーリング処理を行いブラシとした。
本帯電ブラシを画像形成装置に組み込んで画像を出して評価をしたところ、細繊型繊維の効果で、感光体傷は発生しないが、太繊型繊維の効果がなく、ブラシのへたりが生じ、クリーニング効果が悪くなり、画像形成状況は悪くなった。
評価結果を表1の比較例1に示す。
ナイロン12にカーボンブラックを27wt%二軸混練機にて混練し導電性ナイロン12のチップを得た。得られた導電性ナイロン12のチップと、アルカリ易溶PETを、275℃にて溶融して、導電性粒子を含有する導電層と非導電層の比率が糸断面の面積比率を2:1で導電層の芯セグメントと周りのセグメントの比率が断面積で160:1とした図6に示す断面形状となるように紡糸口金より吐出する。吐出した複合導電糸を室温の風にて冷却した後、油剤を付与し800m/minで巻き取り機にて巻き取り795.6dtex/12fの未延伸糸を得る。得られた未延伸糸を、80℃の熱をかけながら延伸をして、100℃でセットして、306.0dtex/12fの延伸糸を得た。得られた導電性複合繊維の抵抗値は、2×1011Ω/cmであった。得られた導電性複合繊維をパイル織として、パイル密度100kf/cm2のブラシ用基布を得た。該ブラシ用基布に、導電性バックコート剤を塗布した。バックコート剤が乾燥した後2%oms苛性ソーダ溶液に浸漬し加熱して98℃としてアルカリ易溶PETを溶解した溶解処理時間は20分であり、導電層のナイロン12は溶解しなかった。基布中のパイル密度は1−1の細繊維が1000kf/cm2であり、1−2の太繊維が100kf/cm2である。分割後の導電糸繊度は0.1dtexと16.0dtexである。金属の芯材に両面テープで貼りつけ、ブラシとした。ブラシ状にした後に起毛処理、シャーリング処理を行いブラシとした。帯電ブラシを画像形成装置に組み込んで画像を出して評価をしたところ、導電層の芯部分が感光体付着物除去には適度な繊度の繊維となるがその周りの細繊維が更に細くなる。更に細い細繊型繊維は感光体表面付着物の除去効果はなく、その繊維の存在の為に芯部分の細繊度の密度を上げることが出来ず、クリーニング効果を悪くし画像形成状況は悪くなった。また、太繊度の効果がなくへたりも生じた。
評価結果を表1の比較例2に示す。
ナイロン12にカーボンブラックを27wt%二軸混練機にて混練し導電性ナイロン12のチップを得た。得られた導電性ナイロン12のチップと、アルカリ易溶PETを、275℃にて溶融して、導電性粒子を含有する導電層と非導電層の比率が糸断面の面積比率を2:1で導電層の芯セグメントと周りのセグメントの比率が断面積で1:2とした図7に示す断面形状となるように紡糸口金より吐出する。吐出した複合導電糸を室温の風にて冷却した後、油剤を付与し800m/minで巻き取り機にて巻き取り412.3dtex/12fの未延伸糸を得る。得られた未延伸糸を、80℃の熱をかけながら延伸をして、100℃でセットして、163.8dtex/12fの延伸糸を得た。得られた導電性複合繊維の抵抗値は、5×1011Ω/cmであった。得られた導電性複合繊維をパイル織として、パイル密度100kf/cm2のブラシ用基布を得た。該ブラシ用基布に、導電性バックコート剤を塗布した。バックコート剤が乾燥した後2%oms苛性ソーダ溶液に浸漬し加熱して98℃としてアルカリ易溶PETを溶解した溶解処理時間は20分であり、導電層のナイロン12は溶解しなかった。基布中のパイル密度は1−1の芯の周りの繊維が600kf/cm2であり、1−2の芯繊維が100kf/cm2である。分割後の導電糸繊度は0.7dtexと1.4dtexである。金属の芯材に両面テープで貼りつけ、ブラシとした。ブラシ状にした後に起毛処理、シャーリング処理を行いブラシとした。帯電ブラシを画像形成装置に組み込んで画像を出して評価をしたところ、細繊型繊維の効果はなく、感光体付着物の除去状況が悪くなり、画像形成状況は悪くなった。
評価結果を表1の比較例3に示す。
ナイロン12にカーボンブラックを27wt%二軸混練機にて混練し導電性ナイロン12のチップを得た。得られた導電性ナイロン12のチップと、アルカリ易溶PETを、275℃にて溶融して、導電性粒子を含有する導電層と非導電層の比率が糸断面の面積比率を2:1で導電層の芯セグメントと周りのセグメントの比率が断面積で2:1とした図8に示す断面形状となるように紡糸口金より吐出する。吐出した複合導電糸を室温の風にて冷却した後、油剤を付与し800m/minで巻き取り機にて巻き取り476.3dtex/24fの未延伸糸を得る。得られた未延伸糸を、80℃の熱をかけながら延伸をして、100℃でセットして、176dtex/24fの延伸糸を得た。得られた導電性複合繊維の抵抗値は、4×1011Ω/cmであった。得られた導電性複合繊維をパイル織として、パイル密度100kf/cm2のブラシ用基布を得た。該ブラシ用基布に、導電性バックコート剤を塗布した。バックコート剤が乾燥した後2%oms苛性ソーダ溶液に浸漬し加熱して98℃としてアルカリ易溶PETを溶解した溶解処理時間は20分であり、導電層のナイロン12は溶解しなかった。基布中のパイル密度は1−1の芯の周りの繊維が500kf/cm2であり、1−2の芯繊維が100kf/cm2である。分割後の導電糸繊度は0.7dtexと1.4dtexである。金属の芯材に両面テープで貼りつけ、ブラシとした。ブラシ状にした後に起毛処理、シャーリング処理を行いブラシとした。帯電ブラシを画像形成装置に組み込んで画像を出して評価をしたところ、感光体の付着物の除去が悪くなり、画像形成状況は悪くなった。
評価結果を表1の比較例4に示す。
1−2 芯導電層
2 非導電層
Claims (8)
- 導電性粒子を含有した繊維形成性ポリマーよりなる導電層が、該導電層より溶解速度の速い糸断面で連続して存在している繊維形成性ポリマーよりなる非導電層にて、7個以上のセグメントに分割されており、該導電層を形成するセグメント中の1個はフィラメントのほぼ中心部を占める芯セグメントであり、芯セグメントのまわりに残り6個以上のセグメントが芯セグメントを囲むように配置されており、芯セグメントと残りのセグメントの比が面積比率で1.5:1〜150:1であることを特徴とする導電性複合繊維。
- 導電層を形成する細い方のセグメントの繊度が0.08〜1.1dtexであることを特徴とする請求項1記載の導電性複合繊維。
- 導電層と非導電層の比率が、面積比率で導電層:非導電層=20:1〜1:2であることを特徴とする請求項1記載の導電性複合繊維。
- 導電層に含まれる導電性粒子が導電性カーボンブラックあるいは導電性皮膜を有する酸化チタンである請求項1記載の導電性複合繊維。
- 導電層に含まれる導電性粒子の含有量が、8重量%〜80重量%であることを特徴とする請求項1記載の導電性複合繊維。
- 電気抵抗が107Ω/cm〜1014Ω/cmであることを特徴とする請求項1記載の導電性複合繊維。
- 非導電層を形成するポリマーの溶解速度が導電層を形成するポリマーの溶解速度の10倍以上である請求項1記載の導電性複合繊維。
- 請求項1から請求項7のいずれかに記載された導電性複合繊維を接触子とし、非導電層を溶解して、細繊型導電糸と太繊型導電糸を混在せしめた電子写真式画像形成装置のクリーニングブラシ。
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JP2017066564A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | Kbセーレン株式会社 | 複合繊維及びそれを用いた布帛の製造方法 |
WO2017133225A1 (zh) * | 2016-02-03 | 2017-08-10 | 深圳市善行医疗科技有限公司 | 同轴导电弹性复合长丝及其制备方法 |
KR20180050329A (ko) | 2015-09-04 | 2018-05-14 | 피알쥐알 씨오., 엘티디. | 촬영 장치 및 물체의 거동 산출 장치 |
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2005
- 2005-08-23 JP JP2005274676A patent/JP4636983B2/ja active Active
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