JP2007055503A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両発進時でのスティックスリップ音を確実に抑制すると共に剛性の向上を図り得る車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】 ハブ輪101の小径段部112の端部を加締めることによりハブ輪101と内輪102を一体化し、ハブ輪101のステム部挿入孔に等速自在継手106の継手外輪115のステム部127を挿入してスプライン嵌合させた車輪用軸受装置である。ハブ輪101のステム部挿入孔140のインボード側開口端部にストッパ部141を形成すると共に、継手外輪115のステム部127のインボード側端部に係止部142を形成する。ハブ輪101のストッパ部141にステム部127の係止部142を突き合わせることにより、ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116との間に軸方向すきまnを設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は車輪用軸受装置に関し、詳しくは、自動車の懸架装置に対して駆動車輪(FF車の前輪、FR車の後輪、4WD車の全輪)を回転自在に支持する駆動車輪用軸受装置に関する。
自動車の車輪用軸受装置には、従動輪用と駆動輪用があり、それぞれの用途に応じて種々の形式のものが提案されている。例えば、図7は駆動輪用軸受装置で、ハブ輪1および内輪2、複列の転動体3,4、外輪5、等速自在継手6を主要な構成要素としている。
ハブ輪1は、その外周面にアウトボード側の軌道面7が形成されると共に、車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ9を備えている。この車輪取付フランジ9の円周方向等間隔に、ホイールディスクを固定するためのハブボルト10が植設されている。このハブ輪1の外周面に形成された小径段部12に内輪2を嵌合させ、この内輪2の外周面にインボード側の軌道面8が形成されている。
内輪2は、クリープを防ぐために適当な締め代をもって圧入されている。ハブ輪1の外周面に形成されたアウトボード側の軌道面7と、内輪2の外周面に形成されたインボード側の軌道面8とで複列の軌道面を構成する。この内輪2をハブ輪1の小径段部12に圧入し、ハブ輪1の小径段部12の端部を外側に加締めることにより、その加締部11でもって内輪2を抜け止めしてハブ輪1と一体化し、軸受部20に予圧を付与している。
外輪5は、内周面にハブ輪1および内輪2の軌道面7,8と対向する複列の軌道面13,14が形成され、車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ17を備えている。この車体取付フランジ17は、車体の懸架装置(図示せず)から延びるナックルに取り付け孔19を利用してボルト固定される。
軸受部20は、複列のアンギュラ玉軸受構造で、ハブ輪1および内輪2の外周面に形成された軌道面7,8と外輪5の内周面に形成された軌道面13,14との間に転動体3,4を介在させ、各列の転動体3,4を保持器21,22により円周方向等間隔に支持した構造を有する。軸受部20の両端開口部には、ハブ輪1と内輪2の外周面に摺接するように、外輪5とハブ輪1および内輪2との環状空間を密封する一対のシール23,24が外輪5の両端部内径に嵌合され、内部に充填されたグリースの漏洩ならびに外部からの水や異物の侵入を防止するようになっている。
等速自在継手6は、ドライブシャフトを構成する中間軸(図示せず)の一端に設けられ、内周面にトラック溝が形成された継手外輪15と、その継手外輪15のトラック溝と対向するトラック溝が外周面に形成された継手内輪(図示せず)と、継手外輪15のトラック溝と継手内輪のトラック溝との間に組み込まれたボール(図示せず)とからなる。継手外輪15は、継手内輪およびボールを収容したマウス部25と、マウス部25から軸方向に一体的に延び、外周面にスプライン26が形成されたステム部27を有する。
このステム部27をハブ輪1の貫通孔に挿入し、ハブ輪1の加締部11に継手外輪15の肩部16を突き合わせた状態で、ステム部27の端部に形成された雄ねじ部29にナット30を締め付けることによって、等速自在継手6をハブ輪1に固定している。このステム部27の外周面および貫通孔の内周面に形成されたスプライン26,28により両者を嵌合させることにより、トルク伝達可能となっている。
ところで、前述した駆動輪用軸受装置では、例えば車両発進時、軸受部20のハブ輪1の加締部11と等速自在継手6の継手外輪15の肩部16との間で、カッキン音と通称されるスティックスリップ音が発生するおそれがある。
このスティックスリップ音は、車両発進時、静止状態にある軸受部20のハブ輪1に対して等速自在継手6の継手外輪15から回転トルクが負荷されると、スプライン26,28を介して継手外輪15からハブ輪1へ回転トルクを伝達しようとするが、継手外輪15のねじれによりハブ輪1の加締部11と継手外輪15の肩部16との間で急激な滑りが発生する。この急激な滑りが原因となってスティックスリップ音が発生する。
前述したスティックスリップ音を未然に防止する手段として、ハブ輪1の加締部11と継手外輪15の肩部16との突合せ部での摩擦抵抗を大きくしたり(例えば、特許文献1参照)、あるいは、ハブ輪1の加締部11の平坦な端面に凹溝を形成すると共にその凹溝内にグリースを充填することにより、ハブ輪1の加締部11と継手外輪15の肩部16との突合せ部での摩擦抵抗を小さくする手段が講じられている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−97588号公報 特開2003−136908号公報
しかしながら、現在主流となっているタイプの車輪用軸受装置、すなわち、ハブ輪1の加締部11と継手外輪15の肩部16とを突き合わせた構造を有する車輪用軸受装置では、スティックスリップ音を未然に防止する前述の手段、つまり、ハブ輪1の加締部11と継手外輪15の肩部16との突合せ部での摩擦抵抗を大きくしたり、逆に小さくしたりする構造では、スティックスリップ音の防止対策として十分とはいえないことが、本出願人が実施した実験により明らかとなった。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、ハブ輪の加締部と継手外輪の肩部との突合せ面での相対滑りにより発生していた車両発進時でのスティックスリップ音を確実に抑制すると共に剛性の向上を図り得る車輪用軸受装置を提供することにある。
本発明を適用する対象は、内周に複列の軌道面が形成された外輪と、一端に車輪取付フランジを有すると共に外周に複列の軌道面を有し、ハブ輪と内輪からなる内方部材と、前記外輪と内方部材のそれぞれの軌道面間に介装された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の小径段部の端部を加締めることによりハブ輪と内輪を一体化し、前記ハブ輪のステム部挿入孔内周面に挿入孔の軸方向略全長に亘ってスプラインを形成すると共に、等速自在継手の継手外輪のステム部外周面に前記ハブ輪のスプラインに略対応する軸方向長さのスプラインを形成して、前記ハブ輪のステム部挿入孔に前記継手外輪のステム部を挿入してスプライン嵌合させた車輪用軸受装置である。この車輪用軸受装置としては、外輪の外周に車体取付フランジを有し、ハブ輪の外周に、複列の軌道面のうちの一方の軌道面が形成されているものがある。
この車輪用軸受装置において、本発明は、前記ハブ輪のステム部挿入孔のインボード側開口端部にストッパ部を形成すると共に、継手外輪のステム部のインボード側端部に係止部を形成し、前記ハブ輪のストッパ部にステム部の係止部を突き合わせることにより、前記ハブ輪の加締部と継手外輪の肩部との間に軸方向すきまを設けたことを特徴とする。
本発明では、ハブ輪の加締部と継手外輪の肩部を突合わせることなく、ハブ輪の加締部と継手外輪の肩部との間に軸方向すきまを設けたことにより、ハブ輪の加締部と継手外輪の肩部が非接触状態となることから、スティックスリップ音の発生源を取り除くことができる。
また、突合せ部位であるハブ輪のストッパ部とステム部の係止部とは、径の小さい部位、つまり相対捩じれが小さい部位に設けられる。
ハブ輪のステム部挿入孔のインボード側開口端部にストッパ部を形成すると共に、継手外輪のステム部のインボード側端部に係止部を形成しているので、ストッパ部や係止部を形成することによっても、各スプラインの軸方向長さが短くなることがない。このため、ハブ輪側のスプラインをステム部挿入孔の軸方向略全長に亘って確保することができると共に、ステム部側のスプラインをハブ輪側のスプラインの軸方向長さ程度に確保することができ、スプライン嵌合部を長くすることができる。これにより、係止部のストッパ部への突き合わせ状態で円周方向のがたを小さくすることができ、継手外輪の回転時における振れ回りを抑制することができるので、装置全体の剛性を向上させることができる。
突合せ部位であるハブ輪のストッパ部とステム部の係止部とは、ハブ輪のストッパ部をスプラインのインボード側端面にて形成し、かつ、ステム部の係止部をスプラインのインボード側端面にて形成した構造や、ハブ輪のストッパ部をスプラインのインボード側端面よりもインボード側に設けられた突起部にて形成し、かつ、ステム部のインボード側端部にスプライン外径よりも小径の環状溝を形成し、この環状溝のインボード側の側面外径側部位をステム部の係止部とした構造が可能である。
本発明によれば、ハブ輪の加締部と継手外輪の肩部が非接触状態となることから、スティックスリップ音の発生源を取り除くことができる。その結果、車両発進時、静止状態にある軸受部のハブ輪に対して等速自在継手の継手外輪から回転トルクが負荷された場合、継手外輪のねじれによりハブ輪の加締部と継手外輪の肩部との間で急激な滑りが発生することなく、スティックスリップ音の発生がなくなり、静粛性の向上が図れて搭乗者の違和感を解消することができる。
また、ハブ輪のストップ部とステム部の係止部の当接により、車両発進時にハブ輪に対して継手外輪から回転トルクが負荷された場合、継手外輪のねじれによりハブ輪とステム部との間で急激な滑りが発生してスティックスリップ音が発生する可能性があるが、ハブ輪のストッパ部とステム部の係止部とは、径の小さい部位、つまり相対捩じれが小さい部位に設けられる。これにより、両者間での相対滑りを極端に少なくすることができるので、ハブ輪のストッパ部とステム部の係止部とで発生するスティックスリップ音を抑制することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の実施形態を以下に詳述する。図1に示す第一の実施形態は、駆動輪用軸受装置で、内方部材であるハブ輪101および内輪102、複列の転動体103,104、外輪105、等速自在継手106を主要な構成要素としている。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で、車両の外側寄りとなる側をアウトボード(図面左側)と呼び、中央寄りとなる側をインボード側(図面右側)と呼ぶ。
ハブ輪101は、その外周面にアウトボード側の軌道面107が形成されると共に、車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ109を備えている。この車輪取付フランジ109の円周方向等間隔に、ホイールディスクを固定するためのハブボルト110が植設されている。このハブ輪101の外周面に形成された小径段部112に内輪102を嵌合させ、この内輪102の外周面にインボード側の軌道面108が形成されている。
内輪102は、クリープを防ぐために適当な締め代をもって圧入されている。ハブ輪101の外周面に形成されたアウトボード側の軌道面107と、内輪102の外周面に形成されたインボード側の軌道面108とで複列の軌道面を構成する。この内輪102をハブ輪101の小径段部112に圧入し、ハブ輪101の小径段部112の端部を外側に加締めることにより、その加締部111でもって内輪102を抜け止めしてハブ輪101と一体化し、軸受部120に予圧を付与している。
外輪105は、内周面にハブ輪101および内輪102の軌道面107,108と対向する複列の軌道面113,114が形成され、車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ117を備えている。この車体取付フランジ117は、車体の懸架装置(図示せず)から延びるナックルに取り付け孔119を利用してボルト固定される。
軸受部120は、複列のアンギュラ玉軸受構造で、ハブ輪101および内輪102の外周面に形成された軌道面107,108と外輪105の内周面に形成された軌道面113,114との間に転動体103,104を介在させ、各列の転動体103,104を保持器121,122により円周方向等間隔に支持した構造を有する。軸受部120の両端開口部には、ハブ輪101と内輪102の外周面に摺接するように、外輪105とハブ輪101および内輪102との環状空間を密封する一対のシール123,124が外輪105の両端部内径に嵌合され、内部に充填されたグリースの漏洩ならびに外部からの水や異物の侵入を防止するようになっている。
等速自在継手106は、ドライブシャフトを構成する中間軸130の一端に設けられ、内周面にトラック溝131が形成された継手外輪115と、その継手外輪115のトラック溝131と対向するトラック溝132が外周面に形成された継手内輪133と、継手外輪115のトラック溝131と継手内輪133のトラック溝132との間に組み込まれたボール134とからなる。継手外輪115は、継手内輪133およびボール134を収容したマウス部125と、マウス部125から軸方向に一体的に延び、外周面にスプライン126が形成されたステム部127を有する。なお、内輪133の内周にセレーションやスプライン等のトルク伝達手段を介して前記中間軸(シャフト)130を結合している。
等速自在継手106にはブーツ135が装着されている。ブーツ135は、その大径部135aが外輪115に固定され、その小径部135bがシャフト130に固定される。すなわち、大径部135aが外輪115の開口部側に外嵌される。そして、大径部135aの外周側にブーツバンド137を嵌着することによって、大径部135aを外輪115に固定している。また、シャフト130には、外輪115から所定量突出した位置にブーツ取付け部136が設けられ、ブーツ135の小径部135bがブーツ取付け部136に外嵌され、この小径部135bの外周側にブーツバンド137を嵌着することによって、小径部135bをシャフト130に固定している。
また、ステム部127をハブ輪101の貫通孔(ステム部挿入孔)140に挿入し、ステム部127の端部に形成された雄ねじ部129にナット(図示省略)を締め付けることによって、等速自在継手106をハブ輪101に固定している。このステム部127の外周面およびステム部挿入孔140の内周面に形成されたスプライン126,128により両者を嵌合させることにより、トルク伝達可能となる。
この実施形態の軸受装置においては、従来、突き合わされていたハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116との間に軸方向すきまn(図2参照)を設けている。このような軸方向すきまnが介在することにより、ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116が非接触状態となっている。このような構造としたことにより、ハブ輪101と継手外輪115の固定は、以下の構造を採用した。
つまり、図2と図3に示すように、ハブ輪101のステム部挿入孔140のインボード側開口端部にストッパ部141を形成すると共に、継手外輪115のステム部127のインボード側端部に係止部142を形成し、前記ハブ輪101のストッパ部141にステム部127の係止部142を突き合わせることにより、前記ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116との間に軸方向すきまnを設けたものである。
ハブ輪101のスプライン128はステム部挿入孔140の軸方向略全長に亘って形成されている。この場合、ステム部挿入孔140はその両端部に大径部143、144(図1参照)が形成され、この大径部143、144間にスプライン128が形成されている。なお、スプライン128はステム部挿入孔140の両開口端間全体に形成されていないが、ステム部挿入孔140のほぼ軸方向全長に形成されている。
ストッパ部141はスプライン128のインボード側端面146にて形成している。すなわち、スプライン128は、周方向に沿って所定ピッチで配設される軸方向凸条(凸歯)147と、この軸方向凸条147、147間に形成される軸方向凹条(凹歯)148とからなり、ストッパ部141を、軸方向凸条(凸歯)147のインボード側の傾斜部(テーパ部)にて構成している。このテーパ部は、アウトボード側からインボード側に向かって順次拡径している。
ハブ輪101のステム部挿入孔140には、スプライン128のインボード側端面146よりもインボード側に突起部150が設けられている。この突起部150はその内周面150aがアウトボード側からインボード側に向かって拡径する傾斜面とされている。なお、突起部150は、スプライン128よりも外径側に配置されている。インボード側端面146と突起部150との間に、軸方向長さが短寸のスペース部151が設けられている。
係止部142は、ステム部127のスプライン126のインボード側端面149にて形成している。すなわち、スプライン126は、周方向に沿って所定ピッチで配設される軸方向凸条(凸歯)152と、この軸方向凸条152、152間に形成される軸方向凹条(凹歯)153とからなり、係止部142を、軸方向凹条153のインボード側の傾斜部(テーパ部)としている。このテーパ部は、アウトボード側からインボード側に向かって順次拡径している。そして、係止部142の傾斜角度βとストッパ部141の傾斜角度αを略同一としている。
ステム部127をハブ輪101のステム部挿入孔140に、図3の矢印A方向に挿入していけば、ステム部127のスプライン126の軸方向凸条152がハブ輪101のスプライン128の軸方向凹条148に嵌合する共に、ハブ輪101のスプライン128の軸方向凸条147がステム部127のスプライン126の軸方向凹条153に嵌合した状態で挿入される。
そして、ストッパ部141として機能する軸方向凸条(凸歯)147のインボード側のテーパ部に、係止部142として機能する軸方向凹条153のインボード側のテーパ部が当接して、ステム部127の矢印A方向の軸方向の侵入が規制される。すなわち、ステム部127の雄ねじ部129に図示省略のナットを螺着することによって、ハブ輪101側のストッパ部141にステム部127側の係止部142が係止した状態で、等速自在継手106がハブ輪101に固定される。この状態で、ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116との間に軸方向すきまnが設けられる。なお、図1のように組み立てられた状態では、ステム部127はスプライン126を有さない首部118がハブ輪101の大径部144に遊嵌状に嵌合している。
この第一の実施形態における車輪軸受装置では、ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116を突合わせることなく、ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116との間に軸方向すきまnを設けたことにより、ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116が非接触状態となることから、スティックスリップ音の発生源を取り除くことができる。その結果、車両発進時、静止状態にある軸受部のハブ輪101に対して等速自在継手106の継手外輪115から回転トルクが負荷された場合、継手外輪115のねじれによりハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116との間で急激な滑りが発生することなく、スティックスリップ音の発生がなくなり、静粛性の向上が図れて搭乗者の違和感を解消することができる。
また、ハブ輪101のストッパ部141とステム部127の係止部142の当接により、車両発進時にハブ輪101に対して継手外輪から回転トルクが負荷された場合、継手外輪115のねじれによりハブ輪101とステム部127との間で急激な滑りが発生してスティックスリップ音が発生する可能性がある。しかしながら、ハブ輪101のストッパ部141とステム部127の係止部142とは、径の小さい部位、つまり相対捩じれが小さい部位に設けられる。これにより、両者間での相対滑りを極端に少なくすることができるので、スティックスリップ音を抑制することができる。
ハブ輪101側のスプライン128をステム部挿入孔140の軸方向略全長に亘って確保することができると共に、ステム部127側のスプラインをハブ輪101側のスプラインの軸方向長さ程度に確保することができ、スプライン嵌合部を長くすることができる。これにより、係止部142のストッパ部141への突き合わせ状態で円周方向のがたを小さくすることができ、継手外輪115の回転時における振れ回りを抑制することができるので、装置全体の剛性を向上させることができる。
図4と図5および図6は第二の実施形態を示し、図4はこの実施形態における車輪軸受装置の全体構成を示し、図1と同一部分には同一参照符号を付して重複説明は省略する。この車輪軸受装置では、図5および図6に示すようにステム部127のインボード側端部に、スプライン外径よりも小径の環状溝155を形成し、この環状溝155のインボード側の側面156にステム部127側の係止部142を形成している。
環状溝155はステム部127のインボード側端面から連続し、そのインボード側の側面156の外径側にテーパ部157が形成され、このテーパ部157を係止部142としている。テーパ部157はアウトボード側からインボード側に向かって順次拡径する。
また、第二の実施形態においても、ハブ輪101に、前記第一の実施形態において説明した突起部150が設けられている。この突起部150をハブ輪101側のストッパ部141として機能させる。すなわち、アウトボード側からインボード側に向かって拡径する内周面150aに、ステム部127の係止部142が当接する。この場合も、係止部142の傾斜角度βとストッパ部141の傾斜角度αを略同一としている。
ステム部127をハブ輪101のステム部挿入孔140に、図6の矢印A方向に挿入していけば、ステム部127のスプライン126の軸方向凸条152がハブ輪101のスプライン128の軸方向凹条148に嵌合する共に、ハブ輪101のスプライン128の軸方向凸条147がステム部127のスプライン126の軸方向凹条153に嵌合した状態で挿入される。
そして、ストッパ部141として機能する突起部150の内周面150aに、係止部142として機能する環状溝155のインボード側の側面156のテーパ部157が当接して、ステム部127の矢印A方向の軸方向の侵入が規制される。すなわち、ステム部127の雄ねじ部129に図示省略のナットを螺着することによって、ハブ輪101側のストッパ部141にステム部127側の係止部142が係止した状態で、等速自在継手106がハブ輪101に固定される。この状態で、ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116との間に軸方向すきまnが設けられる。
このように、第二の実施形態の車輪軸受装置であっても、ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116との間に軸方向すきまnが設けられ、前記第一の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、前記各実施形態においては、ハブ輪101側のストッパ部141とステム部127側の係止部142をテーパ部同士で突き合わせた構造としたが、テーパ部に限定されることなく、例えば、軸方向と直交する方向の面同士の突き合わせであってもよい。テーパ部同士の突き合わせの場合、ストッパ部141に係止部142が当接して、ハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部116との間に軸方向すきまnが設けられる範囲で、その傾斜角度を任意に設定することができる。
前記すきまnとしては、継手外輪115のねじれによりハブ輪101の加締部111と継手外輪115の肩部16との間でな滑りが生じない程度の僅かなすきまであればよい。
ストッパ部141と係止部142との当接面積は、ステム部127の軸方向に沿ったアウトボード側への変位を規制できる大きさであればよい。
図1〜図3に示す第一の実施形態では、突起部150がストッパ部141として機能しないので、この車輪用軸受装置において突起部150を省略してもよい。
本発明に係る車輪用軸受装置の第一の実施形態を示す断面図である。 図1の車輪用軸受装置の要部拡大断面図である。 図1の車輪用軸受装置の要部拡大分解図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第二の実施形態を示す断面図である。 図4の車輪用軸受装置の要部拡大断面図である。 図4の車輪用軸受装置の要部拡大分解図である。 従来の車輪用軸受装置を示す断面図である。
符号の説明
101 ハブ輪
102 内輪
103,104 転動体
105 外輪
106 等速自在継手
107,108 軌道面
111 加締部
112 小径段部
113,114 軌道面
115 継手外輪
116 肩部
126,128 スプライン
140 ステム部挿入孔
141 ストッパ部
142 係止部
146,149 インボード側端面
155 環状溝
156 側面
n 軸方向すきま

Claims (4)

  1. 内周に複列の軌道面が形成された外輪と、一端に車輪取付フランジを有すると共に外周に複列の軌道面を有し、ハブ輪と内輪からなる内方部材と、前記外輪と内方部材のそれぞれの軌道面間に介装された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の小径段部の端部を加締ることによりハブ輪と内輪を一体化し、前記ハブ輪のステム部挿入孔内周面にその軸方向略全長に亘ってスプラインを形成すると共に、等速自在継手の継手外輪のステム部外周面に前記ハブ輪のスプラインに略対応する軸方向長さのスプラインを形成して、前記ハブ輪のステム部挿入孔に前記継手外輪のステム部を挿入してスプライン嵌合させた車輪用軸受装置において、前記ハブ輪のステム部挿入孔のインボード側開口端部にストッパ部を形成すると共に、継手外輪のステム部のインボード側端部に係止部を形成し、前記ハブ輪のストッパ部にステム部の係止部を突き合わせることにより、前記ハブ輪の加締部と継手外輪の肩部との間に軸方向すきまを設けたことを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記外輪の外周に車体取付フランジを有し、ハブ輪の外周に、複列の軌道面のうちの一方の軌道面が形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記ハブ輪のストッパ部を前記スプラインのインボード側端面にて形成し、かつ、前記ステム部の係止部を前記スプラインのインボード側端面にて形成した請求項1又は2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記ハブ輪のストッパ部を前記スプラインのインボード側端面よりもインボード側に設けられた突起部にて形成し、かつ、前記ステム部のインボード側端部にスプライン外径よりも小径の環状溝を形成し、この環状溝のインボード側の側面外径側部位をステム部の係止部とした請求項1又は2に記載の車輪用軸受装置。
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