JP2007055172A - 平版印刷版画像の消去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粘着剤を用いて画像部を剥離除去する際、共に粘着した非画像部の層構造が破壊されず、汚し回復性、耐刷性を劣化させない平版印刷版の消去方法を提供する。
【解決手段】 平版印刷版の画像部に粘着力0.5〜10N/25mmの粘着剤を貼り付け、剥離することによって画像部を除去することを特徴とする平版印刷版画像の消去方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は平版印刷版に関し、特に平版印刷版画像部の消去方法に関する。
印刷データのデジタル化に伴い、安価で取り扱いが容易で、PS版と同等の印刷適正を有したCTP(コンピューター ツー プレート)技術が求められている。CTPに使用される印刷版の支持体としては様々なものがあるが、ハンドリングや印刷版の持ち運びに便利なようにプラスチックフィルム支持体を用いたものが知られるようになった(例えば、特許文献1参照。)。
また昨今、特別な薬剤による現像処理が不要であるプロセスレスプレートへの期待が高まっている。このプロセスレスプレートは赤外線レーザー露光により画像形成を行うサーマルタイプが主流となっている。サーマルタイプの印刷版材料は大きく分けて、アブレーションタイプと機上現像タイプに分かれるが、装置コスト等の観点より機上現像タイプの方が好まれている。機上現像タイプとしては、熱溶融性微粒子または熱融着性微粒子を含有する画像形成層を有する印刷版材料が知られている。
これら印刷版を用い印刷する場合、製版時・印刷時にスクラッチ傷や余計な画像を消去することが必要な場合がある。
このような目的のため従来からPS版などの印刷版の消去・修正液がさまざま提案されてきた。その中で機上現像可能な印刷版材料を消去・修正する方法としてはゾルゲル反応性を有する結合剤を含有する方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながらこれらの方法では、消去が不十分であったり、印刷性能の劣化が見られるという問題があった。
特開2000−258899号公報 特開2001−350274号公報
本発明の目的は、平版印刷版画像部の消去方法において、粘着剤を用いて画像部を剥離除去する際、共に粘着した非画像部の層構造が破壊されず、汚し回復性、耐刷性を劣化させない平版印刷版の消去方法を提供する。
上記課題は、以下の構成により解決することができた。
(1)平版印刷版の画像部に粘着力0.5〜10N/25mmの粘着剤を貼り付け、剥離することによって画像部を除去することを特徴とする平版印刷版画像の消去方法。
(2)平版印刷版が熱溶融性微粒子または熱融着性微粒子を含有する画像形成層を有することを特徴とする(1)に記載の平版印刷版画像の消去方法。
本発明の方法により、画像部の除去をする際、非画像部の層構造が破壊されず、汚し回復性、耐刷性を劣化させない平版印刷版の消去方法を提供することができた。
本発明に用いる粘着剤は、天然ゴム系、アクリル系、オレフィン系、シリコーン系、エバ系など、常用のものが使用可能である。
上記粘着剤の粘着力は0.5〜10N/25mmが好ましく、より好ましくは、2〜8N/25mmである。粘着力が0.50N/25mmより小さいと画像部が除去できず、また粘着力が10N/25mmより大きいと非画像部の層構造が破壊され汚し回復性、耐刷性が劣化することを見いだした。
ここで言う粘着力はJIS−Z0237に規定された試験方法に基づくものであり、試験板であるSUS304鋼板に対する90度引きはがし粘着力とする。
本発明に用いられる平版印刷版材料としては、プロセスレスプレートが好ましく、プロセスレスプレートとしては、アブレーションタイプであっても機上現像タイプであってもよいが、好ましくは画像形成層に熱溶融性微粒子或いは熱融着性微粒子を含有する機上現像タイプの平版印刷版材料である。
本発明に用いられる平版印刷版材料は、基材上に親水層と画像形成層が積層し、裏面に裏面層を有すものであってもよい。
本発明に好ましく用いられる平版印刷版材料の画像形成層に用いられる素材としては下記のものが挙げられる。
熱溶融性微粒子としては、熱可塑性素材の中でも特に溶融した際の粘度が低く、一般的にワックスとして分類される素材で形成された微粒子である。物性としては、軟化点40℃以上120℃以下、融点60℃以上100℃以下であることが好ましく、軟化点40℃以上100℃以下、融点60℃以上90℃以下であることが更に好ましい。融点が60℃未満では保存性が問題であり、融点が100℃よりも高い場合はインク着肉感度が低下する。
使用可能な素材としては、例えば、パラフィンワックス、ポリオレフィン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、脂肪酸系ワックス等が挙げられる。これらは分子量800から10000程度のものであり、また乳化しやすくするためにこれらのワックスを酸化し、水酸基、エステル基、カルボキシル基、アルデヒド基、ペルオキシド基などの極性基を導入することもできる。更には、軟化点を下げて作業性を向上させるためにこれらのワックスに、例えば、ステアロアミド、リノレンアミド、ラウリルアミド、ミリステルアミド、硬化牛脂肪酸アミド、パルミトアミド、オレイン酸アミド、米糖脂肪酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド又はこれらの脂肪酸アミドのメチロール化物、メチレンビスステラロアミド、エチレンビスステラロアミドなどを添加することも可能である。又、クマロン−インデン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、アイオノマー、これらの樹脂の共重合体も使用することができる。
これらの中でも、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸の何れかを含有することが好ましい。これらの素材は融点が比較的低く、溶融粘度も低いため、高感度の画像形成を行うことができる。又、これらの素材は潤滑性を有するため、印刷版材料の表面に剪断力が加えられた際のダメージが低減し、擦りキズ等による印刷汚れ耐性が向上する。
又、熱溶融性微粒子は水に分散可能であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さい場合、熱溶融性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な親水性層上に塗布した際に、熱溶融性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりしやすくなり、機上現像が不十分になって、地汚れの懸念が生じる。熱溶融性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下する。
また、熱溶融性微粒子は内部と表層との組成が連続的に変化していたり、もしくは異なる素材で被覆されていてもよい。被覆方法は、公知のマイクロカプセル形成方法、ゾルゲル法等が使用できる。
構成層中での熱溶融性微粒子の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がさらに好ましい。
熱融着性微粒子としては、熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子が挙げられ、該熱可塑性疎水性高分子重合体粒子の軟化温度に特定の上限はないが、温度は高分子重合体微粒子の分解温度より低いことが好ましい。また、高分子重合体の重量平均分子量(Mw)は10,000〜1,000,000の範囲であることが好ましい。
高分子重合体微粒子を構成する高分子重合体の具体例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ブタジエン共重合体等のジエン(共)重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴム類、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、メチルアクリレート−(N−メチロールアクリルアミド)共重合体、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル(共)重合体、酢酸ビニル−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等及びそれらの共重合体が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ビニルエステル(共)重合体、ポリスチレン、合成ゴム類が好ましく用いられる。
高分子重合体微粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、気相重合法等、公知の何れの方法で重合された高分子重合体からなるものでもよい。溶液重合法又は気相重合法で重合された高分子重合体を微粒子化する方法としては、高分子重合体の有機溶媒に溶解液を不活性ガス中に噴霧、乾燥して微粒子化する方法、高分子重合体を水に非混和性の有機溶媒に溶解し、この溶液を水又は水性媒体に分散、有機溶媒を留去して微粒子化する方法等が挙げられる。又、熱溶融性微粒子、熱融着性微粒子は、何れの方法においても、必要に応じ重合あるいは微粒子化の際に分散剤、安定剤として、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の界面活性剤やポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を用いてもよい。また、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等を含有させても良い。
熱溶融性や熱融着性微粒子を含有する画像形成層には、さらに水溶性素材を含有することができる。水溶性素材を含有することにより、印刷機上で湿し水やインクを用いて未露光部の画像形成層を除去する際に、その除去性を向上させることができる。
印刷版材料の親水性層に用いられる素材は、下記のものが挙げられる。
親水性層を形成する素材としては、有機親水性ポリマーを架橋あるいは疑似架橋することにより得られる有機親水性マトリックスや、ポリアルコキシシラン、チタネート、ジルコネート又はアルミネートの加水分解、縮合反応からなるゾル−ゲル変換により得られる無機親水性マトリックス、金属酸化物等が好ましく用いられる。特に金属酸化物微粒子を含むことが好ましく、例えば、コロイダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾル、その他の金属酸化物のゾルが挙げられる。該金属酸化物微粒子の形態としては、球状、針状、羽毛状、その他の何れの形態でも良く、平均粒径としては、3〜100nmであることが好ましく、平均粒径が異なる数種の金属酸化物微粒子を併用することもできる。又、粒子表面に表面処理がなされていても良い。
上記金属酸化物微粒子は、その造膜性を利用して結合剤としての使用が可能である。有機の結合剤を用いるよりも親水性の低下が少なく、親水性層への使用に適している。
上記の中でも特にコロイダルシリカが好ましく使用できる。コロイダルシリカは、比較的低温の乾燥条件であっても造膜性が高いという利点があり、良好な強度を得ることができる。
親水性層の多孔質化材として、粒径が1μm未満の多孔質金属酸化物粒子を含有することができる。多孔質金属酸化物粒子としては、以下に記載の多孔質シリカ又は多孔質アルミノシリケート粒子もしくはゼオライト粒子を好ましく用いることができる。
多孔質シリカ粒子は、一般に湿式法又は乾式法により製造される。湿式法では、ケイ酸塩水溶液を中和して得られるゲルを乾燥、粉砕するか、もしくは中和して析出した沈降物を粉砕することで得ることができる。乾式法では、四塩化珪素を水素と酸素と共に燃焼し、シリカを析出することで得られる。これらの粒子は製造条件の調整により、多孔性や粒径を制御することが可能である。多孔質シリカ粒子としては、湿式法のゲルから得られるものが特に好ましい。
また、印刷版材料の親水性層は、層状粘土鉱物粒子を含有することができる。該層状鉱物粒子としては、例えば、カオリナイト、ハロイサイト、タルク、スメクタイト(モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サボナイト等)、バーミキュライト、マイカ(雲母)、クロライトといった粘土鉱物及び、ハイドロタルサイト、層状ポリケイ酸塩(カネマイト、マカタイト、アイアライト、マガディアイト、ケニヤアイト等)等が挙げられる。特に、単位層(ユニットレイヤー)の電荷密度が高いほど極性が高く、親水性も高いと考えられる。好ましい電荷密度としては0.25以上、更に好ましくは0.6以上である。このような電荷密度を有する層状鉱物としては、スメクタイト(電荷密度0.25〜0.6;陰電荷)、バーミキュライト(電荷密度0.6〜0.9;陰電荷)等が挙げられる。特に、合成フッ素雲母は粒径等安定した品質のものを入手することができ好ましい。又、合成フッ素雲母の中でも、膨潤性であるものが好ましく、自由膨潤であるものが更に好ましい。
又、上記の層状鉱物のインターカレーション化合物(ピラードクリスタル等)や、イオン交換処理を施したもの、表面処理(シランカップリング処理、有機バインダーとの複合化処理等)を施したものも使用することができる。
親水性層にはその他の添加素材として、ケイ酸塩水溶液も使用することができる。ケイ酸Na、ケイ酸K、ケイ酸Liといったアルカリ金属ケイ酸塩が好ましく、そのSiO2/M2O比率はケイ酸塩を添加した際の塗布液全体のpHが13を超えない範囲となるように選択することが無機粒子の溶解を防止する上で好ましい。
また、金属アルコキシドを用いた、いわゆるゾル−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポリマーも使用することができる。ゾル−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポリマーの形成については、例えば、「ゾル−ゲル法の応用」(作花済夫著/アグネ承風社発行)に記載されているか、又は本書に引用されている文献に記載されている公知の方法を使用することができる。
また、水溶性樹脂を含有してもよい。水溶性樹脂としては、例えば、多糖類、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、ビニル系重合体ラテックス、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の樹脂が挙げられるが、水溶性樹脂としては、多糖類を用いることが好ましい。
多糖類としては、デンプン類、セルロース類、ポリウロン酸、プルランなどが使用可能であるが、特にメチルセルロース塩、カルボキシメチルセルロース塩、ヒドロキシエチルセルロース塩等のセルロース誘導体が好ましく、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩やアンモニウム塩がより好ましい。これは、親水性層に多糖類を含有させることにより、親水性層の表面形状を好ましい状態形成する効果が得られるためである。
親水性層の表面は、PS版のアルミ砂目のように0.1〜20μmピッチの凹凸構造を有することが好ましく、この凹凸により保水性や画像部の保持性が向上する。このような凹凸構造は、親水性層に適切な粒径のフィラーを適切な量含有させて形成することも可能であるが、親水性層の塗布液に前述のアルカリ性コロイダルシリカと前述の水溶性多糖類とを含有させ、親水性層を塗布、乾燥させる際に相分離を生じさせて形成することがより良好な印刷適性を有する構造を得ることができ、好ましい。
凹凸構造の形態(ピッチ及び表面粗さなど)は、アルカリ性コロイダルシリカの種類及び添加量、水溶性多糖類の種類及び添加量、その他添加材の種類及び添加量、塗布液の固形分濃度、ウエット膜厚、乾燥条件等で適宜コントロールすることが可能である。
親水性層には、光熱変換素剤を含有することができる。
光熱変換素剤としては、赤外吸収色素、無機・有機顔料、金属、金属酸化物を用いることが好ましく、具体的には下記のような素材を挙げることができる。
赤外吸収色素としては、シアニン系色素、クロコニウム系色素、ポリメチン系色素、アズレニウム系色素、スクワリウム系色素、チオピリリウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素などの有機化合物、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系、ジチオール系、インドアニリン系の有機金属錯体などが挙げられる。具体的には、特開昭63−139191号、特開昭64−33547号、特開平1−160683号、特開平1−280750号、特開平1−293342号、特開平2−2074号、特開平3−26593号、特開平3−30991号、特開平3−34891号、特開平3−36093号、特開平3−36094号、特開平3−36095号、特開平3−42281号、特開平3−97589号、特開平3−103476号等に記載の化合物が挙げられる。これらは一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
顔料としては、カーボン、グラファイト、金属、金属酸化物等が挙げられる。
カーボンとしては、特にファーネスブラックやアセチレンブラックの使用が好ましい。粒度(d50)は100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることが更に好ましい。
グラファイトとしては、粒径が0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の微粒子を使用することができる。
金属としては、粒径が0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の微粒子であれば何れの金属であっても使用することができる。形状としては球状、片状、針状等何れの形状でも良い。特にコロイド状金属微粒子(Ag、Au等)が好ましい。
金属酸化物としては、可視光域で黒色を呈している素材、または素材自体が導電性を有するか、半導体であるような素材を使用することができる。前者としては、黒色酸化鉄(Fe34)や、前述の二種以上の金属を含有する黒色複合金属酸化物が挙げられる。後者とては、例えば、SbをドープしたSnO2(ATO)、Snを添加したIn23(ITO)、TiO2、TiO2を還元したTiO(酸化窒化チタン、一般的にはチタンブラック)などが挙げられる。又、これらの金属酸化物で芯材(BaSO4、TiO2、9Al23・2B2O、K2O・nTiO2等)を被覆したものも使用することができる。これらの粒径は、0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下である。
これらの光熱変換素剤のうち、二種以上の金属を含有する黒色複合金属酸化物がより好ましい素材として挙げられ、具体的には、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sb、Baから選ばれる二種以上の金属からなる複合金属酸化物である。これらは、特開平8−27393号公報、特開平9−25126号公報、特開平9−237570号公報、特開平9−241529号公報、特開平10−231441号公報等に開示されている方法により製造することができる。
本発明に用いる複合金属酸化物としては、特にCu−Cr−Mn系またはCu−Fe−Mn系の複合金属酸化物であることが好ましい。Cu−Cr−Mn系の場合には、6価クロムの溶出を低減させるために、特開平8−27393号公報に開示されている処理を施すことが好ましい。これらの複合金属酸化物は添加量に対する着色、つまり、光熱変換効率が良好である。
これらの複合金属酸化物は、平均一次粒子径が1μm以下であることが好ましく、平均一次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲にあることがより好ましい。平均一次粒子径が1μm以下とすることで、添加量に対する光熱変換能がより良好となり、平均一次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲とすることで添加量に対する光熱変換能がより良好となる。ただし、添加量に対する光熱変換能は、粒子の分散度にも大きく影響を受け、分散が良好であるほど良好となる。したがって、これらの複合金属酸化物粒子は、層の塗布液に添加する前に、別途公知の方法により分散して、分散液(ペースト)としておくことが好ましい。平均一次粒子径が0.01未満となると分散が困難となるため好ましくない。分散には適宜分散剤を使用することができる。分散剤の添加量は複合金属酸化物粒子に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。
これらの複合金属酸化物の添加量としては、親水性層や下層に対して0.1〜50質量%であり、1〜30質量%が好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
裏面層用バインダーとしては特に制限なく、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ゼラチン、カゼイン、寒天、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセテートなどのポリマー、その他の天然樹脂等が使用出来る。また、これらを2種以上併用してもかまわない。裏面層の被覆量は0.1 ̄10g/m2であり、好ましくは0.5 ̄8.0g/m2であり、より好ましくは1.0 ̄7.0g/m2である。
さらに裏面層にマット材を含有させる。マット剤としては、多孔質、無孔質、有機樹脂粒子、無機微粒子を問わず用いても良く、無機マット剤としてはシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、カーボンブラック、グラファイト、TiO2、BaSO4、ZnS、MgCO3、CaCO3、ZnO、CaO、WS2、MoS2、MgO、SnO2、Al23、α−Fe23、α−FeOOH、SiC、CeO2、BN、SiN、MoC、BC、WC、チタンカーバイド、コランダム、人造ダイアモンド、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、トリボリ、ケイソウ土、ドロマイト等、有機マット剤としてはポリエチレン微粒子、フッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子等を挙げることが出来る。また無機被服マット剤としてはたとえばPMMAやポリスチレン、メラミンといった有機粒子の芯剤を芯剤粒子よりも小さな無機粒子で被覆した粒子が挙げられる。無機粒子の粒径としては芯材粒子の1/10〜1/100程度であることが好ましい。また,無機粒子としては、同様にシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなど公知の金属酸化物粒子を用いることができる。被覆方法としては、種々の公知の方法を用いることができるが、ハイブリダイザのような空気中で芯材粒子と被覆材粒子とを高速に衝突させて芯材粒子表面に被覆材粒子を食い込ませて固定、被覆する乾式の被覆方法を好ましく用いることができる。
また塗布性を向上させる目的で、裏面層塗布液にアセチレングリコール型界面活性剤を含有しても良い。アセチレングリコール型界面活性剤とは分子中にアセチレン結合とアルコール性水酸基とを持つ一連の化合物である。好ましくはアセチレングリコール型界面活性剤にエチレンオキサイドが付加した化合物である。
アセチレングリコール型界面活性剤の含有量としては、裏面層塗布液に対し0.01〜1質量%がよく、さらに好ましくは0.05〜0.5質量%が良い。0.01質量%より少ないと効果がなく、1質量%を超えるとロール形態で保存すると現像性が低下し刷り出し損紙枚数が増加する。
基材としては、公知の材料を使用することができる。例えば金属板、プラスチックフィルム、ポリオレフィン等で処理された紙、上記材料を適宜貼り合わせた複合基材等も挙げられる。基材の厚みとしては100〜300μmが好ましく、特に好ましくは150〜200μmである。金属板としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等が挙げられるが、比重と剛性との関係から特にアルミニウムまたはアルミニウム合金(以下アルミニウムとする)が好ましい。アルミニウム板は、通常その表面に存在する圧延・巻取り時に使用されたオイルを除去するためにアルカリ、酸、溶剤等で脱脂した後に使用される。脱脂処理としては特にアルカリ水溶液による脱脂が好ましい。また、塗布層との接着性を向上させるために、塗布面に易接着処理や下塗り層塗布を行うことが好ましい。例えば、ケイ酸塩やシランカップリング剤等のカップリング剤を含有する液に浸漬するか、液を塗布した後、十分な乾燥を行う方法が挙げられる。陽極酸化処理も易接着処理の一種と考えられ、使用することができる。また、陽極酸化処理と上記浸漬または塗布処理を組み合わせて使用することもできる。また、公知の方法で粗面化されたアルミニウム板や、それに上記の易接着処理を組み合わせた支持体も使用することができ、公知の方法で粗面化し陽極酸化処理を行い、必要に応じて表面処理を行った、いわゆるアルミ砂目を支持体として用いることもできる。
プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、セルロースエステル類等を挙げることができる。特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。さらに特開平10−10676号に記載の方法で得られた120℃30秒での熱寸法変化率が0.001%以上0.04%以下の支持体を用いることが好ましい。
これらプラスチックフィルムは塗布層との接着性を向上させるために、塗布面に易接着処理や下塗り層塗布を行うことが好ましい。易接着処理としては、コロナ放電処理や火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等が挙げられる。また、下塗り層としては、ゼラチンやラテックスを含む層等が挙げられ、その中でも特開平7−191433号段落番号0044〜0116に記載の帯電防止下塗り層が好ましく用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるのもではない。
実施例1
《基材の作製》:プラスチックフィルムの作製
テレフタル酸とエチレングリコールを用い、常法に従いIV(固有粘度)=0.66(フェノール/テトラクロロエタン=6/4(質量比)中25℃で測定)のPETを得た。これをペレット化した後130℃で4時間乾燥し、300℃で溶融後T型ダイから押し出し、50℃の冷却ドラム上で急冷し熱固定した未延伸フィルムを2軸で熱延伸し作製した。
《基材の下引き処理》
上記で得られた基材の一方の面に、8W/m2・分の条件でコロナ放電処理を行いながら下記下引き塗布液aを乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し、更にその上にコロナ放電処理(8W/m2・分)を行いながら下引き塗布液bを乾燥膜厚0.1μmになるように塗設した(下引き面A)。また反対側の面に、8W/m2・分の条件でコロナ放電処理を行いながら下記下引き塗布液cを乾燥膜厚0.06μmになるように塗設し、140℃で乾燥し、続いて下引き塗布液dを乾燥膜厚0.2μmになるように塗設し、140℃で乾燥(下引き面B)して下引き済み基材を得た。
《下引き塗布液a》;
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=60/39/1の3元系共重合ラテックス(Tg=75℃) 6.3質量部
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=20/40/40の3元系共重合ラテックス 1.6質量部
アニオン系界面活性剤S−1 0.1質量部
水 92.0質量部
《下引き塗布液b》;
ゼラチン 1質量部
アニオン系界面活性剤S−1 0.05質量部
硬膜剤H−1 0.20質量部
マット材(シリカ,平均粒径3.5μm) 0.02質量部
防黴剤F−1 0.01質量部
水 98.72質量部
Figure 2007055172
《下引き塗布液c》;
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート(20/20/40)の共重合ポリマーラテックス(固形分30%) 1.6質量部
スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシメチルメタクリレート(25/45/30)の共重合ポリマーラテックス(固形分30%) 0.4質量部
SnO2ゾル(固形分10%)(特開平10−059720号公報記載の方法で合成)
9.1質量
アニオン系界面活性剤S−1 0.05質量部
水 88.85質量部
《下引き塗布液d》;
変性水性ポリエステルA(固形分18%) 21.5質量部
界面活性剤S−1 0.04質量部
真球状シリカマット剤 シーホスター KE−P60(日本触媒(株)社製)
0.03質量部
水 78.43質量部
〈変性水性ポリエステルAの合成〉
重縮合用反応容器に、テレフタル酸ジメチル35.4質量部、イソフタル酸ジメチル33.63質量部、5−スルホ−イソフタル酸ジメチルナトリウム塩17.92質量部、エチレングリコール62質量部、酢酸カルシウム一水塩0.065質量部、酢酸マンガン四水塩0.022質量部を投入し、窒素気流下において、170〜220℃でメタノールを留去しながらエステル交換反応を行った後、リン酸トリメチル0.04質量部、重縮合触媒として三酸化アンチモン0.04質量部及び1,4−シクロヘキサンジカルボン酸6.8質量部を加え、220〜235℃の反応温度で、ほぼ理論量の水を留去し、エステル化を行った。その後、更に反応系内を約1時間かけて減圧、昇温し最終的に280℃、133Pa以下で約1時間重縮合を行い、変性水性ポリエステルAの前駆体を得た。
攪拌翼、環流冷却管、温度計を付した2Lの三つ口フラスコに、純水850mlを入れ、攪拌翼を回転させながら、150gの上記前駆体を徐々に添加した。室温でこのまま30分間攪拌した後、1.5時間かけて内温が98℃になるように加熱し、この温度で3時間加熱溶解した。加熱終了後、1時間かけて室温まで冷却し、一夜放置して、固形分濃度が15質量%の前駆体の溶液を調製した。
攪拌翼、環流冷却管、温度計、滴下ロートを付した3Lの四つ口フラスコに、上記前駆体の溶液1900mlを入れ、攪拌翼を回転させながら、内温度を80℃まで加熱した。この中に、過酸化アンモニウムの24%水溶液を6.52ml加え、単量体混合液(メタクリル酸グリシジル28.5g、アクリル酸エチル21.4g、メタクリル酸メチル21.4g)を30分間かけて滴下し、更に3時間反応を続けた。その後、30℃以下まで冷却し、濾過して、固形分濃度が18質量%の変性水性ポリエステルAの溶液を調製した。
《平版印刷版材料の作製》
下記に示す親水性層1塗布液(調製方法は下記に示す)、親水性層2塗布液(調製方法は下記に示す)をその順で、下引き済み支持体のA面上にワイヤーバーを用いてそれぞれ乾燥付量が2.5g/m2、0.6g/m2になるように塗布し、120℃で3分間乾燥したのちに60℃で48時間の加熱処理を施した。さらに、裏面層塗布液を下引き済み支持体のB面上にワイヤーバーを用いて乾燥付量が2.0g/m2になるように塗布し、画像形成機能層塗布液をワイヤーバーを用いて乾燥付量が2g/m2になるように親水層上に塗布して50℃で1分間乾燥したのちに、50℃で24時間の加熱処理を施して、幅670mm、長さ30.5m巻回させた平版印刷版材料を作製した。
《親水性層1塗布液の調製》
コロイダルシリカ(アルカリ系、スノーテックス−XS、日産化学社製、固形分20質量%) 48質量部
コロイダルシリカ(アルカリ系、スノーテックス−ZL、日産化学社製、固形分40質量%) 4質量部
日産化学STM−6500S(平均粒径6.5μm、コアがメラミン樹脂でシェルがシリカからなる凹凸表面の真球状粒子) 15質量部
多孔質金属酸化物粒子シルトンJC−40(水澤化学社製、多孔質アルミノシリケート粒子、平均粒径4μm) 11.1質量部
Cu−Fe−Mn系金属酸化物黒色顔料:TM−3550ブラック粉体(大日精化工業社製、粒径0.1μm程度)の固形分40質量%(うち0.2質量%は分散剤)水分散物
20質量部
カルボキシメチルセルロースナトリウム(関東化学社製)の4質量%の水溶液
0.56質量部
層状鉱物粒子モンモリロナイト、ミネラルコロイドMO(Southern Clay Products社製、平均粒径0.1μm程度)をホモジナイザで強攪拌して5質量%の水膨潤ゲルとしたもの 1.11質量部
リン酸三ナトリウム・12水(関東化学社製)の10質量%の水溶液0.28質量部
シリコーン系界面活性剤FZ−2161(日本ユニカー社製) 0.16質量部
《親水性層2塗布液の調製》
コロイダルシリカ(アルカリ系、スノーテックス−S、日産化学社製、固形分30質量%) 30質量部
ネックレス状コロイダルシリカ(アルカリ系、スノーテックス−PSM、日産化学社製、固形分20質量%) 45質量部
多孔質金属酸化物粒子シルトンJC−20(水澤化学社製、多孔質アルミノシリケート粒子、平均粒径2μm) 10質量部
Cu−Fe−Mn系金属酸化物黒色顔料:TM−3550ブラック粉体(大日精化工業社製、粒径0.1μm程度)の固形分40質量%(うち0.2質量%は分散剤)水分散物
9質量部
カルボキシメチルセルロースナトリウム(関東化学社製)の4質量%の水溶液
1質量部
層状鉱物粒子モンモリロナイト、ミネラルコロイドMO(Southern Clay Products社製、平均粒径0.1μm程度)をホモジナイザで強攪拌して5質量%の水膨潤ゲルとしたもの 2質量部
リン酸三ナトリウム・12水(関東化学社製)の10質量%の水溶液 0.5質量部
多孔質金属酸化物粒子シルトンAMT08(水澤化学社製、多孔質アルミノシリケート粒子、平均粒径0.6μm) 12.5質量部
《画像形成機能層塗布液の調製》
カルナバワックスエマルジョンA118(岐阜セラック社製)固形分40%
55質量部
マイクロクリスタリンワックスA−206(岐阜セラック社製)固形分40%
35質量部
ポリアクリル酸ナトリウム30質量%水溶液DL−522(日本触媒社製)
10質量部
イソプロパノール 1質量部
《裏面層塗布液の調製》
DK−05岐阜(セラツク社製) 80質量部
スノーテックスーXS(日産化学社製) 40質量部
ポリメチルメタクリレート(平均粒径5.5μm) 3質量部
サーフィノール465(日信化学工業社製) 0.5質量部
水 600質量部
〈露光方法〉
露光ドラムに670mm幅30.5m巻きのロール状に包装形態された平版印刷版材料を560mmの長さに断裁し、巻き付け固定した後、波長830nm、スポット径約18μmのレーザービームを用い、露光エネルギーを200mJ/cm2、2400dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す)、175lpi(lpiとは、2.54cmあたりの線数を表す)でベタ及び2%小点画像を作製し、露光した。
〈印刷方法〉
印刷装置としては、小森コーポレーション製のLITHRONE26を用いて、上記印刷版の切り込みを印刷機のピンに差し込んだ後に、コート紙(王子製紙製、636×468)と、湿し水としてアストロマーク3(日研化学研究所製)の2質量部%水溶液、インキとして東洋インキ社製のハイユニティ黄、藍、紅、墨の4色のインキを使用して、印刷スピード9000枚/時、住友ダンロップ製のブランケットを用いて印刷を行った。
〈粘着剤の調製〉
粘着剤としては、スチレン−イソプレン−スチレン(A−B−A)ブロック共重合体を用いた。スチレン系重合体(A)及びイソプレン重合体(B)を表1に記載の分子量のものを用い、得られた粘着剤を基材上に塗布し、粘着テープ試料1〜5を得た。各試料の粘着力を表1に示した。本発明においては、スチレン系重合体(A)は、平均分子量12,000〜200,000、イソプレン重合体(B)は、平均分子量10,000〜300,000の範囲であることが好ましい。
〈平版印刷版の処理方法〉
印刷を停止し、版面上の消去する画像部に粘着テープを着け、その後剥離するまで繰り返す。
以下の評価を行った。
〈剥離回数〉
画像部残りに起因する印刷汚れの除去に要した粘着剤の剥離回数。
〈汚し回復性〉
上記方法での印刷方法において色調調整終了後、インキローラーのみをニップして、全面にインキを付着した後、通常の印刷(インキローラーと水ローラーをニップ)を行った。その際、印刷物における非画線部の汚れがなくなった枚数を測定し、汚し回復性の指標とした。
〈耐刷性〉
印刷物上で2%の網点の一部が欠けるか、もしくは、ベタ画像部にかすれが生じた時点での印刷枚数を求め、耐刷性の評価とした。
以上の様にして評価した結果を表1に示す。
Figure 2007055172
粘着力0.6〜9N/25mmの粘着剤において画像部を剥離除去することにより、画像部のみが除去でき非画像部の層構造を破壊せず、汚し回復性、耐刷性を劣化させない平版印刷用消去方法を提供できる。

Claims (2)

  1. 平版印刷版の画像部に粘着力0.5〜10N/25mmの粘着剤を貼り付け、剥離することによって画像部を除去することを特徴とする平版印刷版画像の消去方法。
  2. 平版印刷版が熱溶融性微粒子または熱融着性微粒子を含有する画像形成層を有することを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版画像の消去方法。
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