JP2006231731A - 平版印刷版材料及び平版印刷版とそれを用いた印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易な水現像処理操作による製版、或いは、特に現像処理を必要とせず直接印刷機に装填して製版することが出来る印刷版材料でありながら、耐刷性が優れた、平版印刷版材料及び平版印刷版とそれを用いた印刷方法を提供する。
【解決手段】 プラスチック支持体上に下引き層、親水性層、画像形成層を順次有し、ロール状に巻回された平版印刷版材料において、該下引き層は水溶性樹脂、硬膜剤を含有した下引き層用塗布液を用いて塗設したものであり、該下引き層塗布液中の水溶性樹脂に対する該硬膜剤の割合が、0.1倍以上、0.7倍未満(質量比)であることを特徴とする平版印刷版材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、平版印刷版材料及び平版印刷版とそれを用いた印刷方法に関するものである。
最近の印刷データのデジタル化に伴い、印刷版の作製においては安価で取り扱いが容易でPS版と同等の印刷適性を有したCTP(コンピューター・トウ・プレート)システムが求められている。さらに近年、特別な薬剤による現像処理が不要であって、ダイレクトイメージング(DI)機能を備えた印刷機にも適用可能な、いわゆるプロセスレスプレートへの期待が高まっている。
プロセスレスプレートの構成としては、PS版と同じアルミ砂目を用いる方式もあるが、層構成の自由度やコストダウンの観点から、塗布形成された親水性層を用いた種々の方式が提案されている。
しかしながら、このようなプロセスレスプレートは、現状では実質的にはDI印刷機用途で提供されているのみで、汎用印刷版材料として十分な性能を有したプロセスレスプレートは提供されていない。
プロセスレスプレートは赤外線レーザー露光により画像形成を行う、いわゆるサーマルタイプが主流となっているが、サーマルタイプも大きく二つに分けることができる。
サーマルタイプ印刷版材料の第一のタイプとして挙げられるものは、アブレーションタイプであり、例えば基材(支持体)上に印刷に使用される湿し水またはインクに対して親和性の異なる二つの層を積層し、その表面側の層をレーザー露光によってアブレーションさせて、完全に除去するというものである。しかし、このようなタイプの印刷版材料はアブレーションした表面側の層の飛散物を完全に吸引除去する機構を露光装置に取付ける必要があり、装置が機構的に複雑化し、コストが大幅に増加するといった問題がある。また、露光時に必要とするエネルギーが比較的高いため、露光時のビーム線速度を低下させる(例えば、露光ドラムの回転数を低下させる)必要が生じ、画像形成の生産性が低下する場合がある。
サーマルタイプの印刷版材料の第2のタイプは、機上現像タイプである(例えば、特許文献1参照)。このタイプは、例えば基材上に印刷に使用される湿し水またはインクに対して親和性の異なる二つの層を積層し、レーザー露光によって表面側の層とその下の層との接着力を変化させ、接着力の弱い部分を印刷機上で除去するものである。接着力の弱い部分の除去には湿し水供給ローラーとの接触、湿し水の付与による溶解や膨潤、インクローラーとの接触、インクのタックによる剥離、ブランケット胴との接触等の種々の方法を用いることができる。本発明の印刷版材料はこのタイプに属する。
ところで、実際の使用現場においては、版材コストの観点から製品形態としてロール状に巻回されたプラスチック支持体を用いた印刷版材料が好まれる。一方、製造上はプラスチック支持体を用いた場合には、親水性層は塗布形成する方が印刷版性能として好ましいものが作製できるため、印刷版性能を考慮すると水系塗布液による塗布形成が好ましい。
しかしながら、プラスチック支持体上に直接水系親水性層を均一安定に塗布することは困難であるため、プラスチック支持体に下引き層を塗布形成し、その上に親水性層を塗布する方法が採られている。
この場合、印刷汚れ等の観点から親水性層に添加できる有機物は種類、量ともに限られており、親水性層塗布液の表面張力、粘度を自由にコントロールすることは難しいため、下引き層は濡れ性を非常に向上させておく必要がある。さらには親水性素材を多く含む親水性層を接着させる機能を下引き層に付与する必要があることから、下引き層には水溶性樹脂を含有させる必要がある。水溶性樹脂を下引き層に含有させた場合、親水性層を均一に塗布するワイヤーバー等で塗布する際、親水性層塗布液で膨潤した下引き層を、ワイヤーバー等で削ってしまい、これが塗布故障として現れ、その部分の機上現像性を低下させてしまうという問題もあった(例えば特許文献2)。
特開2001−138652号公報 特開2004−122363号公報
本発明の目的は、簡易な水現像処理操作による製版、或いは、特に現像処理を必要とせず直接印刷機に装填して製版することが出来る印刷版材料でありながら、耐刷性が優れた、平版印刷版材料及び平版印刷版とそれを用いた印刷方法を提供することである。
本発明の発明者等は、鋭意検討した結果、下引き層に含有させる水溶性樹脂とそれに加えて、硬膜剤を適正量含有させることで、上記問題を解決できることを見いだし本発明に至った。
即ち、本発明の目的は、以下に記載する構成により達成されることがわかった。
(請求項1)
プラスチック支持体上に下引き層、親水性層、画像形成層を順次有し、ロール状に巻回された平版印刷版材料において、該下引き層は水溶性樹脂、硬膜剤を含有した下引き層用塗布液を用いて塗設したものであり、該下引き層用塗布液中の水溶性樹脂に対する該硬膜剤の割合が、0.1倍以上、0.7倍未満(質量比)であることを特徴とする平版印刷版材料。
(請求項2)
前記下引き層に含有される前記硬膜剤がビニル系またはエポキシ系硬膜剤であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷版材料。
(請求項3)
前記下引き層に、アクリル樹脂またはアクリル変性ポリエステルを含有していることを特徴とする請求項1又は2記載の平版印刷版材料。
(請求項4)
前記下引き層が、下層、上層の2層構成であり、該上層が前記水溶性樹脂を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
(請求項5)
前記親水性層がワイヤーバー方式にて塗設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
(請求項6)
前記平版印刷版材料に設けられた前記親水性層または画像形成層の少なくとも一方の層が、近赤外線を熱に変換する光熱変換剤を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
(請求項7)
前記親水性層が塗布工程により形成され、且つ2層構成であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
(請求項8)
前記プラスチック支持体の画像形成層塗布面の裏面に、バックコーティング層が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
(請求項9)
請求項1〜8のいずれか1項記載の平版印刷版材料に、サーマルヘッドもしくは赤外線レーザーを用いて画像書き込みを行って画像形成されたことを特徴とする平版印刷版。
(請求項10)
請求項1〜8のいずれか1項記載の平版印刷版材料を画像情報に基づきレーザー露光し、湿式現像処理を施さずに印刷機に取り付けて印刷用紙に印刷することを特徴とする印刷方法。
本発明により、簡易な水現像処理操作による製版、或いは、特に現像処理を必要とせず直接印刷機に装填して製版することが出来る印刷版材料でありながら、耐刷性が優れた、平版印刷版材料及び平版印刷版とそれを用いた印刷方法を提供することが出来る。
以下、本発明の平版印刷版材料に用いられる化合物や、層構成、製造方法、および印刷装置等につき説明する。
〔下引き層〕
本発明に係る支持体は、親水性層の塗布性と親水性層との接着性を向上させるために、プラスチックフィルムに下引き層が塗布されている。
本発明では下引き層に水溶性樹脂を含有させるが、これらは好ましくは水溶性の天然高分子及び合成高分子から選ばれる。
本発明に好ましく用いられる水溶性樹脂の具体例としては、天然高分子では、ゼラチン、アラビアガム、水溶性大豆多糖類、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルローズ、メチルセルローズ等)、その変性体、ホワイトデキストリン、プルラン、カードラン、キトサン、アルギン酸、酵素分解エーテル化デキストリン等、合成高分子では、ポリビニルアルコール(好ましくは鹸化度70モル%以上のもの)、ポリアクリル酸、そのアルカリ金属塩またはアミン塩、ポリアクリル酸共重合体、そのアルカリ金属塩またはアミン塩、ポリメタクリル酸、そのアルカリ金属塩またはアミン塩、ビニルアルコール/アクリル酸共重合体及びそのアルカリ金属塩またはアミン塩、マレイン酸/アクリル酸共重合体及びそのアルカリ金属塩またはアミン塩、ポリアクリルアミド、その共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルメチルエーテル、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、そのアルカリ金属塩またはアミン塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合体、そのアルカリ金属塩またはアミン塩等を挙げることができる。これらの中で好ましいのは、ゼラチン、ポりビニルアルコールであり、特に好ましいのはポリビニルアルコールである。また、目的に応じて、これらを二種以上混合して用いることもできる。しかし、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
本発明においては親水性層との接着性、および耐刷性向上の点では、該水溶性樹脂の塗布量が0.001g/m2以上、3.0g/m2未満であることが好ましい。より好ましくは、0.005g/m2以上、2.0g/m2未満であり、さらに好ましくは0.01g/m2以上1.5g/m2未満である。
下引き層塗布後、親水性層を塗設するが、ワイヤーバー塗布、グラビア塗布の様な、支持体へ塗布コーターが直接接触する塗布方式においては、下引き層が硬化している必要があり、水溶性樹脂を硬化させる硬膜剤を添加する必要がある。本発明においては本発明の目的を満たす硬膜剤であれば種類は問わないが、代表的な硬膜剤の種類としてはビニル系、ビニルスルホン系、エポキシ系、ペプチド系、メラミン系、ホルマリン系、アルデヒド系、トリアジン系などであり、そのなかでもビニル系、エポキシ系が好ましい。
代表的な化合物を挙げれば下記の如きものがある。
ビニル系の硬膜剤としては、分子中にビニル基を有する硬膜剤であり、代表的には下記V−1〜V−6の構造を有するものが挙げられる。
Figure 2006231731
また、エポキシ系の硬膜剤としては、分子中にエポキシ基を有する硬膜剤であり、代表的には下記E−1〜E−18の構造を有するものが挙げられる。
Figure 2006231731
Figure 2006231731
本発明の下引き層においては硬膜剤の添加量が、水溶性樹脂の添加量の質量比で0.1倍以上、0.7倍未満である必要があり、好ましくは0.15倍以上、0.6倍未満、さらに好ましくは0.2倍以上、0.55倍未満である。
硬膜剤の含有量が水溶性樹脂添加量の0.1倍未満であると、下引き層の硬膜が十分ではなく、親水性層塗布時にワイヤーバー等で下引き層が削り取られ、削りかすが塗布故障として現れる。また硬膜剤の添加量が水溶性樹脂添加量の0.7倍l以上であると、硬化しすぎて親水性層の塗膜にひび割れが生じ、印刷性能が劣化し、特に機上現像性が低下し、刷り出し損紙が増える。
本発明の下引き層上は、アクリルで変性された水性ポリエステルを含有させることが好ましい。アクリルで変性された水性ポリエステルとは、水性ポリエステルの存在する水溶液中でアクリル樹脂を分散重合させたものであり、分散液は、例えば、水性ポリエステルを熱水中に溶解し、得られた水性ポリエステルの水溶液にアクリル樹脂を分散させ、乳化重合あるいは懸濁重合させることにより得ることができる。重合は乳化重合によることが好ましい。
使用することができる重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化ベンゾイルが挙げられる。この中で好ましいものは過硫酸アンモニウムである。重合は、界面活性剤を使用することなく行うことができるが、重合安定性を改良する目的で、界面活性剤を乳化剤として用いることも可能である。この場合、一般のノニオン型、アニオン型いずれの界面活性剤も使用することができる。
アクリル樹脂としては、アクリル系モノマー、例えば、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基等);2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ基含有モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基含有モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)等のカルボキシル基又はその塩を含むモノマー等が挙げられる。
また、アクリル系モノマー以外のモノマーとしては、例えば、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)等のスルホン酸基又はその塩を含有するモノマー;クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等)等のカルボキシル基又はその塩を含有するモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物を含有するモノマー;ビニルイソシアネート;アリルイソシアネート;スチレン;ビニルトリスアルコキシシラン;アルキルマレイン酸モノエステル;アルキルフマール酸モノエステル;アクリロニトリル;メタクリロニトリル;アルキルイタコン酸モノエステル;塩化ビニリデン;酢酸ビニル;塩化ビニル等が挙げられる。ビニル系単量体としては、塗膜強度の点からグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマーを用いることが好ましい。
アクリル樹脂の使用量は、(水性ポリマー)/(アクリル樹脂を)が質量比で99/1〜5/95の範囲にあるのが好ましく、97/3〜50/50の範囲にあるのが更に好ましく、95/5〜80/20の範囲にあるのが特に好ましい。
また、本発明の下引き層に使用されるアクリル樹脂は、ポリマーラテックスの形態であることが環境上好ましい。ポリマーラテックスは、水不溶な疎水性ポリマーが微細な粒子として水又は水溶性の分散媒中に分散したものにおいてポリマー成分を指す。分散状態としてはポリマーが分散媒中に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル分散されたもの、或いはポリマー分子中に部分的に親水的な構造を持ち分子鎖自身が分子状分散したものなどいずれでもよい。
尚、ポリマーラテックスについては「合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣寛編集、高分子刊行会発行(1978))」、「合成ラテックスの応用(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原啓司編集、高分子刊行会発行(1993))」、「合成ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1970))」などに記載されている。
ポリマーラテックスの分散粒子の平均粒径は1〜5万nm、より好ましくは5〜1000nm程度の範囲が好ましい。分散粒子の粒径分布に関しては広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。
アクリル樹脂系ポリマーラテックスとしては通常の均一構造のポリマーラテックス以外、いわゆるコア/シェル型のポリマーラテックスでもよい。この場合コアとシェルはガラス転移温度を変えると好ましい場合がある。
アクリル樹脂系ポリマーラテックスの最低造膜温度(MFT)は−30〜90℃、より好ましくは0〜70℃程度が好ましい。最低造膜温度をコントロールする為に造膜助剤を添加してもよい。造膜助剤は可塑剤ともよばれポリマーラテックスの最低造膜温度を低下させる有機化合物(通常有機溶剤)で、例えば前述の「合成ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1970))」に記載されている。
また、本発明では下引き層が2層構成でも効力を発揮し、その場合上層側に本発明の量の水溶性樹脂と硬膜剤を含有する必要がある。
一方、特開平7−20596号公報の段落番号0031〜0073に記載の導電性ポリマー含有層や特開平7−20596号公報の段落番号0074〜0081に記載の金属酸化物含有層のような導電性層を設けることが好ましい。導電性層はプラスチックフィルム支持体上であればいずれの側に塗設されてもよいが、好ましくは支持体に対し画像形成層の反対側に塗設するのが好ましい。この導電性層を設けると帯電性が改良されてゴミなどの付着が減少し、印刷時の白抜け故障などが大幅に減少する。
本発明において、上記下引き層を塗設後、易接着処理を施してもかまわない。易接着処理としては、コロナ放電処理や火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等が挙げられる。
〔親水性層〕
本発明の印刷版材料の親水性層に用いられる素材は下記のような物が挙げられる。
親水性マトリックスを形成する素材としては金属酸化物が好ましく、更に好ましくは金属酸化物微粒子を含むことが好ましい。
例えばコロイダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾル、その他の金属酸化物のゾルが挙げられ、金属酸化物の形態としては、球状、羽毛状その他のいずれの形態でもよく、平均粒径としては3〜100nmであることが好ましく、平均粒径が異なる数種の金属酸化物微粒子を併用することもできる。また、粒子表面に表面処理がなされていてもよい。
上記金属酸化物粒子はその造膜性を利用して結合剤としての使用が可能である。有機の結合剤を用いるよりも親水性の低下が少なく、親水性層への使用に適している。
本発明には、上記の中でも特にコロイダルシリカが好ましく使用できる。コロイダルシリカは比較的低温の乾燥条件であっても造膜性が高いという利点が有り、良好な強度を得ることが出来る。
上記コロイダルシリカとしては、後述するネックレス状コロイダルシリカ、平均粒径20nm以下の微粒子コロイダルシリカを含むことが好ましく、さらに、コロイダルシリカはコロイド溶液としてアルカリ性を呈することが好ましい。
本発明に用いられるネックレス状コロイダルシリカとは1次粒子径がnmのオーダーである球形シリカの水分散系の総称である。
本発明に用いられるネックレス状コロイダルシリカとは1次粒子径が10〜50nmの球形コロイダルシリカが50〜400nmの長さに結合した「パールネックレス状」のコロイダルシリカを意味する。
パールネックレス状(すなわち真珠ネックレス状)とは、コロイダルシリカのシリカ粒子が連なって結合した状態のイメージが真珠ネックレスのような形状をしていることを意味する。
ネックレス状コロイダルシリカを構成するシリカ粒子同士の結合は、シリカ粒子表面に存在する−SiOH基が脱水結合した−Si−O−Si−と推定される。
ネックレス状のコロイダルシリカとしては具体的には日産化学工業社製の「スノーテックス−PS」シリーズなどが挙げられる。
製品名としては「スノーテックス−PS−S(連結した状態の平均粒子径は110nm程度)」、「スノーテックス−PS−M(連結した状態の平均粒子系は120nm程度)」及び「スノーテックス−PS−L(連結した状態の平均粒子径は170nm程度)」があり、これらにそれぞれ対応する酸性の製品が「スノーテックス−PS−S−O」、「スノーテックス−PS−M−O」および「スノーテックス−PS−L−O」である。
ネックレス状コロイダルシリカを添加することにより、層の多孔性を確保しつつ、強度を維持することが可能となり、親水性層マトリックスの多孔質化材として好ましく使用できる。このなかでもアルカリ性である「スノーテックスPS−S」、「スノーテックス−−S−M」及び「スノーテックス−PS−L」を用いると、親水性層の強度が向上し、また印刷枚数が多い場合でも地汚れの発生が抑制され、特に好ましい。
また、コロイダルシリカは粒子系が小さいほど結合力が強くなることが知られており、本発明には平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカを用いることが好ましく、3〜15nmであることが更に好ましい。又、前述のようにコロイダルシリカの中ではアルカリ性の物が地汚れ発生を抑制する効果が高いため、アルカリ性のコロイダルシリカを使用することが特に好ましい。
平均粒径がこの範囲にあるアルカリ性のコロイダルシリカは、日産化学社製の「スノーテックス−20(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−30(粒子系10〜20nm)」、「スノーテックス−40(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−N(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−S(粒子径8〜11nm)」、「スノーテックス−XS(粒子径4〜6nm)」が挙げられる。
平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカは前述のネックレス状コロイダルシリカと併用することで、層の多孔質性を維持しながら、強度をさらに向上させることが可能となり、特に好ましい。
平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカ/ネックレス状コロイダルシリカの比率は95/5〜5/95が好ましく、70/30〜20/80がより好ましく、60/40〜30/70が更に好ましい。
本発明の親水性層マトリックスの多孔質化材として粒径が1μm未満の多孔質金属酸化物粒子を含有することが出来る。多孔質金属酸化物粒子としては、後述する多孔質シリカまたは多孔質アルミノシリケート粒子もしくはゼオライト粒子を好ましく用いることが出来る。
多孔質シリカ粒子は一般に湿式法または乾式法により製造される。湿式法ではケイ酸塩水溶液を中和して得られるゲルを乾燥、粉砕するか、中和して析出した沈降物を粉砕することで得ることが出来る。乾式法では四塩化ケイ素を水素と酸素とともに燃焼し、シリカを析出することで得られる。
これらの粒子は製造条件の調整により多孔性や粒径を制御することが可能である。多孔質シリカ粒子としては、湿式法のゲルから得られるものがとくに好ましい。
多孔質アルミノシリケート粒子は例えば特開平10−71764号に記載されている方法により製造される。即ちアルミニウムアルコキシドとケイ素アルコキシドを主成分として加水分解法により合成された非晶質な複合体粒子である。粒子中のアルミナとシリカの比率は1:4〜4:1の範囲で合成することが可能である。又、製造時にその他の金属アルコキシドを添加して3成分系以上の複合体粒子として製造したものも本発明に使用できる。これらの複合体粒子も製造条件の調整により多孔性や粒径を制御することが可能である。
粒子の多孔性としては細孔容積で0.5ml/g以上であることが好ましく、0.8ml/g以上であることがより好ましく、1.0〜2.5ml/g以下であることが更に好ましい。
細孔容積は塗膜の保水性と密接に関連しており、細孔容積が大きいほど保水性が良好となって印刷時に汚れにくく、水量ラチチュードも広くなるが、2.5ml/gよりも大きくなると粒子自体が非常に脆くなるため塗膜の耐久性が低下する。細孔容積が0.5ml/g未満の場合には、印刷性能がやや不十分となる場合がある。
本発明の多孔質化材としては、ゼオライトも使用できる。ゼオライトは結晶性のアルミノケイ酸塩であり、細孔径が0.3〜1nmの規則正しい三次元網目構造の空隙を有する多孔質体である。天然及び合成ゼオライトを合わせた一般式は、次のように表される。
(M1、M2 12m(AlmSin2(m+n))・xH2
ここで、M1、M2は交換性のカチオンであって、M1はLi+、Na+、K+、Tl+、Me4+(TMA)、Et4+(TEA)、Pr4+(TPA)、C7152+、C816+等であり、M2はCa2+、Mg2+、Ba2+、Sr2+、C8182 2+等である。又、n≧mであり、m/nの値つまりはAl/Si比率は1以下となる。Al/Si比率が高いほど交換性カチオンの量が多く含まれるため極性が高く、従って親水性も高い。好ましいAl/Si比率は0.4〜1.0であり、更に好ましくは0.8〜1.0である。xは整数を表す。
本発明で使用するゼオライト粒子としては、Al/Si比率が安定しており、又粒径分布も比較的シャープである合成ゼオライトが好ましく、例えばゼオライトA:Na12(Al12Si1248)・27H2O;Al/Si比率1.0、ゼオライトX:Na86(Al86Si106384)・264H2O;Al/Si比率0.811、ゼオライトY:Na56(Al56Si136384)・250H2O;Al/Si比率0.412等が挙げられる。
Al/Si比率が0.4〜1.0である親水性の高い多孔質粒子を含有することで親水性層自体の親水性も大きく向上し、印刷時に汚れにくく、水量ラチチュードも広くなる。又、指紋跡の汚れも大きく改善される。Al/Si比率が0.4未満では親水性が不充分であり、上記性能の改善効果が小さくなる。
また、本発明の印刷版材料の親水性層マトリクスは層状粘土鉱物粒子を含有することができる。該層状鉱物粒子としては、カオリナイト、ハロイサイト、タルク、スメクタイト(モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サボナイト等)、バーミキュライト、マイカ(雲母)、クロライトといった粘土鉱物及び、ハイドロタルサイト、層状ポリケイ酸塩(カネマイト、マカタイト、アイアライト、マガディアイト、ケニヤアイト等)等が挙げられる。中でも、単位層(ユニットレイヤー)の電荷密度が高いほど極性が高く、親水性も高いと考えられる。好ましい電荷密度としては0.25以上、更に好ましくは0.6以上である。このような電荷密度を有する層状鉱物としては、スメクタイト(電荷密度0.25〜0.6;陰電荷)、バーミキュライト(電荷密度0.6〜0.9;陰電荷)等が挙げられる。特に、合成フッ素雲母は粒径等安定した品質のものを入手することができ好ましい。又、合成フッ素雲母の中でも、膨潤性であるものが好ましく、自由膨潤であるものが更に好ましい。
又、上記の層状鉱物のインターカレーション化合物(ピラードクリスタル等)や、イオン交換処理を施したもの、表面処理(シランカップリング処理、有機バインダとの複合化処理等)を施したものも使用することができる。
平板状層状鉱物粒子のサイズとしては、層中に含有されている状態で(膨潤工程、分散剥離工程を経た場合も含めて)、平均粒径(粒子の最大長)が1μm未満であり、平均アスペクト比が50以上であることが好ましい。粒子サイズが上記範囲にある場合、薄層状粒子の特徴である平面方向の連続性及び柔軟性が塗膜に付与され、クラックが入りにくく乾燥状態で強靭な塗膜とすることができる。また、粒子物を多く含有する塗布液においては、層状粘土鉱物の増粘効果によって、粒子物の沈降を抑制することができる。粒子径が上記範囲より大きくなると、塗膜に不均一性が生じて、局所的に強度が弱くなる場合がある。又、アスペクト比が上記範囲以下である場合、添加量に対する平板状の粒子数が少なくなり,増粘性が不充分となり、粒子物の沈降を抑制する効果が低減する。
層状鉱物粒子の含有量としては、層全体の0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。特に膨潤性合成フッ素雲母やスメクタイトは少量の添加でも効果が見られるため好ましい。層状鉱物粒子は、塗布液に粉体で添加してもよいが、簡便な調液方法(メディア分散等の分散工程を必要としない)でも良好な分散度を得るために、層状鉱物粒子を単独で水に膨潤させたゲルを作製した後、塗布液に添加することが好ましい。
本発明の親水性層マトリクスにはその他の添加素材として、ケイ酸塩水溶液も使用することができる。ケイ酸Na、ケイ酸K、ケイ酸Liといったアルカリ金属ケイ酸塩が好ましく、そのSiO2/M2O比率はケイ酸塩を添加した際の塗布液全体のpHが13を超えない範囲となるように選択することが無機粒子の溶解を防止する上で好ましい。
また、金属アルコキシドを用いた、いわゆるゾル−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポリマーも使用することができる。ゾル−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポリマーの形成については、例えば「ゾル−ゲル法の応用」(作花済夫著/アグネ承風社発行)に記載されているか、又は本書に引用されている文献に記載されている公知の方法を使用することができる。
また、水溶性樹脂を含有してもよい。水溶性樹脂としては、多糖類、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、ビニル系重合体ラテックス、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の樹脂が挙げられるが、本発明に用いられる水溶性樹脂としては、多糖類を用いることが好ましい。
多糖類としては、デンプン類、セルロース類、ポリウロン酸、プルランなどが使用可能であるが、特にメチルセルロース塩、カルボキシメチルセルロース塩、ヒドロキシエチルセルロース塩等のセルロース誘導体が好ましく、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩やアンモニウム塩がより好ましい。
これは、親水性層に多糖類を含有させることにより、親水性層の表面形状を好ましい状態形成する効果が得られるためである。
親水性層の表面は、PS版のアルミ砂目のように0.1〜20μmピッチの凹凸構造を有することが好ましく、この凹凸により保水性や画像部の保持性が向上する。
このような凹凸構造は、親水性層マトリクスに適切な粒径のフィラーを適切な量含有させて形成することも可能であるが、親水性層の塗布液に前述のアルカリ性コロイダルシリカと前述の水溶性多糖類とを含有させ、親水性層を塗布、乾燥させる際に相分離を生じさせて形成することがより良好な印刷適性を有する構造を得ることができ、好ましい。
凹凸構造の形態(ピッチ及び表面粗さなど)はアルカリ性コロイダルシリカの種類及び添加量、水溶性多糖類の種類及び添加量、その他添加材の種類及び添加量、塗布液の固形分濃度、ウエット膜厚、乾燥条件等で適宜コントロールすることが可能である。
本発明で親水性マトリクスに添加される水溶性樹脂は、少なくともその一部が水溶性の状態のまま、水に溶出可能な状態で存在することが好ましい。水溶性の素材であっても、架橋剤等によって架橋し、水に不溶の状態になると、その親水性は低下して印刷適性を劣化させる懸念があるためである。
又、さらにカチオン性樹脂を含有しても良く、カチオン性樹脂としては、ポリエチレンアミン、ポリプロピレンポリアミン等のようなポリアルキレンポリアミン類又はその誘導体、第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、ジアクリルアミン等が挙げられる。カチオン性樹脂は微粒子状の形態で添加しても良い。これは、例えば特開平6−161101号に記載のカチオン性マイクロゲルが挙げられる。
また、本発明の親水性層の塗布液には、塗布性改善等の目的で水溶性の界面活性剤を含有させることができる。Si系、又はF系等の界面活性剤を使用することができるが、特にSi元素を含む界面活性剤を使用することが印刷汚れを生じる懸念がなく、好ましい。該界面活性剤の含有量は親水性層全体(塗布液としては固形分)の0.01〜3質量%が好ましく、0.03〜1質量%が更に好ましい。
また、本発明の親水性層はリン酸塩を含むことができる。本発明では親水性層の塗布液がアルカリ性であることが好ましいため、リン酸塩としてはリン酸三ナトリウムやリン酸水素二ナトリウムとして添加することが好ましい。リン酸塩を添加することで、印刷時の網の目開きを改善する効果が得られる。リン酸塩の添加量としては、水和物を除いた有効量として、0.1〜5質量%が好ましく、0.5〜2質量%が更に好ましい。
また、後述する光熱変換素材を含有することもできる。光熱変換素材としては、粒子状素材の場合は粒径が1μm未満であることが好ましい。
本発明では粒径が1μm以上の無機粒子もしくは無機素材で被覆された粒子を含有することが好ましい。
多孔質、無孔質、有機樹脂粒子、無機微粒子を問わず用いても良く、無機フィラーとしてはシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、カーボンブラック、グラファイト、TiO2、BaSO4、ZnS、MgCO3、CaCO3、ZnO、CaO、WS2、MoS2、MgO、SnO2、Al23、α−Fe23、α−FeOOH、SiC、CeO2、BN、SiN、MoC、BC、WC、チタンカーバイド、コランダム、人造ダイアモンド、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、トリボリ、ケイソウ土、ドロマイト等、有機フィラーとしてはポリエチレン微粒子、フッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子等を挙げることが出来る。また無機被服フィラーとしてはたとえばPMMAやポリスチレン、メラミンといった有機粒子の芯剤を芯剤粒子よりも中継の小さな無機粒子で被覆した粒子が挙げられる。無機粒子の粒径としては芯材粒子の1/10〜1/100程度であることが好ましい。また,無機粒子としては、同様にシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなど公知の金属酸化物粒子を用いることができる。被覆方法としては、種々の公知の方法を用いることができるが、ハイブリダイザのような空気中で芯材粒子と被覆材粒子とを高速に衝突させて芯材粒子表面に被覆材粒子を食い込ませて固定、被覆する乾式の被覆方法を好ましく用いることができる。
また、有機粒子の芯材を金属メッキした粒子も用いることができる。このような粒子としては、例えば、樹脂粒子に金メッキを施した積水化学工業社製の「ミクロパールAU」等が挙げられる。
本発明においては、本発明の範囲を満たすフィラーであれば特に制限無く効果が発揮できるが、特に塗布液中での沈降を抑制するためには多孔質シリカ粒子、多孔質アルミノシリケート粒子等の多孔質無機フィラー、多孔質無機被服フィラーを用いるのがよい。
粒径は1〜12μmが好ましく、1.5〜8μmがより好ましく、2〜6μmがさらに好ましい。粒径が12μmを超えると、画像形成の解像度の低下や、ブランケット汚れの劣化が生じる懸念がある。
粒径が1μm以上の粒子の添加量としては、親水性層全体の1〜50質量%であることが好ましく、5〜40質量%であることがより好ましい。
親水性層全体としては、有機樹脂やカーボンブラック等の炭素を含有する素材の含有比率が低いことが親水性を向上させるために好ましく、これらの素材の合計が9質量%未満であることが好ましく、5質量%未満であることがより好ましい。
本発明の形態として、下層を設けてもよい。
下層を設ける場合には、下層に用いる素材としては、親水性層と同様の素材を用いることができる。
ただし、下層は多孔質であることの利点が少なく、また、より無孔質である方が塗膜強度が向上するといった理由から、親水性マトリクスの多孔質化材の含有量は親水性層よりも少ないことが好ましく、含有しないことがより好ましい。
粒径が1μm以上の粒子の添加量としては、下層全体の1〜50質量%であることが好ましく、5〜40質量%であることがより好ましい。
下層全体としても親水性層と同様に、有機樹脂やカーボンブラック等の炭素を含有する素材の含有比率が低いことが親水性を向上させるために好ましく、これらの素材の合計が9質量%未満であることが好ましく、5質量%未満であることがより好ましい。
〔画像形成層〕
本発明の熱溶融性およびまたは熱融着性微粒子を含有する画像形成層(画像形成機能層ともいう)には以下のような素材を含有させることができる.
本発明に用いられる熱溶融性微粒子とは、熱可塑性素材の中でも特に溶融した際の粘度が低く、一般的にワックスとして分類される素材で形成された微粒子である。物性としては、軟化点40℃以上120℃以下、融点60℃以上150℃以下であることが好ましく、軟化点40℃以上100℃以下、融点60℃以上120℃以下であることが更に好ましい。融点が60℃未満では保存性が問題であり、融点が300℃よりも高い場合はインク着肉感度が低下する。
使用可能な素材としては、パラフィン、ポリオレフィン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、脂肪酸系ワックス等が挙げられる。これらは分子量800から10000程度のものである。又、乳化しやすくするためにこれらのワックスを酸化し、水酸基、エステル基、カルボキシル基、アルデヒド基、ペルオキシド基などの極性基を導入することもできる。更には、軟化点を下げたり作業性を向上させるためにこれらのワックスにステアロアミド、リノレンアミド、ラウリルアミド、ミリステルアミド、硬化牛脂肪酸アミド、パルミトアミド、オレイン酸アミド、米糖脂肪酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド又はこれらの脂肪酸アミドのメチロール化物、メチレンビスステラロアミド、エチレンビスステラロアミドなどを添加することも可能である。又、クマロン−インデン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、アイオノマー、これらの樹脂の共重合体も使用することができる。
これらの中でもポリエチレン、マイクロクリスタリン、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸の何れかを含有することが好ましい。これらの素材は融点が比較的低く、溶融粘度も低いため、高感度の画像形成を行うことができる。又、これらの素材は潤滑性を有するため、印刷版材料の表面に剪断力が加えられた際のダメージが低減し、擦りキズ等による印刷汚れ耐性が向上する。
又、熱溶融性微粒子は水に分散可能であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。平均粒径が0.1μmよりも小さい場合、熱溶融性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な親水性層上に塗布した際に、熱溶融性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりしやすくなり、機上現像が不十分になって、地汚れの懸念が生じる恐れがある。熱溶融性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下することがある。
又、熱溶融性微粒子は内部と表層との組成が連続的に変化していたり、もしくは異なる素材で被覆されていてもよい。
被覆方法は公知のマイクロカプセル形成方法、ゾルゲル法等が使用できる。
層中の熱溶融性微粒子の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がさらに好ましい。
本発明の熱融着性微粒子としては、熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子が挙げられ、該熱可塑性疎水性高分子重合体粒子の軟化温度に特定の上限はないが、温度は高分子重合体微粒子の分解温度より低いことが好ましい。高分子重合体の重量平均分子量(Mw)は10、000〜1、000、000の範囲であることが好ましい。
高分子重合体微粒子を構成する高分子重合体の具体例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ブタジエン共重合体等のジエン(共)重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴム類、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、メチルアクリレート−(N−メチロールアクリルアミド)共重合体、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル(共)重合体、酢酸ビニル−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等及びそれらの共重合体が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ビニルエステル(共)重合体、ポリスチレン、合成ゴム類が好ましく用いられる。
高分子重合体微粒子は乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、気相重合法等、公知の何れの方法で重合された高分子重合体からなるものでもよい。溶液重合法又は気相重合法で重合された高分子重合体を微粒子化する方法としては、高分子重合体の有機溶媒に溶解液を不活性ガス中に噴霧、乾燥して微粒子化する方法、高分子重合体を水に非混和性の有機溶媒に溶解し、この溶液を水又は水性媒体に分散、有機溶媒を留去して微粒子化する方法等が挙げられる。又、何れの方法においても、必要に応じ重合あるいは微粒子化の際に分散剤、安定剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の界面活性剤やポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を用いてもよい。
本発明の熱溶融性およびまたは熱融着性微粒子を含有する画像形成機能層にはさらに水溶性素材を含有することができる。水溶性素材を含有することにより、印刷機上で湿し水やインクを用いて未露光部の画像形成機能層を除去する際に、その除去性を向上させることができる。
水溶性素材としては、親水性層に含有可能な素材として挙げた水溶性樹脂を用いることもできるが、本発明の画像形成機能層としては、糖類を用いることが好ましく、特にオリゴ糖を用いることが好ましい。
オリゴ糖は水に速やかに溶解するため、印刷装置上での未露光部の画像形成機能層の除去も非常に速やかとなり、特別な除去操作を意識することなく、通常のPS版の刷出し操作と同様の操作で刷出すことで除去可能であり、刷出しの損紙が増加することもない。また、オリゴ糖は親水性層の親水性を低下させる懸念もなく、親水性層の良好な印刷適性を維持することができる。
本発明では、オリゴ糖の中でも特にトレハロースが好ましい。層中のオリゴ糖の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、10〜80質量%がさらに好ましい。
〔支持体(基材)〕
本発明に係るプラスチックフィルム支持体の構成材料としては、プラスチックフィルムが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、セルロースエステル類等を挙げることができる。
本発明に係る支持体は、本発明の印刷版材料に上記のハンドリング適性を付与する観点から、120℃での弾性率(E120)が1000〜6000N/mm2であることが好ましく、より好ましくは1200〜5000N/mm2である。具体的にはポリエチレンナフタレート(E120:4100N/mm2)、ポリエチレンテレフタレート(E120:1500N/mm2)、ポリブチレナフタレート(E120:1600N/mm2)、ポリカーボネイト(E120:1700N/mm2)、シンジオタクチックポリスチレン(E120:2200N/mm2)、ポリエーテルイミド(E120:1900N/mm2)、ポリアリレート(E120:1700N/mm2)、ポリスルホン(E120:1800N/mm2)、ポリエーテルスルホン(E120:1700N/mm2)等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく積層あるいは混合して用いても良い。中でも、特に好ましいプラスチックフィルムとしてはポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
ここで、弾性率とは、引張試験機を用い、JIS C2318に準拠したサンプルの標線が示すひずみと、それに対応する応力が直線的な関係を示す領域において、ひずみ量に対する応力の傾きを求めたものである。これがヤング率と呼ばれる値であり、本発明では、前記ヤング率を弾性率と定義する。
さらに本発明に係る支持体は、本発明の印刷版材料が本発明に記載の効果を奏するためには、前記印刷版材料を印刷機へ設置する際のハンドリング適性向上の観点から、平均膜厚が50〜500μmの範囲であり、且つ、厚み分布が10%以下であることが好ましい。
支持体の平均膜厚は、上記のように110〜500μmの範囲が好ましいが、さらに好ましくは、120〜400μmの範囲であり、特に好ましくは、125〜300μmの範囲である。
本発明に係る支持体の厚み分布(厚みの最大値と最小値の差を平均厚みで割り百分率で表した値)は、上記のように10%以下であることが好ましいが、さらに好ましくは8%以下であり、特に好ましくは6%以下である。
ここで、支持体の厚み分布の測定方法は、一辺が60cmの正方形に切り出した支持体を縦、横10cm間隔で碁盤目状に線を引き、この36点の厚みを測定し平均値と最大値、最小値を求める。
(支持体の作製方法)
本発明に係る支持体の平均膜厚および厚み分布を上記範囲に調整するためには、製膜条件を適正にしたり、製膜後に再加熱しながら平滑ローラーなどで調整をする方法があるが、本発明においては下記に記載の製膜処理で製造されることが好ましい。
支持体の製膜手段としては、熱可塑性樹脂を融点(Tm)〜Tm+50℃の間で熔融後、焼結フィルタ等で濾過された後、T−ダイから押出し、ガラス転位温度(Tg)−50℃〜Tgに温調したキャスティングドラム上で未延伸シートを形成する。この時、厚み分布を上記の範囲にするには、静電印加法等を用いるのが好ましい。
前記の未延伸シートをTg〜Tg+50℃の間で2〜4倍に縦延伸する。また、厚み分布を上記の範囲に調整するもう一つの方法としては、縦延伸を多段延伸するのが好ましい。この時、前段延伸より後段延伸の温度を1〜30℃の範囲で高く調整することが好ましく、更に好ましくは、2〜15℃の範囲で高く調整しながら延伸するのが好ましい。
前段延伸の倍率は後段延伸の倍率の0.25〜0.7倍が好ましく、更に好ましくは、0.3〜0.5倍である。この後、Tg−30℃〜Tgの温度範囲で、5〜60秒、より好ましくは10〜40秒間保持した後、横方向にTg〜Tg+50℃の間で2.5〜5倍に延伸することが好ましい。
この後、(Tm−50℃)〜(Tm−5℃)で5〜120秒、チャックで把持した状態で熱固定を行う。この時、幅方向に0%〜10%チャック間隔を狭めること(熱緩和)も好ましい。これを冷却後、端部に10〜100μmのナーリングを付けた(ナーリング高さを設けるともいう)後、巻取り、多軸延伸フィルムを得る等の方法が好ましい。
(ポリ塩化ビニリデン樹脂)
本発明に記載の効果を得るための、ひとつの態様として、本発明の印刷版材料は、支持体が上記記載のプラスチックフィルムであり、且つ、画像形成機能層を有する該支持体の一方の面が、ポリ塩化ビニリデン樹脂を含有する少なくとも1層を有する態様が挙げられる。
ポリ塩化ビニリデン樹脂としては、共重合体を用いるのが好ましく、前記共重合体の繰り返し単位中に占める塩化ビニリデン単量体の重合成分の量は、70〜99.9質量%が好ましく、更に好ましくは、85〜99質量%であり、特に好ましくは、90〜99質量%である。
前記共重合体中の塩化ビニリデン単量体以外の共重合成分としては、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸およびこれらのエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルアセテート、アクリルアミド、スチレン等を挙げることができる。
これらの共重合体の重量平均分子量としては、5000〜10万の範囲が好ましく、更に好ましくは、8000〜8万であり、特に好ましくは、1万〜4.5万の範囲である。ここで、重量平均分子量は、市販のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)装置により測定できる。
これらの共重合体の単量体単位の配列については限定されず、ランダム、ブロック等のいずれであってもよい。
ポリ塩化ビニリデン樹脂が水分散物の場合、均一構造のポリマー粒子のラテックスであってもコア部とシェル部で組成の異なったいわゆるコア−シェル構造のポリマー粒子のラテックスでもよい。塩化ビニリデン共重合体の具体例として以下のものを挙げることができる。但し、共重合比を示す数値は質量比であり、また、Mwは重量平均分子量を表す。
(A)塩化ビニリデン:メチルアクリレート:アクリル酸(90:9:1)のラテックス(Mw=42000)
(B)塩化ビニリデン:メチルアクリレート:メチルメタクリレート:アクリロニトリル:メタクリル酸(87:4:4:4:1)のラテックス(Mw=40000)
(C)塩化ビニリデン:メチルメタクリレート:グリシジルメタクリレート:メタクリル酸(90:6:2:2)のラテックス(Mw=38000)
(D)塩化ビニリデン:エチルメタクリレート:2−ヒドロキシエチルメタクリレート:アクリル酸(90:8:1.5:0.5)のラテックス(Mw=44000)
(E)コアシェルタイプのラテックス(コア部90質量%、シェル部10質量%)
コア部 ;塩化ビニリデン:メチルアクリレート:メチルメタクリレート:アクリロニトリル:アクリル酸(93:3:3:0.9:0.1)
シェル部;塩化ビニリデン:メチルアクリレート:メチルメタクリレート:アクリロニトリル:アクリル酸(88:3:3:3:3)(Mw=38000)
(F)コアシェルタイプのラテックス(コア部70質量%、シェル部30質量%)
コア部 ;塩化ビニリデン:メチルアクリレート:メチルメタクリレート:アクリロニトリル:メタクリル酸(92.5:3:3:1:0.5)
シェル部;塩化ビニリデン:メチルアクリレート:メチルメタクリレート:アクリロニトリル:メタクリル酸(90:3:3:1:3)(Mw=20000)
本発明に係るポリ塩化ビニリデン樹脂は、支持体上に画像形成層が塗設されている側であれば、下引き層、後述する親水性層、画像形成層、その他の層などのいずれの層に含有されてもよいが、下引き層に含有されることが好ましい。
〔画像形成方法〕
本発明の一つの態様の印刷版材料の画像形成は熱により行うことができるが、特にサーマルへッドまたは赤外線レーザーによる露光によって画像形成を行うことが好ましい。
本発明に関する露光に関し、より具体的には、赤外および/または近赤外領域で発光する、すなわち700〜1500nmの波長範囲で発光するレーザーを使用した走査露光が好ましい。レーザーとしてはガスレーザーを用いてもよいが、近赤外領域で発光する半導体レーザーを使用することが特に好ましい。
本発明の走査露光に好適な装置としては、該半導体レーザーを用いてコンピュータからの画像信号に応じて印刷版材料表面に画像を形成可能な装置であればどのような方式の装置であってもよい。
一般的には、
(1)平板状保持機構に保持された印刷版材料に一本もしくは複数本のレーザービームを用いて2次元的な走査を行って印刷版材料全面を露光する方式、
(2)固定された円筒状の保持機構の内側に、円筒面に沿って保持された印刷版材料に、円筒内部から一本もしくは複数本のレーザービームを用いて円筒の周方向(主走査方向)に走査しつつ、周方向に直角な方向(副走査方向)に移動させて印刷版材料全面を露光する方式、
(3)回転体としての軸を中心に回転する円筒状ドラム表面に保持された印刷版材料に、円筒外部から一本もしくは複数本のレーザービームを用いてドラムの回転によって周方向(主走査方向)に走査しつつ、周方向に直角な方向(副走査方向)に移動させて印刷版材料全面を露光する方式があげられる。
本発明に関しては特に(3)の走査露光方式が好ましく、特に印刷装置上で露光を行う装置においては、(3)の露光方式が用いられる。
〔光熱変換剤〕
本発明の親水性層、下層、および画像形成層は下記の光熱変換素材を含有することで高感度を実現している。
本発明においては親水性層には下記金属酸化物を光熱変換素材として添加することができる。
可視光域で黒色を呈している素材、または素材自体が導電性を有するか、半導体であるような素材を使用することができる。
前者としては、黒色酸化鉄(Fe34)や、前述の二種以上の金属を含有する黒色複合金属酸化物が挙げられる。
後者とては、例えばSbをドープしたSnO2(ATO)、Snを添加したIn23(ITO)、TiO2、TiO2を還元したTiO(酸化窒化チタン、一般的にはチタンブラック)などが挙げられる。又、これらの金属酸化物で芯材(BaSO4、TiO2、9Al23・2B2O、K2O・nTiO2等)を被覆したものも使用することができる。これらの粒径は、0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下である。
これらの光熱変換素材のうち、二種以上の金属を含有する黒色複合金属酸化物がより好ましい素材として挙げられる。
具体的には、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sb、Ba、から選ばれる二種以上の金属からなる複合金属酸化物である。これらは、特開平8−27393号公報、特開平9−25126号公報、特開平9−237570号公報、特開平9−241529号公報、特開平10−231441号公報等に開示されている方法により製造することができる。
本発明に用いる複合金属酸化物としては、特にCu−Cr−Mn系またはCu−Fe−Mn系の複合金属酸化物であることが好ましい。Cu−Cr−Mn系の場合には、6価クロムの溶出を低減させるために、特開平8−273393号公報に開示されている処理を施すことが好ましい。これらの複合金属酸化物は添加量に対する着色、つまり、光熱変換効率が良好である。
これらの複合金属酸化物は平均1次粒子径が1μm以下であることが好ましく、平均1次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲にあることがより好ましい。平均1次粒子径が1μm以下とすることで、添加量に対する光熱変換能がより良好となり、平均1次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲とすることで添加量に対する光熱変換能がより良好となる。ただし、添加量に対する光熱変換能は、粒子の分散度にも大きく影響を受け、分散が良好であるほど良好となる。したがって、これらの複合金属酸化物粒子は、層の塗布液に添加する前に、別途公知の方法により分散して、分散液(ペースト)としておくことが好ましい。平均1次粒子径が0.01未満となると分散が困難となるため好ましくない。分散には適宜分散剤を使用することができる。分散剤の添加量は複合金属酸化物粒子に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。
これらの複合金属酸化物の添加量としては、親水性層全固形分に対して20%以上、40%未満であり25%以上、39%未満がより好ましく、さらに好ましくは25%以上30%未満の範囲である。添加量が20%未満であると、十分な感度がでず、また40%以上であると、アブレートによるアブレーションカスが発生する。
また本発明においては親水性層、画像形成層には下記赤外吸収染料を光熱変換素材として添加することができる。
一般的な赤外吸収色素であるシアニン系色素、クロコニウム系色素、ポリメチン系色素、アズレニウム系色素、スクワリウム系色素、チオピリリウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素などの有機化合物、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系、ジチオール系、インドアニリン系の有機金属錯体などが挙げられる。具体的には、特開昭63−139191号、特開昭64−33547号、特開平1−160683号、特開平1−280750号、特開平1−293342号、特開平2−2074号、特開平3−26593号、特開平3−30991号、特開平3−34891号、特開平3−36093号、特開平3−36094号、特開平3−36095号、特開平3−42281号、特開平3−97589号、特開平3−103476号等に記載の化合物が挙げられる。これらは一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの赤外吸収染料の添加量としては、画像形成層全固形分に対して0.1%以上10%未満であり0.3%以上7%未満がより好ましく、さらに好ましくは0.5%以上6%未満の範囲である。添加量がこれを逸脱すると、上記同様に添加量が0.1%未満であると、十分な感度がでず、また10%以上であると、アブレートによるアブレーションカスが発生する。
〔バックコーティング層〕
本発明においては、取り扱い性及び保管時の物性変化防止のために、支持体の画像形成機能層の反対側に少なくとも1層の構成層を有することが好ましい。好ましい構成層としては、下引き層、親水性結合剤含有層又は疎水性結合剤含有層であり、結合剤含有層は下引き層の上に塗設されてもよい。
下引き層としては、前述の支持体の下引き層が好ましい。親水性結合剤としては、親水性のものなら特に限定はされないが、親水性構造単位としてヒドロキシル基を有する樹脂であるポリビニルアルコール(PVA)、セルロース系樹脂(メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等)、キチン類、及びデンプン;エーテル結合を有する樹脂であるポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)及びポリビニルエーテル(PVE);アミド基又はアミド結合を有する樹脂であるポリアクリルアミド(PAAM)及びポリビニルピロリドン(PVP)等を挙げることができる。又、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩及びゼラチン類;スルホン基を有するポリスチレンスルホン酸塩;アミノ基、イミノ基、第3アミン及び第4級アンモニウム塩を有するポリアリルアミン(PAA)、ポリエチレンイミン(PEI)、エポキシ化ポリアミド(EPAm)、ポリビニルピリジン及びゼラチン類を挙げることができる。
疎水性結合剤は、結合剤として疎水性のものなら特に限定されないが、例えばα,β−エチレン性不飽和化合物に由来するポリマー、例えばポリ塩化ビニル、後−塩素化ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと塩化ビニリデンのコポリマー、塩化ビニルと酢酸ビニルのコポリマー、ポリ酢酸ビニル及び部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル、出発材料としてポリビニルアルコールから作られ、繰り返しビニルアルコール単位の一部のみがアルデヒドと反応していることができるポリビニルアセタール、好ましくはポリビニルブチラール、アクリロニトリルとアクリルアミドのコポリマー、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン及びポリエチレン又はそれらの混合物等が挙げられる。
又疎水性結合剤は仕上がり印刷版材料表面が疎水性であれば、特開2002−258469号公報の段落0033〜0038に記載されている水分散系樹脂(ポリマーラテックス)から得られたものでもよい。
本発明においては、印刷機への取り付け易さ、及び、印刷中における印刷版の位置ズレによるカラー印刷での色ズレを防止するために、バックコーティング層にマット剤を含有する必要がある。含有するマット剤は多孔質、無孔質、有機樹脂粒子、無機微粒子を問わず用いても良く、無機マット剤としてはシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、カーボンブラック、グラファイト、TiO2、BaSO4、ZnS、MgCO3、CaCO3、ZnO、CaO、WS2、MoS2、MgO、SnO2、Al23、α−Fe23、α−FeOOH、SiC、CeO2、BN、SiN、MoC、BC、WC、チタンカーバイド、コランダム、人造ダイアモンド、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、トリボリ、ケイソウ土、ドロマイト等、有機マット剤としてはポリエチレン微粒子、フッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子等を挙げることが出来る。また無機被服マット剤としてはたとえばPMMAやポリスチレン、メラミンといった有機粒子の芯剤を芯剤粒子よりも中継の小さな無機粒子で被覆した粒子が挙げられる。
無機粒子の粒径としては芯材粒子の1/10〜1/100程度であることが好ましい。また,無機粒子としては、同様にシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなど公知の金属酸化物粒子を用いることができる。被覆方法としては、種々の公知の方法を用いることができるが、ハイブリダイザのような空気中で芯材粒子と被覆材粒子とを高速に衝突させて芯材粒子表面に被覆材粒子を食い込ませて固定、被覆する乾式の被覆方法を好ましく用いることができる。
また、有機粒子の芯材を金属メッキした粒子も用いることができる。このような粒子としては、例えば、樹脂粒子に金メッキを施した積水化学工業社製の「ミクロパールAU」等が挙げられる。
本発明においては、本発明の範囲を満たすマット剤であれば特に制限無く効果が発揮できるが、特にロール状に巻回された製品形態での場合、バックコーティング層のマット剤が、画像形成層へのキズを抑制するため、有機樹脂粒子を用いるのが好ましい。
なお、本発明おけるマット剤の平均粒径は電子顕微鏡を用い、投影面積から円相当軽を算出して求められる。
粒径は1〜12μmが好ましく、1.5〜8μmがより好ましく、2〜7μmがさらに好ましい。
粒径が12μmを超えると、画像形成層へのキズが生じやすくなり、逆に1μmの粒子では、版胴上で版浮きが発生してしまう。
マット剤の添加量としては、バックコーティング層全体の0.2〜30質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい.
さらに、レーザー記録装置あるいはプロセスレス印刷機には、装置内部において印刷版の搬送を制御するためのセンサーを有しており、これらの制御を滞りなく行うために、本発明において、該構成層には、色素及び顔料を含有させることが好ましい。色素及び顔料としては、前述の光熱変換素材に用いられる赤外吸収色素及びカーボンブラック等の黒色顔料が好ましく用いられる。又、更に、該構成層には公知の界面活性剤を含有させることができる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、無論、本発明はこれらの態様に限定されない。
実施例1
〔支持体〕
(支持体基体の作製)
テレフタル酸とエチレングリコールを用い、常法に従いIV(固有粘度)=0.66dl/g(フェノール/テトラクロルエタン=6/4(質量比)中25℃で測定)のポリエチレンテレフタレートを得た。これをペレット化した後130℃で4時間乾燥し、300℃で溶融後T型ダイから押し出し、50℃の冷却ドラム上で急冷し熱固定後の平均膜厚が175μmになるような厚みの未延伸フィルムを作製した。これを、延伸温度は前段延伸が102℃で1.3倍に、後段延伸は110℃で2.6倍に縦延伸した。次いで、テンターで120℃で4.5倍に横延伸した。この後、240℃で20秒間熱固定後これと同じ温度で横方向に4%緩和した。この後、テンターのチャック部をスリットした後、両端にナーリング加工を行い、40℃に冷却後47.1N/mで巻き取った。このようにして厚さ190μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。この二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのガラス転移温度(Tg)は79℃であった。得られたポリエチレンテレフタレートフィルムの幅(製膜幅)は2.5mであった。なお、得られた支持体の厚み分布は3%であった。
(下引き済み支持体の作製)
上記で得られた支持体のフィルムの両面に、8W/m2/minのコロナ放電処理を施し、次いで、一方の面に下記表1の下引き塗布液aをWet膜厚10μmになるように塗設後に180℃、4分間乾燥させた。ついでその上にコロナ放電処理(8W/m2/min)を行いながら下記表2の下引き塗布液bの処方−1〜処方−8ををWet膜厚11μmになるように塗布し、180℃、4分間乾燥させた。下引きサンプル001〜008を得た(下引き面A)。また反対側の面に下記表3の下引き塗布液cをWet膜厚8μmになるように塗設後180℃、4分間乾燥させ、ついでその上にコロナ放電処理(8W/m2/min)を行いながら下記表4の下引き塗布液dをWet膜厚5μmになるように塗布し、180℃、4分間乾燥させた。(下引き面B)。
Figure 2006231731
Figure 2006231731
Figure 2006231731
Figure 2006231731
Figure 2006231731
バックコーティング層の調液
Figure 2006231731
表5の組成をホモジナイザを用いて十分に撹拌混合した後、濾過してバックコーティング層塗布液を作製した。
バックコーティング層の塗布
バックコーティング層の塗布液を上記支持体下引き面B側に、8W/m2/minのコロナ放電処理を施した後、ワイヤーバー#6を用いて塗布し、下引き済みサンプル001〜008を得た。これを長さ15mの100℃に設定された乾燥ゾーンを搬送スピード15m/分の速度で通過させた。バックコーティング層の付量は2.0g/m2であった。
下層親水性層塗布液の調液
Figure 2006231731
表6の組成物をホモジナイザを用いて十分に撹拌混合した後、濾過して下層親水性層塗布液を作製した。
上層親水性層塗布液の調液
Figure 2006231731
表7の組成をホモジナイザを用いて十分に撹拌混合した後、濾過して上層親水性層塗布液を作製した。
下層、上層親水性層の塗布
それぞれの下層親水性層塗布液を、上記バックコート層を塗布済みの支持体の裏面(下引き塗布面A)にワイヤーバー#5を用いて塗布し、15mの長さの100℃に設定押された乾燥ゾーンを搬送スピード15m/分の速度で通過させた。引き続き上層親水層の塗布液をワイヤーバー#3を用いて塗布し、30mの長さの100℃に設定された乾燥ゾーンを搬送スピード15m/分の速度で通過させた。下層上層の親水性層それぞれの付量は3.0g/m2、0.55g/m2であった。塗布後のサンプルは60℃で1日間のエイジングを行なった。なお、下層親水性層の塗布性の評価は後述する。
画像形成層塗布液の調液
下記表8の組成の画像層を上記で作製した上層親水性層の上にワイヤーバー#4を用いて塗布し、30mの長さの70℃に設定された乾燥ゾーンを搬送スピード15m/分の速度で通過させ、画像形成層を形成した。画像形成層の付量は0.5g/m2であった。塗布後のサンプルは50℃で2日間のエイジングを行なった。
Figure 2006231731
上記平版印刷版材料を660mm幅に断裁し、外径76mmの紙コアに30m巻回し、ロール状平版印刷版材料011〜018を得た。
下層親水性層塗布性の評価
下引き済みサンプルに下層親水性層を塗布したときのワイヤーバーによるキズの評価をした。
ランク5:ワイヤーバーによるキズは全くなく良好
ランク4:塗布物を1.0m2見たときにワイヤーバーによるキズが1本観察される
ランク3:塗布物を1.0m2見たときにワイヤーバーによるキズが2本〜5本観察 される
ランク2:ワイヤーバーの凸部分すべてのピッチでキズが見られる
ランク1:ワイヤーバーで下引き層をすべてかき取る
ランク3以上が実用上問題ないレベルであり、ランク3を下回ると印刷性能に影響を及ぼす。
印刷方法
印刷装置:三菱重工業社製DAIYAF−1を用いて、コート紙、湿し水アストロマーク3(日研化学研究所社製)、2質量%、インクは2種用意しそれぞれで印刷評価を行った。
(1):トーヨーキングハイエコーM紅 (東洋インキ社製)
(2):TMハイエコーSOY1 (東洋インキ社製 大豆油インキ)
刷り出しの評価(損紙)
刷り出し時、良好なS/N比(非画像部に地汚れが無く、すなわち、画像形成層の非画像部が印刷機上で除去され、かつ、画像部の濃度が適正範囲となっている)の印刷物が得られるまでの印刷枚数を評価した。損紙の枚数が少ないほど優れている。40枚以上では実用上問題がある。
耐刷性
刷り出し後、良好なS/N比(非画像部に地汚れが無く、すなわち、画像形成層の非画像部が印刷機上で除去され、かつ、画像部の濃度が適正範囲となっている)の印刷物が得られなくなるまでの印刷枚数にて評価した。
Figure 2006231731
実験No017、018は親水性層にひび割れを生じた。
表9から明らかなように、本発明の平版印刷版材料は優れた印刷性能を有する。
実施例2
下引き層に含有される水溶性樹脂をゼラチンに替え、硬膜剤をビニルスルホン系の硬化剤に変更した以外は、実施例1と同様にして試料を作製し、評価を行った。その結果を下記表10に示す。
Figure 2006231731
本発明内のものは、いずれの性能も実用可能レベルにあるが、本発明外の比較は少なくともいずれかの特性に問題を生じることがわかった。
実施例3
下引き層に含有される水溶性樹脂と、硬膜剤を下記の如く変更した以外は、実施例1と同様にして試料を作製し、評価を行った。その結果を下記表11に示す。
Figure 2006231731
種類の下欄:水溶性バインダー
種類の上欄:硬膜剤
添加量:硬膜剤/水溶性バインダー(質量比)
本発明内のものは、いずれの性能も実用可能レベルにあるが、本発明外の比較は少なくともいずれかの特性に問題を生じることがわかった。

Claims (10)

  1. プラスチック支持体上に下引き層、親水性層、画像形成層を順次有し、ロール状に巻回された平版印刷版材料において、該下引き層は水溶性樹脂、硬膜剤を含有した下引き層用塗布液を用いて塗設したものであり、該下引き層用塗布液中の水溶性樹脂に対する該硬膜剤の割合が、0.1倍以上、0.7倍未満(質量比)であることを特徴とする平版印刷版材料。
  2. 前記下引き層に含有される前記硬膜剤がビニル系またはエポキシ系硬膜剤であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷版材料。
  3. 前記下引き層に、アクリル樹脂またはアクリル変性ポリエステルを含有していることを特徴とする請求項1又は2記載の平版印刷版材料。
  4. 前記下引き層が、下層、上層の2層構成であり、該上層が前記水溶性樹脂を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
  5. 前記親水性層がワイヤーバー方式にて塗設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
  6. 前記平版印刷版材料に設けられた前記親水性層または画像形成層の少なくとも一方の層が、近赤外線を熱に変換する光熱変換剤を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
  7. 前記親水性層が塗布工程により形成され、且つ2層構成であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
  8. 前記プラスチック支持体の画像形成層塗布面の裏面に、バックコーティング層が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の平版印刷版材料。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載の平版印刷版材料に、サーマルヘッドもしくは赤外線レーザーを用いて画像書き込みを行って画像形成されたことを特徴とする平版印刷版。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項記載の平版印刷版材料を画像情報に基づきレーザー露光し、湿式現像処理を施さずに印刷機に取り付けて印刷用紙に印刷することを特徴とする印刷方法。
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