JP5311247B2 - 感光性樹脂積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、金属板に存在する付着物に起因する歩留まりの低下を抑制し、印刷原版の生産性を向上させる感光性樹脂積層体に関する。また、本発明は、光学機器を用いる自動検版が容易である、検版性に優れる感光性樹脂積層体に関し、凸版材または凹版材として利用できるものである。
感光性樹脂積層体は一般に、支持体、接着層および感光性樹脂層を有し、さらに感光性樹脂層表面の粘着を防ぐ目的で粘着防止層が設けられ、さらにはその上にカバーフィルムが積層されていることが一般的である。そのような感光性樹脂積層体の製造方法としては、カバーフィルムに予め粘着防止層を塗布し、一方、支持体に接着層を塗布したものを準備してから感光性樹脂層を中心に両層材料を熱プレス、キャスト成形、カレンダー加工、コーティング方法等により所望の厚み、幅に積層して得る方法が一般的である。
感光性樹脂積層体(原版)を用いて画像形成する製版工程としては、まず必要サイズに裁断した感光性樹脂積層体を画像露光機台にセットし、生版上層のカバーフィルムを剥離した後、原図フィルム(ネガフィルム)を乗せ真空密着させ、その後、活性光線を照射し感光性樹脂層の一部分を露光・硬化させ、その後、原図フィルムを剥し、未露光・未硬化部分を現像液にて除去することによって印刷版を得る方法が一般的に採用されている。
感光性樹脂層の露光工程において、感光性樹脂層を通った活性光線がベース基材等で反射し、再び感光性樹脂層に作用することで、感光性樹脂層の反応性に影響を及ぼしレリーフの解像度を悪化させる、ハレーションという現象が起こる。ハレーションを軽減するためには、ハレーション防止剤を接着層に添加することが知られている(特許文献1、2参照)。ハレーション防止剤としては、主として活性光線の波長領域において強い吸収を有する染料が用いられている。
感光性樹脂積層体の支持体に用いられる鋼板等の金属板の表面には、表面処理の不均一による直径1mm程度の大きさのクロムなどの付着物が少なからず存在している。金属板を支持体として用いる場合、この付着物がハレーション防止剤と同様の効果を示すので、不均一なハレーションを生じ、細かい点ならびに線の保持性を著しく悪化させる。このため、金属支持体に付着物がある積層体を用いた版は不良品となってしまう。版の中に付着物が1個でも存在するとその版全体が不良品となるので、感光性樹脂積層体の一枚の大きさが大きくなるにつれて歩留まりが悪くなり、生産性が悪くなる点で問題であった。
一方、製版前の感光性樹脂積層体および製版工程を経て得られる印刷版は、使用前に予め精密機器向けの精細なパターンを正確に再現しているかを検査することが必要であった。従来、検版性の優れた感光性樹脂積層体を提供する技術としては、感光層上の粘着防止層に光退色性染料を含有させ、カバーフィルム材料から検版性を改良する方法が知られている(特許文献3参照)。しかし、この方法の場合、粘着防止層は現像処理時に洗い流されてしまうもので、版の仕上がり状態を確認できるものでなかった。
また、支持体上の接着層中にフタロシアニン錯体からなる色素を含有させることが知られている(特許文献4参照)。これにより、原図フィルムを通して露光された時に露光部分と非露光部分を目視判別でき、更に現像後の版の仕上がり状態を確認でき、検版性に優れるものとなった。
しかしながら、最近の感光性印刷版の高性能化への要求、つまりは網点階調性や細線および独立点の再現性向上等を満足させるには、版の解像度はもとより、現像後の接着層および感光層における微細な欠陥を判別することが可能な感光性樹脂積層体が求められる。目視による検版では、製版後の細線や独立点、網点に関して観察に限度があるだけでなく、検版のスピードや再現性といった効率の面でも問題があった。このため、光学機器を使用する検版による欠陥の自動検出化が求められてきた。
光の透過が可能な支持体、例えば支持体が透明なフィルムの場合には、透過光を利用した光学機器による検版および欠陥の自動検出が検討されている。しかしながら、光の透過が不可能な支持体、例えば鋼板等の金属製の支持体を用いる場合には支持体表面からの強い反射光が発生する。金属版は通常、微細表面加工がなされているために乱反射が起こり、レリーフ形状の欠陥の有無を検査する際に、検版の妨げとなる。さらに、現像工程における洗出し不良や未露光樹脂の付着、接着層表面のムラを伴う場合、光学機器による欠陥の自動検出が困難となる。
特開平6−342213号公報 特開2007−108476号公報 特開昭62−229127号公報 特開2001−154367号公報
本発明は、かかる従来技術の問題を解消するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、支持体として金属板を用いる感光性樹脂積層体(原版)において、金属板に存在する付着物に起因する歩留まりの低下を抑制し、印刷原版の生産性を向上することにある。また、本発明の目的は、特に光学機器による自動的な検版が容易である、検版性に優れる感光性樹脂積層体を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、以下に示す手段により上記目的を達成できることを見出し、本発明の完成に至った。すなわち、本発明は、以下の(1)〜(9)の構成からなる。
(1)少なくとも金属支持体、接着層、および感光性樹脂層を含み、前記接着層がバインダー成分および少なくとも1種類の無機顔料を含有する感光性樹脂積層体であって、前記接着層の固形分に対する無機顔料の割合が10〜50重量%であり、前記接着層の厚みが6μm以上であることを特徴とする感光性樹脂積層体。
(2)前記無機顔料が無彩色の無機顔料であることを特徴とする(1)に記載の感光性樹脂積層体。
(3)前記無機顔料が酸化チタン、チタン酸バリウムまたはカーボンブラックであることを特徴とする(1)に記載の感光性樹脂積層体。
(4)前記接着層が熱硬化性であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の感光性樹脂積層体。
(5)少なくとも金属支持体、接着層、および感光性樹脂層を含み、前記接着層がバインダー成分および少なくとも1種類の無機顔料を含有する感光性樹脂積層体であって、前記接着層の固形分に対する無機顔料の割合が6〜50重量%であり、前記接着層が光透過抑制性であり、現像により完全に露出させた接着層の表面の鏡面光沢度が80以上であることを特徴とする感光性樹脂積層体。
(6)前記無機顔料が酸化チタンであることを特徴とする(5)に記載の感光性樹脂積層体。
(7)前記接着層がレベリング剤を含有することを特徴とする(5)または(6)に記載の感光性樹脂積層体。
(8)前記バインダー成分がポリエステル樹脂および/またはポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする(5)〜(7)のいずれかに記載の感光性樹脂積層体。
(9)前記接着層の波長450nmにおける光透過率が1%以下であることを特徴とする(5)〜(8)のいずれかに記載の感光性樹脂積層体。
本発明の感光性樹脂積層体は、特定量の無機顔料を含有することによって金属支持体の付着物に対し隠蔽性が高く、なおかつ、印刷に適用できる接着力がある接着層を有する。このため、印刷版作製中および印刷中に支持体と感光性樹脂層がはがれない耐久性を有し、なおかつ金属板に付着している付着物の影響を抑制することで不良品の発生を抑制することができる。また、本発明の感光性樹脂積層体は、光透過抑制性を有するので、露光および現像の前後いずれにおいても、感光性樹脂積層体の表面形状を容易に観察することができる。また、現像後に露出する接着層表面が滑らかで光透過抑制性に優れるため、現像後の感光性樹脂積層体の表面の光学機器での欠点検査や表面観察を素早く正確に行うことが可能である。このため、検版の自動化を行うことも容易である。
実施例1における感光性樹脂積層体の顕微鏡写真の一例である。 比較例1における感光性樹脂積層体の顕微鏡写真の一例である。 比較例2における感光性樹脂積層体の顕微鏡写真の一例である。
以下、本発明の感光性樹脂積層体を二つの実施形態に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態の感光性樹脂積層体は、少なくとも金属支持体、接着層、および感光性樹脂層を含み、接着層がバインダー成分および少なくとも1種類の無機顔料を含有し、接着層の固形分に対する無機顔料の割合が10〜50重量%であり、接着層の厚みが6μm以上であることを特徴とする。
感光性樹脂層は、公知の高分子結合剤、エチレン性不飽和化合物、光重合開始剤組成物および紫外線吸収剤を含むことが好ましい。さらに、他の添加剤、例えば可塑剤、熱重合防止剤、染料、顔料、香料または酸化防止剤を含んでもよい。高分子結合剤は、水または水とアルコールの混合物に溶解または分散可能なものが好ましく、具体的にはポリエーテルアミド(例えば特開昭55−79437号公報等)、ポリエーテルエステルアミド(例えば特開昭58−113537号公報等)、三級窒素含有ポリアミド(例えば特開昭50−76055公報等)アンモニウム塩型三級窒素原子含有ポリアミド(例えば特開昭53−36555公報等)、アミド結合を1つ以上有するアミド化合物と有機ジイソシアネート化合物の付加重合体(例えば特開昭58−140737号公報等)、アミド結合を有しないジアミンと有機ジイソシアネート化合物の付加重合体(例えば特開平4−97154号公報等)などが挙げられ、その中でも三級窒素原子含有ポリアミドおよびアンモニウム塩型三級窒素原子含有ポリアミドが好ましい。
エチレン性不飽和化合物としては、ビスフェノールAやビスフェノールFのジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートのような多価グリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸の付加反応物、アジピン酸のような多価カルボン酸とグリシジル(メタ)アクリレートとの付加反応物、プロピレンジアミンのような多価アミンとグリシジル(メタ)アクリレートの付加反応物など、多価不飽和化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものでなく、またこれらの化合物を2種類以上混合して使用することもできる。
光重合開始剤組成物としては、ベンゾフェノン類、ベンゾイン類、アセトフェノン類、ベンジル類、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンジルアルキルケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類などが挙げられる。具体的には、ベンゾフェノン、クロロベンゾフェノン、ベンゾイン、アセトフェノン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジイソプロピルケタール、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−アリルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントンなどが挙げられる。
感光性樹脂層には、レリーフパターンのショルダー部位を鋭角にするために紫外線吸収剤を含有してもよい。紫外線吸収剤としては、従来公知のものを用いることができ、また、螢光増白剤として知られているものでもよい。紫外線吸収剤としては、サリチル酸類、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、シアノアクリレート類が挙げられる。具体的には、p−ベンゾキノン、オキシベンゾン、4−tert−ブチル−4−メトキシ−ベンゾイルメタン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンジロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ベンゾフェノンジメトキシ、1,4−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−ブタンなどが挙げられ、これらを単独または2種類以上混合して使用できる。
接着層はバインダー成分および少なくとも1種類の無機顔料を含有する。接着層は1つの層から形成されていても複数の層から形成されていてもよい。接着層に含有されるバインダー成分としては、公知の熱硬化性接着剤やエラストマー性の接着剤を使用することができる。具体的には、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、二トリルゴム、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体樹脂、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体樹脂等の接着剤が挙げられ、これらを単独または混合して使用できる。これらのうちでは、ポリウレタン系接着剤が感光性樹脂との接着に優れるために好ましく、特にポリエステルポリオールとイソシアヌレート型多価イソシアネートからなる接着剤がより好ましい。
接着層に含有される無機顔料は、支持体の付着物に対して高い隠蔽性を与える。無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、コバルトブルー、アルミナ白、ビリジアン、硫化亜鉛、リポトン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、黄鉛、モリブデートオレンジ、ジンクロロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、クレー、タルク、群青、バライト粉、炭酸カルシウム、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、カーボンブラック等が挙げられる。特に酸化チタン、チタン酸バリウム、カーボンブラックのような無彩色(白色、黒色)等の無機顔料は隠蔽性が高く、好ましい。また、隠蔽性、分散性の観点から、無機顔料の粒径は2μm以下が好ましく、1μm以下がさらに好ましい。無機顔料の添加量は、接着層固形分に対して10〜50重量%であり、12〜45重量%がさらに好ましい。添加量が少なすぎると付着物を隠蔽することができなくなり、添加量が多すぎると接着性能を低下させる傾向にある。
無機顔料は、溶剤に可溶な染料と異なり溶解することができないため、均一な接着層を形成するためにはバインダー成分に均一に分散させる必要がある。例えばバインダーとなるポリマー樹脂、溶剤、顔料等から成る組成物を三本ロールや分散機等の方法で混練、分散することによって、顔料が均一に分散された顔料含有接着剤を作製することができる。
接着層を形成する接着剤には、公知の触媒・溶剤・分散剤・レベリング剤・消泡剤を添加してもよい。さらに、前述の紫外線吸収剤を添加することによって適度にハレーションを防止し、パターンの再現性を向上させることができる場合がある。
接着層の厚みは6μm以上、好ましくは8μm以上である。接着層が薄すぎると、付着物の隠蔽性ならびに接着性能を兼ね備えることが難しくなる。接着層の厚みの上限は現実的には50μm程度である。
支持体は金属製である。特に、寸法安定性や耐熱性、機械特性に優れるアルミ板やニッケル板、スチール板やスチール箔をはじめとする公知の金属材料が好ましく使用される。
レリーフ作製時にネガを使用する場合、感光性樹脂とネガが貼り付かないようにするため、公知のネガ粘着防止層を設けてもよい。また、外的損傷を防ぐため、公知のカバーフィルムを設けてもよい。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態の感光性樹脂積層体は、少なくとも金属支持体、接着層、および感光性樹脂層を含み、接着層がバインダー成分および少なくとも1種類の無機顔料を含有し、接着層の固形分に対する無機顔料の割合が6〜50重量%であり、接着層が光透過抑制性であり、現像により完全に露出させた接着層の表面の鏡面光沢度が80以上であることを特徴とする。
感光性樹脂層は、水現像、水性媒体現像、溶剤現像、熱現像を含むいずれの方式で現像する感光性樹脂を含むことが好ましい。感光性樹脂層としては、第一実施形態で説明したものが好ましく使用できる。
接着層は、金属支持体と感光性樹脂層の間に存在し、両者を結合する役割を有する。接着層は一つの層から形成されていても複数の層から形成されていてもよい。接着層の厚みは通常5〜100μmであり、10〜50μmであることが好ましい。
接着層は、バインダー成分および少なくとも1種類の顔料を含有し、さらにレベリング剤および硬化剤を含有することが好ましい。但し、接着層が複数の層からなる場合は、個々の層すべてがバインダー成分と無機顔料の双方を含有する必要はなく、接着層全体としてバインダー成分と無機顔料の双方を含有する層があればよい。
接着層に含有されるバインダー成分としては、第一実施形態で説明したものが好ましく使用できる。
接着層は光透過抑制性である。光透過抑制性は、接着層の波長450nmにおける光透過が1%以下であることが好ましい。光透過抑制性は特定量の無機顔料を接着層に配合することによって付与することができる。無機顔料としては、第一実施形態で説明したものが好ましく使用される。接着層が金属支持体および感光性樹脂層との接着力を強固に保持し、かつ光透過抑制性に優れる点で、特に酸化チタンが好ましい。接着層に光透過抑制性を発揮させるために必要な無機顔料の濃度は、顔料の種類によって異なり一概に規定できないが、接着層固形分の6重量%以上、好ましくは7重量%以上、さらに好ましくは8重量%以上である。一方、接着性の面からは、無機顔料の濃度は接着層固形分の50重量%以下、好ましくは25重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。なお、接着層が複数の層からなる場合、必ずしもすべての層に顔料が含有されている必要はなく、またすべての層が光透過抑制性である必要もない。接着層全体でみて光透過抑制性であればよい。
接着層の表面にムラや気泡があると、光学機器による欠陥の自動検出が困難となる。表面にムラや気泡がある接着層表面の鏡面光沢度が低くなり、滑らかであると鏡面光沢度が高くなる。このため、接着層の鏡面光沢度は接着層表面の滑らかさの指標として意義があり、鏡面光沢度が80以上であれば、光学機器による欠陥の自動検出が容易である。
接着層の形成に際し、接着剤にレベリング剤および溶剤を配合することが好ましい。これにより、接着層表面のムラや気泡混入を抑制することができ、滑らかな表面を形成することが容易となる。レベリング剤、溶剤は、従来公知のものから自由に選択することができる。接着層が滑らかな表面を形成するためには組成中に予めレベリング剤を添加すると良く、レベリング性の高いものとして、アクリル系やビニル系、フッ素系、シリコーン系のものが挙げられる。レベリング剤の好ましい例としては、フッ素系レベリング剤 メガファック F−443、F−444、F−445、F−470、F−479、F−482、F−483、F−554(大日本インキ化学工業株式会社製)、シリコーン系レベリング剤 KP−323、KP−326、KP−341、KP−104、KP−110、KP−112(信越シリコーン製)、ポリフロー KL−401、ポリフロー KL−402、ポリフロー KL−403、ポリフロー KL−404、ポリマー系レベリング剤 ポリフロー WS、ポリフロー WS30、ポリフロー WS314(共栄社化学株式会社製)を挙げることができる。また、これらのレベリング剤の一部は消泡剤としても作用する場合がある。溶剤の好ましい例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、メチルエチルケトン等を挙げることができ、単一溶媒でも混合溶媒でもよい。
接着層は硬化剤を含有することが、金属支持体および感光性樹脂層との接着性、印刷に使用する場合のインキに対する耐久性の点で好ましい。硬化剤は従来公知のものから自由に選択することができる。バインダー成分としてポリエステル樹脂、硬化剤として多価イソシアネートを用いる組み合わせは、感光性樹脂との接着に優れるために好ましく、硬化剤としてイソシアヌレート型多価イソシアネートを用いることが特に好ましい。
接着層には硬化促進剤を添加してもよい。硬化促進剤は、上記の硬化剤を効率よく反応させる目的で添加することが好ましく、Ucat−SA(サンアプロ製)が特に好ましい。また、硬化促進剤は種々の溶剤を用いて希釈することが好ましく、使用する溶剤としてはジオキサンが特に好ましい。
接着層には前述の実施形態1と同様に紫外線吸収剤を添加してもよい。接着層は光透過抑制性を有するので、ハレーションは生じにくいが、ハレーション防止効果をさらに強化できる場合がある。
接着層を形成するには、接着層の必須成分を含有する接着剤を支持体に塗布する方法によることが好ましい。接着層の形成に用いる接着剤の製造方法は特に限定されないが、例えば、顔料、バインダー成分、溶剤、レベリング剤等を三本ロールや分散機等の方法で混練、分散して作製することができる。
支持体としては、寸法安定性や耐熱性、機械特性に優れるものが良く、アルミ板やニッケル板、スチール板やスチール箔をはじめとする金属材料が使用される。通常、支持体となる金属版はダル肌・ブライト肌のように表面処理が施されており、微かに表面形状が荒らされている。また、金属の表面形状が荒らされている場合と荒らされていない場合のどちらにおいても、支持体上の反射光を防ぐ必要がある。本発明では、遮蔽性の高い顔料を接着層に含有させることで、この金属表面の光沢について光透過抑制することが可能となり、接着層塗面の状態を光学機器により検版することが可能となる。
感光性樹脂積層体は、熱現像、溶剤現像、水性媒体現像あるいは水現像のいずれの現像方式を適用するものであっても良く、ブラシ現像またはスプレー現像により露光部分を洗い出す方式を適用することが好ましい。水または水性媒体で現像できる感光性樹脂組成物の例としては、特開昭60−211451号公報、特開平2−175702号公報、特開平4−3162号公報、特開平2−305805号公報、特開平3−228060号公報、特開平10−339951号公報等に記載されている種々の感光性樹脂組成物が挙げられる。
感光性樹脂積層体は、接着層を塗布した支持体に、ラミネートもしくはキャスト、押し出し成型によって感光性樹脂層を積層することによって作製される。また、製版しやすくするため公知の粘着防止層ならびに保護カバーフィルムを積層させてもよい。前記工程で得られた感光性樹脂積層体から、感光特性評価パターンを有するネガフィルムを使用して露光および現像することにより、印刷版を得ることができる。感光性樹脂層については、厚みが20〜1000μmが好ましく、30〜500μmとなるように積層することが好ましい。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、各成分の量を部で示しているが、これらは重量部を表わす。
実施例1A〜7A
(感光性樹脂組成物の作製)
ε−カプロラクタム55.0部、N,N’−ビス(γ−アミノプロピル)ピペラジンアジペート40.0部、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンアジペート7.5部および水100部を、反応器に入れ、充分な窒素置換を行った後に密閉して徐々に加熱した。内圧が10kg/cmに達した時点から、反応器内の水を徐々に留出させて1時間で常圧に戻し、その後1.0時間常圧で反応させ、透明淡黄色のポリアミドを得た。
得られたポリアミド50.0部、メタノール50.0部および水10部を、攪拌付き加熱溶解釜中で60℃、2時間混合してポリマーを完全に溶解してから、トリメチロールプロパントリグリシジルエステルのアクリル酸付加物44.0部、メタクリル酸3部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.1部、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン0.02部およびベンジルジメチルケタール2部を添加して30分間攪拌し溶解した。次いで、徐々に昇温してメタノールと水を留出させて、釜内の温度が110℃となるまで濃縮した。この段階で流動性のある粘稠な感光性樹脂組成物を得た。
(接着層を積層させた支持体の作製)
バインダー成分としてポリエステルであるバイロン20SSとバイロン63SS(いずれも東洋紡績製)に、無機顔料として酸化チタンであるTIPAQUE CR−93(石原産業製)、チタン酸バリウムである高純度ペロブスカイト(堺化学工業製)、カーボンブラックであるMA100R(三菱化学製)またはタルクであるMICROACE(日本タルク製)、触媒としてU−CAT SA102(酸亜ポット社製)、バインダー成分としてイソシアネート基を含有する化合物からなるデスモジュールHLBA(日本ポリウレタン工業製)を順次混練して接着剤組成物を得た。この接着剤組成物を、支持体である厚さ200μmであり直径数mm程度の大きさの付着物を含有するクロムメッキ鋼板上に、種々のバーコーターを用いて均一に塗布し、直ちに140℃の熱風乾燥機の中に入れ、3分間乾燥し、膜厚10μm、15μm、20μmの接着層を積層させた支持体を作製した。実施例1A〜7Aの接着層の組成を表1に示す。
(感光性樹脂積層体の作製)
前記接着層を積層させた支持体と、ネガ粘着防止層として厚さ2μmのポリビニルアルコールAH−26(日本合成化学製)の被膜を有する厚さ125μmのポリエステルフィルムとの間に、ラミネーターを用いて前記感光樹脂を積層し、レタープレス印刷機で使用できる全厚みが1075μmのシート状感光性樹脂積層体を作製した。なお、ポリエステルフィルムは、ポリビニルアルコール被膜が感光性樹脂層の側になる向きで使用した。
比較例1A〜6A
上記実施例の接着層において、無機顔料の代わりに染料であるNUBIAN BLACK PC−0850(オリエント化学工業製)、有機蛍光顔料であるFA−48(SINLOIHICOLOR製)を使用するか(比較例1A,2A)、または無機顔料の酸化チタン(TIPAQUE CR−93(石原産業製))を使用し(比較例3A〜5A)、上記実施例と同様に感光性樹脂積層体を作製した。また、接着層に代えて染料であるNUBIAN BLACK PC−0850単独を塗布し、上記実施例と同様にシート状の感光性樹脂積層体も作製した(比較例6A)。比較例1A〜6Aの接着層の組成を表1に示す。
(性能評価)
実施例1A〜7Aおよび比較例1A〜6Aの感光性樹脂積層体を下記の方法により評価し、その評価結果を表2に示す。
1.隠蔽性
感光性樹脂積層体を目視で観察し、直径1mm程度の大きさの付着物を検出できるかを以下の基準で確認した。
○:目視で付着物を完全に検出できた。
△:目視で付着物を十分に検出できなかった。
×:目視で付着物を全く検出できなかった。
2.レリーフ形状
実施例、比較例の感光性樹脂積層体を用いて50μm細線を再現する条件でレリーフを作製し、レリーフ形状の観察や印刷試験等に用いた。露光には超高圧水銀ランプ(株式会社オーク製作所)を使用し、また現像には自動ブラシ現像機であるJOW−A2−PD(日本電子精機(株))を用いて25℃の水で現像を行った。得られたレリーフの形状を顕微鏡観察し、以下の基準で評価した。
○:レリーフが細くなっていなかった。
×:レリーフが細くなっていた。
3.接着性
実施例、比較例の感光性樹脂積層体を用いて50μm細線を再現する条件でレリーフを作製し、レタープレス印刷機により印刷を200ショット実施した。接着性の評価は以下の基準で行った。
○:200ショット印刷終了後もレリーフが欠落しなかった。
△:200ショット印刷終了までにレリーフが欠落した。
×:レリーフ作製時に支持体と接着層が剥がれた。
4.レリーフ再現性
実施例、比較例の感光性樹脂積層体を用いて50μm細線を再現する条件でレリーフを作製し、レリーフ形状をレーザー顕微鏡(キーエンス(株))を用いて以下の基準で評価した。
○:細線がよれていなかった。
△:細線がよれていた。
×:レリーフ作製時に支持体と接着層が剥がれた。
実施例1B〜5B、比較例1B〜5B
(接着剤A〜Jの調製)
バインダー成分として41部のバイロン20SS(固形分30重量%、東洋紡製)と25部のバイロン63SS(固形分30重量%、東洋紡製)、溶剤として20部のメチルエチルケトン、顔料として2.9部の酸化チタン、レベリング剤として0.1部のKP−341(信越シリコーン製)、硬化促進剤として0.20部のUcat−SA(固形分0.18部、サンアプロ製)、溶剤として0.80部のジオキサン、硬化剤として10部のデスモジュールHL BA(住化バイエルウレタン株式会社製)を容器に入れ、攪拌機を用いて30分間混練し、接着剤Aを得た。接着剤B〜Jは表3の配合に従って接着剤Aと同様に調製した。
(接着層・金属支持体の積層体の調製)
実施例1B〜5Bおよび比較例1B〜5Bの感光性樹脂積層体のために、厚み175μmのブライト肌処理鋼板に表3の接着剤A〜Jをそれぞれ塗布した。次いでこの塗布された鋼板を100℃に設定した熱風乾燥機の中に2分間入れて塗膜を加熱乾燥し、厚み15μmの接着層を有する接着層・金属支持体の積層体を得た。
(感光性樹脂組成物の調製)
ε−カプロラクタム55.0部、N,N−ビス(γ−アミノプロピル)ピペラジンアジペート40.0部、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンアジペート7.5部および水100部を反応器に入れ、充分な窒素置換を行った後に密閉して徐々に加熱した。内圧が10kg/cmに達した時点から、反応器内の水を徐々に留出させて、1時間で常圧に戻し、その後1.0時間常圧で反応させ、透明淡黄色のポリアミドを得た。
続いて、得られたポリアミド50.0部、メタノールを50.0部、および水10.0部を、攪拌付き加熱溶解釜中で60℃、2時間混合してポリマーを完全に溶解し、次いでトリメチロールプロパントリグリシジルエステルのアクリル酸付加物44.0部、メタクリル酸3部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.1部、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン0.02部およびベンジルメチルケタール2部を添加して30分間攪拌し、溶解した。次いで、徐々に昇温してメタノールと水を留出させ、釜内の温度が110℃となるまで濃縮し、流動性のある粘稠な感光性樹脂組成物を得た。
(感光性樹脂積層体の調製)
前記感光性樹脂組成物を前記接着層・金属支持体の積層体とカバーフィルムでラミネートすることにより、感光性樹脂積層体を作製した。本積層体は、レタープレス印刷機で使用できる全厚みが1075μmのシート状感光性樹脂原版として使用することができる。
(接着層露出感光性樹脂積層体の作製)
前記で得られた感光性樹脂積層体のカバーフィルムを剥がし、露出した感光性樹脂層に対して露光を行うこと無く、自動ブラシ現像機 JOW−A2−PD(日本電子精機株式会社製)を用いて25℃の水で現像を行った。現像により感光性樹脂の洗い残りが無い状態となり、金属支持体側の接着層が完全に露出した時点で自動ブラシ現像機から取り出し、水気を切って60℃で10分間乾燥させ、接着層露出感光性樹脂積層体を得た。
実施例1B〜5B、比較例1B〜5Bの感光性樹脂積層体を下記の方法により評価し、その結果を表4に示す。
(接着層の光透過抑制性および表面のムラ・気泡)
レーザー顕微鏡(KEYENCE社製 超深度カラー3D形状測定顕微鏡 VK−9500)を用い、レーザー顕微鏡モードと光学顕微鏡モードの双方で、倍率20倍の標準対物レンズを用いて接着層露出感光性樹脂積層体を観察した。レーザー顕微鏡モードと光学顕微鏡モードの双方で表面観察を行なった。光透過抑制性については、支持体由来の金属光沢および乱反射が抑制され表面観察に支障をきたさなかった場合を○、支障があった場合を×と判定した。光透過抑制性の良好なものについては、更に表面のムラ・気泡について観察し、ムラも気泡も認められなかったものを○、ムラまたは気泡が認められたものを×と判定した。なお、光学顕微鏡モードで表面観察を行った例を、図1〜図3に示した。
(接着層の光透過率)
透明なフィルムに接着剤A〜Gを塗工し、乾燥膜厚15μmの接着層・フィルムの積層体を形成した。分光光度計(堀場製作所製)により、接着層・フィルムの積層体の波長450nmにおける光透過率を測定し、接着層の光透過抑制性の指標とした。
(接着層表面の鏡面光沢度)
JIS Z 8741−1997(鏡面光沢度測定方法)に基づき、光沢計 Glass Meter VG2000(日本電色工業株式会社製)を使用して、前記接着層露出感光性樹脂積層体の表面の鏡面光沢度を測定した。
(支持体と感光性樹脂層の接着力)
感光性樹脂積層体について、支持体−感光性樹脂層の接着強度を調べるために接着力測定を行った。以下に、測定対象サンプルの作製方法を記載する。金属支持体上にあらかじめ接着層を塗布したものを5×16cm角に切り出し、7×10cm角に切り出した感光性樹脂を中央に積層してプレスすることにより感光性樹脂積層体を作製した。プレスの条件は、圧力30kg/cm、温度100℃、加圧時間20秒とした。作製した感光性樹脂積層体を全露光後に水現像後し乾燥させたサンプルについて、接着力測定を行った。接着力は、サンプルから感光性樹脂層を、剥離確度90°、引張速度は50mm/minで引き剥がす際の剥離強度を、テンシロン(ORIENTEC社製 RTC−1210A)を使用し、定格100kgfのロードセルを用いて測定した値とした。実用上、接着力は3kg/cm以上であることが望ましいので、3kg/cm以上を≧3.0、3kg/cm未満を<3.0と示した。
(耐刷性)
前記感光性樹脂積層体を用いて、50μm細線を再現する条件下でレリーフを作製し、レタープレス印刷機により印刷を2000ショット実施した。耐刷性の評価は以下の基準で行った。
○:2000ショット印刷終了後も支持体と接着層との間に剥がれが生じなかった。
×:2000ショット印刷終了までに支持体と接着層との間の全体又は一部に剥がれが生じた。
実施例1B〜5B、比較例1B〜5Bの感光性樹脂積層体および接着層・フィルム積層体を作製し、前記した各種評価を行い、その結果を表4に示した。
本発明の感光性樹脂積層体は、支持体に用いる金属板の付着物の影響を抑制することにより、感光性樹脂積層体の不良品の発生を抑制することができ、結果として感光性樹脂積層体の生産性を向上することができる。また、本発明の感光性樹脂積層体は、露光および現像の前後いずれについても、感光性樹脂積層体の表面形状を容易に観察することができ、感光性樹脂積層体の表面について光学機器での欠点検査や表面観察を素早く正確に行うことが可能であり、さらに検版の自動化を行うことも容易である。光学機器による検版は、目視よりも高い検出感度を得ることができるので、特に精密機器の生産工程に用いられる印刷原版の製造工程に好適である。また、検版の自動化により、版の製造工程の生産効率の向上が期待できる。
1:接着層露出部
2:支持体露出部

Claims (9)

  1. 少なくとも金属支持体、接着層、および感光性樹脂層を含み、前記接着層がバインダー成分および少なくとも1種類の無機顔料を含有する感光性樹脂積層体であって、前記接着層の固形分に対する無機顔料の割合が10〜50重量%であり、前記接着層の厚みが6μm以上であることを特徴とする感光性樹脂積層体。
  2. 前記無機顔料が無彩色の無機顔料であることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂積層体。
  3. 前記無機顔料が酸化チタン、チタン酸バリウムまたはカーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂積層体。
  4. 前記接着層が熱硬化性であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂積層体。
  5. 少なくとも金属支持体、接着層、および感光性樹脂層を含み、前記接着層がバインダー成分および少なくとも1種類の無機顔料を含有する感光性樹脂積層体であって、前記接着層の固形分に対する無機顔料の割合が6〜50重量%であり、前記接着層が光透過抑制性であり、現像により完全に露出させた接着層の表面の、JIS Z 8741−1997に従って測定した鏡面光沢度が80以上であることを特徴とする感光性樹脂積層体。
  6. 前記無機顔料が酸化チタンであることを特徴とする請求項5に記載の感光性樹脂積層体。
  7. 前記接着層がレベリング剤を含有することを特徴とする請求項5または6に記載の感光性樹脂積層体。
  8. 前記バインダー成分がポリエステル樹脂および/またはポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の感光性樹脂積層体。
  9. 前記接着層の波長450nmにおける光透過率が1%以下であることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の感光性樹脂積層体。
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