JP2007054369A - 骨セメント、骨セメントキット、メタクリレート系ポリマー材料およびメタクリレート系モノマー材料 - Google Patents

骨セメント、骨セメントキット、メタクリレート系ポリマー材料およびメタクリレート系モノマー材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 人工関節等の移植材を確実に固定するとともに、簡単に除去することを可能とする。
【解決手段】 重合促進材が混合されたメタクリレート系モノマーからなる液体成分3と、重合開始剤および光触媒性微粒子が混合されたメタクリレート系ポリマーからなる粉末成分2とを混合してなる骨セメント1を提供する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、骨セメント、骨セメントキット、メタクリレート系ポリマー材料およびメタクリレート系モノマー材料に関するものである。
従来、人工関節の固定、移植体の固定、頭骨欠損部の処置などに骨セメントが広く使用されている。一般に骨セメントはメチルメタクリレート系ポリマーやスチレン等との共重合体の粉末成分と、メチルメタクリレートの液体成分とにより構成され、重合開始剤と重合促進材とが別個に配合されている。そして、医師その他の作業者が手術その他の作業中の適当な時期にこれらを混合することにより重合を開始させ、硬化させることが行われる(例えば、特許文献1参照。)。近年では、メチルメタクリレートに代えて、二官能性のメタクリレート系モノマーと生体活性のある無機材料とを配合し、生体に対する親和性を向上させた生体活性骨セメントが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−8510号公報 特開平10−118175号公報
しかしながら、これら樹脂系の骨セメントは、永久的に体内に残るため、耐久的な使用が可能である反面、何らかの障害によって除去しなければならない場合には、除去が困難であって、除去手術に多大な手間と時間を要し、患者に、時間的身体的に過大な負担をかけることになるという不都合がある。特に、人工関節は再置換手術を行う場合が多く、人工関節を固定するために使用した骨セメントの除去が問題となっている。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、人工関節等の移植材を確実に固定することができるとともに、簡単に除去することができる骨セメント、および該骨セメントを構成可能な骨セメントキット、メタクリレート系ポリマー材料およびメタクリレート系モノマー材料を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、光触媒性微粒子を含有する樹脂系の骨セメントを提供する。
本発明によれば、生体内において人工関節等の移植材に使用されることにより、これらの移植材を骨組織等に固定することができる。一方、本発明の骨セメントは、可視光線や紫外光線のような任意の活性エネルギ線を照射することにより、内部に含有されている光触媒性微粒子の作用によって樹脂を分解することができる。
すなわち、可視光線や紫外光線の当たらない生体内においては、所定の強度を保って確実な固定力を発揮することができるとともに、手術時に切開等により露出された骨セメントに可視光線や紫外光線のような活性エネルギ線を照射することにより、樹脂を分解してその強度を低下させ、簡単に除去することができるようになる。したがって、除去作業にかかる時間と手間を省き、患者にかかる負担を低減することができる。
また、本発明は、メタクリレート系モノマーと、メタクリレート系ポリマーと、重合開始剤と、重合促進材と、光触媒性微粒子とを混合してなる骨セメントを提供する。
これらの材料を混合することにより、ことができる。
また、本発明は、重合促進材が混合されたメタクリレート系モノマーからなる液体成分と、重合開始剤および光触媒性微粒子が混合されたメタクリレート系ポリマーからなる粉末成分とを混合してなる骨セメントを提供する。
液体成分と粉末成分とを混合するだけで、生体内における移植材等の確実な固定と、除去時における簡単な除去とを達成する骨セメントを簡単に製造することができる。
上記発明においては、前記液体成分と前記粉末成分とが、重量比で40:60〜10:90の混合比率で混合されたものであることが好ましい。
また、上記発明においては、前記メタクリレート系モノマーがメチルメタクリレート系モノマーであり、前記メタクリレート系ポリマーがメチルメタクリレート系ポリマーであることとしてもよい。
また、上記発明においては、前記光触媒性微粒子が酸化チタンであることが好ましい。
また、本発明は、重合促進材が混合されたメタクリレート系モノマーからなる液体成分と、重合開始剤および光触媒性微粒子が混合されたメタクリレート系ポリマーからなる粉末成分とを含む骨セメントキットを提供する。
本発明によれば、液体成分と粉末成分とを混合するだけで、生体内における移植材等の確実な固定と、除去時における簡単な除去とを達成可能な骨セメントを容易に製造することができる。
上記発明においては、前記光触媒性微粒子が酸化チタンである請求項7に記載の骨セメントキット。
また、本発明は、メタクリレート系モノマーからなる液体成分と混合することにより硬化して骨セメントを構成するメタクリレート系ポリマー材料であって、光触媒性微粒子を含有するメタクリレート系ポリマー材料を提供する。
本発明によれば、メタクリレート系モノマーからなる液体成分と混合するだけで硬化し、移植材の確実な固定を行うことができるとともに、硬化後には、活性エネルギ線の照射により簡易に破壊して除去可能な骨セメントを構成することができる。
また、本発明は、メタクリレート系ポリマーからなる粉末成分と混合することにより硬化して骨セメントを構成するメタクリレート系モノマー材料であって、光触媒性微粒子を含有するメタクリレート系モノマー材料を提供する。
本発明によれば、メタクリレート系ポリマーからなる粉末成分と混合するだけで硬化し、移植材の確実な固定を行うことができるとともに、硬化後には、活性エネルギ線の照射により簡易に破壊して除去可能な骨セメントを構成することができる。
本発明に係る骨セメントによれば、人工関節等の移植材を確実に固定することができるとともに、必要に応じて簡単に破壊して除去することができるという効果を奏する。また、本発明に係るメタクリレート系ポリマー材料およびメタクリレート系モノマー材料によれば、メタクリレート系モノマーまたはメタクリレート系ポリマーと混合するだけで硬化し、移植材の確実な固定を行うことができるとともに、硬化後には、活性エネルギ線の照射により簡易に破壊して除去可能な骨セメントを構成することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る骨セメント1について、図1および図2を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る骨セメント1は、粉体成分2と液体成分3とを混合することにより硬化した樹脂系の骨セメント1である。
粉体成分2は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)と、PMMA共重合体と、光触媒性微粒子としての2酸化チタン(TiO)と、重合開始剤としての過酸化ベンゾイル(BPO)とを混合することにより構成されている。
液体成分3は、メタクリル酸メチル(MMA)モノマーと、重合促進材としてのNNジメチル−p−トルイジンとを混合することにより構成されている。
粉末成分2と液体成分3との混合比は、重量比で約60:40〜90:10でよい。
これらの粉体成分2と液体成分3とをよく混和することにより、混合比によって、流動性のある、あるいは、流動性はないが柔軟性のある混和物が構成される。この混和物は時間とともに重合が促進されることにより硬化する。したがって、例えば、流動性を有する場合にはシリンジ等の注入容器によって、流動性のない場合にはそのまま、人工関節の固定箇所、椎体骨内の空間、骨欠損部等に充填して放置することにより硬化した骨セメント1となり、人工関節等の移植材の確実な固定、椎体骨内空間における強度部材の形成、骨欠損部内における移植材の確実な固定を行うことができる。
そして、このような部位は、体内に配置されるため、通常は、外部からの可視光線や紫外光線のような活性エネルギ線が照射されることはなく、半永久的に硬化した状態に維持されて、強度の高い固定状態を持続することができる。
一方、硬化した骨セメント1に、図2に示されるように、可視光線や紫外光線のような活性エネルギ線Aを照射することにより、内部に含有されている光触媒性微粒子の作用によって樹脂が分解される。これにより、骨セメント1の強度を低下させた骨セメント1′に変性させることができ、簡単に破壊できて、容易に除去することが可能となる。
すなわち、本実施形態に係る骨セメント1によれば、簡易に生体内における確実な固定と、除去時における簡単な破壊とを両立することができるという効果がある。
特に、本実施形態に係る骨セメント1は、除去時に簡単に破壊して除去できる性質を有することにより、例えば、人工関節の再置換手術を行う場合等に、既存の人工関節を短い時間で簡単に取り外すことが可能となり、手術に要する時間と手間を削減して、患者にかかる負担を大幅に低減することができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、PMMA、PMMA共重合体、TiOおよびBPOを混合した粉末成分2と、MMAモノマーおよびNNジメチル−p−トルイジンを混合した液体成分3とを混合することにより骨セメント1を構成したが、これに限定されるものではなく、術場において、これら全ての材料を混合することにしてもよい。
また、図3に示されるように、光触媒性微粉末としてのTiOを含んだ液体成分3′を光触媒性微粉末を含まない従来の粉末成分2′と混合することにしてもよい。
また、本発明においては、粉末成分と液体成分とを混合した樹脂系の骨セメント1を例示したが、これに代えて、上記粉末成分2と液体成分3とを含む骨セメントキットをも提供するものである。この骨セメントキットによれば、術場において粉末成分2と液体成分3とを混合するだけで、簡易に、生体内における確実な固定と、除去時における簡単な破壊とを両立可能な骨セメント1を構成することができる。
また、本発明は、従来のメチルメタクリレート系モノマーの液体成分3と混合するだけで、上記効果を達成する骨セメント1を提供することができる、光触媒性粒子を混合してなるメチルメタクリレート系ポリマー材料2、または、従来のメチルメタクリレート系ポリマーの粉末成分2′と混合するだけで、上記効果を達成する骨セメント1を提供することができる、光触媒性粒子を混合してなるメチルメタクリレート系モノマー材料3′をも提供するものである。
本発明の一実施形態に係る骨セメントの製造工程を説明する説明図である。 図1の骨セメントに活性エネルギ線を照射して分解する除去工程を説明する説明図である。 図1の骨セメントの製造工程の変形例を示す説明図である。
符号の説明
1 骨セメント
2,2′ 粉末成分
3,3′ 液体成分

Claims (10)

  1. 光触媒性微粒子を含有する樹脂系の骨セメント。
  2. メタクリレート系モノマーと、メタクリレート系ポリマーと、重合開始剤と、重合促進材と、光触媒性微粒子とを混合してなる骨セメント。
  3. 重合促進材が混合されたメタクリレート系モノマーからなる液体成分と、
    重合開始剤および光触媒性微粒子が混合されたメタクリレート系ポリマーからなる粉末成分とを混合してなる骨セメント。
  4. 前記液体成分と前記粉末成分とが、重量比で40:60〜10:90の混合比率で混合された請求項3に記載の骨セメント。
  5. 前記メタクリレート系モノマーがメチルメタクリレート系モノマーであり、前記メタクリレート系ポリマーがメチルメタクリレート系ポリマーである請求項2から請求項4のいずれかに記載の骨セメント。
  6. 前記光触媒性微粒子が酸化チタンである請求項1から請求項5のいずれかに記載の骨セメント。
  7. 重合促進材が混合されたメタクリレート系モノマーからなる液体成分と、
    重合開始剤および光触媒性微粒子が混合されたメタクリレート系ポリマーからなる粉末成分とを含む骨セメントキット。
  8. 前記光触媒性微粒子が酸化チタンである請求項7に記載の骨セメントキット。
  9. メタクリレート系モノマーからなる液体成分と混合することにより硬化して骨セメントを構成するメタクリレート系ポリマー材料であって、
    光触媒性微粒子を含有するメタクリレート系ポリマー材料。
  10. メタクリレート系ポリマーからなる粉末成分と混合することにより硬化して骨セメントを構成するメタクリレート系モノマー材料であって、
    光触媒性微粒子を含有するメタクリレート系モノマー材料。
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