JP2007051907A - プローブカード - Google Patents

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一道 町田
Kazuhiro Matsuda
一宏 松田
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Abstract

【課題】 荷重部材の配置スペースが十分に確保されたプローブカードを提供することを目的とする。
【解決手段】 コンタクトユニット2は、メイン基板10に対して上下動自在に配置され、メイン基板10の上方に配置した荷重部材52が連結部材51を介してコンタクト基板20に連結されている。これにより、オーバードライブの荷重に対応させて荷重部材52の厚みを大きくした場合でも、荷重部材52がメイン基板10の上方に配置されているので、メイン基板10及びコンタクトユニット2の間に荷重部材52を配置するような構成と比較して、荷重部材52の配置スペースを十分に確保することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、プローブカードに関するもので、更に詳しくは、半導体ウエハ上に形成されたデバイスなどの検査対象物の電気的特性を検査する際に使用されるプローブカードの改良に関するものである。
プローブカードとは、半導体集積回路の電極パッドにプローブ(接触探針)を接触させて、電極パッドの電気信号を取出すための電気的接続手段であって、一般的に、多層配線基板が使用され、この多層配線基板上に、半導体集積回路の電極パッドの数およびピッチに対応して複数のプローブが配列され、プローブから入った電気信号は多層配線基板を通じて所定間隔に配置された外部端子に導かれるように構成されている。
このプローブカードを使用して半導体ウエハ上のデバイスの電気的特性を検査する場合には、プローブカードをプローブ装置に取付け、プローブカードの外部端子の電気信号をプローブ装置外に取出せるように電気的な接続を行った後、プローブを半導体ウエハ上の電極パッドに押し付けている。
プローブと電極パッドとを良好に導通させるためには、単にプローブを電極パッドに接触させるだけでなく、プローブに所定の針荷重を与えて電極パッドに押し付けた状態にしておく必要がある。特に、複数の電極パッドに僅かな高低差がある場合には、一部のプローブと電極パッドとが接触した後、すべてのプローブをそれぞれ電極パッドに接触させるために、更に押し付けること(オーバードライブ)が行われている。
さらに、プローブカードと半導体ウエハとが平行でない場合には、半導体ウエハの傾きに倣ってプローブカードを傾斜させるプローブ装置が従来から提案されている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に記載されたプローブ装置は、揺動自在のプッシャーを用いてプローブカードを押圧することによって、ウエハの傾きに応じてプローブカードも傾斜させ、プローブを電極パッドに押し付けて接触させている。
実際には、プローブカードが半導体ウエハの上方に空間を空けて固定され、上下動可能な台上に置かれた半導体ウエハが持ち上げられ、半導体ウエハ上のデバイスの電極パッドがプローブに接触させられる。そして、電極パッドに高低差がある場合およびプローブカードと半導体ウエハとが平行でない場合を想定して、複数のプローブのうちの最初のプローブが電極パッドに接触した後も、プローブカードと半導体ウエハとを大きな力で押し付け合うこと(オーバードライブ)が行われている。このオーバードライブによって全てのプローブが電極パッドに確実に接触することになる。
特開平8−83824号公報
全てのプローブを検査対象の電極パッドに確実に接触させるためにオーバードライブが行われるが、過剰なオーバードライブは、プローブの変形、さらには破損を引き起こすという問題があった。検査対象のデバイスの電極パッド数が100本程度の少ない場合には、一本あたりの荷重を例えば3グラムとすると、全体で300グラムの力が加わることになる。しかも半導体ウエハの面上には検査対象が複数領域あって、順次に検査対象領域を変更するたびに、オーバードライブの荷重が加えられることになり、数千本のプローブを備えたプローブカードでは数キロから数十キロの荷重が何度も加えられることになっていた。そのため、数千本のプローブを備えたプローブカードの場合には、本数の増加に伴って、一本一本のプローブが数μmから数十μmの極めて微細な径寸法の形状となるが、このオーバードライブの荷重に耐える構造および材質の検討が進められ、ほぼ限界に近づいていた。
本願出願人は、2005年5月13日付の出願(特願2005−140502号)において、プローブが形成されたコンタクト基板を含むコンタクトユニットを、メイン基板から吊り下げるとともに、コンタクトユニットを所定のオーバードライブの荷重に相当する重量とするといった構成を提案した。このような構成によれば、コンタクトユニットが検査対象物によって持ち上げられることにより、オーバードライブ時にフリー状態となり、各プローブには実質的にコンタクトユニットの重量のみが付与される。コンタクトユニットが持ち上げられた後の所定区間は、オーバードライブ量を増大させても、それに応じてコンタクトユニットの高さが変化するのみであり、移動量にかかわらず、各プローブにはコンタクトユニットの重量に相当する荷重が付与される。
コンタクト基板が多数のプローブを有し、大きなオーバードライブの荷重が必要とされる場合には、それに伴ってコンタクトユニットの重量も大きくする必要がある。しかし、オーバードライブの荷重に対応させてコンタクトユニットを大きくすると、この大型化に応じたスペースの確保が問題となった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、荷重部材の配置スペースが十分に確保されたプローブカードを提供することを目的とする。また、コンタクトユニットが検査対象物に接触していないときに、コンタクトユニットを確実に支持しておくことができるプローブカードを提供することを目的とする。
第1の本発明によるプローブカードは、開口を有するメイン基板と、上記メイン基板に対して上下動自在に配置され、上記メイン基板よりも下方に複数のプローブが形成されたコンタクトユニットと、上記メイン基板よりも上方に配置され、上記開口を介して上記コンタクトユニットに荷重を加える荷重部材とを備えて構成される。
この様な構成により、荷重部材をメイン基板の上方に配置することができる。したがって、オーバードライブの荷重に対応させて荷重部材の厚みを大きくした場合でも、荷重部材がメイン基板の上方に配置されているので、メイン基板及びコンタクトユニットの間に荷重部材を配置するような構成と比較して、荷重部材の配置スペースを十分に確保することができる。メイン基板には、コンタクトユニットと荷重部材を連結するための部材が通過できる程度の小さい開口を形成すればよく、荷重部材を通過させることができる程度の大きな開口を形成する必要がないので、開口を形成することによるメイン基板の強度低下を防止できる。また、荷重部材は、メイン基板の上方に配置されているので、形状に制限がなく、所望の形状とすることができる。
第2の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記コンタクトユニットと上記荷重部材との重量が、所定のオーバードライブの荷重に相当するように構成される。この様な構成によれば、各プローブを検査対象物に接触させたオーバードライブ状態において、コンタクトユニットが検査対象物によって下方から持ち上げられ、コンタクトユニットがメイン基板に対して上下動自在なフリー状態になるとともに、各プローブには実質的にコンタクトユニット及び荷重部材の重量のみが加えられる。このため、コンタクトユニットが検査対象物に倣って自らバランスをとって、コンタクトユニットが検査対象物と平行になるとともに、オーバードライブの荷重を所定値にすることができる。
第3の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記コンタクトユニットが上記メイン基板に対して所定量以上下降しないように制限するストッパを備えて構成される。
この様な構成により、コンタクトユニットがメイン基板に対して所定量以上下降しないようにストッパで制限することができる。例えば、フレキシブル基板などの可撓性を有する配線部材によりメイン基板及びコンタクトユニットを電気的に接続した場合には、オーバードライブ時にコンタクトユニットをフリー状態にするために、配線部材を薄く形成するなどして十分な可撓性を持たせなければならない。しかし、配線部材によりコンタクトユニットを支持するような構成を採用すると、コンタクトユニットの重量に応じて、フレキシブル基板の厚みを増加させて強度を高くする必要がある。
本発明のようにストッパによりコンタクトユニットの下降を制限し、コンタクトユニットが持ち上げられたときには、ストッパによる制限が解除されるような構成によれば、配線部材とは別に設けたストッパによりコンタクトユニットを支持するので、ストッパの剛性を高くすることができ、コンタクトユニットの重量が大きい場合でもコンタクトユニットを確実に支持しておくことができる。
第4の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記コンタクトユニットが、上記メイン基板から所定距離内に近づいた場合に上記荷重部材の荷重を受け、上記所定距離以上離れた場合には上記荷重部材の荷重を受けないように構成されている。
この様な構成により、ストッパがコンタクトユニットに係合した状態では、荷重部材の荷重がコンタクトユニットに作用しないので、コンタクトユニットが検査対象物に接触して下方から持ち上げられるときに、コンタクトユニットが検査対象物に倣いやすい。この状態からさらに検査対象物を持ち上げれば、コンタクトユニットが荷重部材に連結されるので、適当なオーバードライブの荷重を加えることができる。また、コンタクトユニットを荷重部材とともにストッパで支持する場合よりも、ストッパに作用する荷重が小さいので、ストッパを簡易な構成にすることができる。
第5の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記コンタクトユニットが、上記プローブが形成されたコンタクト基板と、このコンタクト基板を補強するための補強部材を有し、上記ストッパは、上記メイン基板に対して所定量下方において上記補強部材に当接し、上記コンタクトユニットの下降を制限する。
この様な構成により、コンタクト基板をストッパに直接係合させるのではなく、補強部材を介して係合させるので、ストッパが検査対象物に接触するのを防止できるとともに、コンタクト基板がストッパに係合することによりコンタクト基板に大きな力が加わるのを防止できる。
第6の本発明によるプローブカードは、上記構成に加えて、上記コンタクトユニットの重心、及び上記コンタクトユニットと上記荷重部材との連結体の重心が、上記プローブの配置領域内にあるように構成される。この様な構成により、各プローブに対して、オーバードライブの荷重を精度よく均等に付与することができる。
本発明によるプローブカードでは、オーバードライブの荷重に対応させて荷重部材の厚みを大きくした場合でも、荷重部材がメイン基板の上方に配置されているので、メイン基板及びコンタクトユニットの間に荷重部材を配置するような構成と比較して、荷重部材の配置スペースを十分に確保することができる。メイン基板には、コンタクトユニットと荷重部材を連結するための部材が通過できる程度の小さい開口を形成すればよく、荷重部材を通過させることができる程度の大きな開口を形成する必要がないので、開口を形成することによるメイン基板の強度低下を防止できる。また、荷重部材は、メイン基板の上方に配置されているので、形状に制限がなく、所望の形状とすることができる。
また、各プローブを検査対象物に接触させたオーバードライブ状態において、コンタクトユニットが検査対象物によって下方から持ち上げられ、コンタクトユニットがメイン基板に対して上下動自在なフリー状態になるとともに、各プローブには実質的にコンタクトユニット及び荷重部材の重量のみが加えられる。このため、コンタクトユニットが検査対象物に倣って自らバランスをとって、コンタクトユニットが検査対象物と平行になるとともに、オーバードライブの荷重を所定値にすることができる。
また、ストッパによりコンタクトユニットを支持し、コンタクトユニットが持ち上げられたときには、コンタクトユニット及びストッパの当接による係合状態が解除される。したがって、配線部材とは別に設けたストッパによりコンタクトユニットを支持するので、ストッパの剛性を高くすることができ、コンタクトユニットの重量が大きい場合でもコンタクトユニットを確実に支持しておくことができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるプローブカード1の一例を示した外観図であり、上方から見た図を示している。図2は、図1のプローブカード1を下方から見た図を示している。図3は、プローブカード1の断面図であり、図1のA−A断面が示されている。図4は、プローブカード1の断面図であり、図1のB−B断面が示されている。メイン基板10及びコンタクト基板20は、フレキシブル基板30によって緩やかに係合され、メイン基板10がプローブ装置によって水平に保持されている状態において、コンタクト基板20は、配線部材としてのフレキシブル基板30によりメイン基板10に接続された状態で、メイン基板10に対して変位自在かつ揺動自在となる。
メイン基板10は、プローブ装置に着脱可能に取り付けられ、コンタクト基板20及びフレキシブル基板30を支持する基板である。ここでは、円形形状からなるガラスエポキシ製の多層配線基板が、メイン基板10として用いられている。このメイン基板10の周縁部には多数の外部端子11が形成されている。これらの外部端子11は、図示しないテスターの信号端子と導通させるための端子であり、プローブ装置の構成に応じて、メイン基板10の上面又は下面に設けられている。これらの外部端子11は、メイン基板10の多層配線を介して、より中央寄りの位置に形成されているマイクロコネクタ12の端子にそれぞれ接続されている。
コンタクト基板20は、その表面(下面)の面上に多数のプローブ21が形成され、その裏面(上面)をメイン基板10の下面に対向させて配置される基板である。ここでは、矩形形状からなるシリコン基板が、コンタクト基板20として用いられている。プローブ21は、電気鋳造法により形成された金属針であり、プローブ21が形成されている領域がプローブ配置領域24を構成している。本実施の形態では、コンタクト基板20の表面の中央に、多数のプローブ21が2列に整列配置されており、プローブ配置領域24は、これらのプローブ21によって囲まれた矩形領域である。コンタクト基板20の裏面の周縁部には、電極パッド22が設けられており、これらの電極パッド22が、フレキシブル基板30を介して、メイン基板10に接続されている。
フレキシブル基板30は、メイン基板10及びコンタクト基板20を電気的に接続する導電線の集合体であり、可撓性を有する薄い絶縁性基板上に配線パターンが形成されている。ここでは、メイン基板10側を3つに分岐させた形状からなるフィルム基板が用いられており、各分岐部分の先端には、メイン基板10のマイクロコネクタ12と着脱可能に係合させるマイクロコネクタ31がそれぞれ設けられている。上記フィルム基板としては、ポリイミド、ガラスエポキシ、TLCP(Thermotropic Liquid Crystal Polymer)などを用いることができる。
コンタクト基板20の裏面上には、連結部材51を介して荷重部材52が連結されている。荷重部材52は、金属材料により略円筒状に形成され、コンタクト基板20の種類、例えばプローブ21の数に応じた重量とされる。荷重部材52は、メイン基板10の上方に配置され、連結部材51に対して上方から着脱可能に構成されている。
連結部材51は、樹脂材料又は金属材料により形成され、メイン基板10に対向して上下動可能に取り付けられ、後述するストッパ54と係合する板状の係合部51aと、この係合部51aをコンタクト基板20に連結する連結部51bと、係合部51aの中央部から上方に向かって延びる軸状の挿通部51cと、この挿通部51cの途中部から径方向にフランジ状に張り出した円板状の支持部51dとを備えている。連結部材51は、コンタクト基板20の上面のほぼ全体に当接しており、係合部51a及び連結部51bがコンタクト基板20を補強するための補強部材として機能する。コンタクト基板20及び連結部材51は、一体として、変位自在かつ揺動自在にメイン基板10に支持されるコンタクトユニット2を構成している。
連結部材51の係合部51aは略矩形状に形成され、その周縁部の各角部には、略円形の貫通孔53が上下方向に貫通するように形成されている。各貫通孔53には、メイン基板10に取り付けられたストッパ54が挿通されている。メイン基板10の上面の中央部には、金属板からなる略矩形状の補強板55が取り付けられている。補強板55の各角部は、連結部材51の係合部51aの各角部に対向している。メイン基板10には、補強板55の各角部に対向する位置に、それぞれ略円形の貫通孔13が上下方向に貫通するように形成されている。
各ストッパ54は、略円柱状の軸部54aと、この軸部54aの一端部において径方向にフランジ状に張り出すように形成された頭部54bとを有する金属ピンにより構成されている。各ストッパ54の他端部の外周面にはねじ山が形成されている。各ストッパ54は、その他端部が連結部材51の係合部51aに形成された貫通孔53に下方から挿通され、メイン基板10に形成された対応する貫通孔13を通して、補強板55の各角部にねじ込まれる。ストッパ54が補強板55に取り付けられた状態では、メイン基板10の下面に対して一定間隔を隔てて下方にストッパ54の頭部54bが対向している。
連結部材51は、各貫通孔53内でストッパ54の軸部54aをスライドさせることにより、メイン基板10の下面とストッパ54の頭部54bとの間において上下動自在である。ストッパ54の頭部54bは、連結部材51の貫通孔53よりも大径であり、貫通孔53の周縁部の下面を頭部54bの上面に当接させた状態で連結部材51を支持することができる。これにより、コンタクトユニット2をストッパ54の軸部54aに沿って上下方向にスライド可能に支持することができるとともに、ストッパ54の頭部54bによりコンタクトユニット2の下方への変位を規制することができる。
図3に示すように、コンタクトユニット2の下方への変位がストッパ54により規制された状態では、フレキシブル基板30が撓んだ状態となっている。すなわち、コンタクトユニット2は、ストッパ54がないと仮定した場合にフレキシブル基板30により吊下支持される位置(吊下最下位置)よりも上方となる位置において、連結部材51を介してストッパ54に係合し、その位置よりも下方への変位が規制されている。コンタクトユニット2は、連結部材51がストッパ54に当接することによりストッパ54に係合し、この状態から持ち上げられて連結部材51及びストッパ54が離れることにより、ストッパ54との係合状態が解除される。吊下最下位置は、フレキシブル基板30の長さに応じた位置となる。ストッパ54の長さ、すなわち、メイン基板10に対するストッパ54の頭部54bの位置は、フレキシブル基板30によるコンタクトユニット2の吊下最下位置に応じた長さに設定される。
図3に示した状態では、メイン基板10の下面とプローブ21の先端との距離(プローブ深さ)が、8.3mm又は12mmに設定されている。プローブ深さは、上記値よりも大きい値に設定することも可能であるが、プローブ深さを大きく設定すると、フレキシブル基板30の長さが長くなり電気抵抗が大きくなるといった問題や、検査時の可動テーブルの移動量の増加に伴う検査精度の低下といった問題があるため、上記のような値に設定することが好ましい。
メイン基板10の中心部には、連結部材51の挿通部51cに対応する略円形状の開口14が形成されている。補強板55の中心部には、連結部材51の挿通部51cに対応する略円形状の開口55aが形成されている。補強板55をメイン基板10の上面に取り付けた状態では、メイン基板10の開口14と補強板55の開口55aとが上下方向に連通している。連結部材51は、係合部51a及び連結部51bからなる部材と、挿通部51c及び支持部51dからなる部材とに分割可能であり、挿通部51cが上方から開口14,55aに挿通され、連結部51bにねじ込まれるなどして固定されることにより、連結部材51がメイン基板10に取り付けられる。
連結部材51の支持部51dは、その上面に荷重部材52を載置した状態で支持することができる。荷重部材52には、その軸線に沿って上下方向に貫通する挿通孔52aが形成されており、この挿通孔52aに連結部材51の挿通部51cを挿通させることにより、荷重部材52の下面を支持部51dの上面に当接させた状態で、荷重部材52を連結部材51に取り付けることができる。荷重部材52を連結部材51に取り付けた状態では、荷重部材52が開口14,55aを介して連結部材51によりコンタクト基板20に連結される。
連結部材51の挿通部51cにおける支持部51dよりも上側の部分は、荷重部材52を挿通させた状態で安定して支持するのに十分な長さを有している。図3に示すように、コンタクトユニット2の下方への変位がストッパ54により規制された状態では、支持部51dは、補強板55に対して上方に離れて対向している。ただし、コンタクトユニット2の下方への変位がストッパ54により規制された状態で、支持部51dの下面が補強板55の上面に当接するようになっていてもよい。
このコンタクトユニット2は、検査対象物によって持ち上げられることにより、オーバードライブ時にフリー状態となり、各プローブ21には実質的にコンタクトユニット2の重量のみが付与される。つまり、コンタクトユニット2の重量がオーバードライブの荷重に相当する。このため、コンタクト基板20に取り付ける荷重部材52の重量を調整すれば、所定のオーバードライブ荷重を確保することができる。
また、オーバードライブ時の各プローブ21に均等に針荷重を与えるためには、コンタクトユニット2の重心がプローブ配置領域24内に位置するように、荷重部材52を配置しておくことが望ましい。例えば、図3では、連結部材51の挿通部51cは、その軸線がプローブ配置領域24内を通るように配置されており、荷重部材52は、その軸線が挿通部51cの軸線にほぼ沿うように連結部材51に取り付けられている。これにより、コンタクトユニット2の重心がプローブ配置領域24内に位置している。
例えば、コンタクト基板20上に1000本のプローブ21が形成され、これらのプローブ21をオーバードライブするために必要となる1本当たりの針荷重が0.5gであった場合、コンタクトユニット2の重量として500gが必要となる。一方、シリコンの比重は常温で2.33であることから、一辺5cmの正方形で厚さ400μmのシリコン基板からなるコンタクト基板20は2.33gとなる。従って、これらの差分に相当する約498gと、連結部材51及び荷重部材52の重量の和とが等しくなるように、連結部材51に取り付ける荷重部材52の重量を調整すれば、コンタクトユニット2の重量を500gにすることができる。
さらに、電気鋳造法によってプローブ21を形成すれば、コンタクト基板20上に5000〜10000本のプローブ21を形成することが可能になる。通常、針荷重として0.1〜5gが必要であり、プローブ数が5000〜10000本になれば、数kg又はそれ以上のオーバードライブ荷重が必要になる。このような場合、コンタクト基板20の重量だけでは十分なオーバードライブ荷重を確保することはできず、不足分の重量を荷重部材52によって補う必要がある。
図5は、プローブ装置に取り付けられた状態のプローブカード1を示した図であり、シリコンウエハ40とのコンタクト後の様子が示されている。検査対象物としてのシリコンウエハ40は、集積回路が形成された面を上にして可動テーブル41上に載置され、真空吸着されている。この可動テーブル41を水平面内で移動又は回転させ、プローブ21及びシリコンウエハ40の位置合わせを行った後に、可動テーブル41を上昇させてプローブ21をシリコンウエハ40上の電極パッドにコンタクトさせて、上記集積回路の電気的特性の検査が行われる。
コンタクト前のコンタクト基板20は、図3に示したように、メイン基板10から脱落しないようにストッパ54によって支持されている。この状態では、フレキシブル基板30が撓んだ状態となっている。このように、コンタクトユニット2が検査対象物に接触していないときには、コンタクトユニット2が吊下最下位置よりも上方となる位置において、ストッパ54によりコンタクトユニット2の下方への変位を規制し、コンタクトユニット2を支持しておくことができる。
フレキシブル基板30によりメイン基板10及びコンタクト基板20を電気的に接続した場合には、オーバードライブ時にコンタクトユニット2をフリー状態にするために、フレキシブル基板30を薄く形成するなどして十分な可撓性を持たせなければならない。しかし、フレキシブル基板30によりコンタクト基板20を支持するような構成を採用すると、コンタクトユニット2の重量に応じて、フレキシブル基板30の厚みを増加させて強度を高くする必要がある。本実施の形態のようにストッパ54によりコンタクトユニット2を支持し、コンタクトユニット2が持ち上げられたときには、連結部材51及びストッパ54の当接による係合状態が解除されるような構成によれば、フレキシブル基板30とは別に設けたストッパ54によりコンタクトユニット2を支持するので、ストッパ54の剛性を高くすることができ、コンタクトユニット2の重量が大きい場合でもコンタクトユニット2を確実に支持しておくことができる。
また、コンタクト基板20をストッパ54に直接係合させるのではなく、連結部材51を介して係合させるので、ストッパ54の頭部54bが検査対象物に接触するのを防止できるとともに、コンタクト基板20がストッパ54に係合することによりコンタクト基板20に大きな力が加わるのを防止できる。
オーバードライブの荷重に対応させて荷重部材52の厚みを大きくした場合でも、荷重部材52がメイン基板10の上方に配置されているので、メイン基板10及びコンタクト基板20の間に荷重部材を配置するような構成と比較して、荷重部材52の配置スペースを十分に確保することができる。メイン基板10には、連結部材51の挿通部51cが通過できる程度の小さい開口14を形成すればよく、荷重部材52を通過させることができる程度の大きな開口を形成する必要がないので、開口を形成することによるメイン基板10の強度低下を防止できる。また、荷重部材52は、メイン基板10の上方に配置されているので、形状に制限がなく、所望の形状とすることができる。
また、補強板55にストッパ54を取り付けることにより、メイン基板10にストッパ54を取り付けるような構成と比較して、コンタクトユニット2の荷重がメイン基板10に直接作用するのを防止できる。ただし、ストッパ54は、補強板55に取り付けられるのではなく、メイン基板10に直接取り付けられていてもよい。この場合、補強板55を省略することも可能である。
また、荷重部材52が連結部材51に対して着脱可能に構成されているので、検査時にのみ荷重部材52を連結部材51に取り付けて、オーバードライブの荷重を加えることができる。また、連結部材51に取り付ける荷重部材52の種類又は数を変更することにより、荷重部材52による荷重を簡単に調整することができる。ただし、荷重部材52は、連結部材51に対して着脱可能な構成に限らず、連結部材51と一体的に構成されていてもよい。
連結部材51は、コンタクト基板20の上方(裏面)側にあり、少なくとも所定位置でストッパ54が当接する下面(当接面)を有していればよい。すなわち、連結部材51には、ストッパ54に当接する下向きの面が形成され、ストッパ54には、連結部材51に当接する上向きの面が形成されている。したがって、連結部材51を持ち上げるだけで、連結部材51及びストッパ54の係合状態を解除することができる。ストッパ54の頭部54bは、フランジ状に限らず、例えばフック状であってもよい。
検査時には、可動テーブル41を所定の検査位置で停止させることによって、プローブ21がオーバードライブ状態となる。この検査位置は、プローブ21がシリコンウエハ40に当接しはじめる位置よりも更に高く、かつ、コンタクトユニット2をメイン基板10に接触させない位置として予め定められている。つまり、オーバードライブ時には、コンタクト基板20がシリコンウエハ40によって僅かに持ち上げられ、図5に示すように、連結部材51とストッパ54の頭部54bとの係合状態が解除される。係合状態の解除後は、ストッパ54からコンタクトユニット2に上下方向への力が作用しないように、貫通孔53の内径は、ストッパ54の軸部54aの外形よりも十分に大きく形成されている。また、開口14は、連結部材51の挿通部51cの水平方向断面よりも十分に大きく形成され、開口14の周縁部からコンタクトユニット2に上下方向への力が作用しないように構成されている。
このとき、フレキシブル基板30は撓んだ状態になっているが、コンタクト基板20がフレキシブル基板30から受ける力の垂直成分は、コンタクトユニット2の重量に比べれば、無視できる値となっている。また、ストッパ54から受ける力の垂直成分も無視できる。従って、各プローブ21に付与される針荷重の合計、すなわち、オーバードライブの荷重は、実質的に、コンタクトユニット2の重量に一致している。
発明者の実験によれば、上記プローブカード1にシリコンウエハ40をコンタクトさせた状態において、コンタクト基板20がフレキシブル基板30から受ける力の垂直成分は10g未満であった。つまり、コンタクトユニット2の重量が500g以上であれば、その2%未満に過ぎない。従って、十分な可撓性を有するフレキシブル基板30を用いれば、コンタクト基板20がフレキシブル基板30から受ける力が、プローブ21の針荷重に与える影響は無視することができる。
また、シリコンウエハ40によって持ち上げられたコンタクト基板20は、メイン基板10に対して変位自在かつ揺動自在なフリー状態となり、シリコンウエハ40に対するコンタクト基板20の傾きは、各プローブ21が、シリコンウエハ40から受ける反力のみによって決定される。つまり、フリー状態となったコンタクト基板20をシリコンウエハ40上でバランスさせて、コンタクト基板20の傾きを決定することができる。従って、シリコンウエハ40上の電極パッドに高低差があるような場合であっても、従来のようなメカニカルな揺動機構を利用した技術とは比較にならない高い精度で傾き調整を行うことができる。
図6は、オーバードライブ荷重とオーバードライブ量との関係の一例を示した図であり、(a)には本実施の形態によるプローブカード1の場合、(b)には従来のプローブカードの場合がそれぞれ示されている。なお、オーバードライブ量は、プローブ21が電極パッドに当接し始める状態を基準として、更に可動テーブル41を上昇させた距離であり、オーバードライブ荷重は、各プローブ21に付与している荷重の和である。
従来のプローブカードの場合、プローブ21がメイン基板10に固定されているため、図6の(b)に示した通り、全区間にわたって、オーバードライブ量を増大させれば、オーバードライブ荷重も増大する。この図では、オーバードライブ量がH1の場合、プローブ21に対して所望のオーバードライブ荷重Faが付与されているが、オーバードライブ量がHyに達すれば、プローブ21に対し破壊限界荷重Fbが付与される。破壊限界荷重Fbとは、プローブ21を塑性変形させることができるオーバードライブ荷重の最大値であり、破壊限界荷重Fbを越えるオーバードライブ荷重を付与すればプローブ21が破壊される。
このため、従来のプローブカードを用いる場合、プローブ21を破壊することなく、プローブ21に所望の針荷重を付与するためには、可動ステージ41の昇降駆動を高い精度で制御する必要があった。さらに、可動ステージ41の高さを精度良く駆動したとしても、プローブカードに対する検査対象物の傾きや、検査対象物の電極パッドの高低差や、これらの検査対象物ごとのばらつきによって、各プローブ21に所望の針荷重を付与することは容易ではなかった。
これに対し、本実施の形態によるプローブカード1を用いた場合、図6の(a)に示した通り、オーバードライブ荷重の変化は、3つの区間A1〜A3に区分することができる。オーバードライブ量がH1以下の区間A1は、一部のプローブ21のみがシリコンウエハ40にコンタクトしている区間であり、オーバードライブ量を増大させればオーバードライブ荷重も増大する。
オーバードライブ量がH1〜H2となる区間A2では、オーバードライブ量を増大させてもオーバードライブ荷重は一定となる。この区間A2では、オーバードライブ量を増大させても、それに応じてコンタクトユニット2が持ち上げられ、その高さが変化するのみであり、オーバードライブ量にかかわらず、各プローブ21にはコンタクトユニット2の重量に相当するオーバードライブ荷重Faが付与されている。
オーバードライブ量がH2以上の区間A3では、コンタクトユニット2がメイン基板10に当接し、オーバードライブ量に応じてオーバードライブ荷重が再び増大しはじめる。この結果、オーバードライブ量がHxに達すれば、プローブ21に破壊限界荷重Fbが付与される。
つまり、区間A2内では、可動ステージ41を上昇駆動しても針荷重は変化せず、コンタクトユニット2の重量を予め調整しておけば、区間A2内において、常に、所望の針荷重Faを得ることができる。また、区間A2を設けることによって、図6の(a)中のオーバードライブ量がH1〜Hxとなる区間長が、図6の(b)のオーバードライブ量がH1〜Hyとなる区間長よりも長くなる。つまり、プローブ21を破壊せず、かつ、所望のオーバードライブ荷重を確保することができるオーバードライブ区間を長くすることができる。従って、可動ステージ41の駆動制御に高い精度は要求されず、また、プローブ21に過大な針荷重が付与されて破壊されるのを抑制することができる。
図6の(a)では、最も好ましい実施形態として、区間A2において針荷重が一定となる場合の例について説明したが、本発明は、このような場合に必ずしも限定されない。すなわち、所望のオーバードライブ荷重Faが得られる区間A2が、オーバードライブ量H1〜Hx内に存在し、当該区間A2における針荷重の傾きの平均値が、他の区間A1,A3におけるオーバードライブ荷重の傾きの平均値よりも小さくなっていればよい。また、図6の(a)では、便宜上、区間A1及びA3内における特性が直線で示されているが、本発明はこのような場合に限定されないことは言うまでもない。
実施の形態2.
本実施の形態のプローブカード101は、図1の場合(実施の形態1)と比較すれば、連結部材51が、挿通部51c及び支持部51dからなる上連結部材56と、係合部51a及び連結部51bからなる下連結部材57とに分離されている点が異なっている。
図7は、本発明の実施の形態2によるプローブカード101の一例を示した断面図であり、図1のA−A断面に対応している。図8は、プローブカード101の断面図であり、図1のB−B断面に対応している。実施の形態1のプローブカード1と同様の構成については、図に同一符号を付してその説明を省略することとする。
上連結部材56の下面56a、すなわち挿通部51cの下端面は、球面などの凸状の滑らかな曲面により形成されている。一方、下連結部材57の上面57a、すなわち係合部51aの上面は、平坦面により形成されている。ただし、下連結部材57の上面57aが凸状の滑らかな湾曲面により形成され、上連結部材56の下面56aが平坦面により形成されていてもよい。また、凸状の滑らかな曲面により形成されている面と反対側の面は、平坦面に限らず、凸状又は凹状の滑らかな曲面により形成されていてもよい。
上連結部材56の挿通部51cにおける支持部51dよりも下側の部分の長さ、すなわち支持部51dの下面と上連結部材56の下面56aの最下点との距離は、補強板55の上面とストッパ54の頭部54bの上面との距離から連結部51dの厚みを差し引いた長さよりも短く形成されている。これにより、図7及び図8に示すように、コンタクトユニット2の下方への変位がストッパ54により規制された状態では、上連結部材56の支持部51dの下面が補強板55の上面に当接し、上連結部材56及び荷重部材52が補強板55を介してメイン基板10上に支持された状態となり、上連結部材56と下連結部材57とが離れる。コンタクト基板20及び下連結部材57は、コンタクトユニット2を構成している。
本実施の形態では、コンタクトユニット2がストッパ54により規制される位置(規制位置)よりも上方において、荷重部材52が上連結部材56及び補強板55を介してメイン基板10に係合し、その位置よりも下方において上連結部材56及び下連結部材57が分離することにより、コンタクト基板20及び荷重部材52の連結状態が解除される。言い換えれば、コンタクトユニット2が規制位置の上方の分離位置(上連結部材56の支持部51dの下面が補強板55の上面に当接する位置)よりも上方となる位置において、上連結部材56の下面56aと下連結部材57の上面57aとが当接し、コンタクトユニット2が分離位置よりも下方となる位置において、荷重部材52がメイン基板10に係合し、上連結部材56及び下連結部材57が分離するようになっている。
図9は、プローブ装置に取り付けられた状態のプローブカード101を示した図であり、シリコンウエハ40とのコンタクト後の様子が示されている。コンタクト前は、上連結部材56及び下連結部材57が分離し、図7に示したように、コンタクト基板20がストッパ54によって支持されている。この状態では、フレキシブル基板30が撓んだ状態となっている。このように、コンタクトユニット2が検査対象物に接触していないときには、コンタクトユニット2が吊下最下位置よりも上方となる位置において、ストッパ54によりコンタクトユニット2の下方への変位を規制し、コンタクトユニット2を支持しておくことができる。
検査時には、可動テーブル41が上昇されることにより、可動テーブル41上のシリコンウエハ40がプローブ21に当接し、コンタクト基板20がシリコンウエハ40によって持ち上げられる。これにより、下連結部材57とストッパ54の頭部54bとの係合状態が解除され、さらに上方に持ち上げられると、図9に示すように、上連結部材56の下面56aと下連結部材57の上面57aとが当接し、コンタクトユニット2が荷重部材52と一体となって持ち上げられる。
本実施の形態では、実施の形態1の場合と同様の効果に加えて、ストッパ54が下連結部材57に係合した状態では、荷重部材52の荷重がコンタクト基板20に作用しないので、コンタクト基板20が検査対象物に接触して下方から持ち上げられるときに、コンタクト基板20が検査対象物に倣いやすい。この状態からさらに検査対象物を持ち上げれば、上連結部材56の下面56aと下連結部材57の上面57aとが当接し、コンタクト基板20が連結部材51を介して荷重部材52に連結されるので、適当なオーバードライブの荷重を加えることができる。また、コンタクトユニット2全体をストッパ54で支持する場合よりも、ストッパ54に作用する荷重が小さいので、ストッパ54を簡易な構成にすることができる。
また、上連結部材56の下面56aが凸状の滑らかな曲面により形成されているので、コンタクト基板20が荷重部材52に連結されるとき、上連結部材56の下面56aと下連結部材57の上面57aとが揺動自在に当接する。これにより、下連結部材57が上連結部材56に対して倣いやすく、オーバードライブの荷重を良好に伝達することができる。
図10は、プローブカード101を用いた検査時のオーバードライブ荷重とオーバードライブ量との関係の一例を示した図である。本実施の形態によるプローブカード101を用いた場合、図10に示した通り、オーバードライブ荷重の変化は、5つの区間B1〜B5に区分することができる。オーバードライブ量がH1以下の区間B1は、シリコンウエハ40がコンタクト基板20にコンタクトしてから、コンタクトユニット2が持ち上げられるまでの区間であり、オーバードライブ量を増大させればオーバードライブ荷重も増大する。
オーバードライブ量がH1〜H2となる区間B2では、オーバードライブ量を増大させてもオーバードライブ荷重は一定となる。この区間B2では、オーバードライブ量を増大させても、それに応じてコンタクトユニット2が持ち上げられ、その高さが変化するのみであり、オーバードライブ量にかかわらず、各プローブ21にはコンタクトユニット2の重量に相当するオーバードライブ荷重Fcが付与されている。
オーバードライブ量がH2〜H3となる区間B3は、上連結部材56の下面56a及び下連結部材57の上面57aが当接してから、コンタクトユニット2及び荷重部材52が一体的に持ち上げられるまでの区間であり、オーバードライブ量を増大させればオーバードライブ荷重も増大する。
オーバードライブ量がH3〜H4となる区間B4では、オーバードライブ量を増大させてもオーバードライブ荷重は一定となる。この区間B4では、オーバードライブ量を増大させても、それに応じてコンタクトユニット2が持ち上げられ、その高さが変化するのみであり、オーバードライブ量にかかわらず、各プローブ21にはコンタクトユニット2の重量に相当するオーバードライブ荷重Faが付与されている。
オーバードライブ量がH4以上の区間B5では、コンタクトユニット2がメイン基板10に当接し、オーバードライブ量に応じてオーバードライブ荷重が再び増大しはじめる。この結果、オーバードライブ量がHzに達すれば、プローブ21に破壊限界荷重Fbが付与される。
区間B4内では、可動ステージ41を上昇駆動しても針荷重は変化せず、コンタクトユニット2の重量を予め調整しておけば、区間B4内において、常に、所望の針荷重Faを得ることができる。また、区間B4を設けることによって、図10中のオーバードライブ量がH3〜Hzとなる区間長が、図6の(b)のオーバードライブ量がH1〜Hyとなる区間長よりも長くなる。つまり、プローブ21を破壊せず、かつ、所望のオーバードライブ荷重を確保することができるオーバードライブ区間を長くすることができる。従って、可動ステージ41の駆動制御に高い精度は要求されず、また、プローブ21に過大な針荷重が付与されて破壊されるのを抑制することができる。
図10では、最も好ましい実施形態として、区間B4において針荷重が一定となる場合の例について説明したが、本発明は、このような場合に必ずしも限定されない。すなわち、所望のオーバードライブ荷重Faが得られる区間B4が、オーバードライブ量H3〜Hz内に存在し、当該区間B4における針荷重の傾きの平均値が、区間B1,B3,B5におけるオーバードライブ荷重の傾きの平均値よりも小さくなっていればよい。また、区間B2において針荷重が一定となるような場合には限定されず、区間B2における針荷重の傾きの平均値が、区間B1,B3,B5におけるオーバードライブ荷重の傾きの平均値よりも小さくなっていればよい。また、図10では、便宜上、区間B1,B3,B5内における特性が直線で示されているが、本発明はこのような場合に限定されないことは言うまでもない。
なお、以上の実施の形態1,2では、コンタクト基板20にシリコン基板を用いているため、温度条件にかかわらず、検査対象物との良好なコンタクトが得られる。通常、プローブ21は、検査対象物の電極パッドの位置に対応するコンタクト基板20上の位置に配置されている。このため、温度に応じてコンタクト基板20が膨張又は収縮すれば、プローブ21のピッチも変化する。同様にして、電極パッドのピッチも温度に応じて変化する。このため、検査対象物がシリコン基板上に形成された集積回路である場合、シリコンを主成分とするコンタクト基板20を用いれば、両者の熱膨張係数を一致させることができ、温度条件にかかわらず、良好なコンタクトが得られる。
また、コンタクト基板20としてシリコン以外の材質からなる基板を用いることもできる。例えば、ポリイミド、ガラスエポキシ、TLCP等からなる絶縁性フィルムをコンタクト基板20として用いることができる。この場合、導電線としてのフレキシブル基板30の一部をコンタクト基板20とし、両者を一体に構成することもできる。ただし、コンタクト基板20としてシリコン基板以外を使用する場合、シリコンに近い熱膨張係数を有する素材を使用することが望ましい。シリコンの線膨張係数は2〜4ppm/℃であることから、コンタクト基板20には、線膨張係数が−3〜9ppm/℃の素材を用いることが望ましい。
また、プローブ21は、電気鋳造法により形成されたものには限定されない。例えば、板バネ状の金属の先端を尖鋭化させたプローブ、いわゆるカンチレバー式のプローブを用いることもできる。
また、プローブ21は、コンタクト基板20上のプローブ配置領域24内において2列に整列配置されたものに限定されない。例えば、コンタクト基板20の中央のプローブ配置領域24内に、プローブをマトリクス状に配列してもよい。この様にして、プローブ21は、プローブ配置領域24内に3列以上が整列配置されていてもよい。また、その他の任意の配置であってもよい。
本発明の実施の形態1によるプローブカード1の一例を示した外観図であり、上方から見た図を示している。 図1のプローブカード1を下方から見た図を示している。 プローブカード1の断面図であり、図1のA−A断面が示されている。 プローブカード1の断面図であり、図1のB−B断面が示されている。 プローブ装置に取り付けられた状態のプローブカード1を示した図であり、シリコンウエハ40とのコンタクト後の様子が示されている。 オーバードライブ荷重とオーバードライブ量との関係の一例を示した図であり、(a)には本実施の形態によるプローブカード1の場合、(b)には従来のプローブカードの場合がそれぞれ示されている。 本発明の実施の形態2によるプローブカード101の一例を示した断面図であり、図1のA−A断面に対応している。 プローブカード101の断面図であり、図1のB−B断面に対応している。 プローブ装置に取り付けられた状態のプローブカード101を示した図であり、シリコンウエハ40とのコンタクト後の様子が示されている。 プローブカード101を用いた検査時のオーバードライブ荷重とオーバードライブ量との関係の一例を示した図である。
符号の説明
1,101 プローブカード
2 コンタクトユニット
10 メイン基板
13 貫通孔
14 開口
20 コンタクト基板
21 プローブ
24 プローブ配置領域
30 フレキシブル基板
51 連結部材
51a 係合部
51b 連結部
51c 挿通部
51d 支持部
52 荷重部材
52a 挿通孔
53 貫通孔
54 ストッパ
55 補強板
56 上連結部材
56a 下面
57 下連結部材
57a 上面

Claims (6)

  1. 開口を有するメイン基板と、
    上記メイン基板に対して上下動自在に配置され、上記メイン基板よりも下方に複数のプローブが形成されたコンタクトユニットと、
    上記メイン基板よりも上方に配置され、上記開口を介して上記コンタクトユニットに荷重を加える荷重部材とを備えたことを特徴とするプローブカード。
  2. 上記コンタクトユニットと上記荷重部材との重量が、所定のオーバードライブの荷重に相当することを特徴とする請求項1に記載のプローブカード。
  3. 上記コンタクトユニットが上記メイン基板に対して所定量以上下降しないように制限するストッパを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のプローブカード。
  4. 上記コンタクトユニットは、上記メイン基板から所定距離内に近づいた場合に上記荷重部材の荷重を受け、上記所定距離以上離れた場合には上記荷重部材の荷重を受けないように構成されていることを特徴とする請求項3に記載のプローブカード。
  5. 上記コンタクトユニットは、上記プローブが形成されたコンタクト基板と、このコンタクト基板を補強するための補強部材を有し、
    上記ストッパは、上記メイン基板に対して所定量下方において上記補強部材に当接し、上記コンタクトユニットの下降を制限することを特徴とする請求項3又は4に記載のプローブカード。
  6. 上記コンタクトユニットの重心、及び上記コンタクトユニットと上記荷重部材との連結体の重心が、上記プローブの配置領域内にあることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプローブカード。
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