JP2007051286A - 重合可能な誘電性材料 - Google Patents
重合可能な誘電性材料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007051286A JP2007051286A JP2006219215A JP2006219215A JP2007051286A JP 2007051286 A JP2007051286 A JP 2007051286A JP 2006219215 A JP2006219215 A JP 2006219215A JP 2006219215 A JP2006219215 A JP 2006219215A JP 2007051286 A JP2007051286 A JP 2007051286A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- atoms
- group
- formulation
- formulation according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B3/00—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
- H01B3/18—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances
- H01B3/30—Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of organic substances plastics; resins; waxes
- H01B3/303—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups H01B3/38 or H01B3/302
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
- Formation Of Insulating Films (AREA)
Abstract
【課題】既知の誘電性材料および製造方法の欠点を有しない、誘電層を製造するための改善された材料および方法、電子デバイスの誘電層を製造するのに特に適する架橋可能なアミン誘導体を含む配合物並びに多数の片および/または大きい面積の生産に特に適する電子デバイスの誘電層を製造するための改善された方法を提供する。
【解決手段】本発明は、電子デバイスの誘電層を製造するために有用な、架橋可能な有機アミン誘導体を含む新規な重合可能な誘電性材料およびこれから得られる架橋ポリマー、電子デバイスの誘電層を製造するための新規な方法、並びに前述の方法により得られる電子デバイスに関する。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明は、電子デバイスの誘電層を製造するために有用な、架橋可能な有機アミン誘導体を含む新規な重合可能な誘電性材料およびこれから得られる架橋ポリマー、電子デバイスの誘電層を製造するための新規な方法、並びに前述の方法により得られる電子デバイスに関する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電子デバイスの誘電層を製造するために有用な、架橋可能な有機アミン誘導体を含む新規な重合可能な誘電性材料およびこれから得られる架橋ポリマーに関する。さらに、本発明は、電子デバイスの誘電層を製造するための新規な方法および前述の方法により得られる電子デバイスに関する。
有機化合物に基づく集積回路の大規模であり、低費用の製造のための有望な方法は、製作段階を溶液加工により行うことである。これにより、ロールからロールへの(roll-to-roll)加工についての可能性がもたらされ、ここで大きい領域を、高速で塗布し、印刷することができる。この手法と適合性の絶縁体についての重要な要件は、溶液が、表面を湿潤させ、塗布することを確実にするための、プロセスに適切な溶媒への十分な溶解性および、形成したフィルムが密着していることである。これには、溶液レオロジーおよび蒸発速度の最適化が必要である。さらに、多層構造について、各々の層の堆積において用いられる溶媒が、これが接触する層を溶解または膨潤させず、従って乏しい界面および層間拡散を防止することが、必須である。各々の層が、溶液により設けられるため、時々直交溶媒(orthogonal solvent)と呼ばれる、前の層に対する不適合性の溶解性パラメーターを有する溶媒が必要である。前の層が、化学的プロセス、例えば架橋を受け得る場合には、この溶媒パラメーター寛容度を、顕著に拡大することができる。フィルムをインサイチュ(in situ)で架橋させることにより、比較的短い潜在的に可動性の分子単位が、不動性ネットワーク中に連結される。
一般的なデバイス構造において、絶縁体を、半導体表面上に設ける。ほとんどの半導体は、溶解性を付与し、かつしばしば形態を改善する脂肪族鎖を含む。しかし、この化学的構造の影響は、脂肪族基が、半導体表面に熱力学的に作用し、これが疎水性になり、極めて低いエネルギーになることである。これにより、絶縁体の溶液適用の間の表面の湿潤が、重要な考慮事項となる。
動作デバイスには、高い電気的比抵抗を示し、デバイスの形状により規定された最適な誘電定数を有し、かつデバイスの寿命の間化学的に不活性である絶縁体が必要である。高い電子的バンドギャップの有機材料により、優れた電気的絶縁が提供され、一方フィルムの誘電定数は、電子分極率の関数であり、周波数依存性である。電子分極率を、極性基を加えることにより増大させることができる。
開示内容全体を参照により本出願中に導入する特許文献1には、架橋可能な有機アミン誘導体、随意にこのアミン類と反応することができる他の多官能性化合物および重合開始剤を含む配合物が開示されている。特許文献1には、さらに、対応する架橋ポリマー生成物、例えばメラミン樹脂、および電子デバイスの誘電層を製造するためのこれらの使用が開示されている。
しかし、この架橋可能な絶縁体が、いくつかの多層デバイスについて良好に動作する場合であっても、時々これらのタイプのデバイスについて見られる動作上の履歴現象に関する問題が尚存在する。これらの履歴現象およびいくつかの他の関連する問題は、半導体または絶縁体層内の可動性イオンから由来すると考えられる。これらの問題を克服するための1つの方法は、明らかに、材料を精製することである。しかし、特に、絶縁体を架橋させるのに必要である重合触媒または絶縁体が、ポリマーの精製の間に存在する際には、絶縁体の精製により、この基本的な特性における変化がもたらされ得る。
本発明の目的は、既知の誘電性材料および製造方法の欠点を有しない、誘電層を製造するための改善された材料および方法を提供することにある。本発明の他の目的は、電子デバイスの誘電層を製造するのに特に適する架橋可能なアミン誘導体を含む配合物を提供することにある。本発明の他の目的は、多数の片および/または大きい面積の生産に特に適する電子デバイスの誘電層を製造するための改善された方法を提供することにある。本発明の追加の目的は、有機電子デバイスに関する。本発明の他の目的は、以下の詳細な記載から当業者には直ちに明らかである。
本発明者らは、これらの目的は、本発明においてクレームされた材料および方法を用いることにより達成することができることを見出した。従って、本発明者らは、従来技術において開示された電子デバイスにおける絶縁層として用いるための架橋可能な誘電配合物において、重合触媒、例えば酸性試薬を導入することは、可動イオン不純物の供給源であり得、これにより、最終的な電子デバイスにおける不所望な履歴現象がもたらされることを見出した。本発明者らは、さらに、これらの問題を、ポリマー性またはポリマー結合熱酸(thermal acid)を重合開始剤として用いることにより克服することができることを見出した。ポリマー結合熱酸は、高分子量のものであり、従ってこれは、絶縁体内で可動ではなく、反応した後に絶縁体またはデバイスの特性を顕著に変化させない。熱酸を用いる他の利点は、架橋が起こる温度を低下させることができることである。
電子デバイスのための誘電層に加えて、本発明の材料および方法をまた、他のポリマー製品または用途のために用いることができる。例えば、これらを、フリーラジカル重合が不利である場合、液晶ディスプレイフィルムのための光学的ポリマーフィルムの製造のために用いることができる。このような場合において、カチオン性重合を、LCフィルムの導電性を増大させずに用いることができる。
用語の定義
電子デバイスの用語は、電気光学的官能性を含む電子工学、好ましくはマイクロ電子工学を有するすべてのデバイスおよび素子、例えば抵抗器、ダイオード、トランジスタ、集積回路、発光ダイオードおよび電気光学的ディスプレイを包含する。特に、電子デバイスの用語は、有機電子デバイス、即ち少なくとも1つの官能性、例えば導電性、半導電性および/または発光性が、ポリマーおよび/または有機材料により実現される、すべての電子デバイスおよび素子を含む。このような有機電子デバイスの例は、有機発光ダイオード(OLED)、有機電界効果トランジスタ(OFET)およびこのような素子を多数含むデバイス、例えば、例えばOFETを含むポリマー集積回路、並びに、例えば液晶ディスプレイ(LCD)および他のディスプレイの薄膜トランジスタ(TFT)を含むアクティブマトリックスである。
電子デバイスの用語は、電気光学的官能性を含む電子工学、好ましくはマイクロ電子工学を有するすべてのデバイスおよび素子、例えば抵抗器、ダイオード、トランジスタ、集積回路、発光ダイオードおよび電気光学的ディスプレイを包含する。特に、電子デバイスの用語は、有機電子デバイス、即ち少なくとも1つの官能性、例えば導電性、半導電性および/または発光性が、ポリマーおよび/または有機材料により実現される、すべての電子デバイスおよび素子を含む。このような有機電子デバイスの例は、有機発光ダイオード(OLED)、有機電界効果トランジスタ(OFET)およびこのような素子を多数含むデバイス、例えば、例えばOFETを含むポリマー集積回路、並びに、例えば液晶ディスプレイ(LCD)および他のディスプレイの薄膜トランジスタ(TFT)を含むアクティブマトリックスである。
誘電層または材料の用語は、極めて低い伝導性またはさらに非伝導性電気的特性を示す、特に比抵抗が10+8Ωcmより大きいかまたはこれに等しい層または材料を意味する。
本出願において用いる層の用語は、支持基板上の、または2つの基板の間の被膜および、いくらか顕著な機械的安定性および柔軟性を示す、自立の、即ち独立のフィルムを含む。層は、平坦であってもよいか、またはパターン化を含む、三次元のすべてにおいて種々の形状を有していてもよい。
本出願において用いる層の用語は、支持基板上の、または2つの基板の間の被膜および、いくらか顕著な機械的安定性および柔軟性を示す、自立の、即ち独立のフィルムを含む。層は、平坦であってもよいか、またはパターン化を含む、三次元のすべてにおいて種々の形状を有していてもよい。
本出願において用いる基板の用語は、アミン混合物が上に塗布された有機デバイスの部分に関する。
基板の用語はまた、デバイスのためのベースとして用いる出発材料のために用いる。この材料は、典型的には、シリコンウエファー、ガラスまたはプラスチック(例えばPET箔)である。典型的なトランジスタデバイスにおいて、ソースおよびドレイン電極は、すでに、表面上に構成されている(リソグラフィー、熱蒸発または印刷方法)。この構造の最上部上に、表面エネルギー改変層または配向層が、随意に堆積されており、次に半導体(例えばポリヘキシルチオフェン)、絶縁体、即ちアミン混合物および最後にゲート電極が、配置されている。
基板の用語はまた、デバイスのためのベースとして用いる出発材料のために用いる。この材料は、典型的には、シリコンウエファー、ガラスまたはプラスチック(例えばPET箔)である。典型的なトランジスタデバイスにおいて、ソースおよびドレイン電極は、すでに、表面上に構成されている(リソグラフィー、熱蒸発または印刷方法)。この構造の最上部上に、表面エネルギー改変層または配向層が、随意に堆積されており、次に半導体(例えばポリヘキシルチオフェン)、絶縁体、即ちアミン混合物および最後にゲート電極が、配置されている。
発明の概要
本発明は、配合物であって、
−架橋ポリマーを、これ自体で、および/または互いに、および/または重合もしくは架橋反応における1種もしくは2種以上の追加の多官能性化合物と共に形成することができる、1種または2種以上の架橋可能な有機アミン誘導体、
−前記重合または架橋反応を開始することができる、1種または2種以上のポリマー性またはポリマー結合開始剤
を含む、前記配合物に関する。
本発明は、配合物であって、
−架橋ポリマーを、これ自体で、および/または互いに、および/または重合もしくは架橋反応における1種もしくは2種以上の追加の多官能性化合物と共に形成することができる、1種または2種以上の架橋可能な有機アミン誘導体、
−前記重合または架橋反応を開始することができる、1種または2種以上のポリマー性またはポリマー結合開始剤
を含む、前記配合物に関する。
本発明はさらに、前述の配合物を架橋させることにより得られる架橋ポリマー製品に関する。
本発明はさらに、前述の配合物および架橋ポリマーの、電子デバイスおよび電気光学的デバイスにおける誘電性材料または絶縁材料としての使用に関する。
本発明はさらに、前述の配合物および架橋ポリマーの、電子デバイスおよび電気光学的デバイスにおける誘電性材料または絶縁材料としての使用に関する。
本発明はさらに、前述の配合物またはポリマーを用いた、電子デバイスの誘電層の製造方法に関する。
本発明はさらに、前述の方法により得られる誘電層および前述の誘電層を含む電子、光学的または電気光学的デバイスに関する。
本発明はさらに、前述の方法により得られる誘電層および前述の誘電層を含む電子、光学的または電気光学的デバイスに関する。
好ましい電子、光学的または電気光学的素子またはデバイスには、限定されずに、有機電界効果トランジスタ(OFET)、薄層トランジスタ(TFT)、集積回路(IC)の素子、高周波識別(RFID)タグ、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセントディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、バックライト、光検出器、センサー、論理回路、記憶素子、キャパシタ、光起電力(PV)電池、電荷注入層、ショットキー(Schottky)ダイオード、平坦化層、帯電防止フィルム、導電性基板またはパターン、光伝導体および電子写真素子が含まれる。
発明の詳説
高い分子量を有するポリマー性またはポリマー結合熱酸を重合開始剤として含む、本発明の架橋可能な配合物を用いた際に、開始剤は、最終的な架橋ポリマー材料内で可動ではない。従って、重合の後に、開始剤は、ポリマー材料または絶縁層もしくはこれを含むデバイスの特性を顕著に変化させない。
高い分子量を有するポリマー性またはポリマー結合熱酸を重合開始剤として含む、本発明の架橋可能な配合物を用いた際に、開始剤は、最終的な架橋ポリマー材料内で可動ではない。従って、重合の後に、開始剤は、ポリマー材料または絶縁層もしくはこれを含むデバイスの特性を顕著に変化させない。
特に好ましいのは、
−50〜99.5重量%の成分A、
−0〜50重量%、好ましくは0.5〜50重量%の成分Bおよび
−0〜10重量%の成分C
を含み、
ここで、
Aは:好ましくは上記で定義した従属式Iの2つまたは3つ以上の同一の、または異なる基を含む、本明細書中に記載した1種または2種以上の有機アミン誘導体を含み、
Bは:成分Aの少なくとも1種の化合物と反応して架橋ポリマーを生成することができる1種または2種以上の多官能性化合物を含み、かつ
Cは:成分Aまたは成分AおよびBの重合のための、本明細書中に記載した少なくとも1種の開始剤を含む、
配合物である。
−50〜99.5重量%の成分A、
−0〜50重量%、好ましくは0.5〜50重量%の成分Bおよび
−0〜10重量%の成分C
を含み、
ここで、
Aは:好ましくは上記で定義した従属式Iの2つまたは3つ以上の同一の、または異なる基を含む、本明細書中に記載した1種または2種以上の有機アミン誘導体を含み、
Bは:成分Aの少なくとも1種の化合物と反応して架橋ポリマーを生成することができる1種または2種以上の多官能性化合物を含み、かつ
Cは:成分Aまたは成分AおよびBの重合のための、本明細書中に記載した少なくとも1種の開始剤を含む、
配合物である。
本発明の他の目的は、本明細書中に記載した配合物の重合により得られる、架橋ポリマー材料である。
本発明の他の目的は、電子デバイスの誘電層の製造方法であって、以下の段階
a)絶縁、半導電性、導電性、電子的および/または光子的官能性を有する材料の1つまたは2つ以上の層またはパターンを随意に含む基板を製造する段階、
b)上記および以下で定義した1種または2種以上の架橋可能な有機アミン誘導体を含む配合物の薄層を、前記基板上に、または前記基板の規定された領域の上に形成する段階、および
c)前記配合物の重合を開始する段階
を含む、前記方法である。
a)絶縁、半導電性、導電性、電子的および/または光子的官能性を有する材料の1つまたは2つ以上の層またはパターンを随意に含む基板を製造する段階、
b)上記および以下で定義した1種または2種以上の架橋可能な有機アミン誘導体を含む配合物の薄層を、前記基板上に、または前記基板の規定された領域の上に形成する段階、および
c)前記配合物の重合を開始する段階
を含む、前記方法である。
本発明の追加の目的は、本発明の方法により得られる、電子デバイスに関する。
さらに、本発明の目的は、本発明の架橋ポリマー材料を誘電体として含む、電子デバイスに関する。
さらに、本発明の目的は、本発明の架橋ポリマー材料を誘電体として含む、電子デバイスに関する。
成分Aに適する架橋可能な有機アミン類は、EP 1 416 004 A1に開示されている。特に好ましいのは、従属式I
式中、
Raは、H、−[(CR’R”)v−CO]r−R”’、−[(CR’R”)v−O−]r−R”’または−(CR’R”)v−NHZであり、
R’、R”、R”’は、互いに独立して、H、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基であり、
Zは、Hまたは保護基であり、
vは、0もしくはこれより大きいか、または1に等しく、かつ
rは、1より大きいかまたは1に等しく、ここでvが0である場合には、rは1である、
で表される2種または3種以上の同一の、または異なる基を含む、アミン誘導体である。
Raは、H、−[(CR’R”)v−CO]r−R”’、−[(CR’R”)v−O−]r−R”’または−(CR’R”)v−NHZであり、
R’、R”、R”’は、互いに独立して、H、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基であり、
Zは、Hまたは保護基であり、
vは、0もしくはこれより大きいか、または1に等しく、かつ
rは、1より大きいかまたは1に等しく、ここでvが0である場合には、rは1である、
で表される2種または3種以上の同一の、または異なる基を含む、アミン誘導体である。
従属式Iで表される基を含むアミン誘導体は、レオロジーおよび被膜間密着に関して有利な溶液特性を示し、従って電子デバイスの誘電層の製造に特に適する。この知見はまた、前述のアミン誘導体を、これ自体で、または少なくとも1種の多官能性化合物と架橋させることにより得られる、これらの架橋ポリマー製品にも適用できる。さらに、これらの誘導体は、低エネルギーの疎水性表面、特に有機半導電性材料の表面を有効に湿潤させることができる。さらに、本発明のアミン誘導体を自己架橋させるかまたはこれを、少なくとも1種の多官能性化合物と架橋させることにより、電気的、粘弾性的挙動および緻密化、即ち改善された柔軟性、弾性、耐久性、耐溶剤性および/または絶縁体特性における有利な変化を達成することができることが、観察された。
本発明のアミン誘導体は、これら自体と、または共成分と、特に以降で定義する多官能性化合物と化学反応を受けて、架橋ポリマーネットワークを形成することができる官能基を有する。この化学反応は、少なくとも室温、即ち20℃またはこれ以下において、アミン誘導体を、本質的に化学反応を発生させずに貯蔵することができるため、制御可能である。化学反応を、例えば温度を上昇させ、pHを変化させ、電磁放射線もしくは粒子放射線または反応性化合物に曝露することにより、開始することができる。これら自体と、または1種もしくは2種以上の多官能性化合物と架橋して、高い比抵抗、特に10+8Ωcmより大きいかまたはこれに等しい比抵抗を有する安定な誘電フィルムをもたらす当該アミン誘導体が、好ましい。
好ましくは、本発明のアミン誘導体は、上記で定義した従属式Iで表され、ここで基Raの少なくとも1つが、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基を含む、2種または3種以上の基を含む。
さらに、本発明のアミン誘導体は、好ましくは1つまたは2つ以上の−OH基を含む。最も好ましくは、これは、上記で定義した従属式Iで表され、ここで基Raの少なくとも1つが、−[(CR’R”)v−O−]r−Hであり、かつR’、R”、vおよびrが、上記で定義した通りである、2種または3種以上の基を含む。
さらに、本発明のアミン誘導体は、好ましくは1つまたは2つ以上の−OH基を含む。最も好ましくは、これは、上記で定義した従属式Iで表され、ここで基Raの少なくとも1つが、−[(CR’R”)v−O−]r−Hであり、かつR’、R”、vおよびrが、上記で定義した通りである、2種または3種以上の基を含む。
本発明の好ましい態様において、アミン誘導体は、以下の式I.1〜I.3
式中、
R1、R2、R3は、互いに独立して、式II
で表される基であり、
Ra、Rb、Rc、Rdは、互いに独立して、H、−[(CR’R”)v−CO]r−R”’、−[(CR’R”)v−O−]r−R”’または−(CR’R”)v−NHZであり、
R’、R”、R”’は、互いに独立して、H、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基であり、
R1、R2、R3は、互いに独立して、式II
Ra、Rb、Rc、Rdは、互いに独立して、H、−[(CR’R”)v−CO]r−R”’、−[(CR’R”)v−O−]r−R”’または−(CR’R”)v−NHZであり、
R’、R”、R”’は、互いに独立して、H、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基であり、
Zは、Hまたは保護基であり、
vは、0もしくはこれより大きいか、または1に等しく、
rは、1より大きいかまたは1に等しく、ここでvが0である場合には、rは1であり、
Wは、OまたはSであり、
R3は、上記の意味に加えて、随意にハロゲンにより置換されているアルキル、シクロアルキル、アリールまたはアルキルアリール基であってもよい、
の群から選択されている。
vは、0もしくはこれより大きいか、または1に等しく、
rは、1より大きいかまたは1に等しく、ここでvが0である場合には、rは1であり、
Wは、OまたはSであり、
R3は、上記の意味に加えて、随意にハロゲンにより置換されているアルキル、シクロアルキル、アリールまたはアルキルアリール基であってもよい、
の群から選択されている。
以下において、基、置換基および指数R1、R2、R3、Ra、Rb、Rc、Rd、R’、R”、R”’、Z、v、rおよびnは、他に述べない限り、上記で示した意味を有する。
上記の、または以下の式の1つにおいて2回または3回以上出現する、各々の基、置換基および指数は、同一の、または異なる意味を有することができることを、強調する。
上記の、または以下の式の1つにおいて2回または3回以上出現する、各々の基、置換基および指数は、同一の、または異なる意味を有することができることを、強調する。
置換基RaおよびRbの選択により、アミン誘導体、この重合可能な混合物および得られたポリマーの物理的および化学的特性に、影響を与えて、有機電子デバイスの誘電層の製造のための要件に適合させることができる。さらに、このようなアミン誘導体を含む重合可能な混合物の加工およびこの重合特性に、置換基RaおよびRbにより影響を与える。
式I1〜I3の群から選択されたアミン誘導体は、好ましく、ここで基R1、R2、R3および/または基Ra、Rb、Rc、Rdの少なくとも1つは、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基を含む。
Zは、Hまたはアミノ官能の保護基、例えばホルミル、トシル、アセチル、トリフルオロアセチル、メトキシ、エトキシ、tert.−ブトキシ、シクロペンチルオキシ並びにフェノキシカルボニル、カルボベンジルオキシおよびp−ニトロベンジルオキシである。
指数vは、好ましくは1〜6、最も好ましくは1または2である。
指数rは、好ましくは1〜4、最も好ましくは1または2である。
指数vは、好ましくは1〜6、最も好ましくは1または2である。
指数rは、好ましくは1〜4、最も好ましくは1または2である。
式I.1およびI.2の群から選択された誘導体が好ましく、ここで、基R1、R2、R3の1つ、2つまたは3つは、式IIa
式中、Ra、R’、R”、R”’、vおよびrは、上記で示した意味を有する、
で表される基である。
で表される基である。
式IIaで表される好ましい態様において、以下の変法自体またはこれらの変法の2つもしくは3つ以上の組み合わせが、好ましい:
・式I1およびI2の基R1、R2、R3の2つまたは3つは、互いに独立して、式IIaの意味を有する。
・R”’は、ハロゲンにより置換されていてもよい、2〜12個のC原子を有する、好ましくは3〜12個のC原子を有するアルキル基である。
・R”’は、2〜8個のC原子を有する、好ましくは3〜8個のC原子を有する、最も好ましくは3、4、5または6個のC原子を有するアルキル基であり、ここで、1個、2個以上またはすべてのH原子は、ハロゲン、好ましくはFまたはClにより置換されていてもよい。
・式I1およびI2の基R1、R2、R3の2つまたは3つは、互いに独立して、式IIaの意味を有する。
・R”’は、ハロゲンにより置換されていてもよい、2〜12個のC原子を有する、好ましくは3〜12個のC原子を有するアルキル基である。
・R”’は、2〜8個のC原子を有する、好ましくは3〜8個のC原子を有する、最も好ましくは3、4、5または6個のC原子を有するアルキル基であり、ここで、1個、2個以上またはすべてのH原子は、ハロゲン、好ましくはFまたはClにより置換されていてもよい。
・rは、1または2、好ましくは1である。
・vは、1、2、3または4、好ましくは1である。
・R’およびR”は、Hである。
・Raは、Hであるか、または少なくとも1つの−OH基を含む。
・Raは、−[(CR’R”)v−O−]r−Hであり、ここで、R’、R”、vおよびrは、上記で定義した通りであり、好ましくはR’およびR”は、Hであり、vは、好ましくは1、2、3または4、最も好ましくは1または2であり、rは、好ましくは1または2、最も好ましくは1である。
・Raは、−CH2−OHである。
・vは、1、2、3または4、好ましくは1である。
・R’およびR”は、Hである。
・Raは、Hであるか、または少なくとも1つの−OH基を含む。
・Raは、−[(CR’R”)v−O−]r−Hであり、ここで、R’、R”、vおよびrは、上記で定義した通りであり、好ましくはR’およびR”は、Hであり、vは、好ましくは1、2、3または4、最も好ましくは1または2であり、rは、好ましくは1または2、最も好ましくは1である。
・Raは、−CH2−OHである。
さらに、式I1およびI2の群から選択された誘導体が好ましく、ここで、基R1、R2、R3の1つ、2つまたは3つは、互いに独立して、式IIb
式中、
v1は、0、1、2、3または4、好ましくは1であり、
v2は、1、2、3または4、好ましくは1であり、
R”’は、好ましくはHまたは1〜12個のC原子、好ましくは2〜8個のC原子を有するアルキル基であり、ここで、1個、2個以上またはすべてのH原子は、ハロゲン、好ましくはFまたはClにより置換されていてもよい、
で表される基である。
v1は、0、1、2、3または4、好ましくは1であり、
v2は、1、2、3または4、好ましくは1であり、
R”’は、好ましくはHまたは1〜12個のC原子、好ましくは2〜8個のC原子を有するアルキル基であり、ここで、1個、2個以上またはすべてのH原子は、ハロゲン、好ましくはFまたはClにより置換されていてもよい、
で表される基である。
基R1、R2、R3および/または基Ra、Rb、Rc、Rdの少なくとも1つが、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基を含むという、好ましい条件に加えて、以下のことが見出された。
・Ra、Rbの少なくとも1つがHである場合には、迅速な硬化応答性および良好なフィルム硬度が達成される。
・Ra、Rbの少なくとも1つが−OHまたは−CH2OHである場合には、このアミン誘導体を含む混合物は、有利なレオロジー特性を示す。
・Ra、Rbの少なくとも1つがHである場合には、迅速な硬化応答性および良好なフィルム硬度が達成される。
・Ra、Rbの少なくとも1つが−OHまたは−CH2OHである場合には、このアミン誘導体を含む混合物は、有利なレオロジー特性を示す。
・Ra、Rbの少なくとも1つが−(CH2)v−O−R”’であり、ここでv≧1であり、かつR”’が特に2個または3個以上のC原子を有するアルキル基である場合には、一層柔軟な誘電層が得られる。
・Ra、Rbの少なくとも1つが−(CH2)v−CO−R”’であり、ここでv≧1であり、かつR”’が特に2個または3個以上のC原子を有するアルキル基である場合には、本発明のアミン誘導体を含む重合可能な混合物の比較的低い粘度、改善された流動性、レベリングおよび湿潤特性並びに良好な被膜間密着が得られる。さらに、混合物は、高い配合安定性を示し、得られた誘電層は、良好な柔軟性を有する。
・Ra、Rbの少なくとも1つが−(CH2)v−CO−R”’であり、ここでv≧1であり、かつR”’が特に2個または3個以上のC原子を有するアルキル基である場合には、本発明のアミン誘導体を含む重合可能な混合物の比較的低い粘度、改善された流動性、レベリングおよび湿潤特性並びに良好な被膜間密着が得られる。さらに、混合物は、高い配合安定性を示し、得られた誘電層は、良好な柔軟性を有する。
本発明のアミン誘導体は、N−H、N−CH2−OHおよび/またはN−CH2−O−アルキル官能性に加えて、また−CO−基を有することができる。
本発明の好ましい態様において、配合物は、2種または3種以上の架橋可能な有機アミン誘導体を含む。
本発明の好ましい態様において、配合物は、2種または3種以上の架橋可能な有機アミン誘導体を含む。
1種の置換基のみならず、種々の置換基、特に上記で述べた置換基の組み合わせおよび/または本発明の2種もしくは3種以上のアミン誘導体の組み合わせを示すアミン誘導体が、特に好ましい。その理由は、これらが、有機電子デバイスの誘電層の製造のための加工手法の要件および誘電層自体の要件を満たすことを一層良好に可能にするからである。
本発明の配合物を用いて、特に20mN/cmより低い表面エネルギーを有する疎水性表面さえも、湿潤させ、かつ被覆し、密着したフィルムを得ることができ、これを硬化させることができる。従って、また低い、および極めて低い表面エネルギーを有する材料、例えばこれらの溶解性を改善するために脂肪族鎖を有する半導電性ポリマーのパターンまたは層を、本発明の材料で被覆することができる。
これらのアミン誘導体、特に式I.1および/またはI.2で表され、式中置換基R1、R2、R3の1つ、2つまたは3つが、互いに独立して式II、特に式IIaおよび/またはIIbで表されるアミン誘導体または2種、3種もしくは4種以上のアミン誘導体の組み合わせは、上記で記載した成分Aとして好ましい。
好ましい態様において、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂および尿素−ホルムアルデヒド樹脂が、成分Aとして用いられる。例えばブランド名(登録商標)Cymelを用いる商業的に入手できるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂は、CYTEC INDUSTRIES INC., West Paterson, NJ 07424, USAから商業的に入手できる。商業的に入手できる尿素−ホルムアルデヒド樹脂は、CYTEC INDUSTRIES INC., West Paterson, NJ 07424, USAからのUI20−Eである。
本発明の他の好ましい態様において、配合物は、Aの少なくとも1種の成分と反応して架橋ポリマーを生成することができる、1種または2種以上の追加の多官能性化合物(成分B)を含む。多官能性化合物を、有利には、得られた混合物が、薄い誘電層の用いられる製造手法に関して良好なレオロジー特性を示すように選択する。さらに、得られた誘電層の機械的および電気的特性に、多官能性化合物の選択により影響を与えることができる。さらに、得られたアミンポリマーの水吸収を、少なくとも1つの疎水性基、例えば脂肪族アルキル鎖を有する多官能性化合物を用いることにより、最小にすることができる。
好ましくは、成分Bの少なくとも1種の多官能性化合物は、Aの少なくとも1種の成分と反応して架橋ポリマーを生成することができる、−OH、−NH2、−COOHからなる群からの少なくとも2つの官能基を有する有機化合物およびこれらの反応性誘導体である。好ましい多官能性化合物は、脂肪族、脂環式および芳香族ジオール類、ポリオール類、二酸類、ポリ酸類、ジアミン類、ポリアミン類およびこれらの反応性誘導体である。反応性誘導体は、有利には、所望の官能基を、適切な反応条件下で、例えば保護基の除去により遊離することができる誘導体である。
好ましい多官能性化合物の群は、2〜12個のC原子を有するアルカンジオール類、ポリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、ポリ(メタ)アクリル酸類、ポリオール類および随意に置換されているフェノールホルムアルデヒド縮合コポリマーである。このような化合物の例は、1,4−ブタンジオール、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリル酸、ポリウレタンポリオール類、ポリエチレンイミン、ポリビニルフェノールおよびクレゾールホルムアルデヒド縮合コポリマーである。商業的に入手できるポリウレタンポリオールは、KING INDUSTRIES (2741 EZ Waddinxveen, The Netherlands)からのK-FlexジオールDU 320である。商業的に入手できるクレゾールホルムアルデヒド縮合コポリマーは、Clariant GmbH, 65926 Frankfurt am Main, GermanyからのNovolak AZ 520Dである。
本発明の配合物は、さらに、成分Aまたは成分AおよびBの重合のための1種または2種以上のポリマー性またはポリマー結合重合開始剤(成分C)を含む。好適な開始剤は、酸または塩基および、酸または塩基を適切な反応条件下で、例えば熱または化学線により遊離する化合物である。
用語「ポリマー性またはポリマー結合」は、これ自体ポリマー主鎖の一部であるか、またはポリマー主鎖に結合している開始剤基を有する化合物を含む。ポリマー開始剤は、好ましくは、500〜1,000,000の分子量を有する。
特に好適であり、好ましいのは、可溶性であり、熱的に活性化された酸、特にポリマー性スルホン酸、例えばポリ−4−スチレンスルホン酸である。熱酸を用いる利点は、架橋が起こる温度を低下させることができることである。しかし、当業者に知られている他のポリマー開始剤もまた、用いることができる。
配合物の下限の好ましい値は、以下の通りである:
・成分A:60重量%、最も好ましくは75重量%。
・成分B:2重量%、最も好ましくは5重量%。
・成分C:0重量%、最も好ましくは0.5重量%。
配合物の上限の好ましい値は、以下の通りである:
・成分A:98重量%、最も好ましくは95重量%。
・成分B:40重量%、最も好ましくは25重量%。
・成分C:5重量%、最も好ましくは2重量%。
上記に示した重量%の値は、成分A、BおよびCの合計重量に対する。
・成分A:60重量%、最も好ましくは75重量%。
・成分B:2重量%、最も好ましくは5重量%。
・成分C:0重量%、最も好ましくは0.5重量%。
配合物の上限の好ましい値は、以下の通りである:
・成分A:98重量%、最も好ましくは95重量%。
・成分B:40重量%、最も好ましくは25重量%。
・成分C:5重量%、最も好ましくは2重量%。
上記に示した重量%の値は、成分A、BおよびCの合計重量に対する。
好ましくは、本発明の配合物は、さらに、成分Dを、成分A、BおよびCの合計の重量に関連して0.5〜50000重量%の量で含み、ここで、Dは、成分A、Bおよび/またはCを溶解することができる溶媒または2種もしくは3種以上の溶媒の混合物である。
この場合において、溶解するの用語は、成分A、Bおよび/またはCの溶液、エマルジョンまたは懸濁液を、随意に1種または2種以上の乳化剤または界面活性剤の補助により製造することができることを意味する。
この場合において、溶解するの用語は、成分A、Bおよび/またはCの溶液、エマルジョンまたは懸濁液を、随意に1種または2種以上の乳化剤または界面活性剤の補助により製造することができることを意味する。
溶媒または溶媒混合物は、有利には、溶液塗布手法に互換的である。好ましい溶媒は、脂肪族または脂環式ケトン類、アルコール類およびエーテル類、例えばシクロヘキサノン、ブタノン、イソプロピルアルコール(IPA)、ブタノール、乳酸エチル、酢酸プロピレングリコールメチルエーテル(PGMEA)およびプロピレングリコールメトキシプロパノール(PGME)並びにこれらの混合物である。溶媒または溶媒混合物を、好ましくは、得られた混合物を安定化するように選択し、これにより、またこの保存寿命が増大する。
成分Dに加えて、本発明の配合物は、少なくとも1種の界面活性剤を成分Eとして含んで、配合物および得られたフィルムの表面エネルギーを調整して、所望の湿潤、レオロジーおよび基板への接着性並びに連続的な層を得ることができる。加えられた界面活性剤の他の利点は、得られたアミンポリマー層中への水の吸収の減少である。界面活性剤は、好ましくは、非イオン系界面活性剤、例えばポリオキシエチレン、ポリオール類、シロキサン類、プルロニックおよびツイーンである。
配合物の下限の好ましい値は:
・成分D:10重量%、最も好ましくは100重量%、
・成分E:0重量%、最も好ましくは0.05重量%であり、
配合物の上限の好ましい値は:
・成分D:10000重量%、最も好ましくは5000重量%、
・成分E:2重量%、最も好ましくは0.5重量%であり、
ここで、上記に示した重量%の値は、成分A、BおよびCの合計重量に対する。
・成分D:10重量%、最も好ましくは100重量%、
・成分E:0重量%、最も好ましくは0.05重量%であり、
配合物の上限の好ましい値は:
・成分D:10000重量%、最も好ましくは5000重量%、
・成分E:2重量%、最も好ましくは0.5重量%であり、
ここで、上記に示した重量%の値は、成分A、BおよびCの合計重量に対する。
本出願の他の好ましい態様において、本発明の配合物は、さらに、超微粉セラミック粒子を成分Fとして含む。
超微粉セラミック粒子Fは、配合物中に、成分A、BおよびCの合計の重量に対して0〜80重量%の量で含まれる。
超微粉セラミック粒子Fは、配合物中に、成分A、BおよびCの合計の重量に対して0〜80重量%の量で含まれる。
セラミック粒子は、平均の直径が200nmより小さくなければならない。その理由は、これが、典型的には、絶縁層についての最大の所望の厚さであるからである。好ましくは、粒子は、ポリマーマトリックス内の容易な分散を提供するために、100nmより小さく、一層好ましくは平均の大きさが約50nmである。
粒子を、例えば高い誘電定数の強誘電セラミック材料を含む、高い誘電性を有する粒子中に形成することができるすべての好適な材料から形成することができ、これには、ジルコニウム酸鉛、ジルコニウム酸バリウム、ニオブ酸カドミウム、チタン酸バリウム並びにストロンチウム、鉛、カルシウム、マグネシウム、亜鉛およびネオジムのチタン酸塩類およびタンタル酸塩類、並びにこれらの固溶体が含まれるが、これらには限定されない。セラミック「固溶体」の用語により、セラミック成分が互いに混和可能である2種または3種以上の成分のセラミック系を意味する。さらに、本発明において有用なセラミック材料には、チタン酸バリウムジルコニウム(BZT)、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、チタン酸バリウムネオジム、ニオブ酸鉛マグネシウム、およびニオブ酸鉛亜鉛が含まれる。各々の粒子を、単一のものまたはこれらの材料の組み合わせから形成することができる。
層中に含まれる粒子は、すべて均一であってもよいか、または材料組成および/または大きさを変えることができる。さらに、本発明において有用なセラミック材料を、ジルコニウム、ビスマス、およびニオブの酸化物を含むがこれらには限定されない添加剤により、改変することができる。好ましくは、セラミック粒子は、チタン酸バリウムを含む。
本発明の配合物の成分をまた、良好なレオロジー特性、即ち溶液塗布プロセスにおいて密着したフィルムを形成するのに十分高い粘度、そして濾過可能で、拡散可能であるとするのに十分低い粘度を得るように選択する。混合物の好ましい粘度範囲は、300〜100000mPa・sである。
本明細書中に記載した化合物および成分において、置換基、特にR’、R”、R”’、R1、R2、R3、Ra、Rb、Rc、Rdがアルキル基である場合には、これは、直鎖状または分枝状であってもよい。これは、好ましくは直鎖状であり、1〜12個の炭素原子を有し、従って好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルまたはドデシルである。フッ素化アルキルは、好ましくはCiF2i+1であり、ここでiは、1〜12の整数であり、特にCF3、C2F5、C3F7、C4F9、C5F11、C6F13、C7F15、C8F17、C9F19、C10F21、C11F23またはC12F25である。
シクロアルキルは、好ましくは、例えば3〜7個のC原子を含む環状脂肪族基、例えばシクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを示す。
アリールは、好ましくは、1個、2個または3個の環を構成する1個または2個以上のヘテロ原子O、Sおよび/またはNにより置換されていてもよく、互いに縮合していてもよい、5〜15個のC原子を有する芳香族炭化水素を示す。アリールの最も好ましい意味は、フェニルである。
アリールは、好ましくは、1個、2個または3個の環を構成する1個または2個以上のヘテロ原子O、Sおよび/またはNにより置換されていてもよく、互いに縮合していてもよい、5〜15個のC原子を有する芳香族炭化水素を示す。アリールの最も好ましい意味は、フェニルである。
アルキルアリールは、好ましくは、アリール部分中に5〜15個のC原子を含み、アルキレン部分中に1〜12個のC原子を含み、例えばベンジル、フェネチルおよびフェンプロピルである。
ハロゲンは、F、Cl、BrまたはI、好ましくはFまたはClである。多置換の場合において、ハロゲンは、特にFである。
以下において、本発明の電子デバイスの誘電層の製造方法を記載する。
ハロゲンは、F、Cl、BrまたはI、好ましくはFまたはClである。多置換の場合において、ハロゲンは、特にFである。
以下において、本発明の電子デバイスの誘電層の製造方法を記載する。
方法の段階a)において、随意に、絶縁、半導電性、導電性、電子および/または光子官能性を有する材料の1つまたは2つ以上の層またはパターンを含む基板を、製造する。本発明において好ましい、慣用の電子および有機電子デバイスの製造のための多くの十分知られている加工手法は、当業者に有用である。例えば、有機電子デバイスの構造、これらの製造のための材料および手法は、導入部において引用した文献中に詳細に記載されている。加工を、通常、有機および/またはポリマー材料の溶液を用いることにより、例えば以下に記載する方法により行う。
得られたフィルムの分子を、配向させて、異方性の電荷担体可動性および/または光学的二色性を達成することができる。有機フィルムを、好ましくは、例えばマスクを用いた照射により、規定された領域において硬化させる。露光された領域は、これらの物理的および/または化学的特性、例えばこれらの伝導性または溶解性における変化を受ける。露光していない領域を、これらの高い溶解性により除去することができる。この手順により、パターン化されていてもよい、異なる電子的官能性を有するいくつかの層を、互いの最上部上に構築することができる。有利には、導入部に記載したように、直交溶媒(orthogonal solvent)を用いて、前に構築された層またはパターンを損傷しないようにする。これに加えて、他のパターン化方法、例えばマイクロリソグラフィー(microlithography)、スタンピング(stamping)またはマイクロ成形(micromoulding)を、用いることができる。
方法の段階b)において、上記で定義した1種または2種以上のアミン誘導体を含む配合物の薄い層を、基板上または基板の規定された領域上に形成する。配合物を、好ましくは、有利な溶媒およびこれらの混合物を上記に記載した溶液として塗布する。薄い層を形成する好ましい手法により、大きい面積および/または多数の基板を低価格で加工することが、可能になる。例は、スピンコーティング、成形、例えば毛細管におけるマイクロ成形およびプリンティング手法、例えばスクリーンプリンティング、インクジェットプリンティングおよびミクロ接触プリンティングである。
オープンリール式の製作方法は、特に好ましい。これらのおよび他の加工手法は、例えばZ. Bao, Adv. Mater. 2000, 12, 227-230、Z. Bao et al., J. Mater. Chem. 1999, 9, 1895-1904およびこの中に引用されている文献により記載されている。上記で述べたように、用いられるアミン誘導体混合物のレオロジー特性を、広範囲に調整して、混合物の成分、特にアミン誘導体の置換基および随意に多官能性成分、並びにこれらの含量の選択により、フィルム形成手法の要件を満たすことができる。
段階c)において、前述の薄い層の配合物の重合を、開始する。アミン誘導体混合物の成分および随意に用いられる開始剤の性質に依存して、例えば温度を上昇させ、pHを変化させ、電磁放射線もしくは粒子放射線または反応性化合物に曝露することにより、重合を開始する。重合反応は、通常、例えば水またはアルコールが遊離される、アミン誘導体および随意に多官能性成分の重縮合である。得られたポリマー材料は、ポリマー、コポリマーまたはグラフトポリマーであってもよく、これを、上記および下記において単にポリマーと呼ぶ。
成分Dまたは溶媒の少なくとも主要な部分を、段階c)を行う間および/またはその後に除去する。しかし、溶媒を、重合可能な混合物を基板上に形成している間および/またはその後に、段階c)を行う前に除去することも、可能である。
アミンポリマーの得られた薄い層は、好ましくは、0.01〜50μm、最も好ましくは0.1〜10μmの厚さを有する。アミンポリマー材料は、好ましくは、10+8Ωcmより大きいかまたはこれに等しい、一層好ましくは10+10Ωcmより大きいかまたはこれに等しい、および最も好ましくは10+11Ωcmより大きいかまたはこれに等しい比抵抗を示す。材料の得られた誘電定数は、好ましくは、4より大きいかまたはこれに等しく、最も好ましくは4〜6の範囲内である。
薄い層を、随意に、重合段階の後にパターン化することができる。好適な手法は、特にマイクロ電子工学およびマイクロ技術の分野における当業者により知られている。このような手法の例は、エッチング、光、UVおよび電子リソグラフィーを含むリソグラフィー、レーザー書き込み、スタンピングおよび型押である。さらに、層をまた、重合可能なアミン混合物の規定された領域のみを重合させることにより、パターン化することができる。規定された領域における重合を、例えば、パターン化されたマスクおよび電磁気的または粒子放射線を用いることにより達成して、重合を開始することができる。アミン誘導体混合物の重合していない領域を、これらの硬化した領域と比較して高い溶解性により、除去することができる。
誘電性アミンポリマー層の形成は、電子デバイスの製作における最後の、または通常中間の段階であってもよい。従って、段階a)および/またはb)およびc)を含む、1つまたは2つ以上のさらなる段階が、上記したプロセスに続くことができる。例えば、絶縁、半導電性、導電性、電子および/または光子特性を有する材料の1つまたは2つ以上のさらなる層またはパターンを、得られた誘電層の上に設けることができる。
本発明の方法により得られる電子デバイスおよび本発明のアミンポリマー材料を誘電体として含む電子デバイスはまた、本発明の目的である。好ましいデバイスは、マイクロ電子工学および/または有機電子デバイスおよび素子である。例は、薄膜トランジスタ、OFET、OLED、ディスプレイ、特にLCD用の大面積駆動回路、光起電用途および低価格記憶デバイス、例えばスマートカード、電子手荷物タグ、IDカード、クレジットカードおよびチケットである。
本発明のポリマーアミン材料を、これらのデバイスにおいて、絶縁体材料を含む誘電体として用いることができる。例えば、ポリマーアミン材料を、ソースおよびドレイン電極、並びにゲート材料と接触する、半導電性材料の間のOFETにおける誘電層として用いる。さらに、本発明のアミンポリマー材料をまた、絶縁体材料として用いて、電子デバイスの導電性部分を絶縁することができる。従って、これを、基板として用い、この上に、導電性および/または半導電性材料を堆積させ、および/またはこれを、絶縁材料として用いて、電子的官能性を有する層またはパターンを被覆し、従ってこれらをショートまたは酸化から保護することができる。
上記および下記に述べるすべての出願明細書、特許明細書および刊行物の完全な開示を、本出願中に参照により導入する。
以上の記載から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、この精神および範囲を逸脱せずに、本発明の種々の変更および修正を行って、これを種々の使用および条件に適合させることができる。
以下の例を述べて、本発明をさらに例示し、これを、本発明の精神または範囲を限定するものと考慮するべきではない。
以上の記載から、当業者は、本発明の本質的な特徴を容易に確認することができ、この精神および範囲を逸脱せずに、本発明の種々の変更および修正を行って、これを種々の使用および条件に適合させることができる。
以下の例を述べて、本発明をさらに例示し、これを、本発明の精神または範囲を限定するものと考慮するべきではない。
2部の樹脂および1部の硬化剤を含む誘電配合物についての一般的手順
樹脂(例えば、Cytec Inc.からの商業的に入手できるCymel(登録商標)樹脂)を、好適な配合物中に混合し、この場合は、製作されるデバイスの性質、例えば構造、形状、所要の厚さ、耐久性、安定性、加工流動度などにより決定する。次に、ポリマー熱酸を、スピンコーティングの直前に加える。ポリマー酸を加え、比較的迅速に(数時間以内)用いない場合には、配合物の粘度が増大するため、この段階に行う。粘度の増大は、これが、被膜の厚さに影響し、デバイスの特性を変化させ得るため、望ましくない。
樹脂(例えば、Cytec Inc.からの商業的に入手できるCymel(登録商標)樹脂)を、好適な配合物中に混合し、この場合は、製作されるデバイスの性質、例えば構造、形状、所要の厚さ、耐久性、安定性、加工流動度などにより決定する。次に、ポリマー熱酸を、スピンコーティングの直前に加える。ポリマー酸を加え、比較的迅速に(数時間以内)用いない場合には、配合物の粘度が増大するため、この段階に行う。粘度の増大は、これが、被膜の厚さに影響し、デバイスの特性を変化させ得るため、望ましくない。
樹脂を、所望のスピン速度および加速度でスピンコーティングして、所望のフィルムの厚さを生じる。次に、フィルムを、架橋の所要の速度に依存して、高温、例えば100℃で焼成する。
例1
本発明の以下の重合可能なアミン混合物を、調製する。重量%における含量は、すべての成分の合計の重量に関する。
本発明の以下の重合可能なアミン混合物を、調製する。重量%における含量は、すべての成分の合計の重量に関する。
個別の成分は、長時間にわたり安定である。
これらの成分は、混合した際に、数時間にわたり安定であり、かつ均一である。これらは、低いないし中程度の粘度を示す。これらのレオロジー特性は、塗布手法、例えば有機半導体であるガラスまたはポリヘキシルチオフェンの表面の塗布を適用するために極めて良好である。
これらの成分は、混合した際に、数時間にわたり安定であり、かつ均一である。これらは、低いないし中程度の粘度を示す。これらのレオロジー特性は、塗布手法、例えば有機半導体であるガラスまたはポリヘキシルチオフェンの表面の塗布を適用するために極めて良好である。
2.アミンポリマー材料の調製
重合可能なアミン混合物に基づいて、アミンポリマー材料を調製する。樹脂および硬化剤を、それぞれ2対1の比率で一緒に十分に混合し、この混合物を、図1に示すように、この場合においてはPEN箔である平坦な基板上に配置し、金ソースおよびドレイン接点を蒸着させ、この上に、有機半導体層を、スピンコーティングし、これを次に、基板全体にわたり、スピンコーティング(1秒間以上にわたり0rpmから3000rpmまで増大させ、次に3000rpmで1分間保持する)により拡散させる。重合および架橋を、基板を100℃で1時間の継続時間にわたり空気雰囲気中で加熱することにより、行う。得られたアミンポリマー層は、約1ミクロンの厚さを有する。
重合可能なアミン混合物に基づいて、アミンポリマー材料を調製する。樹脂および硬化剤を、それぞれ2対1の比率で一緒に十分に混合し、この混合物を、図1に示すように、この場合においてはPEN箔である平坦な基板上に配置し、金ソースおよびドレイン接点を蒸着させ、この上に、有機半導体層を、スピンコーティングし、これを次に、基板全体にわたり、スピンコーティング(1秒間以上にわたり0rpmから3000rpmまで増大させ、次に3000rpmで1分間保持する)により拡散させる。重合および架橋を、基板を100℃で1時間の継続時間にわたり空気雰囲気中で加熱することにより、行う。得られたアミンポリマー層は、約1ミクロンの厚さを有する。
上記で定義した重合可能な混合物を用いて、アミンポリマー層を、上記した手順により製造する。すべてのポリマー層の表面は、極めて平坦であり、硬質であるが、脆くなく、優れた粘着力を示す。ピンホール形成の形跡はない。
例2−使用例
図2は、本発明の誘電配合物を試験するためのトランジスタデバイスを示す(これは、縮尺通りではない)。典型的に、数個のトランジスタを、各々の基板上に作成する。
図2は、本発明の誘電配合物を試験するためのトランジスタデバイスを示す(これは、縮尺通りではない)。典型的に、数個のトランジスタを、各々の基板上に作成する。
トランジスタを製造する方法:
平坦化層を有する特別なPEN箔(Dupont Teijin filmsから入手できる)を、デバイス基板として用いる。この基板を、使用前にIPA中で清浄する。金ソースおよびドレイン接点を、PEN箔の上に、シャドーマスクによる真空蒸発により蒸発させる。金は、典型的には厚さが50nmである。ソースとドレインとの間の距離は、典型的には130ミクロンである。有機半導体を、グローブボックス中に、スピンコーティングにより析出させ、典型的には100nmのフィルムが得られる。誘電配合物を、スピンコーティングにより堆積させ、従って約1ミクロンの厚さが得られる。全体のデバイスを、約100℃で焼成して、誘電体を架橋させる。最後の段階は、デバイスのゲートとして作用する金の50nmの層を蒸着させることである。
平坦化層を有する特別なPEN箔(Dupont Teijin filmsから入手できる)を、デバイス基板として用いる。この基板を、使用前にIPA中で清浄する。金ソースおよびドレイン接点を、PEN箔の上に、シャドーマスクによる真空蒸発により蒸発させる。金は、典型的には厚さが50nmである。ソースとドレインとの間の距離は、典型的には130ミクロンである。有機半導体を、グローブボックス中に、スピンコーティングにより析出させ、典型的には100nmのフィルムが得られる。誘電配合物を、スピンコーティングにより堆積させ、従って約1ミクロンの厚さが得られる。全体のデバイスを、約100℃で焼成して、誘電体を架橋させる。最後の段階は、デバイスのゲートとして作用する金の50nmの層を蒸着させることである。
トランジスタデバイスT1を、例1に記載した誘電層(ポリマー酸を有する)を用いて、上記したようにして製造する。
比較の目的のために、トランジスタデバイスT2を、上記と同一の方法において、同一の樹脂および溶媒配合物を用いて、しかしパラトルエンスルホン酸である非ポリマー酸開始剤を誘電層のために用いて製造する。
比較の目的のために、トランジスタデバイスT2を、上記と同一の方法において、同一の樹脂および溶媒配合物を用いて、しかしパラトルエンスルホン酸である非ポリマー酸開始剤を誘電層のために用いて製造する。
2種のトランジスタのしきい値特性を、図3に示す(曲線a=T1、曲線b=T2)。T1についてのプロットは、逆方向および順方向走査の両方における同一のしきい値電圧(約+4V)を示す。T2についてのプロットは、逆方向走査と比較しての、順方向走査についての異なるしきい値電圧(ほぼ6Vの履歴現象)を示す。
Claims (19)
- 配合物であって、
−架橋ポリマーを、これ自体で、および/または互いに、および/または重合もしくは架橋反応における1種もしくは2種以上の追加の多官能性化合物と共に形成することができる、1種または2種以上の架橋可能な有機アミン誘導体、
−このような重合または架橋反応を開始することができる、1種または2種以上のポリマー性またはポリマー結合開始剤
を含む、前記配合物。 - アミン誘導体が、従属式I
Raは、H、−[(CR’R”)v−CO]r−R”’、−[(CR’R”)v−O−]r−R”’または−(CR’R”)v−NHZであり、
R’、R”、R”’は、互いに独立して、H、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基であり、
Zは、Hまたは保護基であり、
vは、0もしくはこれより大きいか、または1に等しく、かつ
rは、1より大きいかまたは1に等しく、ここでvが0である場合には、rは1である、
で表される2種または3種以上の同一の、または異なる基を含むことを特徴とする、請求項1に記載の配合物。 - 請求項2において定義した従属式Iで表され、ここで基Raの少なくとも1つが、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基を含む、2種または3種以上の基を含む1種または2種以上のアミン誘導体を特徴とする、請求項2に記載の配合物。
- 請求項2において定義した従属式Iで表され、ここで基Raの少なくとも1つが、−[(CR’R”)v−O−]r−Hであり、かつR’、R”、vおよびrが、請求項2におけるように定義されている、2種または3種以上の基を含む1種または2種以上のアミン誘導体を特徴とする、請求項2または3に記載の配合物。
- 以下の式I1〜I3
R1、R2、R3は、互いに独立して、式II
Ra、Rb、Rc、Rdは、互いに独立して、H、−[(CR’R”)v−CO]r−R”’、−[(CR’R”)v−O−]r−R”’または−(CR’R”)v−NHZであり、
R’、R”、R”’は、互いに独立して、H、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基であり、
Zは、Hまたは保護基であり、
vは、0もしくはこれより大きいか、または1に等しく、
rは、1より大きいかまたは1に等しく、ここでvが0である場合には、rは1であり、
Wは、OまたはSであり、
R3は、上記の意味に加えて、随意にハロゲンにより置換されているアルキル、シクロアルキル、アリールまたはアルキルアリール基であってもよい、
の群から選択された1種または2種以上のアミン誘導体を特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の配合物。 - 基R1、R2、R3および/または基Ra、Rb、Rc、Rdの少なくとも1つが、ハロゲンにより置換されていてもよい、1〜12個のC原子を有するアルキル基または2〜12個のC原子を有するアルケニル基を含む、請求項5において定義した式I.1〜I.3の群から選択された、1種または2種以上のアミン誘導体を特徴とする、請求項5に記載の配合物。
- 50〜99.5重量%の成分A、
0〜50重量%の成分Bおよび
0〜10重量%の成分C
を含み、
ここで、
成分Aは、請求項2〜7の少なくともいずれかにおいて定義した1種または2種以上の有機アミン誘導体を含み、
成分Bは、Aの少なくとも1種の化合物と反応して架橋ポリマーを生成することができる1種または2種以上の多官能性化合物を含み、かつ
成分Cは、成分Aまたは成分AおよびBの重合のための1種または2種以上のポリマー性またはポリマー結合開始剤を含む、
配合物。 - 成分Bの多官能性化合物が、Aの少なくとも1種の成分と反応して架橋ポリマーを生成することができる、−OH、−NH2、−COOHからなる群からの少なくとも2つの官能基を有する有機化合物およびこれらの反応性誘導体から選択されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の配合物。
- ポリマー性またはポリマー結合開始剤が、500またはこれ以上の分子量を有する可溶性の熱により活性化された酸から選択されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の配合物。
- ポリマー性またはポリマー結合開始剤が、ポリ−4−スチレンスルホン酸であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の配合物。
- さらに、成分Dを、成分A、BおよびCの合計の重量に関連して0.5〜50000重量%の量で含み、ここで、Dは、成分A、Bおよび/またはCを溶解することができる溶媒または2種もしくは3種以上の溶媒の混合物であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の配合物。
- さらに、超微粉セラミック粒子を成分Fとして含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の配合物。
- 超微粉セラミック粒子Fが、重合可能なアミン混合物中に、成分A、BおよびCの合計の重量に関連して0〜80重量%の量で含まれていることを特徴とする、請求項13に記載の配合物。
- 請求項1〜14のいずれかに記載の配合物の重合により得られる、架橋ポリマー材料。
- 請求項1〜15の少なくともいずれかに記載の配合物または架橋ポリマーの、有機電界効果トランジスタ(OFET)、薄層トランジスタ(TFT)、集積回路(IC)の素子、高周波識別(RFID)タグ、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセントディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、バックライト、光検出器、センサー、論理回路、記憶素子、キャパシタ、光起電力(PV)電池、電荷注入層、ショットキーダイオード、平坦化層、帯電防止フィルム、導電性基板もしくはパターン、光伝導体または電子写真素子における使用。
- 電子デバイスの誘電層の製造方法であって、以下の段階
a)絶縁、半導電性、導電性、電子的および/または光子的官能性を有する材料の1つまたは2つ以上の層またはパターンを随意に含む基板を製造する段階、
b)請求項1〜14の少なくともいずれかにおいて定義した配合物の薄層を、前記基板上に、または前記基板の規定された領域の上に形成する段階、および
c)前記薄層の配合物の重合を開始する段階
を含む、前記方法。 - 請求項15に記載のポリマー材料を誘電体として含む、電子デバイス。
- 請求項17に記載の方法により得られる、電子デバイス。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP05017655 | 2005-08-12 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007051286A true JP2007051286A (ja) | 2007-03-01 |
JP2007051286A5 JP2007051286A5 (ja) | 2009-09-24 |
Family
ID=37741785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006219215A Pending JP2007051286A (ja) | 2005-08-12 | 2006-08-11 | 重合可能な誘電性材料 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20070034842A1 (ja) |
JP (1) | JP2007051286A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012087298A (ja) * | 2010-09-24 | 2012-05-10 | Sekisui Chem Co Ltd | インクジェット用硬化性組成物及び電子部品の製造方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4933285A (en) * | 1986-10-07 | 1990-06-12 | Environmental Technologies Group, Inc. | Multiple monolayers of polymeric linkages on a solid phase for immobilizing macromolecules |
EP0968537B1 (en) * | 1997-08-22 | 2012-05-02 | Creator Technology B.V. | A method of manufacturing a field-effect transistor substantially consisting of organic materials |
US6462107B1 (en) * | 1997-12-23 | 2002-10-08 | The Texas A&M University System | Photoimageable compositions and films for printed wiring board manufacture |
US20010006759A1 (en) * | 1998-09-08 | 2001-07-05 | Charles R. Shipley Jr. | Radiation sensitive compositions |
US6248342B1 (en) * | 1998-09-29 | 2001-06-19 | Agion Technologies, Llc | Antibiotic high-pressure laminates |
US6583557B2 (en) * | 2000-04-26 | 2003-06-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Organic luminescent element |
GB2383036B (en) * | 2001-12-12 | 2005-10-12 | Univ Sheffield | 2,7-substituted carbazoles and oligomers, polymers and co-polymers thereof |
US7056642B2 (en) * | 2002-09-18 | 2006-06-06 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method of graft polymerization and variety of materials utilizing the same as well as producing method thereof |
US20040094761A1 (en) * | 2002-11-02 | 2004-05-20 | David Sparrowe | Polymerizable amine mixtures, amine polymer materials and their use |
-
2006
- 2006-08-10 US US11/501,724 patent/US20070034842A1/en not_active Abandoned
- 2006-08-11 JP JP2006219215A patent/JP2007051286A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012087298A (ja) * | 2010-09-24 | 2012-05-10 | Sekisui Chem Co Ltd | インクジェット用硬化性組成物及び電子部品の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20070034842A1 (en) | 2007-02-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW201114084A (en) | Solution processable passivation layers for organic electronic devices | |
US9732253B2 (en) | Polyimide precursor, polyimide, and coating solution for under layer film for image formation | |
CN101157758A (zh) | 共聚物、形成堤用组合物、及使用该组合物形成堤的方法 | |
US7387872B2 (en) | Solution and method for the treatment of a substrate, and semiconductor component | |
TWI464182B (zh) | 薄膜電晶體用閘極絕緣膜形成組成物 | |
EP2157614B1 (en) | Gate insulating film forming agent for thin-film transistor | |
JP2005171259A (ja) | 有機絶縁膜形成用組成物およびこれから製造された有機絶縁膜 | |
Ye et al. | The hidden potential of polysilsesquioxane for high‐k: analysis of the origin of its dielectric nature and practical low‐voltage‐operating applications beyond the unit device | |
EP2040121A1 (en) | Composition for forming passivation layer and organic thin film transistor comprising the passivation layer | |
US20060202198A1 (en) | Integrated circuit, and method for the production of an integrated circuit | |
CN110047997B (zh) | Ofet用的可光图案化的栅极电介质 | |
JP2007051286A (ja) | 重合可能な誘電性材料 | |
WO2003087222A1 (en) | Conductive polymer compositions exhibiting n-type conduction | |
US20040094761A1 (en) | Polymerizable amine mixtures, amine polymer materials and their use | |
EP1752480A1 (en) | Polymerizable dielectric material | |
JP5099472B2 (ja) | ガスバリア性積層体およびこの積層体からなるディスプレイ用基板 | |
KR20070019582A (ko) | 중합성 유전 물질 | |
KR101140686B1 (ko) | 유기 게이트 절연막 조성물 및 이를 이용한 유기 게이트절연막 | |
US20150243915A1 (en) | Electronic device | |
TWI464149B (zh) | 薄膜電晶體用閘極絕緣膜形成劑 | |
EP1416004A1 (en) | Polymerizable amine mixtures, amine polymer materials and their use | |
JP2009111002A (ja) | 有機薄膜トランジスタの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20080806 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090810 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090810 |
|
A072 | Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination] |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073 Effective date: 20101221 |