JP2007047230A - 高消光比変調可能な光搬送波抑圧両側波帯(dsb−sc)変調システム - Google Patents

高消光比変調可能な光搬送波抑圧両側波帯(dsb−sc)変調システム Download PDF

Info

Publication number
JP2007047230A
JP2007047230A JP2005228964A JP2005228964A JP2007047230A JP 2007047230 A JP2007047230 A JP 2007047230A JP 2005228964 A JP2005228964 A JP 2005228964A JP 2005228964 A JP2005228964 A JP 2005228964A JP 2007047230 A JP2007047230 A JP 2007047230A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
modulator
optical
modulation
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005228964A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4793550B2 (ja
Inventor
Tetsuya Kawanishi
哲也 川西
Takahide Sakamoto
高秀 坂本
Masayuki Izutsu
雅之 井筒
Masahiro Tsuchiya
昌弘 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Information and Communications Technology
Original Assignee
National Institute of Information and Communications Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Information and Communications Technology filed Critical National Institute of Information and Communications Technology
Priority to JP2005228964A priority Critical patent/JP4793550B2/ja
Publication of JP2007047230A publication Critical patent/JP2007047230A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4793550B2 publication Critical patent/JP4793550B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 本発明は,キャリア信号(又は高次成分信号)を抑圧し,高い消光比変調を得ることができる光DSB-SC変調システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の光搬送波抑圧両側波帯変調システム(1)は,光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の出力光に変調を加えるための位相変調器又は強度変調器のいずれかまたは両方を含む光変調器(3)と,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の変調信号と前記位相変調器又は強度変調器の変調信号との変調時間を調整するための制御部(4)と,を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は,高消光比変調可能な光搬送波抑圧両側波帯システムなどに関する。
光通信において,光に信号を乗せるために光を変調する必要がある。光変調には,半導体レーザの駆動パワーを変調する直接変調と,半導体レーザからの光を光源以外の手段で変調する外部変調とがある。外部変調で使用される変調器を一般に光変調器とよぶ。光変調器では,変調器に信号に応じて物理的変化を起こして,光の強度,位相などを変調する。光変調器の技術課題として,駆動電圧の低減,変調効率向上のための高消光比,広帯域化,高速化および損失低減のための高光利用効率とがある。すなわち,高い消光比を持った光変調器の開発が望まれている。なお,消光比とは,光の強度が最も高い時の光強度と光の強度が最も弱くなる時の光強度の比を意味する。
光変調器として,光搬送波抑圧両側波帯(DSB-SC)変調器が知られている。具体的には,たとえば,特開平2004-252386号公報(下記特許文献1)の図37には,MZと,その両アームに設けられたPMと,一方のアームに設けられた固定位相器を有するDSB-SC変調器が開示されている。光DSB-SC変調器は,理想的には,2つのサイト゛ハ゛ント゛(両側波帯)信号を出力し,キャリア(搬送波)信号成分が抑圧される。しかしながら,実際の光DSB-SC変調器の出力には,サイト゛ハ゛ント゛信号の他,抑圧しきれないキャリア成分や高次成分信号などが残留するので,消光比が高くできないという問題がある。したがって,従来の光DSB-SC変調器は,できるだけキャリア成分や高次信号成分などを抑圧した光信号を出力することが意図されていた。
特開平2004-252386号公報
本発明は,キャリア信号(又は高次成分信号)を抑圧し,高い消光比変調を得ることができる光DSB-SC変調システムを提供することを目的とする。
本発明は,基本的には,光DSB-SC変調器と,光DSB-SC変調器の出力光に変調を加える位相・強度変調器(具体的には2電極MZ型変調器)とを具備する光DSB-SC変調システムなどに関する。すなわち,光DSB-SC変調器の出力には,抑圧しきれないキャリア成分などが残留するので,消光比が高くできない。そこで,光DSB-SC変調器からの出力光に対し位相変調及び/又は強度変調を施す。この際,サイト゛ハ゛ント゛由来のサイト゛ハ゛ント゛(キャリアまたは高次成分と周波数が一致する)をキャリア成分を打ち消すよう(又は高次成分を打ち消すよう)に,位相とタイミングとを調整する。このようにすれば,キャリア成分(又は高次成分)を抑圧できるので,高い消光比変調を得ることができる光DSB-SC変調システムを得ることができる。本発明は,基本的には,このような知見に基づくものである。
すなわち,本発明の第一の側面は,光搬送波抑圧両側波帯変調器と,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の出力光に変調を加えるための位相変調器又は強度変調器のいずれかまたは両方と,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の変調信号と前記位相変調器又は強度変調器の変調信号との変調時間を調整するための制御部と,を具備する光搬送波抑圧両側波帯変調システムに関する。そして,制御部をより詳しく説明すると,前記制御部は,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器からの出力光の両側波帯信号のいずれか又は両方を前記位相変調器又は強度変調器が変調することにより生ずる両側波帯信号のいずれかが,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の出力光のうち光搬送波信号又は高次光信号の周波数と一致し,前記光搬送波信号又は高次光信号を打ち消すように制御する。これにより,効果的に前記光搬送波信号又は高次光信号を打ち消すことができるので,本発明の光搬送波抑圧両側波帯変調システムは,高い消光比を得ることができる。
本発明によれば,光DSB-SC変調器自体の出力信号のキャリア信号(又は高次信号)を抑圧するのではなく,光DSB-SC変調器のノイズ成分であるサイドバンド信号の更にサイドバンド信号を効果的に利用することで,光DSB-SC変調システムのキャリア信号(又は高次信号)を抑圧できるので,高い消光比変調を得ることができる光DSB-SC変調システムを提供できる。
1.光搬送波抑圧両側波帯変調システム(光DSB-SC変調システム)
図1は,本発明の光搬送波抑圧両側波帯変調システムのブロック図である。図1に示されるとおり,本発明の第一の実施態様に係る光搬送波抑圧両側波帯変調システム(1)は,光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の出力光に変調を加えるための位相変調器又は強度変調器のいずれかまたは両方を含む光変調器(3)と,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の変調信号と前記位相変調器又は強度変調器の変調信号との変調時間を調整するための制御部(4)と,を具備する。なお,各光変調器は光ファイバなどの光導波路で接続されるか,真空又は大気中で光の授受ができるようにされていればよい。また,各光変調器は,変調信号などを印加するための信号源(5;5a〜5c)を有し,その信号源が前記の制御部と電気的に接続され,情報を授受できるようにされていればよい。
そして,前記制御部(4)は,好ましくは,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)からの出力光の両側波帯信号のいずれか又は両方を前記位相変調器又は強度変調器などの光変調器(3)が変調することにより生ずる両側波帯信号のいずれかが,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の出力光のうち光搬送波信号又は高次光信号の周波数と一致し,前記光搬送波信号又は高次光信号を打ち消すように制御する。
なお,光変調器(3)として,位相変調器(PM)及び強度変調器(IM)の両方を含むものは,本発明の好ましい実施形態であり,制御部は,打ち消したい光信号(キャリア信号又は高次成分信号)と,それを打ち消すために利用するサイト゛ハ゛ント゛信号を決め,それらの信号の強度変調器による変調後の位相を把握し,位相変調器はそれらの信号の光変調器(3)による変調後の位相が位相が逆位相になるように制御する。そのようにすれば,光変調器(3)による変調後の打ち消したい信号とサイト゛ハ゛ント゛信号とは周波数が同じで,位相が逆位相になるので,打ち消したい信号が打ち消され,弱くなる。
2.光DSB-SC変調システムの基本動作
以下,図面に従って,第一の実施態様に係る光DSB-SC変調システムの動作例を説明する。なお,この例は,光変調器(3)として,位相変調器(3a)及び強度変調器(3b)をこの順に含むものである。勿論,位相変調器と強度変調器の順番は逆でもよいし,たとえば強度変調器のみなどいずれか一つでもよい。特に,光DSB-SC変調信号の出力信号を強度変調器で変調した後の出力信号において,打ち消したい信号の位相が,その信号を打ち消すために利用された光信号の位相と逆位相になる場合は,位相変調器は不要である。
まず,光DSB-SC変調器に光を入力する。この光が通常光搬送波(キャリア信号)ともよばれるものであり,通常単一波長の光である。このキャリア信号の周波数をf0[Hz]とする。そして,信号源(5a)が,ラジオ周波数信号などの変調信号を光DSB-SC変調器に印加することで,光DSB-SC変調器はキャリア信号に変調を施す。なお,この変調信号の周波数(変調周波数)をfm[Hz]とする。図2は,光DSB-SC変調器から出力される理想的な光DSB-SC変調信号を示す概念図である。図2に示されるとおり,理想的な光DSB-SC変調信号(11)は,キャリア信号が抑圧され(すなわち,f0[Hz]の信号が無くなり),両側波帯(サイト゛ハ゛ント゛)信号(12)が出力される。なお,サイト゛ハ゛ント゛信号(12)の周波数は,f0±fm[Hz]である。サイト゛ハ゛ント゛信号のうち,f0+fm[Hz]の周波数を有する信号が上側波帯(USB)信号(12a)であり,f0-fm[Hz]の周波数を有する信号が下側波帯(LSB)信号(12b)である。
図3は,光DSB-SC変調器から出力される実際のDSB-SC変調信号を示す概念図である。図3に示されるとおり,光DSB-SC変調器から出力される実際のDSB-SC変調信号(13)は,サイト゛ハ゛ント゛信号(12)以外に,抑圧しきれず残留したキャリア信号成分(14)や,高次変調された高次成分信号(15)なども存在する。高次成分信号(15)の中心周波数は,通常,f0±nfm[Hz](nは1以外の整数)となり,nが2以上の場合,nが大きくなるほど高次成分信号(15)の強度は小さくなる。また,理論的には,光DSB-SC変調器からの変調信号は,奇数次側波帯からなることとなり,偶数次側波帯信号が抑圧されるが,3次以上の光信号の強度は弱くなる。なお,図中15aは2次の上側波帯信号を示し,15bは2次の下側波帯信号を示し,15cは3次の上側波帯信号を示し,15dは3次の下側波帯信号を示し,15eは4次の上側波帯信号を示し,15fは4次の下側波帯信号を示し,15gは5次の上側波帯信号を示し,15hは5次の下側波帯信号を示す。
図4は,位相変調器から出力される変調信号の例を示す概念図である。この例は,1次の側波帯信号(サイト゛ハ゛ント゛)の,サイト゛ハ゛ント゛を用いて,キャリア信号成分(14)を打ち消すものの例を示すものである。図4に示されるとおり,位相変調器から出力される変調信号(21)は,サイト゛ハ゛ント゛信号(12),キャリア信号成分(14),又は,高次成分信号(15)のうちいずれか又は2つ以上の光位相が変調される。具体的には,光変調器(3)の位相変調器は,打ち消したい光信号(キャリア信号又は高次成分信号)と,それを打ち消すために利用するサイト゛ハ゛ント゛信号の強度変調器による変調後の位相を把握し,位相変調器はそれらの信号の光変調器(3)による変調後の位相が逆位相になるように制御する。すなわち,図4の例では,抑圧しきれず残留しているキャリア信号成分(14)と,サイト゛ハ゛ント゛信号(12)との位相がもともとπ/2ずれているので,位相変調器が,制御部の指令を受けて,サイト゛ハ゛ント゛信号(12)の位相を更にπ/2ずらすように電極に印加する電圧を制御するので,キャリア信号成分(14)とサイト゛ハ゛ント゛信号(12)との位相がπずれる(すなわち逆位相となる)こととなる。
図5は,強度変調器から出力される変調信号を説明するための概念図である。図6は,強度変調器から出力される変調信号を示す概念図である。図5に示されるとおり,強度変調器から出力される変調信号(31)は,打ち消したい光信号(キャリア信号又は高次成分信号)と,それを打ち消すためのサイト゛ハ゛ント゛信号との周波数が一致し,位相が逆位相となる。よって,図6に示されるとおり,強度変調器から出力される変調信号(31)は,打ち消したい信号の強度が弱められる(理想的には抑圧される)こととなる。図5において,16aは,USB(12a)のUSBを示し,16bはUSB(12a)のLSBを示し,17aはLSB(12b)のUSBを示し,17bは,LSB(12b)のLSBを示す。図5に示されるように,この例では,キャリア信号成分(14)と,サイト゛ハ゛ント゛信号(12)のサイト゛ハ゛ント゛信号(16b,17a)との位相がπずれる(すなわち逆位相となる)こととなり,これによりキャリア信号成分(14)の強度が減少することとなる。
3.1.光DSB-SC変調器
図7は,光DSB-SC変調器の例を示す概略図である。図7に示すように,光DSB-SC変調器は,たとえば,マッハツェンダー導波路(MZ)とMZの2つのアームを伝播する光の位相を制御するための第1の直流信号または低周波用の電極(DC電極)と,前記MZを構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力する第1のRF電極(RF電極)とを具備するものがあげられる。DC電極に印加される信号により光の位相が制御され,RF電極に印加されるラジオ周波数信号により,周波数変調がなされる。なお,図7では,概念的にDC電極とRF電極とを別のものとして描いたが,実際はひとつの電極として構成されていてもよい。MZに単色光などが入力されると,MZの入力地点の分岐路により単色光がそれぞれのアームに分離し,それぞれのアーム上の電極により位相変調や周波数変調を受け,MZの出力地点の分岐路においてそれらが合波されて,出力される。その際に,周波数(振動数)が同じで,位相も同じ光信号は強めあい,位相が逆位相な信号は打ち消しあう。
図8は,光DSB-SC変調器の別の例を示す概略図である。図8に示すように,光DSB-SC変調器は,MZと,そのMZの両アームに設けられた位相変調器(PM)と,MZのいずれか一方のアームに設けられた固定位相変調器を有する光DSB-SC変調器であってもよい。
光位相変調器間の位相差は,電極より注入する電界のDC成分により制御できる。また,位相変調器(PM)に入力するRF信号の位相差は,信号源からの電気回路構成を調整することで制御できる。通常2つの光位相変調器に対し互いに逆相となるように調整し両アームにRF信号を入力する。そして,固定位相変調器の位相変調パラメータは,通常πに設定される。固定位相変調器は,たとえば,光導波路に一定の電界を印加する位相変調器であればよい。
3.2.位相変調器(PM)
位相変調器は,たとえば導波路に電界を印加することにより変調する光信号の位相変調量を制御できるものがあげられる。具体的には,導波路と導波路に電界を印加できるようにされた電極とを具備するものがあげられる。
3.3.強度変調器(IM)
本発明において,強度変調器は,基本的にその入力信号の中心周波数をf,変調周波数をfとすると,その主な出力信号の周波数が,f,f±f(f+fとf−f)となるものである。なお,これらのうち周波数fの光信号の強度がもっとも強いものでもよいが,f±fのいずれか又は両方の光強度がfの光強度の1/10〜1/1の強度を持つものが好ましい。なお,特にf成分が抑圧されるものを出力するものを光DSB−SC変調器とよぶ。すなわち,光DSB−SC変調器は,両側波帯の光信号が出力され,キャリア信号の周波数成分fは抑圧される。
本発明における強度変調器として,たとえば先に説明した光搬送波抑圧両側波帯(DSB−SC)変調器を用いてもよい。強度変調器は,導波路を伝播する光信号の強度(振幅)を制御するための装置である。強度変調器として,周知の可変光減衰器(VOA)を用いることができる。強度変調器として,LNを用いたVOA素子を用いても良い(例えば,特開平10-142569号公報参照)。強度変調器としての,光DSB−SC変調器の具体的な構成として,例えば,導波路上に形成された金属薄膜ヒータを熱源としてマッハツェンダー導波路の一方のアーム導波路に熱光学効果によって屈折率変化を生じさせ,干渉計の出力強度を調整するものがあげられる(例えば,特開2000-352699号公報参照)。強度変調器としての光DSB−SC変調器として,信号源と,信号源から出力される信号の位相を調整する位相調整器とを具備し,マッハツェンダー導波路の両アームに印加される電気信号の位相が例えば180度異なるように調整されるものがあげられる。両アームに印加される電気信号の位相が180度異なるので,光DSB−SC信号を出力できる。本発明の光通信システムでは,光DSB−SC変調器に光変調器の変調周波数fmが印加される。
3.4.制御装置(PC)
制御装置は,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器からの出力光の両側波帯信号のいずれか又は両方を前記位相変調器又は強度変調器が変調することにより生ずる両側波帯信号のいずれかが,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の出力光のうち光搬送波信号又は高次光信号の周波数と一致し,前記光搬送波信号又は高次光信号を打ち消すように制御するものがあげられる。このように制御するため,本発明の制御部は,たとえば,各光変調器の信号源と接続され,各光変調器の変調信号が印加されるタイミングなどを制御する。
制御部としてのコンピュータは,たとえば,CPUなどの演算部,メモリ,メインメモリ,入出力部(I/O),及びディスプレイを具備する。そして,CPU,メモリ,I/O,ディスプレイは,システムバスに接続され,相互にデータ転送を行うことができるようにされている。そして,入力部から所定の情報がコンピュータに入力されると,その指令に従ってメインメモリ中のプログラムが読み出され,CPUなどがメインメモリ中のプログラムの指令を受けて適宜処理指令を行い,バスやシステムI/Fを介して出力部から制御信号が出力されるようにされていればよい。
そして,コンピュータの入出力部は,各信号源に電気的に連結されており,コンピュータからの指令に従って,各信号源は所定の電圧の信号を所定のタイミングで出力する。
具体的な制御方法としては,たとえば,第1次側波帯信号を用いて,キャリア信号を抑圧し,第1次側波帯信号とキャリア信号とは,π/2だけ位相がずれている場合について説明する。各光変調器に入力される信号は制御部により同期が取られており,所定の信号に対して,変調が施されるようにされている。制御部は,第1次側波帯信号の位相をπ/2ずらすような指令を位相変調器へ出力する。位相変調器は,その出力を受けて,導波路に印加する電界を調整し,第1次側波帯信号の位相がπ/2ずれるような電界とする(すなわち,打ち消したい信号と,打ち消すために用いる信号の位相が逆位相(位相がπずれた状態)になるように制御する)。このような信号は,強度変調器に入力される。光変調器では,第1次側波帯信号の周波数がfm[Hz]だけずれたサイト゛ハ゛ント゛信号を発生し,これにより打ち消すために用いられた信号のサイト゛ハ゛ント゛の周波数と,打ち消したい信号(キャリア信号)の周波数とが一致する。よって,これらの光が合波されると,打ち消したい信号の強度を打ち消すように機能することとなる。
なお,図示されるように,前記位相変調器及び強度変調器の変調信号は,同一の信号源から分岐した信号を用いることが好ましい。さらに,光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)用の変調信号源と,前記位相変調器及び強度変調器の変調信号源としてひとつの信号源を用い,その信号源から出力される信号を分岐して用いるものが好ましい。光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)用の信号源と,光変調器(3)用の信号源とを分け,それらの信号源を別々に制御する場合は,全ての信号源の周波数を完全に一致させることは難しいが,光搬送波抑圧両側波帯変調器(2),位相変調器及び強度変調器がひとつの信号源から出力され,分岐された電気信号により制御される場合,その信号によってもたらされる各変調器の変調周波数は容易に一致するので,各変調器への供給する変調信号の強度や位相を制御することにより,容易に最終的な出力光の打ち消し作用などを調整できることとなる。
4.製造方法
各光変調器は,基本的には,導波路と電極とを具備し,例えば,光の入力部と,変調された光の出力部とを具備するマッハツェンダー導波路(MZ)を有するものがあげられる。マッハツェンダー導波路は,例えば,略六角形状の導波路(これが2つのアームを構成する)を具備し,並列する2つの位相変調器を具備するようにして構成される。
通常,マッハツェンダー導波路や電極は基板上に設けられる。基板及び各導波路は,光を伝播することができるものであれば,特に限定されない。例えば,LN基板上に,Ti拡散のニオブ酸リチウム導波路を形成しても良いし,シリコン(Si)基板上に二酸化シリコン(SiO2)導波路を形成しても良い。また,InPやGaAs基板上にInGaAsP,GaAlAs導波路を形成した光半導体導波路を用いても良い。基板として,XカットZ軸伝搬となるように切り出されたニオブ酸リチウム (LiNbO3:LN)が好ましい。これは大きな電気光学効果を利用できるため低電力駆動が可能であり,かつ優れた応答速度が得られるためである。この基板のXカット面(YZ面)の表面に光導波路が形成され,導波光はZ軸(光学軸)に沿って伝搬することとなる。Xカット以外のニオブ酸リチウム基板を用いても良い。また,基板として,電気光学効果を有する三方晶系,六方晶系といった一軸性結晶,又は結晶の点群がC3V,C3,D3,C3h,D3hである材料を用いることができる。これらの材料は,電界の印加によって屈折率変化が伝搬光のモードによって異符号となるような屈折率調整機能を有する。具体例としては,ニオブ酸リチウムの他に,タンタル酸リチウム (LiTO3:LT),β−BaB2O4(略称BBO),LiIO3等を用いることができる。
基板の大きさは,所定の導波路を形成できる大きさであれば,特に限定されない。各導波路の幅,長さ,及び深さも本発明のモジュールがその機能を発揮しうる程度のものであれば特に限定されない。各導波路の幅としては,たとえば1〜20マイクロメートル程度,好ましくは5〜10マイクロメートル程度があげられる。また,導波路の深さ(厚さ)として,10nm〜1マイクロメートルがあげられ,好ましくは50nm〜200nmである。
第1のバイアス調整電極(DC電極)は,MZを構成する2つのアーム間のバイアス電圧を制御することにより,MZの2つのアームを伝播する光の位相を制御するための電極である。DC電極は,好ましくは通常直流または低周波用電極である。ここで低周波用電極における「低周波」とは,例えば,0Hz〜500MHzの周波数を意味する。なお,この信号源の出力には位相変調器が設けられ,出力信号の位相を制御できるようにされていることが好ましい。
変調電極(RF電極)は,MZを構成する2つのアームに変調信号としてのラジオ周波数(RF)信号を入力するための電極である。RF電極としては,進行波型電極または共振型電極が挙げられ,好ましくは共振型電極である。
先に説明したとおり,DC電極とRF電極とは,別々の電極とされてもよいし,一つの電極がそれらの機能を果たしてもよい。後者の場合は,一つの電極にバイアス電圧とラジオ周波数信号とが印加されることとなる。
RF電極は,好ましくは高周波電気信号源と接続される。高周波電気信号源は, RF電極へ伝達される信号を制御するためのデバイスであり,公知の高周波電気信号源を採用できる。RF電極,及びRF電極に入力される高周波信号の周波数(f)として,例えば1GHz〜100GHzがあげられる。高周波電気信号源の出力としては,一定の周波数を有する正弦波があげられる。なお,この高周波電気信号源の出力には位相変調器が接続され,出力信号の位相を制御できるようにされていることが好ましい。
RF電極は,たとえば金,白金などによって構成される。RF電極の幅としては,1μm〜10μmが挙げられ,具体的には5μmが挙げられる。RF電極の長さとしては,変調信号の波長の(fm)の0.1倍〜0.9倍が挙げられ,0.18〜0.22倍,又は0.67倍〜0.70倍が挙げられ,より好ましくは,変調信号の共振点より20〜25%短いものである。このような長さとすることで,スタブ電極との合成インピーダンスが適度な領域に留まるからである。より具体的なRF電極の長さとしては,3250μmがあげられる。以下では,共振型電極と,進行波型電極について説明する。
共振型光電極(共振型光変調器)は,変調信号の共振を用いて変調を行う電極である。共振型電極としては公知のものを採用でき,例えば特開2002-268025号公報,「川西哲也,及川哲,井筒雅之,"平面構造共振型光変調器",信学技報,TECHNICAL REPORT OF IEICE, IQE2001-3(2001-05)」に記載のものを採用できる。
進行波型電極(進行波型光変調器)は,光波と電気信号を同方向に導波させ導波している間に光を変調する電極(変調器)である(例えば,西原浩,春名正光,栖原敏明著,「光集積回路」(改訂増補版)オーム社,119頁〜120頁)。進行波型電極は公知のものを採用でき,例えば,特開平11−295674号公報,特開平11−295674号公報,特開2002−169133号公報,特開2002-40381号公報,特開2000-267056号公報,特開2000-471159号公報,特開平10-133159号公報などに開示されたものを用いることができる。
進行波型電極として,好ましくは,いわゆる対称型の接地電極配置(進行波型の信号電極の両側に,少なくとも一対の接地電極が設けられているもの)を採用するものである。このように,信号電極を挟んで接地電極を対称に配置することによって,信号電極から出力される高周波は,信号電極の左右に配置された接地電極に印加されやすくなるので,高周波の基板側への放射を,抑圧できる。
RF電極が,RF信号用の電極と,DC信号用の電極とを兼ねたものでもよい。すなわち,RF電極及びRF電極のいずれか又は両方は,DC信号とRF信号とを混合して供給する給電回路(バイアス回路)と連結されている。
光導波路の形成方法としては,チタン拡散法等の内拡散法やプロトン交換法など公知の形成方法を利用できる。すなわち,本発明の光変調器は,例えば以下のようにして製造できる。まず,ニオブ酸リチウムのウエハー上に,フォトリソグラフィー法によって,チタンをパターニングし,熱拡散法によってチタンを拡散させ,光導波路を形成する。この際の条件は,チタンの厚さを100〜2000オングストロームとし,拡散温度を500〜2000℃とし,拡散時間を10〜40時間としすればよい。基板の主面に,二酸化珪素の絶縁バッファ層(厚さ0.5−2μm)を形成する。次いで,これらの上に厚さ15−30μmの金属メッキからなる電極を形成する。次いでウエハーを切断する。このようして,チタン拡散導波路が形成された光変調器が形成される。
また,電極は上記と同様にして製造できる。例えば,電極を形成するため,光導波路 の形成と同様にフォトリソグラフィー技術によって,同一幅で形成した多数の導波路の両脇に対して電極間ギャップが1マイクロメートル〜50マイクロメートル程度になるように形成することができる。
なお,シリコン基板を用いる場合は,たとえば以下のようにして,導波路及び電極を製造できる。シリコン(Si)基板上に火炎堆積法によって二酸化シリコン(SiO2)を主成分とする下部クラッド層を堆積し,次に,二酸化ゲルマニウム(GeO2)をドーパントとして添加した二酸化シリコン(SiO2)を主成分とするコア層を堆積する。その後,電気炉で透明ガラス化する。次に,エッチングして光導波路部分を作製し,再び二酸化シリコン(SiO2)を主成分とする上部クラッド層を堆積する。そして,薄膜ヒータ型熱光学強度変調器及び薄膜ヒータ型熱光学位相変調器を上部クラッド層に形成する。
本発明は,光情報通信などの分野で好適に利用されうる。
図1は,本発明の光搬送波抑圧両側波帯変調システムのブロック図である。 図2は,光DSB-SC変調器から出力される理想的な光DSB-SC変調信号を示す概念図である。 図3は,光DSB-SC変調器から出力される実際のDSB-SC変調信号を示す概念図である。 図4は,位相変調器から出力される変調信号の例を示す概念図である。 図5は,強度変調器から出力される変調信号を説明するための概念図である。 図6は,強度変調器から出力される変調信号を示す概念図である。 図7は,光DSB-SC変調器の例を示す概略図である。 図8は,光DSB-SC変調器の別の例を示す概略図である。
符号の説明
1 光搬送波抑圧両側波帯変調システム
2 光搬送波抑圧両側波帯変調器
3 光変調器;3a 位相変調器;3b 強度変調器
4 制御部
5 信号源;5a〜5c

Claims (2)

  1. 光搬送波抑圧両側波帯変調器と,
    前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の出力光に変調を加えるための位相変調器又は強度変調器のいずれかまたは両方と,
    前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の変調信号と前記位相変調器又は強度変調器の変調信号との変調時間を調整するための制御部と,
    を具備する光搬送波抑圧両側波帯変調システム。
  2. 前記制御部は,
    前記光搬送波抑圧両側波帯変調器からの出力光の両側波帯信号のいずれか又は両方を前記位相変調器又は強度変調器が変調することにより生ずる両側波帯信号のいずれかが,前記光搬送波抑圧両側波帯変調器の出力光のうち光搬送波信号又は高次光信号の周波数と一致し,前記光搬送波信号又は高次光信号を打ち消すように制御する,
    請求項1に記載の光搬送波抑圧両側波帯変調システム。
JP2005228964A 2005-08-08 2005-08-08 高消光比変調可能な光搬送波抑圧両側波帯(dsb−sc)変調システム Expired - Fee Related JP4793550B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005228964A JP4793550B2 (ja) 2005-08-08 2005-08-08 高消光比変調可能な光搬送波抑圧両側波帯(dsb−sc)変調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005228964A JP4793550B2 (ja) 2005-08-08 2005-08-08 高消光比変調可能な光搬送波抑圧両側波帯(dsb−sc)変調システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007047230A true JP2007047230A (ja) 2007-02-22
JP4793550B2 JP4793550B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=37850131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005228964A Expired - Fee Related JP4793550B2 (ja) 2005-08-08 2005-08-08 高消光比変調可能な光搬送波抑圧両側波帯(dsb−sc)変調システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4793550B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012168185A (ja) * 2012-04-04 2012-09-06 National Institute Of Information & Communication Technology 複数マッハツェンダー干渉計を有する光変調器の特性評価方法
JP2014052650A (ja) * 2010-01-08 2014-03-20 Industrial Technology Research Inst 周波数上昇変換システムおよび方法
US8730567B2 (en) 2010-12-23 2014-05-20 Electronics And Telecommunications Research Institute Terahertz continuous wave generator

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001147408A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 高周波信号の光ファイバ伝送用送信機
JP2003177362A (ja) * 2001-09-26 2003-06-27 Toshiba Corp 光変調装置及び光変調方法
JP2004252386A (ja) * 2003-02-21 2004-09-09 Japan Science & Technology Agency 光ミリ波・マイクロ波信号生成方法及びその装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001147408A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 高周波信号の光ファイバ伝送用送信機
JP2003177362A (ja) * 2001-09-26 2003-06-27 Toshiba Corp 光変調装置及び光変調方法
JP2004252386A (ja) * 2003-02-21 2004-09-09 Japan Science & Technology Agency 光ミリ波・マイクロ波信号生成方法及びその装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014052650A (ja) * 2010-01-08 2014-03-20 Industrial Technology Research Inst 周波数上昇変換システムおよび方法
US8730567B2 (en) 2010-12-23 2014-05-20 Electronics And Telecommunications Research Institute Terahertz continuous wave generator
JP2012168185A (ja) * 2012-04-04 2012-09-06 National Institute Of Information & Communication Technology 複数マッハツェンダー干渉計を有する光変調器の特性評価方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4793550B2 (ja) 2011-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4631006B2 (ja) Fsk変調器の自動調整システム
JP4552032B2 (ja) 高次成分を消去可能な光振幅変調システム
JP4696264B2 (ja) 強度バランス機能を有する光fsk/ssb変調器
JP4547552B2 (ja) キャリアや2次成分を消去可能なdsb−sc変調システム
JP4771216B2 (ja) 超平坦光周波数コム信号発生器
JP4665134B2 (ja) 光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システム
US8270780B2 (en) Optical switch system using optical interference
US20080031564A1 (en) Optical modulator
JP3957217B2 (ja) 光変調器
JPWO2004068221A1 (ja) 光変調器
JP5299859B2 (ja) 超平坦光周波数コム信号発生器
JP4798338B2 (ja) 超高消光比変調方法
JP4793550B2 (ja) 高消光比変調可能な光搬送波抑圧両側波帯(dsb−sc)変調システム
JP4184131B2 (ja) 光ssb変調装置
JP2006267201A (ja) 位相連続光fsk変調方法,位相連続光fsk変調器
JP2014066737A (ja) 光変調デバイスの制御方法
JP2006340188A (ja) 位相連続光周波数偏移変調器、位相連続光周波数偏移変調方法
JPH09288255A (ja) 光導波路素子

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070215

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110506

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110705

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees