JP2007046983A - ガス濃度測定システムおよびガス濃度の測定方法 - Google Patents

ガス濃度測定システムおよびガス濃度の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 基準ガスを参照することなく、ピーク強度を測定することもなく、高感度でガス濃度を測定することができるシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】 本発明のガス濃度測定システムは、対象ガスを含む測定ガスを封入する容器10と、容器10を透過するレーザ光を、周波数を変化させつつ照射するレーザ光照射手段11と、容器10を透過したレーザ光を受光し、該レーザ光の透過量を透過信号として検出する透過信号検出手段12と、透過信号検出手段12により検出された透過信号と周波数とから生成される吸収曲線と対象ガスの吸収がないことを表す直線とによって囲まれる、面積強度を表す面積を算出する計算手段13とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ光を光源とし、光の吸収を利用してガス濃度を測定するシステムおよび方法に関する。
石油資源を利用した産業の発展に伴い、地球温暖化の問題が深刻になっている。この地球温暖化は、大気中の温室効果ガスが赤外線の一部を吸収し、その一部を地表面に再放射し、地表面を暖めることによって起こるものである。温室効果ガスには、水蒸気、石油資源を燃焼させた際に発生する二酸化炭素、天然ガスを採掘する際やごみなどから発生するメタン、一酸化窒素、フロンなどがある。近年、石油資源の消費増大等により、これら温室効果ガスが大量に排出されており、これを抑制するため、これらガスの排出量制限が設けられるようになってきている。そのため、大気中のこれらガス濃度を測定し、これらガスの濃度を監視することが必要とされている。
環境問題として、地球温暖化の問題のほか、大気汚染の問題も深刻になっている。汚染ガスには、一酸化炭素、NOx、SOx、硫化水素、アンモニア、アセチレン等があり、特に、一酸化炭素や一酸化窒素、硫化水素等は吸引すると危険である。これらガスは、濃度制限が設けられており、制限濃度を超える環境での作業等は禁止されている。したがって、作業等を行う場合には、予めその環境における各ガス濃度を測定する必要がある。
一酸化炭素、二酸化炭素、硫化水素、メタン、アンモニア、その他の気体には、分子の回転や原子間の振動等により、特定波長の光を吸収する吸収帯が存在する。そこで、この吸収帯を利用したガス濃度測定法が数多く提案されている。
例えば、赤外線を利用した赤外吸収測定法が提案されている(特許文献1参照)。この赤外吸収測定法は、試料ガス中の測定対象成分の赤外吸収を測定しながら、その赤外吸収中において測定対象成分を示すピーク領域の吸光面積が所定の範囲内になるように、試料ガスを減圧し、吸光面積および減圧時の試料ガスの圧力から、試料ガス中の測定対象成分の濃度を算出するものである。
しかしながら、赤外線は、分解能が低いため、分子が密集した状態では測定をすることができず、上記のように減圧しなければならない。そこで、高い分解能をもつレーザ光を利用した吸収測定法およびガス濃度測定装置が提案されている(例えば、特許文献2〜特許文献5参照)。
吸収帯を利用したガス濃度測定装置は、所定距離ほど離間して光源部と受光部とを配置し、光源部の半導体レーザにより周波数変調されたレーザ光を測定対象ガスの雰囲気に通し、その透過光を受光部のフォト検出器で受けたときの出力信号から測定対象ガスのガス濃度を測定するものである。受光部の出力信号から検出される変調周波数の基本波検波信号は、強度変調に起因する大きなオフセットが生じ、このため、低濃度である測定対象ガス濃度を高感度で測定するためには、基本波検波信号に比べてオフセットの著しく小さい、変調周波数の2倍の周波数の2倍波検波信号が用いられている(特許文献5参照)。ガス濃度を測定する場合、測定ガス吸収線に合わせた波長の測定光が測定ガス雰囲気を通ると、測定ガスにより測定光が吸収され、濃度に応じた強度で2倍波検波信号が生成される。この2倍波検波信号の強度変化と、基本波検波信号の強度変化との比率の値は、ガス濃度に比例するため、この値に係数を掛けることで、ガス濃度を算出することができる。
半導体レーザの発振波長は、半導体レーザの動作温度により変化する性質があり、半導体レーザに流す電流値によっても発振波長が変化する性質を有している。したがって、安定した2倍波検波信号を得るためには、半導体レーザの発振波長を吸収線の中心と一致させて安定化する必要がある。一般に、半導体レーザモジュールを使用している半導体レーザ発振波長安定化装置は、波長安定化用ガスとしての測定対象ガスを封入した参照ガスセルにレーザ光を通す。そして、測定対象ガスの1つの吸収線を利用してその最大吸収点を検出して、その最大吸収点に位置するように半導体レーザの動作温度、電流を変化させている。
ガス濃度の測定は、まず、半導体レーザモジュール内の半導体レーザからレーザ光を測定光として出射する。測定光は、反射ミラーによってダイクロイックミラーに向けて反射し、レーザポインタからのガイド光と合波した後、測定雰囲気に向けて出射される。測定対象ガスの測定雰囲気を通り反射してくる光は、集光レンズで集光され、受光器によって検出される。受光器によって検出された電気信号は、増幅器によって所定の増幅度で増幅された後、受光信号検出器に入力される。増幅器では、基本波検波信号と2倍波検波信号とが測定対象ガスの濃度範囲内で同等の検出レベルになるように入力される信号を増幅する。受光信号検出器では、入力される信号から基本波検波信号と2倍波検波信号を検波して演算手段に入力する。演算手段では、受光信号検出器から入力される基本波検波信号と2倍波検波信号との比に基づいて測定対象ガスのガス濃度を演算する。
この方法では、上述したように、2倍波検波信号を安定化するために、半導体レーザの発振波長を吸収線の中心と一致させて安定化する必要がある。このため、参照ガスセルを必要とし、また、ガス濃度を演算するために、基本波検波信号と2倍波検波信号とを、測定対象ガスの濃度範囲内で同等の検出レベルになるように増幅する必要がある。したがって、高い分解能をもつレーザ光を使用して、基準ガスを参照することなく、かつピーク強度を測定することもなく、大気中のガス濃度を測定することができるシステムおよび方法の提供が望まれている。
特開2004−226104号公報 特開平7−270308号公報 特開平7−27701号公報 特開平5−79976号公報 特開2005−106521号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基準ガスを参照することなく、ピーク強度を測定することもなく、高感度でガス濃度を測定することができるシステムおよび方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題に鑑みて鋭意検討を加えてきたところ、物質固有の吸収が得られる周波数を含む周波数範囲内でレーザ光の周波数を変化させて得られる、ピークを有する吸収曲線と、その物質を含まない場合の吸収がないことを表す直線とによって囲まれる面積で表される面積強度が、測定ガス中に他の物質を含むか否かにかかわらず、純物質の圧力のみに依存することを見出した。これにより、その物質の濃度は、吸収曲線から面積強度を算出し、その面積強度からその物質の圧力を得、その圧力を測定ガスの全圧で除することにより、簡単に得ることができる。
また、吸収曲線は、Voigt関数で近似することができることを見出した。これにより、Voigt関数による近似式を積分することにより、上記面積強度を簡単に得ることができる。
本発明のガス濃度測定システムは、対象ガスを含む測定ガスを封入する容器と、その容器を透過するレーザ光を、周波数を変化させつつ照射するレーザ光照射手段と、その容器を透過したレーザ光を受光し、その受光したレーザ光の透過量を透過信号として検出する透過信号検出手段と、透過信号検出手段により検出された透過信号と周波数とから生成される吸収曲線と対象ガスの吸収がないことを表す直線とによって囲まれる、面積強度を表す面積を算出する計算手段とを含む。なお、純ガス(単一成分からなるガス)であれば、測定ガスと対象ガスは同一となり、混合ガスであれば、測定ガスは、その混合ガスを意味し、対象ガスは、混合ガス中の測定したい純ガスを意味する。
また、レーザ光照射手段と容器との間に配置され、レーザ光照射手段から照射されたレーザ光を分離する第1レーザ光分離手段と、分離されたレーザ光を受光し、参照信号として検出する参照信号検出手段とを含んで構成することができる。これにより、レーザ光照射手段が周波数を変化させつつ照射する際のパワー変動が生じたとしても、この参照信号の変化に基づいて透過信号を補正して正しい透過信号を得ることができ、精度を維持することができる。
さらに、上記レーザ光照射手段から照射されたレーザ光を分離する第2レーザ光分離手段と、第2レーザ光分離手段により分離された1つのレーザ光を受光し、所定の周波数間隔で共振させ、共振信号を生成する共振器と、共振器から得られる共振信号を検出する共振信号検出手段とを含んで構成することができる。この共振信号として得られた曲線のピーク値を、吸収曲線における周波数軸として採用することで、周波数軸を較正することができ、ヒステリシスがあるなどし、リニアな掃引ができず、吸収ピークの位置が測定毎に異なるという問題を解決することができる。
また、レーザ光照射手段から照射されたレーザ光を分離する第3レーザ光分離手段と、第3レーザ光分離手段により分離されたレーザ光を受光し、レーザ光の波長を計測する波長計とをさらに含んで構成することができる。これにより、対象ガスが吸収される周波数範囲を含む測定周波数範囲を決定することができる。
上記計算手段は、測定周波数範囲における異なる周波数のレーザ光を照射させるための情報を含む複数の掃引信号を生成し、生成した掃引信号をレーザ光照射手段に送信し、掃引信号に含まれる周波数のレーザ光を照射させ、かつ検出信号に含まれる検出データを記憶する。また、計算手段は、測定周波数範囲における最後の掃引信号かを判定し、最後の掃引信号と判定されるまで、照射と記憶とを繰り返す。なお、掃引信号は、周波数の小さいもの又は大きいものから順にレーザ光照射手段に送信され、その順に検出される検出信号に含まれる検出データを、その順に記憶する。これにより、その順に読み出すことで、容易に吸収曲線を生成することができる。
本発明では、透過信号の信号レベルを変化させ、所定の透過率を表す透過信号を供給する透過信号調整手段を含むことができる。対象ガスが吸収される周波数範囲を除く、測定周波数範囲の一部において、透過信号調整手段によって透過信号の信号レベルを所定の電圧に減衰し、その減衰した信号を計算手段に供給し、所定時間保持した後、信号レベルを減衰した分だけ信号を昇圧し、減衰させる前の信号レベルに戻す。これにより、吸収曲線の直線部分に凹部を描くことができ、これを、所定の透過率であることを表す印として用いることができる。
本発明では、容器から測定ガスを吸引する吸引手段と、容器に測定ガスを供給する供給手段とをさらに含むことができる。対象ガス圧力を減圧することにより、検出感度を更に向上させることができる。
また、ガス濃度測定方法を提供することもできる。このガス濃度測定方法は、対象ガスを含む測定ガスを封入した容器に、レーザ光を、周波数を変化させつつ照射するステップと、容器を透過したレーザ光を受光し、透過量を表す透過信号として検出するステップと、検出された透過信号と周波数とから吸収曲線を生成し、吸収曲線と対象ガスの吸収がないことを表す直線とによって囲まれる、面積強度を表す面積を算出するステップとを含む。
本発明は、さらに、対象ガスを含む測定ガスを封入する容器と、容器を透過するレーザ光を、周波数を変化させつつ照射するレーザ光照射手段と、容器を透過したレーザ光を受光し、透過量を表す透過信号として検出する透過信号検出手段と、コンピュータとを含むガス濃度測定システムにおいて、そのコンピュータに実行させるプログラムも提供する。
本発明のガス濃度測定システムおよび方法を提供することにより、基準ガスを参照する必要がなく、ピーク強度を測定する必要もなく、簡単な構成で、簡単な操作で、かつ高感度でガス濃度を測定することができる。
以下、本発明を図面に示した具体的な実施の形態をもって説明するが、本発明は、後述する実施の形態に限定されるものではない。
図1は、ガス濃度測定システムの第1実施形態を示した図である。図1に示すガス濃度測定システムは、測定ガスを封入する容器10と、容器10を透過するレーザ光を、周波数を変化させつつ照射するレーザ光照射手段11と、容器10を透過したレーザ光を受光し、レーザ光の透過量を表す透過信号として検出する透過信号検出手段12と、透過信号検出手段12により検出された透過信号と周波数とから生成される吸収曲線と対象ガスの吸収がないことを表す直線とによって囲まれる、面積強度を表す面積を算出する計算手段13とを含んで構成されている。なお、対象ガスの濃度は、この面積強度が、対象ガスの圧力に依存することから、対象ガスの圧力を測定ガスの全圧で除することにより算出することができる。詳細については、以下に詳述する。
測定ガスとしては、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、メタンなどの純ガスや空気などの混合ガスとすることができ、対象ガスとしては、測定ガスが純ガスであれば、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、メタンなどの純ガス、測定ガスが混合ガスであれば、その混合ガス中に含まれる純ガスとされる。本発明では、特に減圧することなく、また、混合ガスであっても、特定の対象ガスの濃度を測定することができる。
容器10は、光路長10m〜100mの長光路セルとすることができる。長光路セルは、例えば、内部に複数のミラー10a、10b、10cを含み、コンパクトにしつつ、光路長を確保することができる多重光路とされている。この容器10内には、上記の測定ガスが封入される。所定の周波数のレーザ光が容器10に照射され、封入された測定ガス中にその周波数のレーザ光を吸収するガス成分が含まれている場合、そのガス成分がレーザ光を吸収し、容器10から出射されるレーザ光の透過量が減少する。
レーザ光照射手段11としては、光帰還型の近赤外インジウム−アルミニウム−ガリウム−ヒ素半導体レーザ等の半導体レーザを挙げることができる。光帰還型の半導体レーザは、小型化、軽量化が容易であり、色素レーザや固体レーザと異なり励起用光源が不要で、電流供給により容易に発振するという利点を有する。対象ガスが二酸化炭素の場合、二酸化炭素の吸収帯が約1.4μm〜約1.6μmにもあることから、1.5μm領域または1.6μm領域のものを使用する。このように、対象ガスの吸収帯に応じて適切なものを使用することができる。また、レーザ光は周波数を変化させつつ照射されるが、その変化させる掃引速度は、例えば、1GHz/10msとすることができる。この速度は、以下に説明する計算手段13の処理能力とレーザ光照射手段11の性能に応じて決定することができる。
透過信号検出手段12は、容器10を透過したレーザ光を受光し、例えば、電圧信号として検出する検出器とすることができる。この電圧信号は、アナログ信号であり、アナログ−デジタル変換器(A/D変換器)によりデジタル信号に変換して計算手段13に送ることができる。
計算手段13は、プログラムが記録媒体を備えるコンピュータとすることができ、プログラムを実行して、上記のデジタル信号を受け取り、電圧値から算出される吸光度と周波数との関係を表す吸収曲線を生成する。また、計算手段13は、吸収曲線と、吸収がないことを表す直線とによって囲まれる面積を算出し、その面積から対象ガスの濃度を算出する。
ここで、図2に、吸収曲線を示す。図2では、吸収曲線20a、20bは吸光度kνlと周波数との関係を表したものとされ、吸収がないことを表す直線21によって囲まれる領域22a、22bを形成している。この領域22a、22bの面積が、面積強度となる。この面積は、以下のVoigt関数を適用して近似式を得、その近似式を積分することにより算出することができる。
Figure 2007046983
I(ν)は、透過光の量を示し、I(ν)は、セルに入射する光の量を示し、kνは、吸収係数を示し、lは、セルの長さを示す。式1を変形し、次式を得る。
Figure 2007046983
式2を周波数軸へ変換し、Voigt関数を適用する。Voigt関数の一般式を次式で表す。一般式であるため、xとyの関数とされている。
Figure 2007046983
式3中のAはピークを示し、wは高さが半分となるガウス分布のピーク幅を示し、wは高さが半分となるローレンツ分布のピーク幅を示し、xはピーク中心を示す。このピーク中心xには、中心周波数を適用することができる。ガウス分布のピーク幅は一般に次式で表される。
Figure 2007046983
Aはピークを示し、wは高さが半分となるピーク幅を示し、xはピーク中心を示す。また、ローレンツ分布のピーク幅は一般に次式で表される。
Figure 2007046983
Aはピークを示し、wは高さが半分となるピーク幅を示し、xはピーク中心を示す。高さが半分となるピーク幅w(半値全幅)は、ドップラー幅Δνと呼ばれ、次式で表すことができる。
Figure 2007046983
式6中、Mは分子量を示し、cは光速を示し、kβはボルツマン定数を示し、νは周波数を示し、Tは絶対温度を示す。光速cは3×10m/sで、ボルツマン定数は1.38×10−23J・sである。例えば、二酸化炭素のドップラー幅は、分子量Mが7.33×10−26kgであり、レーザ光の波長が1.574μmで、絶対温度Tが300Kであるならば、上記式6により、ドップラー幅Δνは、約356MHzと算出することができる。
図2では、純ガスと、混合ガス中に含まれる同じ純ガスの2種類のガスの吸収曲線20a、20bが表されている。混合ガスは他のガス成分を含むため、低いピークを示すが、広い周波数範囲にわたって、その純ガスが吸収されている。これらの純ガスの圧力は、いずれも同じ圧力であり、純ガスのみの吸収曲線20aと直線21とによって囲まれる領域22aの面積と、その純ガスを含む混合ガスの吸収曲線20bと直線21とによって囲まれる領域22bの面積は、ほぼ同じ面積となる。
図3に、対象ガスとして二酸化炭素を用い、対象ガスの圧力が2.7kPa、5.3kPa、10.7kPaとなるように空気圧を増加した場合の面積強度の変化を示す。縦軸は面積強度A(au)を示し、横軸は全圧(kPa)を示す。ここで、単位auは、任意単位を示す。図3に示すように、対象ガスの圧力が同じであれば、全圧が変化しても、ほぼ同じ面積強度となっている。
図4に、面積強度と圧力との関係を示す。縦軸は、面積強度を示し、横軸は対象ガスである二酸化炭素の圧力を示す。図4に示すように、面積強度は二酸化炭素の圧力に依存し、二酸化炭素の圧力の一次関数として表すことができる。これにより、面積を算出することで、二酸化炭素の圧力を算出することができ、この算出した圧力を全圧で除することにより、二酸化炭素の濃度を算出することができる。図3および図4は、二酸化炭素について説明したが、その他のガスにも適用することができる。
再び図2を参照すると、多数のピークを示す曲線23a、23b、各吸収曲線20a、20bの裾の一部24が凸状に表されているのが示されている。多数のピークを示す曲線23a、23bは、吸収曲線における周波数目盛りを構成するものである。図2では、約1.5GHzごとにピークを有する曲線23aと、約300MHzごとにピークを有する曲線23bとを示している。また、凸状のものは、吸収曲線において、例えば、透過率90%がどの程度かを明示的に示す印とされる。ここでは、吸収曲線から面積を得ることを説明してきたが、上記式2の関係から、透過率T(ν)と周波数との関係を表す透過率曲線でも同様にして、面積を算出することができる。図5に透過率曲線を例示するが、透過率曲線は吸収曲線とは反対に下に凸のピークを有する曲線となる。
図6は、ガス濃度測定システムの第2実施形態を示した図である。図6に示すガス濃度測定システムでは、図1に示すシステムに、さらに、レーザ光照射手段11と容器10との間に配置され、レーザ光照射手段11から照射されたレーザ光を分離する第1レーザ光分離手段60と、分離されたレーザ光を受光し、参照信号として検出する参照信号検出手段61とを含んでいる。容器10、レーザ光照射手段11、透過信号検出手段12、計算手段13についてはすでに説明したので、ここでは、第1レーザ光分離手段60と、参照信号検出手段61について説明する。
第1レーザ光分離手段60は、レーザ光照射手段11から出射されたレーザ光を、容器10に向かうレーザ光と、参照信号検出手段61に向かうレーザ光とに分離する。この第1レーザ光分離手段60としては、ビームスプリッタを用いることができる。
参照信号検出手段61は、第1レーザ光分離手段60によって分離されたレーザ光を受光し、それを参照信号として検出する。参照信号は、上記の透過信号と同様、電圧信号として得ることができる。この参照信号は、レーザ光照射手段11が周波数を変化させつつ照射する際、パワー変動が生じた場合に、透過信号を補正し、精度を維持するために使用される。このようなパワー変動等がない場合、参照信号は、図2および図5に示す吸収がないことを表す直線21と同様、周波数軸に平行な直線となる。しかしながら、レーザ光照射手段11のパワーが減少した場合、図2および図5に示す吸収曲線および透過率曲線が紙面に向かって右に傾斜したグラフとなり、参照信号も、右に傾斜した直線で表されることとなる。各透過信号からそれに対応する各参照信号を引いた差分信号は、いずれの場合においても同じ値として得られる。したがって、この差分信号を計算手段13に送ることで、パワー変動が起こるか否かにかかわらず、高い精度で面積を算出することができる。
図6では、透過信号と参照信号とを受け取り、透過信号から参照信号を引き、差分信号を算出し、これを計算手段13に送る差分信号生成手段62を含むことができる。差分信号生成手段62としては、差動アンプを用いることができる。
図7は、ガス濃度測定システムの第3実施形態を示した図である。図7に示すシステムは、図6に示すシステムに、さらに、レーザ光照射手段11から照射されたレーザ光を分離する第2レーザ光分離手段70と、その第2レーザ光分離手段70により分離されたレーザ光を受光し、所定の周波数間隔で共振させ、共振信号を生成する共振器71と、共振器71から得られる共振信号を検出する共振信号検出手段72とを含んで構成されている。図6に示すシステムについては、すでに説明したので、ここでは、第2レーザ光分離手段70、共振器71、共振信号検出手段72について説明する。
第2レーザ光分離手段70は、図6に示す第1レーザ光分離手段60と同様、レーザ光照射手段11から出射されたレーザ光を、2つに分離する。図7では、2つに分離されたレーザ光は、1つが、第1レーザ光分離手段60に向かい、もう1つが、共振器71に入射される。
共振器71は、図2および図5に示す吸収曲線および透過率曲線に、目盛りの役割を果たす共振信号を生成するために使用される。共振信号は、例えば、300MHzごとにピークを有する曲線を生成することができ、このピーク部分を目盛りとして使用することができる。このように、周波数軸の目盛りとして採用することで、周波数軸を較正することができ、ヒステリシスがある場合や、リニアな掃引ができない場合、吸収ピークの位置が測定毎に異なるという問題を解決することができる。
この共振信号を検出するために、共振信号検出手段72が使用される。共振信号検出手段72は、この共振信号を、透過信号や参照信号と同様、電圧信号として計算手段13に送ることができる。第2レーザ光分離手段70、共振器71、共振信号検出手段72は、1組に限らず、複数組設けることもできる。これにより、図2に示すように、複数の目盛りを得ることができる。これら第2レーザ光分離手段70、共振器71、共振信号検出手段72は、図6に示すシステムに限らず、図1に示すシステムに含めることもできる。
図8は、ガス濃度測定システムの第4実施形態を示した図である。図8に示すシステムは、図7に示すいずれかのシステムに、さらに、レーザ光照射手段11から照射されたレーザ光を分離する第3レーザ光分離手段80と、その第3レーザ光分離手段80により分離されたレーザ光を受光し、レーザ光の波長を計測する波長計81とを含んで構成されている。本発明では、図1または図6に示すシステムに、第3レーザ光分離手段80および波長計81を含む構成であってもよい。
第3レーザ光分離手段80は、図6に示す第1レーザ光分離手段60、図7に示す第2レーザ光分離手段70と同様であり、1つのレーザ光を2つに分離する。分離されたレーザ光は、1つが、第2レーザ光分離手段70に向かい、もう1つが、波長計81に入射される。波長計81は、レーザ光の波長を計測するために使用され、ここでは、対象ガスが吸収される周波数範囲を含む測定周波数範囲を決定するために使用される。測定周波数範囲は、対象ガスの吸収が起こる周波数範囲より広い周波数範囲として決定されるが、その範囲は、その対象ガスの吸収が起こる周波数範囲より広い範囲であればいかなる範囲であってもよい。なお、周波数は、レーザ光の速度を波長で除することにより算出される。
図1、図6、図7および図8には図示していないが、本発明では、透過信号の信号レベルを変化させ、所定の透過率を表す透過信号を供給する透過信号調整手段をさらに含むことができる。対象ガスが吸収される周波数範囲を除く、測定周波数範囲の一部において、透過信号調整手段によって透過信号の信号レベルを所定の電圧に減衰し、その減衰した信号を計算手段に供給し、所定時間保持した後、信号レベルを減衰した分だけ信号を昇圧し、減衰させる前の信号レベルに戻すことにより、吸収曲線および透過率曲線の直線部分に凹部および凸部を描くことができ、これを、所定の透過率であることを表す印として用いることができる。この印により、ピークにおける透過率を容易に把握することができる。透過信号調整手段は、電子回路とすることができ、電子回路で100%透過したときの電圧を分圧させることにより、透過信号の50%や90%といった所定レベルの信号を発生させることができる。
図9は、ガス濃度測定システムの第5実施形態を示した図である。図9に示すシステムは、図8に示すシステムに、容器10から測定ガスを吸引する吸引手段90と、容器10に測定ガスを供給する供給手段91とを含んで構成されている。吸引手段90によって対象ガス圧力を減圧することにより、検出感度を更に向上させることができる。
吸引手段90としては、真空ポンプなど吸引できるものであればいかなるものであってもよい。また、吸引手段90を使用せず、単にバルブのみの構成とし、バルブを開くことで、測定ガスを抜いてもよい。供給手段91としては、ファン、ブロワ、圧縮機などを挙げることができる。容器10内を所定圧力まで減圧し、また、吸引する前の全圧に戻すため、容器10には圧力計を備えることができる。本発明では、図8に示すシステムに限らず、図1または図6または図7に示すシステムに、吸引手段90および供給手段91を含む構成であってもよい。
本願は、ガス濃度測定方法も提供する。ガス濃度測定方法は、図1、図6〜図9に示すシステムを使用して実施することができ、容器10に測定ガスを封入し、容器10にレーザ光を、周波数を変化させつつ照射する。容器10を透過したレーザ光を、透過信号検出手段12により受光し、レーザ光の透過量を透過信号として検出する。検出された透過信号を、計算手段13に送り、計算手段13において、この透過信号と周波数とから吸収曲線を生成し、生成した吸収曲線と対象ガスの吸収がないことを表す直線とによって囲まれる、面積強度を表す面積を算出する。
計算手段においてデータを取得し、記憶するためのフローを図10に示す。ステップ1000で開始し、ステップ1010で掃引信号を生成する。この掃引信号は、レーザ光を所定の周波数で照射させるための信号である。図10では、周波数をステップ状に変化させるものとして示されている。測定周波数範囲と周波数の変化割合を入力することにより、必要な数の、適切な周波数で照射させるための掃引信号を生成することができる。例えば、6000MHz〜7000MHzの測定周波数範囲で、変化割合を10MHzとすれば、6000MHz、6010MHz、…、7000MHzの101個の周波数データを含む掃引信号を生成する。なお、各掃引信号は、レーザ光照射手段に与える周波数データと、番号データとを含み、これらデータはこれらの順に記憶手段に記憶される。そして、番号データの順に、レーザ光照射手段に送られる。次に、ステップ1020で、計算手段がレーザ光照射手段に生成した掃引信号を送る。この場合、掃引信号に含まれる番号データを保持する。掃引信号を受けてレーザ光照射手段は、その掃引信号で決定された周波数にレーザ光を調整して照射する。容器を透過したレーザ光は、ステップ1030で、レーザ光の透過量を透過信号として透過信号検出手段で受け取り、その透過信号を計算手段が取得する。
ステップ1040で、掃引信号が最後か否かを判断する。ステップ1010で、測定周波数範囲と変化割合とから必要な数の掃引信号が決定されるため、その数と、番号データとを比較することにより判断することができる。最後ではないと判断した場合、ステップ1050に進み、保持した番号データと、透過信号から得られる電圧値などの透過データとを関連付けて記憶手段に記憶する。記憶後、ステップ1020に戻り、次の掃引信号をレーザ光照射手段に送る。ステップ1040で、掃引信号が最後であると判断した場合、ステップ1060に進み、最後のデータを記憶し、ステップ1070で終了する。
次に、計算手段において、記憶したデータからガス濃度を算出するフローを図11に示す。ステップ1100で開始し、ステップ1110で、記憶手段から周波数データと、透過信号に含まれる透過データとを読み出す。それぞれ番号データが関連付けられているため、番号データに基づき、周波数データと透過データとを関連付けて読み出すことができる。ステップ1120で、周波数データと透過データとから吸収曲線を生成する。上記式1を使用して各周波数に対する吸収係数kνをそれぞれ算出することで、吸光度kνlを算出することができ、この吸光度と周波数とから生成することができる。ステップ1130で、吸収曲線の近似式を導出する。近似式は、上記のVoigt関数として導出することができる。ステップ1140で、吸収曲線と吸収がないことを表す直線とによって囲まれる面積を、上記近似式を積分することにより算出する。ステップ1150で、面積と対象ガスの圧力との関係から、対象ガスの圧力を算出し、この対象ガスの圧力を全圧で除することにより、対象ガスの濃度を算出し、ステップ1160で終了する。これらの処理は、プログラムをコンピュータに実行させることにより実現することができ、このプログラムはコンピュータ可読な記録媒体に記録することができる。
本発明のガス濃度測定システムおよび方法は、温室効果ガス以外のガスに対しても適用することができ、トンネル工事におけるトンネル坑内のガス濃度測定、パイロットプラントにおける塔内、槽内、炉内のガス濃度測定、自動車の排気ガス中のNOx濃度やSOx濃度の測定に有用である。
本発明のガス濃度測定システムの第1実施形態を示した図。 吸収曲線を示した図。 面積強度と全圧との関係を示した図。 面積強度と対象ガスの圧力との関係を示した図。 透過率曲線を示した図。 本発明のガス濃度測定システムの第2実施形態を示した図。 本発明のガス濃度測定システムの第3実施形態を示した図。 本発明のガス濃度測定システムの第4実施形態を示した図。 本発明のガス濃度測定システムの第5実施形態を示した図。 計算手段において、データを取得し、記憶するためのフローを示した図。 計算手段において、記憶したデータからガス濃度を算出するフローを示した図。
符号の説明
10…容器、10a、10b、10c…ミラー、11…レーザ光照射手段、12…透過信号検出手段、13…計算手段、20a、20b…吸収曲線、21…直線、22a、22b…領域、23a、23b…曲線、24…一部、60…第1レーザ光分離手段、61…参照信号検出手段、62…差分信号生成手段、70…第2レーザ光分離手段、71…共振器、72…共振信号検出手段、80…第3レーザ光分離手段、81…波長計、90…吸引手段、91…供給手段

Claims (21)

  1. 対象ガスの濃度を測定するシステムであって、
    前記対象ガスを含む測定ガスを封入する容器と、
    前記容器を透過するレーザ光を、周波数を変化させつつ照射するレーザ光照射手段と、
    前記容器を透過したレーザ光を受光し、該レーザ光の透過量を透過信号として検出する透過信号検出手段と、
    前記透過信号検出手段により検出された前記透過信号と前記周波数とから生成される吸収曲線と前記対象ガスの吸収がないことを表す直線とによって囲まれる、面積強度を表す面積を算出する計算手段とを含む、ガス濃度測定システム。
  2. 前記レーザ光照射手段と前記容器との間に配置され、前記レーザ光照射手段から照射されたレーザ光を分離する第1レーザ光分離手段と、分離されたレーザ光を受光し、参照信号として検出する参照信号検出手段とを含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記レーザ光照射手段から照射されたレーザ光を分離する第2レーザ光分離手段と、前記第2レーザ光分離手段により分離された1つのレーザ光を受光し、所定の周波数間隔で共振させ、共振信号を生成する共振器と、前記共振器から得られる前記共振信号を検出する共振信号検出手段とを含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記レーザ光照射手段から照射されたレーザ光を分離する第3レーザ光分離手段と、前記第3レーザ光分離手段により分離されたレーザ光を受光し、レーザ光の波長を計測する波長計とを含む、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記レーザ光照射手段から照射されたレーザ光を分離する第3レーザ光分離手段と、前記第3レーザ光分離手段により分離された一方の第1レーザ光を受光し、レーザ光の波長を計測する波長計と、他方の第1レーザ光を受光し、分離する第2レーザ光分離手段と、前記第2レーザ光分離手段により分離された一方の第2レーザ光を受光し、所定の周波数間隔で共振させ、共振信号を生成する共振器と、前記共振器から得られる前記共振信号を検出する共振信号検出手段と、他方の第2レーザ光を受光し、分離する第1レーザ光分離手段と、前記第1レーザ光分離手段により分離された一方の第3レーザ光を受光し、参照信号として検出する参照信号検出手段とを含み、他方の第3レーザ光を前記容器に照射する、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記計算手段は、測定周波数範囲における異なる周波数のレーザ光を照射させるための情報を含む複数の掃引信号を生成し、生成した前記掃引信号を前記レーザ光照射手段に送信し、前記掃引信号に対応する周波数のレーザ光を照射させ、かつ前記検出信号に含まれる検出データを記憶する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシステム。
  7. 前記計算手段は、前記測定周波数範囲における最後の前記掃引信号かを判定し、前記最後の掃引信号と判定されるまで、前記照射と前記記憶とを繰り返す、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記透過信号の信号レベルを変化させ、所定の透過率を表す透過信号を供給する透過信号調整手段を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシステム。
  9. 前記容器から前記測定ガスを吸引する吸引手段と、前記容器に前記測定ガスを供給する供給手段とを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のシステム。
  10. 前記計算手段は、前記吸収曲線より算出される吸収係数に適合するVoigt関数による近似式を生成し、前記近似式を積分することにより前記面積を算出することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
  11. 対象ガスの濃度を測定する方法であって、
    前記対象ガスを含む測定ガスを封入した容器に、レーザ光を、周波数を変化させつつ照射するステップと、
    前記容器を透過したレーザ光を受光し、該レーザ光の透過量を透過信号として検出するステップと、
    検出された透過信号と周波数とから吸収曲線を生成し、前記吸収曲線と前記対象ガスの吸収がないことを表す直線とによって囲まれる、面積強度を表す面積を算出するステップとを含む、ガス濃度の測定方法。
  12. 前記レーザ光を受光し、参照信号として検出するステップを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記レーザ光を受光し、所定の周波数間隔で共振させ、共振信号を生成するステップと、生成した前記共振信号を検出するステップとを含む、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記レーザ光を受光し、前記レーザ光の波長を計測するステップを含む、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 測定周波数範囲における異なる周波数のレーザ光を照射させるための情報を含む複数の掃引信号を生成するステップと、生成した前記掃引信号を前記レーザ光照射手段に送信し、前記掃引信号に対応する周波数のレーザ光を照射するステップと、前記検出信号に含まれる検出データを記憶するステップとを含む、請求項11〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記測定周波数範囲における最後の前記掃引信号かを判定するステップをさらに含み、前記最後の掃引信号と判定されるまで、前記照射するステップと前記記憶するステップとを繰り返す、請求項15に記載の方法。
  17. 前記透過信号の信号レベルを変化させ、所定の透過率を表す透過信号を供給するステップをさらに含む、請求項11〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記容器から前記測定ガスを吸引するステップと、前記容器に前記測定ガスを供給するステップとを含む、請求項11〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記算出するステップは、前記吸収曲線より算出される吸収係数に適合するVoigt関数による近似式を生成するステップと、前記近似式を積分することにより前記面積を算出するステップとを含む、請求項11〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 対象ガスを含む測定ガスを封入する容器と、前記容器を透過するレーザ光を、周波数を変化させつつ照射するレーザ光照射手段と、前記容器を透過したレーザ光を受光し、該レーザ光の透過量を透過信号として検出する透過信号検出手段と、コンピュータとを含むガス濃度測定システムの前記コンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記レーザ光照射手段に、測定周波数範囲における異なる周波数のレーザ光を照射させるための情報を含む複数の掃引信号を生成するステップと、
    生成した前記掃引信号を前記レーザ光照射手段に送信するステップと、
    前記透過信号検出手段から前記掃引信号に含まれる周波数に対応する透過信号と該周波数とから吸収曲線を生成し、前記吸収曲線と前記対象ガスの吸収がないことを表す直線とによって囲まれる、面積強度を表す面積を算出するステップとを前記コンピュータに実行させる、プログラム。
  21. 前記測定周波数範囲における最後の前記掃引信号かを判定するステップをさらに含み、前記最後の掃引信号と判定されるまで、前記照射するステップと前記記憶するステップとを前記コンピュータに繰り返し実行させる、請求項20に記載のプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016085074A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 株式会社島津製作所 ガス分析装置
JPWO2016063918A1 (ja) * 2014-10-23 2017-08-31 国立研究開発法人理化学研究所 ガス分析装置、ガス分析方法、メタボローム解析方法およびデータベース
JP7440866B2 (ja) 2020-03-30 2024-02-29 国立研究開発法人産業技術総合研究所 レーザ式ガス分析装置

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