JP2007046807A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫 Download PDF

Info

Publication number
JP2007046807A
JP2007046807A JP2005229317A JP2005229317A JP2007046807A JP 2007046807 A JP2007046807 A JP 2007046807A JP 2005229317 A JP2005229317 A JP 2005229317A JP 2005229317 A JP2005229317 A JP 2005229317A JP 2007046807 A JP2007046807 A JP 2007046807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
projecting portion
storage case
rail
rail portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005229317A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Nakahama
渉 中濱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2005229317A priority Critical patent/JP2007046807A/ja
Publication of JP2007046807A publication Critical patent/JP2007046807A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Refrigerator Housings (AREA)

Abstract

【課題】 シンプルな構成で手前側の必要スペースを極力増やさず,収容ケースの奥部への出し入れが容易とすること。
【解決手段】 収容室3内に上下複数段に収容ケース10を備え,収容室内の両側面に奥行き方向に伸びて突設され収容ケース10を奥行き方向に案内しつつ支持する本体レール部20と,収容ケース10の両側面各々の奥側に突設され本体レール部20の上面,下面各々に当接する上面当接突設部41,下面当接突設部51と,本体レール部20の手前側端部付近の上面,下面各々に手前下方,手前上方に向けて傾斜して形成され上面当接突設部41,下面当接突設部51各々を摺動させる上面傾斜部25及び下面傾斜部26と,その各々の手前側に設けられ上面当接突設部41及び下面当接突設部51各々を係止して収容ケース10を手前傾斜状態で保持する上面係止保持部23及び下面係止保持部24とを具備する。
【選択図】図5

Description

本発明は,被冷却物の収容室内に引出式の収容器を備えた冷蔵庫に関するものである。
従来,冷蔵庫には,例えば,特許文献1の図2,図5等に示されるように,食品等の被冷却物を収容する収容室内に,引出式の収容ケース(収容器)を備えたものがある。これにより,収容室の収容効率が高まるとともに,前面扉を開閉時の冷気漏れが極力抑えられる。
このような収容ケースは,一般に,手前側(前面側)に引き出された際に,所定位置でその引き出し方向の動きが規制されるようストッパーが設けられる。これにより,収容ケースが引き出された際にその支持レール等から脱落することが防止される。
特開平11−153380号公報
しかしながら,収容ケースは収容室内側の両側面に設けられた支持レール等により支持されるため,収容ケースは,その奥側(背面側)が収容室内に残った状態でストッパーにより引き出しが規制されることになる。このため,収容ケースの奥部が見えにくい上,収容ケース上側の有効な開口面積(間口)が狭くて被冷却物を出し入れしにくく,利便性が悪いという問題点があった。
これに対し,収容ケースの支持レールとして伸縮式のレール等を採用し,収容ケース全体を収容室の手前側まで水平移動させて引き出せるようにすると,その取り扱いに必要な手前側スペースが増える上,耐久性悪化やコスト上昇の要因となるという問題点があった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,ごくシンプルな構成により,手前側の必要スペースを極力増やさず,引出式収容ケースの奥部への被冷却物の出し入れが容易となる冷蔵庫を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,被冷却物の収容室内に手前側へ引出式の収容器(収容ケース)を備えた冷蔵庫に適用されるものであり,その収容器を所定の基準の姿勢のまま奥行き方向に案内しつつ支持する引き出し機構と,その引き出し機構により支持された前記収容器が所定の停止位置まで引き出された際に,その収容器を前記基準の姿勢よりも手前下方に傾けた状態(以下,手前傾斜状態という)で保持する傾斜保持機構とを具備して構成されるものである。
これにより,収容器が,引き出された状態で手前下方に傾斜して保持されるので,収容器全体が収容室手前まで引き出される状態にしなくても,収容器上側の有効な開口面積(間口)が奥側に広がり,収容器奥部への視界も良好となるので,収容器奥部への被冷却物の出し入れが容易となる。
また,後述するように収容器を手前下方に傾けるためのごくシンプルな構成により実現できる。さらに,収容器全体を収容室の手前側へ引き出す場合に比べ,手前側の必要スペースの増加が少ない。
ここで,前記引き出し機構により支持された前記収容器が引き出された際に前記停止位置に至る前の所定位置でその収容器の引き出し方向への動きを規制するとともに,所定操作によりその規制が解除される引き出し規制機構を設けた構成とすればなお好適である。
これにより,利用者の意識的な操作を経て初めて収容器が前記手前傾斜状態となるので,収容器が予期せず手前に傾いた際に脱落するのではないか,と利用者に誤解されることを防止できる。
より具体的な構成としては以下のような構成が考えられる。
まず,前記引き出し機構としては,前記収容室内側の両側面各々に奥行き方向に伸びて突設され,前記収容器を奥行き方向に案内しつつ支持するレール部と,前記収容器外側の両方の側面各々の奥側の所定位置に突設されて前記レール部に支持される部分(被支持部)であって,前記レール部の上面に当接する上面当接突設部と,それからさらに奥側に間隔を隔てて突設され前記レール部の下面に当接する下面当接突設部とを有する収容器突設部とを有する機構が考えられる。
これにより,収容器及びその収容物(被冷却物)の重みによって生じるモーメント力(トルク)により,前記上面当接突設部及び前記下面当接突設部の各々が,前記レール部の上面及び下面の各々に押圧され,収容器が所定の基準の姿勢で前記レール部に支持される。また,収容器を手前側へ引き出す,或いは奥側へ押し込む操作をすると,前記上面当接突設部及び前記下面当接突設部の各々が,前記レール部の上面及び下面の各々を摺動し,前記基準の姿勢のまま奥行き方向に移動させる(引き出す)ことが可能となる。
このような引き出し機構を設けた場合,他の機構の具体的な構成としては以下のようなものが考えられる。
例えば,前記傾斜保持機構としては,上記のような引き出し機構を有する場合に,前記レール部の手前側端部付近の上面に手前下方に向けて傾斜して形成され前記収容器の前記上面当接突設部を摺動させる上面傾斜部,或いは前記レール部における手前側端部付近から前記収容器の前記上面当接突設部及び前記下面当接突設部の奥行き方向の間隔分だけ奥側の位置の下面に手前上方に向けて傾斜して形成され前記収容器の前記下面当接突設部を摺動させる下面傾斜部のうちの一方又は両方と,さらに,前記レール部の一部に形成され,引き出された前記収容器が,前記上面傾斜部に対して前記上面当接突設部が摺動することや前記下面傾斜部に対して前記下面当接突設部が摺動することによって前記手前傾斜状態となった状態で,前記上面当接突設部及び前記下面当接突設部の一方若しくは両方を係止することにより前記収容器を前記手前傾斜状態で保持する係止保持部と,を有するもの等が考えられる。
ここで,前記係止保持部としては,前記レール部における前記上面傾斜部の手前側に設けられ前記上面当接突設部を係止して保持する部分(上面係止保持部)や,前記レール部における前記下面傾斜部の手前側に設けられ前記下面当接突設部を係止して保持する部分(下面係止保持部)等が考えられる。
これにより,収容器が引き出された際に,収容器の前記上面当接突設部や前記下面当接突設部が前記上面傾斜部や前記下面傾斜部を摺動しつつ収容器が徐々に傾き,最終的に前記上面当接突設部や前記下面当接突設部が前記係止保持部に係止され,収容器が前記手前傾斜状態に保持される状態となる。
このように,傾斜面や係止部(係止保持部)が形成された前記レール部を設けるというごく簡単な構成で,前記傾斜保持機構を実現できる。
さらにこの場合,前記レール保持機構の構成要素として,前記収容室内側の両側面各々に突設されたものであって,前記収容器が前記手前傾斜状態で保持される状態においてその収容器の荷重の一部を受ける補助支持部を設ければ,収容器の荷重を分散支持できるので,局部的に大きな力が加わる収容器の各支持部(即ち,前記レール部における前記上面係止保持部や前記下面係止保持部,或いは収容器における前記上面当接突設部や前記下面当接突設部)が破損することを防止できる。
特に,前記補助支持部を,前記手前傾斜状態にある前記収容器の前記上面当接突設部よりも手前側でその収容器の荷重の一部を受けるものとすれば,上述の各支持部に加わるトルクが緩和される点で好適である。
一方,収容器の引き出し機構が,前記収容室内側の両側面各々に奥行き方向に伸びて突設され前記収容器を奥行き方向に案内しつつ支持するレール部と,前記収容器外側の両側面各々の奥側の所定位置に突設され前記レール部に支持される部分であって,前記レール部の上面に当接する部分び前記レール部の下面に当接する下面当接突設部とを有して構成され,さらに,収容器の傾斜保持機構が,前記レール部に設けられ前記収容器の前記下面当接突設部を係止して該収容器を前記手前傾斜状態で保持する下面係止保持部と,前記下面係止保持部よりも手前側において前記収容室内側の両側面各々に突設され前記収容器の一部に形成された所定の被支持部を支えることにより該収容器を前記手前傾斜状態で保持する傾斜収容器支持部と,を有するとともに,当該冷蔵庫を側面側から見た場合に,前記傾斜収容器支持部における前記被支持部に対する接触部から該接触部の表面に加わる前記収容器の荷重による押圧力の方向(傾斜収容器支持部の支持面に垂直な方向,或いはその支持面が曲面である場合にはその支持面に加わる力の合力(押圧力)の方向)に対して直角の方向に伸ばした直線よりも前記下面係止保持部による前記下面当接突設部の係止位置が上側となるよう構成されたものが考えられる。この場合,前記レール部の上面に当接する部分に上面当接突設部を設け,前記傾斜収容器支持部が,前記手前傾斜状態にある前記収容器における前記上面当接突設部の位置よりも手前側に設けられたものであれば,前記下面係止保持部に加わるトルクが緩和される点で好適である。
また,前記レール部における前記下面係止保持部の奥側の下面に,前記手前傾斜状態にある前記収容器における前記下面当接突設部の奥側上方への動きを規制する曲面部(例えば,屈曲面や湾曲面が形成された部分)が形成されたものであればなお好適である。この曲面部は,後述するように,前記手前傾斜状態にある収容器を奥側へ戻す方向に作用する力に抗する部分となり,前記手前傾斜状態にある収容器を安定させることができる。
また,前記引き出し機構のより具体的な構成としては,例えば,前記レール部が前記収容室内側の両側面各々において前記収容器1つに対して一段に形成され,その一段の前記レール部における上面及び下面の各々に前記収容器の前記上面当接突設部及び前記下面当接突設部各々が当接するよう構成されたものが考えられる。
また,他の構成例としては,前記レール部が前記収容室内側の両側面各々において前記収容器1つに対して上下二段に形成され,下段側のレール部の上面及び上段側のレール部の下面の各々に前記収容器の前記上面当接部及び前記下面当接部の各々が当接するよう構成されたものが考えられる。
なお,この二段構成のレール部を採用する場合,前記上面傾斜部は下段側のレール部の上面に形成され,前記下面傾斜部は上段側のレール部の下面に形成されることはいうまでもない。
また,前記引き出し規制機構としては,前記収容室側に突設され,前記収容器の一部を係止して前記収容器の引き出し方向への動きを規制する引き出し規制部を設け,前記収容器の手前側が持ち上げられることにより前記収容器の前記上面当接突設部若しくは前記下面当接突設部を支点に前記収容器が回動することによって前記引き出し規制部による前記規制が解除される機構が考えられる。これにより,ごくシンプルな構成で実現できる。
一方,本発明における収容器及び各機構(前記収容器とこれに対応する前記引き出し機構及び前記傾斜保持機構)は,前記収容室内の上下方向に複数段に並べて設けられた構成で適用されると,特に好適である。このように,上下複数段に収容器が配列されると,下段側の収容器の奥部が,上段側の収容器の存在によって見えにくく,また,その奥部に物を出し入れし辛くなるからである。
ところで,冷蔵庫が設置されるキッチン等では,人の腰より高い上側の領域には比較的広い空きスペースがある反面,人の腰より低い下側の領域には他の設置物との関係で空きスペースが狭いことが一般的である。
そこで,当該冷蔵庫が,これを上下に分割した上側の領域に形成された第1の収容室と,その下側の領域をさらに左右に分割した領域各々に形成された第2の収容室及び第3の収容室と,それら収容室各々の前面を個別に開閉する開閉扉とを備える場合に,本発明における前記収容器及び各機構は,前記第2の収容室及び前記第3の収容室の一方又は両方に設けられた構成で適用されると,特に好適である。
これにより,下側の収容室(第2,第3の収容室)に,左右分割によって回動範囲(手前側の必要スペース)が狭くなるよう構成された開閉扉(幅の狭い開閉扉)とともに,本発明における収容器及び各機構を採用することにより,下側領域において特に手前側の必要スペースが小さい冷蔵庫を提供することができる。
本発明によれば,ごくシンプルな構成により,手前側の必要スペースを極力増やさず,引出式収容ケースの奥部への被冷却物の出し入れが容易となる冷蔵庫を提供することができる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る冷蔵庫Aのドアを開いた状態の正面図,図2は冷蔵庫Aが備える野菜室の側断面図,図3は冷蔵庫Aが備える収容ケース支持機構Xの構成要素を表す図,図4は冷蔵庫Aにおいて収容ケースを引き出した状態を表す断面図,図5は収容ケース支持機構Xの構造を表す側面透視図,図6は収容ケースが中間停止位置で基準姿勢にあるときの収容ケース支持機構Xの状態を表す側面図,図7は収容ケースが中間停止位置でその手前側が持ち上げられたときの収容ケース支持機構Xの状態を表す側面図,図8は収容ケースが手前下方に傾斜した状態にあるときの収容ケース支持機構Xの状態を表す側面図,図9は収容ケース支持機構Xから上面係止保持部を除いた支持機構において収容ケースが手前下方に傾斜時に作用する力をベクトル表記した図,図10は収容ケース支持機構Xから補助支持部を除いた支持機構において収容ケースが手前下方に傾斜時に作用する力をベクトル表記した図,図11は本発明の実施例に係る収容ケース支持機構X’の構成を表す側面透視図である。
本発明の実施形態に係る冷蔵庫Aは,食品等の被冷却物の収容室内に手前側へ引出式の収容ケースを備えるものであり,その収容ケースの支持機構Xに特徴を有するものである。
まず,図1の正面図及び図2の側断面図を用いて,冷蔵庫Aの全体構成の概要について説明する。
図1に示すように,冷蔵庫Aは,その内部に4つの収容室2〜5が形成されている。即ち,冷蔵庫A全体を上下に分割した上側の領域に形成された冷蔵室2(第1の収容室の一例)と,その下側の領域をさらに左右に分割した領域の一方(左側)に形成された野菜室3(第2の収容室の一例)と,その他方(右側)に形成された製氷室4及び冷凍室5(第3の収容室の一例)とが形成されており,それら収容室2〜5各々の前面を個別に開閉するドア2a,3a,4a,5aが略水平方向に回動自在に設けられている。各収容室2〜5は,手前側(前面側)を除く残りの5方向(上下,左右,奥)が隔壁1で仕切られている。
このように,下側の収容室3〜5は,左右分割されているため,その前面のドア3a,4a,5aは,上側の冷蔵室2のドア2aに比べて幅が狭く,人の腰の高さより低い下側領域において,手前側(前面側)の必要スペースが小さくて済む構成となっている。
そして,下側に設けられた野菜室3,製氷室4及び冷凍室5の内部には,手前側へ引き出し可能な引出式の収容ケース10が設けられている。
ここで,野菜室3及び冷凍室5の各々には,収容ケース10と,これを手前側に引き出し可能に支持するとともに,収容ケース10を手前下方へ傾かせることができる収容ケース支持機構Xとが,上下方向に3段に並べて設けられている。
図4は,野菜室3における収容ケース10が引き出された状態を表す側断面図であり,収容ケース10が,その底面がほぼ水平となる姿勢(以下,基準姿勢という)にある状態を破線で表し,その基本姿勢よりも手前下方(図4における左下方向)に傾いた状態(以下,手前傾斜状態という)を実線で表したものである。
このように,収容ケース支持機構Xは,収容ケース10を,前記基準姿勢のまま手前に引き出し可能とするとともに,最も手前に引き出された収容ケース10を,前記手前傾斜状態で保持可能とすることを特徴としている。
図2及び図4は,野菜室3における収容ケース10とその支持機構Xとを示すが,冷凍室5においても同様である。
また,図1に示すように野菜室3は,その高さが冷蔵庫Aの全高のほぼ2分の1程度に形成されており,さらに,その内部に設けられた下2段の収容ケース10の高さ(深さ)が最上段の収容ケース10の高さよりも高く形成されているため,野菜室3内の下2段の各収容ケース10は,他に比べて特に深い(背が高い)ものとなっている。これにより,白菜等の大型の野菜を無理なく収容できる。
さらに,図1及び図2(野菜室3の側断面)に示すように,野菜室3のドア3aの内側には,主としてネギやゴボウ等の縦長の野菜(以下,縦野菜という)が収容される縦野菜ケース6が,ドア3aを開いたときに手前側となる位置(ドア3aの回動端に近い位置)に設けられている。このような位置に縦野菜ケース6を設けるのは,ドア3aを約90°しか開かない状態であっても,収容ケース10を縦野菜ケース6と干渉せずに引き出せる範囲をできるだけ広くとるためである。
また,縦野菜ケース6は,ドア3aの内側面において,そのドア3aの上部に収容部を設けない領域を空けた下側に設けられている。さらに,縦野菜ケース6は,その上側に特に長い縦野菜を出し入れするための開口部6aが設けられ,野菜室3側の面の上側約半分の領域には,比較的短い縦野菜を出し入れするための窓6a(開口部)が設けられている。
図2に示すように,野菜室3において,下2段の収容ケース10は,その前面(手前の面)が,縦野菜ケース6と干渉しないようやや奥側となるよう設けられ,一方,縦野菜ケース6と干渉しない最上段の収容ケース10は,その前面が,ドア3aが閉じられたときに縦野菜ケース6の上側の空間に収まる範囲で,他の下2段の収容ケース10よりも手前側(前面側)に突出するよう設けられている。これにより,野菜室3の収容効率が高められている。
次に,図3の側面図を用いて,野菜室2に設けられた収容ケース支持機構Xを例として,その構成要素について説明する。ここで,図3(a)は,収容ケース支持機構Xのうち,野菜室3内側における左右両側各々の隔壁1の面(以下,野菜室3の側面1という)に設けられた構成要素を表し,図3(b)は,収容ケース支持機構Xのうち,収容ケース10外側の両側面に設けられた構成要素を表す。
図3に示すように,収容ケース支持機構Xは,野菜室3の両側面1各々において,奥行き方向(図3における左右方向)に伸びて突設され,収容ケース10を奥行き方向に案内しつつ支持する本体レール部20を備えている。
この本体レール部20は,例えば,一体成型されたプラスチック部材や樹脂部材等により構成される。
一方,収容ケース10外側の両側面各々においては,その奥側(図3における右側)の所定位置に突設されて本体レール部20に支持される部分であり,本体レール部20の上面に当接する上面当接突設部41と,その上面当接突設部41からさらに奥側かつ下側に間隔を隔てて突設され,本体レール部20の下面に当接する下面当接突設部51とを備えている(これらが,収容器突設部の一例)。
例えば,図3(b)に示すように,下面当接突設部51は,収容ケース10の最も奥側付近に設けられ,これから手前方向に数cm〜十数cm程度(例えば,7〜8cm程度)の間隔Lを隔てた位置に上面当接突設部41が設けられる。
また,図3(b)に示す例では,上面当接突設部41は,収容ケース10の側面に,奥行き方向に伸びて突設された上側リブ40の一部として形成され,さらにマス目状のリブにより補強されている。同様に,下面当接突設部51は,上側リブ40の下側にこれとほぼ平行に伸びて突設された下側リブ50の一部として形成され,マス目状のリブにより補強されている。これにより,各リブ40,50全体として各突設部41,51の強度が確保されている。各リブ40,50は,例えば,収容ケース10とともに一体成型されたプラスチック部材や樹脂部材等により構成される。
これら本体レール部20,上面当接突設部41及び下面当接突設部51により,収容ケース10を奥行き方向に案内しつつ引き出し可能に支持する引き出し機構が構成されている。
即ち,本体レール部20が上面当接突設部41及び下面当接突設部51の間に挟まれた状態で,収容ケース10及びその収容物(被冷却物)の重みによって生じるトルクにより,上面当接突設部41及び下面当接突設部51の各々が,本体レール部20の上面及び下面の各々に押圧され,収容ケース10が前記基準姿勢(底面がほぼ水平となる姿勢)で本体レール部20に支持される。
また,収容ケース10を,その前面に設けられた取手部11を持って手前側へ引き出す,或いは奥側へ押し込む操作をすると,上面当接突設部41及び下面当接突設部51の各々が,本体レール部20における奥側から所定の上面側水平移動範囲21a及び下面側水平移動範囲21bの各々を摺動し,前記基準姿勢のまま奥行き方向に移動させる(引き出す)ことが可能となる。
ここで,下側リブ50の手前側の部分52は,収容ケース10の手前側が持ち上げられた際に本体レール20に当たることにより,収容ケース10の揺動範囲の規制部としての機能を果たす。
また,本体レール部20の下面には,下方へ突設された引き出し規制部22が形成されている。この引き出し規制部22は,本体レール部20,上面当接突設部41及び下面当接突設部51(引き出し機構)により支持された収容ケース10が引き出された際に,前記手前傾斜常置で保持される停止位置に至る前の位置において,収容器ケース10の引き出し方向(手前方向)への動きを規制するとともに,収容ケース10の手前側を持ち上げる操作によってその規制が解除される引き出し規制機構を構成するものである。その詳細については後述する。
また,本体レール部20の手前側の端部付近には,その上面に手前下方(図3における左下方向)に向けて傾斜して形成された部分25(以下,上面傾斜部25という)と,その上面傾斜部25の手前側において収容ケース10の上面当接突設部41を係止することにより,収容ケース10を前記基準姿勢よりも手前下方へ傾けた前記手前傾斜状態(図4の実線で描かれた収容ケース10を参照)で保持する部分23(以下,上面係止保持部23という)とが形成されている。ここで,上面傾斜部25は収容ケース10の上面当接突設部41を摺動させる部分となる。
さらに,本体レール部20における上面傾斜部25(手前側端部付近)から収容ケース10の上面当接突設部41及び下面当接突設部51の間隔L分だけ奥側の位置の下面には,手前上方(図3において左上方向)に向けて傾斜して形成された部分26(以下,下面傾斜部26という)と,その下面傾斜部26の手前側において収容ケース10の下面当接突設部51を係止することにより,収容ケース10を前記手前傾斜状態で保持する部分24(以下,下面係止保持部24という)とが形成されている。ここで,下面傾斜部26は,収容ケース10の下面当接突設部51を摺動させる部分となる。
これら,両傾斜部25,26及び両係止保持部23,24により,本体レール部20により支持された収容ケースが後述する第2の停止位置まで引き出された際に,収容ケース10を前記手前傾斜状態で保持する傾斜保持機構が構成されている。
なお,上面傾斜部25及び上面係止保持部23,或いは下面傾斜部26及び下面係止保持部24のいずれか1組のみによっても,傾斜保持機構としての機能は果たせる。
また,図3(a)に示すように,本体レール部20における下面係止保持部24の奥側の下面(図3(a)の例では,下面傾斜部26の手前側に連なる部分)に,前記手前傾斜状態にある収容ケース10における前記下面当接突設部51の奥側上方への動きを規制する屈曲面部27(曲面部の一例)が形成されている。これについては後述する。
図5は,収容ケース支持機構Xにおける野菜室3の側面1側の要素と収容ケース10側の要素とが組み合わされた構造を表す側面透視図であり,実線は収容ケース10が所定の第2の停止位置において前記手前傾斜状態にあるときの収容ケース支持機構Xの状態を表し,破線は収容ケース10が所定の第1の停止位置において前記基準姿勢にあるときのその収容ケース10側の支持機構X(即ち,前記上側リブ40及び前記下側リブ50)の状態を表す。
ここで,第1の停止位置は,収容ケース10が前記基準姿勢の状態から前記手前傾斜状態へ移行し始める直前の位置であり,第2の停止位置は,収容ケース10が前記手前傾斜状態で保持される位置である。
以下,図5に示す収容ケース支持機構Xにおける主要部のみを抽出して表した図6〜図8を用いて,収容ケース10がその取手部11を持って操作された際の収容ケース支持機構Xによる収容ケース10の傾斜保持機能について説明する。
収容ケース10が取手部11の操作により奥側から手前側へ引き出されると,前述したように,収容ケース10側の上面当接突設部41及び下面当接突設部51の各々が,側面1側の本体レール部20における上面側水平移動範囲21a及び下面側水平移動範囲21bの各々を摺動し,前記基準姿勢のまま手前方向に移動して引き出される。
ここで,図6に示すように,本体レール部20の下面(即ち,収容室側)に突設された前記引き出し規制部22が存在するので,これが前記第1の停止位置に到達した収容ケース10の下面当接突設部51を係止し,前記基準姿勢にある収容ケース10の引き出し方向(手前方向)への動きが規制される(引き出し規制機構の一例)。
この状態で,収容ケース10の手前側に設けられた取手部11(図3参照)を持ち上げる操作が行われると,図7に示すように,収容ケース10の上面当接突設部41を支点に下面当接突設部51が下側へ回動し(収容ケース10全体が回動),これによって引き出し規制部22による引き出し方向の規制が解除され,さらに手前に引き出すことが可能となる。
これにより,利用者の意識的な持ち上げ操作を経て初めて,収容ケース10が図8に示すような前記手前傾斜状態となるので,収容ケース10が予期せず傾いて脱落するのではないか,と利用者に誤解されることを防止できる。
次に,図7の状態からさらに収容ケース10が引き出されると,収容ケース10の上面当接突設部41及び下面当接突設部51の各々が,本体レール部20の上面傾斜部25及び下面傾斜部26各々を摺動しながら収容ケース10が手前下方へ徐々に傾く。
そして,最終的には,図8に示すように,前記第2の停止位置に到達した収容ケース10の上面当接突設部41及び下面当接突設部51各々が,本体レール部20に設けられた前述の上面係止保持部23及び下面係止保持部24各々により係止され,収容ケース10が前記手前傾斜状態に保持される状態となる。
ここで,野菜室3の左右両側面1(収容室内側の両側面)には,支持部30(補助支持部の一例)が突設されており,この支持部30が,収容ケース10の側面に突設された被支持部53に当接し,前記手前傾斜状態で保持される収容ケース10の荷重の一部を受ける。
これにより,収容ケース10の荷重が分散支持されるので,局部的に大きな力が加わる各支持部(上面係止保持部23や下面係止保持部24,或いは上面当接突設部41や下面当接突設部51)が破損することを防止できる。
特に,図8に示すように,支持部30(補助支持部の一例)を,前記手前傾斜状態にある収容ケース10の上面当接突設部41よりも手前側に配置して収容ケース10の荷重の一部を受ける構造とすれば,上述の各支持部に加わるトルクが緩和される点で好適である。
例えば,図8の状態において支持部30を設けないとすると,上面係止保持部23や上面当接突設部41各々には,それをねじるような大きな力(トルク)が加わり,各部23,41が破損しやすくなる。これに対し,上面当接突設部41よりも手前側の支持部30で収容ケース10の荷重の一部を受けることにより,上述のトルクが格段に緩和され,上面係止保持部23や上面当接突設部41が破損しにくくなる。
次に,図9及び図10を用いて,収容ケース10の荷重により,収容ケース支持機構Xに作用する力について説明する。ここで,図9は,収容ケース支持機構Xから前記上面係止保持部23を除いた支持機構により収容ケース10を前記手前傾斜状態で保持したときの主要2点Q1,Q2にのみ作用すると仮定したときの力をベクトル表示(P1,P2,M1,M2,S1,S2)した図であり,図10は,収容ケース支持機構Xから前記支持部30を除いた支持機構により収容ケース10を前記手前傾斜状態で保持したときの主要2点Q3,Q2にのみ作用すると仮定したときの力をベクトル表示(P3,P4,M3,M4,S3,S4)した図である。
ここで,点Q1は,収容ケース10が前記手前傾斜状態にある状況において,支持部30に対して収容ケース10の被支持部53から力が作用する点,点Q2は,本体レール部20の下面側に対して収容ケース10の下面当接突設部51から力が作用する点,点Q3は,本体レール部20の上面側に対して収容ケース10の上面当接突設部41から力が作用する点である。また,図中,Gは所定重量の被冷却物が収容された収容ケース10の重心位置,Wは収容ケース10の荷重ベクトルを表す。
また,M1は,Q2を回転中心としたときのWに対応する回転モーメント力(トルク)であり,M2はQ1を回転中心としたときのWに対応する回転モーメント力である。なお,このとき点Q3において,上面当接突設部41と上面傾斜部25とは接していないと仮定している。
また,M3は,Q2を回転中心としたときのWに対応する回転モーメント力(トルク)であり,M4はQ3を回転中心としたときのWに対応する回転モーメント力である。ここで,本来は,各点Q1〜Q3付近の面当たりによる分布荷重の合力によりつり合うものであるが,便宜上,上述のように仮定している。
また,図9,図10において,Wのベクトル長さに対するM1〜M4のベクトル長さの比は,実際の値(力)の比に合わせて描くと作図上見辛くなるため,便宜上,実際の値の比とは異なる比(ベクトル長さの比)で描いている。
さらに,P1〜P4は,各点Q1〜Q4における当接面に垂直な方向に作用する力(以下,当接力という)のベクトルを表す。
また,S1〜S4は,各点Q1〜Q4における当接面に平行な方向に作用する力(以下,滑り力という)のベクトルを表す。
また,M1及びM2とM3及びM4は,点Q1・Q2を通る直線と点Q3・Q2を通る直線との各々に垂直な方向に作用するトルクのベクトルを表す。
図9に示すように,支持部30を設けて収容ケース10を3点(Q1〜Q3)支持する構成とすると,各点Q1〜Q2に力が分散することにより,点Q2における回転トルクP2が比較的小さくなる。その結果,たとえ上面係止保持部23(図8等参照)を設けなくても,前記下面係止保持部24に加わるねじり力が抑えられる上,下面係止保持部24は,その手前側(図に向かって左側)に比較的大きな領域の補強部分(先端部分)を確保できるので,下面係止保持部24が破損しにくい構造となる。これは,収容ケース10を点Q3で支持する構造がなくても,点Q1及び点Q2での支持により,十分に収容ケース10の荷重を支えることができることを意味する。また,支持部30を,開閉される扉と干渉しない範囲でより手前側(図に向かって左側)に設け,点Q1−Q2間の距離をより長くとることが好適である。これにより,モーメント力M1,M2をより小さくできる。
なお,図9の二点鎖線の枠内に示すように,点Q1の部分において,支持部30とこれに接する被支持部53との一方に凸部を,他方にその凸分を嵌合させる凹部を設け,収容ケース10が前記手前傾斜状態となった際にそれらが嵌合する構造とすることにより,点Q1が回転モーメント力の中心となる構造としてより安定した構造となる。図9の二点鎖線の枠内に示す例は,支持部30にほぼ半球状の溝部30pを,被支持部53にその溝部30pに嵌合するほぼ半球状の隆起部53pを設けた例である。また,この凹凸関係を逆にした構成であっても同様の作用効果が得られる。
一方,図10に示すように,支持部30(図9等参照)を設けずに,収容ケース10を2点(Q3,Q2)支持する構成とすると,その2点に力が集中することにより,点Q3,Q2のいずれにおいても,回転トルクM3,M4が大きくなる。このことは,構造上,点Q3の位置をあまり手前側に設定することができず,点Q2−Q3間の距離をあまり長くとれないことからより顕著となる。その結果,上面係止保持部23及び下面係止保持部24の各々に加わるねじり力が大きくなり,それらが破損しやすい構造となる。特に,上面係止保持部23については,前記上面傾斜部25を形成するために比較的細い(小さい)部分となりがちであるので,より破損しやすい構造となる。このことから,支持部30を設けることの有効性がわかる。
また,図10に示すように,2点Q3,Q2支持の場合,点Q2において,その当接面に沿う奥側向きに比較的大きな前記滑り力S4が作用することがわかる。これは,前記手前傾斜状態にある収容ケース10を奥側へ軽く押しただけで,その収容ケース10が奥側へ後退しやすく不安定な状態であることを表す。この点,本実施形態では,本体レール部20の下面に,手前傾斜状態にある収容ケース10における下面当接突設部51の奥側上方への動きを規制する屈曲面部27が形成されているので,滑り力が抑えられ,収容ケース10が安定する。
一方,図9に示す3点支持においても,点Q2における手前側向きの滑り力S2はごく小さいので,2点支持の場合ほどではないものの,比較的収容ケース10は不安定である。よって,屈曲面部27を有することにより同様の作用効果が得られる。また,図9の二点鎖線枠内に示したのと同様に,屈曲面部27と下面当接突設部51との一方に凸部,他方に凹部を設け,これらが嵌合する構造とすれば,より安定して好適である。
さらに,点Q2を回転中心としたときの加重Wに対応するモーメント力(トルク)M1,M2を受ける面が,図9や図10に示すように平面である場合は,点Q1とQ2とを結ぶ直線上に沿ってその受ける面を支持部30や収容ケース10の対応する部分(例えば,下側リブ50)に設けたり,同様に,点Q2とQ3とを結ぶ直線に沿ってその受ける面を前記上面傾斜部25や収容ケース10の対応する部分(例えば,上面当接突設部41)に設けると,回転モーメント力M1やM3は,前述の各々の受ける面に垂直に作用するため,M1=P1及びS1=0(図9の場合),或いはM3=P3及びS3=0(図10の場合)となる。このため,下面係止保持部24さえ設けられていれば,点Q2や点Q3の部分に,収容ケース10の手前側への滑りを止めるための突起(例えば,上面係止保持部23)を省いても,収容ケース10を前記手前傾斜状態で保持する上で特に問題はない。
従って,収容ケース支持機構としては,以下のような構成も考えられる。
即ち,収容ケース10の引き出し機構として,図3に示したように,本体レール部20の上面と下面とをガイドとして収容ケース10を前後方向に略水平に移動できるよう,収容室内側の両側面(野菜室3の左右両側面1)各々に奥行き方向に伸びて突設され,収容ケース10を奥行き方向に案内しつつ支持する本体レール部20と,収容ケース10外側の両側面各々の奥側の所定位置に,前記本体レール部20に支持される部分であって,その本体レール部20の上面に当接する上面当接突設部41及び本体レール部20の下面に当接する下面当接突設部51を設ける。
さらに,収容ケース10を前記手前傾斜状態に保持する機構として,本体レール部20に,収容ケース10の前記下面当接突設部51を係止してその収容ケース10を前記手前傾斜状態で保持する下面係止保持部24を設けるとともに,その下面係止保持部24よりも手前側において,収容室内側の両側面各々に,収容ケース10の一部に形成された所定の被支持部53を支えることによって収容ケース10を前記手前傾斜状態で保持する支持部30(傾斜収容器支持部の一例)を設ける。ここで,当該冷蔵庫Xを側面側から見た場合に,支持部30における被支持部53に対する接触部(支持部30の上面(点Q1の部分))からその接触部の表面に加わる収容ケース10の荷重による押圧力の方向(図9に示す構成の場合は,支持部30の上面に対する垂線方向(押圧力P1の方向))に対して直角の方向に伸ばした直線(図9における直線L1)よりも,下面係止保持部24による下面当接突設部51の係止位置(図9における点Q2の位置)が上側となるよう構成することが望ましい。これにより,支持部30の上面(接触部)において作用する滑り力S1は,図9に示すように奥側方向への滑り力となる。このため,比較的頑丈に設けられる本体レール部20の屈曲面部27や,図9に示した溝部30pと隆起部53pとの嵌合機構によってその滑り力S1を支えることができ,高強度の収容ケース支持機構を構成できる。
また,図9に示す例は,支持部30と被支持部53との接触部(支持面)は,当該冷蔵庫の側面側から見て直線状であるが,それらが相互に嵌合する状態で当接する凹凸関係の構造(例えば,冷蔵庫側面側から見て支持部30の上面(支持面)が上に凸の円弧形状を有し,被支持部53の下面がその円弧形状に沿う凹形状を有する構造など)であるときは,力M1による凹凸面の各部での垂直分布荷重の合力の方向が,押圧力P1の方向となる。
また,前記上面係止保持部23を設けない場合,即ち,前記上面当接突設部41との係合機構を設けない場合は,上面当接突設部41は,図3等に示したように,上側リブ40から下側に突出した構造としなくても,その突出した部分を有さない上側リブ40(収容ケース10側面に奥行き方向に伸びて突設されたリブ)自体を,以上示した上面当接突設部41と同じ機能(本体レール部20の上面に当接して収容ケース10を引き出し可能に支持する機能)を果たすものとして構成してもよい。
以上示した収容ケース支持機構Xを採用することにより,ごくシンプルな構成によって収容ケース10の引き出し機構及び前記手前傾斜状態での保持機構を実現できる。また,収容ケース10全体を収容室の手前側へ引き出す場合に比べ,手前側の必要スペースをあまり増やすことなく,収容ケースの奥部への被冷却物の出し入れが容易となる。
また,収容ケース10及びその支持機構X(対応する引き出し機構及び傾斜保持機構)は,図1及び図2に示したように,野菜室3等の収容室内の上下方向に複数段(本実施形態に示す例では3段)に並べて設けられた構成で適用されると特に好適である。このように,上下複数段に収容ケース10が配列されると,下段側の収容ケースの奥部が,上段側の収容ケースの存在によって見えにくく,また,その奥部に物を出し入れし辛くなるからである。
また,収容ケース10及びその支持機構Xは,図1に示したように,当該冷蔵庫Aの下側の左右分割した領域に形成された野菜室3や冷蔵室5等の収容室に設けられた構成で適用されると特に好適である。
これにより,左右分割によって回動範囲(手前側の必要スペース)が狭くなるよう構成されたドア3a,5aと併せて,一般に空きスペースが狭い下側領域において特に省スペース化された冷蔵庫を提供できる。
ところで,前述したように,野菜室3のドア3aの内側には,縦野菜ケース6a(収容部)が設けられているため,ドア3aを約90°開いた状態で収容ケース10を引き出すと,収容ケース10前面と縦野菜ケース6とが干渉し得る。
そこで,前記引き出し規制部22(図7参照)により構成される引き出し規制機構を,約90°開かれたドア3aの内側かつ手前側に設けられた縦野菜ケース6aに干渉する(当たる)直前の位置で収容ケース10の動きを規制するよう構成すれば,周囲のスペースが狭くドア3aを十分に開くことができない状況においても,引き出した収容ケース10が縦野菜ケース6aに当たることを防止できる。この場合,引き出し規制部22は,縦野菜ケース6aとの干渉防止用と,前記手前傾斜状態へ移行前の一時停止用との各々について個別に設けることや,それらを兼用するもの1組を設けることが考えられる。
本発明を実施する際の具体的構成としては,前述した収容ケース支持機構Xの他,図11に示すような収容ケース支持機構X’のような実施例も考えられる。
図11において,収容ケース支持機構Xにおける各構成要素と同等の機能を果たす対応する構成要素については,収容ケース支持機構Xにおいて用いた符号に’(ダッシュ)を付加した記号を付している。
収容ケース支持機構X’では,本体レール部20’が,収容室内側側面に上下にほぼ平行に2段に突設されている。以下,上段側の本体レール部を第1本体レール部20a’といい,下段側の本体レール部を第2本体レール部20b’という。
そして,収容ケース10’の側面に突設された上面当接突設部41’が,第2本体レール部20b’の上面に当接し,同様に,収容ケース10’の側面において上面当接突設部41’よりも奥側(かつ上側)に突設された下面当接突設部51’が,第1本体レール部20a’の下面に当接することにより,収容ケース10’が基準姿勢で支持される。また,収容ケース10’が奥行き方向に引く或いは押されることにより,各突設部41’,51’各々が,本体レール部20’の上面及び下面各々を摺動し,収容ケース10’が基準姿勢のまま奥行き方向に移動する。
さらに,第2本体レール部20b’の上面に突設された引き出し規制部22’が,収容ケース10’の上面当接突設部41’を係止してその引き出し方向への動きが規制される。この状態で,収容ケース10’の手前側が持ち上げられると,下面当接突設部51’を支点に収容ケース10’が回動して引き出し規制部22’による規制が解除され,さらに手前に引き出すことが可能となる。
また,第2本体レール部20b’の手前側端部付近の上面には,手前下方に向けて傾斜して形成され,上面当接突設部41’を摺動させる上面傾斜部25’と,その上面傾斜部25’の手前側に設けられ,上面当接突設部41’を係止することにより収容ケース10’を前記手前傾斜状態で保持する上面係止保持部23’とが形成されている。
このような構成によっても,収容ケース支持機構Xと同様の作用効果を果たす収容ケース支持機構を実現できる。
本構成によれば,本体レール部を2段に設ける必要が生じるものの,前述の収容ケース支持機構Xにおける本体レール部20のように,上面傾斜部25や下面傾斜部26を設けるために部分的に細く形成する必要がなく,本体レール部の強度を確保しやすい。
また,前記上面係止保持部23を前記支持部30に設けた構造も考えられる。例えば,図9に示した収容ケース支持機構において,支持部30に被支持部53を保持する部分として上面係止保持部23と同様の形状部分を設けた構成が考えられる。この場合,下面係止保持部24が無い構造としてもよい。
本発明は,冷蔵庫における引出式の収容器に利用可能である。
本発明の実施形態に係る冷蔵庫Aのドアを開いた状態の正面図。 冷蔵庫Aが備える野菜室の側断面図。 冷蔵庫Aが備える収容ケース支持機構Xの構成要素を表す図。 冷蔵庫Aにおいて収容ケースを引き出した状態を表す断面図。 収容ケース支持機構Xの構造を表す側面透視図。 収容ケースが中間停止位置で基準姿勢にあるときの収容ケース支持機構Xの状態を表す側面図。 収容ケースが中間停止位置でその手前側が持ち上げられたときの収容ケース支持機構Xの状態を表す側面図。 収容ケースが手前下方に傾斜した状態にあるときの収容ケース支持機構Xの状態を表す側面図。 収容ケース支持機構Xから上面係止保持部を除いた支持機構において収容ケースが手前下方に傾斜時に作用する力をベクトル表記した図。 収容ケース支持機構Xから補助支持部を除いた支持機構において収容ケースが手前下方に傾斜時に作用する力をベクトル表記した図。 本発明の実施例に係る収容ケース支持機構X’の構成を表す側面透視図。
符号の説明
A…冷蔵庫
X…収容ケース支持機構
1…収容室内側の側面(隔壁)
2〜5…収容室(冷蔵室,野菜室,製氷室,冷凍室)
2a〜5a…ドア
6…縦野菜ケース
10…収容ケース
11…取手部
20…本体レール部
22…引き出し規制部
23…上面係止保持部
24…下面係止保持部
25…上面傾斜部
26…下面傾斜部
27…屈曲面部
30…支持部
41…上面当接突設部
51…下面当接突設部

Claims (10)

  1. 被冷却物の収容室内に手前側へ引き出し可能な収容器を備えた冷蔵庫であって,
    前記収容器を所定の基準の姿勢のまま奥行き方向に案内しつつ支持する引き出し機構と,
    前記引き出し機構により支持された前記収容器が所定の停止位置まで引き出された際に該収容器を前記基準の姿勢よりも手前下方に傾けた手前傾斜状態で保持する傾斜保持機構と,
    を具備してなることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記引き出し機構により支持された前記収容器が引き出された際に前記停止位置に至る前の所定位置で該収容器の引き出し方向への動きを規制するとともに所定操作により該規制が解除される引き出し規制機構を具備してなる請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記引き出し機構が,
    前記収容室内側の両側面各々に奥行き方向に伸びて突設され前記収容器を奥行き方向に案内しつつ支持するレール部と,
    前記収容器外側の両側面各々の奥側の所定位置に突設され前記レール部に支持される部分であって,前記レール部の上面に当接する上面当接突設部と該上面当接突設部から奥側に間隔を隔てて突設され前記レール部の下面に当接する下面当接突設部とを有する収容器突設部と,
    を具備してなる請求項1又は2のいずれかに記載の冷蔵庫。
  4. 前記傾斜保持機構が,
    前記レール部の手前側端部付近の上面に手前下方に向けて傾斜して形成され前記収容器の前記上面当接突設部を摺動させる上面傾斜部及び/若しくは前記レール部における手前側端部付近から前記収容器の前記上面当接突設部及び前記下面当接突設部の奥行き方向の間隔分だけ奥側の位置の下面に手前上方に向けて傾斜して形成され前記収容器の前記下面当接突設部を摺動させる下面傾斜部と,
    前記レール部の一部に形成され,引き出された前記収容器が,前記上面傾斜部に対して前記上面当接突設部に摺動すること及び/若しくは前記下面傾斜部に対して前記下面当接突設部が摺動することにより前記手前傾斜状態となった状態で,前記上面当接突設部及び前記下面当接突設部の一方若しくは両方を係止することにより前記収容器を前記手前傾斜状態で保持する係止保持部と,
    を具備してなる請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 前記引き出し機構が,
    前記収容室内側の両側面各々に奥行き方向に伸びて突設され前記収容器を奥行き方向に案内しつつ支持するレール部と,
    前記収容器外側の両側面各々の奥側の所定位置に突設され前記レール部に支持される部分であって,前記レール部の上面に当接する部分及び前記レール部の下面に当接する下面当接突設部と,を有して構成され,
    前記傾斜保持機構が,
    前記レール部に設けられ前記収容器の前記下面当接突設部を係止して該収容器を前記手前傾斜状態で保持する下面係止保持部と,
    前記下面係止保持部よりも手前側において前記収容室内側の両側面各々に突設され前記収容器の一部に形成された所定の被支持部を支えることにより該収容器を前記手前傾斜状態で保持する傾斜収容器支持部と,を有するとともに,
    当該冷蔵庫を側面側から見た場合に,前記傾斜収容器支持部における前記被支持部に対する接触部から該接触部の表面に加わる前記収容器の荷重による押圧力の方向に対して直角の方向に伸ばした直線よりも前記下面係止保持部による前記下面当接突設部の係止位置が上側となるよう構成されてなる請求項1又は2のいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 前記レール部の上面に当接する部分に上面当接突設部を設け,
    前記傾斜収容器支持部が,前記手前傾斜状態にある前記収容器における前記上面当接突設部の位置よりも手前側に設けられてなる請求項5に記載の冷蔵庫。
  7. 前記レール部における前記下面係止保持部の奥側の下面に,前記手前傾斜状態にある前記収容器における前記下面当接突設部の奥側上方への動きを規制する曲面部が形成されてなる請求項4〜6のいずれかに記載の冷蔵庫。
  8. 前記引き出し機構において,前記レール部が前記収容室内側の両側面各々において前記収容器1つに対して一段に形成され,該一段の前記レール部における上面及び下面の各々に前記収容器の前記上面当接部及び前記下面当接部各々が当接してなる請求項3〜7のいずれかに記載の冷蔵庫。
  9. 前記引き出し機構において,前記レール部が前記収容室内側の両側面各々において前記収容器1つに対して上下二段に形成され,下段側の該レール部の上面及び上段側の該レール部の下面の各々に前記収容器の前記上面当接突設部及び前記下面当接突設部の各々が当接してなる請求項3〜7のいずれかに記載の冷蔵庫。
  10. 前記引き出し規制機構が,
    前記収容室側に突設され前記収容器の一部を係止して前記収容器の引き出し方向への動きを規制する引き出し規制部を備え,前記収容器の手前側が持ち上げられることにより前記収容器の前記上面当接突設部若しくは前記下面当接突設部を支点に前記収容器が回動して前記引き出し規制部による前記規制が解除されるものである請求項3〜9のいずれかに記載の冷蔵庫。
JP2005229317A 2005-08-08 2005-08-08 冷蔵庫 Pending JP2007046807A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005229317A JP2007046807A (ja) 2005-08-08 2005-08-08 冷蔵庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005229317A JP2007046807A (ja) 2005-08-08 2005-08-08 冷蔵庫

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007046807A true JP2007046807A (ja) 2007-02-22

Family

ID=37849767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005229317A Pending JP2007046807A (ja) 2005-08-08 2005-08-08 冷蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007046807A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140017190A (ko) * 2012-07-31 2014-02-11 엘지전자 주식회사 냉장고 도어 바스켓
CN104121750A (zh) * 2013-04-25 2014-10-29 海尔集团公司 制冷器具
WO2017068641A1 (ja) * 2015-10-20 2017-04-27 三菱電機株式会社 冷蔵庫
CN108195131A (zh) * 2018-01-19 2018-06-22 青岛海尔股份有限公司 冰箱、冰箱门体及可翻转瓶座

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140017190A (ko) * 2012-07-31 2014-02-11 엘지전자 주식회사 냉장고 도어 바스켓
KR101949958B1 (ko) * 2012-07-31 2019-02-21 엘지전자 주식회사 냉장고
CN104121750A (zh) * 2013-04-25 2014-10-29 海尔集团公司 制冷器具
CN104121750B (zh) * 2013-04-25 2016-08-24 海尔集团公司 制冷器具
WO2017068641A1 (ja) * 2015-10-20 2017-04-27 三菱電機株式会社 冷蔵庫
JPWO2017068641A1 (ja) * 2015-10-20 2018-05-24 三菱電機株式会社 冷蔵庫
CN108195131A (zh) * 2018-01-19 2018-06-22 青岛海尔股份有限公司 冰箱、冰箱门体及可翻转瓶座
WO2019141049A1 (zh) * 2018-01-19 2019-07-25 青岛海尔股份有限公司 冰箱、冰箱门体及可翻转瓶座
CN108195131B (zh) * 2018-01-19 2020-03-31 青岛海尔股份有限公司 冰箱、冰箱门体及可翻转瓶座
RU2741561C1 (ru) * 2018-01-19 2021-01-26 Циндао Хайер Ко., Лтд. Холодильник, дверца холодильника и поворотная полка
US11391509B2 (en) 2018-01-19 2022-07-19 Qingdao Haier Co., Ltd. Refrigerator, refrigerator door and rotatable storage rack

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10935306B2 (en) Refrigerator
KR101627935B1 (ko) 냉장고
US20130119845A1 (en) Refrigerator
EP2175218B1 (en) Refrigerator
JP3895136B2 (ja) 冷蔵庫の引出し容器
KR20100032178A (ko) 냉장고의 선반 및 이를 포함하는 냉장고
JP2007046807A (ja) 冷蔵庫
JPH05113289A (ja) 貯蔵庫
KR20100032549A (ko) 냉장고의 선반
US8657132B2 (en) Bin divider for use in a door bin
KR102607011B1 (ko) 냉장고
JP5119081B2 (ja) 冷蔵庫
KR20170126575A (ko) 냉장고
KR100513681B1 (ko) 냉장고
JP2013057472A (ja) 冷蔵庫
WO2023157216A1 (ja) 冷蔵庫
KR20140017190A (ko) 냉장고 도어 바스켓
KR101803625B1 (ko) 냉장고
JP3927983B2 (ja) 冷蔵庫
JP7398290B2 (ja) 冷蔵庫
KR20080066450A (ko) 냉장고
JP4493568B2 (ja) 冷蔵庫
JP2006038357A (ja) 冷蔵庫
JP2010008012A (ja) 冷蔵庫
JP2023041328A (ja) 冷蔵庫