JP2007045567A - 張力制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】巻戻しダンサロール制御装置において、巻戻電動機(5)の巻戻電動機慣性モーメント設定器(18)と、巻戻電動機(5)の速度変化をトルクとして演算する加減速トルク演算器(19)と、巻戻電動機速度制御器(8)の出力を指令とし、加減速トルク演算器(19)の出力を帰還としてその差を少なくするように制御する加減速トルク制御器(20)を備えた。
【選択図】 図1
Description
図3は材料1を矢印の方に送り出している。材料を搬送するために基準ロール4は基準ロール速度制御器13にて速度が制御されている。一方、巻戻電動機5は巻戻電動機駆動装置7でダンサロールの位置を一定にするように制御されている。ダンサロール位置検出器3Aは前記電動機制御によって生ずる位置を検出している。
このような働きをする装置の構成は次のようになっている。基準ロール4は基準ロール4に連結された基準ロール電動機10と、ライン速度指令器16の出力であるライン速度信号16Bと基準ロール速度検出器11の検出値とを受けて働く基準ロール速度制御器13により速度制御され材料1のライン速度を一定に制御する。
ライン速度指令器16はライン速度設定器16Aの信号を入力し、運転・停止指令(不図示)でライン速度信号16Bを出力するとともにライン加減速信号16Cを出力している。
ダンサロール位置制御器15はダンサロール位置検出器3Aと、ダンサロール位置設定器14の信号を受けて動作し、その出力を位置補正信号15Aとして出力している。この位置補正信号15Aとライン速度信号16Bに加えたものを速度指令として巻戻電動機5に与える。
巻戻電動機5はこの速度指令値を巻戻径演算器17の出力である巻戻径演算値17Bで除したものを巻戻電動機速度指令として速度を制御している。これらダンサロール位置フィードバック制御系に加え、巻戻張力の安定を図るため巻戻電動機トルク補償器9が設置されている。巻戻電動機トルク補償器9は巻戻機2の本体メカロストルク、巻戻機2の材料の重量による重量メカロストルク、加減速時の本体慣性トルクならびに材料分慣性トルクを演算し、巻戻電動機トルク補償信号9Aとして出力している。
巻戻径演算器17は巻戻電動機5と基準ロール電動機4の速度比から径をもとめる。径演算は各速度の比率から設定されるため、最初の値は初期径設定器17Aで巻戻径・材料厚み演算器17に与えられる。この巻戻径演算値17Bは巻戻電動機速度制御器8の比例ゲインを径に比例して増大させるように作用している。
これらの駆動制御は次のように実現されている。すなわち、バッキングロール電動機31はバッキングロール21に接続されたバッキングロール電動機31とバッキングロール電動機駆動装置30により駆動されている。バッキングロール電動機31は速度指令器28の指令に従い、速度制御器29により速度検出器32の検出値をフィードバックとして速度制御される。このとき張力は張力検出器25で測定されフィードバックとして使用される。張力設定器26からそのフィードバックが減算され張力制御器27で張力制御される。
この張力制御器27の出力は前記速度指令信号に加算されて速度制御器29に送られ、速度制御ループで速度制御した上でバッキングロール電動機駆動装置30にトルク指令として与えられる。
この張力制御器27はブレード着信号34で比例定数、積分定数を切替えており、ブレード着信号34が開した場合は積分出力をホールドしている。
前記フィードバックループ系の応答遅れを補償する意味でトルク補償器33が設置されている。これはブレード着信号34を受けて変化するトルクを予め設定しておくものでフィードフォワード補償を行う。
このようにしてコータ張力制御が実現される。
また、従来のコータ張力制御装置は、ブレードの着又は脱時の負荷の変動は、フィードバック制御とフィードフォワード補償の組合わせで行われている。このフィードフォワード補償は実際の操業状態のデータを基に設定されている。
しかし、このフィードフォワード補償は製品種別、塗工液の噴出量、塗工液の粘性、ブレードの材質、ブレードの角度と押し込み量などで大きく変化しており、正確な値を設定するすることができないので、ブレード着ならびに脱時の負荷変動による速度変化が大きく、ブレード着後のバッキングロール前のたるみによるしわの発生、その反動による製品への過大張力による破断発生という問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、系の変化に追従するとともにフィードフォワードによる補償を不要にし、速い応答と振動を抑制することができる巻戻しダンサロール位置制御装置を提供することを目的とする。
また、系の変化に追従させるためのフィードフォワードによる補償を不要にし、速い応答と振動を抑制することができるコータ張力制御装置を提供することを目的としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の張力制御装置を、巻戻し張力制御のダンサーロール制御に応用して、巻き取られた材料を巻戻す巻戻機とその速度、トルクを制御する駆動装置と、当該材料を一定速度で搬送する基準ロールとその速度を制御する駆動装置と、巻戻機と基準ロールの間の張力を一定にするためのダンサロールとその位置を測定するためのダンサロール位置検出器とその位置を制御するダンサロール位置制御器と、巻戻機と基準ロールの速度から巻戻し材料の巻戻径演算器を持つ巻戻しダンサロール制御装置において、巻戻電動機の巻戻電動機慣性モーメント設定器と、巻戻電動機の速度変化をトルクとして演算する加減速トルク演算器と、巻戻電動機速度制御器の出力を指令とし、加減速トルク演算器の出力を帰還としてその差を少なくするように制御する加減速トルク制御器を備えたことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の張力制御装置をコータ張力制御に応用して、帯状の製品表面に塗工液を噴射するファンテンと、その噴射された塗工液を所定の厚みに掻き落とすコータブレードと、前記製品を搬送し前記コータブレードがタッチするバッキングロールからなる製品ラインと、このバッキングロールを回転させる電動機と、その電動機を駆動する駆動装置と、この駆動装置へ指令を与える速度制御器と、前記バッキングロール受入側製品の張力を検出する張力検出器と、前記張力を予め設定する張力設定器と、その張力設定器の出力と前記張力検出器の検出値との張力偏差値を入力とする張力制御器と、この張力制御器の出力を速度指令器の指令出力に加える加算手段と、その加算手段の出力から前記速度検出器の検出値を減算する減算器とを備え、バッキングロール慣性モーメントを設定する機能と、バッキングロール速度検出器の信号変化をトルクの変化量として演算する加減速トルク演算器と、加減速トルク演算器の出力を速度制御器の出力から減算する手段と、その減算された信号を入力として加減速トルクを制御する加減速トルク制御器とを備えたことを特徴としている。
また、コータ張力制御についても、バッキングロールの速度変化を捉えることによりトルクの変化が検出できるため、フィードフォワード補償をなくすことができる。更に、製品材質、塗工液の噴射量・粘性、ブレードの種別や設定等に影響されない張力制御をすることができる。
加減速トルク演算器19は、巻戻電動機速度検出器6の信号と巻戻電動機慣性モーメント設定器18から、加減速トルク演算器19の出力である加減速トルクを計算している。
Tact=J/9.55×dN/dt ・・・・・(1)
で表される。ここでd/dtは微分演算子である。
図2は、本発明のコータ張力制御装置の構成を示す図である。図4と異なるのはトルク補償器33とブレード着信号34を削除し、加減速トルク演算器36、バッキングロール電動機慣性モーメント設定器35ならびに加減速トルク制御器37を追加している。
本発明が特許文献2と異なる部分は、加減速トルク演算器36、バッキングロール電動機慣性モーメント設定器35ならびに加減速トルク制御器37を備えた部分である。
なお、図4と同一構成には同一符号を付し、図4と異なる点を主体に説明する。
Tact=J/9.55×dN/dt ・・・・・(2)
で表される。ここでd/dtは微分演算子である。
また、図2の場合は、コータ張力制御装置としての用途の他に、ブレードをロールに置換えて、本発明の場合の構成を同じにすれば、ロールタッチ等の負荷変動も緩和することができるので、ロールコータ、カレンダという用途にも使用できる。
2 巻戻機
2A 巻戻機(次回)
3 ダンサロール
3A ダンサロール位置検出器
4 基準ロール
5 巻戻電動機
6 巻戻電動機速度検出器
7 巻戻電動機駆動装置
8 巻戻電動機速度制御器
9B 巻戻電動機トルク指令信号
10 基準ロール電動機
11 基準ロール電動機速度検出器
12 基準ロール駆動装置
13 基準ロール速度制御器
14 ダンサロール位置設定器
15 ダンサロール位置制御器
15A 位置補正信号
16 ライン速度指令器
16A ライン速度設定器
16B ライン速度信号
16C ライン加減速信号
17 巻戻径演算器
17A 巻戻初期径設定器
17B 巻戻径演算値
18 巻戻電動機慣性モーメント設定器
19 加減速トルク演算器
20 加減速トルク制御器
21 バッキングロール
22 製品
23 コータブレード
24 ファンテン
25 張力検出器
26 張力設定器
27 張力制御器
28 速度指令器
29 速度制御器
30 バッキングロール電動機制御装置
31 バッキングロール電動機
32 速度検出器
35 バッキングロール電動機慣性モーメント設定器
36 加減速トルク演算器
37 加減速トルク制御器
Claims (3)
- 速度指令に対して電動機速度検出信号を帰還して偏差信号を演算し、速度制御器により前記偏差信号を増幅して得られたトルク指令信号に従った電動機トルクとなるように電動機の電流を制御する帯状材料の張力制御装置において、
前記電動機速度検出信号を微分した値に慣性モーメントを乗じた加速トルク信号を出力する加減速トルク演算器と、前記速度制御器のトルク指令信号を電動機の加速トルクとして、前記加減速トルク演算器の出力信号を電動機の加速トルク信号として帰還し、2つの信号の信号偏差を比例・積分して得られた信号を加えた信号を出力して、速度の変化をトルク指令に補正し、前記加速トルク信号が前記速度制御器出力のトルク指令信号に一致するように制御する加減速トルク制御器と、を備えたことを特徴とする張力制御装置。 - 請求項1記載の張力制御装置を、巻戻し張力制御のダンサーロール制御に応用して、巻き取られた材料を巻戻す巻戻機とその速度、トルクを制御する駆動装置と、当該材料を一定速度で搬送する基準ロールとその速度を制御する駆動装置と、巻戻機と基準ロールの間の張力を一定にするためのダンサロールとその位置を測定するためのダンサロール位置検出器とその位置を制御するダンサロール位置制御器と、巻戻機と基準ロールの速度から巻戻し材料の巻戻径演算器を持つ巻戻しダンサロール制御装置において、
巻戻電動機の巻戻電動機慣性モーメント設定器と、巻戻電動機の速度変化をトルクとして演算する加減速トルク演算器と、巻戻電動機速度制御器の出力を指令とし、加減速トルク演算器の出力を帰還としてその差を少なくするように制御する加減速トルク制御器を備えたことを特徴とする張力制御装置。 - 請求項1記載の張力制御装置をコータ張力制御に応用して、帯状の製品表面に塗工液を噴射するファンテンと、その噴射された塗工液を所定の厚みに掻き落とすコータブレードと、前記製品を搬送し前記コータブレードがタッチするバッキングロールからなる製品ラインと、このバッキングロールを回転させる電動機と、その電動機を駆動する駆動装置と、この駆動装置へ指令を与える速度制御器と、前記バッキングロール受入側製品の張力を検出する張力検出器と、前記張力を予め設定する張力設定器と、その張力設定器の出力と前記張力検出器の検出値との張力偏差値を入力とする張力制御器と、この張力制御器の出力を速度指令器の指令出力に加える加算手段と、その加算手段の出力から前記速度検出器の検出値を減算する減算器とを有するコータ張力制御装置において、
バッキングロール慣性モーメントを設定する機能と、バッキングロール速度検出器の信号変化をトルクの変化量として演算する加減速トルク演算器と、加減速トルク演算器の出力を速度制御器の出力から減算する手段と、その減算された信号を入力として加減速トルクを制御する加減速トルク制御器とを備えたことを特徴とする張力制御装置。
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2005
- 2005-08-09 JP JP2005231024A patent/JP4807001B2/ja active Active
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