JP2007045207A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ラップベルト及びショルダーベルトの各々に対して付与する張力を、車両の状態に応じて適切に制御することが可能な乗員保護装置を提供する。
【解決手段】 乗員保護装置は、ラップベルトに対して付与する張力を制御するラップベルト制御手段と、ショルダーベルトに対して付与する張力を制御するショルダーベルト制御手段と、車両の前輪に作用する実セルフアライニングトルクを推定する手段と、前輪の横滑り角を推定する横滑り角推定手段と、実セルフアライニングトルク及び基準セルフアライニングトルクに基づいてグリップ度を算出するグリップ度算出手段とを有する。具体的には、グリップ度が第1の所定値未満である場合、ラップベルト制御手段はラップベルトに対して張力を付与し、ショルダーベルト制御手段はショルダーベルトに対して張力を付与しない。この第1の所定値は、運転者が車両に生じる横滑りを認識し始めるグリップ度に設定される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両の乗員を保護する乗員保護装置に関する。
従来より、車両の乗員を保護する乗員保護装置として、シートベルトを用いたシートベルト装置などが知られている。例えば、特許文献1には、車両が横滑りした場合に、シートベルトのプリテンショナを作動させる技術が記載されている。また、特許文献2には、衝突の回避が可能である場合に、他の座席に比して運転席のシートベルトの張力を小さくする技術が記載されている。
また、特許文献3には、上記した車両の横滑りの可能性を推定する技術が記載されている。具体的には、特許文献3には、前輪に発生する横力又は横滑り角により推定される基準セルフアライニングトルクと実セルフアライニングトルクとの比(グリップ度)に基づいて、車両が横滑りする可能性を推定する技術が開示されている。
特開2001−122081号公報 特開2001−114069号公報 特開2003−341542号公報
しかしながら、上記した特許文献1及び2に記載された技術では、車両の状態に応じて適切に、シートベルトを構成するラップベルト及びショルダーベルトの張力を適切に制御することができなかった。例えば、ラップベルト及びショルダーベルトの両方に張力を付与することによって、運転者の操舵(ハンドル操作)を妨害してしまう場合があった。一方、特許文献3に記載された技術では、推定された横滑りの可能性に基づいてシートベルトを制御していなかった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ラップベルト及びショルダーベルトの各々に対して付与する張力を、車両の状態に応じて適切に制御することが可能な乗員保護装置を提供することにある。
本発明の1つの観点では、乗員保護装置は、ラップベルトに対して付与する張力を制御するラップベルト制御手段と、ショルダーベルトに対して付与する張力を制御するショルダーベルト制御手段と、車両の前輪に作用する実セルフアライニングトルクを推定する実セルフアライニングトルク推定手段と、前記前輪の横滑り角を推定する横滑り角推定手段と、前記横滑り角に基づいて基準セルフアライニングトルクを推定し、前記実セルフアライニングトルク及び当該基準セルフアライニングトルクに基づいてグリップ度を算出するグリップ度算出手段と、を備え、前記ラップベルト制御手段は、前記グリップ度が第1の所定値未満である場合に、前記ラップベルトに対して張力を付与する。
上記の乗員保護装置は、ラップベルト及びショルダーベルトを有するシートベルト装置として好適に用いられる。乗員保護装置は、ラップベルトに対して付与する張力を制御するラップベルト制御手段と、ショルダーベルトに対して付与する張力を制御するショルダーベルト制御手段と、車両の前輪に作用する実セルフアライニングトルクを推定する実セルフアライニングトルク推定手段と、前輪の横滑り角を推定する横滑り角推定手段と、実セルフアライニングトルク及び基準セルフアライニングトルクに基づいてグリップ度を算出するグリップ度算出手段とを有する。この場合、グリップ度算出手段は、横滑り角に基づいて基準セルフアライニングトルクを推定し、実セルフアライニングトルクと基準セルフアライニングトルクとの比を算出する。
詳しくは、ラップベルト制御手段は、グリップ度が第1の所定値未満である場合に、ラップベルトに対して張力を付与する。この場合、ショルダーベルト制御手段は、ラップベルト制御手段と独立しているため、ショルダーベルトに対して張力を付与しないことができる。また、第1の所定値は、例えば、運転者が車両に生じる横滑りを認識し始めるグリップ度に設定される。このように、上記の乗員保護装置は、車両に生じる横滑りが認識され始める場合、言い換えると車両の安定性が低下した場合(危険度がそれほど高くない場合)、ラップベルトのみに張力を付与し、ショルダーベルトには張力を付与しない。即ち、運転者のハンドル操作が妨げられないように、運転者の腰付近のみを拘束し、運転者の上半身を拘束しないことができる。以上により、上記の乗員保護装置によれば、車両が路外に逸脱する危険度が低い場合には、運転者を保護しつつ、運転者のハンドル操作を確保することが可能となる。
上記の乗員保護装置の一態様では、前記ショルダーベルト制御手段は、前記グリップ度が前記第1の所定値よりも小さい第2の所定値未満である場合に、前記ショルダーベルトに対して張力を付与する。
この態様では、ショルダーベルト制御手段は、グリップ度が第1の所定値よりも小さい第2の所定値未満である場合に、ショルダーベルトに対して張力を付与する。例えば、第2の所定値は、前輪のグリップ度が限界に近いとき、言い換えると車両の横滑りの発生の可能性がかなり高いときのグリップ度に設定される。したがって、上記の乗員保護装置は、車両が路外に逸脱する危険度が高い場合には、乗員がシートに対してしっかり拘束されるように、ラップベルト及びショルダーベルトの両方に対して張力を付与する。即ち、運転者の腰付近及び上半身を拘束する。これにより、乗員保護装置によれば、車両の安定性が大きく低下した場合に、運転者を確実に保護することができる。
本発明の他の観点では、ラップベルトに対して付与する張力を制御するラップベルト制御手段と、ショルダーベルトに対して付与する張力を制御するショルダーベルト制御手段と、操舵によって障害物を回避できる可能性を判定する回避可能性判定手段と、を備え、前記ラップベルト制御手段は、前記回避可能性判定手段によって回避が可能と判定された場合に、前記ラップベルトに対して張力を付与する。
上記の乗員保護装置は、ラップベルトに対して付与する張力を制御するラップベルト制御手段と、ショルダーベルトに対して付与する張力を制御するショルダーベルト制御手段と、操舵によって障害物を回避できる可能性を判定する回避可能性判定手段と、を有する。詳しくは、ラップベルト制御手段は、回避可能性判定手段によって回避が可能と判定された場合に、ラップベルトに対して張力を付与する。この場合、ショルダーベルト制御手段は、例えば、ショルダーベルトに対して張力を付与しない。したがって、乗員保護装置は、障害物との衝突の可能性があるが回避可能性が高い場合には、ラップベルトのみに張力を付与し、ショルダーベルトには張力を付与しない。即ち、運転者のハンドル操作が妨げられないように、運転者の腰付近のみを拘束し、運転者の上半身を拘束しない。これにより、上記の乗員保護装置によれば、操舵による障害物の回避可能性が高い場合には、運転者を保護しつつ、運転者のハンドル操作を確保することができる。
上記の乗員保護装置の一態様では、前記ショルダーベルト制御手段は、前記回避可能性判定手段によって回避が不可能と判定された場合、前記ショルダーベルトに対して張力を付与する。
この態様では、ショルダーベルト制御手段は、回避可能性判定手段によって回避が不可能と判定された場合、ショルダーベルトに対して張力を付与する。即ち、乗員保護装置は、障害物に対する回避可能性が低い場合には、乗員がシートに対してしっかり拘束されるように、ラップベルト及びショルダーベルトの両方に張力を付与する。つまり、運転者の腰付近及び上半身を拘束する。これにより、上記の乗員保護装置によれば、操舵による障害物の回避可能性が低い場合には、運転者を確実に保護することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係る乗員保護装置について説明する。
(車両の構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る乗員保護装置が適用された車両100の全体構成を示す図である。なお、図1は、上方から車両100を観察した模式図であり、左が車両100の前方を示し、右が車両100の後方を示している。
車両100は、主に、前輪1fR、1fLと、後輪1rR、1rLと、ハンドル2と、操舵角センサ3と、操舵トルクセンサ4と、ヨーレートセンサ5と、車速センサ6と、シートベルト装置10と、システムコントローラ20と、を備えている。なお、以下の説明では、左右対称に配置された構成要素については、左右の区別が必要な場合は符号に「L」、「R」を付し、左右の区別が不要な場合は「L」、「R」を省略する。
前輪1f及び後輪1rは、図示しない内燃機関の作動に基づいて回転されると共に、ハンドル2の操作などによって、操舵角が変化される。ハンドル2は、運転者が車両100を旋回などさせるために操作される。運転者がハンドル2を回転させた角度(操舵角)は、操舵角センサ3によって検出される。そして、操舵角センサ3が検出した操舵角は、システムコントローラ20に検出信号S3として出力される。また、操舵トルクセンサ4は、ハンドル4の操作によって生じる操舵トルクを検出し、検出した操舵トルクを検出信号S4としてシステムコントローラ20に出力する。
更に、ヨーレートセンサ5は、車両100に発生するヨーレートを検出し、検出したヨーレートを検出信号S5としてシステムコントローラ20に出力する。車速センサ6は、車両の速度(車速)を検出し、検出した車速を検出信号S6としてシステムコントローラ20に出力する。
システムコントローラ20は、所謂ECU(Electric Control Unit)などによって構成され、CPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インタフェイスなどを有している。システムコントローラ20は、上記した各種センサから供給される検出信号S3〜S6に基づいて、制御信号S10をシートベルト装置10に供給する。
(シートベルト装置の構成)
ここで、本実施形態に係るシートベルト装置10の具体的な構成について、図2を用いて説明する。図2は、シートベルト装置10を装着した状態の乗員Hを正面から観察した図である。なお、シートベルト装置10は、主に、運転席7に適用される。即ち、シートベルト装置10は、運転者である乗員Hを保護するために好適に使用される。
シートベルト装置10は、主に、ラップベルト11と、ショルダーベルト12と、タング部13と、バックル14と、ラッププリテンショナ15と、ショルダープリテンショナ16と、スルーアンカ17と、を備える。
ラップベルト11は、乗員Hの腰付近を主に拘束し、ショルダーベルト12は、乗員Hの肩付近から腰付近までを拘束する。ラップベルト11及びショルダーベルト12は、単一のベルトによって構成されているのではなく、別体のベルトによって構成されている。よって、ラップベルト11及びショルダーベルト12に対して独立に張力を付与することができる。また、ラップベルト11及びショルダーベルト12は、両方とも一端がタング部13に固定されている。このタング部13は、車両100の車室に固定されたバックル部14に差し込まれることによって、バックル部14と脱着不可に固定される。
更に、ラップベルト11及びショルダーベルト12は、他の一端が、それぞれラッププリテンショナ15及びショルダープリテンショナ16に接続されている。この場合、ショルダーベルト12は、乗員Hの肩付近に設けられたスルーアンカ17によって折り返されて、ショルダープリテンショナ16に接続される。ラッププリテンショナ15及びショルダープリテンショナ16は、車両100の車室に固定されている。
ラッププリテンショナ15は、内部に設けられたモータ15a(以下、「ラッププリテンショナモータ」と呼ぶ。)によって、矢印71で示すようにラップベルト11を巻き取る。これにより、ラップベルト11に張力を付与し、乗員Hの腰付近を拘束する。一方、ショルダープリテンショナ16は、内部に設けられたモータ16a(以下、「ショルダープリテンショナモータ」と呼ぶ。)によって、矢印72及び矢印73で示すようにショルダーベルト12を巻き取る。これにより、ショルダーベルト12に張力を付与し、乗員Hの肩付近から腰付近まで(即ち、上半身)を拘束する。
ラッププリテンショナモータ15a及びショルダープリテンショナモータ16aは、前述したシステムコントローラ20によって制御される。具体的には、システムコントローラ20から供給される制御信号S10によって制御される。詳しくは、ラッププリテンショナモータ15aは制御信号S10aによって駆動制御され、ショルダープリテンショナモータ16aは制御信号S10bによって駆動制御される。以上により、シートベルト装置10は、ラップベルト11に及びショルダーベルト12に対して独立に張力を付与することができる。
(システムコントローラの構成)
ここで、前述したシステムコントローラ20の具体的な構成について、図3を用いて説明する。
図3は、システムコントローラ20の概略構成を示すブロック図である。システムコントローラ20は、セルフアライニングトルク推定部21と、横滑り角推定部22と、グリップ度算出部23と、路外逸脱危険度算出部24と、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25と、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26と、を備える。
システムコントローラ20は、操舵角センサ3と、操舵トルクセンサ4と、ヨーレートセンサ5と、車速センサ6から、検出信号S3〜S6を取得する。これらの検出信号S3〜S6に基づいて、システムコントローラ20内の処理部で処理が行われる。
セルフアライニングトルク推定部21は、操舵角センサ3から供給される操舵角と操舵トルクセンサ4から供給される操舵トルクを取得し、これらに基づいて前輪1fに働く実セルフアライニングトルクを推定する。そして、セルフアライニングトルク推定部21は、推定した実セルフアライニングトルクを信号S21としてグリップ度算出部23に供給する。このように、セルフアライニングトルク推定部21は、セルフアライニングトルク推定手段として機能する。
横滑り角推定部22は、ヨーレートセンサ5から供給されるヨーレートと車速センサ6から供給される車速を取得し、これらに基づいて前輪1fの横滑り角を推定する。そして、横滑り角推定部22は、推定した横滑り角を信号S22としてグリップ度算出部23に供給する。このように、横滑り角推定部22は、横滑り角推定手段として機能する。なお、横滑り角推定部22は、横滑り角の代わりに、横力(サイドフォース)を推定してもよい。
グリップ度算出部23は、まず、取得した実セルフアライニングトルクと横滑り角との関係に基づいて基準セルフアライニングトルクを算出する。基準セルフアライニングトルクの算出方法を、図4を用いて説明する。
図4は、横軸に横滑り角を示し、縦軸にセルフアライニングトルクを示す。グリップ度算出部23は、実セルフアライニングトルク及び横滑り角に基づいて、これらが満たす関係を算出する。これにより、例えば曲線51で示すような、実セルフアライニングトルクと横すべり角との関係が得られる。実セルフアライニングトルクは、通常、横滑り角が大きくなるにつれて上昇するが、横滑り角が大きくなり過ぎると低下していく。即ち、横滑り角が大きくなり過ぎると、横滑りが発生する可能性が高くなる。グリップ度算出部23は、算出したこのような関係に基づいて、図4の原点付近における勾配を算出する。そして、グリップ度算出部23は、算出された勾配と横滑り角に基づいて、直線52で示すような基準セルフアライニングトルクを得る。基準セルフアライニングトルクは、横滑り角の増加に伴って線形に増加していく。
次に、グリップ度算出部23は、実セルフアライニングトルクと基準セルフアライニングトルクとの比(グリップ度Gf)を算出する。詳しくは、「グリップ度Gf=実セルフアライニングトルク/基準セルフアライニングトルク」である。そして、グリップ度算出部23は、算出したグリップ度Gfを信号S23として路外逸脱危険度算出部24に供給する。このように、グリップ度算出部23は、グリップ度算出手段として機能する。
路外逸脱危険度算出部24は、取得したグリップ度Gfに基づいて、車両100が路外に逸脱する危険度(路外逸脱危険度ξ)、言い換えると車両100が横滑りする危険度を算出する。具体的には、路外逸脱危険度算出部24は、ラッププリテンショナモータ15aを制御するための路外逸脱危険度ξ1と、ショルダープリテンショナモータ16aを制御するための路外逸脱危険度ξ2を算出する。詳しくは、路外逸脱危険度ξ1は、グリップ度Gfが第1の所定値K1未満であるか否かに基づいて算出され、路外逸脱危険度ξ2は、グリップ度Gfが第2の所定値K2未満であるか否かに基づいて算出される。このように、路外逸脱危険度ξ1と路外逸脱危険度ξ2は、互いに独立した値として算出される。
図5は、グリップ度Gfの判定に用いる、第1の所定値K1及び第2の所定値K2を示した図である。図5は、横軸に横滑り角を示し、縦軸にグリップ度Gfを示している。図5より、グリップ度は、横滑り角が所定の角度になるまでは「1」であるが、即ち実セルフアライニングトルクと基準セルフアライニングトルクとが等しいが、横滑り角が所定の角度以上となったときに減少することがわかる。このようにグリップ度が減少した場合には、車両100が横滑りし始める。
第1実施形態においては、運転者が車両100の横滑りを認識し始めるグリップ度Gfを、第1の所定値K1として設定する。例えば、第1の所定値K1は、「0.6」以下の値に設定される。更に、前輪1fのグリップ度が限界に近いとき、言い換えると車両の横滑りの発生の可能性がかなり高いときのグリップ度Gfを、第2の所定値K2として設定する。例えば、第2の所定値K2は、「0」付近の値に設定される。即ち、第2の所定値K2は、第1の所定値K1よりも小さい。
また、路外逸脱危険度ξ1は、グリップ度Gfが第1の所定値K1を超えている場合に、大きな値として算出される。更に、路外逸脱危険度ξ2は、グリップ度Gfが第2の所定値K2を超えている場合に、大きな値として算出される。第1の所定値K1は第2の所定値K2よりも小さいため、基本的には、路外逸脱危険度ξ1は路外逸脱危険度ξ2よりも大きな値となる。
図3に戻って、路外逸脱危険度算出部24の説明を行う。路外逸脱危険度算出部24は、このようにして算出した路外逸脱危険度ξ1を信号S24aとしてラッププリテンショナモータ駆動制御部25に供給すると共に、算出した路外逸脱危険度ξ2を信号S24bとしてショルダープリテンショナモータ駆動制御部26に供給する。
ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、取得した路外逸脱危険度ξ1に基づいて制御信号S10aを出力することによって、ラッププリテンショナモータ15aの駆動制御を行う。この場合、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ15aから供給されるフィードバック信号S15aにも基づいて制御を行う。具体的には、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、路外逸脱危険度ξ1が第1の危険度判定値J1よりも大きい場合には、ラッププリテンショナモータ15aを駆動する。一方、路外逸脱危険度ξ1が第1の危険度判定値J1以下である場合には、ラッププリテンショナモータ15aを駆動しない。このように、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラップベルト制御手段として機能する。
ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、取得した路外逸脱危険度ξ2に基づいて制御信号S10bを出力することによって、ショルダープリテンショナモータ16aの駆動制御を行う。この場合、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ16aから供給されるフィードバック信号S16aにも基づいて制御を行う。詳しくは、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、路外逸脱危険度ξ2が第2の危険度判定値J2よりも大きい場合に、ショルダープリテンショナモータ16aを駆動する。路外逸脱危険度ξ2が第2の危険度判定値J2よりも大きい状況においては、基本的には、路外逸脱危険度ξ1も第1の危険度判定値J1よりも大きくなる。そのため、ショルダープリテンショナモータ16aが駆動されているときには、ラッププリテンショナモータ15aも駆動されている。したがって、路外逸脱危険度ξ2が第2の危険度判定値J2よりも大きい状況においては、ラッププリテンショナモータ15a及びショルダープリテンショナモータ16aの両方が駆動される。
一方、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、路外逸脱危険度ξ2が第2の危険度判定値J2以下である場合には、ショルダープリテンショナモータ16aを駆動しない。路外逸脱危険度ξ2が第2の危険度判定値J2以下である状況においては、路外逸脱危険度ξ1が第1の危険度判定値J1よりも大きい場合と、路外逸脱危険度ξ1が第1の危険度判定値J1以下である場合の両方の状況がある。よって、シートベルト装置10においては、ラッププリテンショナモータ15aのみが駆動している状況が存在する。以上のように、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダーベルト制御手段として機能する。
ラッププリテンショナモータ15aは、制御信号S10a(ラッププリテンショナモータ駆動指令も含む)に基づいて駆動される。これにより、ラッププリテンショナモータ15aは、制御信号S10aに対応するモータ回転角で回転する。そして、ラッププリテンショナモータ15aは、現在設定されているモータ回転角に対応するフィードバック信号S15aをラッププリテンショナモータ駆動制御部25に供給する。
一方、ショルダープリテンショナモータ16aは、制御信号S10b(ショルダープリテンショナモータ駆動指令も含む)に基づいて駆動する。これにより、ショルダープリテンショナモータ16aは、制御信号S10bに対応するモータ回転角で回転する。そして、ショルダープリテンショナモータ16aは、現在設定されているモータ回転角に対応するフィードバック信号S16aを、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26に供給する。
このように、第1実施形態に係る乗員保護装置は、車両100が路外に逸脱する危険度に応じて、ラップベルト11とショルダーベルト12に対して独立に張力を付与する。詳しくは、車両100が路外に逸脱するが低い場合には、ラップベルト11のみに張力を付与し、ショルダーベルト12には張力を付与しない。即ち、運転者のハンドル操作が妨げられないように、運転者の腰付近のみを拘束し、運転者の上半身を拘束しない。一方、車両100が路外に逸脱する危険度が高い場合には、ラップベルト11及びショルダーベルト12の両方に対して張力を付与する。即ち、運転者の腰付近及び上半身を拘束する。以上により、第1実施形態に係る乗員保護装置によれば、車両100が路外に逸脱する可能性危険度が低い場合には、運転者を保護しつつ、運転者のハンドル操作を確保することができると共に、車両100が路外に逸脱する危険度が高い場合には、運転者を確実に保護することができる。
(モータ駆動制御処理)
次に、システムコントローラ20が行うモータ駆動制御処理について説明する。この処理は、ラッププリテンショナ15内のラッププリテンショナモータ15a、及びショルダ−プリテンショナ16内のショルダープリテンショナモータ16aを駆動制御するための処理である。
図6は、第1実施形態に係るモータ駆動制御処理を示すフローチャートである。このモータ駆動制御処理は、所定の周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、システムコントローラ20は、車両100内の各種センサから、操舵トルクと、操舵角と、ヨーレートと、車速とを取得する。そして、処理はステップS102に進む。ステップS102では、システムコントローラ20内のセルフアライニングトルク推定部21が、操舵角と操舵トルクに基づいて、前輪1fに働く実セルフアライニングトルクを推定する。そして、処理はステップS103に進む。
ステップS103では、横滑り角推定部22が、ヨーレートと車速に基づいて、前輪1fの横滑り角を推定する。そして、処理はステップS104に進む。ステップS104では、グリップ度算出部23が、実セルフアライニングトルクと基準セルフアライニングトルクに基づいてグリップ度Gfを算出する。そして、処理はステップS105に進む。
ステップS105では、路外逸脱危険度算出部24が、グリップ度Gfに基づいて路外逸脱危険度ξを算出する。詳しくは、路外逸脱危険度算出部24は、ラッププリテンショナモータ15aを制御するための路外逸脱危険度ξ1と、ショルダープリテンショナモータ16aを制御するための路外逸脱危険度ξ2を算出する。以上の処理が終了すると、処理はステップS106に進む。
ステップS106では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25とショルダープリテンショナモータ駆動制御部26が、路外逸脱危険度ξ1、ξ2に基づいて、ラッププリテンショナモータ15aとショルダープリテンショナモータ16aの駆動制御を実行する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
(1)ラッププリテンショナモータの駆動制御処理
ここで、ラッププリテンショナモータ15aの駆動制御処理について、図7及び図8を用いて具体的に説明する。
図7は、ステップS105(図6参照)における路外逸脱危険度ξ1の算出処理を示すフローチャートである。この処理では、ラッププリテンショナモータ15aを駆動する際に用いる路外逸脱危険度ξ1を算出する。
まず、ステップS201では、路外逸脱危険度算出部24は、グリップ度算出部23からグリップ度Gfを取得する。そして、処理はステップS202に進む。
ステップS202では、路外逸脱危険度算出部24は、グリップ度Gfが第1の所定値K1未満であるか否かを判定する。グリップ度Gfが第1の所定値K1未満である場合(ステップS202;Yes)には、処理はステップS203に進む。この場合には、グリップ度Gfが小さいため、車両100が路外に逸脱する危険がある。一方、グリップ度Gfが第1の所定値K1以上である場合(ステップS202;No)には、処理はステップS204に進む。この場合には、グリップ度Gfが大きいため、車両100が路外に逸脱する危険はない。
ステップS203では、路外逸脱危険度算出部24は、カウンタcnt1に「1」を加算する。このカウンタcnt1は、グリップ度Gfが継続して第1の所定値K1未満となっている時間に相当する。そして、処理はステップS205に進む。
ステップS205では、路外逸脱危険度算出部24は、グリップ度Gfとカウンタcnt1に基づいて路外逸脱危険度ξ1を算出する。具体的には、路外逸脱危険度算出部24は、グリップ度Gfとカウンタcnt1によって規定されるマップを用いて路外逸脱危険度ξ1を決定する。このマップによれば、グリップ度Gfが小さいほど及びカウンタcnt1が大きいほど、路外逸脱危険度ξ1として大きな値が決定される。以上の処理が終了すると、処理が当該フローを抜ける。
一方、ステップS204では、グリップ度Gfが第1の所定値K1以上であるため、路外逸脱危険度算出部24は、カウンタcnt1を「0」に設定する(即ち、カウンタcnt1をクリアする)と共に、路外逸脱危険度ξ1を「0」に設定する。そして、処理は当該フローを抜ける。
次に、ステップS106(図6参照)におけるモータ駆動制御に係る処理について、図8に示すフローチャートを用いて具体的に説明する。この処理は、ラッププリテンショナモータ15aを駆動制御するために行われる。
まず、ステップS301では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25が、路外逸脱危険度ξ1と、モータ回転角θ1を取得する。路外逸脱危険度ξ1は、路外逸脱危険度算出部24から取得し、モータ回転角θ1は、ラッププリテンショナモータ15aから取得する。このモータ回転角θ1は、ラッププリテンショナモータ15aが現在設定されているモータ回転角に対応する。以上の処理が終了すると、処理はステップS302に進む。
ステップS302では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25が、路外逸脱危険度ξ1が第1の危険度判定値J1より大きいか否かを判定する。路外逸脱危険度ξ1が第1の危険度判定値J1より大きい場合(ステップS302;Yes)には、処理はステップS303に進む。この場合には、車両100が路外に逸脱する可能性が高い。そのため、ステップS303では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ駆動指令をオンにする。そして、処理はステップS305に進む。
一方、路外逸脱危険度ξ1が第1の危険度判定値J1以下である場合(ステップS302;No)には、処理はステップS304に進む。この場合には、車両100が路外に逸脱する可能性が低い。そのため、ステップS304では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ駆動指令をオフにする。そして、処理はステップS307に進む。
ステップS305では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、モータ回転角θ1が基準モータ回転角θ10未満であるか否かを判定する。この基準モータ回転角θ10は、予め設定された値であり、車両100が路外に逸脱する危険がある場合に、ラッププリテンショナモータ15aに対して設定すべきモータ回転角である。よって、モータ回転角を基準モータ回転角θ10に設定した場合には、運転者は適切な張力によって腰付近が拘束される。モータ回転角θ1が基準モータ回転角θ10未満である場合(ステップS305;Yes)には、処理はステップS306に進む。ステップS306では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ15aのモータ回転角が基準モータ回転角θ10となるように、ラッププリテンショナモータ15aに通電する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
一方、モータ回転角θ1が基準モータ回転角θ10以上である場合(ステップS305;No)には、処理はステップS307に進む。ステップS307では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ15aに通電しない。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
(2)ショルダープリテンショナモータの駆動制御処理
次に、ショルダープリテンショナモータ16aの駆動制御処理について、図9及び図10を用いて具体的に説明する。なお、ショルダープリテンショナモータ16aに対する処理は、前述したラッププリテンショナモータ15aに対する処理と並列に実行される。
図9は、ステップS105(図6参照)における路外逸脱危険度ξ2の算出処理を示すフローチャートである。この処理では、ショルダープリテンショナモータ16aを駆動する際に用いる路外逸脱危険度ξ2を算出する。
まず、ステップS400では、路外逸脱危険度算出部24は、ラッププリテンショナモータ15aが作動しているか否かを判定する。このような判定を行う理由は以下の通りである。第1実施形態では、車両100が路外に逸脱する危険度が高い場合のみ、ショルダープリテンショナモータ16aを作動させる。言い換えると、逸脱する危険度が低い場合には、ショルダープリテンショナモータ16aを作動させない。したがって、少なくとも、ラッププリテンショナモータ15aが作動していない状況においては、ショルダープリテンショナモータ16aを作動させることはない。以上より、危険度を判定しなくても、ラッププリテンショナモータ15aの作動のみを判定することによって、ショルダープリテンショナモータ16aを作動させるべきか否かを即座に決定することができるため、ステップS400の判定を行っている。
ラッププリテンショナモータ15aが作動していない場合(ステップS400;No)には、以降の処理で、ショルダープリテンショナモータ16aを作動させないような処理を行う。この場合、処理はステップS404に進む。一方、ラッププリテンショナモータ15aが作動している場合(ステップS400;Yes)には、処理はステップS401に進む。この場合には、ショルダープリテンショナモータ16aを作動させる可能性はある。
ステップS401では、路外逸脱危険度算出部24は、グリップ度算出部23からグリップ度Gfを取得する。そして、処理はステップS402に進む。
ステップS402では、路外逸脱危険度算出部24は、グリップ度Gfが第2の所定値K2未満であるか否かを判定する。グリップ度Gfが第2の所定値K2未満である場合(ステップS402;Yes)には、処理はステップS403に進む。この場合には、グリップ度Gfが小さいため、車両100が路外に逸脱する危険度が高い。一方、グリップ度Gfが第2の所定値K2以上である場合(ステップS402;No)には、処理はステップS404に進む。この場合には、グリップ度Gfが大きいため、車両100が路外に逸脱する危険度は低い。
ステップS403では、路外逸脱危険度算出部24は、カウンタcnt2に「1」を加算する。このカウンタcnt2は、グリップ度Gfが継続して第2の所定値K2未満となっている時間に相当する。そして、処理はステップS405に進む。
ステップS405では、路外逸脱危険度算出部24は、グリップ度Gfとカウンタcnt2に基づいて路外逸脱危険度ξ2を算出する。具体的には、路外逸脱危険度算出部24は、グリップ度Gfとカウンタcnt2によって規定されるマップを用いて路外逸脱危険度ξ2を決定する。このマップによれば、グリップ度Gfが小さいほど及びカウンタcnt2が大きいほど、路外逸脱危険度ξ2として大きな値が決定される。以上の処理が終了すると、処理が当該フローを抜ける。
一方、ステップS404では、ラッププリテンショナモータ15aが作動していないか、或いはグリップ度Gfが第2の所定値K2以上であるため、路外逸脱危険度算出部24は、カウンタcnt2を「0」に設定する(即ち、カウンタcnt2をクリアする)と共に、路外逸脱危険度ξ2を「0」に設定する。このように設定することにより、ショルダープリテンショナモータ16aは駆動されなくなる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
次に、ステップS106(図6参照)におけるモータ駆動制御に係る処理について、図10に示すフローチャートを用いて具体的に説明する。この処理は、ショルダープリテンショナモータ16aを駆動制御するために行われる。
まず、ステップS501では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26が、路外逸脱危険度ξ2と、モータ回転角θ2を取得する。路外逸脱危険度ξ2は、路外逸脱危険度算出部24から取得し、モータ回転角θ2は、ショルダープリテンショナモータ16aから取得する。このモータ回転角θ2は、ショルダープリテンショナモータ16aが現在設定されているモータ回転角に対応する。以上の処理が終了すると、処理はステップS502に進む。
ステップS502では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26が、路外逸脱危険度ξ2が第2の危険度判定値J2より大きいか否かを判定する。路外逸脱危険度ξ2が第2の危険度判定値J2より大きい場合(ステップS502;Yes)には、処理はステップS503に進む。この場合には、車両100が路外に逸脱する危険度が高い。そのため、ステップS503では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ駆動指令をオンにする。そして、処理はステップS505に進む。
一方、路外逸脱危険度ξ2が第2の危険度判定値J2以下である場合(ステップS502;No)には、処理はステップS504に進む。この場合には、車両100が路外に逸脱する危険度は低い、又は逸脱する可能性は低い。そのため、ステップS504では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ駆動指令をオフにする。そして、処理はステップS507に進む。
ステップS505では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、モータ回転角θ2が基準モータ回転角θ20未満であるか否かを判定する。この基準モータ回転角θ20は、予め設定された値であり、車両100が路外に逸脱する危険度が高い場合に、ショルダープリテンショナモータ16aに対して設定すべきモータ回転角である。よって、モータ回転角を基準モータ回転角θ20に設定した場合には、運転者は適切な張力によって上半身が拘束される。モータ回転角θ2が基準モータ回転角θ20未満である場合(ステップS505;Yes)には、処理はステップS506に進む。ステップS506では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ16aのモータ回転角が基準モータ回転角θ20となるように、ショルダープリテンショナモータ16aに通電する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
一方、モータ回転角θ2が基準モータ回転角θ20以上である場合(ステップS505;No)には、処理はステップS507に進む。ステップS507では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ16aに通電しない。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
このように、第1実施形態に係る乗員保護装置によれば、車両100が路外に逸脱する危険度が低い場合には、ラップベルト11に対してのみ張力を付与することにより、運転者を保護しつつ、運転者のハンドル操作を確保することができる。一方、車両100が路外に逸脱する危険度が高い場合には、ラップベルト11及びショルダーベルト12の両方に対して張力を付与することにより、運転者を確実に保護することができる。
なお、上記では、路外逸脱危険度ξ1、ξ2を用いてモータ駆動制御する例について示したが、これらを用いずに、グリップ度Gfのみに基づいて駆動制御を行ってもよい。この場合、グリップ度Gfが第1の所定値K1未満で、且つ第2の所定値K2以上である場合には、ラッププリテンショナモータ15aのみを駆動し、グリップ度Gfが第2の所定値K2未満である場合には、ラッププリテンショナモータ15a及びショルダープリテンショナモータ16aの両方を駆動することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る乗員保護装置について説明する。
第2実施形態に係る乗員保護装置も、ラップベルト11及びショルダーベルト12に対して独立に張力を付与する。しかしながら、第2実施形態に係る乗員保護装置は、第1実施形態に係る乗員保護装置と異なり、車両が路外に逸脱する危険度の代わりに、操舵によって障害物を回避できる可能性に基づいて、ラップベルト11及びショルダーベルト12に対して付与する張力を制御する。
(車両の構成)
図11は、本発明の第2実施形態に係る乗員保護装置が適用された車両101の全体構成を示す。なお、図11は、上方から車両101を観察した図であり、左が車両101の前方を示し、右が車両101の後方を示している。
車両101は、主に、前輪1fR、1fLと、後輪1rR、1rLと、レーダーセンサ9と、シートベルト装置20と、システムコントローラ30と、を備えている。即ち、車両101は、第1実施形態に係る車両100と異なり、レーダーセンサ9を有すると共に、システムコントローラ20の代わりにシステムコントローラ30を有している。以下では、車両100と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
レーダーセンサ9は、レーザ光又は電波を用いて、車両101と障害物との相対距離、及び車両101と障害物との相対速度を検出する。そして、レーダーセンサ9は、検出した相対距離及び相対速度を検出信号S9として、システムコントローラ30に供給する。
システムコントローラ30は、取得した検出信号S9に基づいてシートベルト装置10を制御する。具体的には、システムコントローラ30は、制御信号S30をシートベルト装置10に供給する。なお、シートベルト装置10の構成は、前述した第1実施形態のものと同様である。
(システムコントローラの構成)
ここで、システムコントローラ30の具体的な構成について、図12を用いて説明する。
図12は、システムコントローラ30の概略構成を示すブロック図である。システムコントローラ30は、回避可能性判定部31と、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25と、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26と、を備える。
回避可能性判定部31は、レーダーセンサ9から検出信号S9を取得する。即ち、回避可能性判定部31は、車両101と障害物との相対距離、及び車両101と障害物との相対速度を取得する。そして、回避可能性判定部31は、相対距離と相対速度に基づいて、操舵によって車両101が障害物を回避できる可能性(回避可能性)を判定する。
回避可能性判定部31は、例えば、図14に示すようなマップを用いて回避可能性を判定する。図14は、横軸に相対速度の逆数(1/相対速度)を示し、縦軸に相対距離を示す。詳しくは、回避可能性判定部31は、曲線81及び曲線82を用いて、3つの領域A1、A2、A3を作成し、これらの領域A1、A2、A3を用いて回避可能性を判定する。具体的には、回避可能性判定部31は、相対速度と相対距離が領域A1に位置する場合には、障害物との衝突の可能性がないと判定する。また、相対速度と相対距離が領域A2に位置する場合には、障害物との衝突の可能性があるが、この障害物に対する回避可能性が高いと判定する。一方、相対速度と相対距離が領域A3に位置する場合には、障害物との衝突の可能性があり、この障害物に対する回避可能性が低い(言い換えると、操舵による回避が不可能)と判定する。
回避可能性判定部31は、このような判定結果を信号S31a、31bとして、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25と、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26に供給する。このように、回避可能性判定部31は、回避可能性判定手段として機能する。
ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、回避可能性の判定結果に基づいてラッププリテンショナモータ15aの駆動制御を行う。詳しくは、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、障害物との衝突の恐れがないと判定された場合にはラッププリテンショナモータ15aを駆動しない。一方、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、障害物との衝突の可能性があるが回避可能性が高いと判定された場合、及び回避可能性が低いと判定された場合には、ラッププリテンショナモータ15aを駆動する。
ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、回避可能性の判定結果に基づいてショルダープリテンショナモータ16aの駆動制御を行う。詳しくは、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、障害物との衝突の恐れがないと判定された場合、及び障害物との衝突の可能性があるが回避可能性が高いと判定された場合には、ショルダープリテンショナモータ16aを駆動しない。一方、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、障害物に対する回避可能性が低いと判定された場合には、ショルダープリテンショナモータ16aを駆動する。
このように、第2実施形態に係る乗員保護装置は、操舵によって障害物を回避できる可能性に応じて、ラップベルト11とショルダーベルト12に独立に張力を付与する。詳しくは、障害物との衝突の可能性があるが回避可能性が高い場合には、ラップベルト11のみに張力を付与し、ショルダーベルト12には張力を付与しない。即ち、運転者のハンドル操作が妨げられないように、運転者の腰付近のみを拘束し、運転者の上半身を拘束しない。一方、障害物に対する回避可能性が低い場合には、ラップベルト11及びショルダーベルト12の両方に張力を付与する。即ち、運転者の腰付近及び上半身を拘束する。以上により、第2実施形態に係る乗員保護装置によれば、回避可能性が高い場合には、運転者を保護しつつ、運転者のハンドル操作を確保することができると共に、回避可能性が低い場合には、運転者を確実に保護することができる。
(モータ駆動制御処理)
次に、システムコントローラ30が行うモータ駆動制御処理について説明する。この処理は、ラッププリテンショナ15内のラッププリテンショナモータ15a、及びショルダ−プリテンショナ16内のショルダープリテンショナモータ16aを駆動制御するための処理である。
図14は、第2実施形態に係るモータ駆動制御処理を示すフローチャートである。このモータ駆動制御処理は、所定の周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS601では、回避可能性判定部31は、レーダーセンサ9から、車両101と障害物との相対距離及び相対速度を取得する。そして、処理はステップS602に進む。ステップS602では、回避可能性判定部31が、相対距離及び相対速度に基づいて障害物の回避可能性を判定する。具体的には、回避可能性判定部31は、取得した相対距離及び相対速度がマップ上(図13参照)において位置する領域(領域A1、A2、A3のいずれか)を判定する。この場合、回避可能性判定部31は、相対距離及び相対速度が位置する領域を、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25とショルダープリテンショナモータ駆動制御部26に対して供給する。そして、処理はステップS603に進む。
ステップS603では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25とショルダープリテンショナモータ駆動制御部26が、回避可能性に基づいて、ラッププリテンショナモータ15aとショルダープリテンショナモータ16aの駆動制御を実行する。具体的には、相対距離及び相対速度が位置する領域に基づいて、ラッププリテンショナモータ15aとショルダープリテンショナモータ16aに対する駆動制御が行われる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
(1)ラッププリテンショナモータの駆動制御処理
ここで、ラッププリテンショナモータ15aの駆動制御処理について、図15を用いて具体的に説明する。
図15は、ステップS603(図14参照)におけるモータ駆動制御に係る処理を示すフローチャートである。この処理は、ラッププリテンショナモータ15aを駆動制御するために行われる。
まず、ステップS701では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、回避可能性と、モータ回転角θ11を取得する。回避可能性は、回避可能性判定部31から取得し、モータ回転角θ11は、ラッププリテンショナモータ15aから取得する。このモータ回転角θ11は、ラッププリテンショナモータ15aが現在設定されているモータ回転角に対応する。以上の処理が終了すると、処理はステップS702に進む。
ステップS702では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、回避可能性判定部31から供給される回避可能性に基づいて、障害物との衝突の可能性があるか否かを判定する。言い換えると、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、回避可能性判定部31から供給される領域がA1であるか否かを判定する。相対速度及び相対距離が領域A1に位置する場合には、障害物との衝突の可能性がないからである。
障害物との衝突の可能性がある場合(ステップS702;Yes)、即ち回避可能性判定部31から供給される領域がA1でない場合には、処理はステップS703に進む。ステップS703では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ駆動指令をオンにする。そして、処理はステップS705に進む。
一方、障害物との衝突の可能性がない場合(ステップS702;No)、即ち回避可能性判定部31から供給される領域がA1である場合には、処理はステップS704に進む。ステップS704では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ駆動指令をオフにする。そして、処理はステップS707に進む。ステップS707では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ15aに通電しない。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
ステップS705では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、モータ回転角θ11が基準モータ回転角θ110未満であるか否かを判定する。この基準モータ回転角θ110は、予め設定された値であり、障害物との衝突の可能性がある場合に、ラッププリテンショナモータ15aに対して設定すべきモータ回転角である。よって、モータ回転角を基準モータ回転角θ110に設定した場合には、運転者は適切な張力によって腰付近が拘束される。モータ回転角θ11が基準モータ回転角θ110未満である場合(ステップS705;Yes)には、処理はステップS706に進む。ステップS706では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ15aのモータ回転角が基準モータ回転角θ110となるように、ラッププリテンショナモータ15aに通電する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
一方、モータ回転角θ11が基準モータ回転角θ110以上である場合(ステップS705;No)には、処理はステップS707に進む。ステップS707では、ラッププリテンショナモータ駆動制御部25は、ラッププリテンショナモータ15aに通電しない。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
(2)ラッププリテンショナモータの駆動制御処理
次に、ショルダープリテンショナモータ16aの駆動制御処理について、図16を用いて具体的に説明する。
図16は、ステップS603(図14参照)におけるモータ駆動制御に係る処理を示すフローチャートである。この処理は、ショルダープリテンショナモータ16aを駆動制御するために行われる。
まず、ステップS800では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、回避可能性と、モータ回転角θ21を取得する。回避可能性は、回避可能性判定部31から取得し、モータ回転角θ21は、ショルダープリテンショナモータ16aから取得する。このモータ回転角θ21は、ショルダープリテンショナモータ16aが現在設定されているモータ回転角に対応する。以上の処理が終了すると、処理はステップS802に進む。
ステップS801では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、回避可能性判定部31から供給される回避可能性に基づいて、障害物との衝突の可能性があるか否かを判定する。言い換えると、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、回避可能性判定部31から供給される領域がA1であるか否かを判定する。相対速度及び相対距離が領域A1に位置する場合には、障害物との衝突の可能性がないからである。よって、障害物との衝突の可能性がない場合(ステップS801;No)、即ち回避可能性判定部31から供給される領域がA1である場合には、処理はステップS804に進み、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ駆動指令をオフにする。そして、処理はステップS807に進む。なお、ステップS801では、障害物との衝突の可能性があるか否かの判定の代わりに、ラッププリテンショナモータ15aが作動しているか否かを判定してもよい。
一方、障害物との衝突の可能性がある場合(ステップS801;Yes)、即ち回避可能性判定部31から供給される領域がA1ではない場合には、処理はステップS803に進む。ステップS803では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、回避可能性が低いか否かを判定する。具体的には、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、回避可能性判定部31から供給される領域がA3であるか否かを判定する。このような判定を行うのは、第2実施形態では、回避可能性が低い場合のみショルダープリテンショナモータ16aを駆動するためである。よって、回避可能性が低い場合(ステップS802;Yes)、即ち回避可能性判定部31から供給される領域がA3である場合には、処理はステップS803に進み、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ駆動指令をオンにする。そして、処理はステップS805に進む。
一方、回避可能性が高い場合(ステップS802;No)、即ち回避可能性判定部31から供給される領域がA3ではない場合には、処理はステップS804に進む。ステップS804では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ駆動指令をオフにする。そして、処理はステップS807に進む。
ステップS805では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、モータ回転角θ21が基準モータ回転角θ210未満であるか否かを判定する。この基準モータ回転角θ210は、予め設定された値であり、操舵による障害物の回避可能性が低い場合に、ショルダープリテンショナモータ16aに対して設定すべきモータ回転角である。よって、モータ回転角を基準モータ回転角θ210に設定した場合には、運転者は適切な張力によって上半身が拘束される。モータ回転角θ21が基準モータ回転角θ210未満である場合(ステップS805;Yes)には、処理はステップS806に進む。ステップS806では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ16aのモータ回転角が基準モータ回転角θ210となるように、ショルダープリテンショナモータ16aに通電する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
一方、モータ回転角θ21が基準モータ回転角θ210以上である場合(ステップS805;No)には、処理はステップS807に進む。ステップS807では、ショルダープリテンショナモータ駆動制御部26は、ショルダープリテンショナモータ16aに通電しない。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
このように、第2実施形態に係る乗員保護装置によれば、障害物の回避可能性が高い場合には、運転者を保護しつつ、運転者のハンドル操作を確保することができると共に、障害物の回避可能性が低い場合には、運転者を確実に保護することができる。
[変形例]
本発明は、路外逸脱危険度及び回避可能性の一方のみに基づいて、ラップベルト11とショルダーベルト12に対して付与する張力を制御することに限定はされない。他の例では、路外逸脱危険度及び回避可能性の両方に基づいて、ラップベルト11とショルダーベルト12の各々に対して付与する張力を制御することができる。これにより、車両が路外に逸脱する危険度が低く、操舵による障害物の回避可能性が高い場合に、運転者を保護しつつ、運転者のハンドル操作を確保することができると共に、車両が路外に逸脱する危険度が高く、操舵による障害物の回避可能性が低い場合に、確実に運転者を保護することができる。
また、本発明は、車両が路外に逸脱する危険度が低い場合に、ショルダープリテンショナモータ16aを駆動せずに、ラッププリテンショナモータ15aのみを駆動することに限定はされない。他の例では、車両が路外に逸脱する危険度が低い場合に、ラッププリテンショナモータ15aだけでなく、ショルダープリテンショナモータ16aも駆動することができる。この場合、ショルダープリテンショナモータ16aを、基準モータ回転角θ20よりも小さなモータ回転角によって駆動することができる。これにより、車両が路外に逸脱する危険度が低い場合に、運転者のハンドル操作を確保しつつ、運転者の上半身をある程度拘束することができる。
更に、本発明は、障害物の回避可能性が高い場合に、ショルダープリテンショナモータ16aを駆動せずに、ラッププリテンショナモータ15aのみを駆動することに限定はされない。他の例では、障害物の回避可能性が高い場合に、ラッププリテンショナモータ15aだけでなく、ショルダープリテンショナモータ16aも駆動することができる。この場合、ショルダープリテンショナモータ16aを、基準モータ回転角θ210よりも小さなモータ回転角によって駆動することができる。これにより、操舵による障害物の回避可能性が高い場合に、運転者のハンドル操作を確保しつつ、運転者の上半身をある程度拘束することができる。
本発明の第1実施形態に係る乗員保護装置が適用された車両の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るシートベルト装置の概略構成を示す図である。 第1実施形態に係るシステムコントローラの概略構成を示すブロック図である。 基準セルフアライニングトルクの算出方法を説明するための図である。 グリップ度の判定に用いる第1の所定値及び第2の所定値を説明するための図である。 第1実施形態に係るモータ駆動制御処理を示すフローチャートである。 ラッププリテンショナモータを駆動する際に用いる路外逸脱危険度の算出処理を示すフローチャートである。 ラッププリテンショナモータの駆動制御処理を示すフローチャートである。 ショルダープリテンショナモータを駆動する際に用いる路外逸脱危険度の算出処理を示すフローチャートである。 ショルダープリテンショナモータの駆動制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る乗員保護装置が適用された車両の概略構成を示す模式図である。 第2実施形態に係るシステムコントローラの概略構成を示すブロック図である。 回避可能性の判定に用いるマップを示す図である。 第2実施形態に係るモータ駆動制御処理を示すフローチャートである。 ラッププリテンショナモータの駆動制御処理を示すフローチャートである。 ショルダープリテンショナモータの駆動制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1f 前輪
1r 後輪
2 ハンドル
3 操舵角センサ
4 操舵トルクセンサ
5 ヨーレートセンサ
6 車速センサ
9 レーダーセンサ
10 シートベルト装置
20、30 システムコントローラ
100、101 車両

Claims (4)

  1. ラップベルトに対して付与する張力を制御するラップベルト制御手段と、
    ショルダーベルトに対して付与する張力を制御するショルダーベルト制御手段と、
    車両の前輪に作用する実セルフアライニングトルクを推定する実セルフアライニングトルク推定手段と、
    前記前輪の横滑り角を推定する横滑り角推定手段と、
    前記横滑り角に基づいて基準セルフアライニングトルクを推定し、前記実セルフアライニングトルク及び当該基準セルフアライニングトルクに基づいてグリップ度を算出するグリップ度算出手段と、を備え、
    前記ラップベルト制御手段は、前記グリップ度が第1の所定値未満である場合に、前記ラップベルトに対して張力を付与することを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記ショルダーベルト制御手段は、前記グリップ度が前記第1の所定値よりも小さい第2の所定値未満である場合に、前記ショルダーベルトに対して張力を付与することを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. ラップベルトに対して付与する張力を制御するラップベルト制御手段と、
    ショルダーベルトに対して付与する張力を制御するショルダーベルト制御手段と、
    操舵によって障害物を回避できる可能性を判定する回避可能性判定手段と、を備え、
    前記ラップベルト制御手段は、前記回避可能性判定手段によって回避が可能と判定された場合に、前記ラップベルトに対して張力を付与することを特徴とする乗員保護装置。
  4. 前記ショルダーベルト制御手段は、前記回避可能性判定手段によって回避が不可能と判定された場合、前記ショルダーベルトに対して張力を付与することを特徴とする請求項3に記載の乗員保護装置。
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