JP2007043742A - 受信方法およびそれを利用した受信装置、受信装置を搭載した無線移動局、受信装置を搭載した無線装置 - Google Patents

受信方法およびそれを利用した受信装置、受信装置を搭載した無線移動局、受信装置を搭載した無線装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アダプティブアレイアンテナを備えた受信装置の処理遅延を小さくする。
【解決手段】BB入力部116は、ベースバンド受信信号300を入力する。初期ウエイトデータ設定部12は、トレーニング信号302区間で使用する重み係数322を初期重み係数320として設定する。ギャップ補正部16は、制御重み係数310をギャップ誤差信号316で補正して、その結果の更新重み係数318を出力する。ウエイト切替部18は、トレーニング信号302区間において初期重み係数320を選択し、データ信号区間において更新重み係数318を選択し、それを重み係数322として出力する。合成部118は、ベースバンド受信信号300を重み係数322で重み付けした後、それらを加算する。
【選択図】図4

Description

本発明は受信技術に関する。特に複数のアンテナで受信した無線信号を合成するための、重み係数を制御する受信方法およびそれを利用した受信方法およびそれを利用した受信装置、受信装置を搭載した無線移動局、受信装置を搭載した無線装置に関する。
ワイヤレス通信において、一般に限りある周波数資源の有効利用が望まれている。周波数資源を有効利用するために、例えば同一の周波数の電波が可能な限り近い距離で繰り返し使用される。しかし、その場合、同一周波数を使用する近接の無線基地局や無線移動局からの同一チャネル干渉により、通信品質が劣化する。同一チャネル干渉による通信品質の劣化を防ぐ技術のひとつが、アダプティブアレイアンテナ技術である。
アダプティブアレイアンテナ技術において、複数のアンテナで受信された信号は、各々異なる重み係数で重み付けされて合成される。重み係数は、合成後の信号より判定された送信したい信号と、合成後の信号の間の誤差信号が小さくなるように適応的に更新される。重み係数の適応的な更新のために、例えば、RLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムやLMS(Least Mean Squares)アルゴリズムなどの適応アルゴリズムが使用される。RLSアルゴリズムは、一般に高速に収束するが、計算が複雑であるため、高速な演算回路や大規模な演算回路を要求する。LMSアルゴリズムは、RLSアルゴリズムより簡易な演算回路で実現可能であるが、その収束速度が遅い(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−26788号公報
アダプティブアレイアンテナを無線移動局に使用する場合、演算回路は小さいほうが望ましいので、重み係数の更新については、LMSアルゴリズムの使用が適している。しかし、LMSアルゴリズムは一般的に収束が遅いので、合成するための受信した信号を、収束するまで遅延させるとすれば、処理遅延が大きくなり、テレビ会議等の許容遅延時間が規定されているリアルタイム処理的なアプリケーションが使用できない可能性がある。一方、処理遅延を小さくするために、LMSアルゴリズムが収束していない段階の重み係数を使用して受信処理を行えば、一般に受信特性が劣化する。
本発明者はこうした状況を認識して、本発明をなしたものであり、その目的は処理遅延が小さく、簡易な演算回路の受信装置を提供することである。また、重み係数が収束していない場合においても、受信特性の劣化が小さい受信装置を提供することである。また、複数種類の重み係数をスムーズに切り替える受信装置を提供することである。
本発明のある態様は、受信装置である。この装置は、処理対象とすべき複数の信号を入力する入力部と、入力した複数の信号に乗算される複数の重み係数を、一時的に利用されるべき複数の第1の重み係数とより適合性の高い複数の第2の重み係数で切り替える切替部と、切替部に複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示する制御部と、入力した複数の信号と前記複数の重み係数をそれぞれ乗算した後、乗算結果を合成する合成部とを含む。
「複数の重み係数」には、入力した複数の信号が、(X1,Y1)と(X2,Y2)の場合に、乗算結果が(AX1,BY1)と(CX2,DY2)になるような、複数の信号と同一の項数を有する(A,B,C,D)や、乗算結果が(AX1,AY1)と(BX2,BY2)になるような、複数の信号と異なる項数を有する(A,B)を含む。
以上の装置により、特性の異なる重み係数を切り替えることによって、その時に適した特性を得ることができる。
本発明の別の態様も、受信装置である。この装置は、処理対象とすべき複数の信号を入力する入力部と、入力した複数の信号に乗算される複数の重み係数を、複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数で切り替える切替部と、複数の信号が所定の区間において連続的に入力される場合に、区間の途中で、切替部に複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示する制御部と、入力した複数の信号と複数の重み係数をそれぞれ乗算した後、乗算結果を合成する合成部とを含む。
「連続」とは、長時間において連続である必要はなく、短時間において連続であればよい。さらに、当該装置がその規則性を認知していれば、離散的な場合も含み、すなわち、当該装置が「連続」と認識できるものすべてを含む。
複数の第1の重み係数は、前記入力した複数の信号とそれぞれ乗算した結果、入力した複数の信号のうちのひとつに対する乗算結果だけが有効となるように設定されてもよい。入力した複数の信号のうちのひとつを、入力した複数の信号のうちで最も値が大きい信号としてもよい。複数の第1の重み係数は、過去に設定された前記複数の第2の重み係数を利用して定められてもよい。
入力した複数の信号をもとに、複数の第3の重み係数を適応的に更新する重み係数更新部と、入力した複数の信号のうちの少なくともひとつと既知の信号を相関処理することによって、複数の第1の重み係数と複数の第3の重み係数の間のギャップを推定するギャップ推定部と、推定したギャップをもとに、複数の第3の重み係数をそれぞれ補正することによって、複数の第2の重み係数を生成するギャップ補正部とをさらに含んでもよい。
所定の区間で連続的に入力される信号には、異なる性質の信号が含まれており、制御部は、入力した複数の信号の性質の変化点を検出したときに、切替部に第1の重み係数と第2の重み係数の切替を指示してもよい。前記制御部は、重み係数更新部で更新される複数の第3の重み係数を逐次入力し、複数の第3の重み係数の変動があらかじめ定めた範囲内に収束したときに、切替部に第1の重み係数と第2の重み係数の切替を指示してもよい。
以上の装置により、区間の途中で異なる重み係数を切り替えることによって、その時に適した特性を得ることができる。
本発明のさらに別の態様は、受信方法である。この方法は、処理対象とすべき複数の信号を入力するステップと、入力した複数の信号に乗算される複数の重み係数を、一時的に利用されるべき複数の第1の重み係数とより適合性の高い複数の第2の重み係数で切り替えるステップと、複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示するステップと、入力した複数の信号と複数の重み係数をそれぞれ乗算した後、乗算結果を合成するステップとを含む。
本発明のさらに別の態様も、受信方法である。この方法は、処理対象とすべき複数の信号を入力するステップと、入力した複数の信号に乗算される複数の重み係数を、複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数で切り替えるステップと、複数の信号が所定の区間において連続的に入力される場合に、区間の途中で、複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示するステップと、入力した複数の信号と複数の重み係数をそれぞれ乗算した後、乗算結果を合成するステップとを含む。
複数の第1の重み係数は、入力した複数の信号とそれぞれ乗算した結果、入力した複数の信号のうちのひとつに対する乗算結果だけが有効となるように設定されてもよい。入力した複数の信号のうちのひとつを、入力した複数の信号のうちで最も値が大きい信号としてもよい。複数の第1の重み係数は、過去に設定された複数の第2の重み係数を利用して定められてもよい。
入力した複数の信号をもとに、複数の第3の重み係数を適応的に更新するステップと、入力した複数の信号のうちの少なくともひとつと既知の信号を相関処理することによって、複数の第1の重み係数と複数の第3の重み係数の間のギャップを推定するステップと、推定したギャップをもとに、複数の第3の重み係数をそれぞれ補正することによって、複数の第2の重み係数を生成するステップとをさらに含んでもよい。
所定の区間で連続的に入力される信号には、異なる性質の信号が含まれており、複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示するステップは、入力した複数の信号の性質の変化点を検出したときに、第1の重み係数と第2の重み係数の切替を指示してもよい。複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示するステップは、更新される複数の第3の重み係数を逐次入力し、複数の第3の重み係数の変動があらかじめ定めた範囲内に収束したときに、第1の重み係数と第2の重み係数の切替を指示してもよい。
本発明のさらに別の態様は、プログラムである。このプログラムは、処理対象とすべき複数の信号を入力するステップと、入力した複数の信号に乗算される複数の重み係数を、一時的に利用されるべき複数の第1の重み係数とより適合性の高い複数の第2の重み係数で切り替えるステップと、複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示するステップと、入力した複数の信号と複数の重み係数をそれぞれ乗算した後、乗算結果を合成するステップとを含む。
本発明のさらに別の態様も、プログラムである。このプログラムは、処理対象とすべき複数の信号を入力するステップと、入力した複数の信号に乗算される複数の重み係数を、複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数で切り替えるステップと、複数の信号が所定の区間において連続的に入力される場合に、区間の途中で、複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示するステップと、入力した複数の信号と複数の重み係数をそれぞれ乗算した後、乗算結果を合成するステップとを含む。
複数の第1の重み係数は、入力した複数の信号とそれぞれ乗算した結果、入力した複数の信号のうちのひとつに対する乗算結果だけが有効となるように設定されてもよい。入力した複数の信号のうちのひとつを、入力した複数の信号のうちで最も値が大きい信号としてもよい。複数の第1の重み係数は、過去に設定された複数の第2の重み係数を利用して定められてもよい。
入力した複数の信号をもとに、複数の第3の重み係数を適応的に更新するステップと、入力した複数の信号のうちの少なくともひとつと既知の信号を相関処理することによって、複数の第1の重み係数と複数の第3の重み係数の間のギャップを推定するステップと、推定したギャップをもとに、複数の第3の重み係数をそれぞれ補正することによって、複数の第2の重み係数を生成するステップとをさらに含んでもよい。
所定の区間で連続的に入力される信号には、異なる性質の信号が含まれており、複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示するステップは、入力した複数の信号の性質の変化点を検出したときに、第1の重み係数と第2の重み係数の切替を指示してもよい。複数の第1の重み係数と複数の第2の重み係数の切替を指示するステップは、更新される複数の第3の重み係数を逐次入力し、複数の第3の重み係数の変動があらかじめ定めた範囲内に収束したときに、第1の重み係数と第2の重み係数の切替を指示してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、処理遅延が小さく、簡易な演算回路が実現できる。また、重み係数が収束していない場合においても、受信特性の劣化が小さくできる。また、複数種類の重み係数をスムーズに切り替えることができる。
(実施の形態1)
実施の形態1は、バースト信号の無線信号を、複数のアンテナで受信し、受信した信号を各々異なる重み係数で重み付けして合成するアダプティブアレイアンテナを備える受信装置に関する。バースト信号は、先頭部分に配置された既知のトレーニング信号と、それ以外のデータ信号で構成される。実施の形態1に係る受信装置は、処理遅延を小さくするために、受信信号をほとんど遅延させずに重み係数で重み付けして合成する。重み係数はLMSアルゴリズムにより逐次更新されるが、トレーニング信号区間の初期では収束していない場合が多いため、トレーニング信号区間における重み係数には、予め準備しているオムニアンテナパターンの重み係数を使用する。データ信号区間における重み係数には、LMSアルゴリズムにより更新されるアダプティブアレイアンテナパターンの重み係数を使用する。
図1は、実施の形態1に係る送信装置100と受信装置106からなる通信システムを示す。送信装置100は、変調部102、RF部104、アンテナ132を含む。受信装置106は、第1アンテナ134a、第2アンテナ134b、第nアンテナ134n、RF部108、信号処理部110、復調部112を含む。ここで、第1アンテナ134a、第2アンテナ134b、第nアンテナ134nはアンテナ134と総称する。
変調部102は、送信したい情報信号を変調し、送信信号(以下、送信信号に含まれるひとつの信号を「シンボル」ともいう)を生成する。変調方式は、QPSK(Qudri Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、GMSK(Gaussian filtered Minimum Shift Keying)等の任意のものでよいが、ここではQPSKとする。また、マルチキャリア通信の場合には、送信装置100に複数の変調部102あるいは逆フーリエ変換部が設けられ、スペクトラム拡散通信の場合には、変調部102に拡散部が設けられる。
RF部104は、送信信号を無線周波数の信号に変換する。周波数変換部、パワーアンプ、周波数発振器等が含まれる。
送信装置100のアンテナ132は、無線周波数の信号を送信する。アンテナの指向性とアンテナ数は任意でよい。
受信装置106のアンテナ134は、無線周波数の信号を受信する。本実施の形態において、アンテナ数はnとし、構成要素に「第n」が併記される場合、当該構成要素はアンテナ数分存在し、これらは基本的に同一の動作を並列して実行する。
RF部108は、無線周波数の信号をベースバンド受信信号300に変換する。RF部108には、周波数発振器等が設けられるほか、マルチキャリア通信の場合には、フーリエ変換部が設けられ、スペクトラム拡散通信の場合には、逆拡散部が設けられる。
信号処理部110は、ベースバンド受信信号300を重み係数でそれぞれ重み付けして合成すると共に、それぞれの重み係数を適応的に制御する。
復調部112は、合成した信号を復調し、送信した情報信号を判定する。遅延検波回路や同期検波のためのキャリア再生回路が復調部112に設けられてもよい。
図2と図3は、図1の通信システムに対応するが、それぞれ異なる通信システムで使用されるバーストフォーマットであり、その中に含まれるトレーニング信号とデータ信号も示されている。図2は、簡易電話システムの通話チャネルで使用されるバーストフォーマットである。バーストの先頭から4シンボルの間に、タイミング同期に使用するためのプリアンブルが配置されている。プリアンブルとユニークワードの信号は、信号処理部110にとって既知信号であるため、信号処理部110は、プリアンブルとユニークワードをトレーニング信号として使用可能である。プリアンブルとユニークワードに続くデータ、CRCは、信号処理部110にとって未知の信号であり、データ信号に相当する。
図3は、無線LAN(Local Area Network)のひとつのIEEE802.11aの通話チャネルで使用されるバーストフォーマットである。IEEE802.11aは、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を使用しており、OFDM変調方式では、一般にフーリエ変換のサイズとガードインターバルのシンボル数の合計をひとつの単位とする。このひとつの単位を本実施の形態ではOFDMシンボルとする。バーストの先頭から4OFDMシンボルの間に、主としてタイミング同期とキャリア再生に使用するためのプリアンブルが配置されている。プリアンブルの信号は、信号処理部110にとって既知信号であるため、信号処理部110は、プリアンブルをトレーニング信号として使用可能である。これらに続く、ヘッダ、データは、信号処理部110にとって未知の信号であり、データ信号に相当する。
図4は、図1に示される受信装置106の構成を示す。RF部108は、前処理部114と総称する第1前処理部114a、第2前処理部114b、第n前処理部114nを含み、信号処理部110は、BB入力部116と総称する第1BB入力部116a、第2BB入力部116b、第nBB入力部116n、合成部118、ウエイト計算部120と総称する第1ウエイト計算部120a、第2ウエイト計算部120b、第nウエイト計算部120n、立ち上がり検出部122、制御部124、トレーニング信号記憶部126、アンテナ決定部10、初期ウエイトデータ設定部12、ギャップ測定部14、ギャップ補正部16、ウエイト切替部18を含み、復調部112は、同期検波部20、判定部128、加算部130を含む。
また、信号として、ベースバンド受信信号300と総称する第1ベースバンド受信信号300a、第2ベースバンド受信信号300b、第nベースバンド受信信号300n、トレーニング信号302、制御信号306、誤差信号308、制御重み係数310と総称する第1制御重み係数310a、第2制御重み係数310b、第n制御重み係数310n、アンテナ選択信号314、ギャップ誤差信号316、更新重み係数318と総称する第1更新重み係数318a、第2更新重み係数318b、第n更新重み係数318n、初期重み係数320と総称する第1初期重み係数320a、第2初期重み係数320b、第n初期重み係数320n、重み係数322と総称する第1重み係数322a、第2重み係数322b、第n重み係数322nを含む。
前処理部114は、無線周波数の信号をベースバンド受信信号300に変換する。
立ち上がり検出部122は、ベースバンド受信信号300から信号処理部110の動作のトリガーとなるバースト信号の先頭を検出する。検出したバースト信号の先頭のタイミングは制御部124に報告され、制御部124は、先頭タイミングからトレーニング信号302区間の終了タイミングを計算し、これらのタイミングを制御信号306として、必要に応じて各部に通知する。
アンテナ決定部10は、トレーニング信号302区間で有効にするひとつのアンテナ134を選択するために、トレーニング信号302区間開始後、ベースバンド受信信号300の電力をそれぞれ測定し、最大の電力となるひとつのベースバンド受信信号300を決定する。さらに、この情報をアンテナ選択信号314として出力する。
初期ウエイトデータ設定部12は、トレーニング信号302区間で使用する重み係数322を初期重み係数320として設定する。初期ウエイトデータ設定部12は、初期重み係数320の中のひとつだけの値を1とし、残りの値を0となるように設定することによって、ひとつの初期重み係数320のみを有効にする。有効にされるひとつの初期重み係数320は、アンテナ選択信号314に対応して決定される。
トレーニング信号記憶部126は、トレーニング信号302を記憶し、必要に応じて、トレーニング信号302を出力する。
ウエイト計算部120は、ベースバンド受信信号300と後述する誤差信号308をもとに、LMSアルゴリズムによって、制御重み係数310を更新する。
ギャップ測定部14は、ベースバンド受信信号300とトレーニング信号302をもとに、後述する合成部118でのベースバンド受信信号300との合成処理において、初期重み係数320を使用した場合と、制御重み係数310を使用した場合に生じる合成結果のギャップを予測する。初期重み係数320を使用した場合の合成結果は、ひとつのアンテナ134に対するベースバンド受信信号300そのものであるので、以下の通りである。ここで、ひとつのアンテナ134をi番目のアンテナ134とする。
Figure 2007043742
ここで、hiは、無線区間の応答特性、S(t)は送信信号、Δωは送信装置100と受信装置106の周波数発振器の周波数偏差、ni(t)は雑音を示す。一方、バースト信号の先頭から更新した制御重み係数310wiは、以下の通りである。ここで、制御重み係数310は十分収束しているものとする。
Figure 2007043742
これをもとに、合成処理を行うと、合成結果は、以下の通りである。
Figure 2007043742
これらを比較すると、ギャップ誤差信号316Cは以下の通り表される。
Figure 2007043742
ギャップ補正部16は、制御重み係数310をギャップ誤差信号316で補正して、その結果の更新重み係数318を出力する。
ウエイト切替部18は、制御信号306の指示にもとづいて、トレーニング信号302区間において初期重み係数320を選択し、データ信号区間において更新重み係数318を選択し、それを重み係数322として出力する。
合成部118は、ベースバンド受信信号300を重み係数322で重み付けした後、それらを加算する。
同期検波部20は、合成された信号を同期検波すると共に、同期検波に必要なキャリア再生も行う。
判定部128は、同期検波した信号を予め規定しているしきい値と比較して、送信した情報信号を判定する。判定は、硬判定でもよく、軟判定でもよい。
加算部130は、ウエイト計算部120のLMSアルゴリズムで使用するための誤差信号308を、同期検波した信号と判定した信号の差分により生成する。誤差信号308が小さくなるように、LMSアルゴリズムは制御重み係数310を制御するため、理想状態において、誤差信号308はゼロとなる。
図5から図7は、第1前処理部114aのさまざまな構成を示す。図2や図3で示した異なる通信システム間の相違は、受信装置106における第1前処理部114aで吸収され、これに続く信号処理部110は、一般に通信システムの相違を意識することなく動作可能となる。図5の第1前処理部114aは、図2に示した簡易電話システムや携帯電話のようなシングルキャリア通信システムに対応し、周波数変換部136、準同期検波部138、AGC140(Automatic Gain Control)、AD変換部142、タイミング検出部144を含む。図6の第1前処理部114aは、W―CDMA(Wideband―Code Division Multiple Access)やIEEE802.11bに準拠した無線LANのようなスペクトラム拡散通信システムに対応し、逆拡散部172が付加される。図7の第1前処理部114aは、図3に示したIEEE802.11aやHiperLAN/2のようなマルチキャリア通信システムに対応し、フーリエ変換部174が付加される。
周波数変換部136は、無線周波数の信号を1つまたは複数の中間周波数の信号等に変換する。
準同期検波部138は、中間周波数の信号を周波数発振器により、直交検波し、ベースバンドのアナログ信号を生成する。準同期検波部138に含まれる周波数発振器は、送信装置100にある周波数発振器と独立して動作するため、一般的にふたつの周波数発振器間の周波数は異なる。
AGC140は、ベースバンドのアナログ信号の振幅をAD変換部142のダイナミックレンジ内の振幅にするために、利得を自動的に制御する。
AD変換部142は、ベースバンドのアナログ信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換するためのサンプリング間隔は、デジタル化による信号の劣化を抑えるために、通常、シンボル間隔より短く設定する。ここでは、サンプリング間隔をシンボル間隔の1/2とする(以下、このサンプリング間隔でデジタル化された信号を「高速デジタル信号」という)。
タイミング検出部144は、高速デジタル信号から、最適なサンプリングタイミングのベースバンド受信信号300を選択する。あるいは、高速デジタル信号に対して、合成等の処理を施し、最適なサンプリングタイミングを有するベースバンド受信信号300を生成する。
図6の逆拡散部172は、ベースバンド受信信号300を、予め規定されている符号系列で相関処理する。図7のフーリエ変換部174は、ベースバンド受信信号300を、フーリエ変換する。
図8は、タイミング検出部144の構成を示す。タイミング検出部144は、遅延部146と総称する第1遅延部146a、第2遅延部146b、第n−1遅延部146n−1、乗算部150と総称する第1乗算部150a、第2乗算部150b、第n−1乗算部150n−1、第n乗算部150n、データ記憶部152と総称する第1データ記憶部152a、第2データ記憶部152b、第n−1データ記憶部152n−1、第nデータ記憶部152n、加算部154、判定部156、主信号遅延部158、選択部160を含む。
遅延部146は、入力した高速デジタル信号を相関処理のために遅延させる。高速デジタル信号のサンプリング間隔は、シンボル間隔の1/2であるが、遅延部146の遅延量はシンボル間隔に設定されているため、ひとつおきの高速デジタル信号が乗算部150に出力される。
データ記憶部152は、タイミング同期のためのプリアンブル信号をそれぞれ1シンボル記憶する。
乗算部150は、高速デジタル信号とプリアンブル信号を乗算し、その結果は加算部154で加算される。
判定部156は、加算結果をもとに、最適なサンプリングタイミングを選択する。高速デジタル信号のサンプリング間隔はシンボル間隔の1/2であり、加算に使用される高速デジタル信号の間隔はシンボル間隔であるため、ひとつおきの高速デジタル信号に対する加算結果が、ひとつのサンプリングタイミングをずらして2種類存在する。判定部156は、2種類の加算結果を比較し、加算結果が大きい方のタイミングを最適なサンプリングタイミングと判定する。なお、この判定は、1度の比較によってなされる必要はなく、数回の比較結果をもとになされてもよい。
主信号遅延部158は、判定部156が最適なサンプリングタイミングを判定するまで、高速デジタル信号を遅延させる。
選択部160は、高速デジタル信号から、最適サンプリングタイミングに対応するベースバンド受信信号300を選択する。ここでは、2個の連続した高速デジタル信号のうち、1個を順次選択する。
図9は、信号処理部110に含まれる立ち上がり検出部122の構成を示す。立ち上がり検出部122は、電力計算部162、判定部164を含む。
電力計算部162は、ベースバンド受信信号300の受信電力をそれぞれ計算し、それらを合計することにより、すべてのアンテナ134によって受信される信号の電力を求める。
判定部164は、受信電力を予め既定してある条件と比較し、その条件が満たされた場合に、バースト信号の先頭が検出されたと判定する。
図10は、立ち上がり検出部122の動作を示す。判定部164は、内部のカウンタTをゼロにセットする(S10)。電力計算部162は、ベースバンド受信信号300から受信電力を計算する(S12)。判定部164は、受信電力をしきい値と比較し、しきい値より大きい場合(S14のY)、Tに1を加算する(S16)。Tが規定されている値τより大きくなった場合(S18のY)、バースト信号の先頭を検出したとする。バースト信号の先頭が検出されるまでは、以上の処理を繰り返す(S14のN、S18のN)。
図11は、アンテナ決定部10の構成を示す。アンテナ決定部10は、レベル測定部22と総称する第1レベル測定部22a、第2レベル測定部22b、第nレベル測定部22n、選択部24を含む。
レベル測定部22は、制御信号306からバースト信号の先頭タイミングを認識し、先頭のタイミングより所定の区間、ベースバンド受信信号300の電力をそれぞれ測定する。
選択部24は、各ベースバンド受信信号300に対する電力を比較することによって、最大の電力を有するベースバンド受信信号300を選択し、その結果をアンテナ選択信号314として出力する。
図12は、第1ウエイト計算部120aの構成を示す。第1ウエイト計算部120aは、切替部48、複素共役部50、主信号遅延部52、乗算部54、ステップサイズパラメータ記憶部56、乗算部58、加算部60、遅延部62を含む。
切替部48は、制御信号306からバースト信号の先頭タイミングとトレーニング信号302区間の終了タイミングを認識することによって、トレーニング信号302区間においてトレーニング信号302を選択し、データ信号区間において誤差信号308を選択する。
主信号遅延部52は、立ち上がり検出部122によって検出されるタイミングと同期させるために、第1ベースバンド受信信号300aを遅延させる。
乗算部54は、複素共役部50によって複素共役変換されたトレーニング信号302あるいは誤差信号308と、主信号遅延部52によって遅延された第1ベースバンド受信信号300aを乗算し、第1の乗算結果を生成する。
乗算部58は、第1の乗算結果にステップサイズパラメータ記憶部56で記憶されているステップサイズパラメータを乗算し、第2の乗算結果を生成する。第2の乗算結果は、遅延部62と加算部60により、フィードバックされた後に、新たな第2の乗算結果と加算され、LMSアルゴリズムによって、加算結果が逐次更新される。この加算結果が第1制御重み係数310aとして出力される。
図13は、ギャップ測定部14の構成を示す。ギャップ測定部14は、複素共役部44、選択部64、バッファ部66、乗算部68を含む。
選択部64は、アンテナ選択信号314をもとに、トレーニング信号302区間で有効にされているひとつの初期重み係数320に対応するベースバンド受信信号300を選択する。
バッファ部66は、制御信号306からバースト信号の先頭タイミングを認識し、先頭タイミングでベースバンド受信信号300を出力する。
乗算部68は、複素共役部44で複素共役処理がされたトレーニング信号302とバッファ部66から出力されたひとつのベースバンド受信信号300を乗算し、ギャップ誤差信号316を出力する。ここで、トレーニング信号302とベースバンド受信信号300は、共にバースト信号の先頭信号であるとする。
図14は、ギャップ補正部16の構成を示す。ギャップ補正部16は、乗算部70と総称する第1乗算部70a、第2乗算部70b、第n乗算部70nを含む。
乗算部70は、制御信号306からトレーニング信号302区間の終了タイミングを認識し、データ信号区間中において、制御重み係数310とギャップ誤差信号316をそれぞれ乗算し、更新重み係数318を出力する。
図15は、合成部118の構成を示す。合成部118は、遅延部166と総称する第1遅延部166a、第2遅延部166b、第n遅延部166n、乗算部168と総称する第1乗算部168a、第2乗算部168b、第n乗算部168n、加算部170を含む。
遅延部166の遅延時間は、立ち上がり検出部122でバースト信号の先頭が検出された後、初期ウエイトデータ設定部12からウエイト切替部18を介して重み係数322がセットされるまでの時間なので、一般にその処理遅延は問題とならない。そのため、処理遅延の少ない合成処理が実現される。
乗算部168は、遅延部166によって遅延されたベースバンド受信信号300と重み係数322を乗算する。加算部170は、すべての乗算結果を加算する。
以上の構成による受信装置106の動作は以下の通りである。複数のアンテナ134によって受信された信号は、直交検波等によってベースバンド受信信号300に変換される。立ち上がり検出部122が、ベースバンド受信信号300よりバースト信号の先頭タイミングを検出すると、トレーニング信号302区間が開始される。トレーニング信号302区間の先頭タイミングで、アンテナ決定部10はひとつのベースバンド受信信号300を選択し、初期ウエイトデータ設定部12は選択されたベースバンド受信信号300に対応する初期重み係数320以外を無効にした初期重み係数320を設定する。
トレーニング信号302区間中において、ウエイト切替部18は初期重み係数320を重み係数322として出力し、合成部118はベースバンド受信信号300を重み係数322で重み付けして加算する。この間、ウエイト計算部120は、LMSアルゴリズムにより制御重み係数310を更新している。データ信号区間において、ギャップ補正部16は制御重み係数310をギャップ測定部14で計算したギャップ誤差信号316で補正し、更新重み係数318として出力する。さらに、ウエイト切替部18は更新重み係数318を重み係数322として出力し、合成部118はベースバンド受信信号300を重み係数322で重み付けして加算する。
実施の形態1によれば、トレーニング信号区間においても、重み係数の収束に関係なく、合成処理を実行しているため、処理遅延を小さくできる。また、トレーニング信号区間の重み係数にオムニアンテナパターンを使用しているため、周囲に存在する無線局と通信可能である。また、オムニアンテナパターンとアダプティブアンテナパターンの重み係数の切替を、スムーズに実行できる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1と同様に、受信信号の重み付けをする重み係数について、予め準備しているオムニアンテナパターンとLMSアルゴリズムにより更新されるアダプティブアレイアンテナパターンを切り替えることにより、受信信号をほとんど遅延させずに重み係数で重み付けして合成する。実施の形態1は、2種類の重み係数の切替を、バースト信号に含まれるトレーニング信号が終了するタイミングで画一的に行った。一方、実施の形態2は、2種類の重み係数の切替を、LMSアルゴリズムが予め定めた範囲に収束するタイミングで適応的に行う。
図16は、実施の形態2に係る受信装置106の構成を示す。構成は、図4の受信装置106とほぼ同一であるが、信号として、収束情報324と総称する第1収束情報324a、第2収束情報324b、第n収束情報324nを含む。
図4のウエイト切替部18は、トレーニング信号302区間において初期重み係数320を選択し、データ信号区間において更新重み係数318を選択するように、初期重み係数320区間の終了タイミングをトリガーとして切替動作を行っている。図16のウエイト切替部18は、切替の動作のトリガーをウエイト計算部120における制御重み係数310が収束したタイミングとする。この収束タイミングは、予め制御重み係数310の更新の変動に対する範囲を定めておき、制御重み係数310の更新による変動が当該範囲内に収束したときに制御部124によって生成される。あるいは、その収束タイミングは、予め誤差信号308に対する範囲を定めておき、更新された誤差信号308がその範囲内になったときに制御部124によって生成されてもよい。
制御部124は、収束タイミングを各部に必要に応じて通知し、各部はそのタイミングをもとに、各動作を実行する。
図17は、アンテナ決定部10の構成を示す。アンテナ決定部10は、切替部72、レベル測定部74、記憶部76、選択部24を含む。
切替部72は、所定のタイミングで複数のベースバンド受信信号300を順次切り替え、ひとつのベースバンド受信信号300を出力する。この切替は、複数のバースト信号にまたがって行われてもよい。
レベル測定部74は、切替部72で選択されたベースバンド受信信号300の電力を測定する。図11のアンテナ決定部10と異なり、複数のベースバンド受信信号300の電力を同時に測定せず、ひとつずつ測定するため、レベル測定部74に対する演算回路が小規模になる。
記憶部76は、計算されたベースバンド受信信号300の電力を記憶する。
図18は、ギャップ測定部14の構成を示す。図18のギャップ測定部14は、図13のギャップ測定部14に、周波数誤差推定部78、期間測定部80、乗算部82、複素数変換部84、複素共役部86、乗算部88が付加されている。
実施の形態2において、ウエイト計算部120による制御重み係数310の更新を開始するタイミングが、図3に示すバーストフォーマットのロングプリアンブルの先頭である点が、実施の形態1の場合と異なる。ロングプリアンブルの先頭から更新した制御重み係数310wiは、以下の通りである。ここで、制御重み係数310は十分収束しているものとする。
Figure 2007043742
ここで、sTは、ショートプリアンブル区間の時間を示す。これをもとに、合成処理を行うと、合成結果は、以下の通りである。
Figure 2007043742
これらを比較すると、ギャップ誤差信号316Cは以下の通り表される。
Figure 2007043742
周波数誤差推定部78は、ベースバンド受信信号300をもとに周波数誤差Δωを推定する。期間測定部80は、トレーニング信号302からショートプリアンブルの区間の時間sTを測定する。
乗算部82は、周波数誤差とショートプリアンブルの区間の時間を乗算して、ショートプリアンブル区間での位相誤差を求める。この位相誤差は、複素数変換部84で複素数に変換され、複素共役部86で複素共役処理がなされる。
乗算部88は、ひとつのベースバンド受信信号300と複素共役処理されたトレーニング信号302の乗算結果と、上述の変換した位相誤差を乗算し、ギャップ誤差信号316を生成する。
図19は、周波数誤差推定部78の構成を示す。周波数誤差推定部78は、主信号遅延部26と総称する第1主信号遅延部26a、第2主信号遅延部26b、第n主信号遅延部26n、乗算部28と総称する第1乗算部28a、第2乗算部28b、第n乗算部28n、遅延部30と総称する第1遅延部30a、第2遅延部30b、第n遅延部30n、複素共役部32と総称する第1複素共役部32a、第2複素共役部32b、第n複素共役部32n、乗算部34と総称する第1乗算部34a、第2乗算部34b、第n乗算部34n、平均部36、位相変換部38、トレーニング信号記憶部42を含む。
乗算部28は、主信号遅延部26で遅延したベースバンド受信信号300と、複素共役変換されたトレーニング信号を乗算し、送信信号成分を含まない受信信号Zi(t)を求める。
Figure 2007043742
ここで、雑音は十分小さいとして、雑音に関する項を無視した。
遅延部30と複素共役部32は、Zi(t)を遅延した後、複素共役に変換する。当該変換した信号とZi(t)は、乗算部34で乗算される。乗算結果Aiは、以下の通りである。
Figure 2007043742
ここで、遅延部30の遅延時間をシンボル間隔Tとした。
平均部36は、各アンテナに対応する乗算結果を平均する。さらに、時間をシフトさせた乗算結果を使用してもよい。
位相変換部38は、アークタンジェントROMを使用して、平均された乗算結果Aを位相信号Bに変換する。
Figure 2007043742
図20は、図18と異なるギャップ測定部14の構成を示す。図20のギャップ測定部14は、図18のギャップ測定部14に、カウンタ部90、乗算部92、複素数変換部94、積算部96、積算部98、除算部40が付加されている。ベースバンド受信信号300とトレーニング信号302の乗算が、図18のギャップ測定部14においては、バースト信号の先頭信号のみで実行されるのに対して、図20のギャップ測定部14においては、所定時間実行され、その結果が平均化される。
積算部98は、ベースバンド受信信号300とトレーニング信号302の乗算結果を平均化するために、乗算結果を所定時間(以下、「平均化時間」という)積算する。
カウンタ部90は、平均化時間に対応した位相誤差を、周波数誤差推定部78から出力される周波数誤差から求めるために、シンボル間隔のカウントアップを実行する。乗算部92は、カウンタ値ごとに、カウンタ値と周波数誤差を乗算して、各カウンタ値に対する位相誤差を求める。位相誤差は、複素数変換部94で複素数に変換され、積算部96で平均化時間において、積算される。
除算部40は、積算部98で積算された乗算結果を積算部96で積算された位相誤差で除算する。以降は、図18のギャップ測定部14と同一である。
以上の構成による受信装置106の動作は以下の通りである。複数のアンテナ134によって受信された信号は、直交検波等によってベースバンド受信信号300に変換される。立ち上がり検出部122が、ベースバンド受信信号300よりバースト信号の先頭のタイミングを検出すると、トレーニング信号302区間が開始される。トレーニング信号302区間の先頭タイミングで、アンテナ決定部10はひとつのベースバンド受信信号300を選択し、初期ウエイトデータ設定部12は選択されたベースバンド受信信号300に対応する初期重み係数320以外を無効にした初期重み係数320を設定する。その後、ウエイト切替部18は初期重み係数320を重み係数322として出力し、合成部118はベースバンド受信信号300を重み係数322で重み付けして加算する。
この間、ウエイト計算部120は、LMSアルゴリズムにより、制御重み係数310を更新している。制御重み係数310が予め規定した範囲に収束すると、制御部124の指示により、ギャップ補正部16は制御重み係数310をギャップ測定部14で計算したギャップ誤差信号316で補正し、更新重み係数318として出力する。さらに、ウエイト切替部18は更新重み係数318を重み係数322として出力し、合成部118はベースバンド受信信号300を重み係数322で重み付けして加算する。
実施の形態2によれば、トレーニング信号区間においても、重み係数の収束に関係なく、合成処理を実行しているため、処理遅延を小さくできる。また、2種類の重み係数の切替を適応アルゴリズムの収束タイミングにもとづいて行うため、トレーニング信号期間中に適応アルゴリズムが収束した場合に、それを重み係数に反映させて、受信特性を向上できる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態において、初期ウエイトデータ設定部12は、アンテナ決定部10によって選択された最大電力を有するひとつのベースバンド受信信号300に対応する初期重み係数320に対して、有効な値を設定し、残りは無効な値を設定している。しかし、初期重み係数320の値は電力をもとに設定される必要はない。例えば、固定的にひとつの初期重み係数320が有効な値に設定され、残りは無効な値に設定されてもよい。その場合、アンテナ決定部10は不要となる。
実施の形態において、初期ウエイトデータ設定部12は、アンテナ決定部10によって選択された最大電力を有するひとつのベースバンド受信信号300に対応する初期重み係数320に対して、有効な値を設定し、残りは無効な値を設定している。しかし、初期重み係数320に対して、オムニアンテナパターンとなるような重み付けが設定されなくてもよい。例えば、既に受信したバースト信号で使用した更新重み係数318あるいは制御重み係数310を設定してもよい。無線伝搬環境の変動が小さい場合、このような設定でも受信特性の劣化は少ないと考えられる。
実施の形態において、ウエイト計算部120は、適応アルゴリズムとしてLMSアルゴリズムを使用している。しかし、これ以外のRLSアルゴリズムなどが使用されてもよく、さらに、重み係数が更新されなくてもよい。つまり、想定される無線伝搬環境や演算回路規模などに応じて、選択されればよい。
実施の形態1において、立ち上がり検出部122は、ベースバンド受信信号300の電力を計算し、それをもとにバースト信号の立ち上がりを検出している。しかし、バースト信号の立ち上がり検出は、これ以外の構成によって実現されてもよい。例えば、タイミング検出部144の構成として示したマッチドフィルタにより検出することも可能である。つまり、正確にバースト信号の立ち上がりが検出されればよい。
実施の形態1において、初期重み係数320を重み係数322とする時間をトレーニング信号区間とした。しかし、これに限られず、例えば、トレーニング信号区間より短い時間であってもよい。つまり、トレーニング信号区間の長さと、要求される推定精度により、設定されればよい。
実施の形態2において、周波数誤差推定部78に含まれる遅延部30の遅延時間を1シンボルとした。しかし、この遅延時間はこれに限られない。例えば、2シンボルやトレーニング信号の最初と最後のシンボルの間隔としてもよい。つまり、遅延部30の遅延時間は、周波数発振器の安定度と要求される周波数偏差推定精度などによって最適なものとすればよい。
実施の形態1に係る通信システムを示す構成図である。 実施の形態1に係るバーストフォーマットを示す図である。 実施の形態1に係るバーストフォーマットを示す図である。 実施の形態1に係る受信装置の構成を示す図である。 図4の第1前処理部の構成を示す図である。 図4の第1前処理部の構成を示す図である。 図4の第1前処理部の構成を示す図である。 図5、6、7のタイミング検出部の構成を示す図である。 図4の立ち上がり検出部の構成を示す図である。 図9の立ち上がり検出部の動作の手順を示す図である。 図4のアンテナ決定部の構成を示す図である。 図4の第1ウエイト計算部の構成を示す図である。 図4のギャップ測定部の構成を示す図である。 図4のギャップ補正部の構成を示す図である。 図4の合成部の構成を示す図である。 実施の形態2に係る受信装置の構成を示す図である。 図16のアンテナ決定部の構成を示す図である。 図16のギャップ測定部の構成を示す図である。 図18の周波数誤差推定部の構成を示す図である。 図16のギャップ測定部の構成を示す図である。
符号の説明
10 アンテナ決定部、 12 初期ウエイトデータ設定部、 14 ギャップ測定部、 16 ギャップ補正部、 18 ウエイト切替部、 20 同期検波部、 100 送信装置、 102 変調部、 104 RF部、 106 受信装置、 108 RF部、 110 信号処理部、 112 復調部、 114 前処理部、 116 BB入力部、 118 合成部、 120 ウエイト計算部、 122 立ち上がり検出部、 124 制御部、 126 トレーニング信号記憶部、 128 判定部、 130 加算部、 132 アンテナ、 134 アンテナ、 300 ベースバンド受信信号、 302 トレーニング信号、 306 制御信号、 308 誤差信号、 310 制御重み係数、 314 アンテナ選択信号、 316 ギャップ誤差信号、 318 更新重み係数、 320 初期重み係数、 322 重み係数、 324 収束情報。

Claims (14)

  1. 第1アンテナ端子からの第1信号と、第2アンテナ端子からの第2信号であって、かつトレーニングの部分とデータの部分を有した少なくともひとつのバースト信号である第1信号と第2信号を送信装置からそれぞれ入力するステップと、
    第1信号と第2信号とを信号検出装置へ通過させてから、重み係数の第1の組み合わせを使用するステップと、
    重み係数の第2の組み合わせを決定するステップと、
    重み係数の第1の組み合わせを使用した期間の後に、重み係数の第2の組み合わせをアレイ合成に適用するステップと、
    を含むことを特徴とする受信方法。
  2. 第3アンテナ端子からの第3信号であって、かつトレーニングの部分とデータの部分を有した少なくともひとつのバースト信号である第3信号を送信装置から入力するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の受信方法。
  3. 前記重み係数の第1の組み合わせは、第1信号、第2信号、第3信号を通過することを特徴とする請求項2に記載の受信方法。
  4. 第1信号あるいは第2信号のチャネル応答を測定するステップと、
    アレイ合成器の出力信号における位相ギャップを補正するためのギャップ誤差信号を生成するために、測定したチャネル応答を使用するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の受信方法。
  5. ギャップ誤差信号をもとに重み係数の第2の組合せを更新するステップをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の受信方法。
  6. 第1アンテナからの第1信号と、第2アンテナからの第2信号であって、かつトレーニングの部分とデータの部分を有した少なくともひとつのバースト信号である第1信号と第2信号を送信装置からそれぞれ受信するステップと、
    第1信号と第2信号とを信号検出装置へ通過させてから、重み係数の第1の組み合わせを使用するステップと、
    重み係数の第2の組み合わせを決定するステップと、
    重み係数の第1の組み合わせを使用した期間の後に、重み係数の第2の組み合わせをアレイ合成に適用するステップと、
    を含むことを特徴とする受信方法。
  7. 第1アンテナ端子からの第1信号と、第2アンテナ端子からの第2信号であって、かつトレーニングの部分とデータの部分を有した少なくともひとつのバースト信号である第1信号と第2信号を送信装置からそれぞれ入力する入力部と、
    第1信号と第2信号とを信号検出装置へ通過させてから、重み係数の第1の組み合わせを使用する初期ウエイトデータ設定部と、
    重み係数の第2の組み合わせを決定するウエイト計算部と、
    重み係数の第1の組み合わせを使用した期間の後に、重み係数の第2の組み合わせをアレイ合成に適用するウエイト切替部と、
    を含むことを特徴とする受信装置。
  8. 前記入力部は、第3アンテナ端子からの第3信号であって、かつトレーニングの部分とデータの部分を有した少なくともひとつのバースト信号である第3信号を送信装置から入力することを特徴とする請求項7に記載の受信装置。
  9. 前記重み係数の第1の組み合わせは、第1信号、第2信号、第3信号を通過することを特徴とする請求項8に記載の受信装置。
  10. 第1信号あるいは第2信号のチャネル応答を測定し、アレイ合成器の出力信号における位相ギャップを補正するためのギャップ誤差信号を生成するために、測定したチャネル応答を使用するギャップ測定部をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の受信装置。
  11. ギャップ誤差信号をもとに重み係数の第2の組合せを更新するギャップ補正部をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の受信装置。
  12. 第1アンテナと第2アンテナと、
    前記第1アンテナからの第1信号と、前記第2アンテナからの第2信号であって、かつトレーニングの部分とデータの部分を有した少なくともひとつのバースト信号である第1信号と第2信号を送信装置からそれぞれ受信する入力部と、
    第1信号と第2信号とを信号検出装置へ通過させてから、重み係数の第1の組み合わせを使用する初期ウエイトデータ設定部と、
    重み係数の第2の組み合わせを決定するウエイト計算部と、
    重み係数の第1の組み合わせを使用した期間の後に、重み係数の第2の組み合わせをアレイ合成に適用するウエイト切替部と、
    を含むことを特徴とする受信装置。
  13. 第1アンテナと第2アンテナと、
    前記第1アンテナからの第1信号と、前記第2アンテナからの第2信号であって、かつトレーニングの部分とデータの部分を有した少なくともひとつのバースト信号である第1信号と第2信号を送信装置からそれぞれ受信する入力部と、
    第1信号と第2信号とを信号検出装置へ通過させてから、重み係数の第1の組み合わせを使用する初期ウエイトデータ設定部と、
    重み係数の第2の組み合わせを決定するウエイト計算部と、
    重み係数の第1の組み合わせを使用した期間の後に、重み係数の第2の組み合わせをアレイ合成に適用するウエイト切替部と、
    を含むことを特徴とする受信装置を搭載した無線移動局。
  14. 第1アンテナと第2アンテナと、
    前記第1アンテナからの第1信号と、前記第2アンテナからの第2信号であって、かつトレーニングの部分とデータの部分を有した少なくともひとつのバースト信号である第1信号と第2信号を送信装置からそれぞれ受信する入力部と、
    第1信号と第2信号とを信号検出装置へ通過させてから、重み係数の第1の組み合わせを使用する初期ウエイトデータ設定部と、
    重み係数の第2の組み合わせを決定するウエイト計算部と、
    重み係数の第1の組み合わせを使用した期間の後に、重み係数の第2の組み合わせをアレイ合成に適用するウエイト切替部と、
    を含むことを特徴とする受信装置を搭載した無線装置。
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