JP2007043060A - レーザ装置およびレーザモジュール - Google Patents

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Kazuhiko Yamanaka
一彦 山中
Kazutoshi Onozawa
和利 小野澤
Daisuke Ueda
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Abstract

【課題】高精度・低コスト・小型化が可能なレーザモジュールを提供することができる。
【解決手段】基板1と、基板1上に配置されている第1のレーザ素子2と、基板1上で第1のレーザ素子2と出射面が対向するように配置されている第2のレーザ素子3と、第1のレーザ素子2と第2のレーザ素子3との間に配置されているミラー7とを備え、ミラー7は、第1のレーザ素子2または第2のレーザ素子3の出射光を所定方向へ反射可能な反射面を備え、第1のレーザ素子2の出射光を反射可能な第1の位置と、第2のレーザ素子3の出射光を反射可能な第2の位置とに、移動または回転可能に配されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ディスクに情報を書き込み又は読み出しが可能なレーザ装置に関する。また、そのようなレーザ装置に搭載されるレーザモジュールに関する。
光ディスクは、記録容量の大容量化が急速に進展しており、現行のCD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)をはじめ、現在は次世代光ディスクHD(High Definition)−DVDの開発が進められている。それらの光ディスクに対して、情報の書き込み及び読み出しが可能な光ディスク装置の開発も進められている。すなわち、CD、DVDおよびHD−DVDに、情報を書き込んだり読み出したりする場合は、赤外光(λ=780nm)、赤色光(λ=650nm)、青色光(λ=405nm)などの各波長帯のレーザ光が必要である。業界では、各波長帯のレーザ光を出射可能な半導体レーザチップを搭載するディスク装置の開発が進められている。
複数のレーザチップを搭載したレーザモジュール(ハイブリッド型多波長対応レーザモジュール)は、各レーザチップを実装する基板上に微小突起を形成し、その微小突起の傾斜面にミラーを配して、その傾斜面と各レーザチップの出射端面とが対向するように、基板上に複数のレーザチップを配置させることで、実現することができる。このような構成は、例えば特許文献1に開示されている。
図40は、従来の多波長レーザモジュールの構成を示す側面図である。図40に示すように、多波長光源を備えたモジュール108は、シリコン(Si)から構成される半導体基板103の上に、互いに対向するように配置された第1の半導体レーザチップ101および第2の半導体レーザチップ102と、第1のレーザチップ101および第2のレーザチップ102の間に配置された微小突起104と、受光領域105および電極106から構成される光検出器107とにより構成されている。
微小突起4は、シリコンが異方性エッチングされてなり、入射された光線を反射面104a、104bにて反射させることにより、基板3に対してほぼ垂直な方向に反射することができる。
特開2002−269798号公報
しかしながら、図40に示す多波長レーザモジュールは、各レーザチップ101および102から出射され、微小突起104を反射した光線の光軸がそれぞれ一致せず、対物レンズ(図示せず)で集光した際に収差を生じる。よって、光検出精度を低下させてしまう。
また、上記光線の光軸を一致させるためには、光軸をずらすための新たな光学部品が必要となり、レーザモジュールおよびピックアップが大型化してしまうとともに、コストアップが生じてしまうという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑み、高精度・低コスト・小型化が可能なレーザ装置およびレーザモジュールを提供するものである。
上記問題を解決するために本発明のレーザモジュールの第1の構成は、基板と、前記基板上に配置されている第1のレーザ素子と、前記基板上で前記第1のレーザ素子と出射面が対向するように配置されている第2のレーザ素子と、前記第1のレーザ素子と前記第2のレーザ素子との間に配置されている反射体とを備え、前記反射体は、前記第1のレーザ素子または前記第2のレーザ素子の出射光を所定方向へ反射可能な反射面を備え、前記第1のレーザ素子の出射光を反射可能な第1の位置と、前記第2のレーザ素子の出射光を反射可能な第2の位置とに、移動または回転可能に配されている。
また、本発明のレーザモジュールの第2の構成は、レーザ素子と、第1の反射面と第2の反射面とを交線で接続して構成され、前記レーザ素子から出射したレーザ光を前記第1及び第2の反射面により反射するように配置された反射体とを備え、前記反射体は、前記第1の反射面が前記レーザ素子から出射されたレーザ光の第1の光軸と交差し、前記第2の反射面が前記第1の反射面を反射したレーザ光の第2の光軸と交差する位置に配置されている。
また、本発明のレーザ装置は、上記のようなレーザモジュールを備えている。
本発明は、高精度・低コスト・小型化が可能なレーザ装置およびレーザモジュールを実現することができる。
本発明のレーザモジュールの第1の構成は、前記反射体は、回動自在に配され、前記反射面が前記第1のレーザ素子の出射光を反射可能な姿勢から、前記第2のレーザ素子の出射光を反射可能な姿勢へ回動する角度が45°以上で構成することが好ましい。
また、前記基板は、軸受構造を備え、前記反射体は、前記軸受構造に回転自在に支持されている回転軸を備え、前記反射体は、前記第1の位置及び前記第2の位置との間を回転自在に配されている構成とすることが好ましい。
また、前記軸受構造は、第1の基板と第2の基板を貼り合わせて形成され、前記第1の基板または前記第2の基板の少なくとも一方に、前記回転軸を受ける凹部が形成されている構成とすることが好ましい。
また、前記反射体の一部または全てが、磁性体で構成することが好ましい。
また、前記反射体は、前記回転軸と一体に形成され、前記回転軸の幅が前記反射体に近い部分ほど広く形成されている構成とすることが好ましい。
また、前記基板は、前記反射体の下部に、傾斜面を備えた突起が配置され、前記反射体は、前記第1の位置または前記第2の位置にある時に、前記傾斜面に面接触する構成とすることが好ましい。
また、前記軸受構造または前記回転軸の少なくとも一方に、低摩擦材料が付着されている構成とすることが好ましい。
また、基板と、前記基板上に配置されている第1のレーザ素子と、前記基板上で前記第1のレーザ素子と出射面が対向するように配置されている第2のレーザ素子と、前記第1のレーザ素子と前記第2のレーザ素子との間に配置されている可動部と、前記可動部に配され、前記第1のレーザ素子と前記第2のレーザ素子の出射面に対向する反射面を両側に備えた突起状の反射体とを備え、前記可動部は、前記第1のレーザ素子または前記第2のレーザ素子から出射し前記反射面で反射した反射光が、互いに同方向で光軸が同一となるように回動可能に構成されている構成とすることが好ましい。
また、前記基板は、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせて構成され、前記第1の基板上に、前記可動部、梁および前記反射体が形成され、前記第2の基板上に、前記梁および前記可動部を支持する支持部が形成されている構成とすることが好ましい。
また、前記第1の基板は、シリコンで構成され、前記反射体は、結晶異方性エッチングによって形成される構成とすることが好ましい。
本発明の多波長レーザモジュールの第2の構成は、前記第1の反射面と前記第2の反射面とでなす角度が、135°で構成することが好ましい。
また、前記第1の光軸と前記第2の光軸を含む平面上で、前記第1の反射面と前記第2の反射面とでなす角度が、135°で構成することが好ましい。
また、前記反射体は、支軸により回転自在に支持され、前記支軸は、前記第1および第2の反射面と平行であり、前記支軸の回転中心は、前記第1の光軸上に位置し、さらに前記支軸の回転中心は、前記第2の反射面で反射されたレーザ光の第3の光軸上に位置する構成とすることが好ましい。
また、前記反射体は、回転可能な回転部材の上に配され、前記回転部材の回転軸は、前記第1の光軸に対して垂直な前記第3の光軸と一致している構成とすることが好ましい。
また、前記反射体は、前記第1の光軸に対して平行に移動可能な移動部材の上に配されている構成とすることが好ましい。
また、前記反射体は、シリコンで構成され、前記第1の反射面は、シリコン研磨面で構成され、前記第2の反射面は、異方性エッチングによって形成されたことが好ましい。
また、複数のレーザ素子を備え、前記複数のレーザ素子は、レーザ光の出射面が前記反射体側を向いて配置されていることが好ましい。
また、前記レーザ素子の発光点と前記第1の反射面との距離をd1とし、前記レーザ素子の発光点から前記第2の反射面までの光路長をd2とするとき、前記第1の光軸を含む平面と前記第1の反射面とが交差する交線の長さに対する、前記第2の光軸を含む平面と前記第2の反射面とが交差する交線の長さの比が、d2/d1以上であることが好ましい。
(実施の形態1)
1.レーザモジュールの構成
図1は、実施の形態1における多波長レーザモジュールの構成を示す斜視図である。図2は、図1におけるA−A’部の断面図である。
図1および図2に示す多波長レーザモジュールは、第1のレーザチップ2、第2のレーザチップ3、ミラー7、磁気発生回路5a及び5b、光検出器6から構成されている。第1のレーザチップ2、第2のレーザチップ3およびミラー7は、基板1上に形成されているステージ4上に配置されている。磁気発生回路5a及び5b、光検出器6は、基板1上に配置されている。また、ステージ4は、ヒートシンク効果が得られる高熱伝導材料で構成することが好ましい。
第1のレーザチップ2および第2のレーザチップ3は、それぞれの出射面2a及び3aが互いに対向するように配置されている。また、レーザチップ2および3の間には、ミラー7が配置されている。
ミラー7は、その全てまたは一部が磁性体で構成されている。また、ミラー7は、回転軸8が一体的に配され、回転軸8が軸受9に回転自在に支持されている。したがって、ミラー7は、その下部に配されている2つの磁気発生回路5a及び5bのうち、例えば一方の磁場に吸引されて回転する。これにより、ミラー7の傾斜角度を変えることができ、ミラー7の反射面を第1のレーザチップ2または第2のレーザチップ3の出射面に対向させることができる。
磁気発生回路5aは、ミラー7の回動端部における、第1のレーザチップ2寄りの位置に配置されている。また、磁気発生回路5bは、ミラー7の回動端部における、第2のレーザチップ3寄りの位置に配置されている。磁気発生回路5aは、磁性体12a及び12bと、それらを中心とするコイル11a及び11bとから構成され、ミラー7に対向する表面が絶縁膜10で覆われている。上記構成において、コイル11aまたは11bに通電することによって、磁性体12aまたは12bの周辺に磁場が発生し、ミラー7の回動端を引き寄せることができる。なお、磁気発生回路5a及び5bを構成するコイル配線は、絶縁膜10で線間及び層間絶縁を施しているが、必ずしも最表面が絶縁膜10で被覆されていなくてもよい。
2.動作
2−1.レーザモジュールの動作
図3及び図4は、図1におけるB−B’部の断面図である。図3は、第1のレーザチップ2の出射光が、ミラー7で反射している状態である。図4は、第2のレーザチップ3の出射光が、ミラー7で反射している状態である。
まず、ミラー7を構成する磁性体が軟磁性体である場合、図3に示すように、磁気発生回路5aに電流を流して磁場を発生させると、ミラー7は、磁気発生回路5aにおける磁場に吸引されて、回転軸8の軸回りにトルクを生じ、反射面がレーザチップ2の出射面2aに対向する位置まで回転される。図3に示す状態において、回転したミラー7の角度が、レーザチップ2の出射光軸に対して45°となるように制御すれば、レーザチップ2から出射される光線14aと主軸13とを一致させることができる。なお、ミラー7の回転制御は、例えば、フィードバック制御によって傾斜角が45°になるように制御する方法や、回転角が45°で位置決め可能な機構を設けて、傾斜角が45°になるように制御する方法などがある。
次に、図4に示すように、磁気発生回路5bに電流を流せば、磁気発生回路5bから発生した磁場によって、ミラー7は回転軸8の軸回りにトルクを生じ、反射面がレーザチップ3の出射面3aに対向する位置まで回動する。この際、ミラー7の反射面の角度を、レーザチップ3の出射光軸に対して45°となるようにすれば、レーザチップ3から出射しミラー7で反射した光線14bを、主軸13に一致させることができる。
したがって、レーザチップ2及び3のうちいずれか一方を選択的に動作させる際、磁気発生回路5aまたは5bのうちいずれか一方を動作させることにより、ミラー7を回転させ、レーザチップ2または3から出射される光線を垂直方向へ反射させることができる。これにより、ミラー7を反射した光線14a及び14bを、主軸13に一致させることができる。
2−2.ミラー7の回転および固定動作
図5及び図6は、ミラー7の回転動作を示す模式図である。図7は、ミラー7の平面図である。
ミラー7は、硬磁性体を含む材料で構成され、あらかじめ着磁を行って磁石としておく。このようなミラー7は、図5に示すように、複数の磁気発生回路(不図示)のうち一方の回路に電流を流すことで、ミラー7を矢印に示す方向及びその逆方向へ回転させることができる。ミラー7を回転させ、ミラー7と磁心12aまたは12bとが接触したとき、ミラー7を45°に傾斜させている状態で保持させることができる。この時、磁心12a、12bは、ミラー7を構成する磁石により磁化されているため、磁気発生回路への通電を遮断しても、ミラー7と磁心12aまたは12bとは吸着状態を維持し、ミラー7は45°で傾斜している状態を維持することができる。
ここで、ミラー7が所望の傾斜角度になるように、ミラー7の大きさ、または磁心12a、12bの大きさを調整しておけば、ミラー7を所定の角度で維持させることができる。
なお、本説明における「接触」とは、ミラー7を構成する磁石と磁心12a(または12b)とが直接的に接触している状態(吸着)に限定されず、両者が磁力によって吸引され、ミラー7の一部が基板1に接触している状態をも含んでいる。
さらに、ミラー7の一部を磁石とする構成の場合、ミラー7と磁心12a(または12b)とは互いに引力により吸引されるため、外乱の影響を受けにくい構成となる。その吸引状態を解除して別の状態に遷移させる場合には、磁気発生回路のミラー7と対向する側(例えば12a)に、ミラー7の磁極とは反対の磁極を発生するように電流を流せばよい。また、対を成す磁気発生回路(例えば12b)には、逆にミラー7との間に引力が働く磁極を形成するように通電すると、遷移はさらに容易となる。
また、図6に示すように、ミラー7の下部に、例えば直角二等辺三角形状の突起19を形成し、ミラー7の一部またはすべてを磁性体とし、突起19の一部またはすべてを磁性体とすることにより、ミラー7の磁性体および突起19は、磁気発生回路(図6では図示せず)により生じた磁場によって、ともに磁化されて引力を発生し、その結果、ミラー7と突起19を互いに面接触させて固定することができる。
また、ミラー7の一部または全てを、導電性磁性体あるいは導電性部分が周辺に構成された磁性体とするとともに、突起19の一部(表面)またはすべてを導電体とする構成とすれば、ミラー7および突起19の導電性部分の間に電圧を印加することによって、両者に静電引力を生じさせ、互いに面接触させて固定することもできる。なお、この構成においてはミラー7または突起19の導電体の少なくとも一方は、両者が互いに電気的に接触することがないように薄い絶縁層で被覆しておかなければならない。
3.レーザモジュールの製造方法
図8A〜図13Bは、レーザモジュールの製造過程を工程毎に示した断面図である。図8A、図9A、図10A、図11A、図12A、図13Aは、図1におけるA−A’部の断面である。また、図8B、図9B、図10B、図11B、図12B、図13Bは、図1におけるB−B’部の断面である。
以下では、特に指定しない限り、半導体基板の主面は(001)面とし、KOH水溶液による異方性エッチングで形成されるテーパ角は(111)面とのなす角である、略54.7°である。
まず、図8A及び図8Bは、基板1上にコイル11a、11bを作製する工程を示している。図8A及び図8Bにおいて、基板1(例えばシリコン基板)上に、エッチングにより凹部を形成する。形成した凹部に、図8Bに示すように磁性体から構成される磁心12a、12bを堆積する。磁心12a、12bは、スパッタ法・蒸着法や電解めっき法により、形成することができる。磁心12a及び12bの磁性体材料は、ニッケル(Ni)やパーマロイ(FeNi)などの軟磁性材料で構成されていることが好ましい。なお、この磁心12a及び12bは、磁気発生回路の近傍に存在し、発生磁場によって磁化されるように配置すればよく、必ずしもコイル11a及び11bの中心に配置する必要はない。
次に、基板1上に絶縁層10を形成し、基板1を絶縁状態にする。なお、絶縁層10は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、樹脂などの低誘電率材料で構成することができる。
次に、絶縁層10上に、金属配線によりコイル11a、11bを形成する。金属配線は、電解めっき法により形成することができる。また、金属配線は、例えば銅(Cu)、金(Au)、アルミニウム(Al)などの材料で構成される。磁心12a、12bは、それぞれコイル11a、11bに電流を流すことにより磁化され、磁場を増幅する。なお、磁心12a、12bは必ずしも設ける必要はない。コイル11a、11bに通電するのみで回転体を回転させることができる。しかし、磁心12a、12bを設けることで、磁心と硬磁性体(磁石)との間に生じる引力を利用して、ミラー7を所定の角度で保持させることができる。
なお、硬磁性体は、例えば、コバルト(Co)、コバルト系合金であるコバルト白金合金(CoPt)、コバルトニッケル合金(CoNi)、コバルトリン合金(CoP)などで構成される。
次に、図8Bに示すように、磁気発生回路5a、5bを被覆するように絶縁層10′を形成し、磁気発生回路5a、5bを埋め込み、基板15を形成する。なお、絶縁層10′は、絶縁層10と同様の材料で構成することができる。また、磁気発生回路を多層化する場合は、上記積層処理を繰り返せばよい。
図9A及び図9Bは、ミラー7を備えた基板16の作製方法を示す断面図である。
図9A及び図9Bに示すように、まず、基板4上に電解めっき用に電極を蒸着し、この上にフォトレジストを塗布して、ミラー7の形状にフォトリソグラフィ法によりパターニングする。この状態で、磁性体を電解めっきし、フォトレジストを除去すれば、所望形状のミラー7が形成される。なお、磁性体は、例えばニッケル(Ni)、パーマロイ(FeNi)で構成される。また、ミラー7を形成する際、回転軸8を一体形成しておけば、回転軸を備えた磁性体ミラーを作製することができる。
なお、図7に示すように、回転軸8の幅がミラー7に近い部分ほど大きくなるように形成することで、ミラー7と回転軸8との接続部分における応力集中を軽減し、強度を向上させることができる。また、回転軸8とミラー7とが、図7に示すように滑らかに接続されている方が、回転ブレに対する安定性の面から好ましい。また、ミラー7を電解めっきで形成する際、ミラー7の回転軸8の下地部分のみに、犠牲層(フォトレジスト、シリコン酸化膜など)を設けておけば、電解めっき後に犠牲層を選択的に除去することによって、回転軸8と基板4とを非固定状態にすることができる。さらに、犠牲層の膜厚を調整することによって、回転軸8の中心軸とミラー7の反射面との距離を調整することができるため、レーザチップからの出射光がミラー7の水平中心線(対称線)上で反射されない場合でも、第1のレーザチップ2及び第2のレーザチップ3の出射光の反射点を、互いに完全に一致させることが可能である。
また、めっきにおける下地電極面は、下地の平坦性を反映して表面平坦性が非常によいので、この面をミラーとして利用すればよい。この場合、図には示していないが、基板4の表裏が反転した状態になるようにプロセス(レーザチップの実装位置など)を変更すればよい。
上記工程にて、ミラー7が形成されている基板16を作製することができる。
図10A及び図10Bは、軸受を備えた基板17の作製方法を示す断面図である。
図10A及び図10Bに示すように、半導体基板9(例えばシリコン基板)上に、回転軸8の軸受となる凹部9aを形成する。この凹部9aはフォトリソグラフィとエッチングにより作製することができる。
この時、回転軸8を含むミラー7全体およびレーザチップ実装部分の形状に、フォトレジストをパターニングしておくことによって、ミラー7を回転させるための空間を作製することができる。このようにして、軸受が形成されている基板17を作製することができる。
ここで、基板9の凹部9a内に、シリコン窒化膜などの低摩擦材料を薄く堆積させておくことにより、ミラー7の回転を平滑に行うことができる。また、基板9の凹部9aを形成した面に、化学的気相成長法(CVD)などによりシリコン窒化膜を全面堆積し、エッチングによって凹部9aを除く領域のシリコン窒化膜を除去しても良い。
図11A及び図11Bは、基板16と基板17とを接合した基板18の断面図である。基板16と基板17は、半導体同士の直接接合、金属膜(例えば金(Au)あるいは金錫合金(AuSn)など)を介した接合、樹脂(例えばベンゾシクロブテンBCB等)を介した接合などの接合方法によって、接合させることができる。
次に、図12A及び図12Bに示すように、図11A及び図11Bに示す接合工程で接合された基板18に対し、ミラー7において回転軸8および凹部9aに対応する部分を除く部分を両面からエッチングして、貫通孔を形成する。すなわち、基板16側にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィによりパターニングし、さらに酸化膜をパターニングしてマスクとし、KOH水溶液中でシリコンをエッチングする。水酸化カリウム(KOH)水溶液中でのエッチングの際に、ミラー7の反射面が完全に露出するようなマスク形状としておく。
続いて、基板17側についても、同様にKOH水溶液中でシリコンをエッチングする。
この時、基板16と基板17の厚さを同等にしておき、両側から同時にエッチングを行うことによって、ミラー7がKOH水溶液に暴露される時間を短縮することができる。
最後に、図13A及び図13Bに示すように、基板18と基板15を接合するとともに、基板をダイシングしてチップ化し、第1のレーザチップ2及び第2のレーザチップ3をレーザ実装部分に実装することにより、二波長レーザモジュールが実現する。
なお、ミラー基板18とコイル基板15は、ダイシングした後に貼り合わせてもよい。
また、レーザチップの少なくとも一方をモノリシック型あるいはハイブリッド型の二波長レーザチップで構成することにより、三波長以上に対応した多波長レーザモジュールが作製できる。
なお、図13A及び図13Bに示す工程において、シリコン基板にエッチングで孔を形成したが、図9A及び図9Bに示す工程、または図10A及び図10Bに示す工程で、それぞれ予め各基板16、17に対してエッチングにより孔を形成しておいても同様の効果が得られる。
また、回転軸8は、基板4に固定された梁(固定梁、ねじり梁)で構成することも可能である。しかし、実施の形態1の回転軸8のように、基板4に対して可動自在に支持されていることで、ミラー7を所望の角度に傾斜可能であるだけでなく、必要電力の低減を図ることも可能であるため好ましい。
(実施の形態2)
1.レーザモジュールの構成
図14は、実施の形態2における多波長レーザモジュールの構成を示す断面図である。
図14に示す多波長レーザモジュールは、基板23、可動台20、可動台20上に設けられた断面山形をなす突起状ミラー21、基板23上に設けられた第1の電極24a及び24b、可動台20の底面に設けられた第2の電極25a及び25b、第1のレーザチップ2、第2のレーザチップ3から構成されている。
レーザチップ2および3は、それぞれ出射面2a及び3aが互いに対向するように配置されており、レーザチップ2および3の間に突起状ミラー21が配置されている。可動台20は、レーザチップ2及び3の対向方向および基板23の垂直方向の双方に直角な方向に延設された回動軸(梁)22により、回動自在に保持されている。
突起状ミラー21における反射面21a及び21bは、可動台20に対して任意の傾斜角になるように配されている。可動台20の底部と基板23に設けられた電極24aと25a、24bと25b間の静電引力によって、基板23に対する可動台20の傾斜角を変えることができる。
なお、図14に示すレーザモジュールにおいて、層間に絶縁層や酸化膜が配されている部分があるが、便宜上、図示は省略している。
2.レーザモジュールの動作
まず、図15に示すように、第1の電極24bおよび第2の電極25bに対し、互いに逆極となるように電圧を印加すると、第1の電極24bと第2の電極25bの間に静電引力が生じる。すると、可動台20は、その引力によってレーザチップ3側に傾斜する。その際、レーザチップ2の出射光軸に対する突起状ミラー21の傾斜角が45°となるように印加電圧を制御すれば、レーザチップ2からの出射光を基板23の主面に対して垂直上方に立ち上げることができる。なお、図15において、反射面21aを反射した光線14aと、主軸13とは一致している。
一方、図16に示すように、第1の電極24aおよび第2の電極25aに対し、互いに逆極性となるように電圧を印加すると、第1の電極24aと第2の電極25aの間に静電引力が生じる。すると、可動台20は、その引力によってレーザチップ2側に傾斜する。その際、レーザチップ3の出射光軸に対する突起状ミラー21の傾斜角を45°となるように印加電圧を制御すれば、レーザチップ3からの出射光を基板23の主面に対して垂直上方に立ち上げることができる。なお、図16において、反射面21bを反射した光線14bと、主軸13とは一致している。
なお、可動台20は、基板23に対して空中に浮いた状態にあるが、梁22(固定梁、ねじり梁)を通じて基板23と一体化しておくことができる。梁22は、例えばシリコンで構成し、可動台20を形成する際に同時に作製することができる。梁22によって、可動台20には適当な復元力を生じさせることができるので、印加電圧を制御して静電引力と復元力とのバランスをとることによって、可動台20の傾斜角を調整できる。
また、第2の電極25a、25bへの配線は、梁22に金属配線を施すことによって行うことができる。
さらに、可動台20を静電引力で傾斜させる構成では、例えば第1の電極24と対向電極25とが、所定の電圧以上で絶縁膜26を介して接触すると同時に電圧印加を停止すると、電極24と対向電極25とは互いに引力で吸引された状態で維持される(pull-in)。これにより、可動台21(ミラー)を、所定角度で保持することができる。
なお、実施の形態2では、静電引力によって可動台21を動作させているが、実施の形態1に示すように磁力によって可動台21を動作させる構成でもよい。
3.レーザモジュールの製造方法
図17〜図19は、第1の電極を形成し、ミラーを空中に浮かせる構造の作製方法を説明するための断面図である。
以下では、特に指定しない限り、半導体基板の主面は(001)面とし、KOH水溶液による異方性エッチングで形成されるテーパ角は(111)面とのなす角である、略54.7°である。
まず、図17に示すように、半導体基板29(例えばシリコン基板)上に、下地の絶縁層28を堆積する。絶縁層28は、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜、ポリイミドやBCBなどの樹脂で構成することができる。絶縁層28を堆積後、電極24a及び24bを形成する。電極24a及び24bは、ポリシリコンを堆積しパターニングしたもの、あるいは、金属を電解めっき法や蒸着法により堆積させて構成することができる。
次に、図18に示すように、電極24a及び24b上に絶縁層30を堆積し、電極24a及び24bを被覆及び絶縁する。絶縁層30は、絶縁層28と同じ材料で構成することができる。絶縁層30は、厚めに堆積しておき、化学的機械研磨(CMP)によって表面を平坦化する。
次に、基板31を準備する。基板31は、例えばシリコン基板にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィとエッチングによってマスク(例えばシリコン酸化膜)を形成し、基板を貫通する開孔31aをエッチングにより形成したものである。
次に、図19に示すように、基板29と基板31とを、絶縁層30を介して接合する。絶縁層30は、BCBなどの樹脂で構成されていることが好ましく、基板29と基板31とを良好に接合させることができる。接合により作製された基板32を、「下部電極基板」とする。
図20〜図23は、可動ミラーの作製工程を説明するための断面図である。
まず、図20に示すように、SOI(Silicon on Insulator)基板33は、SOI層(Siデバイス層)33a、埋め込み酸化膜33b、支持基板33cから構成されている。SOI基板33の両面には、絶縁層34a及び34bが形成されている。絶縁層34a及び34bは、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などで構成することができるが、シリコン窒化膜の方が好ましい。
図20に示す絶縁層34aを、フォトリソグラフィとエッチングによりパターニングする。パターニングされた絶縁層34aをマスクにして、SOI層33aをエッチングする。これによって、梁22で連結された可動台20(図14参照)が形成される。
次に、図21の示すように、絶縁層34aの上に、第2の電極25a及び25bを形成する。
次に、図22は、図21に示すSOI基板33と図19に示す基板32とを、第1の電極24a及び24bが第2の電極25a及び25bに対向するように、接合する工程を示している。接合は、実施の形態1と同様の手法により実施される。基板32は、梁22および可動台20を支持する支持部(不図示)が形成されている。
次に、図23は、接合された基板に対して、絶縁層34bをパターニングし、それをマスクにしてKOH水溶液中で異方性エッチングしたものである。これにより、テーパが略54.7°の突起状ミラー21が形成される。シリコンエッチングは、埋め込み酸化膜33b(図22参照)で反応が停止する。反応が停止した段階で露出している埋め込み酸化膜33bを、フッ化水素酸(HF)で除去すれば、ミラー21が梁22に可動自在に支持されている状態となる。
実施の形態2では、可動台20は、静電力を駆動源にして動作するため、回動軸は復元力がある捻り型梁(固定梁)で構成されている。梁の一方は可動台20に固定され、他方は基板27に固定されている。
図24に示すように、第1のレーザチップ2と第2のレーザチップ3とを、それぞれ台座35及び36を介して、基板32上に実装すれば、多波長レーザモジュールが完成する。
なお、台座35及び36は、その厚さを調整することで、各レーザチップ2及び3から出射される光線の光軸が一致するように調整することができる。
また、台座35及び36は、各レーザチップ2及び3のヒートシンクとしても有用である。
また、レーザチップ2及び3を実装する前に、基板32はダイシングしてチップ化され、そこにレーザチップ2及び3を実装することが望ましい。
また、図14において、層間に配されている絶縁層や酸化膜は図示を省略しているが、実際は本項にて説明したように絶縁層や酸化膜が形成されている。
(実施の形態3)
1.レーザモジュールの構成
図25は、実施の形態3に係るレーザ装置の斜視図である。
図25において、レーザ装置は、基板10上に台座61(サブマウントあるいは金(Au)バンプ等)を介して実装されているレーザチップ62と、基板10上に実装されている反射体63とから構成されている。また、反射体63は、互いに「く」の字型に接続された第1の反射面63a、第2の反射面63bとを備えている。
レーザ光80は、第1の光軸81〜第3の光軸83に沿って進行する。レーザ光80において、レーザチップ62から出射し反射体63の第1の反射面63aに到達するまでの部分を「第1の光軸81」と呼ぶ。また、第1の反射面63aを反射し第2の反射面63bに到達するまでの部分を「第2の光軸82と呼ぶ。また、第2の反射面63bを反射し外方へ出射する部分を、「第3の光軸83」と呼ぶ。
反射体63は、レーザ光80を反射可能な第1の反射面63a及び第2の反射面63bを備えている。第1の反射面63aは、レーザチップ62から出射され第1の光軸81に沿って進む光束を、第2の反射面63bの方向へ反射させるよう配置される。第2の反射面63bは、第1の反射面63aにより反射された第2の光軸82に沿って進む光束を、基板60主面(あるいは第1の光軸)に対して垂直方向へ反射させるよう配置される。第1の反射面63a及び第2の反射面63bは、本実施の形態ではそれぞれ平面とし、互いに所定の角度を介してその一辺同士が接している構成であるが、必ずしも接している必要はなく、所定の間隙を介して配置されてもよい。
図26は、図25におけるレーザチップ62および反射体63を含む断面図を示す。第1の反射面63aと第2の反射面63bのなす角は、135°に設定されている。また、第1の反射面63aと基板10主面(あるいは第1の光軸)とのなす角は、22.5°であることが望ましい。第1の光軸81上には第1の反射面63aが位置し、第1の反射面63aで反射されたレーザ光は、第2の光軸82に沿って進行して第2の反射面63bで再び反射され、第3の光軸83に沿って進行する。なお、レーザーモジュールから出射され、対物レンズへ入射されるレーザ光は、コリメートレンズ等によって、平行光化されていることが望ましい。
ここで、第1の反射面63aと第2の反射面63bのなす角が135°に設定されているので、第1の光軸81(入射光に対応)と第3の光軸83(出射光に対応)のなす角は90°となる。このように入射光と出射光とのなす角度が不変である反射体83は、例えば、コーナーキューブリフレクタ(3つの反射面が互いに直交した反射体)として知られている。
次に、反射体83において、入射光と出射光とのなす角度が不変となる理由について簡単に説明する。図28において、第1の光軸81と第1の反射面63aとでなす角をα(入射角、90°−α)、その交点をPとする。第2の光軸82と第2の反射面63bとでなす角をβ(入射角、90°−β)、その交点をRとする。第1の反射面63aと第2の反射面63bの接点(交線)をQとする。この時、△PQRの内角の和は、
α+β+135°=180°
から、
α+β=45°
である。第1の光軸81と第3の光軸83とでなす角PORは
∠POR=180−(2α+2β)
=90°
である。
したがって、立ち上げ角(第1の光軸81と第3の光軸83のなす角)はα、βによらず、2つの反射面のなす角(光路平面上での反射面のなす角)のみで一意に決定される。
なお、第1の反射面63aと第2の反射面63bとを一般的な角度(例えば、ζ)とすることにより、レーザ放射光(第1の光軸81)と立ち上げ光(第3の光軸83)のなす角δを、
δ=2(180°−ζ)
とすることができるので、例えば、立ち上げ方向を主面に対して90°とすることに限らず、所望の角度に偏光する場合にも有効である。
有限のビーム幅を持つレーザ光を扱う場合、反射面の面積を低減し、反射体の大きさを小型化するためには、第1の光軸81に沿う第1の反射面63aへの入射角と第2の光軸82に沿う第2の反射面63bへの入射角を、同一(αおよびβをともに22.5°)にすることが望ましい。
いま、図27に示すように、反射体63が微小角Δθの傾斜ずれをもって設置された場合を考えると、第1の反射面63aと第2の反射面63bのなす角が135°に設定されているので、第1の光軸81と第3の光軸83のなす角は90°である。
すなわち、レーザ光が、第1の反射面63a及び第2の反射面63bにおいて各1回ずつ反射される限り、反射体63がどのように設置されても、第1の光軸81と第3の光軸83とのなす角は90°であり、チルト角(基板主軸に対する第3の光軸83の偏角)に影響を与えない。
したがって、上記ような構成の反射体63を搭載することによって、レーザチップから出射されるレーザ光を、出射光軸に対して必ず90°の方向に立ち上げることができる。
2.レーザモジュールの製造方法
次に、2つの反射面が135°をなす反射体63を作製する方法について説明する。
まず、図29に示すように、第1のシリコン基板71および第2のシリコン基板72を接合したものを作製する。これらの基板は、いずれの表面も鏡面研磨加工されている。第1のシリコン基板71と第2のシリコン基板72の間には、熱酸化シリコン膜74を設ける。このような基板は、SOI(Silicon on Insulator)基板として知られている。ここで、第2のシリコン基板72として、9.7°オフ基板を使用する。「9.7°オフ基板」とは、<001>結晶軸を、基板主面に対して<110>方向に9.7°傾斜(オフ角)させたシリコン基板のことである。図8は(1−10)面断面(オフ角方向に対して平行な面)を示したものであり、マスク、エッチング面等はこの面に垂直な方向に形成する。
次に、第2のシリコン基板72の表面に、酸化シリコン膜マスク73を形成する。
次に、図30に示すように、第2のシリコン基板72を酸化シリコン膜マスク73をマスクとして、水酸化カリウム(KOH)水溶液(例えば、濃度20wt%、温度80℃)中でエッチングする。KOH水溶液によるシリコンのエッチングでは、(111)結晶面のエッチングレートが極めて小さいために、側面にシリコン(111)面を持つ構造が形成される。(001)面に対する(111)面の角度は54.7°であり、9.7°オフ基板を用いていることによって、一方の角度は45°にすることができる。この(111)面は、鏡面性を有し、光学反射面として利用できる。さらに、KOH水溶液によるシリコン酸化膜のエッチングレートは極めて遅いので、シリコン酸化膜74が露出した段階で、第2のシリコン基板72のエッチングは停止する。
次に、図31に示すように、シリコン酸化膜74の露呈部をフッ化水素酸(HF)により全面除去する。さらに、反射体63として使用可能なように、所望サイズにダイシングする。この段階で、シリコン(111)面である第1の反射面63aと、鏡面加工面である第2の反射面63bとが形成される。なお、第1の反射面63aと第2の反射面63bとで成す角は、135°である。
なお、図33に示すように、第1の反射面63a及び第2の反射面63bの表面に、金属膜や誘電体多層膜などから構成される反射膜75を形成することで、反射率の向上を図ることができる。金属膜は、例えば金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)などで構成されている。また、誘電体多層膜は、酸化シリコン(SiO2)、酸化チタン(TiO2)などの積層膜で構成されている。
次に、図32に示すように、ダイシングされた反射体63を、反射面を保護しながらその底面を22.5°の傾斜角となるように研削・研磨する。これにより、反射体63を形成することができる。
以上のように本実施の形態によれば、反射体63に、互いに所定角度(本実施の形態では135°)を介して第1及び第2の反射面63a及び63bを設け、レーザチップ62からのレーザ光を第1の反射面63a及び第2の反射面63bに反射させて進行させる構成とすることにより、反射体63を基板60に実装した時、反射体63の位置寸法にばらつきが生じても、そのばらつきを吸収し、レーザチップ62からの出射光線を垂直に立ち上げることができる。よって、従来必要だった後段の光学系における光軸位置補正が不要となって、装置の設計が容易になるとともに、高精度レーザ装置を小型ならびに低コストに実現することができる。
(実施の形態4)
図34は、実施の形態4におけるレーザ装置の構成を示す断面図である。図34(a)は反射体が正規の位置にある状態、図34(b)は反射体が微小角傾いた状態、図34(c)はスライドステージを水平移動させて光軸補正した状態、図34(d)はスライドステージを垂直移動させて光軸補正した状態を示す。
図34において、前述の実施の形態に記載の構成と同様の構成要素については、同一番号を付与してその具体説明は省略する。実施の形態4は、実施の形態3と同様の構成において、反射体63がスライドステージ64(移動手段)上に配置されている点が特徴である。なお、反射体63は、スライドステージ64上に、接着剤などで固定されている。また、スライドステージ64は、マイクロマシン技術を用いて作製することができる。
スライドステージ64は、その主面に反射体63が配されており、矢印AまたはBに示すように第1の光軸81と平行な方向へスライド可能な構造となっている。
以下、動作について説明する。
反射体63が正規の位置に実装されている場合は、図34(a)に示すように、レーザチップ62から出射される光束が、光軸80に沿って進行する。
ところが、スライドステージ64に対する反射体63の接着精度が低く、図34(b)に示すように、レーザ光の放射方向(反射体63の傾斜方向)に微小角Δθの誤差(ばらつき)を含んで傾斜して配置された場合、チルト角には影響を与えない(即ち、第3の光軸83は第1の光軸81に対して直交する方向に向いている)が、第3の光軸83の水平方向位置は、レーザ光の放射方向(第1の光軸81の方向)にΔhだけずれてしまう。
そこで、図34(c)に示すように、スライドステージ64をレーザ光の放射方向(矢印B方向)に、Δh分平行移動させることによって、Δhを0とし、光軸ずれを解消することができる。
また、図34(d)に示すように、スライドステージ64を垂直方向(矢印C及びD方向)へスライド可能に構成しても、第3の光軸83の位置を図34(b)に示すような光軸ずれを0にするよう調整することができる。すなわち、図34(b)に示す状態から、スライドステージ64を矢印Cの向きにΔVスライドさせることにより、図34(d)に示すように、第3の光軸83(立ち上げ光の光軸)の水平方向の位置を、基準位置である図34(a)に示す位置に一致させることが可能になる。
以上のように本実施の形態によれば、反射体63をスライドステージ64上に設け、第1の光軸81と平行方向へスライド可能に設けたことにより、反射体83に取り付け誤差が原因で生じた第3の光軸83(立ち上げ光)の水平方向の光軸のずれを、水平方向に位置調整することが可能となり、高精度の位置合わせが可能である。よって、後段の光学系における光軸位置補正が不要となって、装置の設計が容易になり、高精度レーザ装置を小型に実現することができる。
また、スライドステージ64を垂直方向(第3の光軸と平行な方向)へスライド可能に構成しても、同様の作用効果が得られる。
(実施の形態5)
図35は、発明の実施5におけるレーザ装置の構成を示す断面図である。
図35において、前述の実施の形態に記載の構成と同様の構成要素については、同一番号を付与してその具体説明は省略する。実施の形態5は、実施の形態3の構成に加えて、第2の台座91上に設けられた第2のレーザチップ92と、第2のレーザチップ92に対向して配置された反射体93(反射面93a、93bを備えている)とを備えている。第1のレーザチップ62および第2のレーザチップ92は、出射端面が互いに対向するように配置されている。第1の反射体63および第2の反射体93は、矢印EおよびF方向にスライド可能なスライドステージ65上に設置されている。なお、実施の形態1で説明した通り、スライドステージ65における第1の反射体63及び第2の反射体93の実装ずれは、光軸のチルト角には影響を与えない。
以下、動作について説明する。
まず、第1のレーザチップ62から出射されるレーザ光を垂直方向へ反射させる場合、スライドステージ65を矢印E方向へスライドさせ、図35(a)に示す状態にする。これにより、第1のレーザチップ62から出射されるレーザ光が、反射体63の第1の反射面63a及び第2の反射面63bで反射され、垂直方向へ出射される。すなわち、第1のレーザチップ62から出射されるレーザ光は、光軸81、82、83に沿って進行する。
一方、第2のレーザチップ92から出射されるレーザ光を垂直方向へ反射させる場合は、スライドステージ65を矢印F方向へスライドさせ、図35(b)に示す状態にする。これにより、第2のレーザチップ92から出射されるレーザ光が、反射体93の第1の反射面93a及び第2の反射面93bで反射され、垂直方向へ出射される。すなわち、第2のレーザチップ92から出射されるレーザ光は、光軸84、85、86に沿って進行する。
このように、第1の反射体63と第2の反射体93はスライドステージ65によって矢印E及びF方向へ移動させる構成としたことにより、光軸83に沿って進行する光束の進路と、光軸86に沿って進行する光束の進路とを、一致させることができる。
以上のように本実施の形態によれば、第1のレーザチップ62及び第2のレーザチップ92から垂直方向へ出射される光束の進路を、簡単かつ高精度に一致させることができる。
さらに、スライドステージ65を平行移動させる際、第1及び第2の反射体63及び93に光軸方向の傾斜ずれが発生した場合でも、光軸のチルト角は影響されないので、第3の光軸83及び86の水平方向の位置は変動しない。
万一、第3の光軸83及び86において水平方向の位置ずれが発生した場合でも、その位置ズレを打ち消すようにスライドステージ65のスライド量を制御することで、光軸の水平方向の位置ズレを解消することができる。
(実施の形態6)
図36は、実施の形態6におけるレーザ装置の構成を示す断面図である。
図36において、前述の実施の形態に記載の構成と同様の構成要素については、同一番号を付与してその具体説明は省略する。基板60上に、台座61および91を介して、それぞれ第1のレーザチップ62および第2のレーザチップ92が実装されている。第1のレーザチップ62および第2のレーザチップ92の出射面は、互いに平行に対向して配置されており、それぞれのレーザチップの出射光軸である第1の光軸81及び84上に、反射体94が配置されている。反射体94は、互いに「く」の字型に接続された第1の反射面94aと第2の反射面94bとを備えている。反射体94には、梁68(回転梁)が接続されており、反射体94は梁68の周りに回転可能に支持されている。
以下、動作について説明する。
まず、第1のレーザチップ62からのレーザ光を垂直方向へ出射させるには、図36(a)に示すように、反射体94を梁68を中心として矢印G方向へ回転させて第1の状態にする。第1の状態における反射体94は、ストッパ66により回転方向の位置が規制されている。第1の状態において、反射体94の傾斜角度にばらつき等の要因(例えば、ストッパの位置精度、寸法精度)が含まれていても、本実施の形態に示すような反射面94a及び94bを備えていることで、光軸のチルト角は影響を受けない。これにより、第1のレーザチップ62から出射されるレーザ光は、光軸81、82、83に沿って進行する。
次に、第2のレーザチップ92からのレーザ光を垂直方向へ出射させるには、図36(b)に示すように、反射体94を梁68を中心として矢印H方向へ回転させて第2の状態にする。この状態における反射体94は、ストッパ66により回転方向の位置が規制されている。
第1及び第2の状態において、反射体94の傾斜角度にばらつき等の誤差要因が含まれていても、本実施の形態に示すような反射面94a及び94bを備えていることで、光軸のチルト角は影響を受けない。これにより、第2のレーザチップ92から出射されるレーザ光は、光軸84、85、86に沿って進行する。
第1及び第2の状態において、梁68の回転中心と、第1の光軸81及び第3の光軸83との交点と、第1の光軸84及び第3の光軸86の交点とを一致させておくことにより、第3の光軸83と86とを高精度に近接または一致させることができる。
図36(a)から図36(b)への状態遷移、またはその逆の状態遷移を行うには、例えば、反射体94に磁性体67(永久磁石)を付着させておき、別途設けられた磁気発生回路(図示せず)によってスイッチングする方法により実現することができる。
以上のように本実施の形態によれば、第1のレーザチップ62及び第2のレーザチップ92から出射され、第3の光軸83及び86に沿って進行するレーザ光を、簡単かつ高精度に一致させることができるものである。
(実施の形態7)
図37は、実施の形態7におけるレーザ装置の構成を示す断面図である。
図7において、前述の実施の形態3〜6に記載と同様の構成要素については、同一番号を付与してその具体説明は省略する。基板60上に、台座61および91を介して、それぞれ第1のレーザチップ62および第2のレーザチップ92が実装されている。レーザチップ62および92の出射面は、互いに平行かつ対向して配置されている。
反射体63は、レーザチップ62及び92から出射されるレーザ光の第1の光軸81及び84と反射面63aとが交差するように、配置されている。また、反射体63は、互いに「く」の字型に接続された第1の反射面63a及び第2の反射面63bを備えている。また、反射体63は、回転ステージ69の上に配置されている。回転ステージ69は、マイクロマシン技術によって作製することができる。なお、回転ステージ69上に反射体63を固定する際に、位置精度にばらつきが生じても、光軸のチルト角には影響を与えない。
以下、動作について説明する。
まず、第1のレーザチップ62から出射されるレーザ光を垂直方向へ進行させるには、図37(a)に示すように、回転ステージ69を矢印IまたはJ方向へ回転させ第1の状態にする。図37(a)は、レーザチップ62から出射されるレーザ光を反射体63で反射させて、垂直方向へ立ち上げた状態である。これにより、第1のレーザチップ62から出射されるレーザ光は、光軸81、82、83に沿って進行する。
次に、第2のレーザチップ92から出射されるレーザ光を垂直方向へ進行させるには、図37(b)に示すように、回転ステージ69を矢印IまたはJ方向へ回転させ第2の状態にする。図37(b)は、レーザチップ92から出射されるレーザ光を反射体63で反射させて、垂直方向へ立ち上げた状態である。これにより、第2のレーザチップ92から出射されるレーザ光は、光軸84、85、86に沿って進行する。
また、回転ステージ69が歳差運動をする場合には、第1、第2、第3の光軸を含む平面が反射体63を切断したときの反射面63a、63bのなす角が、135°となる角度に回転ステージ69の回転量を制御しなければ、チルト角が変化することには注意が必要である。
以上のように本実施の形態によれば、第1のレーザチップ62及び第2のレーザチップ92から出射され、第3の光軸83及び86に沿って進行するレーザ光を、簡単かつ高精度に一致させることができる。
なお、本実施の形態では、レーザチップを2個設けた構成について説明したが、3個以上であってもよい。その際は、全てのレーザチップを反射体の周囲でかつその出射面が反射体側へ向くように配置し、回転ステージの回転制御に基づき反射体が全てのレーザチップと対向するように制御すれば、実現が可能である。
(実施の形態8)
実施の形態8は、一定の拡がり角を有する放射光(平行光化されていない場合)に対して、反射体を適用する例である。レーザ光を平行光化するには、レーザチップと反射体との間に、微小なコリメートレンズを高精度に配置する必要があるが、レンズそのものの設計・作製やその実装精度によっては、良好な平行光が得られるわけではない。
図38は、実施の形態8のレーザ装置の断面図で、図39は図38の反射体63のみを抜粋した図である。
反射面の大きさ(長さ)は、レーザ光の拡がり角(角度γ)に対して、以下に記述する条件を満たすことが望ましい。なぜなら、反射面63a及び63bの交線近傍領域(屈曲点近傍)による迷光の発生あるいは光束の欠落を抑制するためである。
反射体13における第1の反射面13aおよび第2の反射面13b(いずれも図39参照)の端点を、それぞれBおよびCとし、反射面13a及び13bの交点をQとする。また、第1の光軸31と第1の反射面13aとの交点を第1の反射点P、第2の光軸32と第2の反射面13bとの交点を第2の反射点Rとする。
図38に示すように、第1の反射点Pは、角二等分線による対辺の分割定理を適用することによって、反射面の対向角(レーザ放射光の反射面への入射角)によらず、放射光を最大限に受けるように設定することができる(BP:PQ=AB:AQ)。前述の通り、反射体63に関しては、反射体63を小型に実現するために、反射面63aは主面に対して、22.5°であることが好ましい。この条件を満たした状態を理想状態とする。
拡がり角γに関しては、その拡がり角を大きく見積もっておくことで、反射面63a及び63bの交線に入射するレーザ光を低減することができるため、それによる乱反射、迷光の発生を防止することができる。
図38に示すように、レーザチップ62の発光点Aと第1の反射点Pとの距離をd1とし、発光点Aから第2の反射点Rまでの光路長(d1に第1の反射点Pと第2の反射点Rとの距離を加えた長さ)をd2とする。レーザチップ62の発光点Aは、見かけの発光点A”に鏡像投影され、見かけの発光点A”から第2の反射点Rまでの距離は、d2となる。また、理想状態においては、ΔABQとΔA”QCとは相似である。したがって、反射体13の第1の反射面63aの長さBQ、第2の反射面63bの長さQCをそれぞれL1,L2とすると、レーザチップ62の放射光の拡がり(有限の拡がり角を持つとする)を考慮すると、L1、L2、d1、d2の間に、以下の関係が成り立つとき、レーザ放射光の光量損失を最小限に抑えて伝播することができる。
L2/L1 ≧ d2/d1
これにより、有限の拡がり角を有する(平行光化されていない)レーザ放射光に対しても、本実施の形態の反射体を適用しながら、反射体の大きさを小型化することができる。上記条件は理想的な状態での計算であって、実際の設計においてはマージンを見込んでおくことが望ましい。
本発明にかかる多波長レーザモジュールは、波長の異なる複数のレーザチップから出射される光を、収差がないように情報媒体へ導くことができるものであり、CD、DVD、HD−DVD対応の超小型レーザチップおよび超小型光ピックアップ装置に有用である。
実施の形態1におけるレーザモジュールの構成を示す斜視図 図1のA−A’部分の断面図 第1のレーザチップから出射される光線を反射している状態を示す断面図 第2のレーザチップから出射される光線を反射している状態を示す断面図 ミラーの回転動作を説明するための模式図 ミラーの回転動作を説明するための模式図 ミラーの構成を示す平面図 コイル基板の作製方法を説明するための断面図 コイル基板の作製方法を説明するための断面図 ミラー基板の作製方法を説明するための断面図 ミラー基板の作製方法を説明するための断面図 軸受基板の作製方法を説明するための断面図 軸受基板の作製方法を説明するための断面図 基板の作製方法を説明するための断面図 基板の作製方法を説明するための断面図 レーザモジュールの作製方法を説明するための断面図 レーザモジュールの作製方法を説明するための断面図 レーザモジュールの作製方法を説明するための断面図 レーザモジュールの作製方法を説明するための断面図 実施の形態2におけるレーザモジュールの構成を示す断面図 第1のレーザチップから出射される光線を反射している状態を示す断面図 第2のレーザチップから出射される光線を反射している状態を示す断面図 下部電極基板の作製方法を説明するための断面図 下部電極基板の作製方法を説明するための断面図 下部電極基板の作製方法を説明するための断面図 可動台及び突起状ミラーの作製方法を説明するための断面図 可動台及び突起状ミラーの作製方法を説明するための断面図 可動台及び突起状ミラーの作製方法を説明するための断面図 可動台及び突起状ミラーの作製方法を説明するための断面図 可動台及び突起状ミラーの作製方法を説明するための断面図 実施の形態3に係る二面反射体を搭載したレーザ装置の斜視図 レーザ装置の断面図 レーザ装置の断面図 レーザ装置における光線の反射角を説明するための模式図 反射体の作製方法を説明するための断面図 反射体の作製方法を説明するための断面図 反射体の作製方法を説明するための断面図 反射体の作製方法を説明するための断面図 反射体の作製方法を説明するための断面図 実施の形態4に係るスライド機構を設けたレーザ装置の断面図 実施の形態5に係るスライド機構を設けた多波長レーザ装置の断面図 実施の形態6に係る回転機構を設けた多波長レーザ装置の断面図 実施の形態7に係る回転ステージを設けた多波長レーザ装置の断面図 実施の形態8に係る反射体の形状を説明する断面図 実施の形態8に係る反射体の形状を説明する断面図 従来のレーザ装置の構成を示す斜視図
符号の説明
2 第1のレーザチップ
3 第2のレーザチップ
4 ステージ
5a、5b 磁気発生回路
6 光検出器
7 ミラー
20 可動台
21 突起状ミラー
22 回動軸(梁)
62 レーザチップ
63、94 反射体(第1の反射体)
63a、93a、94a 第1の反射面
63b、93b、94b 第2の反射面
64 スライドステージ
68 梁
69 回転ステージ

Claims (21)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置されている第1のレーザ素子と、
    前記基板上で前記第1のレーザ素子と出射面が対向するように配置されている第2のレーザ素子と、
    前記第1のレーザ素子と前記第2のレーザ素子との間に配置されている反射体とを備え、
    前記反射体は、
    前記第1のレーザ素子または前記第2のレーザ素子の出射光を所定方向へ反射可能な反射面を備え、
    前記第1のレーザ素子の出射光を反射可能な第1の位置と、前記第2のレーザ素子の出射光を反射可能な第2の位置とに、移動または回転可能に配されていることを特徴とするレーザモジュール。
  2. 前記反射体は、回動自在に配され、
    前記反射面が前記第1のレーザ素子の出射光を反射可能な姿勢から、前記第2のレーザ素子の出射光を反射可能な姿勢へ回動する角度が45°以上である請求項1記載のレーザモジュール。
  3. 前記基板は、軸受構造を備え、
    前記反射体は、前記軸受構造に回転自在に支持されている回転軸を備え、
    前記反射体は、前記第1の位置及び前記第2の位置との間を回転自在に配されている請求項1記載のレーザモジュール。
  4. 前記軸受構造は、
    第1の基板と第2の基板を貼り合わせて形成され、
    前記第1の基板または前記第2の基板の少なくとも一方に、前記回転軸を受ける凹部が形成されている請求項3記載のレーザモジュール。
  5. 前記反射体の一部または全てが、磁性体で構成されている請求項1記載のレーザモジュール。
  6. 前記反射体は、
    前記回転軸と一体に形成され、
    前記回転軸の幅が前記反射体に近い部分ほど広く形成されている請求項3記載のレーザモジュール。
  7. 前記基板は、前記反射体の下部に、傾斜面を備えた突起が配置され、
    前記反射体は、前記第1の位置または前記第2の位置にある時に、前記傾斜面に面接触する請求項3記載のレーザモジュール。
  8. 前記軸受構造または前記回転軸の少なくとも一方に、低摩擦材料が付着されている請求項4記載のレーザモジュール。
  9. 基板と、
    前記基板上に配置されている第1のレーザ素子と、
    前記基板上で前記第1のレーザ素子と出射面が対向するように配置されている第2のレーザ素子と、
    前記第1のレーザ素子と前記第2のレーザ素子との間に配置されている可動部と、
    前記可動部に配され、前記第1のレーザ素子と前記第2のレーザ素子の出射面に対向する反射面を両側に備えた突起状の反射体とを備え、
    前記可動部は、前記第1のレーザ素子または前記第2のレーザ素子から出射し前記反射面で反射した反射光が、互いに同方向で光軸が同一となるように回動可能に構成されているレーザモジュール。
  10. 前記基板は、
    第1の基板と第2の基板とを貼り合わせて構成され、
    前記第1の基板上に、前記可動部、梁および前記反射体が形成され、
    前記第2の基板上に、前記梁および前記可動部を支持する支持部が形成されている請求項9記載のレーザモジュール。
  11. 前記第1の基板は、シリコンで構成され、
    前記反射体は、結晶異方性エッチングによって形成される請求項10記載のレーザモジュール。
  12. レーザ素子と、
    第1の反射面と第2の反射面とを交線で接続して構成され、前記レーザ素子から出射したレーザ光を前記第1及び第2の反射面により反射するように配置された反射体とを備え、
    前記反射体は、前記第1の反射面が前記レーザ素子から出射されたレーザ光の第1の光軸と交差し、前記第2の反射面が前記第1の反射面を反射したレーザ光の第2の光軸と交差する位置に配置されていることを特徴とするレーザモジュール。
  13. 前記第1の反射面と前記第2の反射面とでなす角度が、135°である請求項12記載のレーザモジュール。
  14. 前記第1の光軸と前記第2の光軸を含む平面上で、前記第1の反射面と前記第2の反射面とでなす角度が、135°である請求項12記載のレーザモジュール。
  15. 前記反射体は、支軸により回転自在に支持され、
    前記支軸は、前記第1および第2の反射面と平行であり、
    前記支軸の回転中心は、前記第1の光軸上に位置し、
    さらに前記支軸の回転中心は、前記第2の反射面で反射されたレーザ光の第3の光軸上に位置する請求項12記載のレーザモジュール。
  16. 前記反射体は、回転可能な回転部材の上に配され、
    前記回転部材の回転軸は、前記第1の光軸に対して垂直な前記第3の光軸と一致している請求項12記載のレーザモジュール。
  17. 前記反射体は、前記第1の光軸に対して平行に移動可能な移動部材の上に配されている請求項12記載のレーザモジュール。
  18. 前記反射体は、シリコンで構成され、
    前記第1の反射面は、シリコン研磨面で構成され、
    前記第2の反射面は、異方性エッチングによって形成された請求項12記載の多波長レーザモジュール。
  19. 複数のレーザ素子を備え、
    前記複数のレーザ素子は、レーザ光の出射面が前記反射体側を向いて配置されている請求項12記載のレーザモジュール。
  20. 前記レーザ素子の発光点と前記第1の反射面との距離をd1とし、
    前記レーザ素子の発光点から前記第2の反射面までの光路長をd2とするとき、
    前記第1の光軸を含む平面と前記第1の反射面とが交差する交線の長さに対する、前記第2の光軸を含む平面と前記第2の反射面とが交差する交線の長さの比が、d2/d1以上である請求項12記載のレーザモジュール。
  21. 請求項1から20のうちいずれかに記載のレーザモジュールを備えたことを特徴とするレーザ装置。
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