JP2007042969A - ナノインプリントパターン形成用金型およびナノレベルのパターンを有する部材の製造方法 - Google Patents

ナノインプリントパターン形成用金型およびナノレベルのパターンを有する部材の製造方法 Download PDF

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健也 大橋
Shinsuke Kaida
晋介 皆田
Seiichi Ukai
征一 鵜飼
Yasunori Shoji
康則 庄司
Katsuhiro Konishi
勝広 小西
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Abstract

【課題】 半導体デバイスなどの製造工程において、パターン転写後の基板の不良率を低減することができるナノインプリントパターン形成用金型およびナノレベルのパターンを有する部材の製造方法を提供する。
【解決手段】 ナノインプリントパターン形成用金型1Aには、被転写基板10の分割相当箇所に分割切れ込み部13Aを転写するための分割用切れ込み形成部としてのノッチ形成用凸部3Aが形成されている。被転写基板10にナノインプリントパターン形成用金型1AによってパターンPが転写されると、ノッチ形成用凸部3Aが転写パターン形成層を貫通して、基板本体11にノッチ13aが形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微細な凹凸が形成されたナノインプリントパターン形成用金型及びナノレベルのパターンを有する部材の製造方法に関する。
近年、半導体集積回路は微細化、集積化が進んでおり、その微細加工を実現するためのパターン転写技術としてフォトリソグラフィ装置の高精度化が進められてきた。しかし、加工方法が光露光の光源の波長に近づき、フォトリソグラフィ技術も限界に近づいてきた。そのため、さらなる微細化、高集積化を進めるために、フォトリソグラフィ技術に代わり、荷電粒子線装置の一種である電子線描画装置を用いるようになった。
電子線を用いたパターン形成は、i線、エキシマレーザー等の光源を用いたパターン形成における一括露光方法とは異なり、マスクパターンを描画していく方法をとるため、描画するパターンが多ければ多いほど露光(描画)時間がかかり、パターン形成に時間がかかることが欠点とされている。そのため、256メガビット、1ギガビット、4ギガビットと、集積度が飛躍的に高まるにつれ、その分パターン形成時間も飛躍的に長くなることになり、スループットが著しく劣ることが懸念される。そこで、電子線描画装置の高速化のために、各種形状のマスクを組み合わせそれらに一括して電子ビームを照射して複雑な形状の電子ビームを形成する一括図形照射法の開発が進められている。しかし、パターンの微細化が進められる一方で、電子線描画装置を大型化せざるを得ないほか、マスク位置をより高精度に制御する機構が必要になるなど、装置コストが高くなるという欠点があった。
これに対し、微細なパターン形成を低コストで実施するための技術が下記特許文献1及び特許文献2、非特許文献1などにおいて開示されている。これは、基板上に形成したいパターンと同じパターンの凹凸を有する金型を、被転写基板表面に形成されたレジスト膜層に対して型押しすることで所定のパターンを転写するものである。特に、特許文献2や非特許文献1に記載のナノインプリント技術によれば、シリコンウエハを金型として用い、25ナノメートル以下の微細構造を転写により形成可能であるとしている。
米国特許第5,259,926号明細書 米国特許第5,772,905号明細書 特開2004−71587号公報 S.Y.Chou et al.,Appl.Phys.Lett.,vol.67,p.3314(1995)
しかし、微細なパターンを形成可能とされるインプリント技術について本発明者らが検討を行ったところ、転写後に金型と転写物とを乖離させて転写物を小片に分割するに際し、非常に微細な凹凸を樹脂、あるいは基板上の樹脂にパターンを転写した後に、機械的に切断して小片化すると、樹脂上のパターンが損傷したり、分割された形状が切断線に従わず、不均一な形状の小片となる場合が多い。特に、広い領域にわたり転写パターンが形成された基板を大量の小片にする場合には、転写パターンが損傷し、樹脂が基板から剥離し、あるいは所望の形状の小片が得られない現象が見られることが明らかになった。
また、前記特許文献3では、金型の転写パターン構造として、多段の凹凸を形成する技術が開示されている。しかしながら、本発明者らが多段構造を有する金型を用いて転写実験を行ったところ、基板には小片に分離するためのノッチは形成されず、ノッチ形状の形成には特殊な金型構造が必要であることがわかった。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、半導体デバイスなどの製造工程において、パターン転写後の基板の不良率を低減することができるナノインプリントパターン形成用金型およびナノレベルのパターンを有する部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、被転写基板にナノレベルのパターンを転写し、前記ナノレベルのパターンが転写された被転写基板を分割してナノレベルのパターンを有する部材を製造するためのナノインプリントパターン形成用金型であって、前記被転写基板の表面にナノレベルのパターンを転写する際に、少なくとも前記被転写基板の一部の分割相当箇所に分割切れ込み部を転写するための分割用切れ込み形成部が設けられていることを特徴とする。
前記本発明によれば、金型に、ノッチ形成用凸部、加熱部、光遮断部からなる分割用切れ込み形成部を設けることで、被転写基板を小片化するための分割切れ込み部が形成される。よって、この分割切れ込み部に沿って被転写基板を高精度に切断することが可能になる。
本発明によれば、パターンが剥離するなどの不良を低減し、しかも被転写基板を高い寸法精度で切断できるので、パターン転写後の被転写基板の不良率を低減することが可能になる。
以下、本実施形態に係るナノインプリントパターン形成用金型について図面を参照して説明する。なお、ナノインプリントとは、数100μmから数nm程度の範囲の転写を意味している。
本実施形態に係るナノインプリントパターン形成用金型(以下、金型と略記する)は、被転写基板にナノレベルのパターンを転写するためのものであり、被転写基板にナノレベルのパターンを転写するためのパターン形成部と、被転写基板の分割相当箇所に例えば格子状の分割切れ込み部を転写するための分割用切れ込み形成部とを有している。この分割用切れ込み形成部は、例えば、同一パターンが複数転写された1枚の被転写基板を、各パターンを備えた基板毎に分割するために利用されるものである。前記金型によってパターンが転写される被転写基板は、例えば、基板本体と転写パターン形成層とから構成されている。
前記金型の材料としては、例えば、Si、SiC、SiN、多結晶Si、Ni、Cr、Cu、ガラス、セラミック、プラスチック等、強度と、要求される精度の加工性とを有するものであればよい。すなわち、大気環境において、腐食作用により表面形状が変化する金属では、微細な形状パターンを維持することが困難であることによる。
また、金型に前記したパターン形成部や分割用切れ込み形成部を形成する方法は、目的とする形成部が形成できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等、所望する加工精度に応じて適宜選択することができる。なお、パターン形成部や分割用切れ込み形成部が形成された金型の最表面には、被転写基板の転写パターン形成層との分離を容易にするための離型材層を設けてもよい。この離型材層としては、フッ素化合物、フッ素混合物などの耐熱性樹脂であることが好ましい。
図6は、本実施形態の金型のベースとなるベース金型の作成法の一例を示す説明図である。図6(a)に示すように、直径6inchφ(≒15cmφ)×厚さ約0.5mmのSiウエハ1aに、スピンコータを用いて、電子線露光用のレジスト1b(OEBR1000、東京応化製)で0.5μmの塗膜を形成した。続いて、電子線描画装置JBX6000FS(日本電子製)を用い、電子線ビームEBで直接描画することにより露光し(図6(b)参照)、現像することによりレジスト1bに凹凸を形成した(図6(c)参照)。このレジスト1bには、直径100nmの円形パターンがピッチ150nmでマトリクス状に並ぶように構成した。なお、レジスト1bのパターンが数百nmオーダー以上であれば、電子線ではなく、Krレーザ(波長351nm)等を用いてもよい。凹凸が形成されたレジスト1bをマスクパターンとしてSiウエハのドライエッチングを行い、Si表面に凹凸を形成後(図6(d)参照)、O2アッシングによりレジスト1bを除去した(図6(e)参照)。以上の工程によって、直径100nmの円柱状凹部が一面に形成されたベース金型Bを得た。このベース金型Bに、後記するノッチ形成用凸部3Aや加熱部3Bが設けられる。
一方、前記被転写基板の基板本体は、目的とする部材を形成できるものであれば特に限定されるものではなく、所定の強度を有するものであればよい。具体的には、シリコン、各種金属材料、ガラス、セラミック、プラスチックなどが好ましく適用される。
前記被転写基板の転写パターン形成層は、目的とする部材を形成できるものであれば特に限定されるものではなく、所望する加工精度に応じて選択される。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ガラス強化ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶性ポリマー、フッ素樹脂、ポリアレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアミドビスマレイミド、ポリビスアミドトリアゾール等の熱硬化性樹脂、及びこれらを2種以上ブレンドした材料を用いることが可能である。なお、この転写パターン形成層は、樹脂に限定されるものではなく、無機ガラス、低融点金属などを用いることもできる。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態のナノインプリントパターン形成用金型を示し、(a)はパターン転写前の状態、(b)はパターン転写中の状態、(c)はパターン転写後の状態、図2はSi基板上のノッチ深さとノッチ形成用凸部のビッカース硬度との関係を示すグラフである。この実施形態での金型1Aは、分割用切れ込み形成部がノッチ形成用凸部3Aとして構成されたものである。
第1実施形態の金型1Aは、図1(a)に示すように、ベース金型Bに、格子状に形成された分割領域B1に沿ってノッチ形成用凸部3Aが形成されている。このノッチ形成用凸部3Aは、例えば断面が基端から先端にかけて細くなる三角形状に形成したものであり、接着材などでベース金型Bに貼り付けられている。なお、ノッチ形成用凸部3Aを設けるための分割領域B1は、例えば、ベース金型Bに所定幅のレジストなしの部分を格子状に配置し、イオンビームスパッタ法により炭化珪素を堆積させて形成することができる。
また、前記ノッチ形成用凸部3Aは、その先端形状が曲率10nm以上200nm以下であることが好ましい。このノッチ形成用凸部3Aは、転写時の圧力による応力集中を利用して分割切れ込み部の一部であるノッチ(後記する)を形成するものであるため、曲率が200nmを超えると十分な応力の集中が発揮されなくなり、曲率が10nm未満であると、パターン転写後の被転写基板10を高精度に切断できなくなるおそれがある。
また、前記ノッチ形成用凸部3Aは、ビッカース硬度19600N/mm2以上(≒2200kgf/mm2)であることが好ましい。例えば、ビッカース硬度が19600N/mm2のコランダム構造が主体の酸化アルミ(溶融アルミナ)、27440N/mm2(≒2800kgf/mm2)の炭化珪素、32340N/mm2(≒3300kgf/mm2)の炭化ホウ素、71540N/mm2(≒7300kgf/mm2)の窒化ホウ素、98000N/mm2(≒10000kgf/mm2)から選択することが好ましい。図2に示すように、Si基板上にノッチを形成する場合、ビッカース硬度が8820N/mm2(≒900kgf/mm2)ではノッチ形成には適合せず、ビッカース硬度を19600N/mm2以上とすることにより、ノッチ形成に適合し、さらにビッカース硬度の増加に伴い、Si基板表面におけるノッチ深さが増加することがわかる。なお、図2では、SI単位ではなく括弧内の単位で記載している。
なお、本実施形態では、図示しない加圧装置を用いて被転写基板10に所定のパターンを形成するようになっている。この加圧装置では、金型1Aと被転写基板10に、それぞれを一括して加圧するための上下2箇所に加圧面を有する加圧ヘッドおよび加圧ステージと、加圧ヘッドおよび加圧ステージに圧力を加えるための加圧推力発生機構とを有している。この加圧ヘッドと加圧ステージには、金型1Aと被転写基板10を誘導加熱するための誘導コイルと、金型1Aと被転写基板10を冷却するための冷却機構が設けられている。なお、加圧推力発生機構は、油圧力、空気圧力、トルクモータによる電気力などにより推力を発生させることができる。また、本実施形態では、さらに必要に応じて加圧ステージおよび加圧ヘッドの全体を減圧し、真空状態で転写を可能にする真空チャンバを設けるようにしてもよい。
図1(b)に示すように、前記加圧装置により金型1Aと被転写基板10とがそれぞれ所定の温度で加熱され、所定の圧力で加圧されながら、被転写基板10に金型1Aが押し当てられると、ノッチ形成用凸部3Aが転写パターン形成層12を貫通して基板本体11に至る。そして、図1(c)に示すように、金型1Aが被転写基板10から引き離されると、被転写基板10には、パターン形成部2により転写されたパターンPと、分割切れ込み部13Aとが形成される。この分割切れ込み部13Aは、被転写基板10の分割相当箇所に、転写パターン形成層12が欠落した欠落部13bと、ノッチ形成用凸部3Aの先端3a(図1(b)参照)によって形成された基板本体11に達するノッチ13aとからなる。このように、被転写基板10に分割切れ込み部13Aが形成されることにより、被転写基板10を複数の小片に分割する際に、分割切れ込み部13Aに沿って高精度に切断することが可能になる。さらに、被転写基板10に欠落部13bが形成されることにより、被転写基板10を小片化する際に、パターンPが剥離したり、損傷したりするなどの不良が発生するのを低減することができる。本実施形態では、基板本体11に分割切れ込み部13Aの一部であるノッチ13aが形成されることにより、パターンP転写後の被転写基板10を一層高精度に切断することができる。
例えば、6inchφのシリコンウエハ(基板本体に相当)上に0.5μm厚のポリスチレン薄膜(転写パターン形成層に相当)が形成された被転写基板10において、第1実施形態の金型1A(ノッチ形成用凸部3Aは、ビッカース硬度が19600N/mm2の溶融アルミナ)を用いて、転写温度200℃、圧力98N/cm2、保持時間3分で転写を行い、さらに誘導コイルにより60℃から200℃まで昇温させ、冷却機構により200℃から60℃まで冷却させた。その結果、ポリスチレンが欠落した樹脂欠落部と、シリコンウエハに0.05μmのノッチが形成されることが確認された。そして、被転写基板を、転写された分割切れ込み部に沿って25個に分割(ペレタライズ化)した(実施例)。なお、比較例として、従来の金型(ノッチ形成用凸部無し)を使用した場合についても転写実験を行い、実施例と比較例について、分割切れ込み部に沿って高い精度で分割されたか否かの評価と、転写されたパターンに損傷や剥離が生じたか否かの評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2007042969
表1に示すように、転写後の分割の精度は、本発明による方法により、10%まで低減され、不良率が4分の1以下とすることができた。
(第2実施形態)
図3は第2実施形態のナノインプリントパターン形成用金型を示し、(a)はパターン転写前の状態、(b)はパターン転写中の状態、(c)はパターン転写後の状態、図4は加熱部とパターンとの温度差と、転写パターン形成層の深さとの関係を示すグラフである。この実施形態での金型1Bは、分割用切れ込み形成部が加熱部3Bとして構成されたものである。
第2実施形態の金型1Bは、図3(a)に示すように、図6に示す方法で形成されたベース金型Bの表面(パターン形成部2側の面)に、所定の方法で凹部B2を形成し、この凹部B2内に加熱部3Bを設けたものである。この加熱部3Bは、カンタル線などで形成された電熱線であり、凹部B2に沿って接着剤を用いずに張設されている。なお、この加熱部3Bによる加熱温度は、転写パターン形成層12の融点以上またはガラス転移温度以上に設定されることが好ましい。また、加熱部3Bは、電熱線に限定されるものではなく、加熱ヒータ、赤外線ランプ、赤外線導波路などであってもよい。
図3(b)に示すように、前記加圧装置により金型1Bと被転写基板10とがそれぞれ所定の温度で加熱され、所定の圧力で加圧されながら、被転写基板10に金型1Bが押し当てられる。そして、図3(c)に示すように、金型1Bが被転写基板10から引き離されると、被転写基板10には、パターン形成部2により転写されたパターンPと、加熱部3Bの加熱によって転写パターン形成層12が欠落した分割切れ込み部13Bが形成される。
図4に示すように、加熱部3Bと転写パターン形成層12との温度差が増加するに伴い、加熱部3Bが接した領域の転写パターン形成層12の深さが増加することが確認された。この結果から、加熱部3Bと転写パターン形成層12との温度差が20℃以上に設定されることが好ましいことが見出された。さらに、加熱部3Bは、転写時の局部加熱による転写パターン形成層12の溶解の作用を用いて分割切れ込み部13Bを形成するため、加熱部3Bが、パターン形成部2の先端(図3での下端)よりも被転写基板10側に突出するように形成されることが好ましい。なお、温度差が増加し、100℃以上の温度差になると、転写パターン形成層12の深さではなく、平面的な熱の伝導が生じるため、深さ方向の増加は認められず、加熱部3Bが接する領域のさらに外側の転写パターン形成層12が溶解して凹部となることが確認された。このことより、温度差の上限値は、100℃未満に設定されることが好ましい。
なお、この実施形態の金型1Bに用いられる金属は、加熱部3Bからのエネルギーを金型1Bおよび被転写基板10に効率よく伝達するために高熱伝導性を有することが好ましい。さらには本実施形態の金型1Bは、被転写基板10の転写パターン形成層12を構成する樹脂などにおけるガラス転移温度以下の温度において熱変形量が小さいことが望ましい。このような金型1Bを用いることで室温では酸化作用がほとんど無く、保管や取り扱いがしやすく、加熱転写時に熱伝導性を生かして高精度転写を確保できるようになる。
第2実施形態では、加熱部3Bが設けられた金型1Bを用いて、被転写基板10の分割相当箇所の領域の転写パターン形成層12を欠落させることができるので、被転写基板10を小片化する際に、分割切れ込み部13Bに沿って被転写基板10を高精度に切断することができる。また、分割相当箇所の転写パターン形成層12が欠落することで、被転写基板10を分割する際に、転写パターン形成層12が剥離してパターンPに不良が発生するといった不具合を防止することができる。
なお、本実施形態では、加熱部3Bの径をパターン転写時に基板本体11に達する径からなるもの(図3(b)参照)について説明したが、このような大径のものに限定されず、基板本体11に達しない径のものであってもよい。その場合には、図4で説明したように、加熱部3Bとパターンとの温度差を大きく設定すること、つまり、加熱部3Bによって積極的に熱をかけて温度差を大きくすることにより、転写パターン形成層12が欠落した分割切れ込み部13Bを形成することができる。
(第3実施形態)
図5は第3実施形態のナノインプリントパターン形成用金型を示し、(a)はパターン転写前の状態、(b)はパターン転写中の状態、(c)はパターン転写後の状態である。この実施形態での金型1Cは、分割用切れ込み形成部が光遮断部3Cとして構成されたものである。
この実施形態の被転写基板10は、基板本体11に、光硬化型の樹脂として紫外線硬化樹脂からなる転写パターン形成層12を積層したものである。一方、金型1Cは、紫外線を透過可能な石英などの材料で形成され、その一面側にパターン形成部2が形成されたものである。この金型1Cの作成法としては、例えば、収束した高エネルギーの電子線を直接に石英ガラス表面に照射することにより、石英ガラスを、電子線照射部のみ溶融散逸させて凹部を形成する電子線直接描画法でナノレベルのパターンを形成する方法がある。
また、金型1Cには、前記パターン形成部2とは逆側の面の所定位置、つまり被転写基板10の分割相当箇所に対応する位置に、光遮断部3Cが設けられる。この光遮断部3Cは、紫外線を遮断できるものであればどのような構成であってもよいが、例えば、紫外線を遮断可能な色の塗料や板材で構成することができる。また、被転写基板10は、前記したように、基板本体11と転写パターン形成層12の2層で構成されたものに限定されず、光硬化型の樹脂から本質的に構成されたものでもよい。
また、前記光遮断部3Cの厚み寸法Hと幅寸法W(図5(a)参照)は、光照射による回折の影響を受けないサイズで形成され、例えば、厚み寸法Hおよび幅寸法Wがそれぞれ紫外線の波長(350〜700nm)の2倍以上に設定されることが好ましい。さらに、好ましくは、厚み寸法Hおよび幅寸法Wをそれぞれ20μm以上に設定することが好ましい。
図5(a)に示すように、基板本体11の表面に転写パターン形成層12を塗布した後に、図5(b)に示すように、転写パターン形成層12の表面に金型1Cを押し当てる。この状態において、金型1Cの図示上方から紫外線を照射することにより、光遮断部3Cが無い領域では紫外線が金型1Cを透過して、転写パターン形成層12まで到達して転写パターン形成層12が硬化した転写パターン形成層12Aが形成される。一方、光遮断部3Cが設けられた領域では、紫外線が光遮断部3Cによって遮られて転写パターン形成層12に到達できず、転写パターン形成層12が硬化していない転写パターン形成層12Bが形成される(図5(c)参照)。この転写パターン形成層12Bが、本実施形態での分割切れ込み部13Cとなる。この分割切れ込み部13Cは、樹脂が硬化していない流動性のある状態であるので、被転写基板10を小片化する際の切断作業が容易になり、被転写基板10を分割切れ込み部13Cに沿って高精度に切断することが可能になる。また、転写パターン形成層12Bは、その表面から基板本体11の表面(図示上面)に至る部分まで硬化していないので、被転写基板10の切断時に、転写パターン形成層12Aが剥離するなどの不良を低減することが可能になる。
次に、本実施形態の金型1A〜1Cを用いて被転写基板の表面にナノレベルのパターンを転写し、このナノレベルのパターンが転写された被転写基板を分割してナノレベルのパターンを有する部材の製造方法について説明する。
例えば、ナノレベルのパターンを有する部材としては、(1)DNAチップや免疫分析チップ等の各種バイオデバイス、特に使い捨てのDNAチップ等、(2)半導体多層配線、(3)プリント基板やRF・MEMS、(4)光または磁気ストレージ、(5)導波路、回折格子、マイクロレンズ、偏光素子等の光デバイス、フォトニック結晶、(6)シート材、(7)LCDディスプレイ、(8)FEDディスプレイ、等広い分野に応用することができる。以下に、いくつか例を挙げて説明する。
[SEMアライメント形成用の基板]
図7は走査型電子顕微鏡のスティグマ調整に用いるSEMアライメント形成用の基板を示す斜視図である。図8は図7の断面図であり、(a)は本実施形態の金型で形成された状態、(b)従来の金型で形成された状態である。
このSEM(走査型電子顕微鏡)アライメント用の基板(被転写基板)801は、基板本体803上に転写パターン形成層802が形成され、転写パターン形成層802の表面に、最大直径が数百nmの略円錐状の凸状部802a,・・・と、最大直径が数百nmの略円錐状の凹状部802bとがそれぞれ複数個形成されている。このように、略円錐状の凸状部802aおよび凹状部802bを形成することで、凸状部802aおよび凹状部802bの円形部分が電子線の焦点収差で楕円に見えるのを除外することで、SEMでとらえる画像の歪みを低減することができる。このための標準パターンとして、図7に示すアライメントチップが用いられる。このチップの大きさは、これら略円錐状の凸状部802aおよび凹状部802bが点在する基板801を切断して、1mm四方以上にしたものである。
図8(b)に示すように、従来の金型により形成したSEMアライメント用の基板では、凹状部の分割位置にて切断した場合、転写パターン形成層の剥離による不良が発生していた。これに対して、本実施形態に係る金型により形成したSEMアライメント用の基板801では、パターン形成と同時に、チップ形状に基板801を切断するための転写パターン形成層802が欠落した分割切れ込み部(ノッチ)804を形成することで(図8(a)参照)、転写パターン形成層802を剥離させることなく、基板801を分割切れ込み部804に沿って高精度に切断することが可能になった。また、本実施形態に係る金型を用いることにより、SEMアライメント用の基板801の転写パターン形成層802をチップ形状の辺境部のみ薄くすることが可能になる。
[バイオ(免疫)チップ]
図9はバイオチップを示し、(a)は全体の概略図、(b)は分子フィルタ近傍の分解斜視図、(c)は分子フィルタの断面図である。
このバイオチップ900は、ガラス製の基板901に、所定深さ寸法s1と所定幅寸法s2の流路902が形成されている(図9(b)参照)。また、バイオチップ900には、DNA(デオキシリボ核酸)、血液、蛋白質などが含まれる検体を流路902に導入する導入孔903と、流路902を通った検体を外部に排出する排出孔904とが設けられている(図9(a)参照)。流路902には、分子フィルタ905が設けられている(図9(a)参照)。分子フィルタ905には直径および高さが所定寸法の突起物集合体100が形成されている(図9(b)参照)。この突起物集合体100は、本実施形態に係る金型を用いることにより形成することができる。金型により形成された転写体の集合である基板は、本発明による電子線を用いたチップ化によりバイオチップとして使用することができる。すなわち、本発明で示したチップ化のための電子線により加熱除去された樹脂部を境界として、例えば、上下長手方向100mm、幅50mmのチップサイズに容易に基板901を切断加工することができる。
前記基板901は、上部基板1001によって蓋をされ、検体は流路902の内部を移動することになる。例えばDNAの鎖長解析の場合、DNAを含む検体が流路902を電気泳動する際にDNAの鎖長に応じて分子フィルタ905によってDNAが高分解に分離される。分子フィルタ905を通過した検体には、基板901の表面に実装された半導体レーザー906からレーザー光が照射される。DNAが通過する際に光検出器907への入射光は約4%低下するため光検出器907からの出力信号によって検体中のDNAの鎖長を解析することができる。光検出器907で検出された信号は信号配線908を介して信号処理チップ909に入力される。信号処理チップ909には信号配線910が結線されており、この信号配線910が出力パッド911に結線され、外部からの端子に接続されている。なお、電源は基板901の表面に設置された電源パッド912から各部品に供給される。
前記分子フィルタ905では、突起物集合体100の各突起物の先端部は上部基板1001と接触するように形成されている。突起物集合体100の主な成分は、有機物であるため、変形することが可能であり、よって上部基板1001を流路902にかぶせる際に突起物集合体100が破損することはない。従って、上部基板1001と突起物集合体100とを密着させることが可能となる。このような構成とすることにより、検体が各突起物と上部基板1001との隙間から漏れることがなく、高感度な分析が可能となる。
実際にDNAの鎖長解析を実施した結果、ガラス製の突起物集合体100では塩基対の分解能が半値幅で10塩基対であったのに対し、有機物製の突起物集合体100では塩基対の分解能が半値幅で3塩基対に改善できることが分かった。なお、本実施形態では、流路902は1本であったが、異なる大きさの突起物を設置した複数の流路902を配置することで同時に異なる分析を行うことも可能である。また、本実施形態では、検体としてDNAを調べたが、突起物集合体100の表面に糖鎖、蛋白質、抗原と反応する分子を予め修飾することで特定の糖鎖、蛋白質、抗原を分析するようにしてもよい。このように、突起物の表面に抗体を修飾させることで、免疫分析の感度を向上させることができる。
このように、本発明の金型をバイオチップの製造に適用することにより、直径がナノスケールの有機材料製の分析用突起物を簡便に形成できる効果が得られ、基板からのチップ化が切断により容易に達成できることがわかった。この際のチップ化切断工程における不良発生率は2分の1に低減できた。また、モールド表面の凹凸や有機材料薄膜の粘度を制御することで有機材料製突起物の位置、直径、高さを制御できる効果も得られる。よって、高感度の分析用マイクロチップを提供することができる。
[多層配線基板]
図10は多層配線基板を作成するための工程を説明する図である。
まず図10(a)に示すように、シリコン酸化膜1002と銅配線1003とで構成された多層配線基板1001の表面に、レジスト702を形成した後に本発明に係る金型(図示省略)によるパターン転写を実施する。次に、多層配線基板1001の露出領域703をCF4/H2ガスによってドライエッチングすると、図10(b)に示すように、多層配線基板1001表面の露出領域703が溝形状に加工される。次に、レジスト702をRIE(Reactive Ion Etching)によりレジストエッチングして、段差の低い部分のレジストを除去することで、図10(c)に示すように、露出領域703が拡大して形成される。この状態から、先に形成した溝の深さが銅配線1003に到達するまで露出領域703のドライエッチングを行うと、図10(d)に示すような構造が得られ、次にレジスト702を除去することで、図10(e)に示すような、表面に溝形状を有する多層配線基板1001が得られる。この状態から、多層配線基板1001の表面にスパッタにより金属膜を形成した後(図示省略)、電解メッキを実施することで、図10(f)に示すように、金属メッキ膜1004が形成される。その後、多層配線基板1001のシリコン酸化膜1002が露出するまで金属メッキ膜1004の研磨を実施すれば、図10(g)に示すように、金属配線を表面に有する多層配線基板1001を得ることができる。
また、多層配線基板を作製するための別な工程を説明する。図10(a)で示した状態から露出領域703のドライエッチングを実施する際に、多層配線基板1001内部の銅配線1003に到達するまでエッチングすることで、図10(h)に示す構造が得られる。次にレジスト702をRIEによりエッチングして、段差の低い部分のレジストを除去することで図10(i)に示す構造が得られる。この状態から、多層配線基板1001の表面にスパッタによる金属膜1005を形成すると図10(j)の構造が得られる。次にレジスト702をリフトオフで除去することで、図10(k)に示す構造が得られる。次に、残った金属膜1005を用いて無電解メッキを実施することで図10(l)に示した構造の多層配線基板1001を得ることができる。
さらに、これらの多層配線基板1001は、実装のためにモールド被覆に適した3mm×5mmから10mm×30mmの一般的な形状に切断加工される。この工程は、ナノプリント段階において本発明で示したチップ化の溝形成を加えることにより不良率を半減できることが確認できた。このように、本発明に係る金型を多層配線基板に適用することで、高い寸法精度で小片化された配線チップを形成することが可能になる。
[光導波路]
図11は光回路を示す概略構成図、図12は光導波路内部での突起物の概略レイアウト図である。
図11に示すように、この光回路500は、縦寸法L,横寸法D,厚さ寸法が所定の寸法で形成された窒化アルミニウム製の基盤501の上に、インジウムリン系の半導体レーザーとドライバ回路からなる10個の発信ユニット502,光導波路503,光コネクタ504を備えて構成されたものである。なお、10個の半導体レーザーの発信波長は50ナノメートルずつ異なっており、光回路500は光多重通信系のデバイスの基本部品である。
また、前記光回路500では、発信ユニット502と光導波路503とのアライメント誤差を許容できるように、光導波路503の突起物406の領域を含まない端部は幅寸法W2のラッパ状になっており、フォトニックバンドギャップによって信号光が幅寸法W3の領域に導かれる構造になっている。なお、突起物406は間隔S3で配列したが、図12では簡略化して実際の本数よりも突起物406を少なく記載している。また、光導波路503の突起物406の幅寸法をW1(図12参照)としたときに、幅寸法W1とW2とW3は、例えば、100:20:1(W1:W2:W3)に設定されることが好ましい。
この光回路500では、10種類の異なる波長の信号光を重ね合わせて出力できるが、光の進行方向を変更できるために光回路500の横寸法Dを非常に短く設定でき、光通信用デバイスを小型化できる効果がある。また、モールドのプレスによって突起物406を形成できるため、製造コストを下げられる効果も得られる。なお、本実施形態では、入力光を重ね合わせるデバイスであったが、光の経路を制御する全ての光デバイスに光導波路503が有用であることは明らかである。
本発明に係る金型を光導波路に適用することにより、光導波路のチップを、高い寸法精度で切断して、効率的に製造することが可能になる。また、突起物406をモールドのプレスという簡便な製造技術で形成できることから、低コストで光デバイスを製造できる効果も得られる。特に、光導波路チップとしては、図11におけるDが5mm程度、Lが10mm程度の形状が主であり、例えば直径200mmのウエハにおいては、10mmに切断切代を含めた間隔で25本の縦切断線と、5mmに切断切代を含めた間隔で30本の横切断線を本発明で形成することができる。当該切断線を用いてチップ化を図ることにより、従来のダイシング切断に起因する異物付着や切断面荒れを30%以下に抑えることができた。
また、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、第1実施形態において、転写終了後に、形成された分割切れ込み部13Aを被転写基板10の転写側表面から裏面へ貫通させて被転写基板10を分割するようにしてもよい。
第1実施形態のナノインプリントパターン形成用金型を示し、(a)はパターン転写前の状態、(b)はパターン転写中の状態、(c)はパターン転写後の状態である。 Si基板上のノッチ深さとノッチ形成用凸部のビッカース硬度との関係を示すグラフである。 第2実施形態のナノインプリントパターン形成用金型を示し、(a)はパターン転写前の状態、(b)はパターン転写中の状態、(c)はパターン転写後の状態である。 加熱部とパターンとの温度差と、転写パターン形成層の深さとの関係を示すグラフである。 第3実施形態のナノインプリントパターン形成用金型を示し、(a)はパターン転写前の状態、(b)はパターン転写中の状態、(c)はパターン転写後の状態である。 本実施形態の金型のベースとなるベース金型の作成法の一例を示す説明図である。 走査型電子顕微鏡のスティグマ調整に用いるSEMアライメント形成用の基板を示す斜視図である。 図7の断面図であり、(a)は本実施形態の金型で形成された状態、(b)従来の金型で形成された状態である。 バイオチップを示し、(a)は全体の概略図、(b)は分子フィルタ近傍の分解斜視図、(c)は分子フィルタの断面図である。 多層配線基板を作成するための工程を説明する図である。 光回路を示す概略構成図である。 光導波路内部での突起物の概略レイアウト図である。
符号の説明
1A〜1C ナノインプリントパターン形成用金型
3A ノッチ形成用凸部
3B 加熱部
3C 光遮断部
10 被転写基板
11 基板本体
12 転写パターン形成層
13A〜13C 分割切れ込み部

Claims (14)

  1. 被転写基板にナノレベルのパターンを転写し、前記ナノレベルのパターンが転写された被転写基板を分割してナノレベルのパターンを有する部材を製造するためのナノインプリントパターン形成用金型であって、
    前記被転写基板の表面にナノレベルのパターンを転写する際に、前記被転写基板の少なくとも一部の分割相当箇所に分割切れ込み部を転写するための分割用切れ込み形成部が設けられていることを特徴とするナノインプリントパターン形成用金型。
  2. 前記分割用切れ込み形成部は、転写時に前記分割切れ込み部に対応する領域の少なくとも一部を排除するような形状を有するノッチ形成用凸部であることを特徴とする請求項1に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  3. 前記ノッチ形成用凸部は、転写される前記分割切れ込み部が前記被転写基板の表面側から裏面側に向かうに従って細くなるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  4. 前記ノッチ形成用凸部は、その先端形状が曲率10nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項3に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  5. 前記ノッチ形成用凸部は、ビッカース硬度19600N/mm2以上の部材により構成されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  6. 前記被転写基板は、基板本体と、前記基板本体に設けられた転写パターン形成層とから構成され、前記ノッチ形成用凸部は、転写時に、前記転写パターン形成層を貫通し、前記基板本体に至る領域まで前記分割用切れ込み部を形成するような形状を有することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  7. 前記分割用切れ込み形成部は、前記被転写基板の少なくとも一部の分割相当箇所に前記分割切れ込み部を形成するのに十分な熱を付与することが可能な加熱部であることを特徴とする請求項1に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  8. 前記加熱部は、電熱線、加熱ヒータ、赤外線ランプ、赤外線導波路のいずれかから構成されていることを特徴とする請求項7に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  9. 前記被転写基板は、基板本体と、前記基板本体に設けられた転写パターン形成層とから構成され、前記加熱部は、前記転写パターン形成層の融点またはガラス転移温度以上の温度に加熱する能力を有していることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  10. 前記被転写基板は、所定の波長の光により硬化する光硬化型の樹脂から本質的に構成され、あるいは基板本体と所定の波長の光により硬化する光硬化型の樹脂より構成された転写パターン形成層とから構成され、前記分割用切れ込み形成部が前記所定の波長の光を遮断する光遮断部から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  11. 前記光遮断部は、光照射による回折の影響を受けないサイズで形成されていることを特徴とする請求項10に記載のナノインプリントパターン形成用金型。
  12. 被転写基板の表面にナノレベルのパターンをナノインプリントパターン形成用金型を用いて転写し、前記ナノレベルのパターンが転写された被転写基板を分割してナノレベルのパターンを有する部材を製造するナノレベルのパターンを有する部材の製造方法であって、前記被転写基板に前記ナノインプリントパターン形成用金型でナノレベルのパターンを転写する際に、少なくとも前記被転写基板の一部の分割相当箇所に分割切れ込み部を転写することを特徴とするナノレベルのパターンを有する部材の製造方法。
  13. 前記被転写基板は、SEMアライメント形成用の基板であることを特徴とする請求項12に記載のナノレベルのパターンを有する部材の製造方法。
  14. さらに、前記転写終了後、形成された前記分割切れ込み部を前記被転写基板の転写側表面から裏面へ貫通させて被転写基板を分割させることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載のナノレベルのパターンを有する部材の製造方法。
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