JP2007042359A - 押釦型スイッチ - Google Patents

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裕彦 押野見
Nobuo Tsujikawa
伸生 辻川
Kinya Matsutani
欣也 松谷
Akio Hiyamizu
昭夫 冷水
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Abstract

【課題】 埃、水、有害ガス等どのような環境下においても、電気的接触障害の起こらない信頼性の高い押釦型スイッチを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、コモン端子16とノーマルクローズ端子14及びノーマルオープン端子15とを有する回路の接点10,11,12,13の切換えをケース1の外側に突出している操作釦3を押圧操作することにより行う押釦型スイッチにおいて、操作釦3の外側全体はエチレン・プロピレン系・共重合ゴム製のガスケット4により覆われて密閉されていることを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気回路をオン・オフするための接点切換機構を有するスイッチにおいて、特に、ケースの外側に突出している操作釦を押圧操作することにより接点の切換えを行う押釦型スイッチに関する。
従来、押釦型スイッチである防滴マイクロスイッチにおいて、図4に示す如くケース22とベース24との接合部23を接着等により完全密閉構造にすることは可能であった。しかしながら、操作釦17を上下に動作させる必要があるため、操作釦17の周辺部分を完全に密閉構造にすることは困難であった。
操作釦17の中間部には、図6に示すように、全周に亘って溝18が設けられており、この溝18には、図5に示すように、断面が略三角錐状のガスケット20の上端部に形成された孔21の周縁部分が嵌合可能なように構成されている。また、ガスケット20の外周鍔部20´は接着剤29によりケース22に固定されている(例えば、特許文献1,2参照)。
そして、ガスケット20の材料としては、耐温度特性や生産性等を考慮して、シリコーンゴムが使用されている。
実願昭62−143209号公報 特開平5−2947号公報
上述の如く、従来の押釦型スイッチでは、操作釦17とガスケット20の上端部孔21との密着性は、シリコーンゴムの弾性力により保持されているが、余り強固な密着力を確保できないため、操作釦17の上下動によって、この接合部から気体や液体が容易に侵入するおそれがあった。また、ガスケット20の材料にシリコーンゴムを使用しているが、このシリコーンゴムの化学的特性として、分子間結合が粗いため、気体を容易に通過させてしまうという問題があった。そして、特に、スイッチ内部の接点25,26,27,28に悪影響を及ぼす低分子シロキサンや、亜硫酸ガスが侵入すると、接点に使用されている銀合金等の表面が汚染され、化学的変質等により電気的接触障害を生じさせ、スイッチとして致命的な問題を発生させるおそれがあるといった問題があった。
また、ガスケット20に使用しているシリコーンゴムは、成形後も低分子シロキサンが残留しているので、残留シロキサン成分を除去するための加工として「二次加硫」を実施しなければならないという、シリコーンゴム製ガスケット製造上の煩雑さもあった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、周囲に埃、水、有害ガス等が存在するどのような環境下においても、電気的接触障害が起こらず、スイッチの基本機能である「接点接触の安定化」を図ることができる、信頼性の高い完全密閉構造の押釦型スイッチを提供するものである。
上述の目的を達成するため、本発明は、コモン端子とノーマルクローズ端子及びノーマルオープン端子とを有する回路の接点の切換えをケースの外側に突出している操作釦を押圧操作することにより行う押釦型スイッチにおいて、前記操作釦の外側全体はエチレン・プロピレン系・共重合ゴム製のガスケットにより覆われて密閉されていることを特徴とするものである。
そして、前記ガスケットには、ブチルゴムがさらに含有されているのが好ましい。
以上、説明したように本発明によれば、スイッチの作動時に操作釦の上下動によって、ガスケットと操作釦の接合部から、塵埃や液体、更には気体がスイッチ内部に侵入する事を完全に防止できる。また、ガスケットにエチレン・プロピレン系共重合ゴムを使用することによって、外部との密閉性を保つことができるので、スイッチの接点を汚染させるような有害ガスの影響を防止することができる。
さらに、エチレン・プロピレン系共重合ゴムは、シリコーンゴムのように、残留シロキサン成分を除去するための加工を実施しなくてもよいので、ガスケットの製造が容易となる等、種々の優れた効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るマイクロスイッチの主要部を示す断面図、図2はマイクロスイッチ内部に設けられている切換舌片の外観図、図3は防水、防ガス性を有するエチレン・ポリプレン系共重合ゴム製ガスケットの外観図である。
図1に示すように、ベース2には導電性良好な銅合金製のノーマルクローズ端子14、ノーマルオープン端子15、コモン端子16がインサート成型で一体製作されている。
ノーマルクローズ端子14には銀合金製の接点12、ノーマルオープン端子15には同じく銀合金製の接点13がカシメ固定されている。
金属弾性部材製の切換舌片7にはC形状湾曲部8が形成されており、その先端には切欠き部8´が設けられている。また、端部には凸字状切欠き部9が設けられ、他端部には接点10が固定されている。
切換舌片7は、C形状湾曲部8の先端8´と凸字状切欠き部9を引っ掛けてコモン端子16に取り付けられる。この時、C形状湾曲部8の弾性反力により、接点10はノーマルクローズ端子14の接点12に圧接される。
ケース1とガスケット4間の密閉性の向上を図るため、ケース1に設けられた凹部5に嵌め込んだガスケット4の外周鍔部4´を環状部材6で押え付け、この環状部材6をケース1に超音波融着し、ガスケット4をケース1に対して確実に密封固定する。ガスケット4は、密閉性、柔軟性、耐侯性、耐屈曲性、対接点汚染性、成形生産性等、多方面からの必要条件を勘案すると、エチレン・プロピレン系・共重合ゴムが最適である。さらに、ガスケット4には、ブチルゴムが所定割合含有されているのが好ましく、その場合、ガスケット4のガス遮蔽性能をさらに向上させることができる。また、耐屈曲性等の観点から、ガスケット4は、図3に示すように、三角円錐体の頂部に小さな円筒形状の押圧部を形成させた形状を成しているのがよい。
ケース1の内部より操作釦3を孔5´に挿入した後、ケース底部嵌合部1´をベース2に嵌めこんで密封固定する。これにより、操作釦3の外側全体はガスケット4により覆われて密閉された状態となる。
次に、本発明の実施の形態に係るマイクロスイッチの機能及び動作について説明する。
マイクロスイッチとして非動作時は、切換舌片7のC形状湾曲部8の弾性反力により、ノーマルクローズ端子14の接点12に接点10が接触しているのでノーマルクローズ端子14とコモン端子16とは導通状態にある。この時、切換舌片7により操作釦3の底部3´を押し上げている。
操作釦3を覆っているガスケット4の上から外力を加えて操作釦3を押し下げると、操作釦底部3´が切換舌片7のC形状湾曲部8の弾性に打ち勝って切換舌片7を押し下げるので、接点11がノーマルオープン端子15に固定されている接点13と接合し、ノーマルオープン端子15とコモン端子16が導通状態になる。このように、マイクロスイッチの導通切換は各接点10と12、11と13間の安定した接触信頼性が極めて重要である。
上記したように、本発明は、完全密閉性を有したマイクロスイッチを提供するものであり、電子機器、車載機器、産業用機器分野において防塵、防水、防ガス機能を必要とする機器に搭載する事ができる。
なお、上記した実施の形態では、本発明をマイクロスイッチに適用した場合について説明したが、これは単なる例示に過ぎず、本発明は、マイクロスイッチ以外の押釦型スイッチにも適用可能であることは言う迄もない。
本発明の実施の形態に係るマイクロスイッチを示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るマイクロスイッチの切換舌片を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るマイクロスイッチのガスケットを示す斜視図である。 従来のマイクロスイッチを示す断面図である。 従来のマイクロスイッチのガスケットを示す斜視図である。 従来のマイクロスイッチの操作釦を示す斜視図である。
符号の説明
1 ケース
3 操作釦
4 ガスケット
10 接点
11 接点
12 接点
13 接点
14 ノーマルクローズ端子
15 ノーマルオープン端子
16 コモン端子

Claims (2)

  1. ケースの外側に突出している操作釦を押圧操作することにより、コモン端子とノーマルクローズ端子及びノーマルオープン端子とを有する回路の切換えを行うマイクロスイッチにおいて、
    前記操作釦の外側全体はエチレン・プロピレン系・共重合ゴム製のガスケットにより覆われて密閉されていることを特徴とするマイクロスイッチ。
  2. 前記ガスケットには、ブチルゴムがさらに含有されている請求項1に記載のマイクロスイッチ。
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