JP2007041947A - 温度制御システムおよびその温度制御システムに適用される温度制御装置 - Google Patents

温度制御システムおよびその温度制御システムに適用される温度制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 複雑な温度プロファイルであっても、温度可変装置の温度制御を精度良く行う温度制御システムと温度制御装置を提供する。
【解決手段】 時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作部13と、前記時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報の入力操作部14と、これらの情報表示を行う情報表示部19と、目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎のペルチェモジュール1の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求める温度可変装置操作量算出部31と、温度可変装置操作量算出部31により求めた温度可変装置の制御操作量の算出値に基づき、被温度可変対象物9の温度(温度検出素子10の検出温度)が前記目標設定温度情報と一致するようにペルチェモジュール1の制御操作量を調節制御する温度可変装置操作量制御手段32とを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばペルチェモジュール等の温度可変装置を用い、所望のプロファイルで被温度可変対象物の温度制御を行う温度制御システムおよびその温度制御システムに適用される温度制御装置に関するものである。
従来、被温度可変対象物の温度制御を行うことが広く行われており、この温度制御には、例えばPID(P;比例、I;積分、D;微分)制御が行われている(例えば非特許文献1、参照)。
また、被温度可変対象物の温度を可変する温度可変装置としては、例えばペルチェモジュール等が用いられており、近年、このペルチェモジュールの大型化が進み、高吸熱量のモジュールが開発されてきた。
例えば図7(a)、(b)に示すように、ペルチェモジュール1は、互いに間隔を介して複数配置されたP型(p型)の熱電変換素子5(5a)とN型(n型)の熱電変換素子5(5b)とを有しており、これらの熱電変換素子5(5a,5b)は、電気的に接続されている。ペルチェモジュール1は、この熱電変換素子5(5a,5b)が電気的に接続されて成る回路に電流を流すことにより被温度可変対象物の温度可変動作を行うモジュールである。
ペルチェモジュール1の代表的な例の1つである図7(a)に示すペルチェモジュール1は、互いに間隔を介して配置された絶縁性基板6,7の間にP型とN型の熱電変換素子5(5a,5b)を立設配置しており、基板6,7の対向面16,17には、複数の導通用の電極2が互いに間隔を介して配列形成されている。電極2上には図示されていない半田が形成されて該半田を介して熱電変換素子5が電極2上に固定されている。絶縁性基板6,7は、一般に、アルミナ(Al)等のセラミックにより形成されている。
また、ペルチェモジュール1の別の代表例である図7(b)に示すペルチェモジュール1は、複数の素子嵌合孔3を有する絶縁性基板(絶縁支持板)30の素子嵌合孔3に、熱電変換素子5(5a,5b)を貫通嵌合して形成されており、絶縁性基板30は、例えばガラスエポキシ板等により構成されている。P型とN型の熱電変換素子5(5a,5b)の素子嵌合孔3への貫通方向の一端側(ここでは上側)と他端側(ここでは下側)には、それぞれ電極2が配置されており、これらの電極2はいずれも図示されていない半田付け等により熱電変換素子5(5a,5b)に接合されている。
これらの図7(a)、(b)にそれぞれ示すペルチェモジュール1において、熱電変換素子5(5a,5b)の回路は、リード端子(図示せず)とリード線28(図7(b)には図示せず)を介して電源回路等に接続されている。
熱電変換素子5(5a,5b)の回路に電流を流すと、P型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bに電極2を介して電流が流れて、熱電変換素子5(5a,5b)と電極2との接合部(界面)で冷却・加熱効果が生じる。つまり、前記接合部を流れる電流の方向によって熱電変換素子5(5a,5b)の一方の端部が発熱せしめられると共に他方の端部が冷却せしめられるいわゆるペルチェ効果が生じる。
このようなペルチェモジュール1を始めとし、高吸熱量や高発熱量の温度可変装置を用いることにより、近年では、温度下降の速度(あるいは、温度上昇の速度)を高速化し、高精度に温度制御を行える温度制御システムの開発競争が激しく成りつつある。
「PID制御」須田信英 第12版 2003年9月(株)朝倉書店
ところで、従来は、ペルチェモジュール1等の温度可変装置の温度制御を、それほど複雑な温度プロファイルにて行うことは必要とされていなかったが、近年、バイオテクノロジーや半導体製造装置の分野等で、温度可変装置の温度制御を複雑な温度プロファイルで行うニーズが多くなってきた。
しかしながら、例えば、従来のPID制御による温度制御方法は、ある温度に上昇(または下降)させたい場合に、その温度に対して一定のPID制御値を与えて温度制御する(1つの目標設定温度には1種類のPID制御値を与える)ものであったので、複雑な温度プロファイルで、温度可変装置の温度制御を精度良く行える温度制御システムが実現されていなかった。
本発明は、上記従来の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、例えばバイオテクノロジーや半導体製造装置の分野等で要求されるような、複雑な温度プロファイルであっても、温度可変装置の温度制御を精度良く行うことができる温度制御システムおよびその温度制御システムに適用される温度制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明の温度制御システムは、被温度可変対象物の温度を直接または間接に検出する対象物温度検出手段と、前記被温度可変対象物の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う温度可変装置と、該温度可変装置による温度可変動作の制御を行う温度制御装置とを有し、該温度制御装置は、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作部と、前記時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報の入力操作部と、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときに指令された情報を表示する情報表示部と、前記目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎の前記温度可変装置の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求める温度可変装置操作量算出部と、該温度可変装置操作量算出部により求めた温度可変装置の制御操作量の算出値に基づき、前記対象物温度検出手段により検出される検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように前記温度可変装置の制御操作量を調節制御する温度可変装置操作量制御手段とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
また、第2の発明の温度制御システムは、上記第1の発明の構成に加え、前記目標設定温度情報の入力操作部により設定される時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報を前記目標設定温度情報に基づいて自動設定入力するPID制御情報自動設定入力部が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第3の発明の温度制御システムは、上記第2の発明の構成に加え、前記PID制御情報の入力操作部を用いてのPID制御情報の入力とPID制御情報自動設定入力部によるPID制御情報の自動設定入力とのいずれかを選択するPID制御情報入力選択操作部を有し、該PID制御情報入力選択操作部によりPID制御情報自動設定入力部によるPID制御情報の自動設定入力が選択されたときには、前記PID制御情報自動設定入力部がPID制御情報を自動設定入力する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第4の発明の温度制御システムは、被温度可変対象物の温度を直接または間接に検出する対象物温度検出手段と、前記被温度可変対象物の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う温度可変装置と、該温度可変装置による温度可変動作の制御を行う温度制御装置とを有し、該温度制御装置は、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作部と、前記時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報を前記目標設定温度情報に基づいて自動設定入力するPID制御情報自動設定入力部と、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときに指令された情報を表示する情報表示部と、前記目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎の前記温度可変装置の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求める温度可変装置操作量算出部と、該温度可変装置操作量算出部により求めた温度可変装置の制御操作量の算出値に基づき、前記対象物温度検出手段により検出される検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように前記温度可変装置の制御操作量を調節制御する温度可変装置操作量制御手段とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第5の発明の温度制御システムは、上記第2または第3または第4の発明の構成に加え、前記温度制御装置は、目標設定温度情報の入力操作部により入力された目標設定温度情報を格納する目標設定温度情報格納部と、対象物温度検出手段により検出される検出温度情報を格納する検出温度情報格納部とを有し、PID制御情報自動設定入力部は自動設定したPID制御情報に基づいて制御される被温度可変対象物の温度情報を前記検出温度情報格納部から取り込み、取り込んだ温度情報と前記目標設定温度情報格納部に格納されている目標設定温度情報とを比較してその差が小さくなるようにPID制御情報を学習により修正する学習手段を有する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第6の発明の温度制御システムは、第1または第2または第3または第5の発明の構成に加え、前記目標設定温度情報の入力操作部は、少なくとも、目標設定温度の上昇開始時点および上昇終了時点と目標設定温度の下降開始時点および下降終了時点との少なくとも一方と、これらの各時点におけるそれぞれの目標設定温度を入力可能と成しており、PID制御情報の入力操作部は、前記時点のそれぞれにおけるPID制御情報を入力可能と成している構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第7の発明の温度制御システムは、上記第2乃至第5のいずれか一つの発明の構成に加え、前記目標設定温度情報の入力操作部は、少なくとも、目標設定温度の上昇開始時点および上昇終了時点と目標設定温度の下降開始時点および下降終了時点との少なくとも一方と、これらの各時点におけるそれぞれの目標設定温度を入力可能と成しており、PID制御情報自動設定入力部は、前記時点のそれぞれにおけるPID制御情報を設定入力することを特徴とする。
さらに、第8の発明の温度制御システムは、上記第1乃至第7のいずれか一つの発明の構成に加え、前記温度可変装置は、互いに間隔を介して複数配置されたP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを電気的に接続して成る熱電変換素子の回路を有して、該回路に電流を流すことにより被温度可変対象物の温度可変動作を行うペルチェモジュールとした構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第9の発明の温度制御システムは、上記第1乃至第8のいずれか一つの発明の構成に加え、前記情報表示部は、目標設定温度情報を時系列上の複数の時点と温度との関係を示すグラフにより表示するグラフ表示部を有する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第10の発明の温度制御システムは、上記第9の発明の構成に加え、前記温度制御装置は、対象物温度検出手段により検出される検出温度をグラフ表示部のグラフに表示する検出温度表示制御部を有する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第11の発明の温度制御システムは、上記第1乃至第10のいずれか一つの発明の構成に加え、前記温度制御装置は、温度可変装置の制御操作量上限値と作動時間上限値の少なくとも一方を設定する温度可変装置リミット設定部と、温度可変装置の制御操作量が前記制御操作量上限値に達することと温度可変装置の作動時間が前記作動時間上限値に達することの少なくとも一方が生じたときには、予め定めた復帰条件を満たすまで前記温度可変装置の作動を停止する温度可変装置の停止制御部とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第12の発明の温度制御システムは、上記第1乃至第10のいずれか一つの発明の構成に加え、前記温度制御装置は、温度可変装置の制御操作量上限値を設定する温度可変装置リミット設定部を有し、温度可変装置操作量制御手段は温度可変装置の制御操作量が前記制御操作量上限値を越えると予測されるときには温度可変装置の制御操作量を前記制御操作量の上限値以下で上限値近傍の値に維持して制御することを特徴とする。
さらに、第13の発明の温度制御システムは、上記第1乃至第12のいずれか一つの発明の構成に加え、前記温度制御装置は、少なくとも温度可変装置操作量制御手段による温度可変装置の制御操作量の調節量と対象物温度検出手段の検出温度とに基づいて被温度可変対象物の温度制御状態の異常を判断する異常判断部と、該異常判断部による異常判断が行われたときには前記温度制御状態の異常を報知する異常報知部とを有することを特徴とする。
さらに、第14の発明の温度制御システムは、上記第13の発明の構成に加え、前記温度制御装置は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置と情報入出力装置とを有し、前記操作量制御装置に異常判断部を設け、前記情報入出力装置に異常報知部を設けたことを特徴とする。
さらに、第15の発明の温度制御システムは、上記第1または第2または第3または第5乃至第14のいずれか一つの発明の構成に加え、前記温度制御装置は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置と情報入出力装置とを有し、該情報入出力装置に目標設定温度情報の入力操作部とPID制御情報の入力操作部と情報表示部とが設けられ、前記操作量制御装置に温度可変装置操作量算出部と温度可変装置操作量制御手段とが設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第16の発明の温度制御システムは、上記第2乃至第14のいずれか一つの発明の構成に加え、前記温度制御装置は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置と情報入出力装置とを有し、該情報入出力装置に目標設定温度情報の入力操作部とPID制御情報自動設定入力部と情報表示部とが設けられ、前記操作量制御装置に温度可変装置操作量算出部と温度可変装置操作量制御手段とが設けられていることを特徴とする。
さらに、第17の発明の温度制御システムは、上記第14または第15または第16の発明の構成に加え、前記情報入出力装置はパーソナルコンピュータとしたことを特徴とする。
さらに、第18の発明の温度制御装置は、上記第1または第2または第3または第5乃至第17のいずれか一つの発明の温度制御システムに用いられ、前記被温度可変対象物の温度を直接または間接に検出する対象物温度検出手段と、前記被温度可変対象物の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う温度可変装置とに信号接続されて、該温度可変装置による温度可変動作の制御を行う温度制御装置であって、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作部と、前記時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報の入力操作部と、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときに指令された情報を表示する情報表示部と、前記目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎の前記温度可変装置の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求める温度可変装置操作量算出部と、該温度可変装置操作量算出部により求めた温度可変装置の制御操作量の算出値に基づき、前記対象物温度検出手段により検出される予め定められた設定時間毎の検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように前記温度可変装置の制御操作量を調節制御する温度可変装置操作量制御手段とを有することを特徴とする。
さらに、第19の発明の温度制御装置は、上記第2乃至第17のいずれか一つの発明の温度制御システムに用いられ、前記被温度可変対象物の温度を直接または間接に検出する対象物温度検出手段と、前記被温度可変対象物の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う温度可変装置とに信号接続されて、該温度可変装置による温度可変動作の制御を行う温度制御装置であって、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作部と、前記時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報を前記目標設定温度情報に基づいて自動設定入力するPID制御情報自動設定入力部と、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときに指令された情報を表示する情報表示部と、前記目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎の前記温度可変装置の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求める温度可変装置操作量算出部と、該温度可変装置操作量算出部により求めた温度可変装置の制御操作量の算出値に基づき、前記対象物温度検出手段により検出される予め定められた設定時間毎の検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように前記温度可変装置の制御操作量を調節制御する温度可変装置操作量制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、被温度可変対象物の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う温度可変装置の温度を制御するために、特徴的な温度制御装置を設けており、この温度制御装置に設けた目標設定温度情報の入力操作部によって、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報を入力できる。つまり、本発明において、入力可能な目標設定温度情報は、時系列上の複数の時点における目標設定温度を含む情報であり、時系列上の所望の間隔において時点設定を行い、その時点における目標設定温度を設定することにより、複雑な温度プロファイルであっても、その目標設定温度情報を入力できる。
また、PID制御情報の入力操作部を操作することによる前記時点(目標設定温度を設定した時点)毎のPID制御情報の入力操作、またはPID制御情報自動設定入力部によるPID制御情報の前記目標設定温度情報に基づく前記時点(目標設定温度を設定した時点)毎の自動設定入力を行うことにより、目標設定温度情報に対応させて、きめ細かくPID制御情報を入力できる。
本発明は、このように、温度制御装置に、時系列上の複数の時点毎に、目標設定温度とPID制御情報を入力できるので、複雑な温度プロファイルであっても、そのプロファイルにとって最も適した時点ポイントで最適なPID制御情報の入力操作や自動設定動作を行うことができ、最適なPID制御情報を入力することができる。
例えば、本発明は、第6、第7の発明のように、目標設定温度情報の入力操作部が、少なくとも、目標設定温度の上昇開始時点および上昇終了時点と目標設定温度の下降開始時点および下降終了時点との少なくとも一方と、これらの各時点におけるそれぞれの目標設定温度を入力可能と成しており、この入力によって、単に目標設定温度を1つ以上設定することだけでなく、その温度上昇や温度下降のタイミング、温度上昇や温度下降の速度といったきめ細かい情報を含んだ目標設定温度情報が入力可能となる。
そして、目標設定温度情報の入力操作部が入力した時点のそれぞれにおけるPID制御情報が入力操作または自動設定入力により入力されるので、同じ目標設定温度でも、その目標設定温度の設定時点以前の目標設定温度情報に対応させた最適なPID制御情報の入力が可能となり、この最適なPID制御情報に基づいて温度可変装置操作量を算出し、この算出値に基づいて被温度可変対象物の検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように、温度可変装置の制御操作量を調節制御するので、複雑な温度プロファイルであってもその温度プロファイルに合わせて精度良く被温度対象物の温度制御を行うことができる。
なお、本発明において、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときには、指令された情報の表示が情報表示部により行われるので、目標設定温度情報やPID制御情報の入力は容易に行うことができる。
また、本発明において、PID制御情報の入力操作部とPID制御情報自動設定入力部の両方が設けられている構成によれば、PID制御情報の入力操作部を用いたPID制御情報の入力とPID制御情報自動設定入力部によるPID制御情報の自動設定入力とを、必要に応じて適宜行うことにより、上記温度制御を正確に行うことができる。
例えば、本発明において、PID制御情報の入力操作部によるPID制御情報の入力と、PID制御情報自動設定入力部によるPID制御情報の自動設定入力とのいずれかを選択するPID制御情報入力選択操作部を設け、その選択に応じて前記PID制御情報自動設定入力部がPID制御情報を自動設定するようにすれば、PID制御情報入力選択操作部による操作によって、PID制御情報の入力操作部を用いたPID制御情報の入力とPID制御情報自動設定入力部によるPID制御情報の自動設定入力とを必要に応じて適宜行うことができる。
また、本発明において、PID制御情報自動設定入力部を有し、このPID制御情報自動設定入力部が、被温度可変対象物の温度情報と目標設定温度情報とを比較してその差が小さくなるようにPID制御情報を学習により修正する学習手段を有する構成によれば、PID制御情報自動設定入力部により設定されるPID制御情報が、上記学習によってより的確な値に修正され、より正確な温度制御を行うことができる。
さらに、本発明において、温度可変装置は、互いに間隔を介して複数配置されたP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを電気的に接続して成る熱電変換素子の回路を有して、該回路に電流を流すことにより被温度可変対象物の温度可変動作を行うペルチェモジュールとした構成によれば、温度可変装置としてペルチェモジュールを適用することによって、温度制御装置によって、容易に、かつ、非常に正確に、温度制御を行うことができる。
さらに、本発明において、前記情報表示部は、目標設定温度情報を時系列上の複数の時点と温度との関係を示すグラフにより表示するグラフ表示部を有する構成によれば、目標設定温度情報をグラフ表示することによって、非常に簡潔に、かつ、分かりやすく目標設定温度情報を表示することができ、利用者が目標設定温度情報の設定や認識を的確に行えるようにすることができる。
さらに、本発明において、温度制御装置は、対象物温度検出手段により検出される検出温度をグラフ表示部のグラフに表示する検出温度表示制御部を有する構成によれば、目標設定温度情報と対象物温度検出手段により検出される検出温度とをグラフ表示によって比較することができ、温度制御状態を例えば時々刻々と的確に把握できるようにすることができる。
さらに、本発明において、温度制御装置は、温度可変装置の制御操作量上限値と作動時間上限値の少なくとも一方を設定する温度可変装置リミット設定部と、温度可変装置の制御操作量が前記制御操作量上限値に達することと温度可変装置の作動時間が前記作動時間上限値に達することの少なくとも一方が生じたときには、予め定めた復帰条件を満たすまで前記温度可変装置の作動を停止する温度可変装置の停止制御部とを有する構成によれば、温度可変装置をその制御操作量上限値や作動時間上限値を越えて動作させることがなく、温度可変装置をより安全に動作させることができる。
さらに、本発明において、温度制御装置は、温度可変装置の制御操作量上限値を設定する温度可変装置リミット設定部を有し、温度可変装置操作量制御手段は温度可変装置の制御操作量が前記制御操作量上限値を越えると予測されるときには温度可変装置の制御操作量を前記制御操作量の上限値以下で上限値近傍の値に維持して制御する構成によれば、温度可変装置をその制御操作量上限値を越えて動作させることはなく、制御操作量上限値以下で制御操作量上限値近傍の値出動作することができるので、温度可変装置をより安全に的確に動作させることができる。
上記温度可変装置リミット設定部を設けて構成する各発明は、特に、温度可変装置をペルチェモジュールとした場合に、ペルチェモジュールがその制御操作量上限値や作動時間上限値を越えて動作することにより、ペルチェモジュールの破損、もしくは、電気的に周辺回路や熱的に周辺環境に悪影響を及ぼすことを抑制できる。
さらに、本発明において、温度制御装置は、少なくとも温度可変装置操作量制御手段による温度可変装置の制御操作量の調節量と対象物温度検出手段の検出温度とに基づいて被温度可変対象物の温度制御状態の異常を判断する異常判断部と、該異常判断部による異常判断が行われたときには前記温度制御状態の異常を報知する異常報知部とを有する構成によれば、温度制御状態の異常判断と異常報知とによって、温度制御の異常を的確に判断して報知し、対処を促すことができる。
さらに、本発明において、温度制御装置は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置と情報入出力装置とを有し、前記操作量制御装置に異常判断部を設け、前記情報入出力装置に異常報知部を設けた構成によれば、例えば操作量制御装置と情報入出力装置とを互いに離れた場所に設置しても、的確に温度制御を行うことができ、かつ、温度制御状態に異常が発生したときの異常判断および異常報知を的確にできる。
さらに、本発明において、温度制御装置は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置と情報入出力装置とを有し、該情報入出力装置に目標設定温度情報の入力操作部とPID制御情報の入力操作部と情報表示部とが設けられ、前記操作量制御装置に温度可変装置操作量算出部と温度可変装置操作量制御手段とが設けられている構成によれば、例えば操作量制御装置と情報入出力装置とを互いに離れた場所に設置しても、的確に温度制御を行うことができるし、情報入出力装置を用いた情報入出力動作と操作量制御装置を用いた温度制御動作をより使い勝手が良い状態で各々行うことができる。
さらに、本発明において、温度制御装置は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置と情報入出力装置とを有し、該情報入出力装置に目標設定温度情報の入力操作部とPID制御情報自動設定入力部と情報表示部とが設けられ、前記操作量制御装置に温度可変装置操作量算出部と温度可変装置操作量制御手段とが設けられている構成によれば、同様に、例えば操作量制御装置と情報入出力装置とを互いに離れた場所に設置しても、的確に温度制御を行うことができるし、情報入出力装置を用いた情報入出力動作と操作量制御装置を用いた温度制御動作をより使い勝手が良い状態で各々行うことができる。
さらに、本発明において、情報入出力装置を有して、この装置をパーソナルコンピュータとした構成によれば、パーソナルコンピュータは非常に使い勝手が良く、広く普及されているので、パーソナルコンピュータを用いての情報入出力動作を容易に、かつ、的確に行うことができる温度制御システムと温度制御装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図2には、本発明に係る温度制御システムの構成が被温度可変対象物と共に模式的に示されており、図1には、この実施形態例の温度制御システムの一実施形態例のブロック構成が示されている。
図2に示すように、本実施形態例の温度制御システムは、被温度可変対象物9の加熱と冷却の少なくとも一方(ここでは両方)の温度可変動作を行う温度可変装置としてのペルチェモジュール1を有しており、このペルチェモジュール1は、図7(a)に示した態様のペルチェモジュールである。このペルチェモジュール1には、下側配置の絶縁性基板7に放熱用のフィン(図示せず)が設けられており、上側配置の絶縁性基板6側で加熱を行う際に、絶縁性基板7側からフィンを介して効率的に放熱が行えるように構成されている。
ペルチェモジュール1の絶縁性基板6には、この絶縁性基板6の温度を検出する温度検出素子(温度センサ)10が設けられており、この温度検出素子10は、被温度可変対象物9の温度を間接に検出する対象物温度検出手段として機能する。
また、本実施形態例の温度制御システムは、ペルチェモジュール1による温度可変動作の制御を行う特徴的な温度制御装置8を有しており、温度制御装置8は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置11と情報入出力装置12とを有している。情報入出力装置12は、パーソナルコンピュータにより形成されている。なお、符号40,41は、それぞれ通信線を示し、符号42はペルチェモジュール駆動ケーブルを示す。
図1に示すように、情報入出力装置12には、目標設定温度情報の入力操作部13と、目標設定温度情報格納部20と、検出温度情報格納部21と、情報表示部19と、PID制御情報自動設定入力部15と、検出温度表示制御部26と、PID制御情報の入力操作部14と、PID制御情報入力選択操作部18と、異常報知部24と、温度可変装置リミット設定部23と、ペルチェ電流表示部25と、通信信号送受信部27と、が設けられている。
また、操作量制御装置11には、温度可変装置操作量算出部31と、通信信号送受信部35と、温度可変装置操作量制御手段32と、異常判断部33と、検出温度受信部34と、が設けられている。
検出温度情報格納部21は、温度検出素子10により間接的に検出される検出温度(被温度制御対象物9の温度)情報を格納するものである。なお、温度検出素子10により検出された検出温度(温度検出信号)は、操作量制御装置11の検出温度受信部34により受信され、操作量制御装置11の通信信号送受信部35と情報入出力装置12の通信信号送受信部27とを介し、検出温度情報格納部21と検出温度表示制御部26とに加えられる。
目標設定温度情報の入力操作部13は、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作を作業者等が行うための操作部である。本実施形態例においては、情報入出力装置12はパーソナルコンピュータにより形成されており、目標設定温度情報の入力操作部13はパーソナルコンピュータのマウスやキーボードにより形成されている。目標設定温度情報の入力操作部13の操作により入力される目標設定温度情報は、情報表示部19と、目標設定温度情報格納部20に加えられる。
目標温度情報格納部20は、目標設定温度情報の入力操作部13により入力された目標設定温度情報を格納する。
情報表示部19は、目標設定温度情報の表示指令が行われたとき、つまり、本実施形態例では、目標設定温度情報の入力操作部13により目標設定温度情報の入力操作が開始されたときに指令された情報(入力情報)を表示する。この情報表示部19は、本実施形態例においては、情報入出力装置12のパーソナルコンピュータ画面(CRT)により形成されており、目標設定温度情報の表示は、図3に示すように、プロファイル設定の表(テーブルデータ)による表示と、情報表示部19に設けられたグラフ表示部36によるグラフ表示とにより行われる。
グラフ表示部36は、目標設定温度情報を、時系列上の複数の時点と温度との関係を示すグラフにより表示するものであり、例えば、図3に示すようなグラフ表示を行う。本実施形態例では、例えば作業者等がグラフ表示部36によるグラフ表示を見ながらの目標設定温度情報の入力操作、つまり、パーソナルコンピュータのマウスを用いてクリックアンドドロップ式の操作をすることで、目標設定温度情報が入力されるように構成されている。
このようなマウスを用いた目標設定温度情報の入力は、非常に簡単で正確に行うことができるので、目標設定温度情報の入力操作時間の短縮化を図れ、目標設定温度情報の入力操作の効率化を図ることができる。
また、本実施形態例において、目標設定温度情報の入力操作部13は、少なくとも、目標設定温度の上昇開始時点および上昇終了時点と目標設定温度の下降開始時点および下降終了時点の少なくとも一方と、これらの各時点におけるそれぞれの目標設定温度を入力可能と成している。
例えば、図3の特性線aに示すように、目標設定温度情報の入力操作部13により、制御開始時点tと、目標設定温度の上昇開始時点tおよび目標設定温度の上昇終了時点tと、目標設定温度の下降開始時点tおよび目標設定温度の下降終了時点tと、温度制御終了時点tと、これらの各時点t〜tにおけるそれぞれの目標設定温度(TまたはTまたはT)を入力可能と成している。なお、図3の左下側に示すプロファイル設定のテーブルデータにおいては、1〜6が、順に、t〜tに対応する。また、図3においては、Tは40℃、Tは80℃、Tは50℃である。
目標設定温度情報(温度プロファイル)は様々であり、適宜設定されるものであり、本実施形態例では、情報の形態に応じて様々に、目標設定温度情報の入力操作部13による入力操作が行えるように構成されている。以下に、目標設定温度情報の入力操作例について述べる。
例えば図4(a)に示すように、段階的に目標設定温度を高めていく場合、目標設定温度情報の入力操作部13によって、制御開始時点tと、目標設定温度の1段目の上昇開始時点tと、目標設定温度の1段目の上昇終了時点tと、目標設定温度の2段目の上昇開始時点tと、目標設定温度の2段目の上昇終了時点tと、目標設定温度の下降開始時点tと、目標設定温度の下降終了時点tと、温度制御終了時点tと、これらの各時点t〜tにおけるそれぞれの目標設定温度(TまたはTまたはT)を入力可能と成している。
また、図4(b)に示すように、目標設定温度の上昇と下降とを繰り返す場合、目標設定温度情報の入力操作部13により、制御開始時点tと、目標設定温度の1回目の上昇開始時点tと、目標設定温度の1回目の上昇終了時点tと、目標設定温度の1回目の下降開始時点tと、目標設定温度の1回目の下降終了時点tと、目標設定温度の2回目の上昇開始時点tと、目標設定温度の2回目の上昇終了時点tと、目標設定温度の2回目の下降開始時点tと、目標設定温度の2回目の下降終了時点tと、温度制御終了時点tと、これらの各時点t〜tにおけるそれぞれの目標設定温度(TまたはTまたはT)を入力可能と成している。
さらに、上記のような様々な温度プロファイルを繰り返し行う場合、その繰り返し回数も入力可能と成しており、さらに、目標設定温度情報の入力操作部13により入力する時系列上の時点は、目標設定温度の上昇途中(例えば図4(a)のA)や下降途中(例えば図4(a)のB)、目標設定温度が一定の区間における1つ以上の区分点(例えば図4(a)のC、D)等、必要に応じて様々な時点を設定でき、目標設定温度情報の入力操作部13は、各時点における目標設定温度も設定できる。
なお、これらの時点、目標設定温度、繰り返し回数の入力は、キーボード操作によるテーブルデータの入力により行うこともできるし、グラフ表示部36等を見ながらの、マウス操作により行うこともできる。グラフ表示部36は、目標設定温度の情報がいずれの操作によって行われても、その情報表示をグラフ化して行う。
PID制御情報の入力操作部14は、前記目標設定温度情報の入力操作部13により入力設定した時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報の入力操作を作業者等が行うための操作部である。前記情報表示部19は、PID制御情報の表示指令が行われたときには、指令されたPID制御情報を、例えば図3に示すような表(テーブルデータ)により表示する。
PID制御情報自動設定入力部15は、目標設定温度情報の入力操作部13により設定される時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報を、前記目標設定温度情報に基づいて自動設定入力するものである。
PID制御情報入力選択操作部18は、PID制御情報の入力操作部14によるPID制御情報の入力と、PID制御情報自動設定入力部15によるPID制御情報の自動設定入力とのいずれかを選択するものであり、選択スイッチ等の適宜の操作部により形成される。PID制御情報入力選択操作部18の選択信号は、PID制御情報の入力操作部14とPID制御情報自動設定入力部15のいずれか(選択された方)に加えられる。
PID制御情報入力選択操作部18によりPID制御情報自動設定入力部15によるPID制御情報の自動設定入力が選択されたときには、前記PID制御情報自動設定入力部がPID制御情報を自動設定入力する。
以上のようにして、PID制御情報の入力操作部14とPID制御情報自動設定入力部15のいずれかにより入力されたPID制御情報は、通信信号送受信部27を介して操作量制御装置11に加えられ、操作量制御装置11の通信信号送受信部35を介し、温度可変装置操作量算出部31に加えられる。
温度可変装置操作量算出部31は、前記目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎の前記温度可変装置(ペルチェモジュール1)の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求めるものである。本実施形態例では、温度可変装置操作量算出部31は、設定時間毎に、目標設定温度SV(Set point Variable)と温度検出素子10の検出温度PV(Process Variable)の差が0に近づくように(SV≒PV)となるように、ペルチェモジュール1の制御操作量を求める。
なお、温度可変装置操作量算出部31の構成は特に限定されるものでなく、適宜設定されるものであるが、本実施形態例においては、SV−PV差検出回路を有しており、SV−PV差検出回路により検出されるSV−PV差が0に近づくように、ペルチェモジュール1の制御操作量を算出する。求めた値は温度可変装置操作量制御手段32に加えられる。
温度可変装置操作量制御手段32は、温度可変装置操作量算出部31により求めたペルチェモジュール1の制御操作量の算出値に基づきペルチェモジュール1の制御操作量を調節制御することによって、前記温度検出素子10により検出される温度、例えば予め定められた設定時間毎の検出温度が、前記目標設定温度情報と一致するように、ペルチェモジュール1の制御操作量を調節制御する。
なお、温度可変装置操作量制御手段32の構成は特に限定されるものでなく、適宜設定されるものであるが、本実施形態例においては、温度可変装置操作量制御手段32は、ペルチェモジュール1の極性検出回路と極性反転制御回路と、ペルチェ駆動回路とを有している。
そして、温度可変装置操作量制御手段32は、ペルチェモジュール1の極性を極性検出回路により検出し、温度可変装置操作量算出部31により求めたペルチェモジュール1の制御操作量の算出値に基づき、極性反転制御回路によって、温度上昇制御時と温度下降制御時とでペルチェモジュール1の極性を反転させて(つまり、ペルチェモジュール1に流す電流の方向を反転させて)、ペルチェ駆動回路を駆動させ、ペルチェモジュール1の制御操作量を前記の如く調節制御しながらペルチェモジュール1を動作させる。
また、本実施形態例では、前記情報入出力装置12に温度可変装置リミット設定部23を設けており、温度可変装置リミット設定部23によってペルチェモジュール1の制御操作量(駆動電流または駆動電圧)上限値を設定する。
そして、温度可変装置操作量制御手段32は、ペルチェモジュール1の制御操作量が前記制御操作量上限値を越えると予測されるときには、ペルチェモジュール1の制御操作量を前記制御操作量の上限値以下で上限値近傍の値に維持して制御する。
本実施形態例では、上記のような温度可変装置操作量制御手段32によるペルチェモジュール1の制御操作量調節制御(ペルチェモジュール1に流れる駆動電流または駆動電圧の調節制御)が行われて被温度可変対象物9の温度が可変される。そして、ペルチェモジュール1の制御操作量の値は、操作量制御装置11の通信信号送受信部35と情報入出力装置12の通信信号送受信部27とを介してペルチェ電流表示部25に加えられ、ペルチェモジュール1の制御操作量の値、つまり、ペルチェ電流の値が、ペルチェ電流表示部25により時々刻々と表示される。
また、前記検出温度表示制御部26は、温度検出素子10により検出される検出温度を、前記グラフ表示部36のグラフに表示するものであり、検出温度表示制御部26は、前記操作量制御装置11の通信信号送受信部35と情報入出力装置12の通信信号送受信部27とを介して検出温度表示制御部26に加えられた信号を受けて、温度検出素子10の検出信号のグラフ表示を行う。
なお、温度検出素子10により検出された検出信号は、異常判断部33にも加えられ、異常判断部33は、少なくとも温度可変装置操作量制御手段32によるペルチェモジュール1の制御操作量の調節量と温度検出素子10の検出温度とに基づいて、例えばペルチェモジュール1の断線や、ペルチェモジュール1の駆動電流異常や、温度検出素子10の検出温度モニタ異常等の様々な要因に基づく、被温度可変対象物9の温度制御状態の異常を判断する。
異常判断部33は、被温度可変対象物9の温度制御状態の異常を判断したときは、異常判断信号を操作量制御装置11の通信信号送受信部35と情報入出力装置12の通信信号送受信部37とを介して異常報知部24に加える。
異常報知部24は、前記異常判断部33による異常判断が行われたときに、前記温度制御状態の異常を表示と音声の少なくとも一方により報知する。
なお、前記PID制御情報自動設定入力部15は、自動設定したPID制御情報に基づいて制御される被温度可変対象物9の温度情報を、前記検出温度情報格納部21から取り込み、取り込んだ温度情報と前記目標設定温度情報格納部20に格納されている目標設定温度情報とを比較して、その差が小さくなるようにPID制御情報を学習により修正する(次回のPID制御情報自動設定時に、修正後の値を適用できるようにする)学習手段22を有している。PID制御情報自動設定入力部15は、この学習手段22によって、PID制御情報の自動設定入力を行う毎に、PID制御情報の修正を行いながら自動設定を行う。
本実施形態例は以上のように構成されており、温度制御装置8に、目標設定温度情報の入力操作部13を設けることによって、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報を入力でき、また、PID制御情報の入力操作部14を操作することによる前記時点(目標設定温度を設定した時点)毎のPID制御情報の入力操作、またはPID制御情報自動設定入力部15によるPID制御情報の前記目標設定温度情報に基づく前記時点(目標設定温度を設定した時点)毎の自動設定入力を行うことができる。
本実施形態例は、このように、温度制御装置8に、例えば図3に示したように、時系列上の複数の時点(時系列上の任意設定時点)毎に、目標設定温度とPID制御情報を入力できるので、複雑な温度プロファイルであっても、そのプロファイルにとって最も適した時点ポイントで最適なPID制御情報の入力操作や自動設定動作を行うことができ、最適なPID制御情報を入力することができる。
つまり、本実施形態例によれば、目標設定温度情報は、例えば図3に示したグラフデータのように、時系列上の温度上昇や温度下降のタイミング、温度上昇や温度下降の速度といったきめ細かい情報を含んだ目標設定温度情報が入力可能となり、目標設定温度情報の入力操作部13が入力した時点のそれぞれにおけるPID制御情報が入力操作または自動設定操作により入力されるので、同じ目標設定温度でも、その目標設定温度の設定時点以前の目標設定温度情報に対応させた最適なPID制御情報の入力が可能となる。
そして、この最適なPID制御情報に基づいて、本実施形態例では、温度可変装置操作量算出部31が温度可変装置操作量を算出し、この算出値に基づいて、被温度可変対象物の検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように、温度可変装置操作量制御手段32が温度可変装置の制御操作量を調節制御するので、例えば図3の特性線aに示すような複雑な温度プロファイルであっても、その温度プロファイルに合わせて、特性線bに示すように精度良く被温度対象物9の温度制御を行うことができる。
つまり、例えば従来のPID制御による温度制御方法を組み合わせて比較的複雑な温度プロファイルを与える場合には、例えば図5に示すように、目標設定温度を例えば室温(例えばT)からTに高めたい時点t1と、室温に戻したい時点t2、室温からTに高めたい時点t3、室温に戻したい時点t4において、それぞれ対応する温度T、T、Tに対して定めたPID制御値を与えることが考えられるが、この場合、以下の理由によって継続的な温度変動が生じる。
例えば図6(b)の特性線aに示すように、時点t1において目標設定温度Tが設定されると、この設定した時点t1においてペルチェモジュール1の温度を上昇させる制御が急速に行われるが、制御開始直後にペルチェモジュール1の温度が目標設定温度Tになることはなく、ペルチェモジュール1の温度は、ある勾配を持って徐々に高められる。そして、この温度制御によって、特性線bに示す温度検出素子10の検出温度(つまり、被温度可変対象物9の温度)が目標設定温度Tに成るまでには、時間の遅れt(秒)が発生する。
そして、t秒遅れて温度検出素子10が目標設定温度Tに達した瞬間(温度フィードバック(PV)=目標設定温度(SV)Tとなった時点)は、ペルチェモジュール1は急速加熱を行っている状態のため、このとき(t1からt秒後に)、ペルチェモジュール1による加熱を停止しても、温度検出素子10の検出温度は目標設定温度Tよりかなり高くなってしまう(図6(b)の特性線bに示すような大きなオーバーシュートが生じる)。
そして、この温度検出素子10の検出温度が目標設定温度Tより高い状態から、この温度検出素子10の検出温度を目標設定温度Tと等しくするためには、ペルチェモジュール1による急速冷却が行われ、温度検出素子10が目標設定温度Tに達した瞬間にペルチェモジュール1による冷却を停止しても、温度検出素子10の検出温度は目標設定温度Tよりかなり低くなってしまう。
そして、この温度検出素子10の検出温度が目標設定温度Tより低い状態から、温度検出素子10の検出温度を目標設定温度Tと等しくするために、ペルチェモジュール1による急速加熱が行われ、その結果、この温度検出素子10の検出温度が目標設定温度Tよりかなり高くなるといったように、上記動作が繰り返されて温度変動が続く。したがって、例えば図3の特性線aに示すような温度プロファイルを実現したくとも実現できず(この温度プロファイルの入力もできず)、被温度可変対象物9には、図3の特性線cに示すように温度変動が生じる。
それに対し、本実施形態例では、時系列上の温度上昇や温度下降のタイミング、温度上昇や温度下降の速度といったきめ細かい情報を含んだ目標設定温度情報が入力可能であり、例えば温度上昇開始時と温度上昇終了時におけるPID制御情報をそれぞれ、入力操作または自動設定入力によって入力できるので、例えば図6(a)に示すように、特性線aに示す温度フィードバック(PV)と特性線bに示す目標設定温度(SV)との差が大幅に小さくなる。
そのため、PV値がSV値と等しくなる時点の遅れが大幅に小さくなるので、ペルチェモジュール1による加熱や冷却の速度を適宜制御でき、ペルチェモジュール1によって被温度可変対象物9を加熱しすぎたり冷却しすぎたりといったことを抑制できるので、温度変動を非常に小さく抑制できる。
つまり、本実施形態例では、温度変化を伴う温度プロファイルにとって最も適した時点ポイントで、最適なPID制御情報(PIDパラメータ)、つまり、PID制御情報を入力する時点とそれ以前の時間における目標設定温度情報を考慮したPID制御情報を入力できるので、たとえ複雑な温度プロファイルであっても、その温度プロファイルに合わせて精度良く(例えば図3の特性線aのプロファイルに合わせて、図3の特性線bに示したように)、ペルチェモジュール1の温度制御を行うことができる。
したがって、例えば秒速1〜10℃の温度制御を、0.1〜0.5℃程度誤差で精度良く行うことができる温度制御システムを実現でき、例えばバイオテクノロジー分野におけるDNA増殖装置等のように、2段階以上の温度上昇制御を含む1サイクルの温度プロファイルを何サイクルも繰り返し行う温度制御に適用することにより、今まで実現できなかった精度の高い温度制御が実現可能な温度制御システムを構築できる。
なお、本実施形態例において、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときには、指令された情報の表示が情報表示部19により行われるので、目標設定温度情報やPID制御情報の入力を容易に行うことができる。
また、実施形態例によれば、PID制御情報の入力操作部14とPID制御情報自動設定入力部15の両方が設けられているので、PID制御情報の入力操作部14を用いたPID制御情報の入力と、PID制御情報自動設定入力部15によるPID制御情報の自動設定入力とを、必要に応じて適宜行うことにより、上記温度制御を正確に行うことができる。
さらに、本実施形態例によれば、PID制御情報自動設定入力部15が、被温度可変対象物9の温度情報と目標設定温度情報とを比較してその差が小さくなるようにPID制御情報を学習により修正する学習手段22を有するので、PID制御情報自動設定入力部15により設定されるPID制御情報が、上記学習によってより的確な値に修正され、より正確な温度制御を行うことができる。
さらに、本実施形態例によれば、温度可変装置としてペルチェモジュール1を適用しているので、温度制御装置8の温度制御に基づき、被温度可変対象物9の
温度を、容易に、かつ、非常に正確に制御することができる。
特に、吸熱量(および加熱量)が大きいペルチェモジュール1を適用すれば、温度上昇スピードや温度下降スピードを高くできるので、例えば前記DNA増殖装置の温度制御に適用することにより、1サイクルの時間を短くでき、本実施形態例の温度制御システムを適用することにより、DNA増殖工程を含む研究開発のトータルコストパフォーマンスを向上させること等ができる。
さらに、本実施形態例によれば、前記情報表示部19は、目標設定温度情報を時系列上の複数の時点と温度との関係を示すグラフにより表示するグラフ表示部36を有するので、このグラフ表示によって、非常に簡潔に、かつ、分かりやすく目標設定温度情報を表示することができ、利用者が目標設定温度情報の設定や認識を的確に行えるようにすることができる。
さらに、本実施形態例によれば、温度制御装置8は、温度検出素子10により検出される検出温度をグラフ表示部36のグラフに表示するので、目標設定温度情報と温度検出素子10により検出される検出温度とをグラフ表示によって比較することができ、温度制御状態を例えば時々刻々と的確に把握できるようにすることができる。
さらに、本実施形態例によれば、温度可変装置リミット設定部23を設け、温度可変装置操作量制御手段32は、ペルチェモジュール1の制御操作量が前記制御操作量上限値を越えると予測されるときには、ペルチェモジュール1の制御操作量を前記制御操作量の上限値以下で上限値近傍の値に維持して制御するので、ペルチェモジュール1の破損、もしくは、電気的に周辺回路や熱的に周辺環境に悪影響を及ぼすことを抑制できる。
さらに、本実施形態例によれば、温度制御装置8が、少なくとも温度可変装置操作量制御手段32によるペルチェモジュール1の制御操作量の調節量と温度検出素子10の検出温度とに基づいて被温度可変対象物の温度制御状態の異常を判断する異常判断部33と、異常判断時に温度制御状態の異常を報知する異常報知部24とを有しているので、温度制御状態の異常判断と異常報知とによって、温度制御の異常を的確に判断して報知し、対処を促すことができる。
さらに、本実施形態例によれば、温度制御装置8は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置11と情報入出力装置12とを有しているので、例えば操作量制御装置と情報入出力装置とを互いに離れた場所に設置しても、的確に温度制御を行うことができるし、情報入出力装置を用いた情報入出力動作と操作量制御装置を用いた温度制御動作をより使い勝手が良い状態で各々行うことができ、さらに、温度制御状態に異常が発生したときの異常判断および異常報知を的確にできる。
さらに、実施形態例によれば、情報入出力装置をとしてパーソナルコンピュータを適用しているので、パーソナルコンピュータを用いての情報入出力動作を容易に、かつ、的確に行うことができる温度制御システムと温度制御装置を実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、温度制御装置8は、操作量制御装置11と情報入出力装置12とを通信可能に接続して形成したが、操作量制御装置11の機能と情報入出力装置12の機能とを有する1つの装置によって温度制御装置8を形成することができる。
また、温度制御装置8を、操作量制御装置11と情報入出力装置12とを通信可能に接続して形成する場合にも、情報入出力装置12は、パーソナルコンピュータ以外の、例えばマイクロコンピュータやゲートアレイ等の装置により形成することもできる。
さらに、上記実施形態例では、PID制御情報の入力操作部14とPID制御情報自動設定入力部15の両方を設け、PID制御情報入力選択操作部18の操作によって、PID制御情報の入力操作部14による操作と、PID制御情報自動設定入力部15による情報自動設定入力のいずれかを選択するようにしたが、PID制御情報入力選択操作部18を省略し、PID制御情報自動設定入力部15の作動操作部を設けて、該作動操作部による操作が行われたときにPID制御情報自動設定入力部15がPID制御情報を自動設定入力し、それ以外はPID制御情報の入力操作部14による入力操作を行うようにしてもよい。
また、PID制御情報の入力操作部14とPID制御情報自動設定入力部15のいずれか一方を省略することもできる。このようにすると、温度制御装置8および温度制御システムの簡略化を図ることができる。一方、上記実施形態例のように、PID制御情報の入力操作部14とPID制御情報自動設定入力部15の両方を有する構成とすると、PID制御情報の入力態様を必要に応じて変えることができる。
さらに、上記実施形態例では、PID制御情報自動設定入力部15は、学習手段22を有する構成としたが、学習手段22は省略することもできる。この場合、目標設定温度情報格納部20や検出温度情報格納部21は省略することができるが、これらの格納部20,21は省略せずに、これらの格納部20,21に格納した情報の読み出し機能を設け、必要に応じて情報表示部19に表示できるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態例では、検出温度表示制御部26を設けて温度検出素子10の検出温度をグラフ表示したり、ペルチェ電流表示部25を設けてペルチェモジュール10の駆動電流を表示したりするようにしたが、これらの表示機能を省略することもできる。ただし、これらの表示機能を有していると、例えば作業者が、温度検出素子10の検出温度を時々刻々と把握したり、ペルチェモジュール1の駆動電流を時々刻々と把握したりできるので、好ましい。
さらに、上記実施形態例では、温度可変装置リミット設定部23を設けてペルチェモジュール1の制御操作量(駆動電流または駆動電圧)上限値を設定し、温度可変装置操作量制御手段32が、ペルチェモジュール1の制御操作量が前記制御操作量上限値を越えると予測されるときには、ペルチェモジュール1の制御操作量を前記制御操作量の上限値以下で上限値近傍の値に維持して制御したが、温度可変装置リミット設定部23は省略してもよい。ただし、温度可変装置リミット設定部23を設けた上記実施形態例のような制御形態にすると、急激な温度上昇や温度下降制御を行う場合でも、ペルチェモジュール1の制御操作量をより一層的確に行うことができる。
また、温度制御装置8は、例えば図1の破線に示すように、温度可変装置の停止制御部38を有する構成とし、温度制御装置8の温度可変装置リミット設定部23には、ペルチェモジュール1等の温度可変装置の制御操作量上限値と作動時間上限値の少なくとも一方を設定する構成とし、温度可変装置の制御操作量が前記制御操作量上限値に達することと温度可変装置の作動時間が前記作動時間上限値に達することの少なくとも一方が生じたときには、停止制御部38が、予め定めた復帰条件を満たすまで(例えば、予め定めた復帰用設定時間が経過するまで)温度可変装置の作動を停止するようにしてもよい。
このように構成すると、温度可変装置を、その制御操作量上限値や作動時間上限値を越えて動作させることがないので、温度可変装置をより安全に動作させることができる。
さらに、上記実施形態例では、異常判断部33を設けての異常判断や異常報知部24を設けての異常報知を行うようにしたが、これら、異常判断部33、異常報知部24は省略することもできる。ただし、異常判断部33と異常報知部24を設けると、温度制御装置8によるペルチェモジュール1等の温度可変装置の制御不良を迅速、かつ、的確に検知し、把握できるので好ましい。
さらに、上記実施形態例では、温度可変装置を図7(a)に示すタイプのペルチェモジュール1としたが、温度可変装置は図7(b)に示すタイプのペルチェモジュールとしてもよいし、フィンを設けても設けなくてもよく、従来提案されているペルチェモジュールやこれから提案される様々なペルチェモジュールを温度可変装置として適用できる。
さらに、温度可変装置は、ペルチェモジュール1以外でも、被温度可変対象物9の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う装置であればよく、例えばヒータやクーラー等の装置としてもよい。
さらに、上記実施形態例では、被温度可変対象物9の温度を検出する対象物温度検出手段を、ペルチェモジュール1の絶縁性基板6に設けた温度検出素子10とし、被温度可変対象物9の温度を間接に検出するようにしたが、対象物温度検出手段は、被温度可変対象物9の温度を直接検出するサーミスタとしてもよいし、サーミスタ以外の温度検出手段としてもよい。
本発明に係る温度制御システムの一実施形態例の制御構成を示すブロック図である。 上記実施形態例の温度制御システムを適用して被温度可変対象物の温度を制御するシステム構成例を模式的に示す説明図である。 上記実施形態例の温度制御システムにおける情報入力画面の例を示す説明図である。 上記実施形態例において温度制御装置に入力される目標設定温度情報の例を示すグラフである。 従来例を適用した場合に考えられる温度プロファイルの例を示すグラフである。 目標設定温度情報と温度制御時のサーミスタの検出温度とのずれを、上記実施形態例(a)と従来例(b)とで比較して示す説明図である。 ペルチェモジュールの代表例を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 ペルチェモジュール
9 被温度可変対象物
10 サーミスタ
11 操作量制御装置
12 情報入出力装置
13 目標設定温度情報の入力操作部
14 PID制御情報の入力操作部
15 PID制御情報自動設定入力部
18 PID制御情報入力選択手段
19 情報表示部
20 目標設定温度情報格納部
21 検出温度情報格納部
22 学習手段
23 温度可変装置リミット設定部
24 異常報知部
25 ペルチェ電流表示部
26 検出温度表示制御部
27,35 通信信号送受信部
31 温度可変装置操作量算出部
32 温度可変装置操作量制御手段
33 異常判断部
36 グラフ表示部
38 停止制御部

Claims (19)

  1. 被温度可変対象物の温度を直接または間接に検出する対象物温度検出手段と、前記被温度可変対象物の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う温度可変装置と、該温度可変装置による温度可変動作の制御を行う温度制御装置とを有し、該温度制御装置は、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作部と、前記時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報の入力操作部と、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときに指令された情報を表示する情報表示部と、前記目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎の前記温度可変装置の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求める温度可変装置操作量算出部と、該温度可変装置操作量算出部により求めた温度可変装置の制御操作量の算出値に基づき、前記対象物温度検出手段により検出される検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように前記温度可変装置の制御操作量を調節制御する温度可変装置操作量制御手段とを有することを特徴とする温度制御システム。
  2. 目標設定温度情報の入力操作部により設定される時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報を前記目標設定温度情報に基づいて自動設定入力するPID制御情報自動設定入力部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の温度制御システム。
  3. PID制御情報の入力操作部を用いてのPID制御情報の入力とPID制御情報自動設定入力部によるPID制御情報の自動設定入力とのいずれかを選択するPID制御情報入力選択操作部を有し、該PID制御情報入力選択操作部によりPID制御情報自動設定入力部によるPID制御情報の自動設定入力が選択されたときには、前記PID制御情報自動設定入力部がPID制御情報を自動設定入力することを特徴とする請求項2記載の温度制御システム。
  4. 被温度可変対象物の温度を直接または間接に検出する対象物温度検出手段と、前記被温度可変対象物の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う温度可変装置と、該温度可変装置による温度可変動作の制御を行う温度制御装置とを有し、該温度制御装置は、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作部と、前記時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報を前記目標設定温度情報に基づいて自動設定入力するPID制御情報自動設定入力部と、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときに指令された情報を表示する情報表示部と、前記目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎の前記温度可変装置の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求める温度可変装置操作量算出部と、該温度可変装置操作量算出部により求めた温度可変装置の制御操作量の算出値に基づき、前記対象物温度検出手段により検出される検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように前記温度可変装置の制御操作量を調節制御する温度可変装置操作量制御手段とを有することを特徴とする温度制御システム。
  5. 温度制御装置は、目標設定温度情報の入力操作部により入力された目標設定温度情報を格納する目標設定温度情報格納部と、対象物温度検出手段により検出される検出温度情報を格納する検出温度情報格納部とを有し、PID制御情報自動設定入力部は自動設定したPID制御情報に基づいて制御される被温度可変対象物の温度情報を前記検出温度情報格納部から取り込み、取り込んだ温度情報と前記目標設定温度情報格納部に格納されている目標設定温度情報とを比較してその差が小さくなるように前記PID制御情報を学習により修正する学習手段を有することを特徴とする請求項2または請求項3または請求項4記載の温度制御システム。
  6. 目標設定温度情報の入力操作部は、少なくとも、目標設定温度の上昇開始時点および上昇終了時点と目標設定温度の下降開始時点および下降終了時点との少なくとも一方と、これらの各時点におけるそれぞれの目標設定温度を入力可能と成しており、PID制御情報の入力操作部は、前記時点のそれぞれにおけるPID制御情報を入力可能と成していることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項5記載の温度制御システム。
  7. 目標設定温度情報の入力操作部は、少なくとも、目標設定温度の上昇開始時点および上昇終了時点と目標設定温度の下降開始時点および下降終了時点との少なくとも一方と、これらの各時点におけるそれぞれの目標設定温度を入力可能と成しており、PID制御情報自動設定入力部は、前記時点のそれぞれにおけるPID制御情報を設定入力することを特徴とする請求項2乃至請求項5記載の温度制御システム。
  8. 温度可変装置は、互いに間隔を介して複数配置されたP型の熱電変換素子とN型の熱電変換素子とを電気的に接続して成る熱電変換素子の回路を有して、該回路に電流を流すことにより被温度可変対象物の温度可変動作を行うペルチェモジュールとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の温度制御システム。
  9. 情報表示部は、目標設定温度情報を時系列上の複数の時点と温度との関係を示すグラフにより表示するグラフ表示部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載の温度制御システム。
  10. 温度制御装置は、対象物温度検出手段により検出される検出温度をグラフ表示部のグラフに表示する検出温度表示制御部を有することを特徴とする請求項9記載の温度制御システム。
  11. 温度制御装置は、温度可変装置の制御操作量上限値と作動時間上限値の少なくとも一方を設定する温度可変装置リミット設定部と、温度可変装置の制御操作量が前記制御操作量上限値に達することと温度可変装置の作動時間が前記作動時間上限値に達することの少なくとも一方が生じたときには、予め定めた復帰条件を満たすまで前記温度可変装置の作動を停止する温度可変装置の停止制御部とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか一つに記載の温度制御システム。
  12. 温度制御装置は、温度可変装置の制御操作量上限値を設定する温度可変装置リミット設定部を有し、温度可変装置操作量制御手段は温度可変装置の制御操作量が前記制御操作量上限値を越えると予測されるときには温度可変装置の制御操作量を前記制御操作量の上限値以下で上限値近傍の値に維持して制御することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか一つに記載の温度制御システム。
  13. 温度制御装置は、少なくとも温度可変装置操作量制御手段による温度可変装置の制御操作量の調節量と対象物温度検出手段の検出温度とに基づいて被温度可変対象物の温度制御状態の異常を判断する異常判断部と、該異常判断部による異常判断が行われたときには前記温度制御状態の異常を報知する異常報知部とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか一つに記載の温度制御システム。
  14. 温度制御装置は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置と情報入出力装置とを有し、前記操作量制御装置に異常判断部を設け、前記情報入出力装置に異常報知部を設けたことを特徴とする請求項13記載の温度制御システム。
  15. 温度制御装置は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置と情報入出力装置とを有し、該情報入出力装置に目標設定温度情報の入力操作部とPID制御情報の入力操作部と情報表示部とが設けられ、前記操作量制御装置に温度可変装置操作量算出部と温度可変装置操作量制御手段とが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項5乃至請求項14のいずれか一つに記載の温度制御システム。
  16. 温度制御装置は、互いに通信可能に接続される操作量制御装置と情報入出力装置とを有し、該情報入出力装置に目標設定温度情報の入力操作部とPID制御情報自動設定入力部と情報表示部とが設けられ、前記操作量制御装置に温度可変装置操作量算出部と温度可変装置操作量制御手段とが設けられていることを特徴とする請求項2乃至請求項14のいずれか一つに記載の温度制御システム。
  17. 情報入出力装置はパーソナルコンピュータとしたことを特徴とする請求項14または請求項15または請求項16記載の温度制御システム。
  18. 請求項1または請求項2または請求項3または請求項5乃至請求項17のいずれか一つに記載の温度制御システムに用いられ、被温度可変対象物の温度を直接または間接に検出する対象物温度検出手段と、前記被温度可変対象物の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う温度可変装置とに信号接続されて、該温度可変装置による温度可変動作の制御を行う温度制御装置であって、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作部と、前記時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報の入力操作部と、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときに指令された情報を表示する情報表示部と、前記目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎の前記温度可変装置の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求める温度可変装置操作量算出部と、該温度可変装置操作量算出部により求めた温度可変装置の制御操作量の算出値に基づき、前記対象物温度検出手段により検出される検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように前記温度可変装置の制御操作量を調節制御する温度可変装置操作量制御手段とを有することを特徴とする温度制御装置。
  19. 請求項2乃至請求項17のいずれか一つに記載の温度制御システムに用いられ、被温度可変対象物の温度を直接または間接に検出する対象物温度検出手段と、前記被温度可変対象物の加熱と冷却の少なくとも一方の温度可変動作を行う温度可変装置とに信号接続されて、該温度可変装置による温度可変動作の制御を行う温度制御装置であって、時系列上の複数の時点と該時点のそれぞれにおける目標設定温度とを含む目標設定温度情報の入力操作部と、前記時点のそれぞれにおける温度制御用のPID制御情報を前記目標設定温度情報に基づいて自動設定入力するPID制御情報自動設定入力部と、前記目標設定温度情報と前記PID制御情報の一方または両方の表示指令が行われたときに指令された情報を表示する情報表示部と、前記目標設定温度を定めた時点間隔を複数に分割した時間毎の前記温度可変装置の制御操作量を前記PID制御情報に基づいて求める温度可変装置操作量算出部と、該温度可変装置操作量算出部により求めた温度可変装置の制御操作量の算出値に基づき、前記対象物温度検出手段により検出される検出温度が前記目標設定温度情報と一致するように前記温度可変装置の制御操作量を調節制御する温度可変装置操作量制御手段とを有することを特徴とする温度制御装置。
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