JP2007041250A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤放電を抑制し画像表示品質の低下を抑えることを目的とする。
【解決手段】走査電極SC〜SCおよび維持電極SU〜SUとデータ電極D〜Dとの交差部に放電セルを形成したプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、1フィールド期間が初期化期間、書込み期間および維持期間を有する複数のサブフィールドから構成され、書込み期間において、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとの間に維持放電を発生させるための電圧を所定の時間T1印加することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それらの表示電極を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には放電ガスが封入されている。ここで表示電極とデータ電極とが対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線でRGB各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法が用いられている。これは、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドで各放電セルを発光、非発光制御することにより階調表示を行う方法である。そして、サブフィールドのそれぞれは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では、放電セルで初期化放電を行い、続く書込み動作のために必要な壁電荷を形成する。加えて、放電遅れを小さくし書込み放電を安定して発生させるためのプライミング(放電のための起爆剤=励起粒子)を発生させるという働きをもつ。書込み期間では、走査電極に順次走査パルスを印加するとともに、データ電極には表示すべき画像信号に対応した書込みパルスを印加し、走査電極とデータ電極との間で選択的に書込み放電を起こし、選択的な壁電荷形成を行う。続く維持期間では、発光させるべき表示輝度に応じた所定の回数の維持パルスを走査電極と維持電極との間に印加し、書込み放電による壁電荷形成を行った放電セルを選択的に放電させ発光させる。なお、サブフィールド毎の表示輝度の比率を、以下「輝度重み」と呼ぶ。
このようなサブフィールド法の中でも、階調表示に関係しない発光を極力減らしてコントラスト比を向上させるために、緩やかに変化する電圧波形を用いて初期化放電を行う方法や、維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行う方法等、新規な駆動方法が特許文献1に開示されている。
特許文献1によれば、各サブフィールドはそれぞれ初期化期間、書込み期間、維持期間を有し、初期化期間では、画像表示を行うすべての放電セルに対して初期化放電を行わせる全セル初期化動作、または直前のサブフィールドにおいて維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行わせる選択初期化動作を行わせ、全セル初期化動作を行わせるサブフィールドを減らすことにより、階調表示に関係しない発光を極力減らしてコントラスト比を向上している。
特開2000−242224号公報
近年、消費電力削減や輝度向上の要求に応えるために、パネルの構造やパネル材料等に対する検討が活発になされている。例えば、パネルに封入されている放電ガスのキセノン分圧を増加させることによりパネルの発光効率が向上することが一般に知られている。しかしながらその反面、放電セルに電圧を印加してから放電が発生するまでの時間(以下、「放電遅れ」と略記する)が大きくなる傾向にある。その結果、画像表示を行うための放電の制御ができなくなり、発光すべきでない放電セルが誤放電によって発光し、表示画像上に輝点が発生して画像表示品質が低下するといった問題点があった。
本発明のパネルの駆動方法は、これらの課題に鑑みてなされたものであり、誤放電を抑制し画像表示品質の低下を抑えることを目的とする。
本発明は走査電極および維持電極とデータ電極との交差部に放電セルを形成したパネルの駆動方法であって、1フィールド期間が初期化期間、書込み期間および維持期間を有する複数のサブフィールドから構成され、書込み期間において、走査電極と維持電極との間に維持放電を発生させるための電圧を所定の時間印加することを特徴とする。この方法により、誤放電を抑制し画像表示品質の低下を抑えることが可能となる。
また本発明のパネルの駆動方法において、所定の時間印加する電圧は、走査電極側を陽極とし維持電極側を陰極とする電圧であってもよい。
また本発明のパネルの駆動方法は、パネルの温度を検出し、検出した温度にもとづいて所定の時間を設定してもよい。
また本発明のパネルの駆動方法は、パネルの温度が低いときは所定の時間を長く、パネルの温度が高いときは所定の時間を短く設定してもよい。この方法により、プラズマディスプレイ装置を使用できる環境温度の範囲を広げるとともに、スイッチON時には誤放電の発生を抑えることができる。
本発明によれば、誤放電を抑制し画像表示品質の低下を抑えたパネルの駆動方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態におけるパネルの駆動方法について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に用いるパネルの要部を示す斜視図である。パネル1は、ガラス製の前面基板2と背面基板3とを対向配置して、その間に放電空間を形成するように構成されている。前面基板2上には表示電極を構成する走査電極4と維持電極5とが互いに平行に対をなして複数形成されている。そして、走査電極4および維持電極5を覆うように誘電体層6が形成され、誘電体層6上には保護層7が形成されている。また、背面基板3上には絶縁体層8で覆われた複数のデータ電極9が設けられ、絶縁体層8上にデータ電極9と平行して隔壁10が設けられている。また、絶縁体層8の表面および隔壁10の側面に蛍光体層11が設けられている。そして、走査電極4および維持電極5とデータ電極9とが交差する方向に前面基板2と背面基板3とを対向配置しており、その間に形成される放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンの混合ガスが封入されている。なお、パネルの構造は上述したものに限られるわけではなく、例えば井桁状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は本発明の実施の形態1におけるパネルの電極配列図である。行方向にn本の走査電極SC〜SC(図1の走査電極4)およびn本の維持電極SU〜SU(図1の維持電極5)が配列され、列方向にm本のデータ電極D〜D(図1のデータ電極9)が配列されている。そして、1対の走査電極SCおよび維持電極SU(i=1〜n)と1つのデータ電極D(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。
図3は本発明の実施の形態1におけるパネルの駆動方法を使用するプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図である。このプラズマディスプレイ装置は、パネル1、データ電極駆動回路12、走査電極駆動回路13、維持電極駆動回路14、タイミング発生回路15、画像信号処理回路18および電源回路(図示せず)を備えている。画像信号処理回路18は画像信号sigをパネル1の画素数に応じた画像データに変換し、各画素の画像データを複数のサブフィールドに対応する複数のビットに分割しデータ電極駆動回路12に出力する。データ電極駆動回路12はサブフィールド毎の画像データを各データ電極D〜Dに対応する信号に変換し各データ電極D〜Dを駆動する。タイミング発生回路15は水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vをもとにしてタイミング信号を発生し、各々の駆動回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路13はタイミング信号にもとづいて走査電極SC〜SCに駆動波形を供給し、維持電極駆動回路14はタイミング信号にもとづいて維持電極SU〜SUに駆動波形を供給する。
次に、パネルを駆動するための駆動電圧波形とその動作について説明する。本実施の形態においては、1フィールドを10のサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第10SF)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ(1、2、3、6、11、18、30、44、60、81)の輝度重みをもつものとして説明する。このように本実施の形態においては、1フィールド期間において後ろに配置されたサブフィールドほど輝度重みが大きくなるように構成している。ただし、本発明はサブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではない。
図4は本発明の実施の形態1におけるパネルの各電極に印加する駆動波形図である。このように本実施の形態においては、第1SFは全セル初期化動作を行う初期化期間を有するサブフィールド(以下、「全セル初期化サブフィールド」と略記する)、第2SF〜第10SFは選択初期化動作を行う初期化期間を有するサブフィールド(以下、「選択初期化サブフィールド」と略記する)であり、図4には第1SF〜第2SFの駆動波形を示している。
第1SFの初期化期間の前半部では、データ電極D〜Dおよび維持電極SU〜SUを0Vに保持し、走査電極SC〜SCに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi1から放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて1回目の微弱な初期化放電を起こし、走査電極SC〜SC上に負の壁電圧が蓄えられるとともに維持電極SU〜SU上およびデータ電極D〜D上に正の壁電圧が蓄えられる。ここで、電極上の壁電圧とは電極を覆う誘電体層や蛍光体層上等に蓄積した壁電荷により生じる電圧を指す。
続く初期化期間の後半部では、維持電極SU〜SUに正の電圧Veを印加し、走査電極SC〜SCに電圧Vi3から電圧Vi4に向かって緩やかに下降するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて2回目の微弱な初期化放電を起こし、走査電極SC〜SC上の壁電圧および維持電極SU〜SU上の壁電圧が弱められ、データ電極D〜D上の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。
第1SFの書込み期間では、維持電極SU〜SUに電圧Veを印加し、走査電極SC〜SCを一旦電圧Vcに保持する。次に、データ電極D〜Dのうち1行目に発光すべき放電セルのデータ電極D(k=1〜m)に正の書込み電圧Vdを印加するとともに、1行目の走査電極SCに負の走査電圧Vaを印加する。すると、データ電極Dと走査電極SCとの交差部の電圧は、外部印加電圧(Vd−Va)にデータ電極D上の壁電圧および走査電極SC上の壁電圧が加算されたものとなり、放電開始電圧を超える。そして、データ電極Dと走査電極SCとの間および維持電極SUと走査電極SCとの間に書込み放電が起こり、この放電セルの走査電極SC上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極D上にも負の壁電圧が蓄積される。このようにして、1行目に発光すべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込み電圧Vdを印加しなかったデータ電極D(h≠k)と走査電極SCとの交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。
以上の書込み動作をn/2行目の放電セルに至るまで順次行った時点で、本実施の形態においては、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとの間に維持放電を発生させるための電圧を所定の時間T1の間印加している。図5は本発明の実施の形態において書込み期間に挿入された維持放電を発生させるための電圧の詳細を示す駆動波形図である。このように、n/2行目の放電セルで書込み動作を行った後、維持放電を発生させるための電圧として、維持電極SU〜SUを0Vに戻し、走査電極SC〜SCに維持電圧Vsを印加する。以下、このパルス状の維持電圧を「書込維持パルス」と呼ぶ。このとき1行目〜n/2行目の放電セルのうち書込み放電を起こした放電セルにおいては、走査電極SC(i=1〜n/2)上と維持電極SU上との間の電圧は維持電圧Vsに走査電極SC上および維持電極SU上の壁電圧の大きさが加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCと維持電極SUとの間に維持放電が起こり発光する。このとき走査電極SC上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SU上に正の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上に正の壁電圧が蓄積される。一方、1行目〜n/2行目の放電セルのうち書込み放電を起こさなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧状態が保持される。なお、図5では、所定の時間T1を書込維持パルス幅T1として示している。
この後、維持電極SU〜SUを電圧Veに戻し、走査電極SC〜SCも電圧Vcに戻す。そして、データ電極D〜Dのうちn/2+1行目に発光すべき放電セルのデータ電極Dkに書込み電圧Vdを印加するとともに、n/2+1行目の走査電極SCn/2+1に走査電圧Vaを印加して書込み動作を行う。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで順次行い、書込み期間を終了する。
このように本実施の形態においては、書込み期間において書込維持パルスを挿入し、書込維持パルス挿入前に書込み動作を行った放電セルで維持放電を発生させる。書込維持パルスの働きの詳細については後述するが、これにより、放電遅れの大きい放電セルであっても誤放電を抑制することができる。なお、本実施の形態においては、書込維持パルスのパルス幅T1は20μsに設定されている。
続く維持期間では、維持電極SU〜SUを0Vに戻し、走査電極SC〜SCに維持電圧Vsを印加する。このパルス状の電圧は以下、単に「維持パルス」と略記する。このときn/2+1行目〜n行目の放電セルのうち書込み放電を起こした放電セルにおいては、走査電極SC(i=n/2+1〜n)上と維持電極SU上との間の電圧は維持電圧Vsに走査電極SC上および維持電極SU上の壁電圧の大きさが加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCと維持電極SUとの間に維持放電が起こり発光する。このとき走査電極SC上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SU上に正の壁電圧が蓄積され、データ電極D上に正の壁電圧が蓄積される。n/2+1行目〜n行目の放電セルのうち書込み放電を起こさなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧状態が保持される。一方、1行目〜n/2行目の放電セルについては、書込み放電を起こした放電セルでは書込み期間に挿入された書込維持パルスによってすでに維持放電を発生しているのでここでは維持放電は発生せず、書込み放電を起こさなかった放電セルではもちろん維持放電は発生しない。
続いて走査電極SC〜SCを0Vに戻し、維持電極SU〜SUに維持電圧Vsを印加する。すると、書込維持パルスまたは維持期間の最初の維持パルスにおいて維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SU上と走査電極SC上との間の電圧が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUと走査電極SCとの間に維持放電が起こり、維持電極SU上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SC上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとに必要に応じた数の維持パルスを交互に印加することにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルでは維持放電が継続して行われる。ここで、本実施の形態においては、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとに交互に印加する維持パルスのパルス幅T0は5μsに設定されている。以上で維持期間における維持動作が終了する。
第2SFの初期化期間では、維持電極SU〜SUを電圧Veに、データ電極D〜Dを0Vにそれぞれ保持し、走査電極SC〜SCに電圧Vsから電圧Vi4に向かって緩やかに下降するランプ電圧を印加する。すると前のサブフィールドの維持期間で維持放電を行った放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SC上および維持電極SU上の壁電圧が弱められ、データ電極D上の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。一方、前のサブフィールドで書込み放電および維持放電を行わなかった放電セルについては放電することはなく、前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷状態がそのまま保たれる。
第2SFの書込み期間は第1SFと同様に、書込み期間中に書込維持パルスを挿入し、書込維持パルス挿入前に書込み動作を行った放電セルで維持放電を発生させる。続く維持期間の動作も維持パルス数を除いて第1SFの維持期間と同様の動作であるため説明を省略する。続く第3SF〜第10SFにおいても、第2SFと同様の動作を行う。
ここで、42インチVGAタイプのパネルを駆動するときの各電圧値は、例えば、Vi1=Vi3=Vs=170V、Vi2=400V、Vi4=Va=−90V、Ve=150Vである。また、電圧Vi1から電圧Vi2に上昇するまでの時間は120μs、電圧Vi3から電圧Vi4に下降するまでの時間は180μsである。さらに電圧Vi3から電圧Vi4への下降は、7.5V/μs以下で緩やかに電圧値の変化する波形であれば任意の波形でよい。しかしこれらの値は放電セルの特性等にもとづいて最適に設定することが望ましい。
次に、書込み期間中に書込維持パルスを挿入することにより、放電遅れの大きい放電セルであっても誤放電を抑制することができる理由について、以下に説明する。
書込み期間において走査電極SC〜SCに走査パルスを印加して書込み放電を発生させる際、走査電極SC、走査電極SC、・・・、走査電極SCと順次書込み放電を発生させる。そのため、書込み放電を発生した放電セルが維持放電を発生するまでの時間は、放電セルの書込み順序によって大きく異なる。このとき、書込み放電から維持放電までの時間が長くなりすぎると、プライミングの減少や壁電荷の減少等、放電を不安定にする要因が増え、維持パルス印加時に正常な維持放電を発生させることができなくなり、その後の輝度重みの大きい維持期間に誤放電する等、画像表示品質を損なうことがある。しかしながら、本実施の形態においては、各サブフィールドの書込み期間内に書込維持パルスを挿入することで、書込み放電を行ってから維持放電を行うまでの時間を半減することができる。すなわち、書込み期間の最初に書込み放電を発生した放電セルであっても、維持期間まで待たずに書込み期間の半ばで書込維持パルスによって維持放電を発生させることができるので、放電を不安定にする要因が増える前に、正常な維持放電を発生させることができる。
なお、本実施の形態においては、書込維持パルスのパルス幅T1をすべてのサブフィールドで同一であるものとして説明したが、サブフィールド毎に異なる値に設定してもよい。しかし、検討の結果、パルス幅T1は20μs〜30μsの間に設定すると良好な画像表示品質が得られることが明らかとなった。
また、本実施の形態においては、すべてのサブフィールドの書込み期間に書込維持パルスが挿入されているものとして説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、書込維持パルスは必要に応じて任意のサブフィールドの書込み期間に挿入することができる。以下にその例を示す。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2におけるパネルの走査電極および維持電極に印加する駆動波形図である。本実施の形態においても実施の形態1と同様に、1フィールドを10のサブフィールドで構成し、後ろに配置されたサブフィールドほど輝度重みが大きくなる構成である。また、第1SFは全セル初期化サブフィールドであり、第2SF〜第10SFは選択初期化サブフィールドであるものとする。本実施の形態が実施の形態1と異なるところは、輝度重みの小さい第1SF〜第4SFの書込み期間に書込維持パルスを挿入し、輝度重みの大きい第5SF〜第10SFの書込み期間に書込維持パルスを挿入していないところである。
書込み期間に書込維持パルスを挿入すると、そのサブフィールドの書込み期間は、少なくとも書込維持パルスのパルス幅T1分長くなる。全サブフィールドに幅広パルスを挿入すると、少なくとも1フィールドあたりの駆動時間が(パルス幅T1)×(サブフィールド数)長くなり、実施の形態1においては、20μs×10=200μs長くなる。しかしながら本実施の形態では、第1SF〜第4SFの維持期間にのみ書込維持パルスを挿入しているので、1フィールドあたりの駆動時間は、20μs×4=80μs長くなるだけである。一方、誤放電が目につくのは、輝度の低い画像を表示すべき放電セル、すなわち輝度重みの小さいサブフィールドでのみ点灯すべき放電セルが輝度重みの大きいサブフィールドで誤点灯した場合である。したがって、駆動時間の許す範囲で、輝度重みの小さいサブフィールドから優先的に書込維持パルスを挿入することで、画像表示品質を低下させる誤放電の大半を抑制することが可能となる。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3におけるパネルの走査電極および維持電極に印加する駆動波形図である。本実施の形態が実施の形態1と異なるところは、書込み期間に書込維持パルスを複数挿入したところである。図7には書込み期間に3つの書込維持パルスを挿入した例を示している。
書込み期間において、1行目の放電セルからn/4行目の放電セルに至るまで順次書込み動作を行った時点で、走査電極に最初の書込維持パルスを挿入している。すると、1行目〜n/4行目の放電セルのうち書込み放電を起こした放電セルで維持放電が発生する。次に、n/4+1行目の放電セルからn/2行目の放電セルに至るまで順次書込み動作を行った時点で、走査電極に2番目の書込維持パルスを挿入している。すると、n/4+1行目〜n/2行目の放電セルのうち書込み放電を起こした放電セルで維持放電が発生する。その後、n/2+1行目の放電セルから3n/4行目の放電セルに至るまで順次書込み動作を行った時点で、走査電極に3番目の書込維持パルスを挿入している。すると、n/2+1行目〜3n/4行目の放電セルのうち書込み放電を起こした放電セルで維持放電が発生する。最後に、3n/4+1行目の放電セルからn行目の放電セルに至るまで順次書込み動作を行って、書込み期間を終了する。すると、3n/4+1行目〜n行目の放電セルのうち書込み放電を起こした放電セルで維持放電が発生する。
このように本実施の形態においては、書込み期間をほぼ4分割し、それぞれの分割の最後に書込維持パルスを挿入している。したがって、書込み放電を行ってから維持放電を行うまでの時間を1/4以下に短縮することができる。したがって、書込み期間の最初に書込み放電を発生した放電セルであっても、維持期間まで待たずに書込み期間の途中で書込維持パルスによって維持放電を発生させることができるので、放電を不安定にする要因が増える前に、正常な維持放電を発生させることができる。
なお、本実施の形態においては、書込み期間に挿入する書込維持パルスの数を「4」として説明したが、必要な数だけ書込維持パルスを挿入することができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4が実施の形態1〜3と異なるところは、書込み期間に挿入する書込維持パルスのパルス幅T1の値をパネル1の温度に依存して制御している点である。
図8は本発明の実施の形態4におけるパネルの駆動方法を使用するプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図である。このプラズマディスプレイ装置は、パネル1、データ電極駆動回路12、走査電極駆動回路13、維持電極駆動回路14、タイミング発生回路15、画像信号処理回路18、電源回路(図示せず)に加えて、温度センサ19およびパルス幅設定回路20を備えている。
図9は本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の分解斜視図である。プラズマディスプレイ装置は、前面カバー21および背面カバー22からなる筐体内にパネル1、熱伝導性シート24、シャーシ23、回路基板25等を収容して構成されている。パネル1は熱伝導性シート24を介してシャーシ23の前面側に取り付けられ、シャーシ23はアルミニウム等の金属製であるので、このシャーシ23に温度センサ19を設置することによりパネルの温度を検出することができる。
パルス幅設定回路20は、温度センサ19で検出した温度に応じて書込み期間に挿入された書込維持パルスのパルス幅T1を決定し、タイミング発生回路15に出力する。タイミング発生回路15は水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vに加えて、書込維持パルスのパルス幅T1を示す信号にもとづき、各回路ブロックへタイミング信号を供給する。そして、パルス幅設定回路20は、温度センサ19の検出温度が低くなるほど、書込維持パルスのパルス幅T1が長くなるように設定している。これは、誤放電の原因となる放電遅れがパネル温度に依存しており、パネルの温度が低くなるほど放電遅れが大きくなるためである。
このようにパネルの温度に依存して書込維持パルスのパルス幅T1を制御することにより、プラズマディスプレイ装置を使用できる環境温度の範囲を広げるとともに、スイッチON時には誤放電の発生を抑え、パネルが温まるにつれて駆動時間を輝度の向上や表示階調を増加させる等の画質向上に割り当てることが可能になる。
なお、本実施の形態においては書込維持パルスのパルス幅をパネルの温度で制御した例を示したが、書込維持パルスを挿入するサブフィールドを制御してもよく、書込み期間に挿入する書込維持パルスの数を制御してもよい。
本発明は、誤放電を抑制し画像表示品質の低下を抑えることができるので、パネルの駆動方法として有用である。
本発明の実施の形態1に用いるパネルの要部を示す斜視図 同パネルの電極配列図 同パネルの駆動方法を使用するプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 同パネルの各電極に印加する駆動波形図 本発明の実施の形態1において書込み期間に挿入された維持パルスの詳細を示す駆動波形図 本発明の実施の形態2におけるパネルの走査電極および維持電極に印加する駆動波形図 本発明の実施の形態3におけるパネルの走査電極および維持電極に印加する駆動波形図 本発明の実施の形態4におけるパネルの駆動方法を使用するプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 本発明の実施の形態4におけるプラズマディスプレイ装置の分解斜視図
符号の説明
1 パネル
2 前面基板
3 背面基板
4 走査電極
5 維持電極
9 データ電極
10 隔壁
12 データ電極駆動回路
13 走査電極駆動回路
14 維持電極駆動回路
15 タイミング発生回路
18 画像信号処理回路
19 温度センサ
20 パルス幅設定回路
21 前面カバー
22 背面カバー
23 シャーシ
24 熱伝導性シート

Claims (4)

  1. 走査電極および維持電極とデータ電極との交差部に放電セルを形成したプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    1フィールド期間は、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する複数のサブフィールドから構成され、
    前記書込み期間において、前記走査電極と前記維持電極との間に維持放電を発生させるための電圧を所定の時間印加することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記所定の時間印加する電圧は、前記走査電極側を陽極とし前記維持電極側を陰極とする電圧であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 前記プラズマディスプレイパネルの温度を検出し、検出した温度にもとづいて前記所定の時間を設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 前記プラズマディスプレイパネルの温度が低いときは前記所定の時間を長く、前記プラズマディスプレイパネルの温度が高いときは前記所定の時間を短く設定することを特徴とする請求項3に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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