JP2007040802A - 腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置 - Google Patents

腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置 Download PDF

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Abstract

【課題】探査可能深度が地表面から浅い範囲に限定されず、探査範囲の地質等に大きな影響を受けず、埋設物の大きさに影響を受けず、更に探査対象の金属塊の製造時期を限定してその時期に製造されたと考えられる金属塊のみを対象として効率的に探査することを可能にする。
【解決手段】金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水中の着目成分の濃度がより高い地域に腐食金属塊が埋没していると判断するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、地中に埋没したまま腐食した金属塊の埋没位置の探査方法並びに装置に関する。
従来の地下埋設物の探査方法として、電磁波を地中に向けて放射しその電磁波が埋設物に反射して生じる反射波に基づいて地下埋設物の位置を探査する方法が知られている。この方法を用いた地下埋設物の探査装置として、地中にパルス状の電磁波を送信しその反射波を受信して埋設物の位置を算出する装置がある(特許文献1)。
図17に示すように、この装置は調査孔の内部に先端から挿入する筒状のロッド101と、ロッド101の先端に設けられ地中に対してパルス状の電磁波を送信しその反射波を受信するセンサ部102と、埋設物105までの距離を算出する演算処理部114とを有するものである。そして、センサ部102での電磁波の送受信時間差に基づいてセンサ部102から埋設物105までの距離を算出してロッド101の各挿入位置毎に得られた距離から埋設物105の位置を算出するようにしている。
特開平11−84021号公報
特許文献1の電磁波を用いた探査方法によると、地下埋設物の探査可能範囲は放射波が埋設物に到達し且つその反射波を受信し得る程度の比較的狭い範囲に限られ、埋設物がセンサ部から離れた位置にあると探知することができない。したがって、大規模範囲を対象に探査を行う場合には、調査孔を多数掘削しなければならない等大変な手間がかかる。また、地上に道路や構造物がある場合にはその範囲については探査をすることができない。また、電磁波の均一な伝播を妨げる地下水或いは砂鉄等の鉱物が多い所では埋設物を探査することができない。更に、埋設物が存在していない状態と明らかな差異が見られる反射波を生じ得る一定以上の大きさを有する埋設物の探査に限定される。
しかしながら、例えば不発弾のように埋没したまま放置した場合に不測の事故を誘発する可能性がある危険物の探査については、大規模範囲を効率的に且つ埋没している可能性がある深度まで探査することが可能な探査方法の提供が望まれる。また、探査範囲の地上の構造物や地質等に大きな影響を受けず、どのような場所であっても確度高く探査することが可能な探査方法の提供が望まれる。更に、埋設物の大きさに影響を受けることなく、不発弾程度の大きさであっても探査することが可能な探査方法の提供が望まれる。
また、特許文献1の電磁波を用いた探査方法では、埋設物の種類や製造時期を探知することはできない。したがって、探査対象を例えば不発弾等特定の金属塊に限定して探査したい場合であっても、探知されたあらゆる埋設物を実際に回収してみなければ埋設物の属性は分からず、埋設物の属性を限定した探査を行うにはあまりに非効率的であって現実的でない。そこで、あらゆる埋設物を対象にするのではなく探査対象とする金属塊の製造時期を限定し、その時期に製造されたと考えられる金属塊のみを対象として探査することにより効率的に金属塊を探査することが可能な探査方法の提供が望まれる。
そこで、本発明は、大規模範囲の探査にも適していると共に探査可能深度が地表面から浅い範囲に限定されず、また探査範囲の地上の構造物や地質等に大きな影響を受けず、更に埋設物の大きさに影響を受けない腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置を提供することを目的とする。また、本発明は、探査対象の金属塊の製造時期を限定してその時期に製造されたと考えられる金属塊のみを対象として効率的に探査することが可能な腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水中の着目成分の濃度がより高い地域に腐食金属塊が埋没していると判断するようにしている。
また、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、2地点の地下水中の着目成分の濃度を比較し、比較の結果に基づいて腐食金属塊が埋没している範囲を絞り込むようにしている。
更に、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、2地点の地下水中の着目成分の濃度を比較し、2地点を結ぶ線分の中点で線分と直交する平面で区分された範囲のうち着目成分の濃度が高い方の地点のある範囲を腐食金属塊埋没範囲とすることを地下水を採取した地点のうちの2地点の組み合わせ毎に行い、2地点の組み合わせ毎の腐食金属塊埋没範囲の全てが重なる部分に腐食金属塊が埋没していると判断するようにしている。
また、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水流路の地下水中の着目成分の有無に基づいて腐食金属塊が埋没している範囲を絞り込むようにしている。
更に、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水流路上の地点の地下水から着目成分が検出された場合には地点の上流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とし、地下水流路上の地点の地下水から着目成分が検出されない場合には地点の下流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とするようにしている。
また、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査装置は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水採取地点の位置及び地下水採取地点毎の着目成分の濃度を入力する入力手段と、2地点の地下水中の着目成分の濃度を比較する比較手段と、2地点を結ぶ線分の中点で線分と直交する平面で区分された範囲のうち着目成分の濃度が高い方の地点のある範囲を腐食金属塊埋没範囲とすることを地下水を採取した地点のうちの2地点の組み合わせ毎に行う埋没範囲設定手段と、2地点の組み合わせ毎の腐食金属塊埋没範囲の全てが重なる部分を抽出する抽出手段と、地下水採取地点の位置及び部分を表示する表示手段とを有するようにしている。
更に、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査装置は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水採取地点の位置及び地下水採取地点毎の着目成分の濃度並びに地下水流路の位置及び地下水流路の地下水の流れの向きを入力する入力手段と、地下水流路上の地下水採取地点の地下水から着目成分が検出された場合には地下水採取地点の上流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とし、地下水流路上の地下水採取地点の地下水から着目成分が検出されない場合には地下水採取地点の下流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とする埋没範囲設定手段と、地下水採取地点の位置及び地下水流路の位置並びに腐食金属塊埋没範囲を表示する表示手段とを有するようにしている。
したがって、この腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置によると、探査可能範囲が電磁波の反射波を受信できる範囲に限定されるという問題がない。また、地上の構造物を避けた位置で地下水を採取することにより腐食金属塊の探査ができる。更に、どのような地質であっても探査することができる。また更に、金属塊の腐食に伴ってppm単位で検出され得る含有成分が地下水に溶け出す程度の大きさの金属塊を探査することができる。
更に、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置は、金属塊含有成分は探査対象の金属塊の製造時期に特徴的な金属塊含有成分であるようにしている。
したがって、この腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置によると、金属塊の含有成分から判断される製造時期を探査条件として設定することができる。
以上説明したように、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置によれば、探査可能範囲が電磁波の反射波を受信できる範囲に限定されるという問題がないので大規模範囲の探査にも適していると共に、地下水採取のための調査孔の掘削が可能な深度まで埋没金属塊を探査することが可能である。また、地上の構造物を避けた位置で地下水を採取することにより腐食金属塊の探査ができるので、地上に構造物がある場合でも探査することが可能である。更に、どのような地質であっても探査することができるので、多様な場所で探査を行うことが可能である。また更に、金属塊の腐食に伴ってppm単位で検出され得る含有成分が地下水に溶け出す程度の大きさの金属塊を探査することができるので、小さな金属塊を探査することが可能であり、多様な用途に適用可能であると共により厳密な探査を行うことが可能である。
また、金属塊の含有成分から判断される製造時期を探査条件として設定することができるので、この探査条件に合致する金属塊のみを対象として効率的に探査することが可能である。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。図1〜図16に本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法並びに装置の実施形態の一例を示す。
本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水中の着目成分の濃度がより高い地域に腐食金属塊が埋没していると判断することに基づくものである。
更に、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、2地点の地下水中の着目成分の濃度を比較し、比較の結果に基づいて腐食金属塊が埋没している範囲を絞り込むものである。
また、本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水流路の地下水中の着目成分の有無に基づいて腐食金属塊が埋没している範囲を絞り込むものである。
<第1の実施形態>
図16に本実施形態の腐食金属塊の埋没位置探査装置1の構成を示す。本実施形態の腐食金属塊の埋没位置探査装置1は、地下水採取地点の位置及び地下水採取地点毎の着目成分の濃度を入力する入力手段2と、2地点の地下水中の着目成分の濃度を比較する比較手段と、2地点を結ぶ線分の中点で線分と直交する平面で区分された範囲のうち着目成分の濃度が高い方の地点のある範囲を腐食金属塊埋没範囲とすることを地下水を採取した地点のうちの2地点の組み合わせ毎に行う埋没範囲設定手段と、2地点の組み合わせ毎の腐食金属塊埋没範囲の全てが重なる部分を抽出する抽出手段を含む演算装置3と、地下水採取地点の位置及び部分を表示する表示手段4とを有するものである。
入力手段2は数値等を入力可能なキーボード又はペン入力が可能なタッチパネルを有するもの若しくはその両方を有するものである。
演算装置3には入力手段2及び表示手段4が接続されている。また、演算装置3は比較手段、埋没範囲設定手段及び抽出手段、並びに記憶手段を有する。
表示手段4は画面上に文字や図形等を表示可能なものであり、例えばモニターである。
また、図1に本実施形態のフローチャートを示す。本実施形態の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、2地点の地下水中の着目成分の濃度を比較し、2地点を結ぶ線分の中点で線分と直交する平面で区分された範囲のうち着目成分の濃度が高い方の地点のある範囲を腐食金属塊埋没範囲とすることを地下水を採取した地点のうちの2地点の組み合わせ毎に行い、2地点の組み合わせ毎の腐食金属塊埋没範囲の全てが重なる部分に腐食金属塊が埋没していると判断するものである。
以下、図1に示すフローチャート並びに図2〜9及び図16に従って説明する。
まず、探査対象地域A0の設定を行う(S1)。探査対象地域A0とは、腐食金属塊が埋没しているか否か並びに腐食金属塊が埋没している場合にその埋没位置の探査を行う地域を指す。具体的には例えば、新たに開発を行う場合のその開発区域や学校の敷地等、探査の目的に合わせて特に安全を確認することが望ましい区域を作業者が決定する。
探査対象地域A0の設定は、例えば演算装置3の記憶手段に予め地図を記憶させておき、その地図を表示手段4に表示して入力手段2を用いて行う。この際、キーボードを用いて数値で位置情報を入力するようにしても良いし、タッチパネルを用いて表示手段4に表示された地図上で地域を指定するようにしても良い。
また、地図を表示することなく、キーボードを用いて数値により入力された位置情報やタッチパネルを用いて指定された地点を基に探査対象地域A0を表示するようにしても良い。
位置の定義は例えば緯度経度座標系を用いても良いし、任意の位置を原点としたX−Y座標系を用いても良い。
演算装置3は入力手段2によって入力された探査対象地域A0の位置情報を記憶手段に記憶する。また、表示手段4は上記により設定された探査対象地域A0を表示する。
次に、探査の初期段階として地下水を採取する地点の設定を行う(S2)。地下水採取地点は、地上構造物の有無等から調査孔の掘削可能性を確認した上で作業員が決定する。
本実施形態では、図2に示すように、初期の地下水採取地点をP1、P2、P3及びP4(以下適宜、P1〜4と表記する)の4地点とする。なお、本実施形態では初期の地下水採取地点を4箇所としているがこれに限定されるものではなく、少なくとも2箇所で地下水を採取すれば良い。また、4箇所より多くても構わない。
また、本実施形態では腐食金属塊がいずれの場所に埋没していたとしてもその腐食金属塊と地下水採取地点の距離が小さくなるように地下水採取地点を探査対象地域A0の内側に決定している。しかしながらこれに限定されるものではなく、探査対象地域A0の境界線上や地上に構造物がある場合等においては探査対象地域A0の外側に決定しても良い。
地下水採取地点P1〜4の設定は、キーボードを用いて数値で地点毎の位置情報を入力するようにしても良いし、タッチパネルを用いて表示手段4に表示された探査対象地域A0に対して地点毎の位置を指定するようにしても良い。
演算装置3は上記により入力された地下水採取地点P1〜4の位置情報を記憶手段に記憶する。
次に、地下水の採取を行う(S3)。地下水の採取は地下水採取地点P1〜4の各地点で例えばボーリングを行いそのボーリング孔に調査装置を挿入して行う。ここで、各地点の地下水の採取は腐食金属塊が埋没していると考えられる深度の範囲で行う。例えば深度300m程度までの地下水を採取する。
地下水の採取は、ボーリング孔の最深部のみで採取するようにしても良いし、その途中の地点も含む複数の深度で採取するようにしても良い。この場合には、採取した深度とその深度で採取された地下水を対応させておくと共に複数の深度で採取した地下水を区別しておくことが必要である。
次に、採取した地下水の成分の分析を行う(S4)。地下水の成分分析は、地下水に含まれる微量金属イオンを定量的に分析することにより行う。具体的には例えば、原子吸光分析方法や蛍光X線分析装置を用いることにより行う。
ここで、腐食金属塊の探査を行うためには、地下水の成分分析において、天然・自然に存在する成分と区別することができる金属の含有成分に着目する。即ち、自然界では鉱石として化合物の形態で存在していたものを精錬・製鋼等により金属の形にして人工的に取り出した含有成分に着目する。換言すれば、地下水の成分分析において着目する含有成分は、金属塊が腐食することにより地下水に溶け出す金属の含有成分であって、天然・自然に存在する成分と区別することができる含有成分であれば良い。具体的には例えば、ニッケル、マンガン、モリブデン、バナジウム、タングステン、タンタル等の金属元素、或いは炭素、ケイ素、リン、硫黄等の不純物元素、更に腐食生成物等の中から1若しくは2以上の成分に着目する。地下水の成分分析において着目する金属塊の含有成分を以下、着目成分と呼ぶ。
なお、地下水の成分分析は、先に採取(S3)した地下水を地上で回収して行うようにしても良いし、ボーリング孔に地下水の成分分析が可能な調査装置を挿入してその場で地下水の成分分析をするようにしても良い。
地下水の成分分析の結果得られる地下水採取地点P1〜4毎の着目成分の濃度を入力手段2を用いて数値データとして演算装置3に入力する。演算装置3は入力された濃度データを記憶手段に記憶する。
次に、着目成分の検出の有無を確認する(S5)。この確認は地下水の成分の分析(S4)の結果に基づいて作業者が行う。
地下水採取地点P1〜4のいずれの地下水からも着目成分が検出されなかった場合には(S5;No)、探査対象地域A0内の探査対象金属塊の埋没の有無を判断する(S6)。この判断は、地下水採取地点の間隔等に基づいて作業者が行う。例えば地下水採取地点の間隔が密な場合で探査対象地域A0内に探査対象金属塊が埋没していないことが十分に確認できたと作業者が判断した場合には(S6;Yes)、探査対象地域A0内の調査対象深度以浅には腐食金属塊は埋没していないとして処理を終了する(S11)。
一方、探査対象地域A0内に探査対象金属塊が埋没していないことが十分には確認できないと作業者が判断した場合には(S6;No)、地下水採取地点の設定のステップ(S2)に戻る。
また、地下水から着目成分が検出された場合には(S5;Yes)、腐食金属塊の埋没範囲の絞り込みのステップ(S7〜S10)に移る。
演算装置3の比較手段は、記憶手段に記憶された地下水採取地点P1〜4毎の着目成分の濃度データを基に地下水採取地点P1〜4のうちの2地点毎の濃度の比較を行う(S7)。
具体的には、記憶手段から地下水採取地点P1とP2の着目成分の濃度を読み出して比較し、どちらの地点の方が着目成分の濃度が高いかを判定する。更に、地下水採取地点P1〜4のうちの全ての2地点の組み合わせ毎に着目成分の濃度の比較を行う。即ち、地下水採取地点P1とP3、P1とP4、P2とP3、P2とP4及びP3とP4のそれぞれの組み合わせについても着目成分の濃度の比較を行う。そして、演算装置3は、比較手段による2地点の組み合わせ毎の着目成分の濃度の比較の結果を記憶手段に記憶する。
演算装置3の埋没範囲設定手段は、地下水採取地点P1〜4の2地点の組み合わせ毎に腐食金属塊の埋没範囲の設定を行う(S8)。
具体的には、記憶手段から地下水採取地点P1とP2の位置情報及び着目成分の濃度の比較の結果を読み出し、地下水採取地点P1の方が高い場合には腐食金属塊は地下水採取地点P2よりも地下水採取地点P1に近い側に埋没していると判断する。即ち、図3に示すように、地下水採取地点P1とP2を結ぶ線分aの中点acを通る線分aの垂直二等分線Vaよりも地下水採取地点P1側の範囲A1を腐食金属塊の埋没範囲として設定する。
埋没範囲設定手段は、上記と同様の腐食金属塊の埋没範囲の設定を地下水採取地点P1〜4のうちの全ての2地点の組合せ毎に行う。
即ち、地下水採取地点P1とP3の組み合わせではP3の方が着目成分の濃度が高い場合には、図4に示すように、地下水採取地点P1とP3を結ぶ線分bの中点bcを通る線分bの垂直二等分線Vbよりも地下水採取地点P3側の範囲A2を腐食金属塊の埋没範囲として設定する。
また、地下水採取地点P1とP4の組み合わせではP1の方が着目成分の濃度が高い場合には、図5に示すように、地下水採取地点P1とP4を結ぶ線分cの中点ccを通る線分cの垂直二等分線Vcよりも地下水採取地点P1側の範囲A3を腐食金属塊の埋没範囲として設定する。
更に、地下水採取地点P2とP3の組み合わせではP3の方が着目成分の濃度が高い場合には、図6に示すように、地下水採取地点P2とP3を結ぶ線分dの中点dcを通る線分dの垂直二等分線Vdよりも地下水採取地点P3側の範囲A4を腐食金属塊の埋没範囲として設定する。
また、地下水採取地点P2とP4の組み合わせではP4の方が着目成分の濃度が高い場合には、地下水採取地点P2とP4を結ぶ線分の中点を通る垂直二等分線よりも地下水採取地点P4側の範囲を腐食金属塊の埋没範囲として設定する。この範囲は、図4に示すA2と同一の範囲となる。
また、地下水採取地点P3とP4の組み合わせではP3の方が着目成分の濃度が高い場合には、地下水採取地点P3とP4を結ぶ線分の中点を通る垂直二等分線よりも地下水採取地点P3側の範囲を腐食金属塊の埋没範囲として設定する。この範囲は、図3に示すA1と同一の範囲となる。
演算装置3は、埋没範囲設定手段による2地点の組み合わせ毎の埋没範囲の設定の結果を記憶手段に記憶する。
抽出手段は、記憶手段に記憶されている2地点の組み合わせ毎の埋没範囲の設定の結果を用いて、腐食金属塊埋没範囲の重複部分の抽出を行う(S9)
具体的には、埋没範囲設定手段により設定された範囲A1、A2、A3、A4の全てが重なる部分A5を腐食金属塊の埋没範囲として抽出する(図7)。
また、表示手段4は、部分A5を表示する。
表示手段4に表示された部分A5に基づいて、作業者が腐食金属塊埋没範囲の絞り込みが十分か否かを判断する(S10)。例えば、埋没している腐食金属塊の回収が可能な範囲まで絞り込まれているか、或いは他の方法を用いることにより腐食金属塊の位置を特定することが可能な範囲まで絞り込まれているか等を基準として判断する。
そして、絞り込みが十分であると判断した場合には(S10;Yes)、腐食金属塊の埋没範囲はA5であるとして処理を終了する(S11)。
また、腐食金属塊の埋没範囲の絞り込みが十分でないと判断した場合には(S10;No)、再度地下水採取地点の設定(S2)に戻る。そして、図8に示すように、S9で絞り込まれた部分A5の中に新たな地下水採取地点P5及びP6を設定し(S2)、地下水を採取する(S3)。
新たに採取した地下水それぞれについて地下水の成分の分析を行い(S4)、その結果を用いて腐食金属塊の埋没範囲の設定を地下水採取地点P3、P5、P6の全ての2地点の組合せ毎に行う(S7)。その結果、地下水採取地点P3と比べて地下水採取地点P5の方が着目成分の濃度が高く、地下水採取地点P3と比べて地下水採取地点P6の方が着目成分の濃度が高く、更に地下水採取地点P6と比べて地下水採取地点P5の方が着目成分の濃度が高い場合には、腐食金属塊の埋没範囲が部分A6まで更に絞り込まれる(S8及びS9、図9)。
部分A6について、作業者が腐食金属塊埋没範囲の絞り込みが十分か否かを判断する(S10)。そして、絞り込みが十分であると判断した場合には(S10;Yes)、腐食金属塊の埋没範囲はA6であるとして処理を終了する(S11)。
なお、前記までの処理により平面的な位置が絞り込まれた場合に、金属塊が埋没している深度を絞り込む場合には一つのボーリング孔での深度別の着目成分の濃度を比較することにより絞り込むことが可能である。
具体的には、腐食金属塊の埋没範囲として平面的に絞り込まれた範囲内若しくはその近傍のボーリング孔において深度の異なる複数の地下水を採取する。そして、地下水を採取した層のうち着目成分の濃度が最も高くなっている層が腐食金属塊の埋没層であるとして絞り込むことが可能である。
また、本実施形態は、金属塊含有成分は探査対象の金属塊の製造時期に特徴的な金属塊含有成分であるようにしている。
特定の時期に製造された金属塊を探査する場合には、その時期に特徴的な含有成分に着目して地下水の成分分析を行う。
具体的には、製造時期毎の精錬・製鋼方法あるいは品質レベルの相違によるものであって探査対象金属塊の製造時期を特定可能な金属塊の含有成分の特徴を設定して行う。
例えば、第二次世界大戦前若しくは第二次世界大戦中に製造された金属塊であれば主成分の鉄の他に強度や強靱さを高める等のためにニッケル、モリブデン、バナジウム、タングステンといった元素が多く含まれている。また、精錬・製鋼技術が現在ほどは進んでいなかったためにリン、硫黄等の不純物元素も現在より多く含まれている等が挙げられる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態と同じく図16に本実施形態の腐食金属塊の埋没位置探査装置1の構成を示す。本実施形態の腐食金属塊の埋没位置探査装置1は、地下水採取地点の位置及び地下水採取地点毎の着目成分の濃度並びに地下水流路の位置及び地下水流路の地下水の流れの向きを入力する入力手段2と、地下水流路上の地下水採取地点の地下水から着目成分が検出された場合には地下水採取地点の上流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とし、地下水流路上の地下水採取地点の地下水から着目成分が検出されない場合には地下水採取地点の下流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とする埋没範囲設定手段を有する演算装置3と、地下水採取地点の位置及び地下水流路の位置並びに腐食金属塊埋没範囲を表示する表示手段4とを有するものである。
入力手段2と表示手段4は第1の実施形態と同様であるので詳細については省略する。
演算装置3には入力手段2及び表示手段4が接続されている。また、演算装置3は埋没範囲設定手段並びに記憶手段を有する。
また、図10に本実施形態のフローチャートを示す。本実施形態の腐食金属塊の埋没位置探査方法は、金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水流路上の地点の地下水から着目成分が検出された場合には地点の上流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とし、地下水流路上の地点の地下水から着目成分が検出されない場合には地点の下流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とするものである。
以下、図10に示すフローチャート並びに図11〜15及び図16に従って説明する。
まず、探査対象地域A0の設定を行う(S201)。このステップについては第1の実施形態の探査対象地域の設定(S1)と同様であるのでここでは省略する。
次に、探査対象地域A0の地下水流路マップ(水みちマップとも呼ばれる)の有無を確認する(S202)。地下水流路マップがある場合には(S202;Yes)、地下水採取地点の設定のステップ(S204)に移る。一方、地下水流路マップが無い場合には(S202;No)、地下水流路マップを作成する(S203)。
地下水流路マップは多孔式のトレーサー法や単孔式のレーザー法、或いは地温測定法等の周知の地下水流動の調査方法により作成することが可能であり(例えば、地下水学会誌第36巻第4号pp.473〜485,1994年)、詳細についてはここでは省略する。
本実施形態では、地下水流路マップより探査対象地域A0に図11に示すような地下水流路Wが存在していることが分かった場合を考える。なお、地下水は矢印で示すように図11の上から下に向かって流れているものとする。また、地下水流路Wの位置及び地下水流路Wの地下水の流れの向きを入力手段2を用いて演算装置3に入力する。この入力は例えば地下水流路の中央線の位置座標及び幅をキーボードを用いて数値で入力するようにしても良いし、タッチパネルを用いて表示手段4に表示された地図上で指定するようにしても良い。
次に、探査の初期段階として地下水を採取する地点の設定を行う(S204)。地下水採取地点は、地上構造物の有無等から調査孔の掘削可能性を確認した上で作業員が決定する。
本実施形態では、図12に示すように、初期の地下水採取地点をP21とする。なお、本実施形態では初期の地下水採取地点を1箇所としているがこれに限定されるものではなく、複数地点で地下水を採取するようにしても良い。
また、本実施形態では地下水採取地点を地下水流路Wの下流側の探査対象地域A0の境界線上に決定している。しかしながらこれに限定されるものではなく、探査対象地域A0の内側に決定しても良い。更に、地上に構造物がある場合等においては探査対象地域A0の外側に決定しても良い。
地下水採取地点P21の設定は、キーボードを用いて数値で位置情報を入力するようにしても良いし、タッチパネルを用いて表示手段4に表示された探査対象地域A0に対して位置を指定するようにしても良い。
演算装置3は上記により入力された地下水採取地点P21の位置情報を記憶手段に記憶する。
次に、地下水の採取を行う(S205)。地下水の採取は地下水採取地点P21で例えばボーリングを行いそのボーリング孔に調査装置を挿入して行う。この際、調査装置を地中の地下水流路Wの深度に配置するようにして地下水流路W中の地下水を採取する。
次に、採取した地下水の成分の分析を行う(S206)。地下水の成分分析は、第1の実施形態の地下水の成分の分析(S4)と同様であるので、詳細については省略する。
地下水の成分分析の結果得られる地下水採取地点P21の着目成分の濃度を入力手段2を用いて数値データとして演算装置3に入力する。演算装置3は入力された濃度データを記憶手段に記憶する。
演算装置3の埋没範囲設定手段は、腐食金属塊の埋没範囲の設定を行う(S207)。
具体的には、記憶手段から地下水採取地点P21の着目成分の濃度を読み出し、着目成分が検出されている場合には地下水採取地点P21の上流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とする。即ち、地下水採取地点P21の上流側の地下水流路W上又はその近傍に探査対象の腐食金属塊が埋没していることとなる。
この範囲を基に作業者が腐食金属塊埋没範囲の絞り込みが十分か否かを判断する(S208)。この判断は第1の実施の形態のS10と同様であるので詳細は省略する。
そして、絞り込みが十分であると作業者が判断した場合には(S208;Yes)処理を終了する(S209)。
一方、腐食金属塊の埋没範囲の絞り込みが十分でないと作業者が判断した場合には(S208;No)、再度地下水採取地点の設定(S204)に戻る。そして、図13に示すように、地下水流路W上に新たな地下水採取地点P22を設定し(S204)地下水を採取する(S205)。
この結果、地下水採取地点P22の地下水から着目成分が検出されなかった場合には、埋没範囲設定手段は地下水採取地点P22の下流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲と設定する。ここまでの処理の結果、図13に示すように、腐食金属塊の埋没範囲はA21となる。
絞り込みが未だ十分でないと判断した場合には(S208;No)、再度地下水採取地点の設定(S204)に戻る。そして、図14に示すように、地下水流路W上に新たな地下水採取地点P23を設定し(S204)地下水を採取する(S205)。
この結果、地下水採取地点P23の地下水から着目成分が検出された場合には、埋没範囲設定手段は地下水採取地点P23の上流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲と設定する。ここまでの処理の結果、図14に示すように、腐食金属塊の埋没範囲はA22となる。
作業者により絞り込みが十分であると判断されるまでこれらの処理(S204〜S208)を繰り返し、絞り込みが十分であると判断された場合に(S208;Yes)処理を終了する(S209)。
なお、探査の初期において地下水を採取した地下水採取地点P21の地下水から着目成分が検出されなかった場合には、地下水採取地点P21の下流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とする。即ち、地下水採取地点P21の上流側の地下水流路Wの近傍に探査対象の腐食金属塊は埋没していないこととなる。この場合には、作業者がこの結果を基に探査対象地域A0内の探査対象金属塊の埋没の有無を判断する(S208)。この判断は、探査対象地域A0の広さや地下水流路網の広がり等に基づいて行う。例えば地下水流路網が対象地域A0全体に広がっていると共に間隔が密な場合で探査対象地域A0内に探査対象金属塊が埋没していないことが十分に確認できたと作業者が判断した場合には、探査対象地域内には腐食金属塊は埋没していないとして処理を終了する場合もある。
また、本実施形態は、金属塊含有成分は探査対象の金属塊の製造時期に特徴的な金属塊含有成分であるようにしている。
この特定の時期に製造された金属塊を探査する場合は、第1の実施形態と同様であるので詳細については省略する。
<その他の実施形態>
その他の実施形態として、第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせて実施する形態も考えられる。
例えば、第1の実施形態である地下水を採取した2地点の組合せ毎の腐食金属塊の埋没範囲の絞り込みの結果に対して第2の実施形態である地下水流路マップを用いた埋没範囲の絞り込みを行うことにより埋没範囲を絞り込む方法が考えられる。
また、第2の実施形態を用いた埋没範囲の絞り込みの結果に対して第1の実施形態を用いた埋没範囲の絞り込みを行う方法も考えられる。
更に、第1の実施形態の絞り込みの結果に対して第2の実施形態の絞り込みを行い、更に第1の実施形態の絞り込みを行う方法も考えられる。このように第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせた実施方法については特に制限はなく、どのような順番で組み合わせて実施しても良い。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では新たに地下水を採取して成分分析を行うようにしているが、既に採取されている地下水の試料を用いても良いし、或いは既存の地下水の成分分析結果を用いても良い。
本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法の第1の実施形態を説明するフローチャートである。 第1の実施形態の探査対象地域に対する地下水採取地点の設定を示す図である。 第1の実施形態の地下水採取地点P1とP2の地下水の成分分析の結果に基づく埋没範囲の絞り込みの説明図である。 第1の実施形態の地下水採取地点P1とP3の地下水の成分分析の結果に基づく埋没範囲の絞り込みの説明図である。 第1の実施形態の地下水採取地点P1とP4の地下水の成分分析の結果に基づく埋没範囲の絞り込みの説明図である。 第1の実施形態の地下水採取地点P2とP3の地下水の成分分析の結果に基づく埋没範囲の絞り込みの説明図である。 第1の実施形態の地下水を採取した2地点の組合せ毎の埋没範囲の絞り込みの結果を示す図である。 第1の実施形態の埋没範囲の更なる絞り込みのための地下水採取地点の設定を示す図である。 第1の実施形態の埋没範囲の更なる絞り込みの結果を示す図である。 本発明の腐食金属塊の埋没位置探査方法の第2の実施形態を説明するフローチャートである。 第2の実施形態の探査対象地域における地下水流路の状況を示す図である。 第2の実施形態の地下水採取地点の設定を示す図である。 第2の実施形態の地下水採取地点P21とP22の地下水の成分分析の結果に基づく埋没範囲の絞り込みの結果を示す図である。 第2の実施形態の地下水採取地点P23の地下水の成分分析の結果に基づく埋没範囲の更なる絞り込みの結果を示す図である。 第2の実施形態の地下水採取地点P24の地下水の成分分析の結果に基づく埋没範囲の更なる絞り込みの結果を示す図である。 実施形態の腐食金属塊の埋没位置探査装置の構成図である。 従来の地下埋設物の探査装置の構成図である。
符号の説明
1 埋没位置探査装置
2 入力手段
3 演算装置
4 表示手段
P1、P2、P3、P4、P5、P6 地下水採取地点
a、b、c、d 地下水採取地点を結ぶ線分
ac、bc、cc、dc 地下水採取地点を結ぶ線分の中点
Va、Vb、Vc、Vd 地下水採取地点を結ぶ線分の中点を通るこの線分の垂直二等分線
A1、A2、A3、A4、A5、A6 腐食金属塊の埋没範囲
W 地下水の流路

Claims (9)

  1. 金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水中の前記着目成分の濃度がより高い地域に腐食金属塊が埋没していると判断することを特徴とする腐食金属塊の埋没位置探査方法。
  2. 金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、2地点の地下水中の前記着目成分の濃度を比較し、該比較の結果に基づいて腐食金属塊が埋没している範囲を絞り込むことを特徴とする腐食金属塊の埋没位置探査方法。
  3. 金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、2地点の地下水中の前記着目成分の濃度を比較し、前記2地点を結ぶ線分の中点で該線分と直交する平面で区分された範囲のうち前記着目成分の濃度が高い方の地点のある範囲を腐食金属塊埋没範囲とすることを地下水を採取した地点のうちの2地点の組み合わせ毎に行い、該2地点の組み合わせ毎の腐食金属塊埋没範囲の全てが重なる部分に腐食金属塊が埋没していると判断することを特徴とする腐食金属塊の埋没位置探査方法。
  4. 金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水流路の地下水中の前記着目成分の有無に基づいて腐食金属塊が埋没している範囲を絞り込むことを特徴とする腐食金属塊の埋没位置探査方法。
  5. 金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水流路上の地点の地下水から前記着目成分が検出された場合には前記地点の上流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とし、地下水流路上の地点の地下水から前記着目成分が検出されない場合には前記地点の下流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とすることを特徴とする腐食金属塊の埋没位置探査方法。
  6. 前記金属塊含有成分は探査対象の金属塊の製造時期に特徴的な金属塊含有成分であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の腐食金属塊の埋没位置探査方法。
  7. 金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水採取地点の位置及び該地下水採取地点毎の前記着目成分の濃度を入力する入力手段と、2地点の地下水中の前記着目成分の濃度を比較する比較手段と、前記2地点を結ぶ線分の中点で該線分と直交する平面で区分された範囲のうち前記着目成分の濃度が高い方の地点のある範囲を腐食金属塊埋没範囲とすることを地下水を採取した地点のうちの2地点の組み合わせ毎に行う埋没範囲設定手段と、該2地点の組み合わせ毎の腐食金属塊埋没範囲の全てが重なる部分を抽出する抽出手段と、前記地下水採取地点の位置及び前記部分を表示する表示手段とを有することを特徴とする腐食金属塊の埋没位置探査装置。
  8. 金属塊が腐食することにより地下水に溶出した金属塊含有成分を着目成分とし、地下水採取地点の位置及び該地下水採取地点毎の前記着目成分の濃度並びに地下水流路の位置及び該地下水流路の地下水の流れの向きを入力する入力手段と、前記地下水流路上の前記地下水採取地点の地下水から前記着目成分が検出された場合には前記地下水採取地点の上流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とし、前記地下水流路上の前記地下水採取地点の地下水から前記着目成分が検出されない場合には前記地下水採取地点の下流側の範囲を腐食金属塊埋没範囲とする埋没範囲設定手段と、前記地下水採取地点の位置及び前記地下水流路の位置並びに前記腐食金属塊埋没範囲を表示する表示手段とを有することを特徴とする腐食金属塊の埋没位置探査装置。
  9. 前記金属塊含有成分は探査対象の金属塊の製造時期に特徴的な金属塊含有成分であることを特徴とする請求項7または8記載の腐食金属塊の埋没位置探査装置。
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