JP2007039297A - カーボンナノチューブの形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のカーボンナノチューブが均一な状態で形成できるようにする。
【解決手段】ピラー102の上に、触媒金属が内包(貯蔵)された球状タンパク質103が選択的に配置された状態とする。球状タンパク質103は、例えば、鉄から構成される粒径4〜6nmの微粒子が内包されたフェリチンである。よく知られているように、フェリチンは、24個のサブユニットが自己会合(組織化)した球殻状構造の球状タンパク質である。また、フェリチンは、外径約12nm,内径約6nmの微細な構造体であり、この内空に鉄から構成された微粒子が内包されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、配線などとして用いられるカーボンナノチューブの形成方法に関する。
従来の半導体集積回路の製造において、設計された微細なパターンを形成するためには、可視光,紫外光,X線,あるいは電子ビームによるリソグラフィーの技術が用いられてきた。しかし、このような現在のリソグラフィーによるトップダウン技術は、目的とされるパターンの微細化により、物理的な限界に近づいてきた状況である。また、より微細なパターンをリソグラフィー技術により形成するためには、新技術開発のため研究開発や製造設備へ巨額な投資費用が必要となり、今までのようには微細化や高集積化は進行しないと予想されている。
このため、量子効果を利用する微細な素子の研究開発においては、リソグラフィーに頼らずにナノスケールの構造(量子ドット)を自己組織化的に作製するボトムアップ技術が検討されている。この自己組織化による量子構造の形成は、量子ドットレーザーなどの光学素子や、磁性半導体量子ドットなど磁場の近接効果を利用する素子において、既に有用性が実証されている。ところで、量子ドットを電子素子として使用する場合には、量子ドット間の電子の輸送を可能にする配線が必要である。しかしながら、従来の自己組織化による量子ドットの形成技術では、ドット間配線に対する解決策を待ち合わせていないため、新たな自己組織的手法に基づく配線形成技術の開発が望まれていた。
これらのことを背景に、近年では、電子輸送特性に優れているカーボンナノチューブを、ナノメートルスケールで作製された素子間の新たな配線材料として利用する技術が検討されている(特許文献1参照)。カーボンナノチューブの電気的な特性は、カーボンナノチューブの直径及びらせん度(カイラリティ)に応じて半導体にも伝導体にもなり得る(非特許文献1参照)ため、配線材料として利用可能である。
このような特徴を備えているカーボンナノチューブは、一般的に、触媒金属を用いた化学気相成長(CVD)法により形成されている。このCVD法によりカーボンナノチューブを成長する場合、成長するナノチューブの径は成長に寄与している触媒金属微粒子の径に対応することが知られている(非特許文献2参照)。CVD法によりカーボンナノチューブを成長させる際に必要となる触媒としては、蒸着によって触媒薄膜を形成した後で熱処理し、ナノサイズに微粒子化したものを利用する技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−077923号公報 特開2003−158093号公報 R.Saito, et al. Physical Properities of CarbonNanotubes, Imperial College Press, (1998). C. Cheung, et al. "Diameter-Controlled Synthesis of Corbon Nanotubes", J. Phys. Chem., B, Vol.106, pp.2429-2433, 2002.
しかしながら、特許文献2の技術では、凝集を利用して触媒金属を微粒子化しているため、生成した触媒微粒子のサイズは幅広い分布を持ち、触媒微粒子から形成されるカーボンナノチューブの直径を制御することが容易ではなかった。この結果、形成したカーボンナノチューブによる素子間配線の伝導度などの電気的特性の制御が、困難となるなどの問題があった。このように、優れた電気的特性をもつカーボンナノチューブを配線材料として用いるためには、均一な直径及びらせん度を持つカーボンナノチューブの形成技術が重要な課題となっており、カーボンナノチューブを用いた新たな配線形成技術の開発が望まれている。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、複数のカーボンナノチューブが均一な状態で形成できるようにすることを目的とする。
本発明に係るカーボンナノチューブの形成方法は、基板の上に複数の支持体が形成された状態とする第1工程と、触媒金属から構成された微粒子を内包した球状タンパク質が支持体の上に選択的に配置された状態とする第2工程と、球状タンパク質を加熱してタンパク質を分解除去することで、触媒金属よりなる触媒金属粒が支持体の上に形成された状態とする第3工程と、炭化水素ガスの触媒分解による化学気相成長法によって、触媒金属粒よりカーボンナノチューブを成長させて、隣り合う支持体の間に架橋するカーボンナノチューブが形成された状態とする第4工程とを少なくとも備えるようにしたものである。球状タンパク質は、一定の分子量で構成されているために寸法(粒径)が均一であり、これに内包される微粒子も寸法が均一となるため、支持体の上には、寸法(径)が均一な状態で触媒金属粒が形成されるようになる。
上記カーボンナノチューブの形成方法において、支持体の表面を親水性にすることで球状タンパク質が支持体の上に選択的に配置された状態とすることができる。なお、球状タンパク質は、フェリチンであればよい。また、触媒金属は、鉄,コバルト,及びニッケルの少なくとも1つである。
以上説明したように、本発明によれば、触媒金属から構成された微粒子を内包した球状タンパク質が支持体の上に選択的に配置された状態とし、この後、球状タンパク質を加熱してタンパク質を分解除去することで、触媒金属よりなる触媒金属粒が支持体の上に形成された状態としたので、複数のカーボンナノチューブが均一な状態で形成できるようなるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるカーボンナノチューブの形成方法例を示す工程図である。本形成方法では、まず、図1(a)に示すように、例えば、単結晶シリコンからなる基板101の上に、酸化シリコンからなる微細な凸パターンである複数のピラー(支持体)102が形成された状態とする。ピラー102は、例えば、直径1μm,高さ5μmの円柱である。例えば、基板101の上に酸化シリコンを堆積して酸化シリコン層が形成された状態とし、この層を公知のリソグラフィー技術とエッチング技術となどにより加工することで、ピラー102が形成可能である。
ついで、このように形成された何れかのピラー102の上に、触媒金属が内包(貯蔵)された球状タンパク質103が選択的に配置された状態とする。球状タンパク質103は、例えば、鉄から構成される粒径4〜6nmの微粒子が内包されたフェリチンである(I. Yamashita, "Fabrication of a two-dimensional array of nano-particles using ferritin molecule", Thin Solid Films, Vol.393, pp.12-18, 2001. T. Hikono et al.,"Novel method for making nanodot arrays using a cage-like protein", Jan.J.Appl.Phys., Vol.42, pp.L398-L399, 2003.)。よく知られているように、フェリチンは、24個のサブユニットが自己会合(組織化)した球殻状構造の球状タンパク質である。また、フェリチンは、外径約12nm,内径約6nmの微細な構造体であり、この内空に鉄から構成された微粒子が内包されている。
このような球状タンパク質103の配置方法としては、例えば、複数の球状タンパク質が分散した塗布液をスピンコート法により基板101の上に塗布することで、例えば親水性とされたピラー102の上に球状タンパク質103が配置された状態とすればよい。球状タンパク質103は、親水性とされた部分に選択的に吸着しやすい性質を有している。また、複数の球状タンパク質が分散した溶液中に、基板101を浸漬することで、親水性とされたピラー102の上に球状タンパク質103が付着した状態としてもよい。
以上のようにしてピラー102の上に球状タンパク質103が配置された状態とした後、例えば、大気雰囲気における300℃程度の高温処理により、球状タンパク質103のタンパク質を分解除去することで、図1(b)に示すように、ピラー102の上に、内包されていた金属よりなる触媒金属粒104が形成された状態とする。触媒金属粒104は、球状タンパク質103に内包されていた微粒子より構成されるものであり、粒径4〜6nm程度に形成される。なお、鉄に限らず、例えば、コバルトから構成される粒径4〜6nmの微粒子が内包された球状タンパク質(フェリチン)を用いるようにしてもよい(T.Douglas, et al., Inorganic Chemistry, Vol.39, pp.1828-1830, 2000.)。また、ニッケルなどの他の触媒金属から構成された微粒子が内包された球状タンパク質を用いるようにしてもよい。また、鉄,コバルト,ニッケルの何れかを組み合わせた状態の微粒子が内包された球状タンパク質を用いるようにしてもよい。
以上のようにしてピラー102の上に触媒金属粒104が形成された状態とした後、よく知られた熱分解CVD法により、触媒金属粒104よりカーボンナノチューブを成長させることで、図1(c)に示すように、隣接するピラー102との間に架橋するように、例えば単層のカーボンナノチューブ105が形成された状態となる。なお、図1では、ピラー102の上に、1つの球状タンパク質103及び1つの触媒金属粒104が配置されている状態を示したが、これは説明を簡略化するために模式的に示したものである。実際には、ピラー102の上に、複数の球状タンパク質103が配置され、複数の触媒金属粒104が配置されるようになる。これらのことは、以降の説明についても、同様である。
次に、格子状に配列された複数のピラー102の間をカーボンナノチューブの配線により接続する場合について説明する。まず、図2(a)に示すように、前述同様にして各ピラー102の上に球状タンパク質103が配置された状態とする。ここで、フッ酸溶液による処理で、シリコンからなる基板101は疎水性とし、酸化シリコンからなるピラー102は親水性とすることで、ピラー102に対する球状タンパク質103の付着により高い選択性を持たせることができる。ピラー102が親水性とされていれば、親水性の部分に付着しやすい球状タンパク質103は、前述した塗布や浸漬などにより、ピラー102の部分に選択的に付着するようになる。
また、ピラー102の部分に対応する複数の凹部を備えた転写版を用意し、転写版の凹部に球状タンパク質が配置された状態とし、この転写版を、凹部とピラー102とを位置合わせして、基板101のピラー102形成面に押しつけること(いわゆる凹版印刷法)で、ピラー102の上に球状タンパク質103が配置された状態とすることもできる。以上のようにして、各ピラー102の上に球状タンパク質103が配置された状態とした後、前述同様に、大気雰囲気における300℃程度の高温処理により、球状タンパク質103のタンパク質を分解除去し、ピラー102の上に触媒金属粒104が形成された状態とする。
次に、熱分解CVD法により、触媒金属粒104よりカーボンナノチューブが成長させる。以下、熱分解CVD法によるカーボンナノチューブの形成について、より詳細に説明する。なお、以降では、メタンの熱分解CVD法を用いた例を示すが、これに限らず、メタン以外の炭化水素化合物やアルコール、ベンゼン等を炭素源として用いることもできる。まず、各ピラー102の上に触媒金属粒104が配置された基板101を、所定のCVD炉の処理室内に搬入し、処理室内にアルゴンもしくは水素ガスなどのガスを流しながら処理室の内部温度を上げ、所定の成長温度に安定させる。
ここで、最適な所定温度やガスの圧力は、用いている触媒金属、成長させるカーボンナノチューブの種類、及び基板の材質によって異なる。例えば、触媒金属としてコバルトを用い、酸化シリコンの上に炭層のカーボンナノチューブを成長させる場合、成長温度は、900〜1000℃とし、ガス圧は665〜106400Paの範囲とすればよい。
処理室内の温度が成長温度に安定した後、処理室内に、メタンガスあるいはメタンを含んだ混合ガスが流された状態に切り替え、成長温度とされている触媒金属粒104よりカーボンナノチューブが成長する状態とする。この状態では、供給されている炭化水素ガスが分解して生じた炭素が、融解した触媒金属粒104の中に取り込まれ、この結果、カーボンナノチューブの成長が起こる。カーボンナノチューブが成長する時は、触媒金属微粒104は融液になっているため、一箇所の触媒金属粒104より成長したカーボンナノチューブは、他の複数の触媒金属粒104を串刺しに(貫通)するように成長することができる。
さらに、図2(b)に示すように、ピラー102の上面で成長したカーボンナノチューブ105は、隣り合うピラー102同士を接続する配線のように形成される。このように、基板101の上に形成された凸部であるピラー102の上より成長するカーボンナノチューブ105は、基板101の表面に平行な方向に、ピラー102の上部を最短距離で架橋するように成長する確率が高い(Y.Homma, et al.,"Growth of suspended carbon nanotube networks on 100-nm-scale silicon pillars", Applied Physics Letters, Vol.81,No.12, pp.2261-2263, 2002.)。
これらの性質を利用すると、図2(b)に示すように、触媒金属粒104が載置されたピラー102の間を、自己組織的に結合するカーボンナノチューブ配線による電気的ネットワークが形成可能である。以上説明したように、隣り合うピラー102の間に架橋するように、所定時間カーボンナノチューブ105の成長を行った後、原料ガスを再び希ガスに切り替え、冷却し、この後、CVD炉の処理室より基板101を搬出する。以上説明した形成方法によれば、まず、一定の分子量で構成されて粒径が均一な球状タンパク質103を用い、これに内包されている触媒金属の微粒子より触媒金属粒104を形成しているので、得られた触媒金属粒104は、粒径がナノメータサイズで均一な状態となる。この結果、上記形成方法によれば、ナノメータサイズで径が均一な状態とされたカーボンナノチューブ105が、隣り合うピラー102の間に架橋した状態で形成されるようになる。
以下、上述したようにして形成されたカーボンナノチューブの観察結果について、説明する。図3は、走査型電子顕微鏡により観察したカーボンナノチューブの顕微鏡写真であり、図3(a)は、前述した成長温度を900℃として成長させた場合を示し、図3(b)は、成長温度を1000℃として成長させた場合を示している。これらのカーボンナノチューブの多くは、複数のピラーの上部を通過している。また、図3(a)に示すように900℃で成長を行った場合は、1本程度のカーボンナノチューブが、複数のピラー間を比較的直線的に通過している。これに対し、図3(b)に示すように、1000℃で成長を行った場合は、副数本のカーボンナノチューブが比較的長く形成され、直線状ではなく湾曲した状態に形成されている場合が多い。
次に、カーボンナノチューブの直径の測定について説明する。複数のピラー102の上にネットワークを形成したカーボンナノチューブ105の直径を評価する方法には、ラマン(Raman)分光法が一般的に使われている(A.Jorio, et al.,"Structural (n,m) Determination of Isolated Single-Wall Cabon Nanotubes by Resonant Raman Scattering", Physical Review Letters, Vol.86, No.6, pp.1118-1121, 2001.)。この文献では、低周波数領域のピークは、ナノチューブの直径とd=248/wの関係があることが報告されている。なお、上記式において、dはナノチューブの直径であり、wは周波数である。
図4(a)は、成長温度を900℃として形成した場合のカーボンナノチューブ105のラマン分光測定結果を示し、図4(b)は成長温度を1000℃とした場合のカーボンナノチューブ105のラマン分光測定結果を示す。なお、図中の「*」は、基板101に起因するピークである。前述した式によれば、図4(a)の219cm-1付近のピークは、直径1.13nmに相当する。また、図4(a)では、219cm-1以外のピークは見られない。一方、図4(b)では、154cm-1及び17cm-1にピークがみられ、これらは、チューブ直径1.61nm及び1.14nmに相当する。また、これら以外にも、図4(b)では、複数のピークが見られることから、図4(b)の条件では、様々な直径を持つカーボンナノチューブが形成されていると考えられる。これらのことから、成長温度を制御することによって、均一直径を持つナノチューブのネットワークを形成できることがわかる。
上述に対し、平坦な基板の上に触媒金属(コバルト)の層を形成し、この触媒金属層を公知の微細加工技術によりナノスケールに加工して触媒金属粒が形成された状態とし、前述同様の熱分解CVD法により、触媒金属粒よりカーボンナノチューブが形成された状態とすると、図5に示すように、より多くのピークがみられるようになる。このことから、微細加工により形成された触媒金属粒では、カーボンナノチューブの直径の均一性が得られないことがわかる。
次に、本発明の実施の形態における他のカーボンナノチューブの形成方法例について説明する。まず、図6(a)に示すように、前述同様にして各ピラー102の上に球状タンパク質103が配置された状態とする。次に、大気雰囲気における300℃程度の高温処理により、球状タンパク質103のタンパク質を分解除去し、ピラー102の上に触媒金属粒104が形成された状態とする。
加えて、図6(b)に示すように、複数のピラー102が形成されている領域をはさむように、正電極601と負電極602とが配置された状態とし、正電極601と負電極602とによりこれらの間に電場が印加された状態とする。この状態で、前述同様に、熱分解CVD法により、触媒金属粒104よりカーボンナノチューブ105aが形成された状態とする。このとき、正電極601と負電極602とにより電場が印加されているため、カーボンナノチューブ105aが、印加されている電場の方向に揃って形成され、電場の方向に隣り合うピラー102の間に架橋されるように、カーボンナノチューブ105aが形成されるようになる。また、この状態となる確率が高くなる。
次に、基板を回転させる、もしくは正電極601及び負電極602の配置を変更し、図6(c)に示すように、異なる方向に電場が印加された状態とし、この状態で、前述同様に、熱分解CVD法により、触媒金属粒104よりカーボンナノチューブ105bが形成された状態とする。このとき、正電極601と負電極602とにより電場が印加されているため、カーボンナノチューブ105bが、印加されている電場の方向に揃って形成され、電場の方向に隣り合うピラー102の間に架橋されるように、カーボンナノチューブ105bが形成されるようになる。これらの結果、複数のピラー102の上に、ネットワーク状に配置された複数のカーボンナノチューブ105a及びカーボンナノチューブ105bが形成されるようになる。なお、ここでは電場の場合を例に説明したが、CVDによるカーボンナノチューブの成長中に磁場を印加した場合においても、カーボンナノチューブの成長方向を揃える効果が期待できる。
次に、本発明の実施の形態における他のカーボンナノチューブの形成方法例について説明する。まず、図7(a)に示すように、例えば、不純物を含まない抵抗の高い状態とされたシリコン基板701の上に、酸化シリコンからなる膜厚(高さ)100nm程度の支持部702及び支持部703が形成された状態とする。例えば、シリコン基板701の上に酸化シリコンの膜が形成された状態とした後、これを公知の微細加工技術により加工することで、支持部702及び支持部703が形成された状態とすることができる。ついで、基板701をフッ酸により処理し、基板701は疎水性とされ、支持部702及び支持部703は親水性とされた状態とする。
次に、複数の球状タンパク質が分散した溶液中に、基板701を浸漬することで、支持部702及び支持部703の上に、選択的に球状タンパク質704が付着した状態とする。触媒金属が内包された球状タンパク質704は、水性の部分に付着しやすいため、支持部702及び支持部703に選択的に付着するようになる。次に、大気雰囲気における300℃程度の高温処理により、球状タンパク質704のタンパク質を分解除去し、図7(b)に示すように、支持部702及び支持部703の上に触媒金属粒705が形成された状態とする。
この後、前述同様の熱分解CVD法により、触媒金属粒705よりカーボンナノチューブを成長させることで、隣接する支持部702と支持部703との間に架橋するように、カーボンナノチューブ706が形成された状態とする。ついで、図7(c)に示すように、支持部702の上に接続するソース電極707が形成され、支持部703の上に接続するドレイン電極708が形成された状態とする。これらは、蒸着により形成した金属膜を、リフトオフ法により加工することで形成可能である。
また、図7(d)の平面図に示すように、ソース電極707及びドレイン電極708の形成と同時に、基板101の上にゲート電極709が形成された状態とする。ゲート電極709は、一端が、カーボンナノチューブ706に近設して配置されるように形成する。以上のことにより、カーボンナノチューブ706をチャネルとした電界効果型のトランジスタが形成されたことになる。なお、カーボンナノチューブ706が形成されている領域の基板101に、高濃度に不純物を導入して導電性が付与された部分を形成することで、ゲート電極を構成してもよい。
次に、触媒金属が内包(貯蔵)された球状タンパク質を用いて形成されたカーボンナノチューブの直径のバラツキについて調査した結果を示す。所定の基板の上に複数の球状タンパク質が配置された状態とし、これを加熱して球状タンパク質のタンパク質を分解除去し、基板の上に複数の触媒金属粒が形成された状態とする。この後、前述同様の熱分解CVD法により、形成された触媒金属粒を核としてカーボンナノチューブが形成された状態とする。このように形成された複数のカーボンナノチューブの直径を、AFM(Atomic Force Microscope:原子間力顕微鏡)により測定した結果を図8に示す。図8からわかるように、直径1〜2nm程度を中心に、バラツキの少ない状態でカーボンナノチューブが形成された。
本発明の実施の形態におけるカーボンナノチューブの形成方法例を示す工程図である。 格子状に配列された複数のピラー102の間をカーボンナノチューブの配線により接続する場合について説明する工程図である。 走査型電子顕微鏡により観察したカーボンナノチューブの顕微鏡写真である。 カーボンナノチューブ105のラマン分光測定結果を示す特性図である。 従来方法で形成されたカーボンナノチューブのラマン分光測定結果を示す特性図である。 本発明の実施の形態における他のカーボンナノチューブの形成方法例を示す工程図である。 本発明の実施の形態における他のカーボンナノチューブの形成方法例を示す工程図である。 球状タンパク質を利用して形成されたカーボンナノチューブの直径をAFMにより測定した結果を示す分布図である。
符号の説明
101…基板、102…ピラー(支持体)、103…球状タンパク質、104…触媒金属粒。

Claims (4)

  1. 基板の上に複数の支持体が形成された状態とする第1工程と、
    触媒金属から構成された微粒子を内包した球状タンパク質が前記支持体の上に選択的に配置された状態とする第2工程と、
    前記球状タンパク質を加熱してタンパク質を分解除去することで、前記触媒金属よりなる触媒金属粒が前記支持体の上に形成された状態とする第3工程と、
    炭化水素ガスの触媒分解による化学気相成長法によって、前記触媒金属粒よりカーボンナノチューブを成長させて、隣り合う前記支持体の間に架橋するカーボンナノチューブが形成された状態とする第4工程と
    を少なくとも備えることを特徴とするカーボンナノチューブの形成方法。
  2. 請求項1記載のカーボンナノチューブの形成方法において、
    前記支持体の表面を親水性にすることで前記球状タンパク質が前記支持体の上に選択的に配置された状態とする
    ことを特徴とするカーボンナノチューブの形成方法。
  3. 請求項1又は2記載のカーボンナノチューブの形成方法において、
    前記球状タンパク質は、フェリチンである
    ことを特徴とするカーボンナノチューブの形成方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のカーボンナノチューブの形成方法において、
    前記触媒金属は、鉄,コバルト,及びニッケルの少なくとも1つである
    ことを特徴とするカーボンナノチューブの形成方法。
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