JP2007038492A - 電子機器用外装体および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮木材を用いることによって主たる部分を構成しつつも容易に成形を行い得る電子機器用外装体および当該電子機器用外装体によって外装される電子機器を提供する。
【解決手段】3次元形状に圧縮成形された複数の木材が組み合わさって成る筐体部材と、前記複数の木材が組み合わされることによって形成される前記筐体部材の空隙部を開閉自在に被覆する蓋部材と、を備える。特に、前記複数の木材の繊維方向が、各木材の長手方向に略平行であって各木材の肉厚方向と交差し、前記蓋部材の少なくとも一つの表面は、前記複数の木材の長手方向に略直交すればより好ましい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、圧縮した木材を用いて形成される電子機器用外装体および当該電子機器用外装体によって外装される電子機器に関する。
近年、自然素材である木材が注目されている。木材はさまざまな木目を有するため、原木から形取る箇所に応じて個体差が生じ、その個体差が製品ごとの個性となる。また、長期の使用によって生じる傷や色合いの変化自体も、独特の風合いとなって使用者に親しみを生じさせることがある。これらの理由により、合成樹脂や軽金属を用いた製品にはない、個性的で味わい深い製品を生み出すことのできる素材として木材が注目されており、その加工技術も飛躍的に進歩しつつある。
従来、かかる木材の加工技術として、吸水軟化した一枚の木材を圧縮し、その木材を圧縮方向と略平行に切断して板状の一次固定品を得た後、この一次固定品を加熱吸水させながら所定の3次元形状に成形する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、軟化処理した状態で圧縮した一枚の木材を仮固定し、この木材を型に入れて回復させることによって型成形する技術も知られている(例えば、特許文献2を参照)。
このようにして成形された圧縮木材は、電子機器の外装体としても適用し得る程度の強度を備えている(例えば、特許文献3を参照)。
特許第3078452号公報 特開平11−77619号公報 特開2005−153364号公報
一般に木材は繊維方向を有しており、この繊維方向に応じて強度にも方向性がある。このため、木材を形取ったときに木材の繊維方向がその木材の肉厚方向に対して略平行となる部分などは木材繊維が短くならざるを得ず、3次元的な成形を行う上で形状に無理が生じ、成形が困難になる場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、圧縮木材を用いることによって主たる部分を構成しつつも容易に成形を行い得る電子機器用外装体および当該電子機器用外装体によって外装される電子機器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る電子機器用外装体は、3次元形状に圧縮成形された複数の木材が組み合わさって成る筐体部材と、前記複数の木材が組み合わされることによって形成される前記筐体部材の空隙部を開閉自在に被覆する蓋部材と、を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記空隙部は、電子機器を構成するために前記筐体部材の内部に設けられる機能部材が露出する位置に形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記機能部材は、電池および/または記憶媒体であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項記載の発明において、前記複数の木材の繊維方向は、各木材の長手方向に略平行であって各木材の肉厚方向と交差し、前記蓋部材の少なくとも一つの表面は、前記複数の木材の長手方向に略直交することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項記載の発明において、前記空隙部は、前記複数の木材のうち少なくとも2つの木材に跨って形成されたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項記載の発明において、前記筐体部材をなす複数の木材を接合する接合部材をさらに備えたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、前記蓋部材は、前記接合部材に蝶着されたことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項記載の発明において、前記蓋部材は、圧縮成形された木材から成り、前記蓋部材をなす木材の繊維方向は、前記蓋部材の長手方向に略平行であるとともに、前記蓋部材の肉厚方向と交差することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項記載の発明において、前記蓋部材は、金属、熱可塑性樹脂、および硬質ゴムのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする。
請求項10記載の発明に係る電子機器は、請求項1〜9のいずれか一項記載の電気機器用外装体によって外装されたことを特徴とする。
本発明によれば、3次元形状に圧縮成形された複数の木材が組み合わさって成る筐体部材と、前記複数の木材が組み合わされることによって形成される前記筐体部材の空隙部を開閉自在に被覆する蓋部材と、を備えることにより、圧縮木材を用いることによって主たる部分を構成しつつも容易に成形を行い得る電子機器用外装体および当該電子機器用外装体によって外装される電子機器を提供することができる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以後、実施の形態と称する)を説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る電子機器用外装体および当該電子機器用外装体を用いて外装される電子機器の構成を示す斜視図である。また、図2は、本実施の形態に係る電子機器用外装体の詳細な構成を示す図であり、電子機器の内部の構造を除いた図1の分解斜視図に相当する図である。以後の説明においては、電子機器用外装体のことを単に外装体と呼ぶ。図1および図2に示す外装体1は、電子機器であるデジタルカメラ100を外装するものであり、筐体部材をなすカバー部材2および3と、カバー部材2とカバー部材3とが組み合わされることによって形成される空隙部を開閉自在に被覆する蓋部材4と、カバー部材2および3を接合するとともに蓋部材4が取り付けられる接合部材5と、を備える。
デジタルカメラ100の前面側を外装するカバー部材2は、長手方向に沿って一方の端部付近が曲面をなすとともに他方の端部付近が平板状をなす主板部2aと、この主板部2aの長手方向に沿うとともに主板部2aと略直交する方向に立ち上がって延出する略同形の二つの側板部2bおよび2cを有する。主板部2aには、撮像レンズを有する撮像部101を表出する円筒形状の開口部21およびフラッシュ102を表出する直方体形状の開口部22が形成されている。また、側板部2bには半円筒形状をなす切り欠き23が形成されている。カバー部材2のうち蓋部材4に対向する端面は凹型形状をなす。このカバー部材2は圧縮成形された木材から成り、その木材繊維方向L2はカバー部材2の長手方向に略平行であり、カバー部材2の全ての箇所で肉厚方向と交差している。
デジタルカメラ100の背面側を外装するカバー部材3もカバー部材2と略同形状をなし、長手方向に沿って一方の端部付近が曲面をなすとともに他方の端部付近が平板状をなす主板部3aと、この主板部3aの長手方向に沿うとともに主板部3aと略直交する方向に立ち上がって延出する略同形の二つの側板部3bおよび3cを有する。主板部3aには、画像情報や文字情報を表示する表示部を表出する直方体形状の開口部31が形成されている。また、側板部3bには半円筒形状の切り欠き32が形成されている。このカバー部材3も圧縮成形された木材から成り、その木材繊維方向L3はカバー部材3の長手方向に略平行であり、カバー部材3の全ての箇所で肉厚方向と交差している。
蓋部材4は、略直方体形状をなす主板部4aと、主板部4aの一端部に設けられ、ヒンジ軸45を介して接合部材5に回動自在に蝶着されて成るヒンジ部4bと、このヒンジ部4bが取り付けられるのと異なる主板部4aの端部に設けられ、接合部材5に係止されるフック部4cとを備える。この蓋部材4は、金属(アルミニウム、チタン、鉄、ステンレス等)を鋳造するか、あるいは熱可塑性樹脂(ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル、ポリカーボネート、ABS等に加えて、それらをガラス繊維などで強化した強化樹脂も含む)を射出成形することによって形成される。また、蓋部材4を硬質ゴムによって形成してもよい。
接合部材5は、略コの字形状をなす金属から成り、カバー部材2とカバー部材3とを接合する。この接合部材5の一方の端部にはヒンジ部5aが設けられており、蓋部材4のヒンジ部4bとともにヒンジ軸45が挿通されて成る。接合部材5の他方の端部には、蓋部材4のフック部4cを係止するための開口部51が形成されている。接合部材5のカバー部材2の切り欠き23とカバー部材3の切り欠き32と対向する位置には、シャッターボタン103を取り付けるための開口部52が形成されている。
図3は、蓋部材4を接合部材5に固着している状態を示す図であり、図1のA−A線部分断面図である。この図3に示すように、開口部51付近の肉厚は、フック部4cを開口部51に係止した状態でフック部4cの底面が側板部2cおよび3cの底面と同一の面をなすために、接合部材5の他の部分の肉厚よりも若干薄い。
図4は、蓋部材4を接合部材5に対して回転し、デジタルカメラ100の内部を露出させた状態を示す図であり、図3と同じ切断面(図1のA−A線)で見たときの部分縦断面図である。この図4に示す状態に到達するには、図3に示す状態でフック部4cを開口部51から取り外し、ヒンジ軸45を回転中心として蓋部材4を約90度回転させればよい。このようにして蓋部材4を接合部材5から取り外した空隙部8には、xDピクチャカード等の記憶媒体6(機能部材)を装着する装着用部材が配設されており、記憶媒体6の一部が露出している(後述する図5を参照)。
以上の構成を有する外装体1を組み立てる際には、カバー部材2および3と接合部材5とを接着材等を塗布することによって接着する。なお、図2では図示していないが、例えば接合部材5の側面の適当な位置にボスまたはリブを突設し、組立時にそれらのボスまたはリブをカバー部材2やカバー部材3の縁端部に圧入するようしてもよい。また、カバー部材2および/または3と接合部材5とをビス止め等によって固着してもよい。
図5は、デジタルカメラ100の内部の概略構成を模式的に示す図であり、図1のB−B線横断面図である。この図5に示すように、デジタルカメラ100の内部には、撮像処理等に関する駆動制御を行う制御回路104、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子105、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、または有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等を用いて実現される表示部106、および制御回路104の制御のもと表示部106等を駆動する駆動回路107などを含む各種機能部材が収納されている。このうち制御回路104は、演算および制御機能を有するCPU(Central Processing Unit)などによって実現される。また、記憶媒体6を装着する記憶媒体コネクタ108や電池7(機能部材)を保持する電池ホルダ109なども、蓋部材4を開いたときにそれらの装着部分が外部に露出するように配設されている。
次に、カバー部材2および3の加工方法について説明する。以後の説明では、上述した形状を有するカバー部材2および3を形成する場合を説明するが、ここで説明する加工方法は、他の形状を有する木材に対しても適用可能である。
図6は、カバー部材2およびカバー部材3の原材料となる木材を無圧縮状態の無垢材から形取る状況を模式的に示す説明図である。同図に示すように、カバー部材2および3の原材料となる木材61を形取る際には、その長手方向が無垢材60の木材繊維方向Lに略平行となるように形取る。この場合、木材61の主板部61a表面のなす曲面は最終形状に比べてなだらかな曲面であるため、木材61の肉厚方向と木材繊維方向Lとは概ね交差する。特に主板部61aの曲面をなす部分以外では、その肉厚方向と木材繊維方向Lは略直交するように形取られる。かかる木材61は、後述する圧縮工程によって減少する分の容積を予め加えた容積を有する。
ところで、図6に示すように木材61を形取った場合、最も面積が大きい主板部61aの表面が柾目面をなすが、木材61の形取り方はこの場合に限られるわけではない。すなわち、主板部61aの長手方向が無垢材60の木材繊維方向Lに略平行であれば無垢材60の如何なる部分を形取ってもよく、例えば、木材61の主板部61aの表面が板目面や追柾面であってもよい。このように、木材61の無垢材60からの形取りについては、外装体1として要求される強度や美観等の条件を考慮して最適なものを採用すればよい。この点に鑑みて、図面で木材61やカバー部材2および3を記載する際には、それぞれの木目を省略している。
なお、無垢材60としては、檜、檜葉、桐、杉、松、桜、欅、黒檀、竹、チーク、マホガニー、ローズウッドなどを使用することができ、圧縮木製品の用途や美観等の各種条件に応じて最適な種類を選択すればよい。
続いて、形取った木材61を所定の3次元形状に圧縮する圧縮工程について説明する。図7は、圧縮工程の概要を示す説明図である。圧縮工程では、一対の金型71および81を用いて木材61を圧縮する。二つの金型のうち、木材61の上方から木材61に対して圧縮力を加える金型71は、下方に突出してカバー部材2の内側面の形状に相当する凸部72を有する。これに対し、圧縮時に木材61の下方から木材61に対して圧縮力を加える金型81は、下方に窪んで木材61の外側面の形状に相当する凹部82を有する。
この圧縮工程を行うに際して、まず木材61を高温高圧の水蒸気雰囲気中に所定時間放置する。ここでいう高温高圧とは、温度が100〜230℃、より好ましくは180〜230℃程度であり、圧力が0.1〜3MPa(メガパスカル)、より好ましくは0.45〜2.5MPa程度の状態を指す。これにより、木材61は過剰に水分を吸収して軟化する。なお、上述した水蒸気雰囲気中で木材61を放置する代わりに、例えば木材61をマイクロウェーブの如き高周波の電磁波によって加熱してから圧縮を行ってもよい。
その後、軟化した木材61を上記同様の水蒸気雰囲気中で圧縮する。具体的には、まず二つの金型71および81のうち少なくともいずれか一方の金型を他方の金型に近づけるようにして木材61を挟持し、圧縮力を加える。図8は、圧縮状態のうち木材61の変形がほぼ完了した状態を示す縦断面図(図7のC−C線断面に相当)である。この図8に示すように、木材61を一対の金型71および81を用いて圧縮することにより、木材61は金型71と金型81の隙間の三次元形状に相当する略椀状に変形する。図8に示す場合、圧縮後の木材61の肉厚rは、ほぼ均一となる。
図8に示す状態で所定時間放置した後、金型71と金型81を離間させて圧縮を解除し、水蒸気雰囲気を解いて木材61を乾燥させる。ここで、木材61の材質によっては、二つの金型を離間すると元の形状に戻ってしまう場合もある。この場合には、金型71および81によって木材61を挟持した状態で圧縮を解除して乾燥させればよい。なお、木材61の乾燥時間が木材61の形状や種類に応じて変化することはいうまでもない。
無垢材60から形取った木材61の肉厚をR(>r)とすると、以上説明した圧縮工程における木材61の圧縮率Cは(R−r)/Rで与えられる。この圧縮率Cの具体的な数値は、0.5〜0.7程度であり、特に、木材61を圧縮して得られるカバー部材2および3を小型の電子機器の外装体として適用する場合には、r=1.6(mm)程度が好適である。
なお、カバー部材2および3に形成される開口部や切り欠きは、木材61を圧縮した後に切削または穿孔等によって形成するが、無垢材60から木材61を形取る際に一括して形成してもよい。また、上述した開口部や切り欠き以外にも、ファインダや操作入力ボタンを表出するための開口部や切り欠きを設けてもよいし、デジタルカメラ100の内部に設けられるスピーカが発生する音声を外部に出力するための音声出力孔部を設けてもよい。
この後、以上の圧縮工程を経て成形されたカバー部材2および3を接合部材5に固着するとともに、ヒンジ軸45を介して蓋部材4を接合部材5に取り付ける。これにより、外装体1が完成する。
蓋部材4をカバー部材2および/または3と一体の木材として形取り、圧縮成形する場合を考えると、かかる場合には、蓋部材4に相当する部分の木材繊維方向は木材の肉厚方向と略平行になって短くなるため、蓋部材4に相当する部分は、他の部分と比較して強度的に弱くなってしまう。加えて、主板部2aとの境界で湾曲する部分の外側面の湾曲角度はほぼ直角となるため、成形の難易度も高い上、圧縮によってその湾曲部の外側面に曲げによるバリやわれが生じやすい。
これに対し、本実施の形態に係る外装体1は、強度が弱く成形によってバリやわれを生じやすい部分に別部材である蓋部材4を用いているので、強度的な不具合を解消することができる上、成形自体も容易になる。さらに、蓋部材4を接合部材5に対して開閉自在に取り付けることにより、電子機器用外装体として必須の電池や記憶媒体の装着面を確保することができるので、一段と好ましい。
以上説明した本発明の一実施の形態によれば、3次元形状に圧縮成形された二つの木材(カバー部材)が組み合わさって成る筐体部材と、前記複数の木材が組み合わされることによって形成される前記筐体部材の空隙部を開閉自在に被覆する蓋部材と、を備えることにより、圧縮木材を用いることによって主たる部分を構成しつつも容易に成形を行い得る電子機器用外装体および当該電子機器用外装体によって外装される電子機器を提供することができる。
また、本実施の形態によれば、3次元形状を複数の部分に分割して形成することにより、一枚の木材から加工した場合とは異なり、複数の部分を構成する各々の木材が、極端に強度の弱い部分や方向を持たないため、それらを組み合わせた製品全体としても場所や方向によらず高くかつ一様な強度を有し、成形も容易である。また、加工後にバリやわれ等の不具合を生じる恐れもない。
さらに、本実施の形態によれば、二つのカバー部材の間に金属製の接合部材を介在させることにより、外力の作用に起因するカバー部材の変形を抑制することができ、外装体内部に収容される各種機能部材を保護することができる。
図9は、本発明の一実施の形態の変形例に係る電子機器用外装体の構成を示す斜視図である。同図においてデジタルカメラ200を外装する外装体11は、略椀状をなす二つのカバー部材12および13が、接合部材15を介して接合されて成る。このデジタルカメラ200の側面、すなわちカバー部材12とカバー部材13とが組み合わされることによって形成される空隙部28には、蓋部材14が筐体部材に対して着脱自在に装着されている。デジタルカメラ200の内部構成は、デジタルカメラ100の内部構成と同様であり、蓋部材14を筐体部材から取り外すと、図示しない記憶媒体6や電池7等の機能部材の一部が、各々を装着する装着用部材に装着された状態で露出するようになっている。
蓋部材14は、略直方体状をなす主板部14aと、この主板部14aの対向する端部から突出して筐体部材に係止される二つのフック部14bと、を備える。各フック部14bの先端部は、接合部材15の端部付近の内側面に穿設される開口部(図示せず)に嵌合、係止される。この蓋部材14を筐体部材から取り外す際の便宜のため、筐体部材のうち蓋部材14が装着される空隙部28に面する上下内側面端部付近には、蓋部材14を取り出す際に指を引掛けて蓋部材14を挟持するための引掛部201および202が設けられている。
図10は、本発明の一実施の形態の別な変形例に係る電子機器用外装体の構成を示す斜視図である。同図においてデジタルカメラ300を外装する外装体16は、二つのカバー部材17および18が直接固着されて成る。このうち、カバー部材17は、上述したカバー部材2などと同様の略椀形状をなすが、カバー部材18は平板状をなす。このカバー部材18は、無垢材60から平板状に形取った木材を一対の金型によって肉厚方向に圧縮することによって形成され、カバー部材17と接着、ビス止め等によって固着されて筐体部材を形成する。カバー部材17とカバー部材18とが組み合わされることによって形成される空隙部38には、蓋部材19が着脱自在に装着されている。デジタルカメラ300の内部構成も、デジタルカメラ100の内部構成と同様であり、蓋部材19を筐体部材から取り外すと、図示しない記憶媒体6や電池7等の機能部材の一部が、各々を装着する装着用部材に装着された状態で露出するようになっている。
蓋部材19は、略直方体形状をなす主板部19aと、この主板部19aの一方の長辺に沿って所定の間隔で設けられ、カバー部材17の主板部17aの内側面に穿設される溝部(図示せず)に係止される二つのフック部19bと、主板部19aの他方の長辺に沿って所定の間隔で設けられ、筐体部材に装着したときにカバー部材18の内側面に突設される二つの突起部181がそれぞれ嵌合される二つの溝部19cと、を備える。
蓋部材19を筐体部材に装着する際には、二つの溝部19cをカバー部材18の二つの突起部181にそれぞれ嵌合し、フック部19bが設けられた長辺をカバー部材17に向けて押し付けることによってフック部19bが主板部17aの内側面に入っていき、内部の溝部に係止される。蓋部材19を筐体部材から取り外す際には、フック部19bが設けられた方の長辺を主板部17aから離間させる方向に力を加えることによってフック部19bを主板部17aの溝部から取り外す。
以上説明した本実施の形態の二つの変形例によれば、上記一実施の形態と同様に、圧縮木材を用いることによって主たる部分を構成しつつも容易に成形を行い得る電子機器用外装体および当該電子機器用外装体によって外装される電子機器を提供することができる。
(その他の実施の形態)
ここまで、本発明を実施する上で最良と思われる一実施の形態を詳述してきたが、本発明はこの実施の形態によってのみ限定されるものではない。例えば、蓋部材として圧縮成形した木材を適用してもよい。この場合には、蓋部材の繊維方向がその蓋部材の長手方向に略平行であるとともに、その蓋部材の肉厚方向と略直交するように無垢材からの形取りを行う。この結果、木材を原材料とするカバー部材や蓋部材において、木材繊維が寸断されて強度が極端に弱くなるような場所や方向がなく、曲げや引張り等に対する強度がどの部分でも高くかつ一様とすることができ、成形も容易である。この意味では、本発明に係る電子機器用外装体は、二つの木材を用いて形成される場合に限られるわけではなく、一般には成形すべき3次元形状に応じて複数の木材を用いることによって形成される。
本発明に係る電子機器用外装体を適用可能な電子機器としては、上述したデジタルカメラの他、携帯電話、PHSまたはPDA等の携帯型通信端末、MD、CD、DVDまたはカセットテープ等の音声記録媒体を装着して音声を出力する携帯型オーディオ装置、ICレコーダ、携帯型テレビ、携帯型ラジオ、各種家電製品のリモコン、デジタルビデオなどがある。
このように、本発明は、ここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含みうるものであり、特許請求の範囲により特定される技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を施すことが可能である。
本発明の一実施の形態に係る電子機器の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る電子機器用外装体の構成を示す図である。 図1のA−A線部分断面図である。 蓋部材を開いた状態を示す図である。 図1のB−B線断面図である。 木材を無圧縮状態の無垢材から形取る状況を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る電子機器用外装体を加工する際の圧縮工程の概要を示す説明図である。 圧縮工程における木材圧縮時の状態を示す図である。 本発明の一実施の形態の変形例に係る電子機器用外装体の構成を示す図である。 本発明の一実施の形態の別な変形例に係る電子機器用外装体の構成を示す図である。
符号の説明
1、11、16 外装体(電子機器用外装体)
2、3、12、13、17、18 カバー部材
2a、3a、4a、14a、17a、19a、61a 主板部
2b、2c、3b、3c 側板部
4、14、19 蓋部材
4b、5a ヒンジ部
4c、14b、19b フック部
5、15 接合部材
6 記憶媒体(機能部材)
7 電池(機能部材)
8、28、38 空隙部
19c 溝部
21、22、31、51、52 開口部
23、32 切り欠き
45 ヒンジ軸
60 無垢材
61 木材
71、81 金型
72 凸部
82 凹部
100、200、300 デジタルカメラ
101 撮像部
102 フラッシュ
103 シャッターボタン
104 制御回路
105 撮像素子
106 表示部
107 駆動回路
108 記憶媒体コネクタ
109 電池ホルダ
181 突起部
201、202 引掛部
L、L2、L3 木材繊維方向
R、r 肉厚

Claims (10)

  1. 3次元形状に圧縮成形された複数の木材が組み合わさって成る筐体部材と、
    前記複数の木材が組み合わされることによって形成される前記筐体部材の空隙部を開閉自在に被覆する蓋部材と、
    を備えたことを特徴とする電子機器用外装体。
  2. 前記空隙部は、電子機器を構成するために前記筐体部材の内部に設けられる機能部材が露出する位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器用外装体。
  3. 前記機能部材は、電池および/または記憶媒体であることを特徴とする請求項2記載の電子機器用外装体。
  4. 前記複数の木材の繊維方向は、各木材の長手方向に略平行であって各木材の肉厚方向と交差し、
    前記蓋部材の少なくとも一つの表面は、前記複数の木材の長手方向に略直交することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の電子機器用外装体。
  5. 前記空隙部は、前記複数の木材のうち少なくとも2つの木材に跨って形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の電子機器用外装体。
  6. 前記筐体部材をなす複数の木材を接合する接合部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の電子機器用外装体。
  7. 前記蓋部材は、前記接合部材に蝶着されたことを特徴とする請求項6記載の電子機器用外装体。
  8. 前記蓋部材は、圧縮成形された木材から成り、
    前記蓋部材をなす木材の繊維方向は、前記蓋部材の長手方向に略平行であるとともに、前記蓋部材の肉厚方向と交差することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の電子機器用外装体。
  9. 前記蓋部材は、金属、熱可塑性樹脂、および硬質ゴムのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の電子機器用外装体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項記載の電気機器用外装体によって外装されたことを特徴とする電子機器。
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