JP2007038214A - 洗米排水の固形成分の除去方法、洗米排水の固形成分の再利用方法 - Google Patents

洗米排水の固形成分の除去方法、洗米排水の固形成分の再利用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡易な方法で洗米排水の固形成分を除去し、且つ、除去した固形成分を機能性食品等の原料として再利用することを課題とする。
【解決手段】 洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加し、洗米排水に含まれる固形成分の表層蛋白質を除去する。表層蛋白質の除去によって、固形成分に含まれるデンプン質由来の水酸基が現れる。水酸基は負の電位を帯びており、固形成分の表面に負の電位が形成される。この水酸基と洗米排水に含まれる金属陽イオンとが静電的相互作用で結合し、固形成分が凝集し、その自重で沈降させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、凝集・沈降剤を用いない洗米排水の固形成分の除去方法、及び、除去した固形成分の再利用方法に関する。
日本酒醸造、食品加工業等では、原料米を精米する際に大量の洗米排水を産生している。さらに近年、無洗米と呼ばれる洗米処理済の米の需要が、一般家庭ならびにファーストフード、ファミリーレストラン等の飲食業界を中心に高まっている。洗米排水は有機物、窒素、リン等を含むため、水質汚濁の原因になる。無洗米製造現場では、無洗米製造機を導入しているが、その結果、洗米排水は高濃度化し、処理量も増えて、排水処理費の負担増を余儀なくされている。
一方で、洗米排水に含まれる米糠成分は、γ−アミノ酪酸(GABA)やその前駆体の有用アミノ酸(グルタミン酸)、フィチン酸やイノシトールなどの有用物質を含んでおり、機能性食品としての利用を期待できる。また、洗米排水中に含まれているデンプン粒子を、バイオエタノールや生分解性プラスチック等の原材料として積極的に利用しようとする試みも報告されている。
このため、様々な洗米排水を処理する方法が開示されているが、その処理方法は、凝集沈殿剤添加による固液分離能を付加して処理するもの(例えば、特許文献1)と、フィルタープレス等のろ過プロセスを用いたもの(例えば、特許文献2)に大別される。
特許文献1に開示の発明は、イオン交換/吸着成分、凝結成分及び助沈成分を含む、食品の洗浄排水処理用凝集剤である。イオン交換/吸着成分として人工ゼオライト、凝結成分として水溶性アルミニウム等、そして助沈成分として硫酸カルシウム等を用いている。
イオン交換機能及び吸着機能により、洗米排水に対する凝集作用を促進し、凝集物を形成し、その際に発生する悪臭成分を吸着している。
特許文献2に開示の発明は、ろ過手段とクリーニング手段を設けた洗米排水の処理装置である。ろ過手段として、柔軟性ろ材と柔軟性網状体との2層構造としたフィルターを複数並列して設置し、フィルターの一端から他端までローラでクリーニングすることによって、フィルターの目詰まりを防止している。
特開2002−225513号公報 特開平11−267411号公報
特許文献1に記載の発明の凝集剤は、塩素分、ゼオライト等を含み、凝集した沈殿物も当然それらを含む。このため、食品材料として再利用することができないという問題がある。
また、凝集剤を調製するには複数の物質が必要で、調製が複雑という課題も残る。
特許文献2に記載の発明は、ろ材、クリーニング装置等が必要であり、装置が複雑である。装置自体が高価になることに加え、洗米排水を処理するための運転費、メンテナンス費等で、コストが高くなるという難点がある。
本発明は、上記事項に鑑み、簡易な方法で洗米排水の固形成分を除去し、且つ、除去した固形成分を機能性食品等の原料として再利用することを課題とする。
本発明は洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加し、前記洗米排水に含まれる固形成分を凝集して沈降させることを特徴とする。
また、本発明は前記プロテアーゼ含有酵素として、酸性プロテアーゼを用いることを特徴とする。
更に、本発明は前記プロテアーゼ含有酵素として、プロテアーゼM、プロテアーゼA、又はビオザイムを用いることを特徴とする。
更に、本発明は前記洗米排水に金属陽イオンを添加することを特徴とする。
更に、本発明はプロテアーゼ含有酵素で洗米排水に含まれる固形成分の表層蛋白質を除去して水酸基を露出させ、前記水酸基と前記洗米排水に含まれる金属イオンとの結合により、前記固形成分を凝集して沈降させることを特徴とする。
更に、本発明は前記プロテアーゼ含有酵素として、酸性プロテアーゼを用いることを特徴とする。
更に、本発明は前記プロテアーゼ含有酵素として、プロテアーゼM、プロテアーゼA、又はビオザイムを用いることを特徴とする。
更に、本発明は前記洗米排水に金属陽イオンを添加することを特徴とする。
更に、本発明は洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加し、前記洗米排水に含まれる固形成分の表層蛋白質を除去し、デンプン質由来の水酸基を露出して負の表面電位を形成し、前記水酸基と前記洗米排水に含まれる金属陽イオンとを静電的相互作用によって結合させて前記固形成分を凝集し、凝集した前記固形成分を自重によって沈降させることを特徴とする。
更に、本発明は請求項1〜9のいずれか1に記載の洗米排水の固形成分の沈降方法によって沈降させた固形成分を除去した上澄み液を、そのまま排水として処理することを特徴とする。
更に、本発明は請求項1〜9のいずれか1に記載の洗米排水の固形成分の除去方法によって沈降させた固形成分を、機能性食品の原料として再利用することを特徴とする。
本発明によると、洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加するだけで、簡単に洗米排水に含まれる固形成分を除去できる。プロテアーゼ含有酵素が固形成分の表層蛋白質を除去し、デンプン質由来の水酸基が露出され、この水酸基と洗米排水に含まれる金属陽イオンとの静電的相互作用によって、固形成分が凝集して、自重で沈降するためである。
また、洗米排水は、固形成分との結合に関与する金属陽イオンを元々含んでいる。このため、洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加するだけで、複雑な操作等を要さずに、自然に固形成分を凝集、沈降できる利点がある。
更に、洗米排水のpHと、ほぼ等しい活性pHを有する酸性プロテアーゼを用いるため、効率的に洗米排水の固形成分の表層蛋白質を除去でき、固形成分の凝集、沈降を効率よく行える。
更に、前述のように、本発明は洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加するだけで、洗米排水の固形成分を凝集できるため、従来のように凝集剤を使わなくてよいという利点がある。このため、複雑な凝集剤が不要であり、固形成分もそのまま取り出せる。
更に、本発明では、ろ材やクリーニング装置等を用いる必要が無いため、高価な装置が不要であることに加え、洗米排水を処理するための運転費、メンテナンス費等が不要である。このため、低コストで洗米排水の処理を実現している。
更に、金属陽イオンを添加することで、洗米排水の固形成分の凝集、沈降を更に促進できる。金属陽イオンを増量すれば、固形成分の水酸基との結合が促進されるからである。
更に、プロテーゼ含有酵素によって、洗米排水の有機物を固形成分として、ほぼ凝集、沈降でき、上澄み液はほとんど有機物等を含まないので、洗米排水から固形成分を除去した上澄み液を、そのまま排水として処理できる。更に、プロテアーゼ含有酵素は一定時間経過すると、失活し、上澄み液に酵素剤も残らないからである。
更に、除去した固形成分を機能性食品等の材料として利用できる。本発明では、凝集剤を一切使わず、洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加しているだけである。プロテアーゼ含有酵素は一定時間経過すると失活する。そして、凝集剤を一切使わないため、当然に体内に影響を与える有害物質を含まない。このため、除去した固形成分には米糠成分だけが含まれ、γ−アミノ酪酸、有用アミノ酸等、豊富に含まれている成分を有効に再利用できる。
図1は、本発明による洗米排水の凝集、沈降メカニズムを示す模式図である。図2は、本発明によって処理をした洗米排水の固形成分のFT−IR分析図である。図3は、本発明によって処理をした洗米排水の固形成分の表面電位測定図である。図4は、洗米排水成分の沈降性に及ぼすキレート剤添加の影響を示す、沈降定数測定図である。図5は、本発明のプロテアーゼ含有酵素添加による、洗米排水の固形成分の凝集状態を示す拡大写真である。図6は、本発明のプロテアーゼ含有酵素添加による、洗米排水の固形成分の沈降性を示す沈降定数測定図である。図7は、洗米排水の固形成分の沈降性に及ぼすプロテアーゼ含有酵素の添加量の影響を示す、沈降定数測定図である。図8は、本発明によって洗米排水の固形成分を沈降させた後の、上澄み液の炭素量を示す濃度測定図である。図9は、本発明による洗米排水の固形成分の凝集・沈殿装置の工程図である。
図1は、本発明による洗米排水に含まれる固形成分の凝集、沈降メカニズムを示す模式図である。
本発明では、洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加する工程(酵素添加工程)と、洗米排水に含まれる固形成分の表層蛋白質を除去し、デンプン質由来の水酸基を露出して負の表面電位を形成する工程(負の表面電位形成工程)と、水酸基と洗米排水に含まれる金属陽イオンとを、静電的相互作用によって結合させて固形成分を凝集し、凝集した固形成分を自重によって沈降させる工程(凝集沈降工程)から構成される。
酵素添加工程について説明する。
洗米排水の固形成分である精白かすは、乾燥重量あたり50%以上のデンプン質、10%以上の蛋白質、及びミネラル分を含む。このため、洗米排水の固形成分は表層が蛋白質に覆われた微粒子である。また、ミネラル分は洗米排水中に金属陽イオンとして存在している。
本実施例には、(株)食協中深川精米工場の無洗米加工装置(SJR2A型、(株)サタケ)で得た洗米排水を用いた。この洗米排水は処理量2000kg/h、使用水量(排水量)300l/h、稼働時間8h/dayの条件で無洗米製造を行った際に排出されたものである。
表1に、本実施例に供した洗米排水の基本成分を示す。洗米排水の成分は、全有機体炭素計(TOC−500、(株)島津製作所)、化学的酸素要求量(COD)は、過マンガン酸カリウム法(JIS0K102)に従い分析した。汚泥濃度(MLSS)は、洗米排水100mlを乾燥し、水分を除去した後の固形成分の乾燥重量で測定した。
Figure 2007038214
全炭素濃度(TC)が100,000mg/lを超えており、また汚泥濃度(MLSS)も高いことから、固形成分を多量に含む排水であることが明らかである。なお、本実施例では、TCは洗米排水中の固形成分がプロテアーゼ含有酵素によって溶解せずに、沈降したか否かを示す指標として用いる。
また、活性汚泥法で通常処理されている排水のCOD値は、5000ppm以下であり、この洗米排水は、微生物が分解できる有機物量を超えている。このまま活性汚泥法によって処理すると、有機物が分解されることなく海域や湖沼に流出され、環境を悪化させてしまう。更に、本排水は弱酸性(pH4.3〜4.6)である。このため、活性汚泥処理法を行う前に、希釈、ろ過、中和、遠心分離等の段階的な前処理が不可欠な排水である。
ポリプロピレン150ml遠心管120mm×16φ(corning430790,Corning)に洗米排水100mlを準備し、任意のプロテアーゼ含有酵素(0.01〜2.0mg)を、酢酸緩衝液(pH5.0、0.1M)0.05mlに溶解させて洗米排水中に添加し、ボルテックスミキサーで充分に攪拌・混合した。なお、新米の洗米排水の場合、pHがほぼ4.5であるため、酢酸緩衝液によるpH調製は不要である。
本実施例では、プロテアーゼ含有酵素として、食品添加物用酵素であるプロテアーゼM(3000u/mg、(株)天野エンザイム)、プロテアーゼA(10,000u/mg、(株)天野エンザイム)、及び、ビオザイムM(90u/mg、(株)天野エンザイム)を洗米排水の酵素処理に供した。
酵素反応溶液は、酵素添加後、レシプロ式振とう恒温槽(BW201+BF400型、(株)yamato)で、振とう速度100rpm、反応温度20、30、40、50℃の条件下で振とうし、酵素反応の進行中は均一に分散する状態を維持した。
反応時間を12、24、36時間とし、反応後の反応溶液を60分、120分静置したサンプルの固形成分と上澄み液との境界線を測定し、反応溶液に占める固形成分の体積比を沈降定数SV(%)として測定した。なお、60分静置した反応溶液をSV60とし、120分静置したものをSV120とする。
また、沈降性を比較するために、プロテアーゼ含有酵素を添加しないもの(コントロール)も同様に行った。
次に、負の表面電位形成工程について説明する。
プロテアーゼ含有酵素は蛋白質を分解、除去する働きがある。洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加すると、洗米排水に含まれるこの表層蛋白質を除去する。
表層蛋白質の除去により、固形成分内部のアミロペクチン、アミロース等のデンプン質が表層に現れる。このため、デンプン質の官能基である水酸基が現れる。水酸基は負の電位を帯びているので、固形成分の表面に負の電位を形成する。
図2は、本発明によって処理をした反応溶液のFT−IR分析図である。
洗米排水100mlに、各プロテアーゼ含有酵素0.1gを添加して、30℃で24時間反応を行い、その後60分静置した反応溶液を分析した。
図2(A)は、プロテアーゼMを添加した反応溶液、図2(B)はプロテアーゼAを添加した反応溶液、図2(C)はビオザイムを添加した反応溶液、図2(D)は酵素を添加しなかった反応溶液(コントロール)の分析図である。
プロテアーゼ含有酵素を添加した洗米排水では、3150cm−1付近で特異的に吸収量が増えている。3150cm−1付近の吸収帯は水酸基由来の吸収帯である。一方、コントロールでは同様の吸収はない。
米のデンプンは、15〜30%のアミロースと70〜85%のアミロペクチンとから構成されているが、プロテアーゼ含有酵素で固形成分の表層蛋白質が除去され、アミロース及びアミロペクチンに含まれるグルコース由来の水酸基が、固形成分表層に露出したことが確認できる。
図3は反応溶液の沈降物の表面電位を示している。
反応溶液(洗米排水)中に含まれる沈降成分を、遠心分離(11,000xg、4℃、10min)により回収し、純水により再懸濁・洗浄した沈降成分の表面電位値を測定した。表面ゼータ電位の測定は、顕微鏡電気泳動法ゼータ電位測定装置(Zeecom ZC−2000型、(株)マイクロテック・ニチオン)を用いた。
沈降性を示したプロテアーゼ含有酵素を添加した反応溶液の粒子表面の負の表面電位が高い。特に、プロテアーゼM処理後の洗米粒子表層の表面電位が約−65mVであるのに対し、沈降性を示さなかったコントロールは、約−35mVである。プロテアーゼMを添加することで、コントロールの倍近い電位差の形成が確認できる。これらから、反応溶液の沈降物とその表面電位との間には、高い相関関係(相関係数:r=0.848)があることがわかる。
プロテアーゼ含有酵素で処理することで、固形成分表層の負の表面電位が増加し、それに伴って固形成分の沈降容積が減少する。このことから、洗米粒子表層の負電荷形成が固形成分の沈降性促進の直接的な原因であることがわかる。
凝集沈降工程について説明する。
洗米排水の固形成分となる精白かすは、珪素、カリウム、マグネシウム等、多量の金属陽イオンを含む。固形成分のデンプン質由来の水酸基と洗米排水に含まれる金属陽イオンとが静電的相互作用によって架橋形成や、静電的反発力を消去する。これらによって固形成分が凝集してマクロ分子を形成する。このマクロ分子の自重によって、固形成分が沈降する。
図4は、洗米排水に含まれる金属陽イオンの沈降性に与える影響を示している。
洗米排水中の金属キレート剤濃度を0、1、10、100、1000ppmに調製し、各サンプル100mlにプロテアーゼ含有酵素0.1gを添加して、上述の様に反応を行い、沈降定数を測定した。
金属キレート剤として、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコールビス四酢酸(EGTA)、塩化−1,10−フェナントロニウム(塩化−フェナントロニウム)、及び、メシル酸デフェロキサミン(DFMO)を用いた。
なお、EDTAは種々の金属イオンと錯体形成するキレート剤である。また、EGTAはCaイオン、塩化―フェナントロニウムはFe(二価)イオン、DFMOはFe(三価)イオンと、それぞれ選択的に錯体形成するキレート剤である。
金属キレート剤濃度が0のものが、洗米排水そのものであり、洗米排水に含まれる金属陽イオンと固形成分が結合するため、良好な沈降性を示しているが、金属キレート剤濃度が高くなるにつれ、沈降定数の悪化が見られる。
一方、コントロールでは、金属キレート剤の濃度変化による沈降性の変化は見られない。
これらから、金属キレート剤が洗米排水に含まれる金属陽イオンと錯体を形成し、これが洗米排水の固形成分と金属陽イオンとの結合を阻害し、沈降定数の悪化を招いていることがわかる。
中でも、塩化―フェナントロニウムを添加した反応溶液では、塩化―フェナントロニウム濃度の増加に伴い、顕著に沈降定数が増加している。Fe(二価)イオンが洗米排水の固形成分の凝集に大きな影響を与えていることを示唆している。
精白かすには珪素、カリウム、マグネシウム等、大量のミネラルを含んでいる。これらの陽イオンのミネラル成分が、プロテアーゼ含有酵素で表層蛋白質を除去し、水酸基が露出した洗米排水の固形成分と洗米排水に含まれる金属陽イオンとが、静電的な相互作用によって架橋形成や静電的反発力を消す。こうしたことによって、凝集、沈降を促進していることがわかる。
また、固形成分との結合に関与する金属陽イオンの量が増えると、固形成分の凝集が促進される。多くの金属陽イオンが結合に関与すれば、固形成分の凝集によるマクロ分子が更に大きくなり、且つ、密度も大きくなる。このため、洗米排水に金属陽イオンを添加して、プロテアーゼ含有酵素で反応を行えば、更に固形成分の凝集、沈降を促進できる。
図5は、本発明のプロテアーゼ含有酵素添加による、洗米排水の固形成分の凝集状態を示す拡大図である。
図5(A)はコントロールの拡大写真、図5(B)がプロテアーゼMを添加した反応溶液の拡大写真である。図5(A)では固形成分が分散しており、微粒子状であるため、沈降性が著しく悪いことがわかる。一方、図5(B)では固形成分の凝集が見られる。このように洗米排水の固形成分が凝集してマクロ分子が形成されるため、その自重によって沈降性を促進している。
図6はプロテアーゼ含有酵素添加による洗米排水の固形成分の沈降性を示す沈降定数測定図である。
プロテアーゼ含有酵素を添加した反応溶液は、いずれも沈降性が向上している。
特に、30℃及び40℃で反応した反応溶液では、優れた固形成分の沈降を示し、24時間静置した反応溶液が最も高い沈降性を示した。
中でも、プロテアーゼMを添加した反応溶液では、さほど酵素活性の値が高くないにもかかわらず、反応温度30℃、24時間静置時の汚泥容積の値は43%と、最も良好な値を示した。また、SVI値(汚泥容量指数)は7.2(ml/g)を示した。この値は、良好な沈降性を示す活性汚泥処理の値(56ml/g)の約1/7であり、活性汚泥処理よりも優れた沈降性を有することを示している。
プロテアーゼMは酸性プロテアーゼであり、pH4.5で高い酵素活性を示す酵素である。洗米排水のpHは4.5であり、活性pHと同じであるため、活性酵素数がさほど多くないにも関わらず、固形成分の表層蛋白質を効果的に除去できる。このため、優れた沈降性を与えている。
プロテアーゼAはpH7.0の条件下、高い酵素活性を示す酵素であり、洗米排水とは活性pHが異なる。しかし、10,000u/mgと活性酵素数が多いために、洗米排水に含まれる固形成分の表層蛋白質を除去でき、凝集、沈降を促進する。
ビオザイムMは、150u/mgと活性酵素数は低いが、高い沈降性を示している。ビオザイムはα−アミラーゼを含有している。α−アミラーゼは糖を分解する性質を持ち、また、界面活性剤の働きをする。このため、表層蛋白質とデンプン質の結合を弱め、表層蛋白質を剥ぎ取り、デンプン質の水酸基を露出して、固形成分を凝集、沈降させている。
一方、酵素を添加していないコントロールでは、どの反応温度、反応時間後においても固形成分の沈降が見受けられない。このことからも、プロテアーゼ含有酵素が洗米排水の固形成分の沈降を促進していることがわかる。
なお、36時間静置の反応溶液は、24時間静置の反応溶液より沈降性が悪化している。洗米排水はデンプン粒子を核とした粒子成分を含んでおり、酵素処理が長時間に及ぶと、デンプン粒子の膨潤や可溶化が進み、粒子の密度が水に近くなるためである。このことから、反応溶液の静置は24時間程度とすることが好ましい。
図7に、洗米排水の固形成分の沈降性に及ぼす、プロテアーゼ含有酵素の添加量の影響を示す。
洗米排水100mlに、プロテアーゼMを0.01、0.05、0.1、1.0、2.0g添加した各サンプルを、上述同様に30℃で24時間反応を行い、その後60、120分静置して沈降定数を測定した。プロテアーゼMの添加量を増やすと、洗米排水成分の沈降が促進されている。プロテアーゼMの添加によって、洗米排水の固形成分の沈降性が向上することは明らかである。
プロテアーゼM添加量が1.0gの場合と2.0gの場合では、さほど沈降性に差異が見受けられない。本洗米排水100mlの沈降性付加に対する酵素添加量は、沈降効果及びコストの面から、0.1〜1mg(3000u/ml)が好ましい。また、60分静置と120分静置のものを比べてもさほど差異はないため、60分程度静置すれば十分に固形成分を沈降できる。
図8で、洗米排水の固形成分を沈降させた後の上澄み液について説明する。
プロテアーゼMを添加していないもの(stock soln)と比較してみると、プロテアーゼMの添加量に伴い、上澄み液の全炭素(TC)量が減少している。プロテアーゼMの添加によって、ほぼ固形成分が上澄み液に溶解していないことがわかる。このことから、酵素添加によりデンプン粒などの洗米排水中に含まれる固形成分はほとんど溶解せずに沈降し、底部で凝集、沈降している。
また、プロテアーゼ含有酵素処理をしていない、遠心分離機(11,000xg、4℃、10min)で分離した上澄み成分(可溶性TC成分)と殆ど値が変わらない。
なお、反応溶液の上澄み液のCODは4000〜5000ppmであった。これは通常の活性汚泥法により微生物が分解できる有機物量であるため、この上澄み液を活性汚泥法によって処理することができる。また、海域、湖沼に排出しない場合には法令上の制限を受けないため、そのまま排水として捨てることができる。
プロテアーゼ含有酵素は一定時間を経過すると失活する。したがって、本発明で除去した洗米排水の固形成分は米糠成分そのものであるため、体内に入っても何ら問題ない。米糠成分にはγ−アミノ酪酸、グルタミン酸、フィチン酸やイノシトール等の有用成分を含んでいるため、除去した固形成分を機能性食品等の原料として再利用することが可能である。
次に、図9に基づいて、本発明の一実施形態を説明する。図9は、本発明による洗米排水の固形成分の凝集・沈殿装置の工程図である。この装置は、pH調整槽3、酵素投入槽4、凝集沈殿槽(酵素反応槽)5から構成される。符号1は、本装置を全体的に示す。
この洗米排水に含まれる固形成分の凝集・沈降装置1は以下のようなものである。洗米排水投入口2から、洗米排水をpH調整槽3に投入する。ここで、酸、アルカリ溶液の滴下により、設定したpHに調整する。所定のpHに調整した後、酵素投入槽4に投入し、同時に酵素剤を添加する。酵素が洗米排水中に均一に分散するように攪拌した後、酵素剤を含んだ洗米排水は、酵素投入槽から凝集沈殿槽(酵素反応槽)5に注がれる。ここで、酵素反応(タンパク質分解反応)と洗米排水中の固形成分の凝集・沈降が同時進行する。凝集・沈降した固形成分は、回収バルブ6から回収される。
また、上澄み液排出口7から排出される。上澄み液はそのまま捨てることもできるが、活性汚泥装置等の生物処理装置で処理し、放流してもよい。
以上のように、本実施形態によると、遠心分離やろ過装置等を必要とせず、簡便に洗米排水中の固形成分の沈降・回収が可能である。
洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加するだけで、簡単に洗米排水に含まれる固形成分を除去できる。また、除去した洗米排水に含まれる固形成分は有用なアミノ酸等を含み、健康食品等に再利用できる。このため、無洗米製造業、排水処理業、並びに食品製造業等での利用が期待できる。
本発明による洗米排水の固形成分の凝集、沈降メカニズムを示す模式図である。 本発明によって処理をした洗米排水の固形成分のFT−IR分析図である。 本発明によって処理をした洗米排水の固形成分の表面電位測定図である。 洗米排水成分の沈降性に及ぼすキレート剤添加の影響を示す沈降定数測定図である。 本発明のプロテアーゼ含有酵素添加による洗米排水の固形成分の凝集状態を示す拡大写真である。 本発明のプロテアーゼ含有酵素添加による洗米排水の固形成分の沈降性を示す沈降定数測定図である。 洗米排水の固形成分の沈降性に及ぼすプロテアーゼ含有酵素の添加量の影響を示す沈降定数測定図である。 本発明によって洗米排水の固形成分を沈降させた後の上澄み液の炭素量を示す濃度測定図である。 本発明による洗米排水の固形成分の除去方法の一実施形態を示す工程図である。
符号の説明
1 凝集沈殿装置
2 洗米排水投入口
3 pH調整槽
4 酵素投入槽
5 凝集沈殿槽(酵素反応槽)
6 回収バルブ
7 上澄み液排出口

Claims (11)

  1. 洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加し、前記洗米排水に含まれる固形成分を凝集して沈降させることを特徴とする洗米排水の固形成分の除去方法。
  2. 前記プロテアーゼ含有酵素として酸性プロテアーゼを用いることを特徴とする請求項1に記載の洗米排水の固形成分の除去方法。
  3. 前記プロテアーゼ含有酵素としてプロテアーゼM、プロテアーゼA、又はビオザイムを用いることを特徴とする請求項1に記載の洗米排水の固形成分の除去方法。
  4. 前記洗米排水に金属陽イオンを添加することを特徴とする請求項1に記載の洗米排水の固形成分の除去方法。
  5. プロテアーゼ含有酵素で洗米排水に含まれる固形成分の表層蛋白質を除去して水酸基を露出させ、
    前記水酸基と前記洗米排水に含まれる金属イオンとの結合により、前記固形成分を凝集して沈降させることを特徴とする洗米排水の固形成分の除去方法。
  6. 前記プロテアーゼ含有酵素として酸性プロテアーゼを用いることを特徴とする請求項5に記載の洗米排水の固形成分の除去方法。
  7. 前記プロテアーゼ含有酵素としてプロテアーゼM、プロテアーゼA、又はビオザイムを用いることを特徴とする請求項5に記載の洗米排水の固形成分の除去方法。
  8. 前記洗米排水に金属陽イオンを添加することを特徴とする請求項5に記載の洗米排水の固形成分の除去方法。
  9. 洗米排水にプロテアーゼ含有酵素を添加し、
    前記洗米排水に含まれる固形成分の表層蛋白質を除去し、デンプン質由来の水酸基を露出して負の表面電位を形成し、
    前記水酸基と前記洗米排水に含まれる金属陽イオンとを静電的相互作用により結合させて前記固形成分を凝集し、
    凝集した前記固形成分を自重によって沈降させることを特徴とする洗米排水の固形成分の除去方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1に記載の洗米排水の固形成分の除去方法によって沈降させた固形成分を除去した上澄み液をそのまま排水として処理することを特徴とする洗米排水の固形成分の除去方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか1に記載の洗米排水の固形成分の除去方法によって沈降させた固形成分を機能性食品の原料として再利用することを特徴とする洗米排水の固形成分の再利用方法。
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