JP2007037827A

JP2007037827A - 注射器用シリンジ

Info

Publication number: JP2007037827A
Application number: JP2005226682A
Authority: JP
Inventors: Takaki Okanda; 高貴大神田; Koji Hosoda; 光司細田
Original assignee: Enomoto Co Ltd
Current assignee: Enomoto Co Ltd
Priority date: 2005-08-04
Filing date: 2005-08-04
Publication date: 2007-02-15

Abstract

【課題】長年使用したり、長年にわたり使用しても、あるいは保存しても封止不良が生じることなく、製品品質が高いとともに製造コストが比較的安い注射器用シリンジを提供する。
【解決手段】中空円筒状のシリンダー１の中へ先端が円板状のスライド・ピストン２を挿入してなる注射器用シリンジにおいて、スライド・ピストンの自由端近くが自由端に向かうにつれて外径が大きくなるとともに肉厚が薄くなる、樹脂製、柔軟樹脂製あるいは柔軟剤入り樹脂製の可変形部となっており、スライド・ピストンの可変形部がシリンダーの内側面に当接することを特徴とする注射器用シリンジである。
【選択図】図１

Description

本発明は注射器用シリンジに関する。

第１の従来技術
図２は従来の注射器用シリンジの正面断面図である。シリンダー１は中空円筒部１５の閉止端１４に注射針接続部１６を接続してなり、これらの部分は中心軸を共通にしている。スライド・ピストン２は円柱状の本体部２２と押圧操作部２３とが接続部２４を介して接続してなり、これらの部分も中心軸を共通にしている。そして、本体部２２の自由端にはゴム製円板２１が取り付けてある。

そして、ゴム製円板２１の円周縁２１ａは、シリンダー１の中空円筒部１５の内側面１１に密接しながら中心軸方向に移動し、閉止端１４の内面に当接するまで移動可能であり、逆方向については、シリンダー１の自由端１０から抜け出るまで移動可能である。

第２の従来技術
図３は従来の他の注射器用シリンジの正面断面図である。シリンダー１は第１の従来技術のシリンダーとほぼ同じである。スライド・ピストン２は細径の本体部２５の一端に円板状の封止部２６が一体に連続し、他端に押圧操作部２７が連続しており、樹脂製である。

スライド・ピストン２の封止部２６の円周側面２６ａがシリンダー１の中空円筒部１５の内側面１１に密接しながら中心軸方向に移動する。

第１の従来技術については、ゴム製円板２１を本体部２２の自由端に取り付ける組立工程が必要であり、製造コストが高くなるとともに組立不良が生じやすいという問題がある。また、ゴムは経年劣化しやすいので、長期保存すると、スライド・ピストンとシリンダーとの閉止不良等の製品品質不良が生じやすいという問題がある。

また、第２の従来技術については、シリンダーの肉厚が薄く、温度変化により内径が変化しやすいため、スライド・ピストンが安定してスライドするのが困難であり、閉止不良等が生じやすいという問題がある。

よって、本発明の目的は、長年使用したり、長年にわたり使用しても、あるいは保存しても封止不良が生じることなく、製品品質が高いとともに製造コストが比較的安い注射器用シリンジを提供することである。

上記目的は、請求項１に記載の本発明に係る注射器用シリンジ、すなわち、中空円筒状のシリンダーの中へ先端が円板状のスライド・ピストンを挿入してなる注射器用シリンジにおいて、スライド・ピストンの自由端近くが自由端に向かうにつれて外径が大きくなるとともに肉厚が薄くなる、樹脂製、柔軟樹脂製あるいは柔軟剤入り樹脂製の可変形部となっており、スライド・ピストンの可変形部がシリンダーの内側面に当接することを特徴とする注射器用シリンジによって、達成される。

本発明の注射器用シリンジにおいては、スライド・ピストンの自由端近くが自由端に向かうにつれて外径が大きくなるとともに肉厚が薄くなる可変形部となっているので、可変形部の先端近くが容易に自由に変形可能であり、シリンダーの内側面の形状に柔軟に対応して完全に密閉できるとともに、繰返し使用したり、長期間保存しても変形特性はほとんど劣化せず、密閉性能が維持される。

また、本発明の注射器用シリンジにおいては、自由端が樹脂、柔軟樹脂、あるいは柔軟剤入り樹脂でできているので、自由端の柔軟度、耐磨耗性を広範囲に設計することができ、密閉性と耐久性を注射器の使用目的に応じて調整することができる。

以下、本発明の注射器用シリンジの実施形態について、添付図面を参照して、説明する。

図１は実施形態の注射器用シリンジの正面断面図である。

シリンダー１は、第１の従来技術や第２の従来技術とほぼ同じであるので、説明を省略する。

スライド・ピストン２の可変形部２８は、自由端近くが自由端に向かうにつれて外径が直線的に大きくなっており、外側面２８ａは円錐体側面形状となっており、肉厚は自由端に向かうにつれて薄くなっており、内側面２８ｂも円錐体側面形状となっている。可変形部２８の先端２８ｄは肉厚がほぼゼロである。また、可変形部２８の内底面２８ｃは平面状であり、中心軸に対しほぼ垂直である。

可変形部２８の先端２８ｄの形状は円形、楕円形であってもよい。また、先端２８ｄが縮経しやすいように、多少の切込み部や切欠き部を設けてもよい。

シリンダー１に対してスライド・ピストン２が共通の中心軸のまわりに回転しないように、シリンダー１の内側面１１に中心軸に平行な直線状突起を設けてもよい。

実施形態の注射器用シリンジの正面断面図である。従来の注射器用シリンジの正面断面図である。従来の他の注射器用シリンジの正面断面図である。

符号の説明

１シリンダー
１０自由端
１１内側面
１４閉止端
１５中空円筒部
１６注射針接続部
２スライド・ピストン
２１円板
２１ａ円周縁
２２本体部
２３押圧操作部
２４接続部
２５本体部
２６封止部
２６ａ円周側面
２７押圧操作部
２８可変形部
２８ａ外側面
２８ｂ内側面
２８ｃ内底面
２８ｄ先端

Claims

中空円筒状のシリンダーの中へ先端が円板状のスライド・ピストンを挿入してなる注射器用シリンジにおいて、
スライド・ピストンの自由端近くが自由端に向かうにつれて外径が大きくなるとともに肉厚が薄くなる、樹脂製、柔軟樹脂製あるいは柔軟剤入り樹脂製の可変形部となっており、スライド・ピストンの可変形部がシリンダーの内側面に当接することを特徴とする注射器用シリンジ。
可変形部の先端が円形である請求項１に記載の注射器用シリンジ。
可変形部の先端が楕円形である請求項１に記載の注射器用シリンジ。
中心軸のまわりに回転するのを防止する回転防止部がシリンダーの内側面に設けられている請求項１から３までのいずれか１つに記載の注射器用シリンジ。