JP2007028882A - 電力システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】交流側に接続された回転機の発電機動作により直流側に直流電力を発生させるコンバータであって、インバータ動作時に前記回転機を電動機動作させるコンバータ20と、前記直流側に直流電圧部40を介して接続された直流電源50と、直流電圧部40に接続された負荷30と、コンバータ20と直流電圧部40に向けて接続されたダイオード70P,70Nと、を備えた電力システムにおいて、ダイオード70P,70Nの両端部を電力システム本体100の外部に引き出して短絡可能とする。例えば、端子台81P,81Nにより、または半導体スイッチング素子83P,83Nにより短絡する。
【選択図】図1
Description
図7において、10は同期機または誘導機からなる発電機であり、図示されていない内燃機関等の駆動源から与えられる機械エネルギーを電気エネルギーに変換する。この電気エネルギーは、環流ダイオードが逆並列接続された半導体スイッチング素子からなるコンバータ20により所望の直流電力に変換される。
ここで、コンバータ20、直流電源50、直流電圧部40,直流母線60P,60N及びダイオード70P,70Nからなる電力システム本体100は、一つの筐体に収納されたユニットとして構成されている。
なお、直流電源50は、交流電源にダイオード整流器を接続して得ることも可能であり、そのような構成とする場合、ユニットには交流電源を接続可能なダイオード整流器が収納されることになる。
また、外部の駆動源が停止していて発電機10が駆動源から機械エネルギーを得られない場合や、発電機10が駆動源から得る機械エネルギーを低減したい場合には、負荷30の消費電力の一部または全部を直流電源50から直流電圧部40を介して得るように構成されている。
ここで、ダイオード70P,70Nは必ずしも両方必要ではなく、何れか一方を挿入するだけでも良い。
また、ダイオード70P,70Nとしては、コンバータ20側の短絡時に高速に逆電流を遮断する必要があるため、高速動作が可能なもの、例えばファストリカバリーダイオードを用いることが望ましい。
また、後述するが、コンバータ20の動作試験時にはコンバータ20によってその交流端子に接続した誘導電動機を駆動できることが望まれるが、このような運転も従来では実現することができない。
直流母線60P,60Nにダイオード70P,70Nを挿入しなければ、直流電源50からコンバータ20に直流電力を供給可能であるが、その場合には、図7の電力システムが本来解決しようとする、コンバータ20の短絡故障時における負荷30への電力供給ができなくなる。
なお、前記特許文献1に記載された従来技術においても、コンバータの短絡故障が整流器側に波及するため負荷への電力供給が不可能である。
前記ダイオードの両端部を電力システム本体の外部に引き出して短絡可能に構成したものである。
前記ダイオードの両端部を、スイッチにより短絡可能に構成したものである。
なお、先願発明と同様に、発電機または直流電源単独、あるいは両者の並行運転による負荷への電力供給が可能であると共に、コンバータの短絡故障が直流電源側に波及するのを防止しつつ負荷への安定した電力供給を実現する高信頼性の電力システムを提供することができる。
まず、図1は請求項1,5に対応する本発明の第1実施形態を示す構成図であり、図7と同一の構成要素には同一の参照符号を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に説明する。
この実施形態の通常時の動作は図7と同様であり、発電機10及びコンバータ20を駆動して得られる直流電力をダイオード70P,70N及び直流電圧部40を介して負荷30に供給する。また、発電機10及びコンバータ20と直流電源50との並行運転により、負荷30の消費電力を発電機10及びコンバータ20と直流電源50とによって分担することもできる。
加えて、コンバータ20がその直流出力端子を短絡させるようなモードで故障した場合には、ダイオード70P,70Nの作用によりコンバータ20の短絡故障が直流電源50側に波及することがなく、負荷30への電力を直流電源50のみから供給することが可能である。
従って、発電機10をスタータモータとして機能させることができ、別個にスタータモータを設けなくても、発電機10を駆動する内燃機関を起動することができる。
すなわち、コンバータ20の動作試験を行う場合に、外力によって発電機10を駆動するという煩雑な作業を行う代わりに、電力システム本体100から引き出したコンバータ20の交流端子に例えば誘導電動機を接続し、ダイオード70P,70Nをそれぞれ短絡してコンバータ20をインバータ運転すれば、直流電源50からの直流電力を交流電力に変換して誘導電動機を駆動することができる。
コンバータ20の動作試験、特に出荷試験としては、コンバータ20により誘導機を駆動すれば十分な場合が多いため、このような方法で動作試験を行うことにより、数多くの動作試験の簡便化が図れると共に、誘導電動機を使用した通常のインバータの試験設備との共有化、試験効率の向上を図ることが可能になる。
この実施形態では、ダイオード70P,70Nの両端部を、電力システム本体100の筐体等に配置した端子台81P,82Nにそれぞれ接続して短絡可能な構成としている。
このような構成により、電力システム本体100の外部からのダイオード70P,70Nの短絡操作が容易となり、発電機10の発電及び駆動(電動機運転)の切替や、誘導電動機を接続した状態でのコンバータ20の動作試験等を容易に行うことができる。
この実施形態は、ダイオード70P,70Nの両端を短絡する手段を具体化したものであり、ダイオード70P,70Nの両端には、短絡用スイッチ82P,82Nがそれぞれ接続されている。これらスイッチ82P,82Nは、電気的スイッチ、機械的スイッチ等により構成することができる。
この実施形態は、図3におけるスイッチ82P,82Nとして、例えばIGBT等の半導体スイッチング素子83P,83Nを使用したものである。半導体スイッチング素子としては、通常のバイポーラトランジスタやFET、サイリスタ等を使用しても良く、これらの半導体スイッチング素子83P,83Nは、コンバータ20等の制御回路に設けた演算処理部からの信号を利用してオン、オフすればよい。
また、直流電圧部40の電圧を常に安定させるため、図示されていないコンデンサを直流電圧部40や負荷30の入力側に並列接続することも有効である。
この実施形態に係る電力システム本体110は、図4と同様に直流電源50及びコンバータ20を備えているほか、電圧平滑用コンデンサ42を有する直流電圧部41と、コンバータ20側の電圧を安定させるためのスナバコンデンサ43とを備えている。なお、直流遮断用ダイオードとしては、正側直流母線60P側のダイオード70Pのみが接続されており、その両端にダイオード短絡用の半導体スイッチング素子83Pが接続されている。
発電機運転状態ではコンバータ20から直流電圧部41に電力が供給されるため、ダイオード70Pは順バイアスすなわち導通状態にあり、スイッチング素子83Pには電流が通流しない。このとき、スイッチング素子83Pをオフ状態にしても回路動作上、何ら問題なく、前述のようにコンバータ20のスイッチング素子が故障した場合に直流遮断用のダイオード70Pによって過大な電流の通流を阻止する必要があるので、上述の如くスイッチング素子83Pをオフ状態とすることが必要である。
直流電圧部41の電圧上昇が解消した後は、スイッチング素子83Pを再びオフ状態として、コンバータ20の短絡故障等に対する安全性を高く確保することが可能となる。
すなわち、ダイオード70Pが逆バイアスになる直前にスイッチング素子83Pをオン状態にすれば、ダイオード70Pが実際に逆バイアス状態となったときには既にスイッチング素子83Pがオン状態となっているため、直流母線60P,60Nの電流が連続的に変化することが可能となり、動作を安定させることができる。一方、ダイオード70Pが逆バイアスになった直後にスイッチング素子83Pをオン状態としても、その遅れが僅かであれば実質的に問題はない。
上記の着想は、請求項7の発明の実施形態に相当するものである。
図6は、コンバータ20の制御系の構成例であり、発電機10及びコンバータ20による発電量の制御手段の機能ブロック図を示している。
図6において、図5の直流電圧部41から検出した電圧の指令値に対する偏差を加算器44により求め、この偏差を調節器45に入力すると共に、調節器45の出力を発電量指令値としてコンバータ20に与える。コンバータ20はこの指令値に従って発電機10を制御し、コンバータ20の出力端子に直流電流を発生させる。
上記調節器45としては、例えば比例積分(PI)や比例微分積分(PID)のように、積分項を含むものを用いるのが一般的である。これにより、よく知られているように直流電圧部41の電圧の定常偏差をゼロとすることができるため、負荷30の条件によらず直流電圧検出値が指令値に一致するので、システムの動作が安定する。
上記のような理由により、コンバータ20から発電機10に電力が供給されてスナバコンデンサ43が急速に放電するモードが発生するおそれがある。
すなわち、図6の制御系において、発電機電流または発電量指令値の規定値を設けておき、実際の発電機電流または発電量指令値がこの規定値を下回ったならば、ダイオード70が逆バイアスとなった、あるいは直後に逆バイアスになるものと判断し、スイッチング素子83Pをオンさせる。これにより、実際にコンバータ20から発電機10へ電力を供給する状態となっても、直流電圧部41からコンバータ20への電流流入が可能となるため、スナバコンデンサ43の電圧が急低下する事態を防ぐことが可能となる。
また、スイッチング素子83Pがオン状態であっても、システムが故障状態でなければ回路動作に何ら影響がないため、スイッチング素子83Pをオフ状態に戻す処理は急を要さない。
20:コンバータ
30:負荷
40,41:直流電圧部
42:電圧平滑用コンデンサ
43:スナバコンデンサ
44,46:加算器
45:調節器
47:フィルタ
48:発電量下限値リミッタ
50:直流電源
60P,60N:直流母線
70P,70N:ダイオード
80P,80N:ダイオード両端部
81P,81N:端子台
82P,82N:スイッチ
83P,83N:半導体スイッチング素子
100,110:電力システム本体
Claims (8)
- 交流側に接続された回転機の発電機動作により直流側に直流電力を発生させるコンバータであって、そのインバータ動作時に前記回転機を電動機動作させるコンバータと、
前記コンバータの直流側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、
前記直流電圧部に接続された負荷と、
前記コンバータと直流電圧部との間に正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向に接続されたダイオードと、
を備えた電力システムにおいて、
前記ダイオードの両端部を電力システム本体の外部に引き出した短絡可能に構成したことを特徴とする電力システム。 - 請求項1に記載した電力システムにおいて、
前記ダイオードの両端部を端子台に接続したことを特徴とする電力システム。 - 交流側に接続された回転機の発電機動作により直流側に直流電力を発生させるコンバータであって、そのインバータ動作時に前記回転機を電動機動作させるコンバータと、
前記コンバータの直流側に直流電圧部を介して接続された直流電源と、
前記直流電圧部に接続された負荷と、
前記コンバータと直流電圧部との間の正側直流母線または負側直流母線の少なくとも一方に、前記コンバータから前記直流電圧部に電力を供給する方向に接続されたダイオードと、
を備えた電力システムにおいて、
前記ダイオードの両端部を、スイッチにより短絡可能に構成したことを特徴とする電力システム。 - 請求項3に記載した電力システムにおいて、
前記スイッチを半導体スイッチング素子により構成したことを特徴とする電力システム。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載した電力システムにおいて、
前記電力システム本体が、前記コンバータ、前記直流電源、もしくは交流電源を整流して得た直流電源を得る整流器、前記直流電圧部、前記直流母線及び前記ダイオードを有することを特徴とする電力システム。 - 請求項4または5に記載した電力システムにおいて、
前記回転機が発電機運転状態にある場合に前記半導体スイッチング素子をオフ状態とし、電動機運転状態となった場合に前記半導体スイッチング素子を一時的にオン状態とすることを特徴とする電力システム。 - 請求項4または5に記載した電力システムにおいて、
前記直流電圧部に接続された前記ダイオードが逆バイアスとなったことを検出して前記半導体スイッチング素子をオン状態とすることを特徴とする電力システム。 - 請求項4または5に記載した電力システムにおいて、
前記コンバータに与える発電機電流指令値または発電量指令値が所定値を下回った場合に前記半導体スイッチング素子をオン状態とすることを特徴とする電力システム。
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JP2002130093A (ja) * | 2000-10-19 | 2002-05-09 | Kokusan Denki Co Ltd | 内燃機関始動用電動機兼用発電機 |
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2006
- 2006-04-18 JP JP2006113975A patent/JP2007028882A/ja active Pending
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